JP5771416B2 - 車両保持制御装置及び車両保持制御方法 - Google Patents

車両保持制御装置及び車両保持制御方法 Download PDF

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Description

この発明は、車両保持制御装置及び車両保持制御方法に関する。
従来から、登坂路で停車した車両が発進する際に車両が後退するのを防止するための技術が知られている。例えば、ハイブリッド車両において、登坂路で停止した後に発進するためにブレーキペダルを離したことが検知されると、直後にモータを駆動してクリープトルクを発生させて車両のずり下がりを抑制したものがある(特許文献1参照)。
特開2005−033866号公報
しかしながら、上記従来技術においてはブレーキペダルを離した直後にモータが駆動するため電力消費量が増えてしまう課題がある。とりわけ、ブレーキペダルを離した際に、ブレーキ油圧をしばらく保持して車両のずり下がりを抑えた機構を備えた車両では、ブレーキペダルを離した直後のモータの駆動は無駄な電力消費となってしまう。
そこで、この発明は、モータの電力消費量を最小限に抑えることができる車両保持制御装置及び車両保持制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、車両(例えば、実施形態における車両1、車両1a、車両1b、電気自動車1c)の制動力を油圧を供給して作用させる制動手段(例えば、実施形態におけるフロントブレーキ14、リヤブレーキ15)と、ブレーキペダル(例えば、実施形態におけるブレーキペダル17)と、前記ブレーキペダルのオフを検出するブレーキペダルオフ検出手段(例えば、実施形態におけるステップS4、ステップS104)と、前記車両が傾斜のある路面を上る登坂状態にあることを検出する登坂検出手段(例えば、実施形態における傾斜センサSE2)と、前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記ブレーキペダルオフ検出手段により前記ブレーキペダルのオフ状態を検出した際に、前記制動手段に供給される油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行う油圧ヒルホールド手段(例えば、実施形態におけるステップS5、S105)と、走行駆動力を供給可能なモータ(例えば、実施形態におけるフロントモータ4、リヤモータ6)と、前記モータの駆動力を制御するモータ制御手段(例えば、実施形態におけるモータECU11,12)とを備えた車両保持制御装置であって、登坂状態にある前記車両がずり下がらないように保持するのに必要な必要車両保持力を路面勾配と車両重量に基づいて導出する必要車両保持力導出手段(例えば、実施形態におけるエンジンECU13)を備え、前記油圧ヒルホールド手段は、必要車両保持力よりも大きな車両保持力で油圧を保持し、前記モータ制御手段は、前記油圧ヒルホールド手段により徐々に油圧が解放されて減少する車両保持力が、前記必要車両保持力導出手段により導出された必要車両保持力以下になるときに、不足した車両保持力を前記モータのトルクで補うことを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記車両のずり下がりを検出するずり下がり検出手段(例えば、実施形態における車速センサSE1)を備え、前記ずり下がり検出手段により前記車両がずり下がりを起こしたことが判定された場合に、前記モータのトルクを増加することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記油圧ヒルホールド手段による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、前記路面勾配に対応して設定される前記必要車両保持力に応じて決定されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記車両が前輪(例えば、実施形態における前輪5,5)を駆動するフロントモータ(例えば、実施形態におけるフロントモータ4)と後輪(例えば、実施形態における後輪8,8)を駆動するリヤモータ(例えば、実施形態におけるリヤモータ6)を備え、トランスミッション(例えば、実施形態におけるトランスミッション3)のレンジを検出するレンジ検出手段(例えば、実施形態におけるミッションセンサSE6)を備え、前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記レンジ検出手段によりトランスミッションが前進レンジにあることが検出された場合に、前記リヤモータのトルクで車両保持力を補うことを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態であることが検出され、かつ前記レンジ検出手段によりトランスミッションが後進レンジにあることが検出された場合に、前記フロントモータのトルクで車両保持力を補うことを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記フロントモータを含むフロントモータ電装系と前記リヤモータを含むリヤモータ電装系の一方が異常である場合に、他方を用いて車両保持力を補うことを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記油圧ヒルホールド手段は、所定時間油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行うことを特徴とする。
