JP5765105B2 - 受信装置および受信方法 - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態1にかかる通信システムの一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態1にかかる通信システム100は、送信機110と、ユーザ#1〜#K(Kは1以上の自然数)に対応するK個の受信機121〜12Kと、を含んでいる。通信システム100は、複数の送信アンテナを備える送信機110から、複数の受信アンテナを備える受信機121〜12Kへ複数のデータストリームを同時に無線送信するMU−MIMOの通信システムである。
図2は、送信機の構成例を示す図である。図2に示す送信機200は、図1に示した送信機110の構成例である。図2に示すように、送信機200は、スケジューリング部210と、ユーザ#1〜#Kに対応するK個のユーザデータ生成部221〜22Kと、K個の誤り訂正符号化部231〜23Kと、K個の変調部241〜24Kと、ストリームマッピング部250と、Nt個(Ntは2以上の自然数)の送信部261〜26Ntと、Nt本の送信アンテナ271〜27Ntと、を備えている。
スケジューリング部210は、受信側のユーザ#1〜#Kとの通信についてスケジューリングを行う。たとえば、スケジューリング部210は、ユーザ#1〜#Kのチャネル品質に応じて、スケジュールするユーザを決定し、スケジュールされるユーザごとのデータストリーム数、符号化率および変調方式などを決定する。スケジューリング部210は、ユーザ#1〜#Kのスケジューリング結果をそれぞれユーザデータ生成部221〜22Kへ出力する。
ユーザデータ生成部221〜22Kは、スケジューリング部210から出力されたスケジューリング結果に基づいて、それぞれユーザ#1〜#Kへ送信するユーザデータを生成する。ユーザデータ生成部221〜22Kは、生成したユーザデータをそれぞれ誤り訂正符号化部231〜23Kへ出力する。
誤り訂正符号化部231〜23Kは、それぞれユーザデータ生成部221〜22Kから出力されたユーザデータの誤り訂正符号化を行う。誤り訂正符号化部231〜23Kは、たとえば、それぞれユーザ#1〜#Kのチャネル品質に応じた符号化率によって誤り訂正符号化を行ってもよい。誤り訂正符号化部231〜23Kは、誤り訂正符号化を行ったユーザデータをそれぞれ変調部241〜24Kへ出力する。
変調部241〜24Kは、それぞれ誤り訂正符号化部231〜23Kから出力されたユーザデータに基づく変調を行う。変調部241〜24Kは、たとえば、それぞれユーザ#1〜#Kのチャネル品質に応じた変調方式によって変調を行ってもよい。変調部241〜24Kは、変調を行ったユーザデータをストリームマッピング部250へ出力する。
ストリームマッピング部250は、変調部241〜24Kから出力されたユーザ#1〜#Kのユーザデータを、送信アンテナ271〜27Ntにより送信される各データストリームにマッピング(割り当て)する。ストリームマッピング部250は、マッピング結果に基づいて、ユーザ#1〜#Kのユーザデータをそれぞれ送信部261〜26Ntのうちの対応する送信部へ出力する。
送信部261〜26Ntのそれぞれは、ストリームマッピング部250から出力されたユーザデータを無線周波数にアップコンバートする。送信部261〜26Ntは、アップコンバートしたユーザデータをそれぞれ送信アンテナ271〜27Ntへ出力する。これにより、送信アンテナ271〜27Ntからユーザデータが無線信号により同時送信される。送信アンテナ271〜27Ntからの送信信号をそれぞれ送信信号x1〜xNtとする。
図3は、受信機の構成例を示す図である。図3に示す受信機300は、図1に示した受信機121〜12Kのそれぞれの構成例である。ここでは、一例としてユーザ#1の受信機121の構成例としての受信機300について。図3に示す例では、図2に示した送信機200においてユーザ#1にスケジュールされたデータストリームの数をL(≦Nr)とする。すなわち、送信機200の送信アンテナ271〜27Ntのうちの1〜L番目の送信アンテナにユーザ#1へのユーザデータが割り当てられたとする。
受信アンテナ311〜31Nrのそれぞれは、送信機200の送信アンテナ271〜27Ntから無線信号により送信された送信信号x1〜xNtを受信する。すなわち、受信アンテナ311〜31Nrのそれぞれが受信する送信信号には、受信機300を宛先とする送信信号x1〜xLだけでなく、受信機300を宛先としない送信信号xL+1〜xNtも含まれる。受信アンテナ311〜31Nrは、受信した信号(受信信号)をそれぞれ受信部321〜32Nrへ出力する。
受信部321〜32Nrは、それぞれ受信アンテナ311〜31Nrから出力された受信信号をベースバンド信号に変換する。受信部321〜32Nrのそれぞれは、ベースバンド信号に変換した受信信号を、自チャネル推定部331、干渉チャネル推定部332およびユニタリ変換部337へ出力する。受信部321〜32Nrから出力される受信信号をそれぞれ受信信号y1〜yNrとする。
