JP5767937B2 - インターロック構造 - Google Patents
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Description
そこで、従来では、ヒューズに直列に接続されて配線の導通/非導通状態を切り換える断路器を設けることが考えられている。このような構成であれば、断路器を操作して配線を非導通状態とすることが可能である。
なお、突起の先細り形状の具体例としては、円錐台形状や円錐形状などが挙げられる。
また、上記相対位置にズレが生じていても、突起の基端部の寸法が先端部よりも大きく設定されているため、カム溝に対する突起の挿入度合いが進むにつれて、カム溝と突起との相対的な位置ずれを直すことができる。
また、二つの長孔及び突起を一列に配列することで、これら二つの長孔及び突起同士の間隔を短く設定することが可能となる。このため、回転部材をカバー部材と共に着脱不能位置に移動させてフォロワ部をカム軌道に係合させようとする際に、フォロワ部に回転部材が押し付けられたとしても、この押付力によって板状のスライド部材に撓み変形が生じることを抑制することができる。
特に、作業者は同一の回転操作部材を把持した状態でスライド部材及びカバー部材の両方を移動させることができるため、作業者がスライド部材に直接触れてスライド部材を直線移動させる必要が無くなり、その結果として、スライド部材の配置について人為的なミスが生じることを防止できる。
また、本発明によれば、作業者が同一の回転操作部材を把持した状態でスライド部材及びカバー部材の両方を移動させることができるため、短時間で容易にヒューズ交換を行うことが可能となる。
以下、図1〜7を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
本実施形態に係るインターロック構造は、保安装置に設けられるものである。
図1に示すように、この実施形態に係る保安装置1は、電源装置100から蓄電池200あるいは蓄電池200から電源装置100を介して負荷装置300に電力供給するための回路のうち、電源装置100と蓄電池200の間の配線11に、着脱自在に設けられた過電流防止用のヒューズ12と、ヒューズ12に直列に接続されて配線の導通/非導通状態を切り換える二つの断路器SW1,SW2とを設けた回路構成を有している。
この回路構成において、配線11の両端には、電源装置100及び蓄電池200にそれぞれ接続するための電源装置側端子13及び蓄電池側端子14が設けられている。また、二つの断路器SW1,SW2は、それぞれ電源装置側端子13とヒューズ12との間、及び、ヒューズ12と蓄電池側端子14との間にそれぞれ設けられている。
より具体的に説明すれば、ヒューズ12は、筐体15の外壁をなす平板状の操作パネル板16に形成された正面視矩形状の開口部17を通じて筐体15の外部に露出するように配されている。そして、ヒューズ12が開口部17を通じて外部に露出している状態においては、ヒューズ12を筐体15の内外に出し入れする(配線11に対して着脱する)ことができる。(特に図6,7参照。)
カバー部材3は、平面視矩形状に形成される平板部31と、平板部の周縁全体から平板部の厚さ方向に突出する側板部32とを一体に形成して、浅底の箱状の外観を呈している。このカバー部材3は、操作パネル板16の外面16a側に配され、蝶番等により、操作パネル板16の開口部17の上端縁においてX軸方向(操作パネル板16の左右方向)に延びる回動軸線A1を中心として、操作パネル板16に対して回動可能に取り付けられている。具体的には、カバー部材3は、開口部17を操作パネル板16の外面16a側から覆う着脱不能位置(特に図3参照)と、開口部17から離れて筐体15内部に収容されたヒューズ12を外方に露出させる着脱許容位置(特に図7参照)との間で回動可能とされている。
一方、図6,7に示すように、カバー部材3が着脱許容位置に配された状態では、その平板部31が操作パネル板16の外面16aから垂直に延びるように配されることで、開口部17が外方に露出され、ヒューズ12を筐体15の内外に出し入れすることができる。すなわち、カバー部材3がヒューズ12の着脱を許容する。