請求項8に記載した発明は、前記モータ制御手段は、アクセルペダル(例えば、実施形態におけるアクセルペダル18)のオンを検出した場合に、前記モータのトルクを除々に減少させることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、車両の制動力を油圧を供給して作用させる制動手段と、車両の制動力を油圧を供給して作用させる制動手段と、ブレーキペダルと、前記ブレーキペダルのオフを検出するブレーキペダルオフ検出手段と、前記車両が傾斜のある路面を上る登坂状態にあることを検出する登坂検出手段と、前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記ブレーキペダルオフ検出手段により前記ブレーキペダルのオフ状態を検出した際に、前記制動手段に供給される油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行う油圧ヒルホールド手段と、走行駆動力を供給可能なモータと、前記モータの駆動力を制御するモータ制御手段とを備えた車両保持制御方法であって、登坂状態にある前記車両がずり下がらないように保持するのに必要な必要車両保持力を路面勾配と車両重量に基づいて導出する必要車両保持力導出手段を備え、前記油圧ヒルホールド手段は、必要車両保持力よりも大きな車両保持力で油圧を保持し、前記モータ制御手段は、前記油圧ヒルホールド手段により徐々に油圧が解放されて減少する車両保持力が、前記必要車両保持力導出手段により導出された必要車両保持力以下になるときに、不足した車両保持力を前記モータのトルクで補うことを特徴とする。
請求項10に記載した発明は、前記油圧ヒルホールド手段による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、前記路面勾配に対応して設定される前記必要車両保持力に応じて決定されることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、ブレーキペダルがオフとなった後に油圧ヒルホールド手段により油圧が維持され、その後徐々に油圧が解放され、減少する車両保持力が必要車両保持力以下になるときに、車両保持力をモータのトルクで補うため、ブレーキペダルがオフとなった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合、また、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、モータの駆動時間を短縮できるためモータの電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
請求項2に記載した発明によれば、乗員数が多数乗車して車体重量が増加するため導出された必要車両保持力では車両を完全に保持できない場合に、モータのトルクを増加させることにより車両のずり下がりを防止できる。
請求項3に記載した発明によれば、路面勾配に応じて油圧ヒルホールド手段による車両保持機能の効果がなくなるタイミングが異なるが、路面勾配に応じてモータトルクを作用させるタイミングを変更できるため適切なタイミングでモータのトルクを作用させることができ、確実に車両のずり下がりを防止できる。
請求項4に記載した発明によれば、前進レンジにある車両が上り坂を前進で上る際には、より下に位置するリヤ側の方がフロント側よりも荷重が大きく作用するため、リヤ側のモータのトルクを用いて効果的に車両を保持することができる。
請求項5に記載した発明によれば、後進レンジにある車両が上り坂を後進で上る際には、より下に位置するフロント側の方がリヤ側よりも荷重が大きく作用するため、フロント側のモータのトルクを用いて効果的に車両を保持することができる。
請求項6に記載した発明によれば、一方のモータを含む電装系が異常である場合であっても、他方のモータを使用することができる。
請求項に記載した発明によれば、ブレーキペダルがオフとなった後に油圧ヒルホールド手段により油圧が維持され、その後徐々に油圧が解放され、減少する車両保持力が必要車両保持力以下になるときに、車両保持力をモータのトルクで補うため、ブレーキペダルがオフとなった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合、また、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、モータの駆動時間を短縮できるためモータの電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
請求項10に記載した発明によれば、路面勾配に応じて油圧ヒルホールド手段による車両保持機能の効果がなくなるタイミングが異なるが、路面勾配に応じてモータトルクを作用させるタイミングを変更できるため適切なタイミングでモータのトルクを作用させることができ、確実に車両のずり下がりを防止できる。
この発明の第1実施形態の車両の構成図である。 前記第1実施形態のフローチャート図である。 必要車両保持力と待機時間の関係を示すマップである。 モータトルクと時間の関係を示すグラフ図である。 路面勾配が大きい場合の必要車両保持力を示すグラフ図である。 アクセルペダル操作遅れの場合の必要車両保持力を示すグラフ図である。 この発明の第2実施形態の車両の構成図である。 前記第2実施形態のフローチャート図である。 他の車両の構成図である。 別の車両の構成図である。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、車両1は4WDハイブリッド車両であって、フロント側に設けたエンジン2とオートマチックトランスミッションやCVT等のトランスミッション(T/MISS)3との間にフロントモータ(MOTOR)4を備え、エンジン2とフロントモータ4とで前輪5を駆動する。リヤ側にはリヤモータ(MOTOR)6が設けられている。リヤモータ6にはディファレンシャルギヤ(DIFF)7が一体で取り付けられ、このディファレンシャルギヤ7に後輪8が接続されている。
フロントモータ4及びリヤモータ6は、各々パワードライブユニット(PDU)9,9を介して高圧系のバッテリ(BATT)10に接続され、これらフロントモータ4及びリヤモータ6は、モータECU(MOT−ECU)11,12によって駆動・回生制御される。エンジン2には点火時期制御、燃料噴射量制御を行うエンジンECU(FIECU)13が接続されている。前輪5には油圧駆動のフロントブレーキ(BREAK)14,14が、後輪8には油圧駆動のリヤブレーキ(BREAK)15,15が設けられている。各ブレーキ14,15を駆動する図示しないブレーキ油圧駆動装置はブレーキECU(BRK−ECU)16により制御される。
