以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。本発明の実施形態においては、本発明を遊技台の一例であるスロットマシンに適用した場合について説明している。
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
<全体構成>
スロットマシン100の本体101の中央内部には、外周面に複数種類の図柄(「ベル」、「スイカ」、「チェリー」等:図示省略)が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形枠材に貼り付けられて各リール110乃至112が構成されている。リール110乃至112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110乃至112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組合せが変動することとなる。なお、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
また、各々のリール110乃至112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。また、各々のリール110乃至112の左右両側には、それぞれ複数のライン表示LED(図示省略)が配置されており、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)の光を発することが可能であり、各原色に対応したLED等を含んで構成される。
なお、スロットマシン100内部において各々のリール110乃至112の近傍には、投光部と受光部からなる光学式センサ(図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部のあいだを、リールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン114上に表示されるようにリール110乃至112を停止させる。
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、スロットマシン100に投入されたメダルの数によって予め定まっている。5本の入賞ライン114のうち、例えば、メダルが1枚投入された場合、中段の水平入賞ライン114が有効となり、メダルが2枚投入された場合、上段水平入賞ライン114と下段水平入賞ライン114が追加された3本が有効となり、メダルが3枚投入された場合、右下り入賞ライン114と右上り入賞ライン114が追加された5本が入賞ラインとして有効になる。なお、入賞ライン114の数については5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110乃至112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において役の一つである再遊技役に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要)を遊技者に知らせるランプである。告知ランプ123は、後述する内部抽選において、特定の役(例えば、RB(レギュラーボーナス)等のボーナス)に内部当選していることを遊技者に知らせるランプである。メダル投入ランプ124は、メダルの投入が可能であることを知らせるランプである。払出枚数表示器125は、何らかの役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技回数表示器126は、メダル投入時のエラー表示や、レギュラーボーナスゲーム中(RBゲーム中)の遊技回数、所定の役への入賞回数等を表示するための表示器である。貯留枚数表示器127は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。
メダル投入ボタン130及び131は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルを所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、メダル投入ボタン130(マックスベットボタンともいう)が押下されると3枚投入され、メダル投入ボタン131(ワンベットボタンともいう)が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入されるようになっている。メダル投入ブロック134は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するためのメダル投入口を形成するブロックである。すなわち、メダルの投入は、メダル投入ボタン130又は131により電子的に投入することもできるし、メダル投入ブロック134のメダル投入口から実際のメダルを投入することもできる。
スタートレバー135は、遊技の開始操作を行うためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入ブロック134のメダル投入口に所望する枚数のメダルを投入して、スタートレバー135を操作すると、これを契機としてリール110乃至112が回転し、遊技が開始される。ストップボタンユニット136に設けられたストップボタン137乃至139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110乃至112に対する停止操作を行うためのボタンであり、各リール110乃至112に対応して設けられている。そして、いずれかのストップボタン137乃至139を操作すると対応するいずれかのリール110乃至112が停止することになる。
精算ボタン132は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155よりメダル受皿210に排出するためのボタンである。
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。ドアキー140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉102を開けることができる。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。メダル受皿210は、メダル払出口155から払出されたメダルを溜めるための器である。なお、メダル受皿210は、本実施形態では発光可能な受皿を採用しており、以下受皿ランプ210と呼ぶこともある。
音孔160は、スロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154及び受皿ランプ210は、遊技を盛り上げるための装飾用のランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。灰皿部200は、煙草の吸殻を入れるための容器であり、メダル受皿210の内側にネジ止めされている。リールパネル161は、図柄表示窓113を有するパネルであり、タイトルパネル162は、そのスロットマシンの機種名や各種のデザインが描かれるパネルである。
液晶表示装置(LCD)180は、遊技に関する各種の情報を表示することができる(例えば、ゲームを盛り上げるためのキャラクタ等を登場させたり、リーチ目等を表示させたり、スロットマシンの内部で異常が発生したときのエラーの内容を表示させたりする)。もちろん、液晶表示装置180のかわりに、複数のLEDを2次元に配置したドットマトリックス式表示装置等、他の表示手段を用いてもよい。また。液晶表示装置180の左右には開閉可能な1対の扉を備えた扉装置183が設けられ、液晶表示装置180の演出に合わせて、扉を開閉させて、演出を行うようになっている。
<制卸部>
次に、図2及び図3を参照して、スロットマシン100の制御部の回路構成について詳細に説明する。スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された制御情報(以下、コマンドと略称)に応じて各種機器を制御する副制御部400と、から構成されている。
<主制御部>
まず、図2を参照して、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するためのタイマ割り込み処理の周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
また、CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、当選役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等の各種データを記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する副制御部400においても同様である。また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算ボタンセンサ324、メダル払い出しセンサ326、及び判定回路319の状態を検出し、各センサを監視している。
