しかしながら、上記構成にすると特別図柄を7セグメント表示装置、ドットマトリクス表示装置で表示を行う場合には、図柄の変動制御として4msec毎に遊技制御基板から信号を送信して、点灯位置を指定して行わなければならず、遊技制御基板の制御の負担が増大するという課題がある。だからといって、液晶表示装置に比べれば遥かに制御の負担が軽い7セグメント、ドットマトリクスの表示制御のために単独の図柄制御基板を備えるのは、販売上価格にも影響があることから好ましくない。
また、パチンコ機の機種の変更時において、特別図柄表示装置が遊技盤に設けられているために、遊技盤を製作する際、毎回特別図柄表示装置の取り付け作業を行わなければならなかった。特に、特別図柄の表示を7セグメント表示装置、ドットマトリックス表示装置で行う場合、大当たりや外れなど最低限の遊技の結果を報知できれば良く、演出面は特に考える必要がないため、パチンコ機の機種が変更されても図柄の形状、変動態様などは変更する必要性が希薄であり、そのまま使用されることが殆どであるにも関わらず、遊技盤の交換と共に特別図柄表示装置は交換されていた。このため、パチンコ機の機種変更時における遊技盤の制作費が、特別図柄表示装置の取り付け分増加し、製作工程数も増え、販売価格にも影響するという問題があった。
そこで、本発明は、特別図柄表示装置と普通図柄表示装置の少なくとも一方と、特別図柄と普通図柄の少なくとも一方の変動と同期して画像を変動表示する画像表示装置とを遊技機に備えつつも、遊技制御基板の制御の負担を軽減し、遊技盤の製作費を下げ、製作を容易化、迅速化することを課題とする。
上記に鑑みて、本発明の請求項1に記載の遊技機は、特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置と普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置の少なくとも一方と、特別図柄と普通図柄の少なくとも一方の変動と同期して画像を変動表示する画像表示装置と、遊技の進行を司る遊技制御基板と、前記画像表示装置を制御する画像制御基板と、少なくとも賞球の払い出しを実行する払出制御基板と、を備え、前記遊技制御基板は、遊技球が始動領域に入球した時に取得した特別図柄又は普通図柄の変動時間と停止図柄のデータを、遊技機の枠側に設けられた前記払出制御基板に送信し、該データを受信した前記払出制御基板は、前記データに基づいて、前記特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は前記普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を行うことを特徴とする。
特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置とは、例えば特別図柄及び普通図柄を7セグメント表示装置又はドットマトリックス表示装置で表示する表示装置などが挙げられる。また、画像表示装置とは、特別図柄と普通図柄の少なくとも一方の疑似図柄を液晶表示する表示装置などが挙げられる。ここで、前記特別図柄及び普通図柄は、液晶表示装置によって表示しない構成が好ましい。液晶表示装置の表示領域に複数の識別図柄変動されていると、遊技者に混乱を与える可能性があるのと、表示領域の有効利用を図るためである。また、始動領域とは、遊技盤上に備えられた始動口及び始動ゲートなどが挙げられ、遊技球が始動口に入球した時には特別図柄に関するデータを、遊技球が始動ゲートを通過した時には普通図柄に関するデータを遊技制御基板が取得する。また、遊技機の枠側とは、例えば遊技盤以外(遊技機本体)の領域などが挙げられる。また、変動制御とは、決定された図柄変動時間内での図柄の変動内容を決定することなどが挙げられ、変動内容として例えばどのリーチを使用するのか、予告を発生させるかなどが挙げられる。
本発明の請求項2に記載の遊技機は、特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置と普通図柄を変動表示する普通図柄表示装置の少なくとも一方と、特別図柄と普通図柄の少なくとも一方の変動と同期して画像を変動表示する画像表示装置と、遊技の進行を司る遊技制御基板と、前記画像表示装置を制御する画像制御基板と、少なくとも賞球の払い出しを実行する払出制御基板と、を備え、前記遊技制御基板は、遊技球が始動領域に入球した時に取得した特別図柄又は普通図柄の変動時間と停止図柄のデータに基づいて、遊技機の枠側に設けられている前記払出制御基板を経由して変動制御を直接行うことを特徴とする。
ここで、変動制御を直接行うとは、遊技制御基板が、決定された図柄変動時間内での図柄の変動内容を決定することなどが挙げられる。また、遊技制御基板で図柄の変動制御を直接制御する構成の場合、図柄を液晶で変動制御することは、その作業量を考慮すると困難であり、特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置の表示に関わる作業負担を軽減するため、特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置はドットマトリックス表示装置、7セグメント表示装置等を用いることが好ましい。
本発明の請求項3に記載の遊技機は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記特別図柄表示装置又は前記普通図柄表示装置の少なくとも一方を、遊技機の枠側に設けたことを特徴とする。
遊技機の枠側とは、遊技盤以外(遊技機本体)の領域を指し、例えば遊技盤保持枠などが挙げられる。パチンコ機の販売方法として、遊技盤を含めたパチンコ機本体ごと販売する場合と、遊技盤のみを販売する場合とがある。これは買い手である遊技店がすでにパチンコ機本体を所有している時は、遊技盤のみを交換するだけで新たなパチンコ機として使用が可能となるためであり、パチンコ機本体ごと購入するよりも安価で済む。このこともあり、遊技盤を盤側、遊技盤を除くパチンコ機本体を枠側と区別して呼んでいる。
本発明の請求項4に記載の遊技機は、請求項1ないし3のいずれかの遊技機において、遊技機の枠側に設けられた前記特別図柄表示装置及び/又は前記普通図柄表示装置を、遊技盤を視認可能としながら覆うための光透過部材の領域内に設けたことを特徴とする。
光透過部材とは、例えば光を透過させる透過部材で、内枠に対して取り付けられた窓状の金枠にはめ込まれているガラス板などが挙げられる。また、遊技盤を視認可能としながら覆うための光透過部材の領域内とは、例えば遊技領域内、外レールと内レールの空間及び外レールの外側の領域などの光透過部材(ガラス板)の領域全体などが挙げられる。
本発明の請求項5に記載の遊技機は、請求項1ないし3のいずれかの遊技機において、遊技機の枠側に設けられた前記特別図柄表示装置及び/又は前記普通図柄表示装置を、遊技盤を視認可能としながら覆うための光透過部材の領域外に設けたことを特徴とする。
遊技盤を視認可能としながら覆うための光透過部材の領域外とは、例えば遊技領域内や外レールと内レールの空間、外レールの外側の領域などの光透過部材(ガラス板)の領域以外の領域などが挙げられる。詳しくは、遊技機の内枠、上皿、下皿などの位置に特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を配設することが考えられる。
本発明の請求項6に記載の遊技機は、請求項4に記載の遊技機において、前記特別図柄表示装置及び/又は前記普通図柄表示装置を遊技者に視認可能とするための開口部を、遊技盤に設けたことを特徴とする。
開口部とは、例えば特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置の配置位置が遊技盤と重複する場合、遊技機の枠側に設けられている特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技者に見えるようにするため、遊技盤の重複位置に設けた孔などが挙げられる。
