以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。ここでは、本発明の実施形態の理解を容易にするため、遊技者が遊技可能なパチンコ機の機械的構成および電気的構成をその順に説明する。
(パチンコ機1の機械的構成)
図1は、パチンコ機1の概略的な機械的構成を説明するための外観斜視図であり、図2は、パチンコ機1のガラス扉を開けた状態の外観斜視図である。本実施形態におけるパチンコ機1は、遊技場の島設備に設置される縦長矩形状の機枠2と、機枠2の前面開口部に対して扉形式で開閉可能に取り付けられ、遊技盤3や、遊技盤3内の遊技領域4に向かって遊技球を発射する発射装置5を収容する前面枠6と、前面枠6に扉形式で開閉可能に取り付けられ、中央開口部に遊技領域4を遊技者に観察させるための透明なガラス板7を嵌設したガラス扉8と、ガラス扉8の下方において前面枠6に扉形式で開閉可能に取り付けられ、遊技球を収容する受皿9や、発射装置5における遊技球の発射強度を調整するためのハンドル10が設けられた受皿ユニット11とを備えている。また、ガラス扉8の上部や側部には、効果音や楽音等による聴覚的な演出を行うスピーカ12および様々な発光を伴う視覚的な演出を行うランプ部13が設けられる。以下、パチンコ機1の機械的構成を詳しく説明する。
ガラス板7を通じて観察可能な遊技領域4は、遊技球を滑走させるガイドレール20と遊技球規制レール21とによって略円形状となるように区画形成され、遊技者によるハンドル10の操作により発射装置5から発射された遊技球はこの遊技領域4内を流下する。また、遊技領域4内には、その流下方向を変化させるための遊技釘(図示せず)、風車(図示せず)、ステージ22、遊技の契機となる始動入賞口(始動口)23(図中23a、23bで示し、特に区別して説明する場合に23a、23bの表現を用いる。)、一般入賞口24、スルーチャッカ25、電動チューリップ26、アタッカー装置27、遊技の結果を報知する特別図柄表示装置28、演出表示装置29、入賞を果たせなかった遊技球を回収する回収口30等が設けられている。
特別図柄表示装置28は、例えば、7セグメント表示器等で構成され、特別図柄(数字や絵柄)を変動表示し、遊技球が始動入賞口23に入賞したことを契機に行われる電子抽選の結果に基づく特別図柄を停止表示する。また、特別図柄表示装置28における特別図柄の表示パターンを多数かつ複雑にすることで、表示された特別図柄の表示パターンが対応している抽選結果を一見して把握しにくくすることもできる。演出表示装置29は、遊技盤3の略中央に位置する液晶表示器等で構成され、例えば、特別図柄表示装置28による特別図柄の変動に連動して大当たりの期待度の異なる様々な演出態様を表示する。以下で用いる特別図柄の変動中といった表現は、特別図柄表示装置28において特別図柄が変動している状態のみならず、演出表示装置29において演出表示(様々な演出態様の表示)が行われている状態も含む。遊技者は、主として、このような演出表示装置29における演出表示に一喜一憂しながら遊技を楽しむこととなる。したがって、特別図柄表示装置28は、演出表示装置29を見ている遊技者の視界に同時に入らないように遊技盤3の右下部分等に離れて設けられている。また、受皿9の棚部には、押圧式のボタンスイッチで構成されるチャンスボタン32が設けられ、例えば、遊技者が当該チャンスボタン32を押圧した場合にのみ、現在変動中の特別図柄が大当たりであることの期待度を示す演出態様を演出表示装置29に表示したり、現在変動中の特別図柄が大当たりである場合に、恰も、遊技者によるチャンスボタン32の押圧によって大当たりになったかのように見せる演出表示をしたりして、演出表示装置29による演出表示に遊技者を関与させることができる。
さらに、受皿9の棚部には、複数の押圧式のボタンスイッチで構成される操作部33aが設けられ、受皿9の側部前面側には、ジョグダイヤル、十字キー、ジョイスティック等と押圧式のボタンスイッチとで構成される操作部(演出ボタン)33bが設けられ、それぞれ遊技者による操作入力を受け付ける。例えば、遊技者は、特別図柄表示装置28に表示された特別図柄の表示パターンに倣い、操作部33aを通じて、そのパターンを入力し、表示パターンによって特定される抽選結果を把握することができる。かかる構成は後ほど詳述する。ここでは、操作部33(33a、33b)として実際の変位を伴う可動式スイッチを挙げているが、かかる場合に限られず、任意の表示装置に重畳されたタッチパネルで操作部33を構成することもできる。
スルーチャッカ25は、遊技球が通過可能なゲート構造を成しており、そのゲート内部には遊技球が通過したことを検知する磁気センサタイプの検知センサ(スルーチャッカ検知センサ)が内蔵されている。スルーチャッカ25を遊技球が通過したことを契機に普通図柄に係る電子抽選が実行され、その抽選結果は普通図柄表示装置34を通じて遊技者に報知される。普通図柄表示装置34は、本実施形態において、特別図柄表示装置28に隣接して設けられた2つのLEDランプで構成されており、普通図柄の抽選結果が当たりのときに一方のLEDランプが点灯し、ハズレのときには他方のLEDランプが点灯するようになっている。
ステージ22は、演出表示装置29の下方に配置されており、遊技球が転動しながら一時的に滞在する構造物である。このステージ22の中央には溝が形成されており、この溝の真下の位置には始動入賞口23aが配されている。そのため、溝から落下した遊技球は、高い確率で始動入賞口23aへと導かれる。電動チューリップ26は、始動入賞口23bに設けられ、遊技盤3の面に直交する軸を中心に回動する一対の羽根部材を備えている。スルーチャッカ25を遊技球が通過したことを契機に行われる普通図柄に係る電子抽選に当選すると、電動チューリップ26のソレノイドに通電がなされ、その一対の羽根部材が互いに離れる方向に回動して、所定期間、始動入賞口23bへの入賞が容易になる。こうして、遊技者は、多くの抽選機会を得ることができる。
アタッカー装置27は、始動入賞口23に遊技球が入賞することを契機に行われる特別図柄に係る電子抽選の結果が、大当たりとなり、通常の遊技に比べて遊技者に有利な大当たり遊技に移行した場合に、大入賞口35への入賞経路を開放する装置である。大当たり遊技では、アタッカー装置27を通じて大入賞口35への入賞が容易となるので、多くの賞球が遊技者に払い出される。ただし、後述する2ラウンド通常確率大当たり遊技では、アタッカー装置27が極めて短時間しか開放されないので、ほぼ賞球を得ることができない。また、一般入賞口24に遊技球が入賞すると、所定個数の遊技球が賞球として遊技者に払い出される。なお、始動入賞口23、一般入賞口24、大入賞口35の内部にはそれぞれ遊技球の通過を検知するためのセンサが設けられている。このようにして払い出された賞球(遊技球)は、一旦受皿9に収容され、遊技者は、必要に応じて外部に排出することができる。遊技者が投入し、または、払い出されて受皿9に収容された遊技球は、1個ずつ発射装置5に流動し、遊技者によるハンドル10への回動量に応じた発射強度で遊技領域4に発射される。
(パチンコ機1の電気的構成)
