1.第1の実施の形態
本発明の遊技機の実施形態を示すパチスロについて、以下図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施形態に係る機能フローについて説明する。
本実施形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、上記規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。また、リール停止制御手段は、上記規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止する。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。以上のような一連の流れがパチスロにおける1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、第1の実施形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
なお、後述する第2及び第3の実施形態におけるパチスロの構造も、第1の実施形態におけるパチスロ1の構造と同じである。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って連続的に描かれている。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられている。この液晶表示装置10は、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。本実施形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられている。この図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施形態では、クロスアップライン8aと、トップライン8bと、ボトムライン8c及びクロスダウンライン8dの4種類の入賞判定ラインが設けられている。例えば、クロスアップライン8aは、左メイン表示窓4Lの下段、中表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの上段の組合せからなり、トップライン8bは、各メイン表示窓4L,4C,4Rの上段の組合せからなる。
液晶表示装置10の表示画面の側方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口11は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン12は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。なお、本実施形態では、全てのリールが回転しているときに最初に行われるリールの停止操作(ストップボタンの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口18から排出されたメダルは、メダル受皿19に貯められる。ランプ(LED等)20は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。図3では、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路41(図4参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1aの内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ61L,61C,61R(図4参照)が接続されている。
左リール3Lの左側には、副制御回路42(図4参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路42の具体的な構成は後述する。
キャビネット1aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)33が設けられている。ホッパー33の左側には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置34が設けられている。
フロントドア1b裏側の中央(表示窓4L,4C,4Rの下方)には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口11に受け入れられた適正なメダルをホッパー33へ案内する。セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図4参照)が設けられている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、図4及び図5を参照して、本実施形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
図4は、本実施形態におけるパチスロ1の主制御回路41の構成を示すブロック図である。
主制御回路41は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ50を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM52及びメインRAM53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される制御プログラム(図29〜図40参照)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(図6〜図23参照)、副制御回路に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(図6〜図23参照)が設けられる。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU51は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ17Sは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。このストップスイッチ17Sは、停止操作検出手段を構成する。各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたことをストップスイッチ17Sが検出すると、メインCPU51は、各ストップボタン17L,17C,17Rに対応するストップコマンドを副制御回路42に対して送信する。
スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。このスタートスイッチ16Sは、開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルが前述のセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。メダルセンサ35S及びベットスイッチ12Sは、投入操作検出手段を構成する。
前回の単位遊技の終了後、最初に、メダルが前述のセレクタ35内を通過したことをメダルセンサ35Sが検出したとき、又は、ベットボタン12が遊技者により押されたことをベッドスイッチ12Sが検出したとき、メインCPU51は、ベットコマンドを副制御回路42に対して送信する。すなわちメインCPU51は、遊技者によってメダル投入口11にメダルが投入された(メダル投入口11が操作された)とき、及び、ベットボタン12が操作されたとき、ベットコマンドを送信する。なお、以下の説明において、遊技者によるメダル投入口11へのメダルの投入を、メダルの投入操作と称する場合がある。
マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路62は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ61L,61C,61Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに伝達される。各ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ61L,61C,61Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、左ストップボタン17Lが押されたときに左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に停止可能な図柄となる。
表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
図5は、本実施形態におけるパチスロ1の副制御回路42の構成を示すブロック図である。
副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容の決定を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて、後述するアニメーションデータ、サウンドデータ、ランプデータを登録する演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域には、演出データ管理テーブル(図41参照)等の各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域が含まれている。演出データとは、演出の実行時において、実行される演出に係わるアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定するデータである。
また、データ記憶領域には、演出のための映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、後述の演出音楽を含むBGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、決定された演出データを記録する演出データ記憶領域831、バッファ領域832、実行領域836、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
バッファ領域832には、アニメーションバッファ833、サウンドバッファ834及びランプバッファ835が設けられている。各バッファには、演出データが記憶される。
実行領域836には、アニメーション実行領域837、サウンド実行領域838及びランプ実行領域839が設けられている。各実行領域には、各バッファに記憶された演出データに指定されているアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータが登録される。
また、副制御回路42には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R及びランプ20が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM(フレームバッファを含む)85及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置10により表示する。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
<メインROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図6〜図23を参照して、メインROM52に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
まず、図6を参照して、図柄配置テーブルについて説明する。
図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。
図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに表示窓4L,4C,4R内の中段に存在する図柄の位置を「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準としてリールの回転方向に進む順に、図柄カウンタに対応する「0」〜「20」を各図柄に割り当てている。
つまり、図柄カウンタの値(「0」〜「20」)と、図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに表示窓4L,4C,4Rの中段に表示されている図柄の種類を特定することができる。例えば、左リール3Lに対応する図柄カウンタの値が「1」であるとき、左表示窓4Lの中段には、図柄位置「1」の「ベル」の図柄が表示されている。
[図柄組合せテーブル]
次に、図7を参照して、図柄組合せテーブルについて説明する。
図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域加算データ及び払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
本実施形態では、入賞判定ライン8a〜8d(図2参照)のいずれかに沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。なお、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、左リール3L、中リール3C及び右リール3Rの図柄「赤7」が入賞判定ラインに沿って表示されたとき、表示役として「BB1(00000001)」が決定される。
