JP5769059B2 - 永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法に関する。
近年、電子機器の小型・高性能化に伴い、モータやアクチュエータなどに使用される永久磁石の小型化、薄型化が要求されている。これらの用途には、最大エネルギー積の高いNd−Fe−B系異方性焼結永久磁石が主として用いられている。しかし、Nd−Fe−B系異方性焼結永久磁石は、粉末冶金法により製造されるため、薄型化には限界があった。
そこで、ここ数年、Nd−Fe−B系永久磁石の薄膜化に関する研究が活発化している。Nd−Fe−B系永久磁石は酸素に対して活性な希土類元素を含有するため、これまで、主に物理的蒸着手法で薄膜化の検討がなされていた。中でもスパッタリング法は、他の物理的蒸着手法に比べてスパッタリング粒子の運動エネルギーが高いために基板との密着性や磁気的性質の優れた薄膜が得られる点や、マグネトロンスパッタリング法の進歩により量産性が著しく向上したことなどから、最も有望な薄膜形成方法の一つと考えられている。
例えば、山下らは、DCマグネトロンスパッタリング法により、Nd13〜17at%、Fe65.5〜77at%、B10〜17.5at%の組成で、最高値で保磁力7kOe、残留磁化9.6kGの永久磁石薄膜を得たことを報告している(非特許文献1)。
さらに、Taからなる高融点金属層と主たる構成相がRFe14B(RはNdおよび/またはPr)である希土類合金磁性層とが交互に積層された永久磁石薄膜が提案されている(特許文献1)。特許文献1の技術によって、高い保磁力HcJと膜面に対して垂直方向に高い残留磁束密度Bを有する高性能永久磁石薄膜を得ることが可能になったが、実用・量産化にはさらなる磁気特性の向上が望まれる。
スパッタリング法によるNd−Fe−B系永久磁石薄膜の作製に際しては、種々のターゲットが用いられている。例えば、三つの独立したカソードに、それぞれNd、Fe、Fe8020(at%)のターゲットを配置し、それらのカソードに一斉に電力を供給して、多元同時スパッタを行う技術が報告されている(非特許文献2)。この技術によれば、三つのカソードに投入する電力を変えることで膜組成の調整が可能となり、膜組成に合わせたターゲットを個々に準備する必要が省けるという利点がある。
また、Fe板の上にNdとBのチップを配置した、いわゆる複合ターゲットを用いて、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜をスパッタ法で作製する技術が報告されている(非特許文献3)。この技術によれば、Fe板上に配置するNdとBのチップの数を調節して、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の組成を任意に変化させることができるという利点がある。
一方、Nd−Fe−B系合金ターゲット(以下「合金ターゲット」という)を用いるものでは、真空中で溶解、鋳造することによって作製した合金ターゲット(以下「鋳造ターゲット」という)を、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の形成に用いる技術が報告されている(非特許文献4)。前記特許文献1においても、鋳造ターゲットが用いられている。
また、放電プラズマ焼結(SPS)法によって作製した合金ターゲット(以下「焼結ターゲット」という)を用いてNd−Fe−B系永久磁石を形成する技術(非特許文献5及び非特許文献6)が報告されている。
特許第4337209号
山下慎次、山崎二郎、池田満昭、岩渕憲昭、「Nd−Fe−Bスパッタリング異方性薄膜磁石」、日本応用磁気学会誌、Vol.15、No.2、(1991)、p.241−244 T.Sato、H.Kato、T.Shima、Y.K.Takahashi、K.Hono、「Effect of film morphology on the magnetic properties for Nd−Fe−B thin films」、Journal of Magnetism and Magnetic Materials、vol.323、(2011)、p.162−165 Koji Yamasawa、Xiaaxi Liu、and Akimitsu Morisako、「Nd−Fe−B films with perpendicular magnetic anisotropy」、Journal of Applied Physics、99、08N302、(2006) A.Nakanishi、M.Ueda、T.Okuda、N.Mizutani、J.Nishiyama、M.Motokawa、Zhongjie