請求項1においては、遊技制御基板は遊技球の始動領域入賞時に取得した変動時間と停止図柄データを払出制御基板に送信するのみで、特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御は払出制御基板が行う構成としたため、遊技制御基板で特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を行う必要がなく、遊技制御基板の制御の負担を軽減することができる。特に、特別図柄及び普通図柄をドットマトリクス表示装置、7セグメント表示装置などで表示を行う場合、変動制御として所定間隔にて(4msec)表示指定を行わなければならないことから、変動制御が頻雑になることが考えられる。
なお、特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を行う払出制御基板を、遊技機の枠側ではなく遊技盤に設ける構成としても、遊技制御基板で特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を行う必要がないため、遊技制御基板の負担を軽減させることができる。例えば、遊技制御基板、払出制御基板、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技盤に設ける構成や、遊技制御基板と払出制御基板を遊技盤に、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技機の枠側に設ける構成などが挙げられる。また、変動時間及び停止図柄の決定を、遊技制御基板で行わず払出制御基板で行い、特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を払出制御基板で行う構成としても、遊技制御基板で特別図柄表示装置に表示される特別図柄又は普通図柄表示装置に表示される普通図柄の変動制御を行う必要はないため、同様の効果を発揮できる。
請求項2においては、遊技制御基板が、遊技機の枠側に設けられている払出制御基板を経由して特別図柄又は普通図柄の変動制御を直接行う構成であって、特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置は払出制御基板と比較して、枠毎(新枠への変更時など)に配設位置が変更される可能性が高いため、比較的位置が安定して決まっている払出制御基板を経由して特別図柄又は普通図柄を制御することにより、電気配線の数、長さを変更することなく電気的接続することができる。
また、払出制御基板では、遊技制御基板からの信号をただ経由させるのみなので、特別図柄及び普通図柄の表示形態の変更(7セグメントからドットマトリクスに変更など)を行うときなどでも、遊技機の枠側では払出制御基板を交換する必要はなく特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置を交換するのみで良いため、特別図柄及び普通図柄の表示形態などの変更も容易である。
請求項3においては、特別図柄又は普通図柄を変動制御する払出制御装置及び、特別図柄表示装置又は普通図柄表示装置の少なくとも一方を遊技機の枠側に設ける構成としたため、遊技盤の盤替えが行なわれた時でも、払出制御装置、特別図柄表示装置、普通図柄表示装置を交換する必要がなく、再利用をすることができる。これにより、遊技盤の部品点数が減り、それだけ遊技盤製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。
請求項4においては、遊技機の枠側に設けられた特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を光透過部材の領域内に備える構成としたため、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置と遊技領域との距離が短く(若しくは遊技領域内にある)、遊技進行中でも遊技者の視線の移動が僅かであるため認識しやすく、遊技者が疲れ難いという効果を奏する。
ここで、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を備える位置は、光透過部材の領域内であれば上記の効果を奏するため、例えば画像表示装置の右隣や、レール部の右上方、外レールと内レールの間などに特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を備える構成としてもよい。レール部の右上方、外レールと内レールの間などは、これまで特に利用されていない箇所であったが、そこに特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を配設することにより有効活用することができる。
請求項5においては、遊技機の枠側に設けられた特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を光透過部材の領域外に設ける構成としたため、光透過部材の領域内よりも特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置の配設可能な箇所が多く、また表示装置の拡大化など、より自由に特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を配設することができる。
ここで、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を備える位置は、光透過部材の領域外であれば上記の効果を奏するため、例えば従来の遊技機のトップランプの位置などに設ける構成としてもよい。トップランプの位置に特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を設けることにより、例えば画像表示装置にて擬似図柄の変動表示を行う構成の場合は、特別図柄は意識しないと視界に入ってこないため、擬似の演出表示を妨げることがなくなる。また、遊技機の上方にあることで、遊技者以外の者にも遊技の結果が把握できやすく、遊技店側としても遊技機の状態を把握しやすくなる。他にも上皿、下皿の位置に設けることが考えられ、この場合は、遊技者以外の者には見ることが困難なため、特に遊技の結果を他人に知られるのが好ましくない遊技者にとっては好適な位置となる。
請求項6においては、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技者に視認可能とするための開口部を遊技盤に設ける構成としたため、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技盤内で視認可能とすることができ、遊技者は殆ど視線の位置を移動させることなく表示内容を把握することができる。また、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を遊技盤の後方に配置することが可能になるため、配置箇所の自由度が増す。
なお、請求項1〜請求項6の遊技機において、遊技盤に対して全面で液晶(全面液晶)表示する構成としてもよい。ここで、全面液晶とは、例えば遊技盤とは別体で、遊技盤後方に備えられ、遊技盤をほぼ覆うことができるくらいの大きさ(例えば20インチくらい)の大型液晶画面などが挙げられる。この場合、液晶画面は遊技盤の後方になるため、液晶画面の光を透過するような材質(アクリル樹脂など)で遊技盤を形成するのが望ましい。これにより液晶表示装置で表示される図柄などを遊技者が視認可能となる。また、従来の遊技機構成と違い、遊技盤とパチンコ機本体との間に液晶表示装置が配置されるため、液晶表示装置を保持する枠などを設けることが考えられる。また、液晶表示装置が大きくなればそれだけ、コストも上昇することから、液晶表示装置は盤側よりも枠側の構成部品とするのが望ましい。
