JP5766493B2 - アブレイシブウォータージェット加工装置 - Google Patents

Description

本発明は、アブレイシブウォータージェット加工装置に関するものである。

アブレイシブウォータージェット加工装置としては、例えば、特許文献１，２に開示されたものが知られている。

実開平５−１２１００号公報 米国特許第４８２７６７９号明細書

さて、特許文献１等に開示された従来のウォータジェット切断装置は、ノズル１４（本明細書の「発明を実施するための形態」の欄においては「アブレイシブノズルアッセンブリ１１」という。）と、キャッチャ２２（本明細書の「発明を実施するための形態」の欄においては「キャッチャーカップ１２」という。）との間隔（距離）が常に一定、すなわち、切削加工されるワークＷの板厚（厚み）に関係なく常に一定に保たれるように構成されている。

そのため、特許文献１等に開示された従来のウォータジェット切断装置を用いて長手方向（縦方向）および／または幅方向（横方向）に板厚が変化するワークＷを切削加工すると、板厚の薄いところではワークＷの下面とキャッチャ２２との間隔が大きくなり、ワークＷの下面からキャッチャ２２に向かう研削液（本明細書の「発明を実施するための形態」の欄においては「超高圧水」という。）が円錐状に大きく拡がって、研削液の回収率が悪くなり、飛散した研削材（本明細書の「発明を実施するための形態」の欄においては「アブレイシブ」という。）によってワークＷが損傷してしまうおそれがある。
また、飛散した研削材によってワークＷが損傷しないようにキャッチャ２２の内径を大きくすると、キャッチャ２２が大型化し、キャッチャ２２がワークＷの下面に衝突して、ワークＷが損傷してしまうおそれがある。

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、長手方向（縦方向）および／または幅方向（横方向）に板厚が変化するワークを切削加工する際の研削液の回収率を高めることができるとともに、作業者の労働環境を改善することができるアブレイシブウォータージェット加工装置を提供することを目的とする。

本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。
本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置は、ワークを所望の形状に切削加工する際、アブレイシブが混入された超高圧水を噴射するアブレイシブノズルアッセンブリと、このアブレイシブノズルアッセンブリから噴射された前記超高圧水を回収するキャッチャーカップと、切削加工中に前記ワークの板厚の変化に応じて前記キャッチャーカップと前記ワークとの間隔を一定に保つように、前記アブレイシブノズルアッセンブリと前記キャッチャーカップとの間隔を調整する間隔調整機構と、を備えている。

本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置によれば、ワークの厚みが変化しても、ワークの厚みの変化に応じてキャッチャーカップとワークとの間隔を一定に（最適な間隔に）保つことができて、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収を容易なものとすることができ、加工面をきれいに仕上げることができて、仕上げ処理を不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水が取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率を高めることができ、飛散したアブレイシブによるワークの損傷を防止することができるとともに、作業者の労働環境を改善することができる。
さらに、キャッチャーカップがワークに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されることになるので、切削加工中の音を低減させることができ、作業者の労働環境を改善することができる。すなわち、特許文献１等に開示された従来のものでは、切削加工中の音（騒音）が１００ｄｂ程度となっていたため、近隣にいる作業者は耳栓等の着用が必要であったが、本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置では、耳栓等の着用が不要となり、会話ができる程度の音に改善された。
さらにまた、キャッチャーカップ１２がワークＷに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されて、キャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることになるので、ワークＷとの干渉回避性能を向上させることができ、従来よりも狭隘な箇所にアクセスして切削加工を行うことができる。
さらにまた、高価な耐摩耗材料からなるキャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることにより、コストダウンを図ることができる。

上記アブレイシブウォータージェット加工装置において、前記間隔調整機構の一端部に前記アブレイシブノズルアッセンブリが固定され、前記間隔調整機構の他端部に前記キャッチャーカップが固定されており、前記間隔調整機構、前記アブレイシブノズルアッセンブリ、前記キャッチャーカップが一体物として構成されているとさらに好適である。