図3は、パチンコ機1の概略的な機械的構成を説明するための外観図であり、図4は、パチンコ機1の電気的構成を示したブロック図であり、図5〜図9は、パチンコ機1の電気的構成を説明するための説明図である。図3に示すように、パチンコ機1は、遊技盤3の背面側に支持部材等を介して、主制御処理部50と、副制御処理部51と、特別図柄表示制御部52と、普通図柄表示制御部53と、払出制御処理部54と、発射制御処理部55とを備えている。図4に示す電源供給装置57は、外部電源から24Vの交流電源の供給を受け、この交流電源をパチンコ機1で使用する複数の定電圧直流電源に変換し、主制御処理部50、副制御処理部51、特別図柄表示制御部52、普通図柄表示制御部53、払出制御処理部54、発射制御処理部55等の各制御装置に供給する。
(主制御処理部50)
主制御処理部50は、中央処理装置(CPU)、プログラム等が格納されたROM、ワークエリアとしてのRAM等を含む半導体集積回路により、パチンコ機1の遊技に関する主要な処理が実行される。また、主制御処理部50では、ROMに格納されたプログラムと記憶部に記憶されたテーブル等に基づいて中央処理装置やRAMが協働することで、特別図柄抽選部(特別図柄抽選手段)110と、特別図柄決定部(特別図柄決定手段)120と、遊技コマンド決定部130と、大当たり遊技制御部(大当たり遊技制御手段)140と、普通図柄抽選部150と、電動チューリップ作動制御部160として機能し、大当たり判定テーブル170、コマンド参照テーブル171、普通図柄判定テーブル等が記憶部(図示せず)に予め記憶されている。特別図柄抽選部110は、始動入賞口23に遊技球が入賞したことを契機に特別図柄に係る電子抽選を行い、特別図柄決定部120は、この特別図柄抽選部110による抽選結果に基づいて特別図柄を決定する。遊技コマンド決定部130は、演出態様を決定するための遊技コマンドである変動パターンコマンドを決定する。大当たり遊技制御部140は、特別図柄抽選部110による抽選結果が大当たりとなった場合にアタッカー装置27のソレノイドを作動させて大当たり遊技を実行する。普通図柄抽選部150は、スルーチャッカ25を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ61からの検知信号が主制御処理部50に入力されたタイミングで)、普通図柄に係る電子抽選を行う。電動チューリップ作動制御部160は、電動チューリップ26の作動を制御する。
具体的に、特別図柄抽選部110は、特別図柄用乱数発生部(特別図柄用乱数発生手段)111と、特別図柄用乱数取得部(特別図柄用乱数取得手段)112と、大当たり当否判定部(大当たり当否判定手段)113と、保留球乱数記憶部114とを備えている。特別図柄用乱数発生部111は、周期的(例えば、200マイクロ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、00000〜34999)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数(特別図柄用の乱数)を生成する。特別図柄用乱数取得部112は、始動入賞口23に遊技球が入賞したことを契機に(始動入賞口23に設けられた始動入賞口検知センサ60からの検出信号が主制御処理部50に入力されたタイミングで)、特別図柄用乱数発生部111により発生した特別図柄用乱数の中から1つの特別図柄用乱数を取得(ラッチ)する。
大当たり当否判定部113は、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が、大当たりを示す乱数であるか否か、また、特別図柄用乱数が大当たりを示す乱数であれば、さらに遊技態様が相異なる複数の大当たりを示す乱数のいずれであるかを判定する。大当たりの遊技態様としては、大きく分けて、大当たり遊技自体の遊技態様と、大当たり遊技終了後の遊技態様とがある。そのうち、大当たり遊技自体の遊技態様は、例えば、ラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間や、ラウンド遊技の回数である。ここで、ラウンド遊技は、所定の時間(例えば、30秒)経過するか、所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口35に入賞するまでアタッカー装置27を開放する遊技の単位であり、1回の大当たりで遊技可能なラウンド遊技の回数をラウンド数という。ラウンド数は、例えば、2回や15回といったような値をとり、一般的に回数が多いほど多くの賞球が得られる。また、例えば、15回のラウンド遊技のうち、1または複数のラウンド遊技におけるアタッカー装置27の開放時間をほぼ賞球を得られない程度に短縮することで、15ラウンドではあるが、実質的に賞球を得られるラウンド数が15回より少ない大当たり遊技を実現することもできる。
また、大当たりの遊技態様のうち、大当たり遊技終了後の遊技態様は、例えば、大当たり遊技終了後に大当たり当選確率が通常となるか(通常確率大当たり)、大当たり遊技終了後に大当たり当選確率が通常と比べ高くなるか(高確率大当たり)であったり、始動入賞口23bに設けられた電動チューリップ26を作動させて始動入賞口23bへの入賞契機を高める時間短縮遊技(時短)が付与されるか否かである。
具体的に、大当たり当否判定部113は、図5(a)〜(c)に示す大当たり判定テーブル170(通常確率用大当たり判定テーブル170a、高確率用大当たり判定テーブル170b、振り分け用大当たり判定テーブル170c)を用いて、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が大当たりを示す乱数であるか否か、さらに、その特別図柄用乱数が、遊技態様が相異なる複数の大当たりを示す乱数のいずれを示すかを判定する。ここで、図5(c)の振り分け用大当たり判定テーブル170cにおける「2R」、「12R」、「15R」の数値部分は大当たり遊技におけるラウンド遊技の回数を示し、「通常確率」、「高確率」はそれぞれ通常確率大当たりと高確率大当たりを示し、「時短無し」、「時短有り」は、時間短縮遊技が付与されるか否かを示す。
大当たり当否判定部113は、まず、現在の遊技状態が通常確率状態であるか高確率状態であるかを判定し、通常確率状態であれば図5(a)の通常確率用大当たり判定テーブル170aと図5(c)の振り分け用大当たり判定テーブル170cとを、高確率状態であれば図5(b)の高確率用大当たり判定テーブル170bと図5(c)の振り分け用大当たり判定テーブル170cとを参照する。仮に、現在の遊技状態が通常確率状態であり、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が「00995」であるとすると、通常確率用大当たり判定テーブル170aにおいて特別図柄用乱数の上3桁「009」が大当たりを示す乱数「009」と一致し、かつ、振り分け用大当たり判定テーブル170cにおいて特別図柄用乱数の下2桁「95」が、「15R」、「時短有り」、「高確率」を示す「90〜99」の範囲に含まれているので、電子抽選の結果は15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たりとなる。また、特別図柄用乱数の上3桁が、例えば「020」であれば、大当たりではないのでハズレとなる。