格納領域加算データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域(図24参照)を指定するためのデータである。本実施形態では、2つの表示役格納領域A,Bが設けられている。つまり、同一のビットパターンであって内容の異なる表示役は、格納される領域の違いによって別の表示役として管理される。
払出枚数は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。この払出枚数として1以上の数値が決定された場合には、メダルの払い出しが行われる。本実施形態では、表示役として「ベル」、「スイカ」、「赤チェリー」及び「青チェリー」のうちのいずれかが決定されたときにメダルの払い出しが行われる。なお、本実施形態では、「ベル」、「スイカ」、「赤チェリー」及び「青チェリー」を「小役」と総称する。
表示役として「リプレイA」、「リプレイB」及び「特殊リプレイ」が決定されたときは、再遊技の作動が行われる。一方、表示役として「SB」が決定されたときは、シングルボーナスゲームの作動が行われ、「RB」が決定されたときは、レギュラーボーナスの作動が行われる。また、表示役として「BB」が決定されたときは、ビックボーナスゲームの作動が行われる。
[ボーナス作動時テーブル]
次に、図8を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。
ボーナス作動時テーブルは、ボーナスの作動が行われるときに、メインRAM53に設けられた遊技状態フラグ格納領域A(図26参照)、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに格納するデータを規定している。
遊技状態フラグは、作動が行われるボーナスゲームの種類を識別するためのデータである。本実施形態では、ボーナスゲームの種類として、ビックボーナス、レギュラーボーナス及びシングルボーナスを設けている。ビックボーナスは、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という。レギュラーボーナスは、いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という。また、シングルボーナスは、いわゆる普通役物と呼ばれるものであり、以下、「SB」という。
ボーナス終了枚数カウンタは、ボーナスゲームの終了の契機となる規定枚数(払出枚数)に達したか否かを管理するためのデータである。本実施形態において、「BB1」及び「BB2」の作動は、規定枚数「345」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了する。
つまり、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、ボーナスの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に「BB1」及び「BB2」の作動が終了する。
遊技可能回数カウンタは、「RB1」〜「RB3」の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数を管理するためのデータである。入賞可能回数カウンタは、一のレギュラーボーナス(RB)ゲームにおいて入賞に係る図柄の組合せが表示されることが可能な残りのゲームの回数、いわゆる入賞可能回数を管理するためのデータである。
[規定数テーブル]
次に、図9を参照して、規定数テーブルについて説明する。
規定数テーブルは、後述するRT遊技状態フラグ(図27参照)に応じて、1回の遊技に必要とされるメダルの掛け枚数である規定数を規定している。
本実施形態では、リプレイタイム(RT)の作動が行われる。このRTの作動が行われている遊技では、所定の条件を満たすまで再遊技の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定される確率が変動される。規定数テーブルは、RT0遊技状態の規定数を「3」に規定し、RT1遊技状態の規定数を「2」に規定している。
なお、本実施形態では、ボーナスの種別(非ボーナス(一般)を含む)と、RTの種別をそれぞれ別の遊技状態で示している。これは、ボーナスの状態とRTの状態が一対一で対応していないため、ボーナス中にRTの状態を管理する必要があることに起因している。つまり、本実施形態では、ボーナス中のRTの状態が、ボーナス前のRTの状態に依存したり、ボーナス中にRTの状態が変動したりする。
[内部抽籤テーブル決定テーブル]
次に、図10を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態及びメダルの掛け枚数に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。なお、BB(1,2)遊技状態且つRB(1〜3)遊技状態である場合は、RB遊技状態の欄が参照される。
例えば、非ボーナス(一般遊技)状態であってRT0遊技状態であるとき、一般用内部抽籤テーブルAが使用され、抽籤回数として「18」が設定される。また、非ボーナス(一般遊技)状態であってRT1遊技状態であるとき、一般用内部抽籤テーブルBが使用され、抽籤回数として「18」が設定される。
[内部抽籤テーブル]
次に、図11〜図16を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。
内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと、このデータポインタが決定されるときの抽籤値とを規定している。
データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブル(図17及び図18参照)により規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタとボーナス用データポインタが設けられている。抽籤値は、予め設定された籤の期待値を調整するための設定毎に規定されている。
本実施形態の内部抽籤処理では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定された抽籤値で順次減算する。そして。減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤を行う。つまり、減算の結果が負になった(「桁かり」が生じた)ときの当籤番号に当籤したことになり、その当籤番号に割り当てられたデータポイントが取得される。
したがって、本実施形態の内部抽籤処理では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
図11は、一般用内部抽籤テーブルAを示す。一般用内部抽籤テーブルAは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、当籤番号「16」が当籤する小役・リプレイ用データポインタは、「1」であり、一般用内部抽籤テーブルAを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9000/65536」になる。そして、小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得されると、内部当籤役として「リプレイA」が決定されることになる(図17参照)。また、内部当籤役として「リプレイA」が決定される小役・リプレイ用データポインタとしては、「2」と「3」がある。小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。したがって、非ボーナス状態であってRT0遊技状態(3枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9000/65536になる。
図12は、一般用内部抽籤テーブルBを示す。一般用内部抽籤テーブルBは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、一般用内部抽籤テーブルBを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9216/65536」になる。また、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。つまり、非ボーナス状態であってRT1遊技状態(2枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9216/65536になる。
図13は、BB一般用内部抽籤テーブルAを示す。BB一般用内部抽籤テーブルAは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、BB一般用内部抽籤テーブルAを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9000/65536」になる。また、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。つまり、BB遊技状態であってRT0遊技状態(3枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9000/65536になる。
図14は、BB一般用内部抽籤テーブルBを示す。BB一般用内部抽籤テーブルBは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、BB一般用内部抽籤テーブルBを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9216/65536」になる。また、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。つまり、BB遊技状態であってRT1遊技状態(2枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9216/65536になる。
図15は、RB用内部抽籤テーブルAを示す。RB用内部抽籤テーブルAは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、RB用内部抽籤テーブルAを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9000/65536」になる。また、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。つまり、RB遊技状態であってRT0遊技状態(3枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9000/65536になる。
図16は、RB用内部抽籤テーブルBを示す。RB用内部抽籤テーブルBは、当籤番号1〜18に応じて抽籤値とデータポインタを規定している。例えば、RB用内部抽籤テーブルBを参照したときに小役・リプレイ用データポインタとして「1」が取得される確率は、「9216/65536」になる。また、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得される確率は、「0/65536」であり、「3」が取得される確率も「0/65536」である。つまり、RB遊技状態であってRT1遊技状態(2枚掛け)の場合に、「リプレイA」が内部当籤役として決定される確率は、9216/65536になる。
[内部当籤役決定テーブル]
次に、図17及び図18を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。
内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。つまり、データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。
内部当籤役は、入賞判定ライン8a〜8eのいずれかに沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Rによる図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブル(図7参照)により規定されているすべての図柄の組合せの表示が許可されないことを示す。
図17は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役・リプレイ用データポインタの「0」〜「8」について、小役及びリプレイ役を規定している。つまり、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。
図18は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス用データポインタの「0」〜「8」について、ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役を規定している。
[リール停止初期設定テーブル]
次に、図19を参照して、停止テーブルについて説明する。
停止テーブルは、リール3L,3C,3R毎に、停止開始位置となる図柄位置に応じて滑り駒数を規定している。