自チャネル推定部331は、受信部321〜32Nrから出力される受信信号y1〜yNrに含まれるパイロット信号などに基づいて自チャネルを推定する。具体的には、自チャネル推定部331は、受信アンテナ311〜31Nrのうちのm(1≦m≦Nr)番目の受信アンテナと、送信アンテナ271〜27Ntのうちのn(1≦n≦L)番目の送信アンテナと、の間の各チャネルを推定する。チャネルの推定は、たとえば、チャネルの振幅および位相の変動量の推定である。自チャネル推定部331は、自チャネルの推定値を自チャネル推定値ベクトルhnとしてチャネル行列生成部333および雑音電力推定部334へ出力する。
干渉チャネル推定部332は、受信部321〜32Nrから出力される受信信号y1〜yNrに含まれるパイロット信号などに基づいて自チャネルへの干渉チャネルを推定する。具体的には、干渉チャネル推定部332は、受信アンテナ311〜31Nrのうちのm番目の受信アンテナと、送信アンテナ271〜27Ntのうちのユーザ#1以外へ信号を送信している可能性のある送信アンテナと、の間のチャネルを推定する。
チャネル行列生成部333は、自チャネル推定部331から出力された自チャネル推定値ベクトルhnと、干渉チャネル推定部332から出力された干渉チャネル推定値ベクトルhkと、を行方向(行の各成分の並び方向)に結合したチャネル行列Hを生成する。たとえば、チャネル行列生成部333は、自チャネル推定値ベクトルhnが干渉チャネル推定値ベクトルhkより右側に配置されるようにチャネル行列Hを生成する。チャネル行列生成部333によって生成されるチャネル行列Hは、たとえば下記(1)式によって表される。
雑音電力推定部334は、自チャネル推定部331から出力された自チャネル推定値ベクトルhnと、干渉チャネル推定部332から出力された干渉チャネル推定値ベクトルhkと、に基づいて、受信アンテナあたりの雑音電力σ2を推定する雑音推定部である。雑音電力推定部334は、推定した雑音電力σ2をチャネル行列拡張部335へ出力する。
チャネル行列拡張部335は、チャネル行列生成部333から出力されたチャネル行列Hを、たとえば下記(3)式に示すように拡張して拡張チャネル行列Heとする。INtはチャネル行列Hの列数(Nt)に等しい行数および列数(Nt×Nt)の単位行列である。σINtは、INtに雑音電力σ2の偏差を乗算した行列である。
QR分解部336は、チャネル行列拡張部335から出力された拡張チャネル行列HeをQR分解する。たとえば、QR分解部336は、下記(6)式に示すように、拡張チャネル行列Heを(Nr+Nt)×(Nr+Nt)のユニタリ行列Qe(直交行列)と(Nr+Nt)×Ntの上三角行列Reとに分解する。上三角行列Reは、自チャネルの成分が干渉チャネルの成分よりゼロ成分の多い行(下段)に配置された三角行列となる。
ユニタリ変換部337は、受信部321〜32Nrから出力された受信信号y(=y1〜yNr)の直交化を行う直交化部である。具体的には、ユニタリ変換部337は、QR分解部336から出力されたエルミート共役QHを受信信号yに乗算(z=QHy)し、直交化した受信信号z(z1〜zNr)を得る。ユニタリ変換部337は、直交化した受信信号zをMLD処理部338へ出力する。
MLD処理部338は、ユニタリ変換部337から出力された受信信号zと、QR分解部336から出力された部分行列Rと、に基づいて、自局宛の各送信信号の値の各候補のメトリックを累積的に算出する算出部である。具体的には、MLD処理部338は、部分行列R(三角行列)の行ごとの成分を、ゼロ成分のより多い行(ここでは下段)から順に、自局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナの数(L)だけ取得する。そして、MLD処理部338は、行ごとの成分を取得するごとに、取得した行ごとの成分と受信信号zとに基づいて自局宛の送信信号の値のメトリックを累積的に算出する。
誤り訂正復号部339は、MLD処理部338から出力されたLLRに基づく軟判定により、送信信号xが示す値の誤り訂正復号を行う。誤り訂正復号部339は、誤り訂正復号により得られたユーザデータを出力する。
図4は、MLD処理部の具体例を示す図である。ここでは一例として、MLD処理部338が、QR分解部336によるQR分解の結果に基づいてMアルゴリズムによるシンボル候補の絞り込みを行うQRM−MLDアルゴリズムを用いる場合について説明する。Mアルゴリズムにおいては、受信アンテナ311〜31Nrに対応する各ステージにおいて、N個のシンボル候補の中からM(N≦M)個のシンボル候補を選択することにより順次シンボル候補の絞り込みを行う。