エンジンECU13、モータECU11,12、ブレーキECU16は互いに接続され、必要な信号の授受を行う。エンジンECU13には車速(ずり下がりを含む)を検出する車速センサSE1、車両の傾斜状態(路面が上り坂か下り坂か)を検出する傾斜センサSE2、オートマチックトランスミッションのレンジを検出するミッションセンサSE6、アクセルペダル18を踏み込んでいる時にonとなるアクセルスイッチSE7、フロントモータ4及びリヤモータ6や各インバータの温度を検出する温度センサSE5から信号が入力され、ブレーキECU16にはブレーキペダル17のオン、オフを検出するブレーキスイッチSE3とブレーキ油圧駆動装置のブレーキ油圧センサSE4からの信号が入力される。ブレーキスイッチSE3とブレーキ油圧センサSE4からの信号はエンジンECU13にも入力される。モータECU11,12にはフロントモータ4及びリヤモータ6を制御するのに必要な各種センサからの信号が入力される。
ここで、この車両1は登坂路で停止した状態から発進を行う場合にブレーキペダル17を離しても、ブレーキ油圧が所定時間保持された後に、油圧を徐々に抜いて油圧の解放を行う油圧ヒルホールドアシスト機能を備えている。ここで、登坂路での発進には、登坂路を前進で上る場合と、登坂路を後進で上る場合がある。
次に、図2のフローチャートに基づいて車両保持制御を説明する。この制御は主としてエンジンECU13により行われる制御である。
ステップS1において油圧ヒルホールドの条件を満たすか否かを判定する。油圧ヒルホールドを行うためには、傾斜のある路面を上るもしくは傾斜のある路面で停止する登坂状態にあること、つまり走行路が上り坂であってトランスミッション3が前進(D)レンジにあること、又は、走行路が下り坂であってトランスミッション3が後進(R)レンジにあることが条件とされる。ここで、走行路が上り坂や下り坂にあることは傾斜センサSE2の検出結果に基づいてエンジンECU13が判定する。
ステップS1における判定の結果、油圧ヒルホールドの条件を満たす場合にはステップS2に進む。油圧ヒルホールドの条件を満たさないと判定された場合には処理を終了する。
ステップS2においては、車両1が停車中か否かを車速センサSE1の検出結果に基づいてエンジンECU13が判定する。ステップS2における判定の結果、車両1が停止している場合にはステップS3に進む。車両が走行中である時には処理を終了する。
ステップS3においては、アクセルペダル(AP)信号off、つまりアクセルスイッチSE7の信号がoffでアクセルペダル18から足が離れているか否かをエンジンECU13が判定する。ステップS3においてアクセルペダル(AP)信号offである場合には、ステップS4において、ブレーキペダル(BP)信号off、つまりブレーキスイッチSE3の信号がoffでブレーキペダル17から足が離れているか否かをエンジンECU13が判定する。
ステップS4においてブレーキペダル(BP)信号offである場合にはステップS5に進む。ステップS3、ステップS4において判定結果がNOである場合には、処理を終了する。
ステップS5においては、油圧ヒルホールド制御を行いステップS6に進む。油圧ヒルホールド制御はブレーキ油圧が所定時間保持された後に、油圧を徐々に抜く制御である。 停車している車両1(ステップS2)のアクセルペダル18が踏み込まれない状態であって(ステップS3)、ブレーキペダル17も離されている状態で(ステップS4)、ブレーキ油圧が所定時間保持された後に油圧が徐々に抜かれる。
ステップS6では車両保持MOT(モータ)制御待機時間の算出を行う。即ち、油圧ヒルホールド制御を開始してからフロントモータ4、又は、リヤモータ6によるアシストを開始するまでの時間を算出する。
図3は車両保持MOT(モータ)制御待機時間(縦軸)と必要車両保持力(横軸)との関係を示す車両保持制御開始時間MAP(マップ)を示している。この車両保持制御開始時間MAPは必要車両保持力に応じて設定される待機時間、つまり、いつになったら車両1を保持する力が必要車両保持力を下回るのかを求めるものである。油圧ヒルホールド制御を開始してから、車両1がずり下がりを起こすタイミングでフロントモータ4、又は、リヤモータ6によるトルクを作用させてずり下がりを防止する必要があるため、そのタイミングを時間として求める。
ここで、車両1を保持しているために必要な必要車両保持力が大きければ大きいほど、油圧ヒルホールド制御を開始した後に車両1がずり下がりを起こすまでの時間、つまりフロントモータ4、又は、リヤモータ6のトルクによりアシストを開始するまでの時間(車両保持制御開始時間)は短くなる。
図3に示すように、必要車両保持力が最大になっても、油圧ヒルホールド時間は確保されるため、グラフの右端での時間は一定(油圧ヒルホールド時間)となっている。
また、必要車両保持力は路面勾配に比例するので、傾斜センサSE2による検出結果に基づいてエンジンECU13が求めた路面勾配に応じた必要車両保持力が用いられる。ここで、必要車両保持力に影響を与える車両重量は、乗員数、燃料残量等によって異なるため、例えば、乗員1名(1名以外でもよい)、燃料残量が満タン時(満タンの1/2等でもよい)の車両重量がエンジンECU13による算出の初期値として用いられる。
次に、ステップS7において、走行路が上り坂であってトランスミッション3が前進(D)レンジにあるか否かを判定する。ステップS7の判定結果が「YES」である場合には、ステップS8に進み、ステップS8においてリヤモータ(RrMOT)6かインバータに異常があるか、又は、リヤモータ(RrMOT)6かインバータが高温になっているか否かを判定する。リヤモータ(RrMOT)6、インバータの温度は温度センサSE5により検出される。
ステップS8における判定結果が「NO」で、リヤモータ(RrMOT)6やインバータに異常がなく温度も高温になっていない場合は、ステップS9でリヤモータ(RrMOT)6が選択される。リヤ側の方が登坂路の下側に位置するためリヤ側の方が重量が大きく、リヤ側をリヤモータ(RrMOT)6でアシストした方が効果的だからである。