このようなアブレイシブウォータージェット加工装置によれば、ワークに対して、間隔調整機構、アブレイシブノズルアッセンブリ、キャッチャーカップが一体物として移動させられることになる。すなわち、間隔調整機構、アブレイシブノズルアッセンブリ、キャッチャーカップをそれぞれ別々に移動させる必要がなくなる。
これにより、間隔調整機構、アブレイシブノズルアッセンブリ、キャッチャーカップを移動させる機構（構成）を最も簡略化することができ、設備費や保守点検費等の費用を低減させることができる。

本発明に係る工作機械は、上記アブレイシブウォータージェット加工装置を具備している。

本発明に係る工作機械によれば、ワークの厚みが変化しても、ワークの厚みの変化に応じてキャッチャーカップとワークとの間隔を一定に（最適な間隔に）保つことができて、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収を容易なものとすることができ、加工面をきれいに仕上げることができて、仕上げ処理を不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水が取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率を高めることができ、飛散したアブレイシブによるワークの損傷を防止することができるとともに、作業者の労働環境を改善することができる。
さらに、キャッチャーカップがワークに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されることになるので、切削加工中の音を低減させることができ、作業者の労働環境を改善することができる。すなわち、特許文献１等に開示された従来のものでは、切削加工中の音（騒音）が１００ｄｂ程度となっていたため、近隣にいる作業者は耳栓等の着用が必要であったが、本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置では、耳栓等の着用が不要となり、会話ができる程度の音に改善された。
さらにまた、キャッチャーカップがワークに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されて、キャッチャーカップの小型化（小径化）が図られることになるので、ワークとの干渉回避性能を向上させることができ、従来よりも狭隘な箇所にアクセスして切削加工を行うことができる。
さらにまた、高価な耐摩耗材料からなるキャッチャーカップの小型化（小径化）が図られることにより、コストダウンを図ることができる。

上記工作機械において、前記ワークの材質および厚みに対する最速の加工速度が、前記ワークの材質および厚み毎にデータベースとして記憶されるとともに、前記データベースに記憶されたデータと、切削加工前に入力された、これから切削加工しようとするワークの材質および厚みに関するデータとを比較して、前記アームが最速の加工速度で移動するように、加工速度に関する指令信号を出力する制御器を備えているとさらに好適である。

このような工作機械によれば、最速の加工速度が制御器により選択され、ワークが最速の加工速度で切削加工されることになる。
これにより、最短の時間でワークを切削加工することができて、加工効率を向上させることができる。

上記工作機械において、前記アブレイシブノズルアッセンブリと前記ワークとの間隔を一定に保つように、前記制御器から前記アームに指令信号が出力されるように構成されているとさらに好適である。

このような工作機械によれば、ワークの厚みが変化しても、ワークの厚みの変化に応じてアブレイシブノズルアッセンブリとワークとの間隔を一定に（最適な間隔に）保つことができて、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収をより容易なものとすることができ、加工面をよりきれいに仕上げることができて、作業効率をより一層向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水がより取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率をさらに高めることができて、作業者の労働環境をさらに改善することができる。

本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置によれば、長手方向（縦方向）および／または幅方向（横方向）に板厚が変化するワークを切削加工する際の研削液の回収率を高めることができるとともに、作業者の労働環境を改善することができるという効果を奏する。

本発明の一実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置を具備したガントリー型の工作機械の平面図である。 図１に示すガントリー型の工作機械を、図１中の矢印Ｂに沿って見た図である。 図１に示すガントリー型の工作機械を、図１中の矢印Ａに沿って見た図である。 本発明の一実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置の要部を示す図であって、切削加工中の状態を示す図である。 本発明の一実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置の要部を示す図であって、切断実験の様子を示す図である。 切断実験で得られた結果を示す図表である。 切削加工の対象となるワークの一具体例を示す平面図である。 切削加工の対象となるワークの一具体例を示す斜視図である。 切削加工の対象となるワークの一具体例を示す正面図である。 切削加工の対象となるワークの一具体例を示す平面図である。 切削加工の対象となるワークの一具体例を示す正面図である。

以下、本発明の一実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置について、図１から図１１を参照しながら説明する。
本実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０は、例えば、図１から図３に示すようなガントリー型の工作機械１に適用されて、ワークＷを所望の形状に切削加工する装置であり、アブレイシブノズルアッセンブリ１１と、キャッチャーカップ１２と、これらアブレイシブノズルアッセンブリ１１とキャッチャーカップ１２との間隔を調整する間隔調整機構１３と、を備えている。