スタートレバーセンサ321はスタートレバー135の操作を検知するためのセンサである。ストップボタンセンサ322はストップボタン137乃至139のいずれかが押された場合、どのストップボタンが押されたかを検知するためのセンサである。メダル投入ボタンセンサ323はメダル投入ボタン130及び131のいずれかが押下された場合、どのメダル投入ボタンが押されたかを検知するためのセンサである。精算ボタンセンサ324は、精算ボタン132が一回押されると、精算可能なメダルが払い出されることになる。本実施形態では、精算可能なメダルとは貯留されているメダルとベットされているメダルの双方であるが、貯留されているメダルのみとしてもよい。メダル払い出しセンサ326は、払い出されるメダルを検知するためのセンサである。メダル投入センサ320は、メダル投入ブロック134の内部の通路に2個設置されており、判定回路319を介して、メダルの通過有無を検出する。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370及び371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのモータを制御するリールモータ駆動部330と、ホッパーのモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ124等)と、7セグメント(SEG)表示器341(払出枚数表示器125、遊技回数表示器126、貯留枚数表示器127等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基づいて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、後述する当選役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本発実施形態における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。例えば、水晶発振器311のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントするカウンタと、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜16777215までの値をインクリメントするカウンタとを備えている。
CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。主制御部300と副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は副制御部400へコマンドを送信するが、副制御部400から主制御部300へ何らかのコマンド等を送信することはできない。
<副制御部>
次に、図3を参照して、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信されたコマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
また、CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の図柄を左右両側より照明するためのライン表示LED420、前面扉102の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、扉・液晶画面制御部500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472等が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定の情報を店の係員等が確認できるようになっている。更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。すなわち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ150、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ128、タイトルパネルランプ170、払出口ストロボ171、及び受け皿ランプ210を制御する。タイトルパネルランプ170は、タイトルパネル162を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払出口155の内側に設置されたストロボタイプのランプである。なお、CPU410から扉・液晶画面制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。扉・液晶画面制御部500は、液晶表示装置180及び扉装置183を制御する制御部である。
<リールの図柄配列>
図4は、各リール110乃至112に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。同図に示すように、各リール110乃至112には、複数種類の図柄が所定コマ数(ここでは21コマ)だけ配置されている。図柄表示窓113には、21コマの内の3コマ分が表示される。
図4の左端に示した図柄番号1乃至21は、リール上のどの位置のコマに各図柄が配置されているか、すなわち、リール上の図柄の配置位置を示す図柄番号である。この図柄番号と図柄とは1対1で対応しており、例えば、左リール110の図柄番号1のコマにはリプレイ図柄、中リール111の図柄番号1のコマにはベル図柄、右リール112の図柄番号1のコマにはベル図柄がそれぞれ配置されている。同様にして、左リール110の図柄番号2のコマにはベル図柄、中リール111の図柄番号2のコマにはリプレイ図柄、右リール112の図柄番号2のコマにはリプレイ図柄がそれぞれ配置されている。
なお、図4では、各図柄を簡略化して文字で示しているが、実際には、各種デザイン、例えば、「ベル」ならば黄色のベルの絵を模した絵図等を描くことができる。また、空白のコマは、ブランク図柄であり、何も印刷されていない図柄(もしくは入賞に関係ない図柄)となっている。
<入賞役>
図5は、本実施形態における入賞に関する配当表を示している。同図に示すように、入賞役としては、RB、チェリーの小役、ベルの小役、スイカの小役、リプレイ、RT及びハズレがある。ここで、レギュラーボーナス(RB)はボーナスゲームに移行する図柄として、また、リプレイは新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる図柄として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞役」には、RB、再遊技が含まれ、本実施形態における「入賞」には、RB、再遊技ヘの入賞が含まれる。さらにチェリーの小役が入賞役の場合には、RT(リプレイタイム)遊技状態(再遊技(リプレイ)の当選確率が一般遊技状態と比べてアップした遊技状態)が作動するように構成しているため、役および入賞役にRTを含むものとする。また、本実施形態においては、後述するように、一般遊技状態、RB内部当選状態、RB遊技状態、RT遊技状態の4つの遊技状態があり、各遊技状態において、上述した入賞役が備えられている(RBは、RB内部当選状態及びRB遊技状態には存在しない)。
例えば、一般遊技状態において、BAR−BAR−BARの図柄組合せが、有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、RBに入賞し、次遊技からレギュラーボーナス(RB)ゲーム(RB遊技状態)が開始される。また、チェリー−ANY−ANYの図柄組合せが、有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、チェリーの小役に入賞し、10枚のメダルが払い出される。なお、ANYはどの図柄でもよいことを示しており、例えば、チェリー−ベル−スイカを有効化されたいずれかの入賞ライン114に沿って停止表示した場合には、左リール110がチェリー図柄を入賞ライン114に沿って停止表示していることから、チェリーの小役を入賞役として決定し、10枚のメダルが払い出される。
これに加えて、チェリー−ANY−ANYの図柄組合せが、有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、次遊技からRT(リプレイタイム)遊技状態が開始される。なお、本実施形態では、RT(リプレイタイム)遊技状態が5ゲーム間、継続される。
また、ベル−ベル−ベルの図柄組合せが有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、ベルの小役に入賞し、15枚のメダルが払い出される。また、スイカ−スイカ−スイカの図柄組合せが有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、スイカの小役に入賞し、12枚のメダルが払い出される。また、リプレイ−リプレイ−リプレイの図柄組合せが有効化された入賞ライン114のいずれかに揃うと、リプレイの入賞となり、次回の遊技がメダルの投入なしで行うことができる。