大当たり当否判定部113では、取得可能な特別図柄用乱数の総数(例えば、35000)と、大当たりとなる特別図柄用乱数の数(例えば、100)との比によって大当たり当選確率が決定する。したがって、高確率状態において高確率を実現するためには、図5(b)の高確率用大当たり判定テーブル170bに示すように、取得可能な特別図柄用乱数の総数(例えば、35000)を固定したまま、大当たりと判定される特別図柄用乱数の数を増やせばよいこととなる(例えば、1000)。ここでは、大当たり自体の電子抽選とその大当たりの遊技態様の電子抽選を1の特別図柄用乱数で行っているが、かかる場合に限られず、例えば、0〜349の350個の特別図柄用乱数で大当たりの判定のみを行い、別途の電子抽選による0〜99の100個の乱数で大当たりの遊技態様を判定してもよい。
ところで、上述したように、大当たり当否判定部113による抽選の当選結果が、ラウンド数が比較的多い(例えば、15回)大当たりであった場合、遊技者は、そのラウンド数に比例して多くの賞球を得ることができる。また、大当たり当否判定部113による抽選の当選結果が高確率大当たりであり、大当たり遊技の終了後に遊技状態が高確率状態に移行すると、通常確率状態と比べ高確率で大当たりが抽選される。このとき、高確率大当たりに加え、時間短縮遊技が付与されていると、獲得した賞球の追加投入を抑えつつ単位時間当たりの抽選機会を増やすことができるので、遊技者は、短時間かつ効率的に次回の大当たりを獲得することが可能となり、持ち玉を確実に増加させることができる。したがって、遊技者は、電子抽選の結果が大当たりであれば、その大当たりがラウンド数の多い大当たりであることを期待し、さらに、その大当たりが通常確率大当たりではなく高確率大当たりであることを期待する。また、高確率状態となってからも引き続き高確率大当たりに連続して当選し続けることを願うこととなる。
保留球乱数記憶部114は、特別図柄用乱数取得部112が特別図柄用乱数を取得したときに特別図柄が変動中であれば、この取得した特別図柄用乱数を保留球乱数として所定の上限個数(例えば4個)まで記憶する。
特別図柄決定部120は、大当たり当否判定部113で判定された結果に基づいて、特別図柄表示装置28に停止表示する特別図柄を決定する。例えば、大当たり当否判定部113で判定された結果が、15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たりであれば、15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たりを示す複数の特別図柄(特定の図柄の組合せである表示パターン)から1の特別図柄を電子抽選により決定し、判定された結果が、12ラウンドの時間短縮遊技付き通常確率大当たりであれば、12ラウンドの時間短縮遊技付き通常確率大当たりを示す複数の特別図柄から1の特別図柄を電子抽選により決定する。また、判定された結果が大当たりではないハズレであればハズレを示す特別図柄を電子抽選により決定する。
図6は、特別図柄決定部120によって決定される特別図柄を説明するための説明図である。ここでは、特別図柄表示装置28が仮に7セグメント表示器等で構成されているとし、各セグメントのうち、発光しているセグメントを黒で塗りつぶして示している。例えば、大当たりの遊技態様を、特別図柄の表示パターンを通じて遊技者に容易に把握させようとした場合、図6(a)の如く、特別図柄を0〜9の数値に見立てて表示し、遊技者は、その数値の規則性をもって、例えば、奇数であれば高確率大当たりであるといったように大当たりの遊技態様を把握していた。本実施形態では、特別図柄によって大当たりに当選したことやその大当たりの遊技態様を報知はしているものの、一見してその特別図柄が大当たりの当選を示しているのか否か、または、大当たりにおけるどのような遊技態様を示しているか把握させないようにしている。
例えば、図6(b)の例では、大当たりの遊技態様が15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たりに対応する特別図柄と、大当たりの遊技態様が12ラウンドの時間短縮遊技付き通常確率大当たりに対応する特別図柄との2つのグループが示されている。図6(b)の例を参照して理解できるように、特別図柄の表示パターンからは大当たりの遊技態様が一意に導かれ、その反復性は有しているものの、同一の遊技態様(例えば、15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たりや12ラウンドの時間短縮遊技付き通常確率大当たり)を示す特別図柄の表示パターン同士が規則性を有していないので、遊技者は、その表示パターンを個々に暗記しておくか、もしくは、情報誌や携帯電話を通じた解析ツールを用いなければ、当選した大当たりの遊技態様を確実に把握することができない。
このように大当たりの当否やその遊技態様を把握させないようにしているのは、以下の理由による。即ち、上述したように、遊技者は、電子抽選の結果が大当たりであれば、それが通常確率大当たりではなく高確率大当たりであることを期待し、また、高確率状態となってからも引き続き高確率大当たりに連続して当選し続けることを期待する。しかし、現在の遊技状態が高確率状態であるか通常確率状態であるかを、演出表示装置29等を通じて単純に把握できてしまうと、遊技者は、遊技状態が高確率状態から通常確率状態に移行し、追加的に付与された時間短縮遊技も終了した途端、遊技を止めてしまうこともあり、店舗におけるパチンコ機の稼働率の向上を図るのが難しいという問題があった。
そこで、高確率大当たりとして、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率状態であることを遊技者に認識させる確定高確率大当たり(確変当たり)と、大当たり遊技終了後の遊技状態が高確率状態であるか通常確率状態であるかを遊技者に認識困難とさせ、見かけ上、高確率大当たりと判断できない不確定高確率大当たり(潜伏確変)を設けることとした。かかる不確定高確率大当たりにより、高確率状態が見かけ上終了したとしても、遊技者は、まだ高確率状態が継続しているかもしれないと考え、遊技を止めることを躊躇するので、店舗におけるパチンコ機の稼働率の向上を図ることが可能となる。
また、大当たり遊技におけるアタッカー装置27が開放されるラウンド遊技において、アタッカー装置27の開放時間を短縮し、かつラウンド遊技を2回に抑え、大当たりが当選したことを意識させることなく、遊技状態が突然、高確率状態に変更したかのように装う所謂2ラウンド高確率大当たり遊技(突然確変または潜伏確変)を設けたパチンコ機もある。また、大当たり当否判定部113は、大当たりではあるが通常確率状態が継続される、もしくは、高確率大当たりから通常確率大当たりに降格させるための2ラウンド通常確率大当たり(突然通常)を、2ラウンド高確率大当たりと共に抽選することで、遊技者が、2ラウンドの大当たりに当選したとしても、それが高確率大当たりなのか通常確率大当たりなのか把握できないようにしている場合もある。こうして、遊技者は、2ラウンドの大当たりに伴うアタッカー装置27の開閉に気付いたとしても、それ以後の遊技状態が高確率状態であるか通常確率状態であるか確信できないので、2ラウンドの大当たりを、高確率状態を期待できるチャンスイベントとして扱うことができ、遊技の興趣が高められる。