Wang、N.Adachi、H.Ohsato、「Compositional and structural study of RF−Sputtered Nd−Fe−B thin film」、Journal of Magnetism and Magnetic Materials、196−197、(1999)、p.295−296 R.Tokumaru、S.Tamano、S.Goto、S.Madeswaran、K.Tokiwa and T.Watanabe、「Effect of annealing on magnetic properties of Nd−Fe−B thin films prepared by ECR ion beam sputtering method」、Journal of Physics:Conference Series、191、(2009)、012021 S.Madeswaran,R.Tokumaru,S.Tamano,S.Goto,K.Tokiwa and T.Watanabe、「Dependence of deposition parameters and layer thickness on the characteristics of Nd−Fe−B thin films」,Journal of Physics:Conference Series、191、(2009)、012024
非特許文献2による技術では、基板上の特定の点と三つのターゲットの間の距離がその点の位置が変わると変化するため、大きな基板に均質な組成のNd−Fe−B系永久磁石薄膜を形成することが困難であるという問題がある。また、非特許文献3による技術では、チップの消耗とともに永久磁石薄膜の組成が変動するため、組成、磁気特性が均質なNd−Fe−B系永久磁石薄膜を得ることが難しいという問題がある。従って、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜を実用・量産化するためには、合金ターゲットの開発が望まれる。
しかし、非特許文献4や特許文献1に記載される鋳造ターゲットの場合、Nd−Fe−B系合金が脆く熱衝撃で割れやすいため、大型化することが極めて困難である。また、たとえ冷却速度の制御などによって熱衝撃による割れを回避できたとしても、結晶粒が粗大化し、均質な組織が形成されないため、得られる永久磁石薄膜の組成や組織、あるいは磁気特性にばらつきを生じるという問題がある。
また、非特許文献5、6に記載される焼結ターゲットは、鋳造ターゲットよりも均質な組織を得易く、熱衝撃によるターゲットの割れ頻度も比較的小さい。しかし、非特許文献5のFigure1並びに非特許文献6のFigure1、2、4から明らかなように、得られたNd−Fe−B系永久磁石薄膜のX線回折パターンにはNdOのピークがはっきりと確認できる。すなわち、非特許文献5、6によるNd−Fe−B系永久磁石薄膜には比較的多くの酸素が含有されている。
非特許文献5、6によるNd−Fe−B系永久磁石薄膜に比較的多くの酸素が含有されているのは、スパッタリング装置内に存在する酸素による酸化、あるいはスパッタリング装置から大気中に取り出した後の酸化などによる影響も考えられるが、その主たる原因は、焼結ターゲットそのものに酸素が多く含有されており、その酸素がNd−Fe−B系永久磁石薄膜の酸素含有量を増加させていると考えられる。
周知の通り、Nd−Fe−B系永久磁石は、主としてNdFe14Bの正方晶化合物からなる主相、Ndリッチ相及びBリッチ相から構成されており、基本的に、主相であるNdFe14B正方晶化合物の存在比率を増加させれば、磁気特性が向上する。しかし、Ndは酸素との親和性が極めて高いため、酸素が存在すると、まずNdリッチ相中のNdが酸素と反応しNdなどの酸化物を形成し、Ndリッチ相が少なくなり、磁気特性が急激に低下する。
磁気特性の急激な低下を防止するには、酸化物の形成に消費される分のNdを予め余剰に含有させておけばよい。さらに、Bを余剰に含有させておくことによっても磁気特性の低下を防止することができる。これは、主相の形成に消費される以外の余剰のBが粒界に存在することによって、保磁力HcJの低下が抑制されるためである。しかし、NdやBを余剰に含有させると主相の存在比率が低下し、磁気特性が低下する。