次に、本実施形態の演出の遷移を示す図6を参照して、スロットマシン100の遊技性について説明する。本実施形態では、一般遊技状態において、チェリーの小役に入賞すると、RT遊技状態を利用して数ゲーム(5ゲーム)に亘る期待感演出を実行するようになっている。ここで、チェリーの小役に入賞するのは、図6に示すように、チェリーの小役に当選してチェリーの小役に入賞する場合と、RBとチェリーの小役に同時に当選してチェリーの小役に入賞する場合があるので、遊技者は、チェリー入賞を契機に期待感演出が開始されると、RB入賞への期待感を高めつつ、遊技に臨むことができる。そして、本実施形態の期待感演出には、図6に示すように、3種類の異なった期待感演出、具体的には、VJ、LIVE、及びSHAKEが用意されているので、この3種類の中から遊技者によって選択された、いずれかの期待感演出が実行されるようになっている。すなわち、遊技者が選択した期待感演出に応じて、異なる演出音(例えば、スタート音、停止音、入賞音などの効果音)が出力される(VJ演出では、VJ演出用の演出音、LIVE演出では、LIVE演出用の演出音、SHAKE演出では、SHAKE演出用の演出音が出力される)ので、遊技者は、一般遊技状態においても、多彩な期待感演出を視聴することができ、遊技が単調にならず、興趣を持って遊技に取り組むことができる。
<遊技の基本的制御>
次に、図7及び図8を用いて、上述した特徴を有するスロットマシン100の動作について説明する。ここで、図7は、スロットマシン100における遊技の基本的制御を示す主制御部メイン処理のフローチャートである。遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU310が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、同図の処理を繰り返し実行する。また、図8は、主制御部300のCPU310が実行する割り込み処理のフローチャートである。CPU410は同図の処理を所定周期(約2msec)で行う。
まず、図6を参照して、主制御部メイン処理について説明する。
ステップS10では、メダル投入に関する処理を行い、メダルの投入の有無をチェックし、メダルの投入の規定枚数を設定する(投入されたメダルに対応する本数の入賞ライン114を有効化する)。メダルが投入されたことを検出するたびに、メダル投入を示す情報を含んだメダル投入コマンドを副制御部400に送信する。また、本実施形態では、メダルが1枚以上投入されている場合には、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックを行い、遊技のスタート操作受付に関する処理を行う。遊技者によりスタートレバー135が操作されたか否かは、スタートレバーセンサ322からの検知信号の入力により判定する。また、スタートレバー135が操作されたときには、副制御部400にスタートレバー135操作を示す情報を含んだスタートレバー受付コマンドを送信する。
ステップS20では、乱数発生回路317で発生させた乱数を取得し、当選役決定処理を行う。当選役決定処理は、取得した乱数値と、遊技状態(例えばRAM313に設けた遊技状態フラグ格納領域に格納されている現在の遊技状態を示す情報)と、ROM312に格納されている当選役抽選テーブルを用いて、当選役の内部抽選を行う処理であり、内部抽選の結果、いずれかの役に当選した場合、RAM313に設定されたその当選役のフラグがONになる(内部当選情報がRAM313に記憶される)。役としては、例えば、リプレイ(再遊技)、小役、ボーナス(RB)、ハズレ等を挙げることができる。
なお、各当選役には、メダルのベット数及び設定値(1〜6)毎に内部抽選の当選確率が設定されており、当選役抽選テーブルはこれに従って構成され、抽選時に取得される乱数値の範囲(例えば、0〜65535)は予めいくつかの領域(各当選確率の大きさに相当する領域)に分割されており、各領域に各役の当選やはずれが対応付けられている。そして、取得した乱数値がどの範囲に属するかで役の当選の当否が決定する。この方式は他の抽選処理(演出抽選など)でも採用される。
図9(a)は、本実施形態で用いられる当選役抽選テーブルの一例を示している。図9(a)に示すように、当選役抽選テーブルは、各遊技状態ごとに当選判定情報を有しており、当選判定情報は、それぞれの当選役ごとに乱数範囲を備えている。ここで、表中のハイフン(”−”)は、その役が当選しないことを示している。また、グループ役とは、同時に複数の役に当選する当選役を意味し、本実施形態では、RBとチェリーに当選する役を意味する。また、RB内部当選状態とは、RBに当選したにも係らず、その遊技においてRBに入賞しなかった場合、次遊技以降入賞するまでの間、RBに当選したものとして取り扱うようになっているが、このRBの当選が持ち越された遊技状態をいう。
なお、全乱数範囲(乱数の個数)は65536としており、0〜65535までの値がそれぞれの当選役に割り当てられている(例えば、一般遊技状態において、RBは0〜39、ベルは40〜6539、チェリーは7840〜8159の範囲が割り当てられている)。また、図9(a)に示す当選役抽選テーブルでは、乱数範囲を連続した数値範囲としているが、乱数範囲は連続した範囲に限定されるものではなく、飛び飛びの数値で構成されるようにしてもよい。
例えば、具体的には、RB遊技状態において、取得された乱数の値が50000であるときは、ベルの小役が当選となる乱数の範囲が0〜63911であることから、ベルの小役に当選したことになり、また、RB遊技状態において、取得された乱数の値が65533であるときは、リプレイが当選となる乱数の範囲が65533〜65533であることから、リプレイに当選したことになる。なお、図9(b)は、図9(a)に示した各数値を全乱数範囲(乱数の個数)65536で除した値であり、それぞれの役への当選確率を示している。
本実施形態の当選役抽選テーブルは、図9(a)及び(b)に示すように、RB遊技状態においては、ベルの小役の当選確率が一般遊技状態に比べてかなり高く設定され、かつハズレの当選確率が著しく低く設定されているため、RB遊技状態は、より多くのメダルを獲得でき、遊技者にとって有利な遊技状態となっている。また、RT遊技状態においては、リプレイに当選する確率が一般遊技状態に比べてかなり高く設定されているため、RT遊技状態は、メダルの目減りが少なく、遊技者にとってやや有利な遊技状態となっている。
図9(c)は、図9(a)に示した同一内容を別の形態の当選役抽選テーブルで示している。ここで、ハズレに関しては、上の行から各役に当選するか否かを照合し、何れの役にも当選しなかった場合にハズレに当選したと判定(ハズレを当選役として決定)するようにしている。例えば、一般遊技状態及びRT遊技状態の場合には、取得された乱数の値が20であるときは、RBに当選したことになるが、RB内部当選状態およびRB遊技状態ではRBの行は参照されずベルの小役(乱数の範囲は、それぞれ0〜6499)に当選したことになる。またRT遊技状態の場合で、取得された乱数の値が10000の場合は、リプレイ(一般)の行およびリプレイ(RB内)の行は参照されず、リプレイに関してはリプレイ(RT)の行のみが参照される。この行の乱数の範囲は8320〜41087であるためリプレイに当選したことになる。また一般遊技状態の場合で、取得された乱数の値が20000の場合は、リプレイ(RT)の行およびリプレイ(RB内)の行は参照されず、当選役はハズレ(当選となる乱数値の範囲は17298〜65535)となる。またRB遊技状態の場合で、取得された乱数の値が40000の場合は、リプレイ(一般)の行、リプレイ(RT)の行、およびグループ役の行は参照せず、当選となる乱数値の範囲が8120〜40887であるリプレイを当選役として決定する。グループ役の行も参照するようにしてもよいが、本実施形態ではRB内部当選状態の場合は、RBを抽選によって当選役として決定する可能性をなくしていることと同様に、RBとチェリーに当選したこととなるグループ役も抽選によって当選役として決定する可能性をなくしている。
このように、当選役抽選テーブルの実装形態は、種々想定されるものであり、また、図9に示す以外の形態であってもよく、例えば、当選判定情報をプログラム上に直接コーディングし、プログラムロジックとして対応するようにしてもよい。例えば、前述の図9(a)における一般遊技状態を例にすると、取得された乱数値が0以上39以下であれば、RAM313に設定されたRBのフラグをオンにし、同様に40以上6589以下であればベルの小役のフラグをオンにし、・・・17298以上65535以下であればハズレのフラグをオン(またはいずれのフラグもオンにしない)といった制御の流れをプログラム上に直接コーディングするようにしてもよい。