このように、遊技状態が高確率状態であることを認識困難にする不確定高確率状態を設け、上述したように大当たりの遊技態様を把握させないようにすることで、高確率大当たりであるか否かの不明確性を高めることができ、見かけ上、通常確率状態であるが、実は高確率状態(不確定高確率状態)であることを、遊技者が、演出等により推測する新たな遊技性を提供することが可能となる。また、見かけ上、通常確率状態であったとしても、遊技者は、高確率状態(不確定高確率状態)であることの期待を維持しながら遊技を進めることができる。さらに、このような遊技性の向上に伴い、店舗側ではパチンコ機の稼働率を上げることが可能となる。
尚、本実施形態では、理解を容易にするため、不確定高確率大当たりに係る大当たり遊技終了後の不確定高確率状態を、見かけ上、通常確率状態と同じ状態として説明しているが、かかる場合に限らず、通常確率状態の演出態様および確定高確率状態の演出態様のいずれとも異なる演出態様を実行する遊技状態であり、実質的には通常確率状態または不確定高確率状態のいずれかである特別な遊技状態としてもよく、遊技者は、かかる特別な遊技状態に移行したことによって、現在の遊技状態が、単に通常確率状態と同じ状態であるときと比べ、不確定高確率状態であることをより期待することができる。また、このような特別な遊技状態を演出態様がそれぞれ相異なるように複数設け、その複数の特別な遊技状態それぞれにおける通常確率状態と不確定高確率状態との比率を異ならせることで、その特別な遊技状態が不確定高確率状態であることの期待度に変化をもたらすこともできる。遊技者は、そのような特別な遊技状態に移行したことで、現在の遊技状態が不確定高確率状態であることを期待すると共に、不確定高確率状態であることの期待度が高い特別な遊技状態に移行することで、早期に大当たりに当選することを期待することができ、遊技の興趣を高めることが可能となる。
また、大当たり遊技のラウンド数に関しても、実際は、ラウンド数が比較的多い大当たりに当選したにも拘わらず、大当たり当選時には、ラウンド数が比較的少ない大当たりに当選したかのような演出を行っておいて、その少ないラウンド数が完了する際に、ラウンド数の追加を示す演出と共に、その大当たりが、ラウンド数が比較的多い大当たりに昇格したかのような演出を行うことができる。このような昇格演出により、遊技者は、ラウンド数は少ないものの大当たりに当選したことに喜びつつ、大当たり遊技の進行中に、さらに、ラウンド数が比較的多い大当たりに昇格したことの喜びを得ることができる。また、遊技者は、ラウンド数が比較的少ない大当たりに当選したとしても、ラウンド数が比較的多い大当たりに昇格するのではと期待して大当たり遊技を進めるので、大当たり遊技自体の遊技性を高め、遊技者をパチンコ機1の遊技に集中させることが可能となる。
遊技コマンド決定部130は、変動パターン用乱数発生部131と、変動パターン用乱数取得部132と、変動パターンコマンド決定部133とを備えている。変動パターン用乱数発生部131は、周期的(例えば、200マイクロ秒毎)に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲(例えば、0〜63まで)で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数(変動パターン用乱数)を生成する。変動パターン用乱数取得部132は、始動入賞口23に遊技球が入賞し、始動入賞口検知センサ60からの検知信号が主制御処理部50に入力されたタイミングで、変動パターン用乱数発生部131により発生した変動パターン用乱数の中から1つの変動パターン用乱数を取得(ラッチ)する。
変動パターンコマンド決定部133は、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数と変動パターン用乱数取得部132が取得した変動パターン用乱数とに基づき、コマンド参照テーブル171を用いて、変動パターンコマンド(遊技コマンド)の変動パターンNo.を決定する。ここで、コマンド参照テーブル171は、図7(a)〜(c)に示すように、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が高確率大当たりである場合に用いられる高確率大当たり時参照テーブル171aと、通常確率大当たりである場合に用いられる通常確率大当たり時参照テーブル171bと、ハズレである場合に用いられるハズレ時参照テーブル171cとから構成され、高確率大当たり時参照テーブル171aには、遊技コマンドである変動パターンNo.1〜64までが割り当てられ、通常確率大当たり時参照テーブル171bには、遊技コマンドである変動パターンNo.65〜128までが割り当てられ、ハズレ時参照テーブル171cには、遊技コマンドである変動パターンNo.129〜192までが割り当てられている。
変動パターンコマンド決定部133は、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が確定高確率大当たりである場合には、高確率大当たり時参照テーブル171aを用いて、変動パターンNo.1〜64の中から、変動パターン用乱数取得部132が取得した変動パターン用乱数に対応付けられた1の変動パターンコマンド(遊技コマンド)の変動パターンNo.を決定して、その変動パターンNo.を変動パターンコマンドとして演出制御処理部210に送信する。変動パターンコマンド決定部133は、特別図柄用乱数が、通常確率大当たりやハズレを示す場合も、高確率大当たり同様に、変動パターンNo.を決定して、その変動パターンNo.を変動パターンコマンドとして演出制御処理部210に送信する。
大当たり遊技制御部140は、特別図柄用乱数取得部112が取得した特別図柄用乱数が大当たりであれば、その大当たりの遊技態様に基づいてアタッカー装置27を開放する。また、大当たり遊技制御部140は、遊技状態の変更を実現する2ラウンドの大当たり遊技(2ラウンド高確率大当たりや2ラウンド通常確率大当たり)において、ほぼ賞球を得られない程度に開放時間を短縮したラウンド遊技を2回のみ実行している。
普通図柄抽選部150は、普通図柄用乱数発生部151と、普通図柄用乱数取得部152と、普通図柄当否判定部153と、普通図柄用保留球乱数記憶部154とを備えている。普通図柄用乱数発生部151は、周期的に入力される割り込み信号に基づいてループカウンタの値を所定の範囲で1ずつ更新させることによりソフトウェア乱数(普通図柄用の乱数)を発生する。普通図柄用乱数取得部152は、スルーチャッカ25を遊技球が通過したことを契機に(スルーチャッカ検知センサ61からの検知信号が主制御処理部50に入力されたタイミングで)、普通図柄用乱数を1つ取得(ラッチ)する。普通図柄当否判定部153は、この普通図柄用乱数取得部152が取得した普通図柄用乱数が普通図柄当たりであるか否かを、普通図柄判定テーブルを参照して決定し、決定結果を普通図柄当否コマンドとして電動チューリップ作動制御部160に送信する。普通図柄用保留球乱数記憶部154は、普通図柄用乱数取得部152が普通図柄用乱数を取得したときに普通図柄が変動中であった場合に、この取得した普通図柄用乱数を普通図柄用保留球乱数として記憶する。
電動チューリップ作動制御部160は、普通図柄当否判定部153が普通図柄用乱数を普通図柄当たりであると判定すると、普通図柄当たりを示す普通図柄当否コマンドに基づき、通常は閉止状態の電動チューリップ26のソレノイドに通電して開閉するよう制御する。このように電動チューリップ26が開口すると、閉口時と比較して始動入賞口23bへの入賞が容易となるので、遊技者は多くの抽選機会を得ることができる。
