以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態のシステムの全体構成図である。
本実施形態のシステムは、ホームネットワークシステムであって、複数の機器と、機器情報DBを備える主装置1とを有する。複数の機器は、ネットワークを介して互いに連携可能な機器であって、例えば、スマートフォン、電話機、PCなどの装置を用いることが考えられる。
図示する例では、利用者が利用中の機器Aから、他の機器で利用したいメディアX(例えば、映像)のメディア利用要求を主装置1に送信する(S1)。利用中の機器から出力されるメディア利用要求は、当該機器以外の他の機器で利用したいメディアのメディアIDを指定して送信するものとする。本実施形態では、メディアとして、音声(audio)、映像(video)、データ(data)を用いるが、これらに限定されるものではない。()内は、各メディアのメディアIDに対応するものとする。
主装置1は、機器情報DBを参照して、メディアXの出力先を機器Cに決定し(S2)、決定した機器Cとの組み合わせを、機器Aに提示する(S3)。また、主装置1は、S3を行う代わりに、決定した機器Cに対して、当該機器CをメディアXの出力先とするか否かを問い合わせるメッセージを利用者に提示することとしてもよい(S4)。S3またはS4の提示の後、利用者は、提示された機器CをメディアXの出力先として選択する。選択結果は主装置1に送信され、これにより、機器CでメディアXの出力が行われる。
このように、機器Aからのメディア利用要求をトリガとして、メディアXを出力可能な機器CをメディアXの出力先として利用者に提示する。
図2は、本実施形態の主装置1の構成を示すブロック図である。図示する主装置1は、NW(ネットワーク)部11(要求受け付け手段、提示手段)と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13と、機器組み合わせ決定部14(決定手段)と、制御部15とを備える。
各機器2は、利用者からの操作指示を受け付ける要求入力IF(インタフェース)と、各種情報を出力するディスプレイなどの出力IFとを備える。
なお、主装置1には、例えば、CPUと、メモリと、HDD等の外部記憶装置と、入力装置と、出力装置とを備えた汎用的なコンピュータシステムを用いることができる。このコンピュータシステムにおいて、CPUがメモリ上にロードされた主装置1用のプログラムを実行することにより、主装置1の各機能が実現される。また、主装置1用のプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD−ROMなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記憶することも、ネットワークを介して配信することもできる。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、機器状態の登録処理について説明する。本実施形態では、主装置1の機器情報DB13に記憶される、各機器の利用可能メディアと、メディア毎の機器利用履歴の登録処理について説明する。各機器の利用可能メディアの登録については、以下の(1)および(2)により、メディア毎の機器利用履歴の登録については、以下の(3)および(4)により行われる。
(1)NW部11は、当該主装置1に接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器が扱えるメディア(音声、映像、データ)のメディアID(audio、video、data)とを含むデータを受信し、機器情報登録部12に送出する。
(2)機器情報登録部12は、(1)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13に機器情報を登録する。
図3に、本実施形態の機器情報DB13に保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。図示する機器情報DB13のテーブルは、機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)と、メディア毎の機器利用履歴(AS_media)とを備える。
機器情報登録部12は、取得したデータの機器識別番号を設定し、取得したデータにメディアIDが含まれているメディアに対しては、利用可能な扱えるメディアとして対応するM_mediaに「yes」を設定し、メディアIDが含まれていないメディアに対しては利用不可な扱えないメディアとして対応するM_media に「no」を設定したレコードを生成し、機器情報DB13に登録する。M_mediaには、M_audio、M_video、M_dataが含まれるものとする。
(3)また、NW部11が、各機器から、発信もしくはメディア利用要求に対する指示(メディアIDとユーザ操作によって選択された機器識別番号)を受信した場合、当該指示のメディアIDと機器識別番号とを機器情報登録部12に送出する。なお、メディア利用要求に対する指示は、図1のS3またはS4で提示した後に、提示された何れかの機器を利用者が選択する指示である。
(4)機器情報登録部12は、(3)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13の機器利用履歴(AS_media)を更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と、機器情報DB13の各機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号に対応する送出されたメディアIDの文字列先頭に、”AS_”を付与したAS_mediaに一致するメディアの機器利用履歴(累積利用回数)に「1」加算して、更新する。なお、AS_mediaには、AS_audio、AS_video、AS_dataが含まれるものとする。
例えば、メディア利用要求に対する指示として、「メディアID :audio」および「機器識別番号:XXXXXXXXXXXX1」を受信した場合、図3に示す機器情報DB13の機器識別番号が「XXXXXXXXXXXX1」で、「AS_audio」の機器利用履歴(累積利用回数)が、「1」から「2」に更新される。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1の動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図4は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、主装置1のNW部11は、機器からメディア利用要求を受信する(S11)。すなわち、NW部11は、同じNWにつながった機器から、ユーザ操作により選択された利用したいメディアIDと、その選択操作が行われた要求元の機器の機器識別番号とを含むメディア利用要求を受信する。そして、NW部11は、機器識別番号と、メディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器識別番号とメディアIDとを、そのまま機器組み合わせ決定部14に送出する。