図１から図３に示すように、ガントリー型の工作機械１は、その先端部にアブレイシブウォータージェット加工装置１０が取り付けられたアーム２を、複数個のワーク固定治具３の上に載置されたワークＷ（図４等参照）に対して、Ｚ軸方向（図１において紙面に垂直な方向、図２において上下方向、図３において上下方向）に沿って移動させるＺ軸方向移動機構４と、Ｚ軸方向移動機構４の全体をＹ軸方向（図１において上下方向、図２において紙面に垂直な方向、図３において左右方向）に沿って移動させるＹ軸方向移動機構５と、Ｚ軸方向移動機構４の全体およびＹ軸方向移動機構５の全体をＸ軸方向（図１において左右方向、図２において左右方向、図３において紙面に垂直な方向）に沿って移動させるＸ軸方向移動機構６と、を備えている。

図２および図３に示すように、アーム２の先端部には、アブレイシブウォータージェット加工装置１０が取り付けられている。そして、キャッチャーカップ１２の入口１２ａと対向するアブレイシブノズルアッセンブリ１１の出口１１ａからは、アブレイシブ（研磨剤）が混入された超高圧水が噴射され、アブレイシブノズルアッセンブリ１１の出口１１ａから噴射されたアブレイシブを含む超高圧水は、入口１２ａを介してキャッチャーカップ１２に回収されるようになっている。また、図４に示すように、本実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０には、ワークＷの板厚が変化しても、ワークＷの板厚の変化に応じて、アブレイシブノズルアッセンブリ１１とワークＷとの間隔Ｌｎ（図５参照）、およびキャッチャーカップ１２とワークＷとの間隔Ｌ（図５参照）を（略）一定に保つ間隔調整機構１３が設けられている。間隔調整機構１３としては、アブレイシブノズルアッセンブリ１１に対してキャッチャーカップ１２を近づけたり遠ざけたりする方向に可動するとともに、一端部にアブレイシブノズルアッセンブリ１１が固定され、他端部にキャッチャーカップ１２が固定された、エアシリンダ（図示せず）等の直動機構が採用されている。

ここで、（最速の）加工速度（ツール送り速度：ツール移動速度）ｖ、およびアブレイシブノズルアッセンブリ１１の出口１１ａとキャッチャーカップ１２の入口１２ａとの間隔ｄ、すなわち、図５に示すＬｎ（アブレイシブノズルアッセンブリ１１の出口１１ａとワークＷとの間隔）＋ｔ（ワークＷの厚み）＋Ｌ（ワークＷとキャッチャーカップ１２の入口１２ａとの間隔）は、切削加工中、図示しない制御器により自動的に制御されるようになっている。すなわち、制御器には、ワークＷの材質および厚みｔに対する加工速度ｖと、ワークＷの材質に対する（最適な）Ｌｎおよび（最適な）Ｌとが、ワークＷの材質および厚みｔ毎にデータベースとして記憶されており、制御器では、データベースとして記憶されたデータと、切削加工前に入力されたワークＷの材質および厚みｔに関するデータとが比較され、加工速度ｖに関する指令信号（制御信号）が、制御器からＹ軸方向移動機構５およびＸ軸方向移動機構６に出力されるとともに、ワークＷの材質に対するＬｎおよびＬに関する指令信号（制御信号）が、制御器からＺ軸方向移動機構４および間隔調整機構１３に出力されるようになっている。

なお、制御器にデータベースとして記憶されるデータのうち、切削加工中の加工速度ｖは、ワークＷの材質および厚みｔ毎に、要求される（所望の）面粗度（加工精度）Ｒａを満足する加工速度ｖを求める切断実験により予め求められている。
また、この切断実験では、図５に符号Ｂで示すワークＷの下面から噴出する超高圧水の飛散角度が測定（計測）されるとともに、得られた飛散角度Ｂから、図５に符号Ｄで示すワークＷの下面から噴出する超高圧水の飛散距離（＝ＬｔａｎＢ）が計算され、図６に◆で示す測定結果が求められることになる。なお、本実施形態に係る切断実験は、Ｌ＝２０ｍｍとして行われた。