また、大当たり当否判定部113が遊技態様として高確率状態や通常確率状態に時間短縮遊技を付与した場合、電動チューリップ作動制御部160は、電動チューリップ26を作動して始動入賞口23bへの入賞契機を高める。かかる入賞契機は、普通図柄抽選部150において普通図柄当たりの当選確率を高めたり、普通図柄に係る電子抽選で当たりとなった場合の電動チューリップ26の開放時間を長くしたり、開閉回数を増やしたり、普通図柄に係る電子抽選に要する時間を短くして単位時間当たりの抽選回数を増やしたりすることで高めることができる。このような時間短縮遊技は、電チューサポートとも呼ばれ、高確率状態では長く(例えば、次回の大当たりまで)設定される場合もあるので、上述したような、不確定高確率状態において、それが高確率状態であることの遊技者の期待感を高める役も担っている。
(副制御処理部51)
続いて、図4、図8〜13を用い、主制御処理部50からの指令(コマンド)を受けて各種装置を制御する副制御処理部51について説明する。副制御処理部51を構成する演出制御処理部210は、主制御処理部50が生成した指令に従って、演出表示装置29、スピーカ12、ランプ部13、チャンスボタン32、操作部33、その他の演出装置の制御を行っている。
演出制御処理部210は、高確率状態抽選部211と、高確率状態判定部212と、演出態様決定部213と、演出表示制御部214と、報知制御部(報知制御手段)215と、一覧制御部216と、ランプ制御処理部217とを備えており、必要に応じて、別途記憶されている高確率状態判定テーブル220、演出テーブル230等がそれぞれの処理に用いられる。
高確率状態抽選部211は、大当たり当否判定部113が、特別図柄用乱数が高確率大当たりを示す乱数であると判定した場合、「00」〜「99」の状態乱数から1の乱数を無作為に抽出する電子抽選を行い、1の状態乱数を高確率状態判定部212に送信する。かかる状態乱数は、高確率状態判定部212において、上述した確定高確率大当たりと不確定高確率大当たりとを判定するために用いられる。
高確率状態判定部212は、確定高確率大当たりと不確定高確率大当たりとを振り分けている。具体的に、高確率状態判定部212は、図8に示す高確率状態判定テーブル220を参照し、高確率状態抽選部211が抽出した状態乱数が、確定高確率大当たり、または、不確定高確率大当たりを示す乱数であるか否かを判定する。仮に、状態乱数が「20」であるとすると、高確率状態判定テーブル220において確定高確率大当たりを示す「00〜49」の範囲に含まれているので、電子抽選の結果は確定高確率大当たりとなる。また、状態乱数が「70」であるとすると、高確率状態判定テーブル220において不確定高確率大当たりを示す「50〜99」の範囲に含まれているので、電子抽選の結果は不確定高確率大当たりとなる。また、ここでは、1の高確率状態判定テーブル220を例示しているが、かかる場合に限らず、例えば、当該高確率大当たりにかかる入賞が始動入賞口23aと始動入賞口23bといずれであるかに応じて、確定高確率大当たりと不確定高確率大当たりとの比率を異ならせてもよい。
演出態様決定部213は、まず、大当たり当否判定部113の判定結果と、高確率状態判定部212の判定結果に基づき、遊技状態をその大当たりの遊技態様に応じて変更する。例えば、大当たり当否判定部113で高確率大当たりと判定され、高確率状態判定部212で確定高確率大当たりと判定された場合、遊技状態を確定高確率状態に変更し、大当たり当否判定部113で高確率大当たりと判定され、高確率状態判定部212で不確定高確率大当たりと判定された場合、遊技状態を不確定高確率状態に変更し、大当たり当否判定部113で通常確率大当たりと判定された場合、遊技状態を通常確率状態に変更する。
そして、演出態様決定部213は、遊技コマンド決定部130から受信した変動パターンコマンドと、高確率状態判定部212の判定結果に基づき、図9に示す演出テーブル230(高確率大当たり時演出テーブル230a、通常確率大当たり時演出テーブル230b、ハズレ時演出テーブル230c)を参照して、遊技に用いる演出を決定している。ここで、高確率大当たり時演出テーブル230aは、図9(a)に示すように、変動パターンNo.1〜No.64までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.1には「ロングリーチA」が、変動パターンNo.30には「超スーパーリーチA」が割り当てられている。これらの演出態様は全てリーチ(複数の演出図柄のうち、まだ変動中である演出図柄の停止態様によっては、それが大当たりを示す演出図柄の組み合わせと成り得る演出)を含んでおり、リーチを含まない演出に比べて長時間の演出が行われる態様となっている。また、通常確率大当たり時演出テーブル230bは、図9(b)に示すように、変動パターンNo.65〜No.128までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられており、一部を除いて高確率大当たり時演出テーブル230aとほぼ等しい演出態様が選択される。
ハズレ時演出テーブル230cは、図9(c)に示すように、変動パターンNo.129〜No.192までの変動パターンコマンドに1対1で対応するように演出態様が割り当てられている。例えば、変動パターンNo.129には「リーチなしA」が、変動パターンNo.144には「ノーマルリーチA」が、変動パターンNo.149には「ロングリーチA」が、変動パターンNo.192には「超スーパーリーチB」が割り当てられている。このハズレ時演出テーブル230cでは、リーチなしの演出が多数含まれた構成となっている。
また、演出態様決定部213は、演出態様のみならず、演出表示装置29において演出態様の背景にあたる背景態様も遊技状態に応じて決定する。演出態様決定部213は、通常確率状態や不確定高確率状態であれば、背景態様を、通常背景、例えば、全体的に青色や緑色といった落ち着きのある背景色または朝や昼を連想する背景描画とし、確定高確率状態であれば、高確率確定背景、例えば、赤色や紫色といった興奮を誘う背景色または夕方や夜を連想する背景描画とする。このように電子抽選毎に態様が変化する演出態様ではなく、継続的に表示される背景態様で遊技状態を示すことで、遊技者は、現在の遊技状態を容易に認識することができる。ただし、不確定高確率状態は、高確率状態ではないように見せるため、意図的に通常確率状態と同一の背景態様としている。
演出表示制御部214は、演出態様決定部213が決定した演出態様および背景態様を演出表示装置29に表示するよう制御する。
報知制御部215は、操作部33aを通じて受け付けられた操作入力に基づいて特定される特別図柄の表示パターンと、特別図柄表示装置28に停止表示され得る複数の特別図柄の表示パターンとを比較し、操作部33aを通じて受け付けられた特別図柄の表示パターンが、遊技態様が相異なる複数の大当たりおよびハズレのいずれに対応しているかを、報知手段としての演出表示装置29を通じて報知する。ここでは、報知手段として、演出表示装置29を挙げたが、かかる場合に限られず、操作部33aの近傍に設けられた小型の液晶表示器に表示したり、ランプ部13やスピーカ12を通じて、視覚的、聴覚的に報知してもよい。また、後述する操作結果表示部41を通じ、その発光色等によって遊技態様を報知することもできる。さらに、上述したように、操作部33aを、任意の表示装置に重畳されたタッチパネルで構成する場合、その表示装置を通じて報知してもよい。遊技者は、大当たりが確定した際に、特別図柄表示装置28に表示された特別図柄の表示パターンに倣って、その表示パターンを操作部33aを通じて入力し、表示パターンによって特定される遊技態様を把握することができる。しかし、その入力タイミングは、特別図柄表示装置28に特別図柄が表示されているタイミングに限らず、特別図柄が表示されていない、例えば、遊技中や遊技の待機画面が表示されている場合であっても、遊技者は、操作部33aに任意の表示パターンを入力することで、その表示パターンに対応した大当たりの遊技態様を常時把握することができる。