機器組み合わせ決定部14は、機器識別番号とメディアIDとを受け付け、当該メディアIDを扱える機器が存在するか否かを判別する(S12)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、機器情報DB13を参照し、メディア利用要求で指定されたメディアIDが「yes」の他の機器(要求元機器以外の機器)が存在するか否かを判別する。
当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在しない場合(S12:NO)、機器組み合わせ決定部14は、要求されたメディアを出力する機器を追加できない旨のメッセージを、制御部15およびNW部11を介して要求元の機器に送信する(S16)。要求元の機器は、当該メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
一方、当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在する場合(S12:YES)、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む(S13)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の機器識別番号の他の機器の中で、当該メディアIDの先頭に”AS_”を付与して一致したセルの値(そのメディアの出力先として利用された累積回数)が最大の機器または上位から所定の数の機器を、利用要求のあったメディアの出力先候補として決定する(S14)。なお、前記所定の数は、システム設計者が任意に決定できるものとする。
そして、機器組み合わせ決定部14は、決定した各機器の機器識別番号と、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDと、を制御部15に送信する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送信されたデータを、NW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S15)。要求元の機器は、主装置1から送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
図5は、本実施形態の変形例を示す図であって、主装置が利用中の機器の内部にある場合の構成を示すブロック図である。図5に示す主装置1Aと、図2の主装置1との違いは、要求入力IFと出力IFを主装置の付属機能として持つかどうか、すなわち、機器組み合わせ決定部14と利用中の機器の要求入力IFおよび出力IFとの情報の送受信が、NW部11および制御部15を介して行われるか否かである。この相違については、機器情報の登録がどこからなされるかの違いのみであり、要求入力IFと出力IFは、主装置を持つ機器内にあっても、主装置とは別の機器が持っていても良い。なお、以下に説明する第2から第6の実施形態においても、主装置は独立した装置であっても、図5に示すように機器の内部にあってもよい。
以上説明した第1の実施形態では、メディアの種類のどれかを扱える複数の機器がホームネットワークに接続されている構成において、利用者が利用しようとするメディアに適した機器を選択し、ユーザに提示する。具体的には、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎の利用回数(機器利用履歴)とを記憶する機器情報DB13を備え、当該テーブルの情報に基づいて、機器を決定する。すなわち、過去にどの機器をどのメディアの出力機器として使用することが多かったかの使用履歴を用いることで、利用者にとって出力回数の多いメディアに適した機器がわかるため、利用者がワンタッチなどの簡単な操作で、利用要求のあったメディアに対して出力したいと期待している機器を選択することが可能となる。これにより、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
<第2の実施形態>
本実施形態は、利用可能メディアと、時間帯を区切ったメディア毎の機器利用履歴に基づいて、提示する機器を決定するものである。なお、本実施形態のシステム全体については、第1の実施形態の図1と同様である。
図6は、第2の実施形態の主装置1Bの構成を示すブロック図である。図示する主装置1Bは、NW部11と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Bおよびメディア使用時間DB16Bと、機器組み合わせ決定部14と、制御部15とを備える。本実施形態の主装置1Bは、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Bおよびメディア使用時間DB16Bが、第1の実施形態の主装置1(図2参照)と異なり、その他については、第1の実施形態の主装置1と同様である。
図7に、メディア使用時間DB16Bに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。メディア使用時間DB16Bのテーブルは、機器毎(機器識別番号毎)に設けられており、メディア毎および時間帯毎の機器利用履歴(累積利用回数)が記憶される。
なお、本実施形態の機器情報DB13Bは、第1の実施形態の機器情報DB13(図3参照)の機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)のみを保持し、メディア毎の機器利用履歴(AS_media)については保持しないものとする。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、機器登録処理について説明する。
(1)NW部11は、当該主装置1Bに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器が扱えるメディア(音声、映像、データ)のメディアID(audio、video、data)とを含むデータを受信し、機器情報登録部12に送出する。
(2)機器情報登録部12は、(1)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13Bに機器情報を登録する。機器情報登録部12は、取得したデータの機器識別番号を設定し、取得したデータにメディアIDが含まれているメディアに対しては、利用可能な扱えるメディアとして対応するM_mediaに「yes」を設定し、メディアIDが含まれていないメディアに対しては利用不可な扱えないメディアとして対応するM_media に「no」を設定したレコードを生成し、機器情報DB13Bに登録する。M_mediaには、M_audio、M_video、M_dataが含まれるものとする。