さらに、上記カバー部材3の側板部32のうち、カバー部材3を着脱不能位置に配した状態で段差板部18に対向する部分には、側板部32の厚さ方向に貫通して左右方向に延びるスリット状の開口孔34が形成されている。この開口孔34は、カバー部材3を着脱不能位置に配した状態で、段差板部18の係合孔19に対向配置される。
以上のように構成されるリンク機構7は、操作パネル板16の開口部17やカバー部材3のうち、左右方向(X軸方向)の両端部に一対設けられている(特に図3,5参照)。
この回転部材4は、箱状のカバー部材3の内側に収容されるように、開口部17側に向く平板部31の内面側に重ねて配されている。また、回転軸線A2は、平面視した回転部材4の中心を通るように、カバー部材3の平板部31及び回転部材4の厚さ方向に延びている。さらに、回転軸線A2は、カバー部材3の上下方向の中間位置よりも下側に寄せて位置している。言い換えれば、回転軸線A2は、カバー部材3の上下方向の中間位置を基準に、回動軸線A1が位置するカバー部材3の上端縁とは反対側(下側)に寄せて配置されている。
以上のようにして設けられる上記回転部材4が、図2,3に示すように、筐体15の係合孔19に挿入されて係合した状態では、カバー部材3の着脱不能位置から着脱許容位置への移動が阻止される。一方、図5に示すように、回転部材4が係合孔19から抜き出されて回転部材4と係合孔19との係合状態が解除された状態では、カバー部材3の着脱不能位置から着脱許容位置への移動が許容される。
以上のように形成されるカム溝41は、回転軸線A2を基準として互いに点対称となる位置に一対形成されている。すなわち、回転部材4が第一回転位置に配された状態では、二つのカム溝41の一端部41Aが回転軸線A2を挟み込むように左右方向に配列される(特に図3参照)。一方、回転部材4が第二回転位置に配された状態では、二つのカム溝41の他端部41Bが回転軸線A2を挟み込むように左右方向に配列される(特に図5参照)。
なお、本実施形態では、回転操作部材5の把持部51が、棒状に形成されている。また、把持部51は、その長手方向の一端部が回転軸線A2に重なるように位置し、かつ、回転軸線A2から離れるようにカバー部材3の外面に沿う方向に延びている。すなわち、本実施形態の回転操作部材5は、所謂舟形ハンドルの形状を呈している。このように回転操作部材5が構成されていることで、回転部材4の回転位置を把持部51の向きによって容易に把握することが可能となる。
本実施形態におけるスライド部材6の切換規制位置の具体的な位置は、図5に示すように、スライド部材6の本体板部63が、OFFとされた断路器SW1,SW2の上側に隣接して配される位置である。このため、スライド部材6が切換規制位置に配された状態では、断路器SW1,SW2が本体板部63に当接してしまうため、断路器SW1,SW2をOFFからONに切り換えることができない。
突起67は、カム溝41に係合した状態において、回転部材4の回転移動に伴ってカム溝41に対してその延在方向に摺動可能となる。ただし、突起67はX軸方向のみに直線移動するスライド部材6に形成されているため、回転部材4を回転移動させた際には、スライド部材6がX軸方向に直線移動することになる。
したがって、回転部材4に形成されたカム溝41及びスライド部材6に形成された突起67は、カバー部材3を着脱不能位置に配した状態で、回転部材4の第一回転位置から第二回転位置への回転移動を、スライド部材6の切換許容位置から切換規制位置への直線移動に変換するカム機構8が構成されている。
そして、回転部材4の回転軸線A2及び断路器SW1,SW2は、互いに上下方向にずれて位置しているため、スライド部材6の本体板部63と第一延長板部64とは、互いに上下方向に間隔をあけて配されると共に、上下方向に延びる連結板部65によって一体に連結されている。なお、連結板部65は、第一延長板部64の長手方向の中途部に連結されている。また、連結板部65は、スライド部材6の直線移動に伴い、カバー部材3の挿通口33を介してカバー部材3の内外に挿通可能となっている(特に図2,3参照)。