また、遊技盤に対して全面液晶表示する上記構成の遊技機において、請求項1の構成ならば、請求項1の効果と同様の効果を奏しながら、大型の液晶表示装置も枠側に設けられているため、盤側のみ購入するときには従来の価格より、液晶表示装置がない分安価にすることが可能となる。また、液晶表示装置の表示領域が遊技領域全般に及ぶため、従来の遊技盤ではデザインが施されたセルを遊技盤表面に備えていたが、液晶がその役目も果たすことになるためセルが必要なくなる。其れ故、セルの作成も必要がなくなり更なる製作工程の減少、価格を安価にすることが可能となる。また、遊技盤に対して全面液晶表示する上記構成の遊技機において、請求項2の構成ならば、請求項2と同様の効果を奏することが可能となり、請求項3の構成ならば、請求項3と同様な効果を奏することが可能となる。また、遊技盤に対して全面液晶表示する上記構成の遊技機において、請求項4の構成ならば、請求項4と同様な効果とともに、液晶表示装置と特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置とを同時に認識がしやすいため、正確な遊技結果を把握しやすくなる。また、遊技盤に対して全面液晶表示する上記構成の遊技機において、請求項5の構成ならば、請求項5と同様な効果とともに、全面液晶の表示領域を全く妨げることがないため前面液晶の表示力を最大限生かすことが可能となる。また、遊技盤に対して全面液晶表示する上記構成の遊技機において、請求項6の構成を行うと、遊技盤と液晶表示装置との間に特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置を設けることになる。一部液晶表示装置と特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置の表示領域が重なってしまうが、比較的視認性の低い箇所に配置すれば、液晶表示装置側に演出表示を妨げない。また、遊技盤の開口部により特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置は遊技盤に埋設された状態になるため、後方に液晶表示装置があっても、特別図柄表示装置及び/又は普通図柄表示装置は遊技盤から後方にそれ程はみ出ず、遊技盤と液晶表示装置との間隔が伸びることを防ぐことが可能となる。
以下、本発明の各実施形態を図面を参照して説明する。尚、本発明の実施形態は下記の内容に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
(第1実施形態)
図1に示すように、本実施例のパチンコ機10は、大きくは長方形の外枠11と内枠12とからなり、外枠11の左隣に公知のカードリーダ(プリペイドカードユニット)13が設けられている。内枠12は、左端上下のヒンジ14により外枠11に対し回動可能に取り付けられている。内枠12の上方にはトップランプ25が設けられ、下方には上皿15が設けられており、この上皿15に貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18が設けられている。カードリーダ13のカード口19にプリペイドカードを挿入すると、記憶された残高が残高表示部18に表示され、貸出釦16を押下すると遊技球の貸出しが実行され上皿15の払い出し口より遊技球が排出される。
内枠12には、窓状の金枠20が内枠12に対して解放可能に取り付けられている。この金枠20には光を透過させる光透過部材(ガラス板)21が二重にはめ込まれている。光透過部材(ガラス板)21の奥には遊技盤22が収納されている。内枠12下部には、下皿23が設けられ、下皿23の右側には発射ハンドル24が取り付けられている。この発射ハンドル24の外周には、図示しない回動リングが擁され、時計方向に回動すれば遊技球を遊技盤22上に発射することができる。上皿15と下皿23とは連結されていて、上皿15が遊技球で満杯状態になれば下皿23に遊技球を誘導するよう構成されている。
図2はパチンコ機10を裏側から見た裏面図である。図示するように、前述した遊技盤22を脱着可能に取り付ける遊技盤保持枠26が前述した外枠11に収納されている。この遊技盤保持枠26には、上方から、球タンク27、タンクレール28及び払出し装置29が設けられている。この構成により、遊技盤22上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク27からタンクレール28を介して所定個数の遊技球を払出し装置29により前述した上皿15に排出することができる。また、遊技盤保持枠26には特別図柄表示装置及び普通図柄表示装置が一体となった図柄表示装置45が、さらに電源基板を含んだ構成の払出制御基板31と遊技制御基板30が脱着可能に取り付けられ、遊技盤22には特別図柄及び普通図柄の疑似図柄を表示する画像表示装置32が、内枠12の左下部には発射制御基板33が、画像表示装置32の左側に外部接続端子基板50が、各々設けられている。
次に図3を用いて遊技盤22について説明する。図3に示すように、遊技盤22の外形はほぼ矩形で、その前面には外レール48aと内レール48bとによって囲まれた略円形の遊技領域48cが形成されている。遊技盤22には、中央に画像表示装置32を構成するLCDパネルユニット32a(以下、「LCD」という)、その下部に羽根58を備えた第1種始動口としての特別図柄始動口36、左右には普通図柄の変動開始に用いられる普通図柄始動ゲート39a,39b、普通図柄始動ゲート39bの右側には7セグメント表示装置またはドットマトリクス表示装置の普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38が上下に並んで設けられており、また特別図柄始動口36下部に大入賞口40、遊技盤面の最下部にアウト口41、一般入賞口52、図示しない遊技釘等が備えられている。この構成により、前述した発射ハンドル24を回動すれば発射制御基板33により駆動される発射モータ33aが駆動されて上皿15上の遊技球が遊技盤22上に発射される。発射された遊技球が各入賞口に入賞すれば遊技球は遊技盤面裏面にセーフ球として取り込まれ、入賞しなければアウト口41を介してアウト球として同様に遊技盤面裏面に取り込まれる。
続いて前述したパチンコ機10の電気的構成を図4のブロック図を用いて説明する。パチンコ機10の電気回路は、図示するように、主として、前述した遊技制御基板30、払出制御基板31、発射制御基板33、電飾制御基板34、音制御基板35及び画像制御基板42等から構成されている。尚、この回路図には、信号の受け渡しを行うための所謂中継基板及び電源回路等は記載していない。
遊技制御基板30は、遊技制御プログラムを記憶したROM、演算等を行うCPU、演算等の作業領域として働くRAM等を内蔵した8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成され、この他各基板又は各種スイッチ類及び各種アクチュエータ類との入出力を行うための外部入出力回路も設けられている。遊技制御基板30の入力側には、特別図柄作動スイッチ(特別図柄作動SW)36a、普通図柄作動スイッチ( 普通図柄作動SW)39c、カウントスイッチ(カウントSW)40b、役物連続作動スイッチ(以下、単に「Vスイッチ(VSW)」と呼ぶ)55、賞球払出しスイッチ(賞球払出しSW)29a、満タンスイッチ(満タンSW)43、補給スイッチ(補給SW)44、タッチスイッチ(タッチSW)24a等が接続されている。また、遊技制御基板30の出力側には、外部接続端子基板50、大入賞口ソレノイド40c、羽根ソレノイド58a等が接続されている。
満タンスイッチ43は下皿23内、補給スイッチ44は球タンク27内、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24、特別図柄作動スイッチ36aは前述した遊技盤22上の特別図柄始動口36内、普通図柄作動スイッチ39cは普通図柄始動ゲート39a,39b内、賞球払出しスイッチ29aは払出し装置29内の球切りモータ29bの下方、カウントスイッチ40bは大入賞口40内、Vスイッチ55は大入賞口40内の特定領域内に、各々取り付けられている。
ここで、満タンスイッチ43は下皿23内に遊技球が満タン状態になったことを、補給スイッチ44は球タンク27内に遊技球が存在することを、タッチスイッチ24aは発射ハンドル24に内蔵され遊技者が発射ハンドル24に触れていることを、特別図柄作動スイッチ36aは特別図柄始動口36に入賞したことを、普通図柄作動スイッチ39cは普通図柄始動ゲート39a,39bを遊技球が通過したことを、賞球払出しスイッチ29aは球切りモータ29bにより上皿15に排出される遊技球を、カウントスイッチ40bは大入賞口40内に入賞する全ての遊技球を、Vスイッチ55は大入賞口40内に入賞した遊技球が特別装置作動領域(以下、「特別領域」という。)を通過したことを、各々検出するためのものである。また、出力側に接続された大入賞口ソレノイド40cは大入賞口40、羽根ソレノイド58aは特別図柄始動口36の開閉に各々使用されるものである。