上述したように、本実施形態では、特別図柄表示装置28における特別図柄の表示パターンを多数かつ複雑にすることで、意図的に大当たりの遊技態様を把握させないようにし、遊技者が、演出等によりその遊技態様を推測する新たな遊技性を提供している。また、遊技者は、見かけ上、通常確率状態であったとしても、高確率状態(不確定高確率状態)であることの期待を維持しつつ遊技をしたい要望もある。さらに、遊技者によっては、特別図柄の表示パターンを暗記している場合もあり、特別図柄表示装置28のみを参照して遊技態様を把握できることの優越感に浸っていたいこともある。しかし、一方では、演出表示装置29において通常確率大当たりであることが報知されたとしても、その大当たりが高確率大当たりである可能性が残っている間、本来獲得できるはずの賞球をみすみす逃すといった事態に陥るのを防ぐために、遊技者は、遊技の継続を強いられるといった見方もある。したがって、遊技者によっては、大当たりの遊技態様を早期に見極めたいといった要望もある。本実施形態の報知制御部215は、このような状況下で、大当たりの遊技態様の不明確性を残しつつ、遊技者に、選択的に、遊技態様を迅速かつ確実に把握させることができる。
図10は、操作部33aの構成を説明するための説明図である。図10に示すように特別図柄表示装置28が、独立して表示可能な7つのセグメント(7セグメント表示器)で構成され、7つのセグメントの表示の組み合わせ(表示パターン)によって特別図柄を表示している場合に、本実施形態では、操作部33aを、その7つのセグメントに相当する7つの操作部位40(40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g)で構成する。遊技者は、7つの操作部位40をそれぞれ独立して押圧することができる。ここでは、7セグメントを例に挙げているが、特別図柄表示装置28のセグメントや操作部33aの操作部位40は、7セグメントに限られず、両者がほぼ相似の関係でありさえすれば、1または複数の点や任意の図形を無作為または規則的に並べたもので構成することができる。また、操作部33aの各操作部位40は、他の操作部位40と独立して操作できれば足り、必ずしも独立して可動する必要はない。例えば、操作部33aとしてタッチパネルを利用する場合、タッチパネルを重畳した表示装置に各操作部位40を表示し、タッチパネルのタッチ位置によって、表示された各操作部位40を操作できればよい。この場合、タッチパネルと表示装置にメニュー機能も担わせることで、演出表示装置29のような液晶表示器を搭載していないパチンコ機1でも本実施形態の遊技態様確認機能を採用することができる。
例えば、大当たり当選時に特別図柄表示装置28が図6(b)のような表示パターンで特別図柄を表示した場合、遊技者は、その表示パターンに倣って、図10に示した、特別図柄表示装置28の点灯しているセグメントに対応する操作部位40(40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g)を押圧する。報知制御部215は、押圧された操作部位40に基づいて特定される特別図柄を判定し、その特別図柄が、遊技態様が相異なる複数の大当たりおよびハズレのいずれに対応しているかを、上述した演出表示装置29等を通じて報知する。
こうして、大当たりの遊技態様の不明確性を残しつつ、別途の情報取得手段を用いることなく、また、特別図柄に関する知識の有無に拘わらず(老若男女を問わず)、遊技者は、パチンコ機1自体を通じて遊技態様を迅速かつ確実に把握することが可能となる。したがって、情報誌の閲覧や携帯電話の操作が不要となり、常に、パチンコ機1から目を離さず、集中して遊技することができる。
また、パチンコ機1が新規に導入された際、未だ、特別図柄に関しての情報が情報紙や解析ツールに反映されていない状況であっても、また、店舗内での情報誌や解析ツールの閲覧が禁止されている状況下においても、本実施形態の遊技態様確認機能は、パチンコ機1本体に、誰もが常時利用できる機能として搭載されているので、遊技者は、後ろめたさもなく、堂々と遊技態様を確認でき、安心して遊技することが可能となる。
さらに、大当たりの遊技態様を早期に見極めることが可能となるので、遊技者は、遊技状態が不明なまま遊技を止めてしまい、遊技を止めた後に他の遊技者が同じパチンコ機1において遊技を開始し、遊技者自身が獲得したのであろう高確率状態の特典を他の遊技者に奪われるといった、遊技者の悔しい思いを回避することができる。即ち、適切な止め時を判断することが可能となる。さらに、このような、操作部33aと報知制御部215の構成により、遊技者は、大当たりの遊技態様を確実に把握でき、安心して遊技を継続することが可能となるので、パチンコ機1の稼働率の向上を図ることができる。また、遊技態様を把握した結果が、例えば、不確定高確率大当たり(潜伏確変)であった場合、遊技者は、現在の遊技状態が高確率状態であることを確信することが可能となり、優越感に浸りながら遊技を継続することができる。
また、上述したように、従来における、大当たりの遊技態様を意図的に不明確にし、遊技者が、演出等によりその遊技態様を推測する遊技性は残っており、本実施形態による遊技態様確認機能の利用を強要するものでもないので、遊技者は、敢えて遊技態様を把握できない状態で遊技を継続することができる。したがって、本実施形態では、遊技態様を把握せず、遊技状態が遊技者にとって有利な状態であることの期待感を持続させるという遊技性と、遊技態様を早期に把握して遊技を継続するか否かを迅速に判断するといった遊技性とを、遊技者が自由に選択することが可能となる。
また、操作部33aには、操作部33aにおける複数の操作部位40(40a、40b、40c、40d、40e、40f、40g)それぞれに対する操作入力結果を表示する操作結果表示部(操作結果表示手段)41(41a、41b、41c、41d、41e、41f、41g)を設けることもできる。図11は、操作部33aと操作結果表示部41との構成を説明するための説明図である。図11に示すように、操作部33aは、特別図柄表示装置28の7つのセグメントに対応した7つの操作部位40からなり、操作部位40それぞれには、操作結果表示部41としてのLEDが埋設され、操作部位40の上面にはLEDの発光を視認できるように、透明または半透明のスクリーンが形成されている。遊技者は、図11(a)に示すように、例えば、操作部位40dを押圧すると、図11(b)に示すように、その操作部位40dに埋設された操作結果表示部41dが点灯する。このようにして、遊技者は、特別図柄表示装置28に表示された特別図柄の表示パターンと、操作結果表示部41の表示結果とを見比べながら、それが等しくなるように操作部33aを操作することができる。