従って、磁気特性の急激な低下を防止し、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜を安定的に製造するには、磁気特性を少々犠牲にしても、予め酸素との反応を見込んで、NdやBを余剰に含有させるか、あるいは、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の酸素含有量を低減することが必要である。そして、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の酸素含有量を低減するには、その作製に用いるターゲットの酸素含有量を低減することが必要である。
非特許文献5に記載の焼結ターゲットの組成はNd36.5Fe51.112.4(原子%)、非特許文献6に記載の焼結ターゲットの組成はNd20Fe6416(原子%)である。主相の組成比がNdFe14B(原子百分率でNd11.77Fe82.355.88)であり、Nd−Fe−B系永久磁石を構成するために必要不可欠なNdリッチ相及びBリッチ相の体積比率(一般的にはNdリッチ相が5%程度、Bリッチ相が3%程度)を考慮しても、上記焼結ターゲットは明らかに余剰のNd、余剰のBを含有した組成となっている。つまり、非特許文献5、6においては、磁気特性を少々犠牲にしてもNdやBを予め余剰に含有させることで、磁気特性の急激な低下を防止しており、焼結ターゲットの酸素含有量の低減については全く考慮されていない。従って、非特許文献5,6に記載されるターゲットでは、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の磁気特性の向上に限界がある。
このように、従来の焼結ターゲットでは、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の磁気特性の向上は困難であった。そのため、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜の量産化は未だなされておらず、Nd−Fe−B系永久磁石薄膜を用いたモータやアクチュエータなどのマイクロ磁気デバイスも実用化に到っていない。
本発明の目的は、前記先行技術文献に記載されるNd−Fe−B系永久磁石薄膜などの永久磁石薄膜の磁気特性を向上させることができる、永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット及びその製造方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、放電プラズマ焼結(SPS)法などの焼結ターゲットにおいて、ターゲットの組成とターゲットの作製に用いる合金粉末の粒度分布を特定範囲に限定することによって、酸素含有量が大幅に低減された焼結ターゲットが得られることを知見した。そして、該焼結ターゲットを使用することによって、得られる永久磁石薄膜の磁気特性を著しく向上させることができることを知見し、本発明を完成させるに到った。
本発明の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットは、
原子比率による組成式が、R100−x−y(Rは希土類元素のうち少なくとも一種であってNd及び/又はPrを必ず含み、Tは遷移元素のうち少なくとも一種であってFeを必ず含み、MはB又はBとCであって50原子%≦B/Mを満足する)で表され、x、yが、17≦x≦20、7≦y≦10を満足する組成からなり、酸素含有量が1500ppm以下の焼結体であることを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法であって、
前記組成を満足し、粒径100μm以下が全体の30質量%未満かつ粒径300μm以下が全体の90質量%以上の粒度分布からなる合金粉末を、真空中又は不活性ガス雰囲気中で加圧焼結することを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法において、合金粉末が、ストリップキャスト法によって製造された合金を粉砕したものであることを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法において、合金粉末が、合金をピンミルにより粉砕したものであることを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法において、放電プラズマ焼結法又はホットプレス法により加圧焼結することを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法において、600℃以上700℃以下の温度で加圧焼結することを特徴とする。