払出制御基板31は、遊技制御基板30からの指令コマンドに従って球切りモータ29bを駆動制御して入賞があった場合に遊技者に賞球を払い出すと共に、前述したプリペイドカードユニット13及びCR精算表示基板47等も制御するものであり、マイクロコンピュータを用いた論理演算回路として構成されている。CR精算表示基板47は、前述した上皿15の貸出釦16、精算釦17及び残高表示部18等と接続されたものである。
図柄表示装置45は、本実施例においては普通図柄表示装置37と特別図柄表示装置38が一体となった表示装置で、図4に示すように、払出制御基板31を介して遊技制御基板30によって制御される。なお、払出制御基板31を介さない場合は遊技制御基板30から図柄表示装置45へ直接接続繋げればよい。また、図柄表示装置45が払出制御基板31を介して遊技制御基板30によって制御される構成では、遊技制御基板30に液晶を表示制御する機能を設けるのは困難であるため、特別図柄及び普通図柄の表示は7セグメント表示装置またはドットマトリクス表示装置を用いる。このとき、特別図柄及び普通図柄は7セグメント表示装置またはドットマトリクス表示装置で小さく表示し、画像表示装置32(液晶表示装置)で疑似図柄を使用して演出力を維持する構成とする。また、図5は、払出制御基板31が遊技制御基板30から送信されたデータをもとに図柄表示装置45の図柄変動制御を行うことを示すブロック図である。図5に示すように、特別図柄作動スイッチ36aが特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄作動スイッチ39cが普通図柄始動ゲート39a,39bを遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号を、遊技盤22側に設けられている遊技制御基板30に送ると、遊技制御基板30は各種乱数値を取得して、該各種乱数値の判定を行い、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ判定結果の変動時間と停止図柄のデータを送信する。ここで、遊技機の枠側67とは、遊技盤以外(遊技機本体)の領域である。また、特別図柄始動口36への遊技球の入賞時又は普通図柄始動ゲート39a,39bへの遊技球の通過時(始動領域への遊技球の入球時)に取得する各種乱数とは、例えば当否決定乱数、変動時間決定乱数などである。
そして、遊技制御基板30からの変動時間と停止図柄のデータを受信した払出制御基板31は、前記決定された変動時間内での変動内容を決定し(どのリーチを使用するか、予告を発生させるかなど)、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う。したがって、遊技制御基板30は特別図柄始動口36への遊技球の入賞時又は普通図柄始動ゲート39a,39bへの遊技球の通過時(始動領域への遊技球の入球時)に取得した変動時間と停止図柄のデータを払出制御基板31に送るのみでよく、実際の図柄表示装置45の図柄の変動制御(変動内容の決定)は払出制御基板31で行うため、遊技制御基板30の制御の負担を軽くすることができる。
ここで、図柄の表示制御は、特別図柄及び普通図柄の表示を7セグメント表示装置又はドットマトリクス表示装置で行うため、4msec毎に遊技制御基板30から表示を指示する構成である。図6は、7セグメント表示装置を用いた場合の表示制御を示す図である。図6(a)のように、特別図柄表示装置38は左図柄38b、中図柄38c、右図柄38dの3つの表示部で図柄を表示することにより遊技者に遊技の当否を示す。各表示部で表示される3つの図柄は、図6(b)に示すように、遊技制御基板30から4msec毎に表示指定の信号が送られることにより、図柄の表示が行われる。例えば、特別図柄表示装置38の左図柄38bに7という図柄を、中図柄38cに6という図柄を、右図柄38dに1という図柄を表示する場合、遊技制御基板30が図柄の表示指定の信号を特別図柄表示装置38に送信すると、まず左図柄38bの表示箇所指定(1010010)に沿って、対応する左図柄38bのNO.1,3,5の箇所が点灯し、左図柄38bに7という図柄が表示される。次に、中図柄38cの表示箇所指定(1101111)に沿って、対応する中図柄38cのNO.1,2,4,5,6,7の箇所が点灯し、中図柄38cに6という図柄が表示される。さらに、右図柄38dの表示箇所指定(0010010)に沿って、対応する右図柄38dのNO.3,6の箇所が点灯し、右図柄38dに1という図柄が表示されることによって、遊技者は特別図柄表示装置38に表示される図柄を761と認識することができる。また、普通図柄表示装置37に図柄を表示させる場合も同様である。なお、ドットマトリクス表示装置においても基本構成は同様である。
また、同じ図柄の表示を維持する場合は、図7に示すように、4msec毎に毎回同じ信号を送信することにより、同じ図柄の表示を維持することができる。例えば、左図柄38bに7という図柄を表示し続ける場合、まず、遊技制御基板30が図柄の表示指定の信号を特別図柄表示装置38に送信すると、左図柄38bの表示箇所指定(1010010)に沿って、対応する左図柄38bのNO.1,3,6の箇所が点灯し、左図柄38bに7という図柄が表示される。さらに、4msec経過後に再び同じ信号を送信し、以後、この繰り返しによって左図柄38bに7という図柄を表示し続けることができ、遊技者は表示されている7という図柄が停止していると認識する。また、図柄の表示指定内容の切替時間の設定により、あたかも図柄がスクロール、高速スクロール、低速スクロールなどをしているように表現することができる。なお、人間が認知できる範囲の単位は約25msec〜30msecであるため、これを基準に表示内容を切替えて変動表示を行う構成とすることが好ましい。以上、図6、7に示すように遊技制御基板30は、特別図柄(及び普通図柄)の表示を7セグメント表示装置(又はドットマトリクス表示装置)で行うため、一度の表示信号送信で特別図柄表示装置38(及び普通図柄表示装置37)の各図柄領域の点灯する箇所を指定していくことにより、あたかも図柄が変動しているように見せたり、停止図柄を報知するように見せる制御を行う構成となっている。(特別図柄及び普通図柄の表示を液晶表示装置で行う場合、遊技制御基板30は、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の表示箇所を逐一指定などしていると膨大な作業量となるため、図6、7に示すような制御の構成はとらず、初めから普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の図柄の形状や動きなどデータとして持っており、その各種データの中から選び出すという制御を行う。)
発射制御基板33は、遊技者が操作する発射ハンドル24の回動量に応じて発射モータ33aを駆動制御するものであり、その他、遊技者が発射停止スイッチ(発射停止SW)24bを押下したとき発射を停止させたり、発射ハンドル24に内蔵された前記タッチスイッチ24aがオン状態のときタッチランプ46を点灯させるためのものである。電飾制御基板34は主としてトランジスタ等の駆動素子から構成されており、遊技制御基板30からの指令を受けて大当たりランプやエラーランプ等の各種ランプ34a,各種LED34b等の各種ランプ類を点灯表示させるためのものである。音制御基板35は音源IC及びアンプ等から構成されており、遊技制御基板30の指令を受けてスピーカ49を駆動制御するためのものである。画像制御基板42は、疑似図柄表示部であるLCDパネルユニット32aを備えた画像表示装置32を駆動制御するものである。画像制御基板50は、前述した遊技制御基板30と同様に8ビットワンチップマイコンを中心とした論理演算回路として構成されている。
次に、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を、遊技盤22を視認可能としながら覆うための光透過部材(ガラス板)21の領域内に設けた場合における、遊技盤22及び遊技機の枠側67の構成について、図8〜図12を用いて説明する。