ステップS8における判定結果が「YES」で、リヤモータ(RrMOT)6やインバータに異常があり、温度が高温になっている場合はステップS22に進む。
ステップS22においては、フロントモータ(FrMOT)4かインバータに異常があるか、又は、フロントモータ(FrMOT)4かインバータが高温になっているか否かを判定する。ステップS22における判定結果が「NO」で、フロントモータ(FrMOT)4やインバータに異常がなく温度も高温になっていない場合は、ステップS23でフロントモータ(FrMOT)4が選択される。
ステップS22における判定結果が「YES」で、フロントモータ(FrMOT)4やインバータに異常があり、温度が高温になっている場合はステップS16に進む。
一方、ステップS7の判定結果が「NO」である場合には、ステップS17に進み、ステップS17において、走行路が下り坂であってトランスミッション3が後進(R)レンジにあるか否かを判定する。
ステップS17の判定結果が「YES」である場合には、ステップS18に進み、ステップS18においてフロントモータ(FrMOT)4かインバータに異常があるか、又は、フロントモータ(FrMOT)4かインバータが高温になっているか否かを判定する。フロントモータ(FrMOT)4、インバータの温度は温度センサSE5により検出される。ステップS17の判定結果が「NO」である場合には、ステップS16に進む。
ステップS18における判定結果が「NO」で、フロントモータ(FrMOT)4やインバータに異常がなく温度も高温になっていない場合は、ステップS20でフロントモータ(FrMOT)4が選択される。フロント側の方が登坂路の下側に位置するためフロント側の方が重量が大きく、フロント側をフロントモータ(FrMOT)4でアシストした方が効果的だからである。
ステップS18における判定結果が「YES」で、フロントモータ(FrMOT)4やインバータに異常があり、温度が高温になっている場合はステップS19に進む。
ステップS19においてリヤモータ(RrMOT)6かインバータに異常があるか、又は、リヤモータ(RrMOT)6かインバータが高温になっているか否かを判定する。
ステップS19における判定結果が「YES」で、リヤモータ(RrMOT)6やインバータに異常があり、温度が高温になっている場合はステップS16に進む。
ステップS19における判定結果が「NO」で、リヤモータ(RrMOT)6やインバータに異常がなく温度も高温になっていない場合は、ステップS21でリヤモータ(RrMOT)6が選択される。
次に、ステップS10において、待機時間、つまりステップS6において算出された車両保持MOT(モータ)制御待機時間が経過するのを待ってステップS11において車両保持MOT制御を行う。ここで用いられるモータは、ステップS9、ステップS21を経由した場合にはリヤモータ6であり、ステップS20,ステップS23を経由した場合にはフロントモータ4である。これにより、上り坂で停止した後に、前進して登坂路を前向きで上ろうとする車両1がずり下がらない程度のアシストを行うことができ、下り坂で停止した後に、後進して登坂路を後ろ向きで上ろうとする車両1がずり下がらない程度のアシストを行うことができる。
次に、ステップS12において、車両1がずり下がりを起こしたか否かを判定する。ずり下がりが生じていない場合にはステップS14に進む。車両1がずり下がりを起こしたか否かは車速センサSE1により検出する。ステップS11においてフロントモータ4やリヤモータ6のトルクを用いて予め設定された必要車両保持力となるようにモータによるアシストが行われているが、例えば、車両1の乗員が2名以上である場合には1名として設定した車体重量がその分増加してしまい、設定した必要車両保持力では不足となり、車両1がずり下がりを起こしてしまう。そのため実際にずり下がりを起こしていないか否かをステップS12で判定する。
したがって、ステップS12において、ずり下がりが生じている場合には、ステップS24において、用いられているフロントモータ4、又は、リヤモータ6のモータトルクを増加させて(MOTトルクup)ずり下がりを防止しステップS14に進む。
ステップS14では、ステップS11の車両保持MOT制御を開始してから所定時間が経過したか否かを判定する。この所定時間は、モータによる保持を開始してから、モータ保護のために車両保持MOT(モータ)制御を終えるべきである最大の時間である。
ステップS14において所定時間内を外れていると判定された場合には、ステップS16に進む。ステップS14において所定時間内であると判定された場合には、ステップS15に進み、アクセルペダル(AP)信号on、つまりアクセルスイッチSE7の信号がonでアクセルペダル18が踏み込まれているか否かを判定する。
ステップS15において、アクセルペダル(AP)信号onであると判定された場合には、ステップS16に進む。ステップS15において、アクセルペダル(AP)信号offであると判定された場合には、ステップS7に戻る。
ステップS7に戻ることで継続してトルクアシストを行うフロントモータ4、又は、リヤモータ6、インバータを保護し、フロントモータ4、又は、リヤモータ6、インバータの温度が上がったり異常があるか否かを監視して、使用されるモータの再選択を可能とするためである。
ステップS16においては、モータステップS11の車両保持MOT(モータ)制御のoff制御を行い処理を終了する。ステップS16の車両保持MOT(モータ)制御のoff制御はフロントモータ4、又は、リヤモータ6によるアシストトルクを徐々に減少させる制御である。モータによるアシスト量が、ステップS15においてアクセルペダル18が踏み込まれることでいきなりゼロとなると違和感が生ずるため、徐々にモータのトルクを減少させる。したがって、ステップS16の処理は、フロントモータ4、又は、リヤモータ6を用いてステップS11の車両保持が行われた場合にのみ行われ、ステップS11の車両保持が一度も行われずに、ステップS17で「NO」、ステップS19で「YES」、ステップS22で「YES」と判定された場合にはステップS16の処理を行うことなく終了する。