(3)また、NW部11が、各機器から、発信もしくはメディア利用要求に対する指示(メディアIDとユーザ操作によって選択された機器識別番号)を受信した場合、当該指示のメディアIDと機器識別番号とを機器情報登録部12に送出する。なお、メディア利用要求に対する指示は、図1のS3またはS4で提示した後に、提示された何れかの機器を利用者が選択する指示である。
(4)機器情報登録部12は、(3)でNW部11から送出されたデータに基づいて、メディア使用時間DB16Bを更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号のテーブルをメディア使用時間DB16Bから取得する。送出されたメディアIDを当該テーブルのメディアIDと照合し、一致したメディアIDのレコードの各時間帯の中で、システムの現在時刻を包含する時間帯の累積利用回数の値に「1」加算して、当該テーブルを更新する。例えば、メディア利用要求に対する指示として、「メディアID :audio」および「機器識別番号:XXXXXXXXXXXX1」を、時刻13時00分に受信した場合、図7に示すテーブルの「AS_audio」の「時間帯:12-15」の累積利用回数の値が、「5」から「6」に更新される。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1Bの動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図8は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、主装置1BのNW部11は、機器からメディア利用要求を受信する(S21)。すなわち、NW部11は、同じNWにつながった機器から、ユーザ操作により選択された利用したいメディアIDと、その選択操作が行われた要求元の機器の機器識別番号とを含むメディア利用要求を受信する。そして、NW部11は、機器識別番号と、メディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器識別番号とメディアIDとを、そのまま機器組み合わせ決定部14に送出する。
機器組み合わせ決定部14は、機器識別番号とメディアIDとを受け付け、当該メディアIDを扱える機器が存在するか否かを判別する(S22)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、機器情報DB13Bを参照し、メディア利用要求で指定されたメディアIDが「yes」の他の機器(要求元機器以外の機器)が存在するか否かを判別する。
当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在しない場合(S22:NO)、機器組み合わせ決定部14は、要求されたメディアを出力する機器を追加できない旨のメッセージを、制御部15およびNW部11を介して要求元の機器に送信する(S26)。要求元の機器は、当該メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
一方、当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在する場合(S22:YES)、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む(S23)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の機器識別番号の他の機器のメディア使用時間テーブルをメディア使用時間DB16Bから取得する。そして、取得した各メディア使用時間テーブル毎に、当該メディアIDおよび現在時刻を含む時間帯に対応する値(この時間帯で当該メディアの出力先として利用された累積利用回数)がより大きい機器を優先して、利用要求のあったメディアの出力先として決定する(S24)。具体的には、累積利用回数が最大の機器または上位から所定の数の機器を、利用要求のあったメディアの出力先候補として決定する。なお、前記所定の数は、システム設計者が任意に決定できるものとする。
そして、機器組み合わせ決定部14は、決定した各機器の機器識別番号と、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDとを制御部15に送信する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送信されたデータを、NW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S25)。要求元の機器は、主装置1Bから送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
以上説明した第2の実施形態では、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎および時間帯毎の利用回数(機器利用履歴)とを記憶する機器情報DB13Bおよびメディア使用時間DB16Bを備え、これらのテーブルの情報に基づいて、機器を決定する。すなわち、各メディアの出力機器として利用された利用回数を、時間帯毎に区切ってカウントすることで、その時間帯で利用される可能性の高い機器を提示することができる。これにより、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、利用可能メディアと、時間帯を区切ったメディア毎の機器利用履歴と、機器状態とに基づいて、提示する機器を決定するものである。なお、本実施形態のシステム全体については、第1の実施形態の図1と同様である。
図9は、第3の実施形態の主装置1Cの構成を示すブロック図である。図示する主装置1Cは、NW部11と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Cおよびメディア使用時間DB16Cと、機器組み合わせ決定部14と、制御部15と、機器状態監視部17とを備える。本実施形態の主装置1Cは、機器状態監視部17をさらに備え、また、機器情報DB13Cが第2の実施形態の機器情報DB13Bと異なる点において、第2の実施形態の主装置1B(図6参照)と異なる。
図10に、本実施形態の機器情報DB13Cに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。図示する機器情報DBのテーブル13Cは、機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)と、機器の状態(Status)とを備える。メディア使用時間DB16Cについては、第2の実施形態とメディア使用時間DB16B同様である。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、本実施形態の各機器の状態監視処理について説明する。
(1)本実施形態の機器状態監視部17は、一度接続したことのある全ての機器に対して、予め決められた一定時間毎に、現在のステータス(オンライン、利用中など)を返すように制御部15に命令を送る。