図8は、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を光透過部材21の領域内に設けた場合における、遊技盤22の前面と裏面の構成を示した遊技盤22の斜視図である。ここで、光透過部材21の領域内とは、遊技領域48c内、外レール48aと内レール48bの空間及び外レール48aの外側の領域など光透過部材(ガラス板)21の領域全体を指す。図8(a)に示すように、遊技盤22の前面には、中央に画像表示装置32、その右側に普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38が上下に並んで位置している。普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を光透過部材21の領域内に設ける構成であるため、遊技進行中でも遊技者の視線の移動が僅かであるため認識しやすく、遊技者は疲れ難い。ここで、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の位置は、光透過部材21の領域内にあればよく、画像表示装置32右側の位置(光透過部材21の右側の領域)に限定されない。また、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38は遊技盤22の後方に設けられているため、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を遊技者が視認可能となるように、図8(b)のように、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の配置位置と重複する、遊技盤22の裏面から見て遊技盤22の左側中段部に、開口部(普通図柄表示装置用孔37a,特別図柄表示装置用孔38a)が上下に並んで設けられている。遊技盤22に開口部37a,38aを設けることにより、遊技者は普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を遊技盤22内で視認可能とすることができるため、遊技者は遊技中に殆ど視線の位置を移動させることなく普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の表示内容を把握することができる。また、遊技盤22は、図9に示すように、板固定金具59などの固定部材によって四隅を固定して遊技機10に取り付ける構成となっている。
図10及び図11は図柄表示装置45を設けた遊技盤保持枠26の構成を示した図である。図10(a)は遊技盤22を保持した状態の遊技盤保持枠26の裏面を示しており、左側中段部には普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38が位置し、図10(b)及び図11に示すように、遊技盤保持枠26裏面の左辺中段部に、普通図柄表示装置37と特別図柄表示装置38が一体となった図柄表示装置45を設けている。また、遊技盤保持枠26は遊技盤22を囲む長方形の枠形状となっており、遊技盤保持枠26の中央は遊技盤22が取り付けられるように貫通孔26aの状態となっている。図柄表示装置45を遊技盤保持枠26に設けることにより、遊技盤22の盤替えが行なわれた場合でも、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を遊技盤22の盤替え毎に交換する必要がなく、再利用をすることができ、そのため遊技盤の部品点数が減り、遊技盤製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。また、図柄表示装置45を遊技盤保持枠26から着脱自在とする構成としてもよい。図柄表示装置45を着脱自在とすることで、図柄表示装置45の位置を変更したい場合など、位置変更に伴い図柄表示装置45を取り外して次の機種に対応した位置に設置し直すことができる。また、図柄表示装置45を着脱自在とする構成の場合、遊技盤保持枠26を基点に図柄表示装置45の移動を行えば、遊技盤保持枠26は遊技盤22を四方から取り囲んでいるため、遊技盤22の略全域に図柄表示装置45が配置可能となる。これにより、例え機種により図柄表示位置45の変更が行なわれたとしても、図柄表示装置45が位置変更可能なため、新たに遊技盤保持枠26、図柄表示装置45を変える必要がなく、遊技機の枠側67の構成部品は何ら変更する必要がない。
遊技機10は、図8の遊技盤22を、内枠12に設けられた図10及び図11の遊技盤保持枠26にセットし(この時点で遊技盤22裏側の固定部材は取り付けられた状態になる)、板固定金具59などの固定部材により遊技盤22表側を取り付け固定することによって組み立てられる。図12(a)は組み立てられた遊技機10の側面断面図を示す。上述したように、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38は遊技盤保持枠26に設けられ、遊技盤22の後方に位置するため、遊技者が普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を視認可能となるように開口部37a,38aを設ける構成となっている。また、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38は、図12(b)に示すように、LED61を発光させるための配線を備えているプリント基板60、前記プリント基板60をカバーする箱型の基板カバー62、LED61の前方に位置してLED61をカバーし、LED61によって表示された図柄を視認可能とする表示レンズなどから構成されている。
以上により、本実施形態によれば、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38に表示される特別図柄及び普通図柄の変動制御を払出制御基板31が行う構成としたため、遊技制御基板30で普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38に表示される特別図柄及び普通図柄の変動制御を行う必要がなく、遊技制御基板30の制御の負担を軽減することができる。
また、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38に表示される特別図柄及び普通図柄を変動制御する払出制御装置31が遊技機の枠側67に備えられ、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38も遊技機の枠側67に設ける構成としたため、遊技盤22の盤替えが行なわれた時でも、払出制御装置31、特別図柄表示装置38、普通図柄表示装置37を遊技盤22の盤替え毎に交換する必要がなく、再利用をすることができる。これにより、遊技盤10の部品点数が減り、それだけ遊技盤22製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。
また、遊技機の枠側67に設けられた普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を光透過部材21の領域内に設けた構成としたため、遊技進行中でも遊技者の視線の移動が僅かであるため認識しやすく、遊技者が疲れ難いという効果を奏する。
また、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を遊技者に視認可能とするための開口部(普通図柄表示装置用孔37a,特別図柄表示装置用孔38a)を遊技盤22に設ける構成としたため、普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38を遊技盤22内で視認可能とすることができ、遊技者は遊技中に殆ど視線の位置を移動させることなく普通図柄表示装置37及び特別図柄表示装置38の表示内容を把握することができる。
次に、図13を参照して本実施形態における変形例1の遊技機について説明する。変形例1は第1実施形態の図5に代えて、図13を用いる。