本実施形態では、基本的に、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出された後、該当するリールの回転が190msec以内に停止するようになっている。具体的には、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に、滑り駒数「0」〜「4」のうちのいずれかを加算し、得られた値に対応する図柄位置を、リールの回転が停止する図柄位置として決定する。なお、停止操作が検出されたときの該当リールに応じた図柄カウンタの値に対応する図柄位置は、リールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という。
滑り駒数は、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでのリールの回転量である。言い換えれば、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから該当するリールの回転が停止するまでの期間において、該当する表示窓の中段を通過する図柄の数である。これは、ストップスイッチ17Sにより停止操作が検出されてから更新された図柄カウンタの値により把握される。
図19は、当籤番号が「8〜10」である場合に使用される停止テーブルの例を示している。この停止テーブルは、トップライン8bに「ベル・赤チェリー・ベル」が表示されるように滑り駒数が規定されている。例えば、回転する左リール3Lの図柄位置「10」〜「20」の図柄のいずれかが表示窓4Lの中段に表示されているときにストップボタン17Lを押すと、左リール3Lは、図柄位置「0」、「13」、「18」のいずれかの図柄(リプレイ)が表示窓4Lの中段に表示された状態で停止する。そして、表示窓4Lの上段には、「1」、「14」、「19」のいずれかの図柄(ベル)が表示される。
[引込優先順位テーブル選択テーブル]
次に、図20及び図21を参照して、引込優先順位テーブル選択テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブル選択テーブルは、押下順と各停止操作に応じて引込優先順位テーブル番号を規定している。
図20は、引込優先順位テーブル選択テーブルAを示す。この引込優先順位テーブル選択テーブルAは、当籤番号が「17」のときに参照される(図11〜図16参照)。つまり、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタとして「2」が取得され、内部当籤役が「リプレイA+特殊リプレイ」のときに、引込優先順位テーブル選択テーブルAが参照される。
引込優先順位テーブル選択テーブルAが参照されると、押下順(押し順)が「左中右」、「左右中」及び「中左右」のときの各停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「0」が取得される。また、押下順が「中右左」、「右左中」及び「右中左」のときの各停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「1」が取得される。
引込優先順位テーブル番号「0」が取得されると、後述の引込優先順位テーブルA(図22参照)が選択される。一方、引込優先順位テーブル番号「1」が取得されると、後述の引込優先順位テーブルB(図23参照)が選択される。
図21は、引込優先順位テーブル選択テーブルBを示す。この引込優先順位テーブル選択テーブルBは、当籤番号が「18」のときに参照される(図11〜図16参照)。つまり、本実施形態では、小役・リプレイ用データポインタとして「3」が取得され、内部当籤役が「リプレイA+リプレイB+特殊リプレイ」のときに、引込優先順位テーブル選択テーブルBが参照される。
引込優先順位テーブル選択テーブルBが参照されると、押下順(押し順)が「左中右」、「左右中」及び「中左右」のときの各停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「1」が取得される。また、押下順が「中右左」、「右左中」及び「右中左」のときの各停止操作に対しては、引込優先順位テーブル番号「0」が取得される。
[引込優先順位テーブル]
次に、図22及び図23を参照して、引込優先順位テーブルについて説明する。
引込優先順位テーブルは、予め定められた優先順位に応じて引込データを規定している。
引込優先順位テーブルは、停止テーブルの滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在するか否かを検索するために使用される。優先順位は、入賞に係る図柄の組合せの種別間で優先的に引き込みが行われる順位を規定するものである。引込データは、それぞれ1バイトのデータとして表される。この引込データの構成は、前述の内部当籤役及び表示役の構成と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられている。
本実施形態では、まず、前述した停止テーブルに基づいて滑り駒数が取得される。しかし、この滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、その適切な滑り駒数に変更するようにしている。つまり、本実施形態では、停止テーブルにより取得された滑り駒数にかかわらず、内部当籤役によって表示を許可する図柄の組合せの優先順位に基づいて、より適切な滑り駒数が決定する。
図22は、引込優先順位テーブルAを示す。引込優先順位テーブルAは、引込優先順位テーブル番号が「0」のときに参照されるテーブルであり、内部当籤役に応じて、優先順位「1」〜「5」及び引込データを規定している。
引込優先順位テーブルAでは、優先順位「1」に対して「リプレイA」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「特殊リプレイ、リプレイB」に対応する引込データを規定している。また、引込優先順位テーブルAでは、優先順位「3」に対して「BB1、BB2、RB1〜3、SB1〜3」に対応する引込データを規定し、優先順位「4」に対して「ベル、赤チェリー、青チェリー」に対応する引込データを規定している。そして、優先順位「5」に対して「スイカ」に対応する引込データを規定している。したがって、引込優先順位テーブルAが参照されるときは、「リプレイA」の図柄の組合せの表示が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
図23は、引込優先順位テーブルBを示す。引込優先順位テーブルBは、引込優先順位テーブル番号が「1」のときに参照されるテーブルであり、内部当籤役に応じて、優先順位「1」〜「5」及び引込データを規定している。
引込優先順位テーブルBでは、優先順位「1」に対して「特殊リプレイ」に対応する引込データを規定し、優先順位「2」に対して「リプレイA、リプレイB」に対応する引込データを規定している。また、引込優先順位テーブルBでは、優先順位「3」に対して「BB1、BB2、RB1〜3、SB1〜3」に対応する引込データを規定し、優先順位「4」に対して「ベル、赤チェリー、青チェリー」に対応する引込データを規定している。そして、優先順位「5」に対して「スイカ」に対応する引込データを規定している。したがって、引込優先順位テーブルBが参照されるときは、「特殊リプレイ」の図柄の組合せの表示が、その他の図柄の組合せの表示よりも優先的に行われるようになる。
<メインRAMに設けられている格納領域の構成>
次に、図24〜図28を参照して、メインRAM53に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
[内部当籤役格納領域]
まず、図24を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。
内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトのデータにより表される内部当籤役格納領域A,Bから構成されている。
各内部当籤役格納領域A,Bにおいて、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せの表示が許可される。なお、全ビットが「0」であるとき、その内容はハズレとなる。内部当籤役格納領域A,Bにおいて、複数のビットに「1」が立っているときは、各ビットにそれぞれ対応する図柄の組合せの表示が許可される。
なお、メインRAM53には、前述の表示役が格納される表示役格納領域(図示せず)が設けられている。この表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様となっている。表示役格納領域において、対象となるビットに「1」が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが「0」であるとき、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示す。
[持越役格納領域]
次に、図25を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。
前述の内部抽籤の結果、内部当籤役として「BB1、BB2、RB1〜3」が決定されたときは、その内部当籤役が持越役として持越役格納領域に格納される。
持越役格納領域に格納された持越役は、対応する図柄の組合せ(例えば、「赤7−赤7−赤7」)が入賞判定ライン上に表示されるまでクリアされずに保持される。そして、持越役格納領域に持越役が格納されている間は、内部抽籤によって決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される。
[遊技状態フラグ格納領域]
次に、図26及び図27を参照して、遊技状態フラグ格納領域の構成について説明する。
遊技状態フラグ格納領域は、1バイトからなる遊技状態フラグを格納する。遊技状態フラグは、各ビットに対して固有のボーナスゲーム又はRTが割り当てられている。
図26は、遊技状態フラグ格納領域Aを示す。遊技状態フラグ格納領域Aには、ボーナスの種別が割り当てられている。遊技状態フラグ格納領域Aにおいて対象となるビットに「1」が立っているとき、該当するボーナスゲームの作動が行われている。例えば、遊技状態フラグ格納領域Aのビット0に「1」が立っているときは、BB1の作動が行われており、BB1遊技状態である。
図27は、遊技状態フラグ格納領域Bを示す。遊技状態フラグ格納領域Bには、RTの種別が割り当てられている。遊技状態フラグ格納領域Bにおいて対象となるビットに「1」が立っているとき、該当するRTの作動が行われている。例えば、遊技状態フラグ格納領域Bのビット0に「1」が立っているときは、RT0の作動が行われており、RT0遊技状態である。なお、本実施形態では、RT0遊技状態とRT1遊技状態が適用される。
[図柄格納領域]
次に、図28を参照して、図柄格納領域の構成について説明する。
図柄格納領域は、入賞判定ラインのいずれかに沿って表示される各リール3L,3C,3Rの図柄を特定するデータ(図柄コード)を格納する。
図28に示す図柄格納領域は、各リール3L,3C,3Rの図柄カウンタが「9」の場合(図6参照)の構成例である。図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが一致するか否かを判定することにより、表示役が決定される。
<主制御回路の動作説明>
次に、図29〜図40を参照して、主制御回路41のメインCPU51により実行されるプログラムの内容について説明する。
[メインCPUの制御によるメインフローチャート]
まず、図29を参照して、メインCPU51の制御によるメインフローチャートについて説明する。
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU51は、初期化処理を行う(S1)。この初期化処理では、メインRAM53が正常であるか否かのチェックや入出力ポートの初期化等が行われる。
次に、メインCPU51は、メインRAM53における指定格納領域のクリアを行う(S2)。指定格納領域とは、例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要な格納領域である。
次に、メインCPU51は、後で図30を参照して説明するボーナス作動監視処理を行う(S3)。次に、メインCPU51は、メダル受付・スタートチェック処理を行う(S4)。この処理では、自動投入カウンタは0であるか否かを判別し、自動投入カウンタは0であると判別したときにメダル通過許可を行う。自動投入カウンタは0ではないと判別したときは、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する。自動投入カウンタは、前回の単位遊技においてリプレイの何れかが成立したか否かを識別するためのデータである。リプレイのいずれかが成立したときには、前回の単位遊技において投入された枚数分のメダルが自動投入カウンタに自動で投入される。また、規定数テーブル(図9参照)を参照し、遊技状態フラグに基づいて、規定数を決定する。そして、メダルセンサ等の入力をチェックし、メダルの掛け枚数が規定数に一致すると、有効ラインカウンタに4を格納し、開始操作を許容する。