(2)制御部15は、機器状態監視部17から各機器に対して、ステータスを問い合わせる命令をNW部11に送出する。
(3)NW部11は、各機器に対して、ステータスを問い合わせる命令を送信する。
(4)NW部11は、各機器から、当該機器の機器識別番号と、“オンライン”もしくは“利用中”のどちらかのステータスを受信し、受信した結果を制御部15に送出する。
(5)制御部15は、受け取った機器識別番号とステータスを機器状態監視部17に送出する。
(6)機器状態監視部17は、受け取った機器識別番号と機器情報DB13Cの機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号のステータスを設定・更新する。
(7)(3)の後、機器状態監視部17は、命令を送信した機器から応答があるまでの時間を計測しておく。一定時間経過しても応答がなかった機器に対しては、電源が切れているか、故障、ネットワークに接続されていない等の原因が考えられるため、当該機器識別番号と機器情報DB13Cの機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号のステータスに“オフライン”を登録する。
主装置1Cの機器登録処理については、第2の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1Cの動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図11は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
S31からS34の処理は、第2の実施形態のS21からS24の処理と同様であるため、ここでは説明を省略する。
機器組み合わせ決定部14は、S34においてメディアの出力先として決定した各機器の機器識別番号と、機器情報DB13Cの機器識別番号とを照合し、一致した各機器識別番号のステータスを取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、S34で決定した各機器の機器識別番号と、対応する機器のステータスと、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送出された各機器のステータスが、オンラインまたは利用中か否かを判別する(S35)。
ステータスがオンラインまたは利用中の機器識別番号の機器については(S35:YES)、制御部15は、当該機器識別番号とメディアIDとをNW部11に送出する。ステータスがオフラインの機器識別番号の機器については(S35:NO)、制御部15は、機器識別番号およびメディアIDと、当該機器識別番号の機器のオンラインにする(例えば、電源をオンにする)命令をNW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S36)。このとき、NW部11は、オフラインの機器については、オンラインにする命令を送信し、当該機器をオンラインにする。要求元の機器は、主装置1Cから送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。なお、S35で取得した各機器識別番号のステータスについても、要求元の機器に送信し、機器識別番号とともに表示することとしてもよい。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。このとき、ステータスが利用中の機器についても、前記メッセージを提示するものとする。
以上説明した第3の実施形態では、第2の実施形態と同様に、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎および時間帯毎の利用回数(機器利用履歴)とを記憶する機器情報DB13Cおよびメディア使用時間DB16Cを備え、これらのテーブルの情報に基づいて、機器を決定する。すなわち、各メディアの出力機器として利用された利用回数を、時間帯毎に区切ってカウントすることで、その時間帯で利用される可能性の高い機器を提示することができる。これにより、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
また、第3の実施形態では、各機器のステータスを管理し、オフライン状態の機器については、オンライン状態にさせる命令を送信し、要求元の機器の提示することができる。
<第4の実施形態>
本実施形態は、利用可能メディアと、発信者番号と、メディア毎の機器利用履歴とに基づいて、提示する機器を決定するものである。
図12は、第4の実施形態の主装置1Dの構成を示すブロック図である。図示する主装置1Dは、電話の親機の機能を有する主装置であって、NW部11と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Dおよびメディア利用回数DB16Dと、機器組み合わせ決定部14と、制御部15と、機器状態監視部17と、さらにNW部18および制御部19とを備える。
図13に、本実施形態のメディア利用回数DB16Dに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。図示するメディア利用回数DB16Dのテーブルは、機器毎(機器識別番号毎)に設けられており、メディア毎および発信者番号毎の機器利用履歴(累積利用回数)が記憶される。
本実施形態の機器情報DB13Dは、第3の実施形態の機器情報DB13Cと同様であって、機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)と、機器の状態(Status)とを備える。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態の各機器の状態監視処理については、第3の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、機器登録処理について説明する。
(1)NW部11は、当該主装置1Dに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器が扱えるメディア(音声、映像、データ)のメディアID(audio、video、data)とを含むデータを受信し、機器情報登録部12に送出する。
(2)機器情報登録部12は、(1)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13Dに機器情報を登録する。機器情報登録部12は、取得したデータの機器識別番号を設定し、取得したデータにメディアIDが含まれているメディアに対しては、利用可能な扱えるメディアとして対応するM_mediaに「yes」を設定し、メディアIDが含まれていないメディアに対しては利用不可な扱えないメディアとして対応するM_media に「no」を設定したレコードを生成し、機器情報DB13Dに登録する。M_mediaには、M_audio、M_video、M_dataが含まれるものとする。