第1実施形態では、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得して、該各種乱数値の判定を行い、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄のデータを送信する。そして、データを受信した払出制御基板31は、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。それに対して変形例1では、図13に示すように、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得して該各種乱数値の判定を行い、特別図柄又は普通図柄の変動時間、停止図柄、変動内容決定、表示制御を行って、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31を経由して、図柄表示装置45に表示される特別図柄又は普通図柄の変動制御を直接行う。ここで、払出制御基板31は、遊技制御基板30からの変動時間、停止図柄のデータ、変動内容決定及び表示制御に対して何も関与せず、遊技制御基板30からの信号は払出制御基板31をただ経由するだけのように電気的接続をする構成となっている。
図柄表示装置45は払出制御基板31と比較して、枠毎(新枠に変更など)に配設位置が変更される可能性が高く、また、機種毎でも変更の可能性があるため、比較的位置の変更の可能性が低い払出制御基板31と遊技制御基板30を接続した方が遊技盤22、遊技機の枠側67共に変更が少なくなる。また、遊技盤22側と遊技機の枠側67との接続本数も払出制御基板31が図柄表示装置45の接続も兼ねているため減らすことができ、接続本数を減らすことにより遊技盤22と遊技機の枠側67との接続を簡便化させ、誤接続を減少させることができる。
また、払出制御基板31では、遊技制御基板30からの信号をただ経由させるのみであるため、図柄の表示形態(7セグメントからドットマトリクスに変更、7セグメントでの発光色の変化、図柄形状の変化、ドットマトリクスでの図柄の形状の変化など)の変更を行うときなどでも、遊技機の枠側67では図柄表示装置45を交換するのみで良く、払出制御基板はそのまま使用することができる。
次に、図14を参照して本実施形態における変形例2の遊技機について説明する。第1実施形態では、図5に示すように、遊技制御基板30は遊技盤22側に設けられ、払出制御基板31及び図柄表示装置45は遊技機の枠側67に設けられている構成である。それに対して変形例2では、図14に示すように、遊技制御基板30と共に払出制御基板31及び図柄表示装置45を遊技盤22側に設ける構成となっており、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得し、該各種乱数値の判定を行い、同じく遊技盤22側に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄のデータを送信する。データを受信した払出制御基板31は、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。本変形例の構成においても、第1実施形態と同様に、図柄表示装置45の図柄の変動制御を払出制御基板31が行うため、遊技制御基板30で図柄表示装置45の図柄の変動制御を行う必要がなく、遊技制御基板30の制御の負担を軽減することができる。なお、遊技制御基板30と共に払出制御基板31及び図柄表示装置45を遊技盤22側に設けつつ、変形例1のように、払出制御基板31を経由して遊技制御基板30が図柄表示装置45の図柄の変動制御を行う構成としてもよい。これにより、遊技制御基板30との接続本数を減らすことが可能となる。
次に、図15を参照して本実施形態における変形例3の遊技機について説明する。第1実施形態では、図5に示すように、遊技制御基板30は遊技盤22側に設けられ、払出制御基板31及び図柄表示装置45は遊技機の枠側67に設けられている構成である。それに対して変形例3では、図15に示すように、遊技制御基板30と共に払出制御基板31を遊技盤22側に設け、図柄表示装置45を遊技機の枠側67に設ける構成とし、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得し、該各種乱数値の判定を行い、同じく遊技盤22側に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄のデータを送信する。データを受信した払出制御基板31は、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。本変形例の構成においては、払出制御基板31を遊技盤22側に設けていること以外は第1実施形態と同様の構成であるため、第1実施形態と同様の効果を発揮することができる。また、図柄表示装置45を制御する払出制御基板31を遊技盤22側に設けることにより、機種により図柄の変動態様などを変更する際にも、払出制御基板31を変更して遊技盤22に配設すれば良いため、枠側67では図柄の変動態様の変更に伴い変更する必要がなくて済む。また、遊技制御基板30及び払出制御基板31を遊技盤22側に設け、図柄表示装置45を遊技機の枠側67に設けつつ、変形例1のように、払出制御基板31を経由して遊技制御基板30が図柄表示装置45の図柄の変動制御を行う構成としてもよい。これにより、遊技制御基板30との接続本数を減らすことが可能となる。払出制御基板31も遊技盤22と枠側67の接続時において、払出制御基板31を接続することにより、払出し装置29と図柄表示装置45とを接続したことになり、接続の簡便化を図ることができる。
次に、図16を参照して本実施形態における変形例4の遊技機について説明する。第1実施形態では、図5に示すように、払出制御基板31が、遊技制御基板30から送信されたデータに基づいて図柄表示装置45の図柄変動制御を行う構成である。それに対し変形例4では、図16に示すように、遊技機の枠側67に設けられた図柄表示装置45の図柄制御を遊技制御基板30が直接行う構成である。本変形例の構成で、特別図柄及び普通図柄を表示する図柄表示装置45を7セグメント表示装置またはドットマトリクス表示装置で表示する場合は、図柄表示装置45を遊技機の枠側67に備えているため、パチンコ機の機種の変更毎に図柄表示装置45を交換する必要が無く、その分コストを削減することができる。また、制御的には従来を踏襲しているため、既存の払出制御基板31を使用しても何ら問題がない。
次に、図17を参照して本実施形態における変形例5の遊技機について説明する。第1実施形態では、図5に示すように、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技盤22側に設けられている遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得し、該各種乱数値の判定を行い、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄のデータを送信する。データを受信した払出制御基板31は、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。それに対し変形例5では、図17に示すように、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したことを示す信号が、特別図柄作動スイッチ36aから遊技盤22側に設けられている遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得し、該各種乱数値の判定を行い、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄と変動内容のデータを送信する。払出制御基板31は図柄表示装置に表示される図柄の表示制御のみを行う。本変形例の構成においても、第1実施形態と同様に、図柄表示装置45を遊技機の枠側67に設ける構成であるため、遊技盤22の盤替えが行なわれた時でも図柄表示装置45を交換する必要がなく、再利用をすることができる。これにより、遊技盤の部品点数が減り、それだけ製作が容易化、迅速化でき、コストも下げることができる。また、払出制御基板31にて表示制御を行うため、遊技制御基板30の図柄の制御にかかる負担は軽減される。なお、この構成は図柄表示装置45が7セグメント表示装置、ドットマトリクス表示装置等、表示制御が必要な表示装置を図柄表示装置45として使用していることが前提とした構成である。