次に、メインCPU51は、乱数値を抽出し、メインRAM53に設けられた乱数値格納領域に格納する(S5)。抽出した乱数値を乱数値格納領域に格納すると、メインCPU51は、後で図31及び図32を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S6)。この処理では、乱数値に基づいた抽籤により内部当籤役の決定が行われる。
次に、メインCPU51は、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)をスタートスイッチ16Sが検出すると、スタートコマンドを副制御回路42に対して送信する(S7)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。次に、メインCPU51は、全リールの回転開始を要求する(S8)。全リールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(図40参照)によってステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御され、各リール3L,3C,3Rの回転が開始される。このとき、各リール3L,3C,3Rは、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後、定速が維持されるように制御される。
次に、メインCPU51は、各リール3L,3C,3Rの回転は定速であるか否かを判別する(S9)。各リール3L,3C,3Rの回転は定速ではないと判別したとき、メインCPU51は、各リール3L,3C,3Rの回転が定速に達するまで待機する。
一方、各リール3L,3C,3Rの回転は定速であると判別したとき、メインCPU51は、後で図34を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理では、ストップボタン17L,17C,17Rが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。
次に、メインCPU51は、後で図35を参照して説明する表示役検索処理を行う(S11)。この処理では、図柄組合せテーブル(図7参照)が参照され、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せに基づいて表示役及びメダルの払出枚数が決定される。次に、メインCPU51は、後で図36を参照して説明する表示役等決定処理を行う(S12)。この処理では、表示役に基づいてRTの移行が管理される。
次に、メインCPU51は、表示役コマンドを副制御回路42に対して送信する(S13)。表示役コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。次に、メインCPU51は、メダル払出処理を行う(S14)。この処理では、S11において決定された払出枚数に基づいて、ホッパー33の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。
次に、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域A(図26参照)を参照し、ボーナス作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S15)。本実施形態に係る遊技状態フラグ格納領域Aには、ボーナス作動中フラグとして、BB1,2遊技状態フラグ、RB1〜3遊技状態フラグ、SB1〜3遊技状態フラグが格納されている。
ボーナス作動中フラグがオンであると判別したとき、メインCPU51は、後で図37を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S16)。この処理では、ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
一方、S15の処理でボーナス作動中フラグがオンであると判別したとき、メインCPU51は、後で図38を参照して説明するRTゲーム数カウンタ更新処理を行う(S17)。この処理は、ゲーム数をRTの移行条件とする場合に行われる。RTゲーム数カウンタ更新処理では、そのときのRT遊技状態の残りのゲーム数の更新が行われる。
RTゲーム数カウンタ更新処理が終了したとき、又はS16のボーナス終了チェック処理が終了したとき、後で図39を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。この処理では、ボーナスの作動を開始するか否かと、再遊技を行うか否かがチェックされる。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU51は、再びS2の処理を行う。
[ボーナス作動監視処理]
次に、図30を参照して、ボーナス作動監視処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、BB2遊技状態フラグ(図26参照)はオンであるか否かを判別する(S31)。BB2遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。
一方、BB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、RB遊技状態中であるか否かを判別する(ステップS32)。メインCPU51は、RB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフローに移す。
RB遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブル(図8参照)に基づいてRB1作動時処理を行う(ステップS33)。RB1作動時処理において、メインCPU51は、遊技可能回数カウンタと入賞可能回数カウンタに、それぞれ「8」をセットするとともに、RB1遊技状態フラグをオンにする。その後、メインCPU51は、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフローに移す。
[内部抽籤処理]
次に、図31及び図32を参照して、内部抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図10参照)を参照し、遊技状態フラグ及び掛け枚数に基づいて内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S61)。この処理では、遊技状態格納領域Aを参照してボーナスの作動の有無を判断すると、規定数テーブル(図9参照)を参照して規定数(掛け枚数)を判別し、その結果に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数が決定される。なお、抽籤回数は、内部抽籤テーブルにより規定された各当籤番号について、抽籤値の減算及び桁かりが生じたか否かの判定を行う回数を示す。
次に、メインCPU51は、後で図33を参照して説明する抽籤値変更処理を行う(S62)。この処理では、遊技状態とメダルの投入枚数に応じてリプレイ又は/及び小役に係る当籤番号の抽籤値が変更される。
次に、メインCPU51は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S63)。次に、メインCPU51は、当籤番号の初期値として1をセットする(S64)。
次に、メインCPU51は、内部抽籤テーブルを参照して当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S65)。続いて、メインCPU51は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S66)。次に、メインCPU51は、桁かりが行われたか否かを判別する(S67)。桁かりが行われていないと判別したとき、メインCPU51は、当籤番号を1加算し、抽籤回数を1減算する(S68)。
次に、メインCPU51は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S69)。抽籤回数は0ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS65に戻す。一方、抽籤回数は0であると判別したとき、メインCPU51は、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S70)。
S67の処理において桁かりが行われたと判別したとき、メインCPU51は、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S71)。S71の処理又はS70の処理の後、メインCPU51は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S72)。そして、メインCPU51は、取得した内部当籤役を内部当籤役格納領域(図24参照)に格納する(S73)。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であるか否かを判別する(S74)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役を取得する(S75)。
次に、メインCPU51は、RB遊技状態中であるか否かを判別する(S76)。つまり、RB1〜RB3遊技状態フラグのいずれかがオンであるか否かを判別する。RB遊技状態中ではないと判別したとき、メインCPU51は、BB遊技状態中であるか否かを判別する(S77)。つまり、BB1またはBB2遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する。
S77の処理によりBB遊技状態中であると判別したとき、メインCPU51は、内部当籤役は「RB」であるか否かを判別する(S78)。内部当籤役は「RB」であると判別したとき、又はS77の処理においてBB遊技状態中ではないと判別したとき、メインCPU51は、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S79)。
次に、メインCPU51は、ボーナスの種別に応じて、対応するRT遊技状態フラグをオンする(S80)。なお、本実施形態では、BB1遊技状態中にRB1が当籤すると、RT0遊技状態からRT1遊技状態に移行する。すなわち、RT0遊技状態フラグをオフし、RT1遊技状態フラグをオンする。また、BB1が当籤すると、RT1遊技状態からRT0遊技状態に移行する。すなわち、RT1遊技状態フラグをオフし、RT0遊技状態フラグをオンする。
S80の処理の後、S78の処理において内部当籤役は「RB」ではないと判別したとき、S76の処理においてRB遊技状態中であると判別したとき、S76の処理で持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」ではないと判別したとき、メインCPU51は、持越役格納領域と内部当籤役格納領域との論理和をとり、その結果を内部当籤役格納領域に格納する(S81)。その後、メインCPU51は、持越役格納領域からSBのビットのみをクリアする。そして、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。
[抽籤値変更処理]
次に、図33を参照して、抽籤値変更処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、遊技状態フラグ格納領域B(図27参照)を参照し、RT遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S91)。RT遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、対応するRT用内部抽籤テーブル(不図示)を参照し、リプレイに係る当籤番号の抽籤値を変更する(S92)。
S92の処理の後、又はS91の処理でRT遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、抽籤値変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理(図31参照)に移す。
この抽籤値変更処理は、掛け枚数(小役・ボーナスの当籤確率)を変動させず、RT遊技状態を移行させて、リプレイの当籤確率のみを変動させる場合に実行する処理である。したがって、本実施形態では、抽籤値変更処理を実行しない。
[リール停止制御処理]
次に、図34を参照して、リール停止制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、決定された内部当籤役に応じた停止テーブルを取得する(S101)。次に、メインCPU51は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S102)。有効なストップボタンが押されていないと判別したとき、メインCPU51は、再びS102の処理を行い、有効なストップボタンの押圧操作を待つ。
一方、有効なストップボタンが押されたと判別したとき、メインCPU51は、有効ストップボタン格納領域の対応するビットをリセットし、作動ストップボタンを決定する(S103)。次に、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S104)。