本発明は、上記構成を有する永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法において、30MPa以上の加圧力で加圧焼結することを特徴とする。
本発明によれば、R及びMの含有量が少なくかつ酸素含有量が少ない、すなわち、R14M正方晶化合物からなる主相の存在比率が極めて高いR−T−M系永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットを製造することができる。従って、本発明によるターゲットを使用することにより、R−T−M系永久磁石薄膜の磁気特性を著しく向上させることができる。
本発明によれば、均質な組成を有し、割れなどの無い大きなスパッタリング面を有する焼結ターゲットを容易に製造することができる。従って、高性能な永久磁石薄膜を量産規模で製造することが可能となり、永久磁石薄膜を用いたモータやアクチュエータなどのマイクロ磁気デバイスの実用化を推進することができる。
実施例の合金粉末の粒度分布を示す図である。 実施例の永久磁石薄膜の面内と面垂直方向の磁化曲線を示す図である。 実施例の永久磁石薄膜のX線回折パターンを示す図である。 実施例の焼結ターゲットの外観観察写真を示す図である。 実施例の永久磁石薄膜のスパッタリング時間と組成の関係を示す図である。 比較例の鋳造ターゲットの外観観察写真を示す図である。 比較例の永久磁石薄膜のスパッタリング時間と組成の関係を示す図である。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットは、以下の組成からなることを特徴とする。
原子比率による組成式が、R100−x−y(Rは希土類元素のうち少なくとも一種であってNd及び/又はPrを必ず含み、Tは遷移元素のうち少なくとも一種であってFeを必ず含み、MはB又はBとCであって50原子%≦B/Mを満足する)で表され、x、yが、17≦x≦20、7≦y≦10を満足する。
Rは希土類元素のうち少なくとも一種であってNd及び/又はPrを必ず含む。Nd及び/又はPrを含有することにより高い磁化と一軸結晶磁気異方性が得られる。より好ましい形態としては、Rの50%以上がNd及び/又はPrで構成される。重希土類元素は、得られる永久磁石薄膜の残留磁束密度Bの低下を招くものの、一軸結晶磁気異方性を高めて保磁力HcJを向上させる効果があるため、耐熱性が要求される用途に永久磁石薄膜が使用される場合などには、TbやDyといった重希土類元素をRに含有させることが好ましい。
Rの含有量xは17≦x≦20とする。xが17未満では希土類元素と他の元素(TやM)とのスパッタリングイールドの違いにより、スパッタリング後の永久磁石薄膜におけるR含有量がR14Mの化学量論比よりも少なくなってしまうことがあり、その場合、永久磁石薄膜の保磁力HcJが急激に低下する。また、xが20を超えると、R14Mの存在比率が減少し、永久磁石薄膜の残留磁束密度Bが低下する。
Tは遷移元素のうち少なくとも一種であってFeを必ず含む。好ましい形態としては、Feと同様に磁気モーメントの大きいCoを含有させ、Tの50%以上をFeとCoで構成する。
MはB又はBとCであって50原子%≦B/Mを満足する。Mの含有量yは7≦y≦10とする。yが7未満ではMと他の元素(RやT)とのスパッタリングイールドの違いによって、スパッタリング後の永久磁石薄膜におけるM含有量がR14Mの化学量論比よりも少なくなることがあり、その場合、永久磁石薄膜の保磁力HcJが急激に低下する。また、yが10を超えると、R14Mの存在比率が減少し、永久磁石薄膜の残留磁束密度Bが低下する。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットは、酸素含有量が1500ppm以下の焼結体(焼結ターゲット)であることを特徴とする。従って、鋳造ターゲットでは不可能な、量産時に必要となる直径15cm(約6インチ)以上の大型ターゲットを割れなどを生じることなく製造することができる。また、鋳造ターゲットに比べて微細かつ均質な組織にすることが可能であるため、得られた永久磁石薄膜の組成や組織、磁気特性のばらつきを低減することができる。
スパッタリング後の永久磁石薄膜には、スパッタリング時に外部環境から侵入する酸素のほかに、ターゲットが元々含んでいる酸素も取り込まれてしまう。永久磁石薄膜中に取り込まれた酸素は、前記の通り希土類元素と反応し酸化物を形成する。その結果、Rリッチ相が少なくなり、磁気特性が急激に低下する。従って、ターゲットの酸素含有量はできるだけ少ないことが望ましい。