次に、図18を参照して本実施形態における変形例6の遊技機について説明する。変形例6は第1実施形態の図5に代えて、図18を用いる。
第1実施形態では、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技盤22側に設けられている遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、各種乱数値を取得し、該各種乱数値の判定を行い、遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ変動時間と停止図柄のデータを送信する。データを受信した払出制御基板31は、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)し、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。それに対し変形例5では、図18に示すように、特別図柄始動口36に遊技球が入賞したこと又は普通図柄始動ゲート39a,39bに遊技球が通過したこと(始動領域に遊技球が入球したこと)を示す信号が、特別図柄作動スイッチ36a又は普通図柄作動スイッチ39cから遊技盤22側に設けられている遊技制御基板30に送られてくると、遊技制御基板30は、取得した各種乱数値を判定しないで、そのまま遊技機の枠側67に設けられている払出制御基板31のCPU31aへ各種乱数値を送信する。そして、払出制御基板31は、受信した各種乱数値を判定して、変動時間及び停止図柄を決定し、決定された変動時間内での図柄の変動内容を決定(変動制御)して、図柄表示装置45に表示される図柄の表示制御を行う構成である。本変形例の構成においても、第1実施形態と同様に、図柄表示装置45を遊技機の枠側67に備える構成であるため、遊技盤22の盤替えが行なわれた時でも図柄表示装置45を交換する必要がなく、再利用をすることができ、これにより、遊技盤の部品点数が減り、製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。なお、この構成の場合は、遊技制御基板30が、特別図柄作動スイッチ36aからの信号を何も判定していないため、大当たりに関する情報も判断していないことになる。そのため、払出制御基板31は、特別図柄作動スイッチ36aからの信号を判定し、判定結果を遊技制御基板30へ送信する必要があるため、遊技制御基板30と双方向通信可能な構成であることが前提となる。
次に、図19を参照して本実施形態における変形例7の遊技機について説明する。第1実施形態では、図8(a)に示すように、特別図柄表示装置38を光透過部材21の領域内に設ける構成である。それに対し変形例7は、図19に示すように、特別図柄表示装置38を、光透過部材21の領域外である、第1実施形態におけるトップランプ25の位置(図1参照)に設ける構成である。図柄表示装置45を光透過部材21の領域外に設けることにより、光透過部材21の領域内に図柄表示装置45を設けるよりも図柄表示装置45の配置可能な個所が多く、図柄表示装置45の拡大化など、より自由に図柄表示装置45を配設することができる。また、図柄表示装置45をトップランプ25の位置に設けることにより、遊技者以外の者へも遊技の結果を報知することができる。これは、例えば大当りが発生した時など、遊技店側としてはドル箱が必要かどうか、確変図柄での当たりか通常図柄での当たりかによる、立てる札の選択、どの図柄で大当りしたかにより持ち玉遊技を開始させるか否か(ラッキーナンバーシステム)など、大当り内容を把握するためにも図柄表示装置45を確認しなければならない。しかし、遊技者によっては遊技店の店員といえども横から覗き込まれるのに不快感を感じる場合がある。其れ故、図柄表示装置45をトップランプ25の位置に設けることにより、店員としても遊技者の横から覗き込む必要はなく大当り図柄を把握することができ、また、遊技者としても、変動態様に多様な演出が行なわれている擬似図柄が表示される画像表示装置32の方を見ていれば大当りであるか遊技の結果は把握できるため、図柄表示装置45がトップランプ25の位置にあっても遊技を進行していく上で特に問題は生じない。
(第2実施形態)
図20〜図26を参照して第2実施形態の遊技機について説明する。第1実施形態の構成要素に共通する本実施形態の構成要素の説明は100番台として説明を援用し、異なる要素を説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態の遊技機10の遊技盤22に対し全面で液晶(全面液晶)表示する構成である。ここで、全面液晶とは、遊技盤とは別体で、遊技盤の後方に備えられ、遊技盤をほぼ覆うことができる程度の大きさ(例えば20インチくらい)の長方形の大型液晶画面などで、全面液晶を遊技機に用いることにより、遊技盤面全体での映像表現が可能となるため、演出力を高め、遊技に対する興趣を向上させることができる。
大型液晶画面である液晶ユニット(液晶表示装置)163は、図20に示すように、遊技盤122の後方の位置に接して設置される。図21に示すように、遊技機110を構成する大きな要素は、前方からレール部148、遊技盤122、その後方に液晶ユニット163、外枠111とがあり、レール部148は遊技盤122に取り付けられ、遊技盤122及び液晶ユニット163は外枠111に収納される。ここで、遊技盤122は、液晶ユニット163で表示される図柄などを遊技者が視認可能となるように、液晶画面の光を透過するような材質(アクリル樹脂など)で形成されている。また、図22に示すように、液晶ユニット163は、固定部材である液晶留め具165によって液晶ユニットの外枠163aの右辺上位部、中位部、下位部及び左辺上位部、下位部を固定して液晶保持枠164(図23)に取り付けられ、同様に、図24に示すように、遊技盤122は、液晶ユニット163の前方の位置に、遊技盤留め具166によって遊技盤122の上部、下部及び左側を固定して液晶保持枠164に取り付けられる。
また、液晶保持枠164は、液晶ユニット163が取り付け可能であると同時に第1実施形態の遊技盤保持枠26を兼ねた構成であって、図23に示すように、液晶保持枠164右辺上位部に普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138が上下に並べて設けられている。普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を遊技盤の枠側67に設ける構成としているため、遊技盤122の盤替えが行なわれた時でも、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を遊技盤122の盤替え毎に交換する必要がなく、再利用をすることができ、これにより、遊技盤の部品点数が減り、遊技盤122製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。また、図24に示すように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は、レール部148外側の右上方に位置し、光透過部材121の領域内に設けられているため、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138と遊技領域148cとの距離が短く、遊技進行中でも遊技者の視線の移動が僅かであるため認識しやすく、遊技者が疲れ難いという効果を奏する。なお、遊技盤122の盤替えが行われる場合、液晶ユニット163を共に替えても良いし、遊技盤122のみ替える構成でも良い。レール部148においても同様である。