次に、メインCPU51は、チェック回数として「5」をセットする(S105)。これは、各リール3L、3C、3Rの滑り駒数の最大数を「4」としたためである。つまり、チェック回数として「5」をセットすることにより、滑り駒数「0」〜「4」に対するチェックがそれぞれ行われることになる。
次に、メインCPU51は、引込優先順位テーブルを参照し、図柄カウンタに対応する図柄位置からチェック回数の範囲内において、内部当籤役に基づいて最も優先順位の高い図柄位置を検索する(ステップS106)。本実施形態では、当籤番号が「17」又は「18」の場合に、引込優先順位テーブルA(図20参照)又は引込優先順位テーブルB(図21参照)を参照し、引込優先順位テーブルを選択する。それ以外の当籤番号の場合は、引込優先順位テーブルAを選択する。
次に、メインCPU51は、停止テーブル、図柄カウンタに対応する図柄位置及びS106の処理における検索結果に基づいて滑り駒数を決定し、停止予定位置をセットする(S107)。滑り駒数は、原則的に、取得した停止テーブルに基づいて決定される。しかし、停止テーブルで規定された図柄位置よりも優先順位の高い図柄位置がある場合は、その優先順位の高い図柄位置に基づいて滑り駒数が決定される。停止予定位置が決定されると、後述の割込処理(図40参照)によって、ステッピングモータの駆動が制御され、図柄カウンタが停止予定位置に更新されるのを待ってリールの回転が停止される。
次に、メインCPU51は、リール停止コマンドを副制御回路42に対して送信する(S108)。リール停止コマンドには、停止されるリールの種別やその滑り駒数等の情報が含まれる。
次に、メインCPU51は、図柄配置テーブル(図6参照)を参照し、停止予定位置に基づいて図柄コードを取得し、図柄格納領域に格納する(S109)。つまり、回転が停止されたリールにより入賞判定ライン上に表示された図柄が特定される。
次に、メインCPU51は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S110)。ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したとき、メインCPU51は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。一方、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS102に移す。
[表示役検索処理]
次に、図35を参照して、表示役検索処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、表示役格納領域をクリアし、図柄格納領域(図28参照)の先頭アドレスをセットする(S121)。つまり、入賞判定ラインに対応するアドレスが指定される。次に、メインCPU51は、図柄組合せテーブル(図7参照)の先頭アドレスをセットする(S122)。
次に、メインCPU51は、図柄組合せテーブルにより規定される図柄の組合せと、図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードとを比較する(S123)。すなわち、入賞判定ラインに応じて、左リール3Lの図柄、中リール3Cの図柄及び右リール3Rの図柄からなる図柄の組合せと、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較される。
次に、メインCPU51は、図柄格納領域に格納されている3つの図柄コードが図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致するか否かを判別する(S124)。3つの図柄コードが図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致すると判別したとき、メインCPU51は、入賞作動フラグと格納領域加算データを取得する(S125)。入賞作動フラグは、表示役を表すデータであり、図柄組合せテーブルのデータと同様に8つのビット列からなっている。格納領域加算データは、複数の表示役格納領域が存在する場合に、そのうちの1つを特定するために使用されるデータである。
次に、メインCPU51は、格納領域加算データに基づいて表示役格納領域のアドレスをセットする(S126)。例えば、格納領域加算データが「0」のとき、表示役格納領域Aのアドレスがセットされる。続いて、メインCPU51は、取得した入賞作動フラグと、指定された表示役格納領域との論理和を当該表示役格納領域に格納する(S127)。次に、メインCPU51は、払出枚数を取得し、取得した払出枚数を払出枚数カウンタに加算する(S128)。
S128の処理の後、S124の処理で3つの図柄コードが図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致しないと判別したとき、メインCPU51は、セットされたアドレスに対応するデータがエンドコードであるか否かを判別する(セットされた)。エンドコードではない、つまり、図柄組合せテーブルにより規定されている全ての図柄の組合せについて検索を行っていないと判別したとき、メインCPU51は、処理をS123に移す。
S129の処理でセットされたアドレスに対応するデータがエンドコードであると判別したとき、メインCPU51は、有効ラインカウンタに応じた回数を実行したか否かを判別する(S130)。この処理では、メインRAM53に格納されている有効ラインカウンタの値をレジスタに予め転送しておき、このレジスタに転送した値から1減算した値が0になったか否かを判別する。したがって、S130の処理では、メインRAM53に格納されている有効ラインカウンタ自体の減算は行われない。
S130の処理において有効ラインカウンタに応じた回数を実行したと判別したとき、メインCPU51は、表示役検索処理を終了する。一方、有効ラインカウンタに応じた回数を実行していないと判別したとき、メインCPU51は、図柄格納領域のアドレスを更新する(S131)。この処理では、入賞判定ラインが複数設定されている場合に、図柄格納領域のアドレスが別の入賞判定ラインを指定するアドレスに更新される。S131の処理を終了すると、メインCPU51は、処理をS122に移す。
[表示役等決定処理]
次に、図36を参照して、表示役等決定処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であるか否かを判別する(S141)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」ではないと判別したとき、メインCPU51は、表示役等決定処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。
S141の処理において持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したとき、メインCPU51は、BB遊技状態中またはRB遊技状態中であるか否かを判別する(S142)。BB遊技状態中またはRB遊技状態中であると判別したとき、メインCPU51は、表示役等決定処理を終了し、処理をメインフローに移す。
S142の処理によりBB遊技状態中またはRB遊技状態中ではないと判別したとき、メインCPU51は、RT遷移テーブルを参照し、遊技状態及び表示役に基づいて、RT遊技状態フラグをセットする(S143)。この処理は、遊技状態と表示役を契機としてRTの移行を行う場合に実行する処理であり、本実施形態では実行しない。S143の処理を終えると、メインCPU51は、表示役等決定処理を終了し、処理をメインフローに移す。
[ボーナス終了チェック処理]
次に、図37を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、SB(SB1、SB2、SB3)遊技状態フラグをオフにする(S161)。次に、BB遊技状態中であるか否かを判別する(S162)。BB遊技状態中であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了枚数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S163)。ボーナス終了枚数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了時処理を行う(S164)。この処理では、メインCPU51がボーナス終了枚数カウンタをクリアし、BB遊技状態フラグをオフにする。さらに、RB遊技状態フラグをオフし、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアする。なお、ボーナス終了枚数カウンタが「0」である場合は、BB遊技状態中にメダルの払出しが345枚以上になったことを意味する。
次に、メインCPU51は、ボーナス終了コマンドを副制御回路42に対して送信する(S165)。ボーナス終了コマンドには、ボーナスゲームが終了したことを示す情報などが含まれる。S165の処理を終了すると、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。
S163の処理によりボーナス終了枚数カウンタは「0」ではないと判別したとき、又はS161の処理によりBB遊技状態中ではないと判別したとき、メインCPU51は、RB(RB1、RB2、RB3)遊技状態フラグはオンであるか否かを判別する(S166)。RB遊技状態フラグはオンではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
S166の処理でRB遊技状態フラグはオンであると判別したとき、メインCPU51は、遊技可能回数カウンタを1減算する(S167)。続いて、メインCPU51は、表示役は小役(ベル、スイカ、赤チェリー、青チェリー)であるか否かを判別する(S168)。表示役は小役であると判別したとき、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタを1減算する(S169)。
S169の処理の後、又はS168の処理で表示役は小役ではないと判別したとき、メインCPU51は、入賞可能回数カウンタまたは遊技可能回数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S170)。入賞可能回数カウンタまたは遊技可能回数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
S170の処理により入賞可能回数カウンタまたは遊技可能回数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、RB終了時処理を行う(S171)。具体的には、メインCPU51は、RB作動中フラグをオフにする、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタをクリアするなどの処理を行う。メインCPU51は、RB終了時処理を行うとボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに戻す。
[RTゲーム数カウンタ更新処理]
次に、図38を参照して、RTゲーム数カウンタ更新処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S181)。RTゲーム数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。一方、RTゲーム数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタを1減算する(S182)。
次に、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタは「0」であるか否かを判別する(S183)。RTゲーム数カウンタは「0」ではないと判別したとき、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了し、処理をメインフローに移す。一方、RTゲーム数カウンタは「0」であると判別したとき、メインCPU51は、現在のRT遊技状態フラグをオフする(S184)。なお、S184の処理の後に、いずれかのRT遊技状態フラグをオンにするようにしてもよい。このとき、セットするRT遊技状態フラグは、抽籤等で決定せずに、移行前の(S184の処理でオフした)RT遊技状態フラグに応じて予め定められていることが好ましい。S184の処理を終えると、メインCPU51は、RTゲーム数カウンタ更新処理を終了し、処理をメインフローに移す。
[ボーナス作動チェック処理]
次に、図39を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU51は、表示役はボーナス(BB1、BB2、RB1〜RB3、SB1〜SB3)であるか否かを判別する(S201)。表示役はボーナスであると判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動時テーブルを参照し、表示役に応じてボーナス作動時処理を行う(S202)。この処理では、BB遊技状態フラグ又はRB遊技状態フラグ又はSB遊技状態フラグがオンされる。そして、BB遊技状態フラグがオンされる場合は、ボーナス終了枚数カウンタに「345」がセットされる。また、RB遊技状態フラグがオンされる場合は、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに「8」がセットされる。