そして、図６に◆で示す測定結果から、図６に●で示すキャッチャーカップ１２に要求されるキャッチャーカップ１２の最小内径（＝２Ｄ）が求められることになる。
すなわち、切削加工中における最速の加工速度ｖが３ｍｍ／ｓｅｃとなる場合には、内径３ｍｍ以上のキャッチャーカップ１２が採用（選択）され、切削加工中における最速の加工速度ｖが７ｍｍ／ｓｅｃとなる場合には、内径７ｍｍ以上のキャッチャーカップ１２が採用（選択）されることになる。

また、アブレイシブノズルアッセンブリ１１の出口１１ａとワークＷとの間隔Ｌｎは、Ｚ軸方向移動機構４によるアブレイシブノズルアッセンブリ１１の位置制御精度、アブレイシブノズルアッセンブリ１１の形状、ワークＷの形状（例えば、図７に示すＬ形の形状、図８に示すＣ形の形状、図９に示す両フランジ形の形状、図１０に示す平板形の形状、図１１に示す湾曲形の形状）を考慮してできるだけ小さくなるように設定する。
一方、ワークＷとキャッチャーカップ１２の入口１２ａとの間隔Ｌは、間隔調整機構１３によるキャッチャーカップ１２の位置制御精度、キャッチャーカップ１２の形状、ワークＷの形状を考慮してできるだけ小さくなるように設定する。
なお、図７から図１０に符号Ｔで示す実線は、トリムライン（切取線：切断線）の一具体例である。

本実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０によれば、ワークＷの厚みが変化しても、ワークＷの厚みの変化に応じてキャッチャーカップ１２とワークＷとの間隔を一定に（最適な間隔に）保つことができて、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収を容易なものとすることができ、加工面をきれいに仕上げることができて、仕上げ処理を不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水が取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率を高めることができ、飛散したアブレイシブによるワークＷの損傷を防止することができるとともに、作業者の労働環境を改善することができる。
さらに、キャッチャーカップ１２がワークＷに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されることになるので、切削加工中の音を低減させることができ、作業者の労働環境を改善することができる。すなわち、特許文献１等に開示された従来のものでは、切削加工中の音（騒音）が１００ｄｂ程度となっていたため、近隣にいる作業者は耳栓等の着用が必要であったが、本実施形態に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０では、耳栓等の着用が不要となり、会話ができる程度の音に改善された。
さらにまた、キャッチャーカップ１２がワークＷに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されて、キャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることになるので、ワークＷとの干渉回避性能を向上させることができ、従来よりも狭隘な箇所にアクセスして切削加工を行うことができる。
さらにまた、高価な耐摩耗材料からなるキャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることにより、コストダウンを図ることができる。

また、本実施形態に係る工作機械は、上記アブレイシブウォータージェット加工装置を具備している。

本実施形態に係るガントリー型の工作機械１によれば、ワークＷの厚みが変化しても、ワークＷの厚みの変化に応じてキャッチャーカップ１２とワークＷとの間隔を一定に（最適な間隔に）保つことができて、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収を容易なものとすることができ、加工面をきれいに仕上げることができて、仕上げ処理を不要とすることができ、作業効率を向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水が取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率を高めることができ、飛散したアブレイシブによるワークＷの損傷を防止することができるとともに、作業者の労働環境を改善することができる。
さらに、キャッチャーカップ１２がワークＷに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されることになるので、切削加工中の音を低減させることができ、作業者の労働環境を改善することができる。すなわち、特許文献１等に開示された従来のものでは、切削加工中の音（騒音）が１００ｄｂ程度となっていたため、近隣にいる作業者は耳栓等の着用が必要であったが、本実施形態に係るガントリー型の工作機械１では、耳栓等の着用が不要となり、会話ができる程度の音に改善された。
さらにまた、キャッチャーカップ１２がワークＷに対してより近い位置に（最適な位置に）配置されて、キャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることになるので、ワークＷとの干渉回避性能を向上させることができ、従来よりも狭隘な箇所にアクセスして切削加工を行うことができる。
さらにまた、高価な耐摩耗材料からなるキャッチャーカップ１２の小型化（小径化）が図られることにより、コストダウンを図ることができる。