(3)また、NW部18は、各機器から、発信もしくはメディア利用要求に対する指示(メディアIDとユーザ操作によって選択された機器識別番号)を受信した場合、利用中の機器の機器識別番号と発信者番号、当該指示のメディアIDとを機器情報登録部12に送出する。なお、メディア利用要求に対する指示は、図1のS3またはS4で提示した後に、提示された何れかの機器を利用者が選択する指示である。
(4)機器情報登録部12は、(3)でNW部18から送出されたデータに基づいて、メディア利用回数DB16Dを更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号のテーブルをメディア利用回数DB16Dから取得する。そして、送出されたメディアIDを当該テーブルのメディアIDと照合し、一致したメディアIDの電話番号の中で、送出された利用中の機器の発信者番号と一致する累積利用回数の値に「1」加算して、当該テーブルを更新する。例えば、メディア利用要求に対する指示として、「メディアID :audio」、「機器識別番号:XXXXXXXXXXXX1」および「電話番号:09000000001」を受信した場合、図13に示すテーブルの「AS_audio」の「電話番号: 09000000001」の累積利用回数の値が、「1」から「2」に更新される。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1Dの動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図14は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、主装置1DのNW部18は、機器からメディア利用要求を受信する(S51)。すなわち、NW部18は、同じNWにつながった機器から、ユーザ操作により選択された利用したいメディアIDと、その選択操作が行われた要求元の機器の機器識別番号および発信者番号とを含むメディア利用要求を受信する。そして、NW部18は、要求されたメディアIDと、機器識別番号と、発信者番号とを制御部19に送出する。制御部19は、メディアIDと、機器識別番号と、発信者番号とを、そのまま機器組み合わせ決定部14に送出する。
機器組み合わせ決定部14は、メディアIDと、機器識別番号と、発信者番号とを受け付け、当該メディアIDを扱える機器が存在するか否かを判別する(S52)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、機器情報DB13Dを参照し、メディア利用要求で指定されたメディアIDが「yes」の他の機器(要求元機器以外の機器)が存在するか否かを判別する。
当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在しない場合(S52:NO)、機器組み合わせ決定部14は、要求されたメディアを出力する機器を追加できない旨のメッセージを、制御部15およびNW部11を介して要求元の機器に送信する(S57)。要求元の機器は、当該メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
一方、当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在する場合(S52:YES)、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む(S53)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の機器識別番号の他の機器のメディア利用回数テーブルをメディア利用回数DB16Dから取得する。そして、取得した各メディア利用回数テーブル毎に、当該メディアIDおよび発信者番号に対応する値(この発信者番号で当該メディアの出力先として利用された累積利用回数)がより大きい機器を優先して、利用要求のあったメディアの出力先として決定する(S54)。具体的には、累積回数が最大の機器または上位から所定の数の機器を、利用要求のあったメディアの出力先候補として決定する。なお、前記所定の数は、システム設計者が任意に決定できるものとする。
そして、機器組み合わせ決定部14は、S54においてメディアの出力先として決定した各機器の機器識別番号と、機器情報DB13Dの機器識別番号とを照合し、一致した各機器識別番号のステータスを取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、S54で決定した各機器の機器識別番号と、対応する機器のステータスと、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送出された各機器のステータスが、オンラインまたは利用中か否かを判別する(S55)。
ステータスがオンラインまたは利用中の機器識別番号の機器については(S55:YES)、制御部15は、当該機器識別番号とメディアIDとをNW部11に送出する。ステータスがオフラインの機器識別番号の機器については(S55:NO)、制御部15は、機器識別番号およびメディアIDと、当該機器識別番号の機器のオンラインにする(例えば、電源をオンにする)命令をNW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S56)。このとき、NW部11は、オフラインの機器については、オンラインにする命令を送信し、当該機器をオンラインにする。要求元の機器は、主装置1Dから送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。なお、S55で取得した各機器識別番号のステータスについても、要求元の機器に送信し、機器識別番号とともに表示することとしてもよい。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。このとき、ステータスが利用中の機器についても、前記メッセージを提示するものとする。
以上説明した第4の実施形態では、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎および発信者番号毎の利用回数(機器利用履歴)とを記憶する機器情報DB13Dおよびメディア利用回数DB16Dを備え、これらのテーブルの情報に基づいて、機器を決定する。これにより、最初の電話では単一メディアのみの利用であっても、あとからメディアが追加される可能性を考慮して、着呼を受話する機器の組み合わせを提示することが可能となる。例えば、いつも発信者番号からの相手とはテレビに顔を映し出してテレビ電話を行うが、テレビとは別の部屋にある固定の機器で受話してしまうと転送の手間がかかるが、本実施形態ではその手間を省くことができる。すなわち、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