図4はトルクアシストをしているフロントモータ4、又は、リヤモータ6のモータ(MOT)トルク(縦軸)とトルクを作用させる時間(横軸)との関係を示している。ステップS15においてアクセルペダル18の踏み込みが行われた時点(図4の時間ゼロの点)から徐々にモータのトルクが直線的に減少している。
ここで、上記処理において、ステップS11の車両保持MOT制御に至る前の油圧ヒルホールド制御中、及びステップS10の待機時間経過するまでにおいて、アクセルペダル18の踏み込みが行われ、又は、車両1が車速センサSE1により進行方向に対して進んでいることが判定された場合には、上記処理から外れるようになっている。
図5は、横軸の時間を共通にして、上側に、路面勾配が通常の路面勾配aよりも大きい路面勾配大bである場合の必要車両保持力の時間的変化を示し、下側にモータトルク(MOTトルク)の時間的変化を示している。
ブレーキペダル17がオフ(BPoff)となると、油圧ヒルホールド制御が行われない通常のブレーキ操作の後にはブレーキ油圧が保持されないため、そのまま油圧が低下してゆき、路面勾配大bである場合の必要車両保持力をすぐに下回ってしまうが、ステップS5で油圧ヒルホールド制御を行うため、時間Tだけブレーキが遅延して油圧が保持される。そして、遅延時間Tが経過した後に徐々に油圧が低下し、路面勾配大bに対応する必要車両保持力と同等になった時点で、フロントモータ4(S20,S23)、又は、リヤモータ6(S9,S21)によるモータトルクを作用させて、ブレーキ油圧とモータトルクの加算分によって必要車両保持力が下回らないようにできる。
これによって、路面勾配大bの場合に設定される必要車両保持力が維持されるため車両1はずり下がりを起こすことはない。そして、アクセルペダル18がオン(APon)のタイミングで、ステップS16で説明した車両保持MOT(モータ)制御のoff制御においてモータトルクの徐々抜き制御を行う。
したがって、路面勾配が大きい場合であっても、モータトルクを作用させるタイミングを、ブレーキペダル17がオフ(BPoff)から遅延時間Tの経過後であって、ブレーキ油圧が低下して必要車両保持力に到達する時点まで遅らせることができるため、従来のように、ブレーキペダル17がオフ(BPoff)となった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合(従来技術でのMOTトルク)、又は、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、モータの駆動時間を短縮できるためモータの電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
図6は、横軸の時間を共通にして、上側に、アクセルペダル18がオン(APon)となる時間が遅れた場合の必要車両保持力の時間的変化を示し、下側にモータトルク(MOTトルク)の時間的変化を示している。路面勾配は通常の路面勾配aとなっている。これに対応して必要車両保持力は図5に示す場合より低くなっている。
ブレーキペダル17がオフ(BPoff)となると、油圧ヒルホールド制御が行われない通常のブレーキ操作の後にはブレーキ油圧が保持されないため、そのまま油圧が低下してゆき、路面勾配aである場合の必要車両保持力を下回ってしまうが、ステップS5で油圧ヒルホールド制御を行うため、時間Tだけブレーキが遅延して油圧が保持される。
そして、遅延時間Tが経過した後に徐々に油圧が低下する。本来ならば、油圧が低下して路面勾配aに対応する必要車両保持力に至る前にアクセルペダル18がオン(APon)となるため、車両1はずり下がることはないが、アクセルペダル18がオン(APon)となる時間が時間tだけ遅れると、路面勾配aにおける必要車両保持力を下回ってしまう。そこで、路面勾配aに対応する必要車両保持力と同等になった時点で、フロントモータ4(S20,S23)、又は、リヤモータ6(S9,S21)によるモータトルクを作用させて、ブレーキ油圧とモータトルクの加算分によって必要車両保持力を下回らないようにできる。
これによって、路面勾配aの場合に設定される必要車両保持力が維持されるため車両1はずり下がりを起こすことはない。そして、アクセルペダル18がオン(APon)のタイミングで、ステップS16で説明した車両保持MOT(モータ)制御のoff制御においてモータトルクの徐々抜き制御を行う。
したがって、アクセルペダル18がオン(APon)のタイミングが遅れた場合であっても、モータトルクを作用させるタイミングを、ブレーキペダル17がオフ(BPoff)から遅延時間Tの経過後であって、ブレーキ油圧が低下して必要車両保持力に到達する時点まで遅らせることができるため、従来のように、ブレーキペダル17がオフ(BPoff)となった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合(従来技術でのMOTトルク)、又は、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、モータの駆動時間を短縮できるためモータの電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
上記実施形態によれば、ブレーキペダル17がオフとなった後にステップS5の油圧ヒルホールド制御により、油圧が維持されその後徐々に油圧が解放され、減少する車両保持力が必要車両保持力以下になるときに、車両保持力をフロントモータ4、又は、リヤモータ6のトルクで補うため(ステップS11)、ブレーキペダル17がオフとなった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合、又は、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、フロントモータ4、又は、リヤモータ6の駆動時間を短縮できフロントモータ4、又は、リヤモータ6の電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