この第二延長板部66は、第一延長板部64の上方側(Z軸正方向側)に間隔をあけて配され、スライド部材6の切換規制位置から切換許容位置に向けて移動させる際に、開口部17周縁から内側に向けて突出するようになっている。また、第二延長板部66は、第一延長板部64や連結板部65と同様に、スライド部材6の直線移動に伴って、カバー部材3の挿通口33を介してカバー部材3の内外に挿通可能となっている。
そして、第二延長板部66は、図3,4に示すように、カバー部材3を着脱不能位置に配し、かつ、スライド部材6を切換許容位置に配した状態において、リンク機構7とY軸方向(操作パネル板16の厚さ方向)に重なるように配される。この状態では、カバー部材3を着脱不能位置から着脱許容位置に移動させようとしても、リンク機構7(特に第二揺動アーム72)が第二延長板部66に当接するため、カバー部材3の着脱不能位置から着脱許容位置への移動を阻止することができる。
言い換えれば、リンク機構7(特に第一揺動アーム71)が、カバー部材3を着脱許容位置に配した状態で、スライド部材6の切換規制位置から切換許容位置への移動を阻止するスライド阻止部材として機能する。
三つのうち二つの長孔61A,61Bは、回転軸線A2及び突起67に対してX軸方向に隣り合うように、帯板状の第一延長板部64の長手方向の中途部及び他端部に配されている。特に、一つの長孔61Aは、第一延長板部64のうち連結板部65との連結部分よりも突起67に近い側に位置している。
一方、残り一つの長孔61Cは、前述した二つの長孔61A,61Bよりも上方向(Z軸正方向)側にずれて位置している。より具体的に説明すれば、残り一つの長孔61Cは、第一延長板部64よりもZ軸正方向側に位置する本体板部63及び第二延長板部66(あるいはこれらの近傍)に形成されている。
保安装置1により、電源装置100から蓄電池200あるいは蓄電池200から電源装置100を介して負荷装置300に電流を供給する場合には、両方の断路器SW1,SW2をONにして配線11を通電状態とすればよい。この通電状態においては、図2〜4に示すように、カバー部材3が着脱不能位置に配され、回転部材4が第一回転位置に配されている。また、各スライド部材6は、それぞれ切換許容位置に配され、断路器SW1,SW2によって切換規制位置への移動が規制されている。さらに、カバー部材3が着脱不能位置に配されていることで、回転部材4がカム機構8を介してスライド部材6に連結されているため、回転部材4が第一回転位置から第二回転位置に向けて回転移動することも規制されている。さらに、回転部材4は第一回転位置に配されている状態で筐体15の係合孔19に係合していることで、カバー部材3を着脱不能位置から移動させることが阻止されている。なお、本実施形態では、スライド部材6の第二延長板部66がリンク機構7とY軸方向に重ねて配されることでも、カバー部材3を着脱不能位置から移動させることが阻止されている。
以上のように、配線11が通電状態である場合には、カバー部材3を着脱不能位置から移動させることができないため、ヒューズ12を着脱することはできない。
このように回転部材4及びスライド部材6を移動させた状態では、回転部材4と係合孔19との係合状態が解除されるため、また、第二延長板部66もリンク機構7に重ならないため、カバー部材3の着脱許容位置への移動が許容される。
特に、作業者は同一の回転操作部材5を把持した状態でスライド部材6及びカバー部材3の両方を移動させることができるため、作業者がスライド部材6に直接触れてスライド部材6を直線移動させる必要が無くなり、その結果として、スライド部材6の配置について人為的なミスが生じることを防止できる。
また、作業者が同一の回転操作部材5を把持した状態でスライド部材6及びカバー部材3の両方を移動させることができるため、短時間で容易にヒューズ12交換を行うことが可能となる。
さらに、カム機構8を構成するカム溝41に対する突起67の挿抜方向が、着脱不能位置近傍におけるカバー部材3の移動方向に一致しているため、カム溝41と突起67との係合状態の切り換えを容易に行うことができる。
また、カバー部材3の着脱許容位置への移動を阻止する機構として、回転部材4を採用することにより、この機構を構成する部品点数を少なく抑えることができる。