ステージ処理制御部410は、自局宛の送信信号x1〜xLまでのステージの処理が実行され、他局宛の送信信号xL+1〜xNtまでのステージの処理が実行されないようにステージ処理部421〜42Nrの動作を制御する。具体的には、ステージ処理制御部410は、第1ステージ〜第Lステージに対応するステージ処理部421〜42Lを動作するように設定する。また、ステージ処理制御部410は、第L+1ステージ〜第Nrステージに対応するステージ処理部42(L+1)〜42Nrは動作しないように設定する。
ステージ処理部421〜42Nrは、それぞれMLD法における第1ステージ〜第Nrステージの処理を行う。具体的には、ステージ処理部421〜42Nrのそれぞれは、二乗ユークリッド距離算出部401と、累積メトリック算出部402と、出力選択部403と、シンボル候補選択部404と、を備えている。ただし、ステージ処理部421は累積メトリック算出部402を備えていなくてもよい。また、ステージ処理部42Nrはシンボル候補選択部404を備えていなくてもよい。
まず、第1ステージに対応するステージ処理部421の二乗ユークリッド距離算出部401、出力選択部403およびシンボル候補選択部404について説明する。ステージ処理部421は、受信信号zおよび部分行列Rに基づいて、送信信号xLが示す値の候補(シンボル候補)を選択する。
つぎに、第2ステージに対応するステージ処理部422の二乗ユークリッド距離算出部401、累積メトリック算出部402、出力選択部403およびシンボル候補選択部404について説明する。ステージ処理部422は、ステージ処理部421から出力された送信信号xLの候補cL(k)および累積メトリックd1(cL(k))に基づいて、送信信号xL,xL-1が示す値の組み合わせの候補を選択する。
つぎに、第3ステージ〜第L−1ステージに対応するステージ処理部423〜42(L−1)について説明する。ステージ処理部423〜42(L−1)は、ステージ処理部422と同様の処理を行う。たとえば、ステージ処理部42(L−1)は、前段のステージ処理部42(L−2)から出力された送信信号の候補および累積メトリックに基づいて、それぞれ送信信号xL〜x2の値の組み合わせの候補C2を選択する。
つぎに、第Lステージに対応するステージ処理部42Lの二乗ユークリッド距離算出部401、累積メトリック算出部402および出力選択部403について説明する。ステージ処理部42Lは、ステージ処理部42(L−1)から出力された送信信号x2の候補CL,iおよび累積メトリックdL-1(c2(k))に基づいて、送信信号xL〜x1の値の組み合わせの候補C1を選択する。
第L+1ステージ〜第Nrステージに対応するステージ処理部42(L+1)〜42Nrは、ステージ処理制御部410からの設定により、図4に示す例では動作しない。
LLR算出部430は、ステージ処理部42Lから出力された累積メトリックELに基づいて、送信信号xが示す値のLLR(ビットLLR)を算出する。LLRは、たとえば、信号が0となる信頼度情報(尤度)と信号が1となる信頼度情報(尤度)との比の対数値である。LLR算出部430は、算出したLLRを誤り訂正復号部339へ出力する。
実施の形態2にかかる受信機300のチャネル行列生成部333は、自チャネル推定値ベクトルhnに含まれる推定値間の順序をベクトルノルムに基づいて並べたチャネル行列Hを生成する。また、チャネル行列生成部333は、干渉チャネル推定値ベクトルhkに含まれる推定値間の順序をベクトルノルムに基づいて並べたチャネル行列Hを生成する。
実施の形態3にかかるチャネル行列拡張部335は、非対角成分が0で対角成分がσのL×Ntの行列をチャネル行列Hの下側に追加することによってチャネル行列Hを拡張する。具体的には、チャネル行列拡張部335は、下記(15)式のようにチャネル行列Hを拡張することによって拡張チャネル行列H’eを得る。
図5は、実施の形態4にかかる受信機の構成例を示す図である。図5において、図3に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図3に示すように、受信機300は、図3に示した構成に加えて、SNR推定部501と、拡張制御部502と、を備えている。
図7は、実施の形態5にかかる受信機の構成例を示す図である。図7において、図3と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図7に示すように、実施の形態5にかかる受信機300は、図3に示した雑音電力推定部334およびチャネル行列拡張部335を省いた構成としてもよい。この場合は、チャネル行列生成部333は、生成したチャネル行列HをQR分解部336へ出力する。QR分解部336は、チャネル行列生成部333から出力されたチャネル行列HをQR分解する。