また、本実施形態に係るガントリー型の工作機械１は、ワークＷの材質および厚みに対する最速の加工速度が、ワークＷの材質および厚み毎にデータベースとして記憶されるとともに、データベースに記憶されたデータと、切削加工前に入力された、これから切削加工しようとするワークＷの材質および厚みに関するデータとを比較して、アーム２が最速の加工速度で移動するように、加工速度に関する指令信号を出力する制御器（図示せず）を備えている。すなわち、本実施形態に係るガントリー型の工作機械１では、最速の加工速度が制御器により選択され、ワークＷが最速の加工速度で切削加工されることになる。
これにより、最短の時間でワークＷを切削加工することができて、加工効率を向上させることができる。

さらに本実施形態に係るガントリー型の工作機械１は、アブレイシブノズルアッセンブリ１１とワークＷとの間隔を一定に保つように、制御器からアーム２に指令信号が出力されるように構成されている。すなわち、本実施形態に係るガントリー型の工作機械１では、ワークＷの厚みが変化しても、ワークＷの厚みの変化に応じてアブレイシブノズルアッセンブリ１１とワークＷとの間隔が一定に（最適な間隔に）保たれることになる。
これにより、アブレイシブの含まれた超高圧水の回収をより容易なものとすることができ、加工面をよりきれいに仕上げることができて、作業効率をより一層向上させることができる。
また、アブレイシブの含まれた超高圧水がより取りこぼしなく回収されることとなるので、超高圧水の回収率をさらに高めることができて、作業者の労働環境をさらに改善することができる。

なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種変更・変形が可能である。
例えば、上述した実施形態では、本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０を、ガントリー型の工作機械１に適用したものを一具体例として挙げて説明したが、本発明に係るアブレイシブウォータージェット加工装置１０は、ガントリー型の工作機械１以外の工作機械や、６軸ロボット（垂直多関節型ロボット）等の工作機械にも適用することができる。

１ ガントリー型の工作機械
２ アーム
１０ アブレイシブウォータージェット加工装置
１１ アブレイシブノズルアッセンブリ
１２ キャッチャーカップ
１３ 間隔調整機構
Ｌ キャッチャーカップとワークとの間隔
Ｌｎ アブレイシブノズルアッセンブリとワークとの間隔
Ｗ ワーク
ｔ ワークの厚み
ｖ 加工速度

Claims (5)

1. ワークを所望の形状に切削加工する際、アブレイシブが混入された超高圧水を噴射するアブレイシブノズルアッセンブリと、このアブレイシブノズルアッセンブリから噴射された前記超高圧水を回収するキャッチャーカップと、切削加工中に前記ワークの板厚の変化に応じて前記キャッチャーカップと前記ワークとの間隔を一定に保つように、前記アブレイシブノズルアッセンブリと前記キャッチャーカップとの間隔を調整する間隔調整機構と、を備えていることを特徴とするアブレイシブウォータージェット加工装置。
2. 前記間隔調整機構の一端部に前記アブレイシブノズルアッセンブリが固定され、前記間隔調整機構の他端部に前記キャッチャーカップが固定されており、前記間隔調整機構、前記アブレイシブノズルアッセンブリ、前記キャッチャーカップが一体物として構成されていることを特徴とする請求項１に記載のアブレイシブウォータージェット加工装置。
3. 請求項１または２に記載のアブレイシブウォータージェット加工装置が、アームの先端部に取り付けられていることを特徴とする工作機械。
4. 前記ワークの材質および厚みに対する最速の加工速度が、前記ワークの材質および厚み毎にデータベースとして記憶されるとともに、前記データベースに記憶されたデータと、切削加工前に入力された、これから切削加工しようとするワークの材質および厚みに関するデータとを比較して、前記アームが最速の加工速度で移動するように、加工速度に関する指令信号を出力する制御器を備えていることを特徴とする請求項３に記載の工作機械。
5. 前記アブレイシブノズルアッセンブリと前記ワークとの間隔を一定に保つように、前記制御器から前記アームに指令信号が出力されることを特徴とする請求項４に記載の工作機械。

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