次に、ステップS30では、停止テーブル決定処理を行う。これは、停止テーブルを選択する処理であって、リールの停止制御は、この選択された停止テーブルに基づいて、行われる。ここで、リール110乃至112の停止制御について簡単に説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類の停止テーブルの中から当選役の抽選結果に基づいていずれかを選択し、選択した停止テーブルに基づき行う。停止テーブルは主制御部300のROM312に格納されている。停止テーブルは、当選した役か、又は、いわゆるフラグ持ち越し中(RBに当選したにも関わらず、その遊技においてRBに入賞しなかった場合、入賞するまで次遊技以降も、それらに当選したものとして取り扱う)の役については、対応する図柄組合せが揃って表示されることが許容される一方、そうでない場合には各入賞役に対応する図柄組合せが揃って表示されないように構成されている。例えば、チェリーの小役に当選していない場合、チェリーの図柄組合せが表示されるタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われたとしても、リール110乃至112は直ちに停止せずにチェリーの図柄組合せが揃わないように制御される。このことを蹴飛ばし制御という。逆に、チェリーに当選している場合には、チェリーの図柄組合せを構成する図柄が入賞ライン114に沿った位置に表示しているタイミングでリール110乃至112の停止操作が行われなかったとしても、一定の範囲でリール110乃至112は直ちに停止せずにチェリーの図柄組合せが揃うように停止までの時間を遅延する制御がされることになる。ここで、一定の範囲とは、予め定められた停止可能な範囲であり、停止操作が行われたときから移動可能な範囲である(引込みコマ数を多くすればするほどリールを滑らせて停止させることができるが、多すぎた場合、遊技者にとっては、停止操作を行ったにも係わらず、リールが回転しているという不自然さを与えることとなるため、この不自然に感じない程度の間隔で停止許可位置を設定することが好ましい。本実施形態では最大4コマ滑りとしている)。このことを引き込み制御と言う。
図10(a)及び(b)は、本実施形態で用いられる、停止テーブルを選択するための停止番号選択テーブルの一例を示している。ここで、図10(a)は、一般遊技状態における停止番号選択テーブル、図10(b)は、RB内部当選状態における遊技状態における停止番号選択テーブルを示している(RB遊技状態及びRT遊技状態における停止番号選択テーブルは省略)。図10(a)及び(b)に示すように、停止番号選択テーブルは、遊技状態及びステップS20の当選役決定処理で決定された当選役に基づいて、停止テーブルを選択する構成となっている。ここで、停止番号は、停止テーブルを一意に識別可能な識別情報であり、具体的には、停止番号0は、RBに対応する図柄組合せを停止制御(RB以外の役に対応する図柄組合せを停止させないように制御)する停止テーブル、停止番号1は、ベルの小役に対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブル、停止番号2は、スイカの小役に対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブル、停止番号3は、チェリーの小役に対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブル、停止番号4は、RB及びチェリーに対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブル、停止番号5は、リプレイに対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブル、停止番号6は、ハズレに対応する図柄組合せを停止制御する停止テーブルとなっている。
なお、停止番号選択テーブルの表に示された数値は、当選役抽選テーブルと同様に、乱数の範囲を示しており、各停止番号に乱数範囲が割り当てられている。すなわち、全乱数範囲(乱数の個数)は16であり、0〜15までの値がそれぞれの停止番号に割り当てられている。例えば、一般遊技状態でRBに当選したときに参照される停止番号選択データには、停止番号0に0〜15の範囲が割り当てられている。
このため、図10(a)に示すように、例えば、一般遊技状態でRBに当選したときには、16/16の確率で停止番号0の停止テーブルが選択され、また、一般遊技状態でチェリーの小役に当選したときには、16/16の確率で停止番号3の停止テーブルが選択されるようになっている。また、図9(b)に示すように、例えば、RB内部当選状態でリプレイの小役に当選したときには、16/16の確率で停止番号5の停止テーブルが選択され、RB内部当選状態でハズレに当選したときには、16/16の確率で停止番号6の停止テーブルが選択されるようになっている。このように本実施形態においては、すべての当選役に対して、当選役と停止テーブルが1対1に対応するように停止番号選択テーブルを構成している。
なお、図10(c)及び(d)に示すように、当選結果と停止テーブルを必ずしも1対1に対応させない構成の停止番号選択テーブルとしてもよい。ここで、図10(c)は、一般遊技状態における停止番号選択テーブル、図9(d)は、RB内部当選状態における遊技状態における停止番号選択テーブルを示しており、停止番号7は、チャンス目の図柄組合せを停止制御する停止テーブルとなっている。
例えば、図10(c)に示すように、一般遊技状態でグループ役に当選したときには、15/16の確率で停止番号3の停止テーブルが選択され、1/16の確率で停止番号7の停止テーブルが選択されるようになっている。また、例えば、図10(d)に示すように、RB内部当選状態でハズレに当選したときには、11/16の確率で停止番号0の停止テーブルが選択され、1/16の確率で停止番号6の停止テーブルが選択され、4/16の確率で停止番号7の停止テーブルが選択されるようになっている。
なお、停止テーブルの内容に関しては、後述するリール停止制御処理において、詳しく説明する。
次に、ステップS40では、演出コマンド決定処理を行い、ステップS50では、決定された演出コマンドを副制御部400に送信する。本実施形態では、副制御部400が、演出用のランプ、液晶表示装置180、リールのバックライト等を用いた演出を遊技状態及び内部当選結果に基づいて抽選で決定するので、主制御部300は、ステップS20で決定された当選役を示す情報、及び遊技状態を識別可能な情報を含んだ当選役コマンドを副制御部400に送信する。副制御部400においては、演出抽選により演出を決定すると、決定した演出に基づいて、演出デバイス(例えば、演出用のランプ、液晶表示装置180など)のドライバにデータをセットする。データのセットにより演出デバイスがそのデータに応じた演出を実行する。勿論、これとは別に、主制御部300が、遊技状態及び内部当選結果に基づいた抽選処理によって演出を決定し、決定された演出を示す演出コマンドを副制御部400に送信するような方式を採用してもよい。
ステップS60では、スタートレバーセンサ322からの検知信号を受けて、全リール110乃至112の回転を開始させる。具体的にはRAM313に設けたリール状態格納領域にリール回転開始指示を示す情報を格納する。なお、主制御部300は、リール回転開始を示す情報を含むリール回転開始コマンドを副制御部400に送信する。
ステップS70では、回転している全リールが停止したか否かを判定する。なお、ストップボタンユニット136に設けられた左・中・右ストップボタンの受け付けが可能になった状態で、何れかのストップボタンが押されると、すなわち、ストップボタンセンサ323からの検知信号を入力すると、ストップボタンに対応するリールは停止する。リールの停止制御に関しては、詳しくは、割り込み処理において、後述する。なお、主制御部300は、停止操作を示す情報、遊技者によるリールの停止操作位置情報、滑りコマ数情報、停止位置情報、および停止操作されたリールの種類(例えば左、中、右など)を示す情報などのうちのいずれか1つ、所定の複数または全部の情報を含んだ停止操作コマンド、詳しくは、停止操作順序に従って、第1停止操作コマンド、第2停止操作コマンド、第3停止操作コマンドを副制御部400に送信する。
ステップS80では、入賞役決定処理を行う。ここでは、有効化された入賞ライン114上に、当選した役又はフラグ持越し中の役に対応する図柄組合せを表示している場合、及びRT遊技状態に遊技状態を移行させる作動図柄組合せを停止表示している場合にその入賞役に入賞したと判定する(停止表示した図柄組合せに対応する役を入賞役として決定し、RAM313に設けた入賞情報記憶領域に入賞役を識別可能な情報を記憶する)。例えば、有効化された入賞ライン114上に、「ベル−ベル−ベル」が揃っていたならばベル入賞と判定する(入賞役をベルと決定する)。また、入賞役に対応するRAM313に設けた入賞フラグ記憶領域に入賞役がベルであることを示すフラグをセットする。なお、主制御部300は、入賞役を示す情報を含んだ入賞役コマンドを副制御部400に送信する。