次に、メインCPU51は、持越役格納領域に格納されているデータをクリアする(S203)。続いて、メインCPU51は、ボーナスの種別に応じたRT遊技状態フラグをセットし、RTゲーム数カウンタをクリアする(S204)。この処理は、ボーナスの表示を契機としてRTの状態を移行させる場合に実行する処理であり、本実施形態では実行しない。
次に、メインCPU51は、ボーナス開始コマンドを副制御回路42に対して送信する(S205)。ボーナス開始コマンドには、ボーナスゲームが開始したことを示す情報などが含まれる。S205の処理を終えると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図29参照)に移す。
S201の処理において表示役はボーナスではないと判別したとき、メインCPU51は、表示役はリプレイ(リプレイA、リプレイB及び特殊リプレイのいずれか)であるか否かを判別する(S206)。表示役はリプレイではないと判別したとき、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
S206の処理において表示役はリプレイであると判別したとき、メインCPU51は、投入枚数カウンタを自動投入枚数カウンタに複写する(S207)。S207の処理を終えると、メインCPU51は、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
[メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)]
次に、図40を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
はじめに、メインCPU51は、レジスタの退避を行う(S221)。次に、メインCPU51は、入力ポートチェック処理を行う(S222)。この処理では、ストップスイッチ17S等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU51は、リール制御処理を行う(S223)。この処理では、全リールの回転開始が要求されたときに、各リール3L,3C,3Rの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動が制御される。また、滑り駒数が決定されたときは、該当するリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新される。そして、更新された図柄カウンタが停止予定位置に応じた値に一致する(停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達する)のを待って、該当するリールの回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータの駆動が制御される。
次に、メインCPU51は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S224)。この処理では、7セグ表示器6の駆動制御を行って払出枚数やクレジット枚数などを表示させる。次に、メインCPUは、レジスタの復帰を行う(S225)。この処理が終了すると、メインCPU51は、割込処理を終了する。
<サブROMに記憶されているデータテーブルの構成>
次に、図41を参照して、サブROM82に記憶されている演出データ管理テーブルについて説明する。演出データ管理テーブルは、演出番号と、各契機に対応して実行される演出に係わるアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定する演出データと、を規定している。
演出番号とは、サブCPU81が、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて抽籤により決定される番号である。
各契機には、スタートレバー16の操作(「レバー」と表示)、第1停止操作(「第1停止」と表示)、第2停止操作(「第2停止」と表示)が含まれている。また、本実施形態における各契機には、第3停止操作(「第3停止」と表示)、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作(「ベット」と表示)が含まれている。
各演出データのA〜Jは、2秒間の演出に係るアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定する。演出データのA〜Jそれぞれが指定するアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータは、映像の内容、メロディ及び発光パターンが異なっている。
例えば、演出番号として「1」が決定された場合のスタートレバーの操作に対応する演出データは、「A」である。したがって、レバーの操作後から第1停止操作までは、演出データの「A」によって指定されたアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータによる演出が実行される。同様に、演出番号として「1」が決定された場合の第1停止操作に対応する演出データは、「B」である。したがって、第1停止操作後から第2停止操作までは、演出データの「B」によって指定されたアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータ(演出データの「A」によって指定されたデータとは、映像の内容、メロディ及び発光パターンが異なっているデータ)による演出が実行される。
なお、図41では、演出番号として、「1」と「2」を例示しているが、設定する演出番号の数は適宜変更可能である。また、演出データとして、「A」〜「J」を例示しているが、設定する演出データの数は、適宜変更可能である。
<副制御回路の動作説明>
次に、図42〜図45を参照して、副制御回路42のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
[主基板通信タスク]
まず、図42を参照して、サブCPU81により行われる主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S501)。次に、サブCPU81は、コマンドを受信した場合、受信したコマンドの種別を抽出する(S502)。
次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S503)。前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したとき、サブCPU81は、処理をS501に移す。
一方。前回とは異なるコマンドを受信したと判別したとき、サブCPU81は、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する(S504)。メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。S504の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS501に移す。
[演出登録タスク]
次に、図43を参照して、サブCPU81により行われる演出登録タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、メッセージキューからメッセージを取り出す(S511)。次に、サブCPU81は、メッセージキューにメッセージは有るか否かを判別する(S512)。メッセージは無かったと判別したとき、サブCPU81は、処理をS511に移す。
一方、メッセージは有ると判別したとき、サブCPU81は、メッセージから遊技情報を複写する(S513)。この処理では、例えば、パラメータによって特定される、内部当籤役、回転が停止したリールの種別、表示役、遊技状態フラグ等の各種データがサブRAM83に設けられた格納領域に複写される。
次に、サブCPU81は、後で図44を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S514)。この処理では、受信したコマンドの種別に応じて、演出内容の決定や演出データの記憶等が行われる。
S514の処理の後、サブCPU81は、サウンドデータをサウンド実行領域838に記憶する(S515)。すなわち、サウンドデータの登録を行う。次に、サブCPU81は、アニメーションデータをアニメーション実行領域837に記憶する(S516)。すなわち、アニメーションデータの登録を行う。次に、サブCPU81は、ランプデータをランプ実行領域839に記録する(S517)。すなわち、ランプデータの登録を行う。サウンドデータの登録、アニメーションデータの登録及びランプデータの登録は、演出内容決定処理において記憶された演出データに基づいて行われる。なお、サウンドデータの登録、アニメーションデータの登録及びランプデータの登録の処理の内容は、同様のため、後でサウンドデータの登録についてのみ詳細に説明し、アニメーションデータの登録及びランプデータの登録についての説明は省略する。
S517の処理を終えると、サブCPU81は、処理をS511に移す。なお、サウンドデータ、アニメーションデータ及びランプデータが各実行領域に記録されると、サブCPU81は、記録されたサウンドデータ、アニメーションデータ及びランプデータに基づき、演出を実行する。
[演出内容決定処理]
次に、図44を参照して、演出内容決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S521)。スタートコマンド受信時であると判別したとき、サブCPU81は、演出用乱数値を抽出し、内部当籤役等に基づいて演出番号を抽籤により決定する(S522)。
次に、サブCPU81は、演出データ管理テーブルを参照して、決定した演出番号に基づき、各契機の演出データを演出データ記憶領域831に記憶させる(S523)。例えば、演出番号として「1」が決定された場合、スタートレバー16の操作に対応する演出データとして「A」が記憶され、第1停止操作に対応する演出データとして「B」が記憶され、第2停止操作に対応する演出データとして「C」が記憶される。また、第3停止操作に対応する演出データとして「D」が記憶され、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作に対応する演出データとして「E」が記憶される。
次に、サブCPU81は、演出データ記憶領域831を参照し、スタートレバー操作に対応する演出データをアニメーションバッファ833、サウンドバッファ834及びランプバッファ835のそれぞれに記憶させる(S524)。S524の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
S521の処理においてスタートコマンド受信時ではないと判別したとき、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
[サウンドデータの登録処理]
次に、図45を参照して、サウンドデータの登録処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S531)。
スタートコマンド受信時でないと判別したとき、サブCPU81は、演出データが指定したサウンドデータに従ってスピーカ21L,21Rが音を出力中か否かを判別する(S532)。出力中と判別すると、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
一方、出力していないと判別すると、次順の契機に対応するコマンドを受信したかを判別する(S533)。なお、本実施形態では、スタートレバー16の操作によって送信されるスタートコマンド、第1停止操作に係るストップコマンド、第2停止操作に係るストップコマンド、第3停止操作に係るストップコマンド、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作によって送信されるベットコマンドの順でコマンドを受信する。なお、次順の契機に対応するコマンドを受信したか否かの判別は、例えば、サブRAM83に各コマンドに対応し、受信した場合に立つフラグを格納するフラグ格納領域を設け、このフラグ格納領域を参照することで行ってもよい。
次順の契機に対応するコマンドを受信していないと判別するとき、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
一方、次順の契機に対応するコマンドを受信したと判別するとき、サブCPU81は、演出データ管理テーブルを参照して受信したコマンドに対応する演出データを特定する(S534)。
次に、サブCPU81は、特定した演出データをサウンドバッファ834に記憶させる(S535)。このとき、演出データが各バッファに既に記憶されている場合は、この演出データを削除し、特定した演出データを記憶させる。
S531でスタートコマンド受信時であると判別したとき、また、S535の処理後、サブCPU81は、サウンドバッファ834を参照し、記憶されている演出データが指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶する(S536)。すなわち、サウンドデータの登録を行う。
S536の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