したがって、遊技者は、操作部位40を押圧したかどうかを確実に把握することができ、押圧したつもりで誤った遊技態様が報知され、本来獲得できるはずの賞球を獲得できなかったり、不要な投資を重ねたりする事態に陥るのを回避することができる。また、操作入力の完了時に、押圧した操作部位40の位置が、特別図柄と対応していることを改めて確認することができ、遊技態様の報知結果の信頼性を向上することが可能となる。
また、報知制御部215は、押圧に基づいて操作結果表示部41を点灯させた操作部位40が遊技者によって再度押圧されると、その入力を、最初の押圧入力を無効化(キャンセル)する入力とみなして、対応する操作結果表示部41を消灯する。こうして、遊技者は、操作を間違ったとしても、その操作を無効化でき、押圧を所望する操作部位40のみを確実に押圧した状態にすることができる。さらに、操作結果表示部41は、大当たりの遊技態様を報知する報知手段としても利用可能であり、例えば、操作部位40が操作されている間、押圧された操作部位40の操作結果表示部41を所定の色で表示し、操作入力が完了すると、その操作部位40の押圧に基づく特別図柄が対応する遊技態様を上記所定の色以外の予め定められた色によって表示することもできる。
また、操作部33aの代わりに、または、加えて、例えば、ジョグダイヤルと決定ボタンとを組み合わせた操作部33bを通じて、特別図柄の表示パターンを入力することもできる。このとき、その入力された表示パターンは、例えば、演出表示装置29に表示される。
図12は、操作部33bの操作入力処理を説明するための説明図である。ここで、報知制御部215は、操作部33bの操作入力に応じて、演出表示装置29の7セグメント表示の各セグメントの色を順次変化させる。例えば、特別図柄表示装置28における特別図柄の表示パターンが、図12(a)に示すように、2つのセグメントが発光している表示パターンであった場合、遊技者は、演出表示装置29における1つ目のセグメントbを表示するために、操作部33bのジョグダイヤルを時計回りに2段階移動し、図12(b)に示すように、演出表示装置29の部分領域に表示された7セグメント表示上のフォーカス(図中ハッチングで示す。)をa→bと移動する。そして、遊技者は、決定ボタンを押圧して、フォーカスの当たっているセグメントbを表示パターンの一部として確定する。このとき、演出表示装置29では、操作部33bのジョグダイヤルの操作によってフォーカスを移動することが可能な間、フォーカスの当たっているセグメントを例えば黄色で表示し、決定ボタンによる確定操作に応じて、確定されたセグメント(ここではb)を例えば青色の表示に変更する。続いて、遊技者は、2つ目のセグメントfを表示するために、操作部33bのジョグダイヤルを時計回りに6段階移動し、図12(c)の如く、7セグメント表示上のフォーカスをa→b→c→d→e→fと移動する。そして、遊技者は、決定ボタンを押圧して、フォーカスの当たっているセグメントfを表示パターンの一部として確定する。最後に、遊技者は、決定ボタンを連続して押圧し、特別図柄に対応した表示パターンの入力を完了する。報知制御部215は、表示パターン入力の完了に応じて、その表示パターンが、遊技態様が相異なる複数の大当たりおよびハズレのいずれに対応しているかを判断し、遊技態様に対応した色(上記黄色および青色とは異なる色、例えば赤色)に7セグメント表示の色を変更する。このような遊技態様と色との対応関係は、予め遊技者に提示されており、遊技者は、7セグメント表示に表示された色を視認することで、遊技態様を把握することができる。
また、報知手段を、撮影機能を有する携帯電話等で実現し、携帯電話等に大当たりの遊技態様を表示することもできる。例えば、報知制御部215は、操作部33aや操作部33bの操作入力に応じて、大当たりの遊技態様を特定すると、その結果を演出表示装置29等に、大当たり遊技態様を符号化したQR(Quick Response)コードとして表示する。また、かかるQRコードには、様々な情報を追加することが可能なので、大当たりの遊技態様と共に、当該パチンコ機1に関する遊技者に有利な情報も添付して、携帯電話に表示することができる。
一覧制御部216は、一覧表示モードへのモード切換に応じて、演出表示装置29に特別図柄の表示パターン一覧を表示する。かかる表示パターンの表示は、遊技中においては演出表示装置29の一部に、遊技待機中においては演出表示装置29の全面に表示するとしてもよい。上述した例では、操作部33a、33bと報知制御部215とにより、特別図柄の表示パターンと等しい1の表示パターンを入力することで、表示パターンと対応する遊技態様を直接導出していた。ここでは、他の例として、一覧表示モードを設け、演出表示装置29に表示パターン一覧を表示し、遊技者は、その一覧の中から該当する表示パターンを目視にて見つけ出す。
図13は、一覧表示モードを説明するための説明図である。一覧制御部216は、遊技者による操作部33bやチャンスボタン32の操作入力に応じて、演出表示装置29の演出表示を、図13(a)に示すような、複数の遊技態様を並置した表示に切り換える。一覧制御部216は、例えば、操作部33bのジョグダイヤルを時計回りに1段階回転する毎に、フォーカス240を「15R、時短、確変」→「15R、時短、通常」→「12R、時短、確変」→「12R、時短、通常」の順にシフトし、遊技者が所望する遊技態様にフォーカス240を当てる。そして、図13(a)のように、「15R、時短、確変」にフォーカスがあたっている状態で、遊技者が、操作部33bの決定ボタンを押圧すると、一覧制御部216は、図13(b)のように、「15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たり」の遊技態様を示す全ての特別図柄の表示パターンのうち、予め定められた数(ここでは10)だけ演出表示装置29に表示する。
遊技者は、演出表示装置29に表示された特別図柄の表示パターンから、所望する表示パターンを発見できなかった場合、「15ラウンドの時間短縮遊技付き高確率大当たり」の遊技態様を示す他の表示パターンを視認すべく、操作部33bのジョグダイヤルを回転して、表パターンを演出表示装置29上でスクロールすることができる。遊技者は、かかる表示パターン一覧から特別図柄表示装置28に表示された特別図柄を目視にて見つけることで、その表示パターンがどの遊技態様に属するか把握することができる。こうして、近年複雑化する遊技態様の表示パターンの検索を遊技の一環として取り込むことができる。このように、一覧制御部216は、所定の遊技態様に属する全ての特別図柄の表示パターンを演出表示装置29に表示することができ、遊技者は、そのような多数の表示パターン中から所望する表示パターンを探すこととなる。このような表示パターンが多ければ多いほど、その中の1の表示パターンを見つけたときの遊技者の喜びや安堵感も一入である。
また、このような表示パターンの検索を遊技の1つとして応用することもできる。ここでは、仮に、操作部33bへの操作入力を、大当たり遊技中の所定時間のみに制限するとする。このように、本実施形態の遊技態様確認機能が利用できる(有効となる)契機と時間を制限し、遊技者は、その制限された時間中に一覧制御部216を通じて特別図柄の表示パターンを検索する。そして、演出表示装置29に表示された表示パターン一覧から所望する特別図柄の表示パターン(特別図柄表示装置28に表示された特別図柄の表示パターン)を見つけ出すと、遊技者は、その表示パターンが表示されたページを維持させ、さらに、操作部33bのジョグダイヤルを回転して、対象となる表示パターンにフォーカスを当て、決定ボタンを押す。このようにして特定された表示パターンが、当該大当たり遊技の遊技態様と等しい場合、報知制御部215は、遊技者に所定の特典を与える。かかる特典は、通常の演出においては出現しない、または出現機会が極めて少ない特典映像の閲覧であったり、大当たり遊技が高確率大当たりまたは時間短縮遊技によって継続した場合に、異なるストーリーが展開される等の付加価値的なものである。