ステップS90では、入賞役として決定した役に対して予め定めた枚数のメダルを払い出す。例えば、入賞役がベルの小役の場合であれば、図5に示すように15枚のメダルを払い出すために、RAM313に設けたメダル払出枚数カウンタの値に15を加算またはリセットし、同じくRAM313に設けたメダル払出状態記憶領域にメダル払出開始指示を示す情報を格納する。なお、主制御部300は、メダル払出を示す情報を含むメダル払出コマンドを副制御部400に送信する。
ステップS100では遊技状態更新処理を実行する。この遊技状態更新処理では、遊技状態を移行するための制御が行われ、例えば、RBのようなボーナス入賞の場合に次回から対応するRBを開始できるよう準備し、ボーナスゲーム(RB)の最終遊技においては、次回から一般遊技が開始できるよう準備する。例えば、ステップS80の入賞役決定処理でRBを入賞役として決定した場合には、RAM313に設けた遊技状態フラグ格納領域にRB遊技状態であることを示すフラグをセットし、次回の遊技におけるステップS20の当選役決定処理ではRB遊技状態用の当選判定情報を使用できるように準備をする。同様に入賞役がRT遊技状態の場合には、RAM313に設けた遊技状態フラグ格納領域にRT遊技状態であることを示すフラグをセットし、次回の遊技におけるステップS20の当選役決定処理ではRT遊技状態用の当選判定情報を使用できるように準備をする。またステップS80の入賞役決定処理でリプレイを入賞役として決定した場合には、RAM313に設けた再遊技フラグ格納領域に次回の遊技を再遊技にすることを示す情報をセットし、次回の遊技は遊技メダルの投入無しで遊技を開始可能にするように準備をする(次回の遊技における入賞役がリプレイとならなかった場合には、再遊技フラグ格納領域の情報を消去する)。また、不要となったRAM313の記憶領域(例えば内部当選情報、入賞情報記憶領域)をクリアする。以上により1ゲームの処理が終了し、その後、ステップS10へ戻って同様の処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。
<主制御部割り込み処理>
次に、図8(a)を参照して、主制御部の割り込み処理について説明する。
ステップS110では、レジスタを退避し、割り込み処理の終了後に、割り込み前の処理状態に復帰できるようにする。
ステップS120では、リールが回転中であるか否かを確認し、リールが回転中であるときは、リールのステッピングモータの位相信号データの変更を行う。すなわち、RAM313に設けたリール状態格納領域にリール回転開始指示を示す情報が格納されていると、全てのリールを停止状態から一定速度まで加速するための位相信号データをセットし、リール状態格納領域にリール回転停止指示を示す情報が格納されていると、対応するリールを定速回転状態から停止状態まで減速するための位相信号データをセットする。
ステップS130では、各種センサ、スイッチの信号状態が入力される入力ポートのデータをチェックして、データを入力し、他の処理から参照可能なようにRAM313の所定の記憶領域に入力結果を格納する。
ステップS140では、各種処理に使う乱数を更新し、ステップS150では、特殊処理を行う。ここで、特殊処理に関しては、遊技制御の状態に応じて、図8(b)に示す特殊処理用ジャンプテーブルの中から選択されたいずれかの処理が実行される。詳しくは、特殊処理には、通常処理(S151:特に何もしない)、RAMクリア処理(S152:一遊技が終了したとき、RBが終了したときにRAM313をクリアする)、表示設定処理(S153:7セグ表示器、遊技ランプ等の表示処理)、メダル投入処理(S154:メダルの投入を検出する処理で、メダル投入又はメダル投入ボタンの操作により、実行される)、メダル払出処理(S155:RAM313に設けたメダル払出状態記憶領域にメダル払出開始指示を示す情報が記憶されている場合、またはRAM313に設けたメダル払出枚数カウンタが0ではない場合に、ホッパー制御部に駆動信号を出力するとともに、ホッパーから払い出されたメダルを検出した場合には、RAM313に設けたメダル払出枚数カウンタの値を減算し格納する)、リール停止制御処理(S156)がある。
ステップS160では、退避したレジスタを復帰する。
以下、ステップS156のリール停止制御処理について詳しく説明する。上述したように、リールの停止制御は、当選役の抽選結果に基づいて選択された停止テーブルに基づき行う。なお、各リールの停止位置は、停止位置を示す情報を含んだ停止位置コマンドとして副制御部400に送信される。
図11(a)乃至(c)は、本実施形態で用いられるメダル3枚投入時用(以降特に記載がなければメダル3枚投入とする)の停止テーブルの一例を示している。ここで、図11(a)は、停止番号6、すなわち、ハズレに対応する図柄組合せを停止制御させる停止テーブル、図11(b)は、停止番号4、すなわち、RB及びチェリーに対応する図柄組合せを停止制御させる停止テーブル、図11(c)は、停止番号5、すなわち、リプレイに対応する図柄組合せを停止制御させる停止テーブルをそれぞれ示している。以下、図11を参照して、停止テーブルを用いたリールの停止制御について具体的に説明する。
例えば、ハズレに当選した遊技において、まず、左リール110の図柄番号5(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、左ストップボタン137を操作すると、図11(a)の左から2列目の図柄番号5に対応する行に記載の「2」より、2コマ滑って停止する(上段にはベル図柄、中段にはブランク図柄、下段にはスイカ図柄が停止する)。この場合、ステップS156のリール停止制御処理では、遊技者による左リール110の停止操作位置として図柄番号5、滑りコマ数2、停止位置の図柄番号3、および停止操作された左リール110であることのうちのいずれか1つ、所定の複数または全部の情報を停止操作コマンドや停止位置コマンドに含めて副制御部400に送信する。次いで、中リール111の図柄番号10(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、中ストップボタン138を操作すると、図11(a)の左から3列目の図柄番号10に対応する行に記載の「2」より2コマ滑って停止する(上段にはスイカ図柄、中段にはブランク図柄、下段にはベル図柄が停止する)。この場合、ステップS156のリール停止制御処理では、遊技者による中リール111の停止操作位置として図柄番号10、滑りコマ数2、停止位置の図柄番号8、および停止操作された中リール111であることのうちのいずれか1つ、所定の複数または全部の情報を停止操作コマンドや停止位置コマンドに含めて副制御部400に送信する。次いで、右リール112の図柄番号15(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、右ストップボタン139を操作すると、図11(a)の左から4列目の図柄番号15に対応する行に記載の「1」より、1コマ滑って停止する(上段にはブランク図柄、中段にはベル図柄、下段にはリプレイ図柄が停止する)。この場合、ステップS156のリール停止制御処理では、遊技者による右リール112の停止操作位置として図柄番号15、滑りコマ数1、停止位置の図柄番号14、および停止操作された右リール112であることのうちのいずれか1つ、所定の複数または全部の情報を停止操作コマンド、停止位置コマンドなどに含めて副制御部400に送信する。この結果、入賞ライン114上には、当選役に対応する図柄の組合せは揃わず、ハズレとなる。
このように、図11(a)に示す停止テーブルの内容から、ハズレは取りこぼしが発生しない入賞役であり、いずれの位置で停止操作しようと、ハズレ(RB、小役、リプレイ以外)に対応する図柄組合せが入賞ライン114上に揃う。
次に、例えば、グループ役、すなわち、チェリーの小役及びRBに同時に当選した遊技において、左リール110の図柄番号14(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、左ストップボタン137を操作すると、図11(b)の左から2列目の図柄番号14に対応する行に記載の「1」より、1コマ滑って停止する(上段にはBAR図柄、中段にはチェリー図柄、下段にはリプレイ図柄が停止する)。次いで、中リール111の図柄番号18(ベル図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、中ストップボタン138を操作すると、図11(b)の左から3列目の図柄番号18に対応する行に記載の「2」より、2コマ滑って停止する(上段にはリプレイ図柄、中段にはBAR図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。次いで、右リール112の図柄番号19(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、右ストップボタン139を操作すると、図11(b)の左から4列目の図柄番号19に対応する行に記載の「4」より、4コマ滑って停止する(上段にはベル図柄、中段にはリプレイ図柄、下段にはBAR図柄が停止する)。この結果、中段の水平入賞ライン114に沿った位置に、左からチェリー図柄、BAR図柄、リプレイ図柄が停止し、また、右下がり入賞ライン114に沿った位置に、左からBAR図柄、BAR図柄、BAR図柄が停止するので、チェリー及びRBの双方が入賞役として決定する。