<第5の実施形態>
本実施形態は、利用可能メディアと、機器場所情報と、機器状態とに基づいて、提示する機器を決定するものである。なお、本実施形態のシステム全体については、第1の実施形態の図1と同様である。
図15は、第5の実施形態の主装置1Eの構成を示すブロック図である。図示する主装置1Eは、NW部11と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Eおよび機器配置場所DB16Eと、機器組み合わせ決定部14と、制御部15と、機器状態監視部17とを備える。実施形態の主装置1Eは、機器情報DB13Eと、機器配置場所DB16Eが、第3の実施形態の主装置1Cと異なる。
図16に、本実施形態の機器情報DB13Eに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。図示する機器情報DB13Eのテーブルは、機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)と、メディア毎の機器利用履歴(AS_media)と、ステータス(Status)とを備える。
図17に、本実施形態の機器配置場所DB16Eに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。図示する機器配置場所DB16Eのテーブルは、機器識別番号と、機器の設置場所とが対応付けて記憶されている。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態の各機器の状態監視処理については、第3の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、機器登録処理について説明する。
(1)NW部11は、当該主装置1Eに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器が扱えるメディア(音声、映像、データ)のメディアID(audio、video、data)とを含むデータを受信し、機器情報登録部12に送出する。
(2)機器情報登録部12は、(1)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13Eに機器情報を登録する。機器情報登録部12は、取得したデータの機器識別番号を設定し、取得したデータにメディアIDが含まれているメディアに対しては、利用可能な扱えるメディアとして対応するM_mediaに「yes」を設定し、メディアIDが含まれていないメディアに対しては利用不可な扱えないメディアとして対応するM_media に「no」を設定したレコードを生成し、機器情報DB13Eに登録する。M_mediaには、M_audio、M_video、M_dataが含まれるものとする。
(3)また、NW部11は、当該主装置1Eに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器の設置場所ID(Kitchen、Living、Dining、Area1、Area2、…、AreaX)を受信し、機器情報登録部12に送出する。
(4)機器情報登録部12は、(3)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器配置場所DB16Eを登録・更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と、機器配置場所DB16Eのテーブルの機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号の設置場所に送出された設置場所を設定し、更新する。機器配置場所DB16Eに送出された機器識別番号が存在しない場合は、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と設置場所とを設定したレコードを生成し、機器配置場所DB16Eに登録する。
(5)また、NW部11が、各機器から、発信もしくはメディア利用要求に対する指示(メディアIDとユーザ操作によって選択された機器識別番号)を受信した場合、当該指示のメディアIDと機器識別番号とを機器情報登録部12に送出する。なお、メディア利用要求に対する指示は、図1のS3またはS4で提示した後に、提示された何れかの機器を利用者が選択する指示である。
(6)機器情報登録部12は、(5)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13の機器利用履歴(AS_media)を更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と、機器情報DB13Eの各機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号に対応する送出されたメディアIDの文字列先頭に、”AS_”を付与したAS_mediaに一致するメディアの機器利用履歴(累積利用回数)に「1」加算して、更新する。なお、AS_mediaには、AS_audio、AS_video、AS_dataが含まれるものとする。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1Eの動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図18は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、主装置1EのNW部11は、機器からメディア利用要求を受信する(S61)。すなわち、NW部11は、同じNWにつながった機器から、ユーザ操作により選択された利用したいメディアIDと、その選択操作が行われた要求元の機器の機器識別番号とを含むメディア利用要求を受信する。そして、NW部11は、機器識別番号と、メディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器識別番号とメディアIDとを、そのまま機器組み合わせ決定部14に送出する。
機器組み合わせ決定部14は、機器識別番号とメディアIDとを受け付け、当該メディアIDを扱える機器が存在するか否かを判別する(S62)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、機器情報DB13Eを参照し、メディア利用要求で指定されたメディアIDが「yes」の他の機器(要求元機器以外の機器)が存在するか否かを判別する。
当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在しない場合(S62:NO)、機器組み合わせ決定部14は、要求されたメディアを出力する機器を追加できない旨のメッセージを、制御部15およびNW部11を介して要求元の機器に送信する(S67)。要求元の機器は、当該メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