ステップS12において、車両1がずり下がりを起こしたことが判定された場合に、フロントモータ4、又は、リヤモータ6のトルクを増加するため、乗員数が多数乗車して車体重量が増加するため導出された必要車両保持力では完全に車両を保持できない場合に、フロントモータ4、又は、リヤモータ6のトルクを増加させることにより車両1のずり下がりを防止できる。
ステップS5における油圧ヒルホールド制御による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、路面勾配に対応して設定される必要車両保持力に応じて決定されるため、路面勾配に応じて油圧ヒルホールド制御による車両保持機能の効果がなくなるタイミングが異なるが、図3に示すように路面勾配に応じてモータトルクを作用させるタイミング(ステップS10の待機時間)を変更できるため、適切なタイミングでフロントモータ4、又は、リヤモータ6のトルクを作用させることができ、確実に車両1のずり下がりを防止できる。
ここで、トランスミッション3が前進レンジにある車両1が上り坂を前進で上る際には、より下に位置するリヤ側の方がフロント側よりも荷重が大きく作用するため、リヤモータ6のトルクを用いて効果的に車両1を保持することができる。
また、トランスミッション3が後進レンジにある車両1が上り坂を後進で上る際には、より下に位置するフロント側の方がリヤ側よりも荷重が大きく作用するため、フロントモータ4のトルクを用いて効果的に車両1を保持することができる。
そして、フロントモータ4とリヤモータ6の一方が異常である場合に、他方を用いて車両保持力を補うため、フロントモータ4とリヤモータ6の一方が異常である場合であっても、他方を使用することができる。
次に、この発明の第2実施形態を図7、図8に基づき図1を一部援用して説明する。図1と同一部分には同一符号を付して説明する。また、各種センサ類は図1と同様であるので図示は省略するが図1と同一符号を付して説明する。
図7に示すように、車両1aは2WDのハイブリッド車両であって、フロント側に設けたエンジン2とオートマチックトランスミッションやCVT等のトランスミッション(T/MISS)3との間にフロントモータ(MOTOR)4を備え、エンジン2とフロントモータ4とで前輪5を駆動する。第1実施形態とは異なりリヤ側にはモータは設けられておらず後輪8はディファレンシャルギヤ7を介して取り付けられている。
フロントモータ4は、パワードライブユニット(PDU)9を介して高圧系のバッテリ(BATT)10に接続され、フロントモータ4は、モータECU(MOT−ECU)11によって駆動・回生制御される。エンジン2には点火時期制御、燃料噴射量制御を行うエンジンECU(FIECU)13が接続されている。前輪5には油圧駆動のフロントブレーキ(BREAK)14,14が、後輪8には油圧駆動のリヤブレーキ(BREAK)15,15が設けられている。
各ブレーキ14,15を駆動する図示しないブレーキ油圧駆動装置はブレーキECU(BRK−ECU)16により制御される。エンジンECU13、モータECU11、ブレーキECU16は互いに接続され、必要な信号の授受を行う。ここで、この車両1aは登坂路で停止した状態から発進を行う場合にブレーキペダル17を離しても、ブレーキ油圧が所定時間保持された後に、油圧を徐々に抜いて油圧の解放を行う油圧ヒルホールドアシスト機能を備えている。ここで、登坂路での発進には、登坂路を前進で上る場合と、登坂路を後進で上る場合がある。
次に、図8のフローチャートに基づいて第2実施形態の車両保持制御を説明する。この制御も主としてエンジンECU13により行われる。
ステップS101において油圧ヒルホールドの条件を満たすか否かを判定する。油圧ヒルホールドを行うためには、傾斜のある路面を上るもしくは傾斜のある路面で停止する登坂状態にあること、つまり走行路が上り坂であってトランスミッション3が前進(D)レンジにあること、又は、走行路が下り坂であってトランスミッション3が後進(R)レンジにあることが条件とされる。ここで、走行路が上り坂や下り坂にあることは傾斜センサSE2の検出結果に基づいてエンジンECU13が判定する。
ステップS101における判定の結果、油圧ヒルホールドの条件を満たす場合にはステップS102に進む。油圧ヒルホールドの条件を満たさないと判定された場合には処理を終了する。
ステップS102においては、車両1aが停車中か否かを車速センサSE1の検出結果に基づいてエンジンECU13が判定する。ステップS102における判定の結果、車両1aが停止している場合にはステップS103に進む。車両が走行中である時には処理を終了する。
ステップS103においては、アクセルペダル(AP)信号off、つまりアクセルスイッチSE7の信号がoffでアクセルペダル18から足が離れているか否かをエンジンECU13が判定する。ステップS103においてアクセルペダル(AP)信号offである場合には、ステップS104において、ブレーキペダル(BP)信号off、つまりブレーキスイッチSE3の信号がoffでブレーキペダル17から足が離れているか否かをエンジンECU13が判定する。
ステップS104においてブレーキペダル(BP)信号offである場合にはステップS105に進む。ステップS103、ステップS104において判定結果がNOである場合には、処理を終了する。
ステップS105においては、油圧ヒルホールド制御を行いステップS106に進む。油圧ヒルホールド制御はブレーキ油圧が所定時間保持された後に、油圧を徐々に抜く制御である。
停車している車両1(ステップS102)のアクセルペダル18が踏み込まれない状態であって(ステップS103)、ブレーキペダル17も離されている状態で(ステップS104)、ブレーキ油圧が所定時間保持された後に油圧が徐々に抜かれる。
ステップS106では車両保持MOT(モータ)制御待機時間の算出を行う。即ち、油圧ヒルホールド制御を開始してから、フロントモータ4によるアシストを開始するまでの時間を算出する。その時間は図3に示したマップにより求められる。
ステップS107においてフロントモータ(MOT)4かインバータに異常があるか否かを判定する。フロントモータ(MOT)4、インバータの温度は温度センサSE5により検出される。
ステップS107における判定結果が「NO」で、フロントモータ(MOT)4やインバータに異常がなく温度も高温になっていない場合は、ステップS108に進む。