また、チェリーの小役及びRBに同時に当選した遊技において、左リール110の図柄番号8(ブランク図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、左ストップボタン137を操作すると、図11(b)の左から2列目の図柄番号8に対応する行に記載の「1」より、1コマ滑って停止する(上段にはベル図柄、中段にはブランク図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。次いで、中リール111の図柄番号1(ベル図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、中ストップボタン138を操作すると、図11(b)の左から3列目の図柄番号1に対応する行に記載の「2」より、2コマ滑って停止する(上段にはリプレイ図柄、中段にはブランク図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。次いで、右リール112の図柄番号3(スイカ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、右ストップボタン139を操作すると、図11(b)の左から4列目の図柄番号3に対応する行に記載の「1」より、1コマ滑って停止する(上段にはベル図柄、中段にはリプレイ図柄、下段にはスイカ図柄が停止する)。この場合、5本の入賞ライン114の何れにも入賞役に対応する図柄の組合せは停止表示しない。
このように、図11(b)に示す停止テーブルの内容から、チェリーの小役及びRBは取りこぼしが発生する役なので、チェリーの小役及びRBに同時に当選した遊技であっても、左リール110の図柄番号13乃至17、中リール111の図柄番号16乃至20、及び右リール112の図柄番号15乃至19(図11(b)に示す太黒枠)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、対応するストップボタンを操作しないと、チェリーの小役及びRBに対応する図柄組合せを入賞ライン114上に揃えることができない。なお、図11(b)に示す停止テーブルは、チェリーの小役及びRBの双方に対応する図柄の組合せを構成する図柄を同時に所定の入賞ラインに引き込む停止テーブルであったが、これとは別に、停止操作位置に応じて、チェリーの小役又はRBの一方だけに対応する図柄の組合せを構成する図柄を所定の入賞ラインに引き込む停止テーブルとしてもよい。
次に、例えば、リプレイに当選した遊技において、まず、左リール110の図柄番号5(リプレイ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、左ストップボタン137を操作すると、図11(c)の左から2列目の図柄番号5に対応する行に記載の「3」より、3コマ滑り停止する(上段にはリプレイ図柄、中段にはベル図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。次いで、中リール111の図柄番号5(ベル図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、中ストップボタン138を操作すると、図11(c)の左から3列目の図柄番号5に対応する行に記載の「2」より2コマ滑って停止する(上段にはリプレイ図柄、中段にはスイカ図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。次いで、右リール112の図柄番号7(スイカ図柄)が中段の水平入賞ライン114を通過したときに、右ストップボタン139を操作すると、図11(c)の左から4列目の図柄番号7に対応する行に記載の「0」より、コマ滑りなく停止する(上段にはリプレイ図柄、中段にはスイカ図柄、下段にはブランク図柄が停止する)。この場合、上段の水平入賞ライン114に沿った位置に左からリプレイ図柄、リプレイ図柄、リプレイ図柄が停止するので、リプレイが入賞役として決定する。
このように、図11(c)に示す停止テーブルの内容からリプレイは取りこぼしが発生しない入賞役であり、いずれの位置で停止操作しようと、リプレイに対応する図柄組合せが入賞ライン114上に揃う。
<副制御部割り込み処理>
次に、図12を参照して、副制御部400の割り込み処理について説明する。図12は、主制御部400のCPU410が実行する割り込み処理のフローチャートであり、図12(a)は、スロットマシン100に電源が投入され、CPU410にリセット信号が入力された場合に実行されるリセット割り込み処理のフローチャート、図12(b)は、所定周期(約2msec)で実行される定期割り込み処理のフローチャート、図12(c)は、主制御部300から送信されるコマンドを受信した場合に実行される主基板割り込み処理のフローチャートを示している。
まず、図12(a)を用いて、リセット割り込み処理を説明する。
ステップS310では、RAM413を初期化し、割り込み処理を許可する初期化処理を行う。
ステップS320では、主制御部300から送信されたコマンドを入力し、入力したコマンドを処理するコマンド入力処理を行う。ここで、コマンド入力処理は、詳しくは、図13に示すように、ステップS321で、RAM413の未処理コマンド格納領域に未処理コマンドが格納されているか否かを判定し、未処理コマンドがあるときには、ステップS322で、ジャンプテーブル(コマンドとジャンプ先の処理を対応付けたテーブル)を参照して、未処理コマンドの種類に応じたジャンプ先にジャンプし、ジャンプ先の処理を行った後、復帰し、RAM413の未処理コマンド格納領域から処理したコマンドに関する記憶を消去する。未処理コマンドがないときにはコマンド入力処理を終了する。ここで、ステップS322におけるジャンプ先は、具体的には、遊技メダル投入処理、遊技開始処理、リール回転処理、リール停止処理、及び入賞処理であり、これらの処理に関しては、詳しくは後述する。
ステップS330では、扉・液晶画面制御部500にコマンドを出力するコマンド出力処理を行う。ここで、コマンド出力処理は、詳しくは、図14に示すように、ステップS381で、扉・液晶画面制御部500に出力する予定の未処理コマンドがRAM413の未出力コマンド格納領域に格納されているか否かを判定し、未出力コマンドがあるときは、ステップS382で、演出データを含む当該未出力コマンドを扉・液晶画面制御部500に送信する。すなわち、コマンド入力処理で入力したコマンドに応じて選択された演出内容に基づいて、扉装置183及び液晶表示装置180を介した演出態様も決定するので、当該演出態様に対応するコマンドを扉・液晶画面制御部500に出力するものである。当該コマンドを受信した扉・液晶画面制御部500は、コマンドの指示内容に対応する動画像または静止画像を液晶表示装置180に表示するように制御するとともに、扉装置183の開閉動作の制御をおこなう。
次に、図12(b)を用いて、定期割り込み処理を説明する。
ステップS410では、演出データを更新する。これは、実行中の演出データ(大分類)、すなわちRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納している演出データ(大分類)は、複数の演出データ(小分類)の集合体であるため、演出データ(小分類)を順次更新していくものである。すなわち、実行中の演出データ(小分類)を次に実行する演出データ(小分類)に更新するかどうかを判定し、更新条件が成立していれば、実行中の演出データ(小分類)の次に実行する演出データ(小分類)を実行中の演出データ(大分類)に基づいて決定し、決定した次に実行する演出データ(小分類)をRAM413に設けた演出データ(小分類)格納領域に格納する。
ステップS420では、ステップS410で演出データ(小分類)を更新した場合は、更新した演出データ(小分類)に対応する音情報を示すコマンドを音源IC480に送信し、音源IC480は受信したコマンドに対応する音データをROM481から読み出しアンプ482に出力するといった音出力処理を行う。これにより、演出データに応じた演出音がスピーカから出力される。
ステップS430では、RAM413に設けられた乱数カウンタの値を更新する。乱数カウンタは後述する演出データを選択の際の抽選処理に用いられる。
ステップS440では、更新した演出データ(小分類)に従って、ランプ制御処理を行う。これにより、演出データに応じたランプの点灯/消灯/点滅が行われる。
次に、図12(c)を用いて、主基板割り込み処理を説明する。
ステップS510では、主制御部300から送信されるコマンドに起因して発生する割込要求に応じて行われ、主制御部300から送信されるコマンドを未処理コマンドとしてRAM413の未処理コマンド格納領域に格納する。
次に、図13のステップS322の各ジャンプ処理について、詳しく説明する。
図15は、遊技メダル投入処理のフローチャートを示している。遊技メダル投入処理は、メダル投入に関するコマンド(例えば、メダル投入コマンド)を受信したときに処理が実行される。