ランプ制御処理部217は、演出表示制御部214同様、演出態様決定部213が決定した演出態様および背景態様を受けてランプ部13や電飾の点灯制御を行う。
(特別図柄表示制御部52)
図4に説明を戻すと、特別図柄表示制御部52は、主制御処理部50の特別図柄決定部120が決定した特別図柄を示すコマンドと、遊技コマンド決定部130が決定した変動パターンコマンドに基づき、特別図柄表示装置28に特別図柄を所定の時間だけ変動させた後に停止させる態様で特別図柄決定部120が決定した特別図柄を表示する。
(普通図柄表示制御部53)
一方、普通図柄表示制御部53は、普通図柄抽選部150による普通図柄に係る抽選結果を示すコマンドを受け、そのコマンドに基づいて普通図柄表示装置34に普通図柄を変動させた後に停止させる態様で表示するよう制御する。なお、普通図柄表示制御部53は、上述した特別図柄表示制御部52による表示制御と比べて表示する図柄の対象が相違するものの、表示制御の基本構成はほぼ同じである。
(払出制御処理部54)
払出制御処理部54は、CRユニットに接続された球貸信号制御装置37からの球貸指令を受けて遊技球を遊技者に貸し出すように賞球払出装置38を制御する他、主制御処理部50からの払出指令を受けて、所定個数の賞球を遊技者に対して払い出すように賞球払出装置38を制御する。この賞球払出装置38は、遊技球を1個ずつ保持する切欠きが形成されたスプロケット(図示せず)と、このスプロケットを回転させるモータ(図示せず)とを備えて構成されている。そして、モータの回転を制御することにより、必要な数だけ賞球を払い出すことができるようになっている。具体的には、始動入賞口検知センサ60、一般入賞口検知センサ62、大入賞口検知センサ63等が遊技球の通過を検知すると、賞球払出装置38は、主制御処理部50を経由して受けたコマンドに基づき遊技球を払い出す。
(発射制御処理部55)
発射制御処理部55は、ハンドル10の回動量に対応して、発射装置5に対する作動の制御を行う装置である。より具体的に言うと、発射装置5に対して通電させたり、通電を停止したり、あるいは、通電電流を変化させるといった制御処理を行う。なお、この発射制御処理部55は、払出制御処理部54と接続されており、CRユニットが接続されていない場合に発射停止信号が受信されるようになっている。
(遊技態様確認処理)
図14は、本実施形態による遊技態様確認処理の一例を示したフローチャートである。ここでは、操作部33a、33bと操作結果表示部41とを用いて遊技態様の確認処理が行われる。パチンコ機1の報知制御部215は、遊技者からの操作入力の有無を判定し(S300)、操作入力を受け付けると(S300におけるYES)、その操作入力が操作部33aによるものか否か判定する(S301)。操作部33aによるものであれば(S301におけるYES)、引き続き、押圧された操作部位40が既に押圧されているか否か判定し(S302)、まだ押圧されていなければ(S302におけるNO)、押圧された操作部位40に対応する操作結果表示部41を、例えば黄色に点灯し(S303)、既に押圧されていれば(S302におけるYES)、押圧された操作部位40に対応する操作結果表示部41が既に点灯しているので、その点灯をキャンセルすべく消灯する(S304)。
続いて報知制御部215は、操作入力が操作部33bの決定ボタンによるものか否か、即ち、決定を示す操作入力であるか否か判定し(S305)、決定を示す操作入力であれば(S305におけるYES)、報知制御部215は、その時点で操作結果表示部41が点灯している1または複数の操作部位40によって遊技者が所望する表示パターンを確定し、その表示パターンがいずれの遊技態様に対応するか判断し(S306)、その結果に応じて、報知手段、ここでは、操作結果表示部41を例えば赤色に点灯させ(S307)、遊技者にその遊技態様を報知する。操作入力が操作部33bの決定ボタンによるものでなければ(S305におけるNO)、操作入力受付ステップS300からを繰り返す。
図15は、本実施形態による遊技態様確認処理の他の例を示したフローチャートである。ここでは、操作部33bと演出表示装置29とを用いて遊技態様の確認処理が行われる。パチンコ機1の報知制御部215は、遊技者からの操作入力の有無を判定し(S350)、操作入力を受け付けると(S350におけるYES)、その操作入力が操作部33bのジョグダイヤルによるものか否か判定する(S351)。操作部33bのジョグダイヤルによるものであれば(S351におけるYES)、そのジョグダイヤルの回転量を検出し、演出表示装置29の7セグメント表示のフォーカスをその回転量に相当する分だけシフトする(S352)。
続いて報知制御部215は、操作入力が操作部33bの決定ボタンによるものか否か判定し(S353)。操作部33bの決定ボタンによるものであれば(S353におけるYES)、引き続き、前回の操作入力が操作部33bの決定ボタンであるか否か判定し(S354)、前回の操作入力が決定ボタンでなければ、即ち、操作部33bのジョグダイヤルの操作であれば(S354におけるNO)、フォーカスの当たっているセグメントを例えば、黄色に点灯して、表示パターンの一部として確定し(S355)、操作入力受付ステップS350に戻る。前回の操作入力が決定ボタンであれば、即ち、決定ボタンが連続して押圧され、それが操作入力の完了を示す入力であると判断すると(S354におけるYES)、報知制御部215は、その時点で操作結果表示部41が点灯している1または複数の操作部位40によって遊技者が所望する表示パターンを確定し、その表示パターンがいずれの遊技態様に対応するか判断し(S356)、その結果に応じて、報知手段、ここでは、演出表示装置29でその遊技態様を報知する(S357)。操作入力が操作部33bの決定ボタンによるものでなければ(S353におけるNO)、操作入力受付ステップS350からを繰り返す。
かかる遊技態様確認処理によっても、大当たりの遊技態様の不明確性を残しつつ、遊技者が、選択的に、パチンコ機自体を通じて遊技態様を迅速かつ確実に把握することが可能となる。
また、コンピュータによって、上記パチンコ機1として機能するプログラムやそのプログラムを記録した記録媒体も提供される。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態では、操作部33a、33bを通じて、特別図柄の表示パターンをセグメント毎に順次入力する構成を述べ、その構成によって新たな遊技性を提供することを述べた。しかし、そのセグメント毎の入力を経由しなくても、チャンスボタン32等、所定の簡易な入力手段を通じて、直接、遊技態様を報知する構成も本実施形態に含まれる。
なお、本明細書の遊技態様確認処理における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。