図8は、実施の形態6にかかる通信システムの一例を示す図である。図8において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図8に示すように、実施の形態6にかかる通信システム100は、複数の送信機111,112を含んでいてもよい。たとえば、送信機111,112はそれぞれ一本の送信アンテナを有しており、送信機111,112はそれぞれ受信機121,122へ信号を送信してもよい。この場合は、受信機121の受信アンテナは、受信機121を宛先とする送信機111からの送信信号だけでなく、受信機122を宛先とする送信機112からの送信信号も受信する。
前記推定部による前記自チャネルの推定値と前記干渉チャネルの推定値とを行方向に結合したチャネル行列を生成する生成部と、
前記生成部によって生成されたチャネル行列を、直交行列と、前記自チャネルの成分が前記干渉チャネルの成分よりゼロ成分の多い行に配置された三角行列と、に分解する分解部と、
前記受信アンテナによって受信された受信信号を、前記分解部によって得られた直交行列に基づいて直交化する直交化部と、
前記分解部によって得られた三角行列の行ごとの成分をゼロ成分のより多い行から順に取得し、前記行ごとの成分を取得するごとに、取得した行ごとの成分と前記直交化部によって直交化された受信信号とに基づいて前記自局宛の送信信号の値のメトリックを累積的に算出する算出部と、
前記算出部によって算出されたメトリックに基づいて前記自局宛の送信信号を復号する復号部と、
を備えることを特徴とする受信装置。
前記分解部は、前記チャネル行列を直交行列および上三角行列に分解し、
前記算出部は、前記行ごとの成分を前記上三角行列の下段から順に取得することを特徴とする付記1または2に記載の受信装置。
前記分解部は、前記チャネル行列を直交行列および下三角行列に分解し、
前記算出部は、前記行ごとの成分を前記下三角行列の上段から順に取得することを特徴とする付記1または2に記載の受信装置。
前記生成部によって生成されたチャネル行列の列数に等しい行数および列数の単位行列に前記雑音推定部によって推定された雑音電力の偏差を乗算した行列を、前記チャネル行列の下側に追加して前記チャネル行列を拡張する拡張部と、
を備え、前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列を分解することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。
前記生成部は、前記自チャネルの各推定値を前記自チャネルの各推定値のベクトルノルムに基づいて並べ、前記干渉チャネルの各推定値を前記干渉チャネルの各推定値のベクトルノルムに基づいて並べたチャネル行列を生成することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の受信装置。
前記生成部によって生成されたチャネル行列と同じ列数および前記自局宛の送信信号の数に等しい行数を有し、対角成分の値が前記雑音推定部によって推定された雑音電力の偏差であり非対角成分の値がゼロである行列を、前記チャネル行列の下側に追加して前記チャネル行列を拡張する拡張部と、
を備え、前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列を分解することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。
前記拡張部は、前記信号雑音比推定部によって推定された信号雑音比と閾値との比較結果に基づいて前記チャネル行列の拡張の有無を切り替え、
前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列、または前記拡張部によって拡張されなかったチャネル行列を分解することを特徴とする付記5または7に記載の受信装置。
前記自チャネルの推定値と、前記干渉チャネルの推定値と、を行方向に結合したチャネル行列を生成し、
生成した前記チャネル行列を、直交行列と、前記自チャネルの成分が前記干渉チャネルの成分よりゼロ成分の多い行に配置された三角行列と、に分解し、
前記受信アンテナによって受信された受信信号を、前記直交行列に基づいて直交化し、
前記三角行列の行ごとの成分をゼロ成分のより多い行から順に取得し、前記行ごとの成分を取得するごとに、取得した行ごとの成分と直交化した前記受信信号とに基づいて前記自局宛の送信信号の値のメトリックを累積的に算出し、
算出した前記メトリックに基づいて前記自局宛の送信信号を復号する、
ことを特徴とする受信方法。
110,200 送信機
121〜12K,300 受信機
271〜27Nt 送信アンテナ
311〜31Nr 受信アンテナ
Claims (8)
- 自局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナと自局の受信アンテナとの間の自チャネルと、他局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナと前記受信アンテナとの間の干渉チャネルと、を推定する推定部と、
前記推定部による前記自チャネルの推定値と前記干渉チャネルの推定値とを行方向に結合したチャネル行列を生成する生成部と、