ステップS331では、遊技中フラグ(遊技中であるか非遊技中であるかを示すフラグ)が「遊技中」であるか否かを判定し、現在、遊技中であるときは、遊技メダル投入処理を終了し、現在、遊技中でないときは、ステップS332に進む。
ステップS332では、RAM413に設けた遊技フラグを「遊技中」に設定し、メダルが投入されたことを検出したことによって非遊技中から遊技中になったことを記憶する。
ステップS333では、演出選択テーブルを参照し、設定されている演出分類(シナリオ)の種類、及び設定されている演出カウンタの値に基づいて、BET時の演出データ(BET)を選択し、選択結果を演出データ(大分類)としてRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納するとともに、選択結果を含んだ演出データ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。これにより、選択された演出データ(BET)に応じて、BET時の演出音、演出動画像、および演出ランプ点滅態様も選択する。
図20及び図21に演出選択テーブルの一例を示す。なお、図20及び図21は、一般遊技状態、RT遊技状態及びRB内部当選状態の演出選択テーブルを示しており、RB遊技状態の演出選択テーブルに関しては省略している。演出選択テーブルは、図20及び図21に示すように、演出分類(シナリオともいう。例えば、具体的には、通常、ベル当選1、リプレイ当選2、VJなど)、残り遊技数(演出カウンタの値)、及び主制御部300から送信されるコマンド(例えば、BET、開始、第1停止、第2停止、第3停止、入賞)に基づいて、演出データ(大分類)を決定するテーブルであり、例えば、演出分類が「通常」、残り遊技数が「1」の「開始」の場合には、演出データ「N1−S」又は「K−S」のいずれかが抽選で選択される。ここで、図20及び図21に記載された「N1−S」等の識別子は、演出データ(大分類)を一意に識別可能な識別子であって、同一符号に関しては、同一内容の演出データ(大分類)を意味する。
ここで、演出分類(シナリオ)の選択、及び選択された演出分類(シナリオ)における演出データ(大分類)の選択について、具体的に説明する。
本実施形態では、チェリー入賞を契機に開始されるRT遊技状態においては、上述したように期待感演出を実行するようになっているが、この期待感演出には演出態様が異なる3種類が存在するので、遊技者によって選択されたいずれかの期待感演出を実行する。図20及び図21に示す「VJ」、「LIVE」、及び「SHAKE」は、この3種類の期待感演出を意味しており、また、「選択」とは、入賞役をチェリーの小役として決定した次のゲームで、これら複数の期待感演出のうちから遊技者の好みに合った期待感演出を遊技者に選択させるための演出を意味している。なお、「通常」は、通常演出、「ベル当選1」は、当選役がベルの小役であることを示す演出の一つで、「開始」コマンド受信で演出データ(大分類)B1−Sに対応する小役当選報知音をスピーカから出力するとともに液晶表示装置180にベルの図柄およびスイカの図柄とほぼ同一の画像を静止表示し、「第1停止」コマンド受信で、演出データ(大分類)B1−1に対応する液晶表示装置180に静止表示していたスイカの図柄とほぼ同一の画像を消去し、ベルの図柄とほぼ同一の画像をゆっくり拡大縮小を繰り返す動画像表示をするとともに、小役当選告知音を出力する演出、「リプレイ当選2」は、当選役がリプレイであることを示す演出の一つで、「開始」コマンド受信で演出データ(大分類)R1−Sに対応する液晶表示装置180に通常の画像を静止表示し、「第3停止」コマンド受信で、演出データ(大分類)R1−3に対応する液晶表示装置180にリプレイの図柄とほぼ同一の画像を静止表示するとともに、小役当選報知音を出力する演出、「VJ継続」、「LIVE継続」、「SHAKE継続」は、それぞれ、5ゲームの期待感演出が終了した後に、継続される「VJ」、「LIVE」、「SHAKE」の期待感演出を意味している。
演出分類(シナリオ)の選択に関しては、本実施形態においては、ベルに当選した場合には、「ベル当選1」演出が所定の確率(例えば、1/4)で選択され、「通常」演出が所定の確率(例えば、3/4)で選択される。また、チェリーに入賞した場合には、所定の確率(例えば、15/16)で「選択」演出が選択され、所定の確率(例えば、1/16)で「通常」演出が選択される。また、「選択」演出が実行された場合には、「選択」演出が終了後、遊技者に選択された期待感演出、すなわち、「VJ」、「LIVE」、又は「SHAKE」演出のいずれかが選択される。また、RB内部当選状態で(すなわち当選役がグループ役であり、入賞役がチェリーの小役となった遊技の次々ゲームから)「VJ」、「LIVE」、又は「SHAKE」のいずれかの演出が実行され、終了した場合には、次遊技において、所定の確率(例えば、15/16)で、「VJ継続」、「LIVE継続」、又は「SHAKE継続」の対応するいずれかの演出が選択され、RB入賞まで継続して繰り返し実行するが、所定の確率(例えば、1/16)で上述の当選役に応じた演出分類(シナリオ)の選択(通常処理)をおこなう。一方、一般遊技状態で「VJ」、「LIVE」、又は「SHAKE」のいずれかの演出が実行され、終了した場合には、次遊技において、16/16の確率で「通常」演出が選択される。もしくは上述の当選役に応じた演出分類(シナリオ)の選択(通常処理)をおこなう。(例外として、期待感演出実行中にRBに当選したときには、期待感演出終了後、対応する継続期待感演出「VJ継続」、「LIVE継続」、又は「SHAKE継続」が選択される)。また、「VJ継続」、「LIVE継続」、又は「SHAKE継続」が終了した場合には、次遊技において、16/16で同一の演出が繰り返される。すなわち、RBに当選して期待感演出が開始されたときには、期待感演出が所定のゲーム数(5ゲーム)で終了せず、継続して、期待感演出が実行される可能性が高くなっている。
また、演出データ(大分類)の選択に関しては、例えば、「通常」、「ベル当選1」、「リプレイ当選2」、「選択」など2種類の演出データを備える演出分類(シナリオ)が選択された場合には、一般遊技状態、及びRT遊技状態では、16/16の確率で上段の演出データが選択され(例えば、「通常」演出の残り遊技数1の第1停止時では、「N1−1」が16/16の確率で選択される)、また、RB内部当選状態を開始してから、演出データK−B〜K−Pが選択されていない場合には、12/16の確率で上段の演出データ、4/16の確率で下段の演出データが選択される(例えば、「通常」演出の残り遊技数1の第1停止時では、「N1−1」が12/16の確率で選択され、「K−1」が4/16の確率で選択される)。
また、「VJ」、「LIVE」、及び「SHAKE」のように、各期待感演出内に3種類の演出データを備える演出分類(シナリオ)が選択された場合には、グループ役でなくチェリーの小役に当選し、チェリーの小役に入賞して、期待感演出が選択されたときには(一般遊技状態)、12/16の確率で上段の演出データが選択され、4/16の確率で中段の演出データが選択される(例えば、「VJ」演出の残り遊技数5で、開始時においては、「V5−S」が12/16の確率で選択され、「V5−S’」が4/16の確率で選択される)。一方、グループ役に当選し、チェリーの小役に入賞して、期待感演出が選択されたときには(RB内部当選状態)、4/16の確率で上段の演出データが選択され、11/16の確率で中段の演出データが選択され、1/16の確率で下段の演出データが選択されるようになっている(例えば、「SHAKE」演出の残り遊技数2で、入賞時においては、「S2−P」を4/16の確率で選択し、「S2−P’」を11/16の確率で選択し、「K−S」を1/16で選択する。)。ここで、図20及び図21に示すように、期待感演出「VJ」、「LIVE」及び「SHAKE」の下段の演出データは、3者に共通の演出データとなっているので、グループ役に当選、すなわちRBに当選した場合には、いずれの期待感演出が実行されても、共通の演出データが実行される可能性がある。すなわち、下段の演出データは、遊技状態がRB内部当選状態であることを示し、ボーナスに内部当選していることをお祝いする音楽(例えば、ファンファーレ)を出力するとともに、「ボーナス確定おめでとう」の文字と複数のキャラクタ画像が万歳する動作を液晶表示装置180に表示するボーナス告知演出としている。
このように本実施形態の期待感演出は、異なる3種類「VJ」、「LIVE」及び「SHAKE」の演出態様を備えているので、それぞれの期待感演出において、例えば、BET時の演出音、開始時の演出音、第1停止の演出音、第2停止の演出音、第3停止の演出音、及び入賞時の演出音を異ならせて出力することが可能となっている。
図16は、遊技開始処理のフローチャートを示している。遊技開始処理は、遊技開始に関するコマンド(例えば、当選役コマンド)を受信したときに処理が実行される。
ステップS341では、主制御部300から送信されたコマンドの値を参照して、遊技状態及び当選役に関する情報を抽出し、RAM413にセットする。