本発明においては、後述の通り、焼結ターゲットの製造に用いる合金粉末の粒度分布を特定範囲に限定することによって、焼結ターゲットの酸素含有量が1500ppm以下となる。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットは、永久磁石薄膜のみで利用される用途、あるいは、前記特許文献1に記載されるような、Taからなる高融点金属層とRFe14Bからなる希土類合金磁性層とがスパッタリング法にて交互に積層された永久磁石薄膜の希土類合金磁性層として使用することができる。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法を以下に説明する。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法は、前記組成を満足し、粒径100μm以下が全体の30質量%未満かつ粒径300μm以下が全体の90質量%以上の粒度分布からなる合金粉末を、真空中又は窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で加圧焼結することを特徴とする。
まず、前記組成を満足し、粒径100μm以下が全体の30質量%未満かつ粒径300μm以下が全体の90質量%以上の粒度分布からなる合金粉末を準備する。合金粉末の準備は、Nd−Fe−B系異方性焼結永久磁石の製造工程において合金粉末を準備する際に用いられている公知の方法によって行うことができる。例えば、ガスアトマイズ法などによって直接合金粉末を作製したり、ロール急冷法、遠心ディスク法、ストリップキャスト法などにより作製した急冷合金を窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガス雰囲気中で粉砕することによって合金粉末を作製し、作製した合金粉末を上記粒度分布になるように調整することによって準備することができる。
合金としては、ストリップキャスト法によって作製した急冷合金を用いることが好ましい。ストリップキャスト法によって作製した急冷合金は組織が均質かつ微細であり、かつ前記粒度分布の合金粉末を比較的容易に得易いためである。また、粉砕方法としては、ピンミルを用いることが好ましい。ピンミルによれば、粉砕による温度上昇が少なく、合金粉末の酸化を防止することができ、かつ前記粒度分布の合金粉末を比較的容易に得易いためである。前記ストリップキャスト法によって作製した急冷合金をピンミルによって粉砕することにより、粒度分布の調整なしで、上記粒度分布からなる合金粉末を作製することも可能である。
粒度分布の調整は、例えば、JIS Z 2510の「金属粉−乾式ふるい分けによる粒度試験方法」のように、合金粉末を乾式ふるい分けによって粒度ごとに分級し、分級後の各合金粉末を上記粒度分布となるように混合することによって行うことができる。粒度分布の調整は不活性ガス雰囲気中で行うことが好ましい。
前記粒度分布の合金粉末を用いることが本発明の特徴の一つである。前記粒度分布の合金粉末を用いることにより、酸素含有量が1500ppm以下の焼結体が得られる。これによって、前記組成との相乗効果、すなわち、余剰のR、Mが少なく、かつ酸化物の形成に消費されるRが少ないため、主相の存在比率が高くなり、得られる永久磁石薄膜の磁気特性が著しく向上するという効果を得ることができる。
前記粒度分布において、粒径100μm以下の合金粉末が30質量%以上では酸素含有量が増加し得られる永久磁石薄膜の磁気特性が低下する。また、粒径300μm以下の合金粉末が90質量%未満では焼結し難くなり、相対密度が低下して焼結体の切削や研削が困難になる。粒径100μm以下の合金粉末が極力少なく(0質量%でもよい)、かつ粒径300μm以下の合金粉末が極力多くなる(100質量%でもよい)ように調整することにより、酸素含有量を1000ppm以下、さらには700ppm以下にすることも可能である。これによって、得られる永久磁石薄膜の磁気特性をさらに向上させることができる。
次に、前記粒度分布を有する合金粉末を、真空中又は不活性ガス雰囲気中で加圧焼結する。加圧焼結としては、公知の放電プラズマ焼結(SPS)法、ホットプレス法などを用いることができる。加圧焼結の温度は600℃以上700℃以下であることが好ましい。600℃未満では焼結が進行せず磁気特性が低下するとともに相対密度が低下して焼結体の切削や研削が困難になる。また、700℃を超えると液相が多量に生成され、加圧時にプレス装置のパンチが抜けなくなったり、金型を傷つけたりする。