以上、図1〜図45を参照して、第1の実施形態のパチスロ1の構成と動作の説明を行った。
次に、図46を参照して、第1の実施形態におけるパチスロ1の作用について説明する。図46において、白抜きの矢印は、スタートレバー16の操作、第1〜第3停止操作及びメダル投入又はベットボタン12の操作の時期、すなわちサブCPU81が、スタートコマンド、第1〜第3停止操作に係るストップコマンド及びベットコマンドを受信した時期を示している。また、白抜きの矢印の間にある矢印は、各操作間の間隔を示している。
本実施形態に係るパチスロ1では、副制御回路42(図4参照)がメインCPU51からスタートコマンドを受信すると、サブCPU81(図5参照)は、演出内容決定処理(図44参照)によって、演出番号を決定する。そして、サブCPU81は、決定した演出番号に対応する各契機における演出データを演出データ記憶領域831に記憶させる。例えば、決定した演出番号が「1」の場合、サブCPU81は、スタートレバー16の操作に対応する演出データとして「A」を演出データ記憶領域831に記憶させる。同様に、第1停止操作に対応する演出データとして「B」を記憶させ、第2停止操作に対応する演出データとして「C」記憶させ、第3停止操作に対応する演出データとして「D」を記憶させ、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作に対応する演出データとして「E」を記憶させる。また、サブCPU81は、スタートレバー16の操作に対応する演出データの「A」を、各バッファ領域833,834,835に記憶させる。
そして、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図45参照)によって、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「A」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力させる(スピーカ21L,21Rに出力を指示する)。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「A」が指定するサウンドデータが出力される。なお、同様に、サブCPU81は、演出データの「A」が指定するアニメーションデータ及びランプデータの登録を行って、液晶表示装置10及びランプ20による演出を行う。
図46に示すように、スタートレバー16の操作から3秒後に、第1停止操作が行われると、サブCPU81は、各バッファ領域に演出データの「B」を記憶させる。そして、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「B」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力させる。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「A」が指定するサウンドデータの出力が終了してから1秒後に、演出データの「B」が指定するサウンドデータが出力される。なお、同様に、サブCPU81は、演出データの「B」が指定するアニメーションデータ及びランプデータの登録を行って、液晶表示装置10及びランプ20による演出を行う。
また、第1停止操作から4秒後に第2停止操作が行われると、サブCPU81は、各バッファ領域に演出データの「C」に記憶させる。そして、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「C」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力させる。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「B」が指定するサウンドデータの出力が終了してから2秒後に、演出データの「C」が指定するサウンドデータが出力される。
また、第2停止操作から6秒後に第3停止操作が行われると、サブCPU81は、各バッファ領域に記演出データの「D」を記憶させる。そして、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「D」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力させる。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「C」が指定するサウンドデータの出力が終了してから4秒後に、演出データの「D」が指定するサウンドデータが出力される。
また、第3停止操作から4秒後にメダルの投入操作又はベットボタン12の操作が行われると、サブCPU81は、各バッファ領域に演出データの「E」に記憶させる。そして、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「E」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力させる。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「D」が指定するサウンドデータの出力が終了してから2秒後に、演出データの「E」が指定するサウンドデータが出力される。
このように、スタートレバー16の操作、ストップボタン17L,17C,17Rの操作及びメダルの投入操作又はベットボタン12の操作に対応するサウンドデータをスピーカ21L,21Rから出力させる時期を、遊技者によるスタートレバー16の操作、ストップボタン17L,17C,17Rの操作及びメダルの投入操作又はベットボタン12の操作の時期によって変化させることができる。したがって、スタートレバー16の操作、ストップボタン17L,17C,17Rの操作及びメダルの投入操作又はベットボタン12の操作が行われているときに出力される演出のための音楽(以下、演出音楽と称する場合がある)を、遊技者による操作の時期によって異ならせることができる。このため、遊技中に所定のBGMを繰り返し出力する場合に比べて、出力される演出音楽が多様になるため、遊技の興趣を十分に高めることができる。
なお、本実施形態において、連続する操作の間隔が2秒に満たない場合でも、前順の操作に対応するサウンドデータが2秒間出力された後で、次順の操作に対応するサウンドデータの出力が行われる。例えば、スタートレバー16の操作から1.6秒後に第1停止操作があった場合、サブCPU81は、スタートレバー16の操作に対応するサウンドデータ(上述のように演出データの「A」によって指定されるサウンドデータ)が2秒間出力された後で、第1停止操作に対応するサウンドデータが出力される。
2.第2の実施形態
次に、図47及び図48を参照して、第2の実施形態におけるパチスロ100について説明する。
本実施形態に係るパチスロ100は、第1の実施形態におけるパチスロ1に対して、実行するサウンドデータの登録処理、アニメーションデータの登録処理及サウンドデータの登録処理の内容が異なっている。また、本実施形態におけるサウンドデータの登録処理、アニメーションデータの登録処理及びランプデータの登録処理の内容は、同様である。このため、これらの登録処理の内、パチスロ100が実行するサウンドデータの登録処理についてのみ後で図47を参照して説明する。なお、第1の実施形態におけるパチスロ1と共通する構成に同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
[サウンドデータの登録処理]
まず、図47を参照して、パチスロ100のサウンドデータの登録処理について説明する。
図47に示すとおり、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S601)。
スタートコマンド受信時でないと判別したとき、サブCPU81は、演出データが指定したサウンドデータに従ってスピーカ21L,21Rが音を出力中か否かを判別する(S602)。出力中と判別すると、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
一方、出力していないと判別すると、次順の契機に対応するコマンドを受信したかを判別する(S603)。なお、本実施形態も第1の実施形態と同様に、スタートレバー16の操作によって送信されるスタートコマンド、第1停止操作に係るストップコマンド、第2停止操作に係るストップコマンド、第3停止操作に係るストップコマンド、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作によって送信されるベットコマンドの順でコマンドを受信する。
次順の契機に対応するコマンドを受信したと判別するとき、サブCPU81は、演出データ管理テーブルを参照して受信したコマンドに対応する演出データを特定し(S604)、処理をS606に移す。
一方、次順の契機に対応するコマンドを受信していないと判別するとき、サブCPU81は、前回受信したコマンドに基づき、演出データ管理テーブルを参照して受信したコマンドに対応する演出データを特定し(S605)、処理をS606に移す。
S606では、サブCPU81は、特定した演出データをサウンドバッファ834に記憶させる(S606)。このとき、各バッファに演出データが既に記憶されている場合は、この演出データを削除し、特定した演出データを記憶させる。
S601でスタートコマンド受信時であると判別したとき、また、S606の処理後に、サブCPU81は、サウンドバッファ834を参照し、記憶されている演出データが指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶する(S607)。すなわち、サウンドデータの登録を行う。
S607の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
次に、図48を参照して、第2の実施形態におけるパチスロ100の作用について説明する。図48において、白抜きの矢印は、スタートレバー16の操作、第1〜第3停止操作及びメダルの投入操作又はベットボタン12の操作の時期、すなわちサブCPU81が、スタートコマンド、第1〜第3停止操作に係るストップコマンド及びベットコマンドを受信した時期を示している。また、白抜きの矢印の間にある矢印は、各操作間の間隔を示している。
演出内容決定処理(図44参照)によって決定された演出番号が「1」の場合、パチスロ100のサブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図47参照)によってサウンドバッファ834に記憶されている演出データの「A」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力する。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「A」が指定するサウンドデータが出力される。
スビーカー21L,21Rから演出データの「A」が指定するサウンドデータの出力後、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図47参照)において、サウンドバッファ834に演出データの「A」を再度記憶させ、演出データの「A」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に再度記憶させる。これによって、図48に示すように、スビーカー21L,21Rから演出データの「A」が指定するサウンドデータが連続して出力される。
スタートレバー16の操作から3秒後に、第1停止操作が行われると、サブCPU81は、2回目の演出データの「A」が指定するサウンドデータの出力後、各バッファ領域に演出データの「B」を記憶させる。次に、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「B」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録する。これによって、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「A」が指定するサウンドデータの2回目の出力後、演出データの「B」が指定するサウンドデータが出力される。
スビーカー21L,21Rから演出データの「B」が指定するサウンドデータの出力後、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図47参照)において、サウンドバッファ834に演出データの「B」を再度記憶させ、演出データの「B」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に再度記憶させる。これによって、図48に示すように、スビーカー21L,21Rから演出データの「B」が指定するサウンドデータが連続して出力される。
第1停止操作から4秒後に、第2停止操作が行われると、サブCPU81は、2回目の演出データの「B」が指定するサウンドデータの出力後、各バッファ領域に演出データの「C」を記憶させる。次に、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「C」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録する。これによって、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「B」が指定するサウンドデータの2回目の出力後、演出データの「C」が指定するサウンドデータが出力される。