特に、本実施形態のように、長孔61及び摺動用ピン62が三組以上設けられる場合には、回転軸線A2と長孔61及び摺動用ピン62との相対位置に関わらず、回転部材4を回転させる力をカム機構8によってスライド部材6に伝達する際にスライド部材6にかかる応力を低減して、回転部材4を回転させる力を、より効率よくスライド部材6を直線移動させる力に変換することができる。すなわち、より安定した状態でスライド部材6を直線移動させることができる。
また、第一実施形態では、カバー部材3の着脱許容位置への移動を阻止する機構として、回転部材4と筐体15に形成される係合部とを組み合わせたもの、及び、スライド部材6の第二延長板部66とリンク機構7との組み合わせたもの、の両方が設けられているが、少なくとも一方が設けられていればよい。
次に、図8を参照して本発明の第二実施形態について説明する。
この実施形態に係るインターロック構造では、図8に示すように、スライド部材6に突出して設けられる突起67が、その突出方向基端側から先端側に向けて漸次細くなる先細り形状に形成されている。また、突起67の突出方向先端部の径寸法は、カム溝41の幅寸法よりも小さく設定されている。なお、図示例では、円錐台形状に形成されているが、これに限ることは無く、例えば円錐形状、角錐形状などの形状に形成されていてよい。
また、上記相対位置にズレが生じていても、突起67の突出方向基端部の寸法が先端部よりも大きく設定されているため、カム溝41に対する突起67の挿入度合いが進むにつれて、カム溝41と突起67との相対的な位置ずれを直すことができる。
次に、図9,10を参照して本発明の第三実施形態について説明する。
この実施形態に係るインターロック構造では、図9(b),10(b)に示すように、突起67の突出方向基端側に、突起67の外周面から窪む括れ部68が形成されている。なお、図示例では、突起67が円柱状(あるいは角柱状)に形成されているが、例えば第二実施形態の場合と同様の先細り形状に形成されていてもよい。
なお、本実施形態では、図9(a),10(a)に示すように、カム溝41の延在方向の一端部41Aから他端部41Bに向けて、カム溝41の幅寸法が漸次広くなっているが、これに限ることは無く、例えばカム溝41の一端部41Aと他端部41Bとの間の中途部における幅寸法が、一端部41Aあるいは他端部41Bのいずれか一方の幅寸法と同等であってもよい。
一方、図10に示すように、回転部材4を第二回転位置に配した状態では、カム溝41の幅方向端部が突起67の括れ部68から抜け出て、回転部材4が突起67に係止されないため、カバー部材3の着脱不能位置から着脱許容位置への移動が許容される。
例えば、カバー部材3を着脱許容位置に配した状態でスライド部材6の切換規制位置から切換許容位置への移動を阻止するスライド阻止部材は、第一実施形態のようにリンク機構7によって構成されることに限らず、図11,12に示すように、カバー部材3に一体に固定される平板状の板状部材9によって構成されてもよい。
なお、図示例では、板状部材9が回動軸線A1を中心とした90度の扇状に形成されているが、これに限ることは無い。また、板状部材9は、例えばカバー部材3の側板部32のうちX軸方向の両端部において一体に形成されてもよいし、例えばカバー部材3と別個に形成した上でカバー部材3の側板部32の両端部に固定されてもよい。
ただし、同一のスライド部材6に二組の長孔61及び摺動用ピン62を設ける場合、二つの長孔61は、カバー部材3と共に着脱不能位置に配された回転部材4の回転軸線A2に対して、それぞれ上方向(Z軸正方向)、及び、下方向(Z軸負方向)に等距離だけずらした位置に配することがより好ましい。言い換えれば、二つの長孔61は、着脱不能位置に配された回転部材4の回転軸線A2、及び、スライド部材6の直線移動方向に直交する方向(Z軸方向)に配列されると共に、回転軸線A2からの距離が互いに等しくなる位置に配されることが好ましい。
このように二つの長孔61を配列した場合には、上記実施形態のように三つの長孔61を設けた場合と同様に、回転部材4を回転させる力をカム機構8によってスライド部材6に伝達する際にスライド部材6にかかる応力を低減し、回転部材4を回転させる力を、効率よくスライド部材6を直線移動させる力に変換することができる。すなわち、安定した状態でスライド部材6を直線移動させることができる。