また、加圧焼結における加圧力は30MPa以上であることが好ましい。30MPa未満では焼結が進行せず磁気特性が低下するとともに相対密度が低下して焼結体の切削や研削が困難になる。加圧焼結としてホットプレスを用いる場合は、カーボン製の型を用いることにより、製造コストを抑えることができる。その場合は、型の機械強度を考慮して、加圧力を50MPa以下にするのが好ましい。
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例
原子比率による組成式がR100−x−yにおいて、R=Nd、T=Fe+Co、M=B、x=18.2、y=7.5として、Nd18.2Fe73.1Co1.27.5に配合された原料を高周波溶解炉で溶解し、Cuロールを用いたストリップキャスティング法によって厚み約0.1mmの合金を得た。その合金を、窒素ガスで内部を置換したピンミルで粉砕し、合金粉末を得た。この合金粉末の粒度分布を自動ふるい振とう機を用い、JIS Z 2510に記載の試験方法により測定した。ふるいには、38μm、100μm、208μm、250μm、300μmの目開きのふるいを用いた。その結果を図1に示す。図1は、粒径の小さい方から質量を積算したときの全体の質量に占める割合を示す。図1に示すように、得られた合金粉末の粒度分布は、粒径100μm以下の合金粉末が全体の23質量%、粒径300μm以下の合金粉末が全体の99質量%であった。
次いで、前記合金粉末約2.5kgをカーボン製の型の中に充填し、温度650℃、圧力50MPa、保持時間1時間の条件でホットプレスを行い、直径81.05mm、高さ64.02mm、質量2479g、密度7.51g/cm(理論密度7.6g/cmに対して98%以上の相対密度)の円柱状の焼結体を得た。得られた焼結体を外周加工した後スライス加工し、直径80mm、厚み5mmの焼結ターゲットを9枚作製した。外周加工時、スライス加工時において、焼結ターゲットのエッジ部に割れや欠けなどの発生はみられなかった。
上記の各工程における合金の酸素含有量を測定した。その結果、ストリップキャスト後の鋳片が390ppm、ピンミル後の合金粉末が500ppm、焼結ターゲットは840ppmであった。この焼結ターゲットの酸素含有量は、今日、市場に供給されている一般的なNd−Fe−B系異方性焼結永久磁石(酸素含有量2000〜5000ppm程度)と比較しても、極端に少ない値であった。
得られた焼結ターゲットを用いて、475℃に加熱したガラス基板上に、厚み200nmのNd−Fe−B膜と厚み10nmのTa膜をそれぞれ5層ずつスパッタリング法にて形成した多層構造の永久磁石薄膜を作製した。得られた永久磁石薄膜の面内と面垂直方向の磁化曲線を振動試料型磁力計(VSM)で測定した。その結果を図2に示す。図2に示すように、得られた永久磁石薄膜は、面垂直方向に強い磁気異方性を有し、磁気特性は、J=1.39T、HcJ=1.21MA/m、(BH)max=351kJ/mであり、非特許文献5、6に記載される焼結ターゲットを用いた永久磁石薄膜の磁気特性、例えば非特許文献6のJ=1.1T、HcJ=1.13MA/m、(BH)max=236kJ/mに比べ、格段に優れた磁気特性を有している。
上記によって得られた永久磁石薄膜をX線回折装置(リガク製RINT−2400)を用いてX線回折測定を行った。測定条件は、X線源がCu−Kα、出力が45kV、300mAとした。得られたX線回折パターンを図3に示す。図3に示すように、NdFe14Bを示すピークを主体として、一部にNdメタル及びβ−Taのピークが見られるが、Ndの酸化物を示すピークは存在しない。
次に、得られた焼結ターゲットの経時的な外観の変化及び該ターゲットを用いて作製した永久磁石薄膜の経時的な組成の変動を調べるため、焼結ターゲットをマグネトロンカソードに設置してDCスパッタリングを行い、0時間、2時間、6時間、12時間経過後のターゲットの外観観察と、0.75時間、2.75時間、6.75時間、12.75時間経過後の永久磁石薄膜をサンプリングし組成分析を行った。ターゲットの外観観察の結果を図4に、組成分析の結果を図5に示す。なお、スパッタリング条件は、プロセスガスとしてアルゴンガスを用い、ガス圧力を0.6Paとして、DC500Wの電力を投入した。また、組成分析は誘導結合プラズマ(ICP)発光分析法により測定した。