ステップS107における判定結果が「YES」で、フロントモータ(MOT)4やインバータに異常があり、温度が高温になっている場合はステップS114に進む。
次に、ステップS108において、待機時間、つまりステップS106において算出された車両保持MOT(モータ)制御待機時間が経過するのを待ってステップS109においてフロントモータ4を用いて車両保持MOT制御を行う。これにより、上り坂で停止した後に、前進して登坂路を前向きで上ろうとする車両1aがずり下がらない程度のアシストを行うことができ、下り坂で停止した後に、後進して登坂路を後ろ向きで上ろうとする車両1aがずり下がらない程度のアシストを行うことができる。
次に、ステップS110において、車両1aがずり下がりを起こしたか否かを判定する。ずり下がりが生じていない場合にはステップS112に進む。ステップS109においてフロントモータ4のトルクを用いて予め設定された必要車両保持力となるようにモータによるアシストが行われているが、例えば、車両1aの乗員が2名以上である場合には1名として設定した車体重量がその分増加してしまい、設定した必要車両保持力では不足となり、車両1aがずり下がりを起こしてしまう。そのため実際にずり下がりを起こしていないか否かをステップS110で判定する。
したがって、ステップS110において、ずり下がりが生じている場合には、ステップS111において、用いられているフロントモータ4のモータトルクを増加させて(MOTトルクup)ずり下がりを防止しステップS112に進む。
ステップS112において所定時間内を外れていると判定された場合には、ステップS114に進む。ステップS112において所定時間内であると判定された場合には、ステップS113に進み、アクセルペダル(AP)信号on、つまりアクセルスイッチSE7の信号がonでアクセルペダル18が踏み込まれているか否かを判定する。
ステップS113において、アクセルペダル(AP)信号onであると判定された場合には、ステップS114に進む。ステップS113において、アクセルペダル(AP)信号offであると判定された場合にはステップS107に戻る。
フロントモータ4やインバータの温度が上がったり異常があるか否かを監視できるからである。
ステップS114においては、ステップS109の車両保持MOT(モータ)制御のoff制御を行い処理を終了する。ステップS114の車両保持MOT(モータ)制御のoff制御は図4に示したフロントモータ4によるアシストトルクを徐々に減少させる制御である。モータによるアシスト量が、ステップS113においてアクセルペダル18が踏み込まれることでいきなりゼロとなると違和感が生ずるため、徐々にフロントモータ4のトルクを減少させる。したがって、ステップS114の処理は、フロントモータ4を用いてステップS109の車両保持が行われた場合にのみ行われ、ステップS109の車両保持が一度も行われずにステップS107で「YES」と判定された場合にはステップS114の処理を行うことなく終了する。
この第2実施形態においても、ブレーキペダル17がオフとなった後にステップS105の油圧ヒルホールド制御により、油圧が維持されその後徐々に油圧が解放され、減少する車両保持力が必要車両保持力以下になるときに、車両保持力をフロントモータ4のトルクで補うため(ステップS109)、ブレーキペダル17がオフとなった時点で、すぐにモータトルクを発生させた場合、又は、油圧ヒルホールドにより油圧が保持された後に油圧が低下し始めるタイミングでモータトルクを発生させた場合に比較して、フロントモータ4の駆動時間を短縮できフロントモータ4の電力消費量を最小限に抑え、燃費向上に寄与することができる。
ステップS110において、車両1aがずり下がりを起こしたことが判定された場合に、フロントモータ4のトルクを増加するため、乗員数が多数乗車して車体重量が増加するため導出された必要車両保持力では完全に車両を保持できない場合に、フロントモータ4のトルクを増加させることにより車両1aのずり下がりを防止できる。
ステップS105における油圧ヒルホールド制御による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、路面勾配に対応して設定される必要車両保持力に応じて決定されるため、路面勾配に応じて油圧ヒルホールド制御による車両保持機能の効果がなくなるタイミングが異なるが、図3に示すように路面勾配に応じてモータトルクを作用させるタイミング(ステップS108の待機時間)を変更できるため、適切なタイミングでフロントモータ4のトルクを作用させることができ、確実に車両1aのずり下がりを防止できる。
この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、一つの走行駆動用のモータを備える構成としては第2実施形態に限られず、図9に示すように、フロント側にエンジン2を設け、リヤ側にリヤモータ6を設けるハイブリッド車両にも適用でき、図10に示すように、リヤモータ6で走行駆動する電気自動車1cにも適用できる。尚、図9、図10において図1と同一部分には同一符号を付して説明は省略する。
また、第1実施形態ではフロントモータ4とリヤモータ6とを選択をして用いたが、両方のモータを使用することも可能である。また、フロントモータ4とリヤモータ6の何れかを選択する場合に、坂の下側に位置して荷重が大きくかかる方のモータを選択したが、効率の良い方のモータを選択して使用することもできる。更に、例えば、エンジンECU13、モータECU12、ブレーキECU16や他のECUの一部、又は、全部を統合する統合ECUを設け、図2、図8の処理をこの統合ECUによって行ってもよい。
更に、前進レンジとして(D)レンジを例にして説明したが、前進するレンジであれば、Lレンジ等のレンジにも適用できる。
そして、図2のステップS8,S18,S19,S22、図8のステップS107では、モータとインバータの異常と高温を判別するようにしたが、インバータ以外に、パワードライブユニット(PDU)、モータECU等の他のモータ電装系の異常と高温をも判別対称として加えてもよい。