一方、当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在する場合(S62:YES)、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む(S63)。本実施形態では、S63において、機器配置場所DB16Eを用いて、要求元の機器の機器識別番号と同じ設置場所の機器に絞り込む。具体的には、機器組み合わせ決定部14は、要求元の機器の機器識別番号に対応する設置場所(設置場所ID)を機器配置場所DB16Eから取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、取得した設置場所IDと一致する機器識別番号のみを抽出し、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む。
そして、機器組み合わせ決定部14は、S63で絞り込まれた機器識別番号の機器の中で、機器情報DB13Eを参照し、当該メディアIDの先頭に”AS_”を付与して一致したセルの値(そのメディアの出力先として利用された累積回数)が最大の機器または上位から所定の数の機器を、利用要求のあったメディアの出力先候補として決定する(S64)。なお、前記所定の数は、システム設計者が任意に決定できるものとする。
機器組み合わせ決定部14は、S64においてメディアの出力先として決定した各機器の機器識別番号と、機器情報DB13Eの機器識別番号とを照合し、一致した各機器識別番号のステータスを取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、S64で決定した各機器の機器識別番号と、対応する機器のステータスと、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送出された各機器のステータスが、オンラインまたは利用中か否かを判別する(S65)。
ステータスがオンラインまたは利用中の機器識別番号の機器については(S65:YES)、制御部15は、当該機器識別番号とメディアIDとをNW部11に送出する。ステータスがオフラインの機器識別番号の機器については(S65:NO)、制御部15は、機器識別番号およびメディアIDと、当該機器識別番号の機器のオンラインにする(例えば、電源をオンにする)命令をNW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S66)。このとき、NW部11は、オフラインの機器については、オンラインにする命令を送信し、当該機器をオンラインにする。要求元の機器は、主装置1Eから送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。なお、S65で取得した各機器識別番号のステータスについても、要求元の機器に送信し、機器識別番号とともに表示することとしてもよい。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。このとき、ステータスが利用中の機器についても、前記メッセージを提示するものとする。
以上説明した第5の実施形態では、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎の利用回数(機器利用履歴)と、設置場所とを記憶する機器情報DB13Eおよび機器設置場所DB16Eを備え、これらのテーブルの情報に基づいて、機器を決定する。これにより、過去の利用回数だけでなく、同じ場所に設置された機器に限定して提示をすることができ、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
<第6の実施形態>
本実施形態は、利用可能メディアと、機器から取得した周辺機器情報とに基づいて、提示する機器を決定するものである。なお、本実施形態のシステム全体については、第1の実施形態の図1と同様である。
図19は、第6の実施形態の主装置1Fの構成を示すブロック図である。図示する主装置1Fは、NW部11と、機器情報登録部12と、機器情報保存部に格納される機器情報DB13Fおよび周辺機器情報DB16Fと、機器組み合わせ決定部14と、制御部15と、機器状態監視部17とを備える。実施形態の主装置1Fは、機器情報DB13Fと、周辺機器情報DB16Fが、第3の実施形態の主装置1Cと異なる。
図20に、本実施形態の周辺機器情報DB16Fに保持するデータの格納形式となるテーブルの一例を示す。機器情報DB13Fは、第5の実施形態の機器情報DB13E(図16参照)と同様であって、機器識別番号と、メディア毎の利用可否を示す利用可能メディア情報(M_media)と、メディア毎の機器利用履歴(AS_media)と、ステータス(Status)とを備える。
次に、本実施形態の動作について説明する。
本実施形態の各機器の状態監視処理については、第3の実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
次に、機器登録処理について説明する。
(1)NW部11は、当該主装置1Fに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器が扱えるメディア(音声、映像、データ)のメディアID(audio、video、data)とを含むデータを受信し、機器情報登録部12に送出する。
(2)機器情報登録部12は、(1)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13Fに機器情報を登録する。機器情報登録部12は、取得したデータの機器識別番号を設定し、取得したデータにメディアIDが含まれているメディアに対しては、利用可能な扱えるメディアとして対応するM_mediaに「yes」を設定し、メディアIDが含まれていないメディアに対しては利用不可な扱えないメディアとして対応するM_media に「no」を設定したレコードを生成し、機器情報DB13Fに登録する。M_mediaには、M_audio、M_video、M_dataが含まれるものとする。
(3)また、NW部11が、各機器から、発信もしくはメディア利用要求に対する指示(メディアIDとユーザ操作によって選択された機器識別番号)を受信した場合、当該指示のメディアIDと機器識別番号とを機器情報登録部12に送出する。なお、メディア利用要求に対する指示は、図1のS3またはS4で提示した後に、提示された何れかの機器を利用者が選択する指示である。
(4)機器情報登録部12は、(3)でNW部11から送出されたデータに基づいて、機器情報DB13の機器利用履歴(AS_media)を更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と、機器情報DB13Fの各機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号に対応する送出されたメディアIDの文字列先頭に、”AS_”を付与したAS_mediaに一致するメディアの機器利用履歴(累積利用回数)に「1」加算して、更新する。なお、AS_mediaには、AS_audio、AS_video、AS_dataが含まれるものとする。