さらに、カム機構8は、カム溝41と突起67とによって構成されることに限らず、少なくとも回転部材4の回転移動をスライド部材6の直線移動に変換できるように構成されていればよい。例えば、カム溝41の代わりに、回転部材4の外面から突出して回転軸線A2回りに延在する楕円弧状のカム凸部(カム軌道)を回転部材4に形成し、突起67の代わりにカム凸部の延在方向の一部をその幅方向から挟み込むことでカム凸部に係合する狭持部(フォロワ部)をスライド部材6に形成してもよい。
また、カム機構8をなすカム溝41やカム凸部等のカム軌道は、楕円弧状に形成されることに限らず、少なくとも回転軸線A2からカム軌道の延在方向の一端部までの距離が、回転軸線A2からカム軌道の他端部までの距離よりも短く設定されていればよい。したがって、カム軌道は例えば直線状に形成されてもよい。
また、カバー部材3は、操作パネル板16の開口部17を覆う位置と開口部17を外方に露出させる位置との間で回動可能とされることに限らず、少なくともヒューズ12の着脱を阻止する着脱不能位置と、ヒューズ12の着脱を許容する着脱許容位置との間で移動可能となっていればよい。例えば、カバー部材3は、ヒューズ12を押さえつける位置(着脱不能位置)と、ヒューズ12の押さえつけを解除した位置(着脱許容位置)との間で回動、回転あるいは直線移動するように設定されてもよい。
また、保安装置1に備える配線11、ヒューズ12及び断路器SW1,SW2の数は、任意であってよい。例えば一つのヒューズ12に対して一つの断路器SW1,SW2だけが直接に接続されていてもよい。この場合、カム機構8によって回転部材4に連結されるスライド部材6を一つだけ設ければよい。さらに、保安装置1に複数の配線11が設けられる場合、複数のヒューズ12を設け、三つ以上の断路器SW1,SW2を設けてもよい。この場合、カム機構8によって回転部材4に連結されるスライド部材6を例えば三つ以上設けるなどしてもよい。
11 配線
12 ヒューズ
15 筐体
19 係合孔(係合部)
SW1,SW2 断路器
2 インターロック構造
3 カバー部材
4 回転部材
41 カム溝(カム軌道)
5 回転操作部材
6 スライド部材
61,61A,61B,61C 長孔
62 摺動用ピン
67 突起(フォロワ部)
68 括れ部
7 リンク機構(スライド阻止部材)
71 第一揺動アーム
8 カム機構
9 板状部材(スライド阻止部材)
100 電源装置
200 蓄電池
300 負荷装置
Claims (8)
- 電源装置から蓄電池あるいは蓄電池から負荷装置に電力供給するための回路のうち、電源装置と蓄電池の間の配線や蓄電池と負荷装置の間の配線に着脱自在に設けられる過電流防止用のヒューズと、当該ヒューズに直列に接続されて前記配線の導通/非導通状態を切り換える断路器と、を備える保安装置に設けられるインターロック構造であって、
前記ヒューズの着脱を阻止する着脱不能位置と、前記ヒューズの着脱を許容する着脱許容位置との間で移動可能とされたカバー部材と、
当該カバー部材に対して回転可能に取り付けられ、前記カバー部材の前記着脱不能位置から前記着脱許容位置への移動を阻止する第一回転位置と、前記着脱許容位置への移動を許容する第二回転位置との間で回転移動可能とされた回転部材と、
前記回転部材に一体に固定されて、前記カバー部材の移動操作時及び前記回転部材の回転操作時に把持する回転操作部材と、
前記配線を非導通状態から導通状態に切り換える前記断路器の切り換え操作を規制する切換規制位置と、当該断路器の切り換え操作を許容する切換許容位置との間で直線移動可能なスライド部材と、
前記カバー部材を前記着脱許容位置に配した状態で前記スライド部材の前記切換規制位置から前記切換許容位置への移動を阻止するスライド阻止部材と、
前記カバー部材を前記着脱不能位置に配した状態において、前記回転部材の前記第一回転位置から前記第二回転位置への回転移動を、前記スライド部材の前記切換許容位置から前記切換規制位置への直線移動に変換するカム機構と、を備え、