1,1a,1b 車両
1c 電気自動車
14 フロントブレーキ
15 リヤブレーキ
17 ブレーキペダル
S4,S104 ブレーキペダルオフ検出手段
SE2 傾斜センサ(登坂検出手段)
S5,S105 油圧ヒルホールド手段
4 フロントモータ
6 リヤモータ
11,12 モータECU(モータ制御手段)
13 エンジンECU(必要車両保持力導出手段)
SE1 車速センサ(ずり下がり検出手段)
5 前輪
8 後輪
SE6 ミッションセンサ(レンジ検出手段)

Claims (10)

  1. 車両の制動力を油圧を供給して作用させる制動手段と、
    ブレーキペダルと、
    前記ブレーキペダルのオフを検出するブレーキペダルオフ検出手段と、
    前記車両が傾斜のある路面を上る登坂状態にあることを検出する登坂検出手段と、
    前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記ブレーキペダルオフ検出手段により前記ブレーキペダルのオフ状態を検出した際に、前記制動手段に供給される油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行う油圧ヒルホールド手段と、
    走行駆動力を供給可能なモータと、
    前記モータの駆動力を制御するモータ制御手段とを備えた車両保持制御装置であって、
    登坂状態にある前記車両がずり下がらないように保持するのに必要な必要車両保持力を路面勾配と車両重量に基づいて導出する必要車両保持力導出手段を備え、
    前記油圧ヒルホールド手段は、必要車両保持力よりも大きな車両保持力で油圧を保持し、
    前記モータ制御手段は、前記油圧ヒルホールド手段により徐々に油圧が解放されて減少する車両保持力が、前記必要車両保持力導出手段により導出された必要車両保持力以下になるときに、不足した車両保持力を前記モータのトルクで補うことを特徴とする車両保持制御装置。
  2. 前記車両のずり下がりを検出するずり下がり検出手段を備え、
    前記ずり下がり検出手段により前記車両がずり下がりを起こしたことが判定された場合に、前記モータのトルクを増加することを特徴とする請求項1記載の車両保持制御装置。
  3. 前記油圧ヒルホールド手段による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、前記路面勾配に対応して設定される前記必要車両保持力に応じて決定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車両保持制御装置。
  4. 前記車両が前輪を駆動するフロントモータと後輪を駆動するリヤモータを備え、トランスミッションのレンジを検出するレンジ検出手段を備え、前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記レンジ検出手段によりトランスミッションが前進レンジにあることが検出された場合に、前記リヤモータのトルクで車両保持力を補うことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の車両保持制御装置。
  5. 前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態であることが検出され、かつ前記レンジ検出手段によりトランスミッションが後進レンジにあることが検出された場合に、前記フロントモータのトルクで車両保持力を補うことを特徴とする請求項4記載の車両保持制御装置。
  6. 前記フロントモータを含むフロントモータ電装系と前記リヤモータを含むリヤモータ電装系の一方が異常である場合に、他方を用いて車両保持力を補うことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の車両保持制御装置。
  7. 前記油圧ヒルホールド手段は、所定時間油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行うことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか一項に記載の車両保持制御装置。
  8. 前記モータ制御手段は、アクセルペダルのオンを検出した場合に、前記モータのトルクを除々に減少させることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか一項に記載の車両保持制御装置。
  9. 車両の制動力を油圧を供給して作用させる制動手段と、
    ブレーキペダルと、
    前記ブレーキペダルのオフを検出するブレーキペダルオフ検出手段と、
    前記車両が傾斜のある路面を上る登坂状態にあることを検出する登坂検出手段と、
    前記登坂検出手段により前記車両が登坂状態にあることが検出され、かつ前記ブレーキペダルオフ検出手段により前記ブレーキペダルのオフ状態を検出した際に、前記制動手段に供給される油圧を保持した後に、徐々に油圧の解放を行う油圧ヒルホールド手段と、
    走行駆動力を供給可能なモータと、
    前記モータの駆動力を制御するモータ制御手段とを備えた車両保持制御方法であって、
    登坂状態にある前記車両がずり下がらないように保持するのに必要な必要車両保持力を路面勾配と車両重量に基づいて導出する必要車両保持力導出手段を備え、
    前記油圧ヒルホールド手段は、必要車両保持力よりも大きな車両保持力で油圧を保持し、
    前記モータ制御手段は、前記油圧ヒルホールド手段により徐々に油圧が解放されて減少する車両保持力が、前記必要車両保持力導出手段により導出された必要車両保持力以下になるときに、不足した車両保持力を前記モータのトルクで補うことを特徴とする車両保持制御方法。
  10. 前記油圧ヒルホールド手段による油圧の解放時に徐々に減少する車両保持力が必要車両保持力を下回るタイミングは、前記路面勾配に対応して設定される前記必要車両保持力に応じて決定されることを特徴とする請求項記載の車両保持制御方法。
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