また、図48に示すように、第2停止操作から6秒後に第3停止操作が行われると、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「C」が指定するサウンドデータの3回目の出力後、演出データの「D」が指定するサウンドデータが出力される。
また、第3停止操作から4秒後にメダルの投入操作又はベットボタン12の操作が行われると、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「D」が指定するサウンドデータの2回目の出力後、演出データの「E」が指定するサウンドデータが出力される。
このように、本実施形態のパチスロ100では、第1の実施形態のパチスロ1と同様に、スタートレバー16の操作、ストップボタン17L,17C,17Rの操作、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作に対応するサウンドデータを、スピーカ21L,21Rから出力させる時期を、遊技者による各操作の時期によって変化させることができる。したがって、演出音楽を、遊技者による各操作の時期によって異ならせることができる。このため、遊技中に所定のBGMを繰り返し出力する場合に比べて、出力される演出音楽が多様になるため、遊技の興趣を十分に高めることができる。
また、各操作に対応するサウンドデータの長さよりも、操作間の間隔が長い場合、前順の操作に対応するサウンドデータが、次順の操作が行われるまで、繰り返し出力されるので、演出音楽が途切れることがない。このため、遊技の興趣を十分に高めることができる。
3.第3の実施形態
次に、図49〜図51を参照して、第3の実施形態におけるパチスロ200について説明する。
本実施形態に係るパチスロ200は、第1の実施形態におけるパチスロ1及び第2の実施形態におけるパチスロ100に対して、実行するサウンドデータの登録処理、アニメーションデータの登録処理及サウンドデータの登録処理の内容が異なっている。また、本実施形態におけるサウンドデータの登録処理、アニメーションデータの登録処理及びランプデータの登録処理の内容は、同様である。このため、これらの登録処理の内、パチスロ200が実行するサウンドデータの登録処理についてのみ後で図49を参照して説明する。なお、第1の実施形態におけるパチスロ1と共通する構成に同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
パチスロ200のサブROM82(図5参照)には、演出データのA〜Jの他に、操作待ち演出データの「XA」が記憶されている。操作待ち演出データの「XA」は、2秒間の演出に係るアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータを指定する。演出データのA〜J及びXAのそれぞれが指定するアニメーションデータ、サウンドデータ及びランプデータは、映像の内容、メロディ及び発光パターンが異なっている。
[サウンドデータの登録処理]
次に、図49を参照して、サウンドデータの登録処理について説明する。
図49に示すとおり、サブCPU81は、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S701)。
スタートコマンド受信時でないと判別したとき、サブCPU81は、演出データが指定したサウンドデータに従ってスピーカ21L,21Rが音を出力中か否かを判別する(S702)。出力中と判別すると、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
一方、出力していないと判別すると、次順の契機に対応するコマンドを受信したかを判別する(S703)。なお、本実施形態も第1の実施形態と同様に、スタートレバー16の操作によって送信されるスタートコマンド、第1停止操作に係るストップコマンド、第2停止操作に係るストップコマンド、第3停止操作に係るストップコマンド、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作によって送信されるベットコマンドの順でコマンドを受信する。
次順の契機に対応するコマンドを受信したと判別するとき、サブCPU81は、演出データ管理テーブルを参照して受信したコマンドに対応する演出データを特定し(S704)、処理をS706に移す。
一方、次順の契機に対応するコマンドを受信していないと判別するとき、サブCPU81は、演出データとして、操作待ち演出データの「XA」を特定し(S705)、処理をS706に移す。
S706では、CPU81は、特定した演出データをサウンドバッファ834に記憶させる(S706)。このとき、各バッファに演出データが既に記憶されている場合は、この演出データを削除し、特定した演出データを記憶させる。
S701でスタートコマンド受信時であると判別したとき、また、S706の処理後に、サブCPU81は、サウンドバッファ834を参照し、記憶されている演出データが指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶する(S707)。すなわち、サウンドデータの登録を行う。
S707の処理を終えると、サブCPU81は、演出内容決定処理を終了し、処理を演出登録タスク(図43参照)に移す。
次に、図50を参照して、第3の実施形態におけるパチスロ200の作用について説明する。図50において、白抜きの矢印は、スタートレバー16の操作、第1〜第3停止操作及びメダルの投入操作又はベットボタン12の操作の時期、すなわちサブCPU81が、スタートコマンド、第1〜第3停止操作に係るストップコマンド及びベットコマンドを受信した時期を示している。また、白抜きの矢印の間にある矢印は、各操作間の間隔を示している。
演出内容決定処理(図44参照)によって決定された演出番号が「1」の場合、パチスロ200のサブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図49参照)によってサウンドバッファ834に記憶されている演出データの「A」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録し、スピーカ21L,21Rから出力する。すなわち、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「A」が指定するサウンドデータが出力される。
スビーカー21L,21Rから演出データの「A」が指定するサウンドデータの出力後、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図49参照)において、サウンドバッファ834に操作待ち演出データの「XA」を記憶させ、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶させる。これによって、図50に示すように、スビーカー21L,21Rから操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータが出力される。
スタートレバー16の操作から3秒後に、第1停止操作が行われると、サブCPU81は、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの出力後、各バッファ領域に演出データの「B」を記憶させる。次に、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「B」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録する。これによって、スビーカー21L,21Rからは、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの出力後、演出データの「B」が指定するサウンドデータが出力される。
スビーカー21L,21Rから演出データの「B」が指定するサウンドデータの出力後、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図49参照)において、サウンドバッファ834に操作待ち演出データの「XA」を記憶させ、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶させる。これによって、図50に示すように、スビーカー21L,21Rから操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータが出力される。
第1停止操作から4秒後に、第2停止操作が行われると、サブCPU81は、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの出力後、各バッファ領域に演出データの「C」を記憶させる。次に、サブCPU81は、サウンドバッファ834に記憶されている演出データの「C」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記録する。これによって、スビーカー21L,21Rからは、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの出力後、演出データの「C」が指定するサウンドデータが出力される。
スビーカー21L,21Rから演出データの「C」が指定するサウンドデータの出力後、サブCPU81は、サウンドデータの登録処理(図49参照)において、サウンドバッファ834に操作待ち演出データの「XA」を記憶させ、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータをサウンド実行領域838に記憶させる。これによって、図50に示すように、スビーカー21L,21Rから操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータが出力される。
また、図50に示すように、第2停止操作から6秒後に第3停止操作が行われると、スビーカー21L,21Rからは、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの2回目の出力後、演出データの「D」が指定するサウンドデータが出力される。
また、第3停止操作から4秒後にメダルの投入操作又はベットボタン12の操作が行われると、スビーカー21L,21Rからは、演出データの「D」が指定するサウンドデータと操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータの出力後、演出データの「E」が指定するサウンドデータが出力される。
このように、本実施形態のパチスロ200では、第1の実施形態のパチスロ1と同様に、スタートレバー16の操作、ストップボタン17L,17C,17Rの操作、メダルの投入操作又はベットボタン12の操作に対応するサウンドデータを、スピーカ21L,21Rから出力させる時期を、遊技者による各操作の時期によって変化させることができる。したがって、演出音楽を、遊技者による各操作の時期によって異ならせることができる。このため、遊技中に所定のBGMを繰り返し出力する場合に比べて、出力される演出音楽が多様になるため、遊技の興趣を十分に高めることができる。
また、各操作に対応するサウンドデータの長さよりも、操作間の間隔が長い場合、操作待ち演出データの「XA」が指定するサウンドデータが、次順の操作が行われるまで、繰り返し出力されるので、演出音楽が途切れることがない。このため、遊技の興趣を十分に高めることができる。
なお、サブROM82に操作待ち演出データの「XA」の他に、複数の操作待ち演出データを記憶させてもよい。例えば、サブROM82に操作待ち演出データの「XA」,「XB」,「XC」,「XD」を記憶させてもよい。また、操作待ち演出データの「XA」を演出データの「A」に対応付け、操作待ち演出データの「XB」を演出データの「B」に、操作待ち演出データの「XC」を演出データの「C」に、操作待ち演出データの「XD」を演出データの「D」に、対応させて記憶させてもよい。この場合、図51に示すように、操作間において、演出データのA〜Dが指定するサウンドデータが出力された後、各演出データに対応する操作待ち演出データの「XA」,「XB」,「XC」,「XD」に指定されるサウンドデータが出力される。
このため、出力される演出音楽が更に多様となり、遊技の興趣を更に高めることができる。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施形態を含むことは言うまでもない。
例えば、第1〜第3の実施形態では、サブCPU82がアニメーションデータの登録処理、ランプデータの登録処理、サウンドデータの登録処理(図45,図47,図49参照)において、各バッファ領域833,834,835の演出データの上書き(既に記憶されている演出データを削除し、新たに演出データを記憶させること)を行う態様を説明した。しかし、演出登録タスク(図43参照)において、各バッファ領域833,834,835の演出データを上書きするサブルーチンを設けて、各バッファ領域833,834,835の演出データを一括して上書きしてもよい。
また、本発明を、パチンコ遊技機、ストップボタン7L,7C,7Rを備えないスロットマシン等の他の遊技機に適用してもよい。