前記生成部によって生成されたチャネル行列を、直交行列と、前記自チャネルの成分が前記干渉チャネルの成分よりゼロ成分の多い行に配置された三角行列と、に分解する分解部と、
前記受信アンテナによって受信された受信信号を、前記分解部によって得られた直交行列に基づいて直交化する直交化部と、
前記分解部によって得られた三角行列の行ごとの成分をゼロ成分のより多い行から順に取得し、前記行ごとの成分を取得するごとに、取得した行ごとの成分と前記直交化部によって直交化された受信信号とに基づいて前記自局宛の送信信号の値のメトリックを累積的に算出し、前記他局宛の送信信号が示す値のメトリックについては算出しない算出部と、
前記算出部によって算出されたメトリックに基づいて前記自局宛の送信信号を復号する復号部と、
を備えることを特徴とする受信装置。 - 前記算出部は、前記行ごとの成分を、前記自局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナの数だけ取得することを特徴とする請求項1に記載の受信装置。
- 前記生成部は、前記自チャネルの推定値を前記干渉チャネルの推定値より右側に配置したチャネル行列を生成し、
前記分解部は、前記チャネル行列を直交行列および上三角行列に分解し、
前記算出部は、前記行ごとの成分を前記上三角行列の下段から順に取得することを特徴とする請求項1または2に記載の受信装置。 - 前記推定部による各推定値に基づく雑音電力を推定する雑音推定部と、
前記生成部によって生成されたチャネル行列の列数に等しい行数および列数の単位行列に前記雑音推定部によって推定された雑音電力の偏差を乗算した行列を、前記チャネル行列の下側に追加して前記チャネル行列を拡張する拡張部と、
を備え、前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列を分解することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の受信装置。 - 前記推定部は、自局宛の送信信号を送信する他局の複数の送信アンテナと前記受信アンテナとの間の各自チャネルを推定し、他局宛の送信信号を送信する他局の複数の送信アンテナと前記受信アンテナとの間の各干渉チャネルを推定し、
前記生成部は、前記自チャネルの各推定値を前記自チャネルの各推定値のベクトルノルムに基づいて並べ、前記干渉チャネルの各推定値を前記干渉チャネルの各推定値のベクトルノルムに基づいて並べたチャネル行列を生成することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の受信装置。 - 前記推定部による各推定値に基づく雑音電力を推定する雑音推定部と、
前記生成部によって生成されたチャネル行列と同じ列数および前記自局宛の送信信号の数に等しい行数を有し、対角成分の値が前記雑音推定部によって推定された雑音電力の偏差であり非対角成分の値がゼロである行列を、前記チャネル行列の下側に追加して前記チャネル行列を拡張する拡張部と、
を備え、前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列を分解することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の受信装置。 - 前記推定部による各推定値に基づく信号雑音比を推定する信号雑音比推定部を備え、
前記拡張部は、前記信号雑音比推定部によって推定された信号雑音比と閾値との比較結果に基づいて前記チャネル行列の拡張の有無を切り替え、
前記分解部は、前記拡張部によって拡張されたチャネル行列、または前記拡張部によって拡張されなかったチャネル行列を分解することを特徴とする請求項4または6に記載の受信装置。 - 自局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナと自局の受信アンテナとの間の自チャネルと、他局宛の送信信号を送信する他局の送信アンテナと前記受信アンテナとの間の干渉チャネルと、を推定し、
前記自チャネルの推定値と、前記干渉チャネルの推定値と、を行方向に結合したチャネル行列を生成し、
生成した前記チャネル行列を、直交行列と、前記自チャネルの成分が前記干渉チャネルの成分よりゼロ成分の多い行に配置された三角行列と、に分解し、
前記受信アンテナによって受信された受信信号を、前記直交行列に基づいて直交化し、
前記三角行列の行ごとの成分をゼロ成分のより多い行から順に取得し、前記行ごとの成分を取得するごとに、取得した行ごとの成分と直交化した前記受信信号とに基づいて前記自局宛の送信信号の値のメトリックを累積的に算出し、前記他局宛の送信信号が示す値のメトリックについては算出せず、
算出した前記メトリックに基づいて前記自局宛の送信信号を復号する、
ことを特徴とする受信方法。
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