図25は、図24の液晶保持枠164のA−A間の断面図である。液晶保持枠164には、前方(遊技者側)からレール部148、レール部148が備え付けられる遊技盤122、その後方に液晶ユニット163が取り付けられている。遊技盤122の上下方向の大きさは液晶保持枠164の上下方向の大きさの約8割程度の大きさで、またレール部148は遊技盤122の遊技領域143cを囲むレールであるため遊技盤122に比べて少し小さな大きさであり、液晶ユニット163は遊技盤122に対して全面で液晶表示するための液晶ユニットであるため遊技盤122と比較して若干小さな大きさとなっている。また、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は、液晶保持枠164の上位部に上下並べて設けられ、また遊技盤122の後方に位置する。そのため、図26に示すように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138が遊技者に視認可能となるように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138の配置位置と重複する遊技盤122の上位部2箇所に、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138が入ることができる程度の大きさの普通図柄表示装置用孔137aと特別図柄表示装置用孔138aを設けている。遊技盤122に開口部(普通図柄表示装置用孔137a,特別図柄表示装置用孔138a)を設けることにより、特別図柄表示装置138及び普通図柄表示装置137を遊技盤122内で視認可能とすることができ、遊技者は遊技中に殆ど視線の位置を移動させることなく普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138の表示内容を把握することができる。また、遊技盤122の開口部により普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は遊技盤122に埋設された状態になるため、後方に液晶ユニット163があっても、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は遊技盤122から後方にそれ程はみ出ず、遊技盤122と液晶ユニット163との間隔が伸びることを防ぐことが可能となる。
以上、本実施形態においては、遊技機110に全面液晶を使用する構成であるため、遊技盤面全体での映像表現が可能となるため、より演出力を高め、遊技に対する興趣を向上させることができる。また、液晶ユニット163の表示領域が遊技領域148c全般に及ぶため、デザインが施されたセルを遊技盤122表面に備える必要がなく、セルの作成も必要がなくなり更なる製作工程の減少、価格を安価にすることが可能となる。
また、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を液晶保持枠164に設ける構成としたため、遊技盤122の盤替えが行なわれた時でも、特別図柄表示装置138及び普通図柄表示装置137を交換する必要がなく、再利用をすることができる。これにより、遊技盤110の部品点数が減り、遊技盤122製作の容易化、迅速化、コスト削減をすることができる。また、液晶ユニット(液晶表示装置)163も遊技機の枠側167に設けられているため、遊技盤122側のみ購入するときには従来の価格より、液晶表示装置がない分安価にすることが可能となる。
また、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を光透過部材121の領域内に設ける構成としたため、遊技進行中でも遊技者の視線の移動が僅かであるため認識しやすく、遊技者が疲れ難いという効果を奏する。液晶ユニット163と普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138とを同時に認識がしやすいため、正確な遊技結果を把握しやすくなる。
また、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を遊技者に視認可能とするための開口部137a,138aを遊技盤122に設ける構成としたため、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を遊技盤122内で視認可能とすることができ、遊技者は遊技中に殆ど視線の位置を移動させることなく普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138の表示内容を把握することができる。また、一部液晶ユニット163と普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138の表示領域が重なってしまうが、比較的視認性の低い箇所に配置すれば、液晶ユニット163に演出表示を妨げない。また、遊技盤122の開口部により普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は遊技盤122に埋設された状態になるため、後方に液晶ユニット163があっても、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は遊技盤122から後方にそれ程はみ出ず、遊技盤122と液晶ユニット163との間隔が伸びることを防ぐことができる。
次に図27、図28を参照して本実施形態における変形例の遊技機について説明する。変形例は第2実施形態の図24に代えて図27を、図25に代えて図28を用いる。
第2実施形態では、図24に示すように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は、レール部148外側の右上方に位置している。それに対して変形例1では、図26に示すように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は、遊技盤122左下の外レール148aと内レール148bの間に位置し、第2実施形態と同様に、透視部材121の領域内に普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を設ける構成としている。なお、遊技盤122は、液晶ユニット163で表示される図柄などを遊技者が視認可能となるように、液晶画面の光を透過するような材質(アクリル樹脂など)で形成されている。
図28は、図27の液晶保持枠164のB−B間の断面図である。第2実施形態と同様に、液晶保持枠164には前方(遊技者側)からレール部148、遊技盤122、液晶ユニット163が取り付けられている。本変形例では、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は、液晶保持枠164の下方に設けられ、また遊技盤122の後方に位置する。そのため、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138が遊技者に視認可能となるように、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138の配置位置と重複する遊技盤122の下位部2箇所に、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138が入ることができる程度の大きさの普通図柄表示装置用孔137aと特別図柄表示装置用孔138aを上下に並べて設けている。
以上、本変形例においても、遊技機110に全面液晶を使用し、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を液晶保持枠164に設け、該普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138は光透過部材121の領域内に位置し、また、普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を遊技者に視認可能とするための普通図柄表示装置用孔137aと特別図柄表示装置用孔138aを、遊技盤122に設ける構成としたため、第2実施形態と同様の効果を発揮することができる。また、遊技領域以外に普通図柄表示装置137及び特別図柄表示装置138を設けたため、その分遊技領域のスペースが拡大し、より遊技性の高い構成とすることができる。
なお、第2実施形態及び変形例において、第1実施形態の変形例7の図19に示すように、図柄表示装置145を光透過部材121の領域外に設ける構成としてもよい。係る構成の場合、光透過部材121の領域内に図柄表示装置145を設けるよりも図柄表示装置145の配置可能な個所が多く、図柄表示装置145の拡大化など、より自由に図柄表示装置145を配設することができる。