(5)また、NW部11、当該主装置1Fに接続された各機器から、当該機器の機器識別番号と、当該機器がWifiのアドホックモードや、Bluetoothで発見した周辺機器の機器識別番号を受信し、機器情報登録部12に送出する。本実施形態の各機器は、センサを備え、当該機器の周辺に存在する他の機器を検出し、主装置1Eに送信する。
(6)機器情報登録部12は、(5)でNW部11から送出されたデータに基づいて、周辺機器情報DB16Fを登録・更新する。すなわち、機器情報登録部12は、送出された機器識別番号と、周辺機器情報DB16Fのテーブルの機器識別番号とを照合し、一致した行の周辺機器情報データを取得する。取得した周辺機器情報データのうち、NW部11より受け取った周辺機器の機器識別番号(複数あり)に含まれている機器については、周辺にあるとして”Close”を、含まれていない機器については、”null ”を登録する。
次に、機器からメディア利用要求が送信され、利用可能な機器との組み合わせを提示する主装置1Fの動作(図1のS1〜S4)を、以下に説明する。
図21は、本実施形態の動作を示すフローチャートである。
まず、主装置1FのNW部11は、機器からメディア利用要求を受信する(S71)。すなわち、NW部11は、同じNWにつながった機器から、ユーザ操作により選択された利用したいメディアIDと、その選択操作が行われた要求元の機器の機器識別番号とを含むメディア利用要求を受信する。そして、NW部11は、機器識別番号と、メディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器識別番号とメディアIDとを、そのまま機器組み合わせ決定部14に送出する。
機器組み合わせ決定部14は、機器識別番号とメディアIDとを受け付け、当該メディアIDを扱える機器が存在するか否かを判別する(S72)。すなわち、機器組み合わせ決定部14は、機器情報DB13Fを参照し、メディア利用要求で指定されたメディアIDが「yes」の他の機器(要求元機器以外の機器)が存在するか否かを判別する。
当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在しない場合(S72:NO)、機器組み合わせ決定部14は、要求されたメディアを出力する機器を追加できない旨のメッセージを、制御部15およびNW部11を介して要求元の機器に送信する(S77)。要求元の機器は、当該メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。
一方、当該メディアIDが「yes」の他の機器(当該メディアIDを扱える他の機器)が存在する場合(S72:YES)、機器組み合わせ決定部14は、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む(S73)。本実施形態では、S73において、周辺機器情報DB16Fを用いて、要求元の機器の周辺に存在する機器に絞り込む。具体的には、機器組み合わせ決定部14は、要求元の機器の機器識別番号と、周辺機器情報DB16Fの機器識別番号とを照合し、一致した機器識別番号の行の中で、”Close”が設定された機器の機器識別番号を取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、”Close”が設定された機器の機器識別番号と一致する機器識別番号のみを抽出し、当該メディアIDが「yes」の他の機器を絞り込む。
そして、機器組み合わせ決定部14は、S73で絞り込まれた機器識別番号の機器の中で、機器情報DB13Fを参照し、当該メディアIDの先頭に”AS_”を付与して一致したセルの値(そのメディアの出力先として利用された累積回数)が最大の機器または上位から所定の数の機器を、利用要求のあったメディアの出力先候補として決定する(S74)。なお、前記所定の数は、システム設計者が任意に決定できるものとする。
機器組み合わせ決定部14は、S74においてメディアの出力先として決定した各機器の機器識別番号と、機器情報DB13Fの機器識別番号とを照合し、一致した各機器識別番号のステータスを取得する。そして、機器組み合わせ決定部14は、S74で決定した各機器の機器識別番号と、対応する機器のステータスと、要求元の機器の機器識別番号と、要求されたメディアIDとを制御部15に送出する。制御部15は、機器組み合わせ決定部14から送出された各機器のステータスが、オンラインまたは利用中か否かを判別する(S75)。
ステータスがオンラインまたは利用中の機器識別番号の機器については(S75:YES)、制御部15は、当該機器識別番号とメディアIDとをNW部11に送出する。ステータスがオフラインの機器識別番号の機器については(S75:NO)、制御部15は、機器識別番号およびメディアIDと、当該機器識別番号の機器のオンラインにする(例えば、電源をオンにする)命令をNW部11に送出する。
NW部11は、制御部15から取得した各機器識別番号とメディアIDとを、要求元の機器に送信し、提示する(S76)。このとき、NW部11は、オフラインの機器については、オンラインにする命令を送信し、当該機器をオンラインにする。要求元の機器は、主装置1Fから送信された、出力先候補としての各機器識別番号とメディアIDとを出力装置に出力し、利用者に提示する。なお、S75で取得した各機器識別番号のステータスについても、要求元の機器に送信し、機器識別番号とともに表示することとしてもよい。
また、NW部11は、制御部15から取得した出力先候補として決定された各機器識別番号の機器に対して、要求されたメディアIDのメディアの出力を行うか否かを問い合わせるメッセージを送信し、提示してもよい。出力先候補として決定された機器識別番号の機器は、前記メッセージを出力装置に出力し、利用者に提示する。このとき、ステータスが利用中の機器についても、前記メッセージを提示するものとする。
第6の実施形態では、各機器について、利用可能なメディアと、メディア毎の利用回数(機器利用履歴)と、周辺機器とを記憶する機器情報DB13Fおよび周辺機器設情報DB16Fを備え、これらのテーブルの情報に基づいて、機器を決定する。これにより、利用中の機器の周辺にある機器を動的に判別し、周辺の機器に限定して提示をすることが可能となる。したがって、利用者の操作負荷を低減し、利用者の利便性を向上させることができる。
以上説明した第1から第6の本実施形態では、機器同士でメディアの出力命令を送受信可能な場合に、利用要求メディアに対して、出力先の機器の組み合わせを利用者に提示して、利用者にとって簡単で迅速なメディア利用の開始を提供する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。例えば、第4から第6の実施形態の主装置は、機器状態監視部17を備えるが、第4から第6の実施形態の主装置は、機器状態監視部17を備えない形態であってもよい。