図4に示すように、マグネトロン磁気回路が作り出す磁束によって、ターゲット表面のプラズマ密度に空間分布が生じ、その分布を反映した同心円状のエロージョン域がターゲット表面に発生しており、そのエロージョン域がスパッタリングの経過時間とともに顕著になっている。しかし、図5に示すように、Nd、Fe、Co、Bともに、スパッタリングの経過時間による組成変動はほとんど見られなかった。例えば、Ndの場合、0.75時間から12.75時間における組成の変動幅は約2.4%であり、非常に小さかった。
比較例
実施例と同様に配合された原料を高周波真空溶解炉で溶解し、直径80mmの鋳型に鋳造し、室温まで徐冷して円盤状の鋳造合金を得た。得られた鋳造合金の外周と両平面を研削加工し、厚み5mmの鋳造ターゲットを作製した。得られた鋳造ターゲットの表面を金属顕微鏡で観察したところ、ボイドや鬆とともに、無数のマイクロクラックが認められた。前記鋳造ターゲットの酸素含有量を測定した。酸素含有量の測定は同じ方法で別途作製した鋳造ターゲットによって行った。その結果、酸素含有量は330ppmであり、実施例1による本発明の焼結ターゲットよりも酸素含有量が少なかった。
次に、得られた鋳造ターゲットの経時的な外観の変化及び該ターゲットを用いて作製した永久磁石薄膜の経時的な組成の変動を調べるため、鋳造ターゲットをマグネトロンカソードに設置して実施例と同様な条件でDCスパッタリングを行い、0時間、2時間、6時間、12時間経過後のターゲットの外観観察と、0.75時間、2.75時間、6.75時間、12.75時間経過後の永久磁石薄膜をサンプリングし組成分析を行った。ターゲットの外観観察の結果を図6に、組成分析の結果を図7に示す。組成分析は実施例と同様な方法で測定した。
図6に示すように、鋳造ターゲットにおいても、実施例の焼結ターゲットの場合と同様に同心円状のエロージョン域が発生しており、そのエロージョン域がスパッタリングの経過時間とともに顕著になっている。また、エロージョン域ではエッチング効果によって組織が浮彫となり、該浮彫部では鋳造時の徐冷の影響と考えられる、粒成長した粗大結晶粒を含んだ金属組織が表れていた。
また、図7に示すように、鋳造ターゲットでは、スパッタリングの経過時間により、特にNdとBの組成が変動している。Ndの場合、0.75時間から12.75時間における組成の変動幅は約10%を超えていた。
本発明による永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットを使用することにより、高性能な永久磁石薄膜を量産規模で製造することが可能となり、その永久磁石薄膜はモータやアクチュエータなどのマイクロ磁気デバイスに好適に利用することができる。

Claims (6)

  1. 原子比率による組成式が、R100−x−y(Rは希土類元素のうち少なくとも一種であってNd及び/又はPrを必ず含み、Tは遷移元素のうち少なくとも一種であってFeを必ず含み、MはB又はBとCであって50原子%≦B/Mを満足する)で表され、x、yが、17≦x≦20、7≦y≦10を満足する組成からなり、酸素含有量が1500ppm以下の焼結体であることを特徴とする永久磁石薄膜用スパッタリングターゲット。
  2. 請求項1に記載の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法であって、ストリップキャスト法によって製造された前記組成を満足する合金を粉砕した、粒径100μm以下が全体の30質量%未満かつ粒径300μm以下が全体の90質量%以上の粒度分布からなる合金粉末を、真空中又は不活性ガス雰囲気中で加圧焼結することを特徴とする永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法。
  3. 合金粉末が、合金をピンミルにより粉砕したものであることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法。
  4. 放電プラズマ焼結法又はホットプレス法により加圧焼結することを特徴とする請求項2又は3に記載の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法。
  5. 600℃以上700℃以下の温度で加圧焼結することを特徴とする請求項2からのいずれかに記載の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法。
  6. 30MPa以上の加圧力で加圧焼結することを特徴とする請求項2からのいずれかに記載の永久磁石薄膜用スパッタリングターゲットの製造方法。
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