前記配線が導通状態のときに、前記断路器が前記スライド部材の前記切換許容位置から前記切換規制位置への移動を阻止することを特徴とするインターロック構造。 - 前記カム機構が、前記回転部材に形成され、当該回転部材の回転軸線回りに延在する楕円弧状のカム軌道と、前記カバー部材が着脱不能位置に配された状態で前記カム軌道に係合し、前記カム軌道に係合した状態で前記回転部材の回転移動に伴って前記カム軌道に対してその長手方向に摺動可能なフォロワ部と、を備えて構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインターロック構造。
- 前記カム軌道が、前記回転部材に窪んで形成されるカム溝であり、
前記フォロワ部が、前記スライド部材に突出して形成された突起であり、
当該突起は、前記スライド部材が前記切換規制位置に配された状態で、前記カバー部材の前記着脱許容位置と前記着脱不能位置との間の移動に伴って、前記第二回転位置に配された前記回転部材の前記カム溝に対して挿抜されることを特徴とする請求項2に記載のインターロック構造。 - 前記突起が、その突出方向基端側から先端側に向けて漸次細くなる先細り形状に形成され、
少なくとも前記突起の突出方向先端部の径寸法が、前記カム溝の幅寸法よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項3に記載のインターロック構造。 - 前記カム溝が、前記回転部材を貫通するように形成されて前記突起を挿通可能とし、
当該突起の突出方向基端側には、前記突起の外周面から窪む括れ部が形成され、
前記回転部材を前記第一回転位置に配した状態で、前記カム溝の周縁部が前記突起の括れ部に入り込むように、かつ、前記回転部材を前記第二回転位置に配した状態で、前記カム溝の周縁部が前記括れ部から抜け出るように、前記カム溝の幅寸法が設定され、
前記カム溝の周縁部が前記突起の括れ部に入り込むことで、前記カバー部材の前記着脱不能位置から前記着脱許容位置への移動が阻止されることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のインターロック構造。 - 前記保安装置に一体に形成されて、前記第一回転位置に配された前記回転部材と係合することで、前記カバー部材の前記着脱不能位置から前記着脱許容位置への移動を阻止する係合部を備え、
前記回転部材を前記第一回転位置から前記第二回転位置に向けて回転移動させることで、前記係合部と前記回転部材の係合状態が解除されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のインターロック構造。 - 前記スライド部材を前記直線移動させる機構が、前記スライド部材に形成されて当該スライド部材の前記直線移動方向に延びる長孔と、前記保安装置に一体に形成されて、前記長孔に挿入されることで当該長孔に対してその長手方向に摺動可能とされた摺動用ピンと、を備えて構成され、
前記長孔及び摺動用ピンが、互いに間隔をあけるように複数組設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のインターロック構造。 - 前記スライド部材が平板状に形成され、
前記フォロワ部が、前記スライド部材の主面の周縁部に形成され、
前記スライド部材を直線移動させる機構が、前記スライド部材に形成されて当該スライド部材の前記直線移動方向に延びる長孔と、前記保安装置に一体に形成されて、前記長孔に挿入されることで当該長孔に対してその長手方向に摺動可能とされた摺動用ピンと、を備えて構成され、
前記長孔及び摺動用ピンが、互いに間隔をあけるように少なくとも三組設けられ、
前記カバー部材を前記着脱不能位置に配した状態で、少なくとも二つの前記長孔が、前記フォロワ部に対して前記スライド部材の直線移動方向に隣り合うように配列されていることを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載のインターロック構造。
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