ステップS342では、演出カウンタの値が0か否かを判定する。演出カウンタの値が0のとき、すなわち、設定された演出分類(シナリオ)の演出が終了する遊技では、ステップS343に進み、上述したように、遊技状態、当選役などに基づいて、次の演出データ、つまり、演出データの演出分類(シナリオ)を決定し、決定結果を演出分類(シナリオ)としてRAM413に設けた演出分類(シナリオ)格納領域に格納するとともに、決定結果を含んだシナリオ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。一方、演出カウンタの値が0でないときには、遊技開始処理を終了する。
ステップS344では、選択された演出分類(シナリオ)に基づいて、RAM413の演出カウンタに残り遊技数をセットする。例えば、「通常」の演出データが選択されたときには、1をセットし、「VJ」の演出データが選択されたときには、5をセットする。
図17は、リール回転開始処理のフローチャートを示している。リール回転開始処理は、リール回転開始に関するコマンド(例えば、スタートレバー受付コマンド又はリール回転開始コマンド)を受信したときに処理が実行される。
ステップS351では、演出選択テーブルを参照し、設定された演出分類(シナリオ)、及び設定された演出カウンタに基づいて、リール回転開始時の演出データ(開始)を選択する。例えば、演出分類が「ベル当選1」、残り遊技数が「1」の「開始時」には、演出データ「B1−S」又は「K−S」のいずれかを遊技状態、所定の乱数抽選などで選択し、選択結果を演出データ(大分類)としてRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納するとともに、選択結果を含んだ演出データ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。これにより、選択された演出データ(開始)に応じて、開始時の演出音、演出動画像、および演出ランプ点滅態様も選択する。
ステップS352では、リール停止数に0を設定し、RAM413に書き込む。
図18は、リール停止処理のフローチャートを示している。リール停止処理は、リール停止に関するコマンド(例えば、停止操作コマンド又は停止位置コマンド)を受信したときに処理が実行される。
ステップS361では、RAM413に記憶されたリール停止数を読み込み、1加算する。これにより、1番目に停止操作されたリールのリール停止数は1、2番目に停止操作されたリールのリール停止数は2、3番目に停止操作されたリールのリール停止数は3となる。
ステップS362では、演出選択テーブルを参照し、設定された演出分類(シナリオ)、設定された演出カウンタ、及びリール停止数に基づいて、リール停止時の演出データ(第1停止、第2停止、第3停止)を選択する。すなわち、リール停止数が1のときには、演出データ(第1停止)、リール停止数が2のときには、演出データ(第2停止)、リール停止数が3のときには、演出データ(第3停止)を選択する。例えば、演出分類が「リプレイ当選2」、残り遊技数が「1」の「第1停止」時には、演出データ「R1−1」又は「K−1」のいずれかを遊技状態、所定の乱数抽選などで選択し、選択結果を演出データ(大分類)としてRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納するとともに、選択結果を含んだ演出データ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。これにより、選択された演出データ(第1停止)に応じて、停止時の演出音、演出動画像、および演出ランプ点滅態様も選択する。またRAM413には「左リール停止位置の図柄番号格納領域」、「中リール停止位置の図柄番号格納領域」、「右リール停止位置の図柄番号格納領域」を用意しており、第1停止〜第3停止の場合には、受信したコマンドに含まれる遊技者により操作されたリールを識別可能な情報に対応する「リール停止位置の図柄番号格納領域」に図柄番号を格納する。例えば、遊技者が第2停止で右リールの中段に図柄番号11のチェリーの図柄を停止させた場合であれば、リール停止処理におけるリール停止数が2の処理で、RAM413の「右リール停止位置の図柄番号格納領域」に11を格納する。さらに第2停止のリール停止処理におけるリール停止数が2の処理でRAM413の「リール停止位置の図柄番号格納領域」に図柄番号格納後、当該遊技で、すでに格納されたRAM413の2つの「リール停止位置の図柄番号格納領域」を参照し、リーチ状態を形成している(両方ともがボーナス図柄(BAR図柄)を示す図柄番号である場合などの)場合には、ステップS362により設定したRAM413の演出データ(大分類)格納領域の値に上書きして、実行中の演出分類(シナリオ)に対応するテンパイ演出情報を格納する。例えば、リール停止数が2で「左リール停止位置の図柄番号格納領域」に格納されている値が11(下段にBAR図柄が停止)、「中リール停止位置の図柄番号格納領域」に格納されている値が16(中段にBAR図柄が停止)の場合であれば、右上がり入賞ライン114に沿った位置でリーチ状態となっていることが分かる。このような場合にRAM413の演出データ(大分類)格納領域の値に、実行中の演出分類(シナリオ)に対応したテンパイ演出情報を格納する。例えば、実行中の演出分類(シナリオ)が通常、ベル当選1、リプレイ当選2、選択などの場合には、通常テンパイ演出情報(例えば、ピコーンといった無機質な音を出力することを示す情報)を、VJまたはVJ継続の場合にはVJ用テンパイ演出情報(例えばビデオジョッキーの少年の声のような「チャンッス」といった叫び声音を出力することを示す情報)を、LIVEまたはLIVE継続の場合には、LIVE用テンパイ演出情報(例えばコンサート(ライブ)をしている女性歌手の「チャ〜ンス」といった歌声音を出力することを示す情報)を、SHAKEまたはSHAKE継続の場合にはSHAKE用テンパイ演出情報(例えば、所定の音とそれより2度上または下の音とをかわるがわる速く奏するようなシェイク音を出力することを示す情報)を、それぞれ演出データ(大分類)として選択する。上述の無機質な音、少年の声、女性の歌声、およびシェイク音はそれぞれ異なる音である。
図19は、入賞処理のフローチャートを示している。入賞処理は、入賞結果に関するコマンド(例えば、入賞役コマンド)を受信したときに処理が実行される。
ステップS371では、演出選択テーブルを参照し、設定された演出分類(シナリオ)、及び設定された演出カウンタに基づいて、入賞時の演出データ(入賞)を選択する。例えば、演出分類が「選択」、残り遊技数が「1」の入賞時には、演出データ「H1−P」又は「K−P」のいずれかを遊技状態、所定の乱数抽選などで選択し、選択結果を演出データ(大分類)としてRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納するとともに、選択結果を含んだ演出データ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。このようにして入賞判定時の演出音、演出動画像、および演出ランプ点滅態様も選択する。また、入賞役コマンドに含まれる入賞役を示す情報が所定の役(例えば、リプレイ)が入賞役であることを示している場合、または「左〜右リール停止位置の図柄番号格納領域」の値を参照し、有効化された入賞ラインに沿って所定の役が入賞となる図柄組合せ(例えば、右下がり入賞ラインに沿って、リプレイの図柄−リプレイの図柄−リプレイの図柄)が停止表示していると判定した場合に入賞役が所定の役(例えばリプレイ)であることをお祝いするような演出を実行している演出分類(シナリオ)ごとに異ならせてもよい。例えば、入賞役がリプレイである場合に、実行中の演出分類(シナリオ)が通常、ベル当選1、リプレイ当選2、選択などの場合には、通常リプレイ入賞演出情報(例えばピーンといった無機質な音を出力し、リプレイの図柄とほぼ同一の画像を表示することを示す情報)を、VJまたはVJ継続の場合にはVJ用リプレイ演出情報(例えばビデオジョッキーの少年の声のような「リプレイッス」といった叫び声音を出力し、その少年の顔の画像を表示することを示す情報)を、LIVEまたはLIVE継続の場合には、LIVE用リプレイ演出情報(例えばコンサート(ライブ)をしている女性歌手の「リプレ〜イ」といった歌声音を出力し、その女性歌手の顔の画像を表示することを示す情報)を、SHAKEまたはSHEKE継続の場合にはSHAKE用リプレイ入賞演出情報(例えば所定の音とそれより3度上または下の音とをかわるがわる速く奏するようなシェイク音を出力し、楽器を演奏する大男の顔の画像を表示することを示す情報)を、それぞれ演出データ(大分類)として選択する。上述の無機質な音、少年の声、女性の歌声、およびシェイク音はそれぞれ異なる音である。
また、例えば、入賞役がRBである場合に、実行中の演出分類(シナリオ)が通常、ベル当選1、リプレイ当選2、選択などの場合には、通常ボーナス入賞演出情報(例えばピーンといった無機質な音を出力し、RBの図柄とほぼ同一の画像を表示することを示す情報)を、VJまたはVJ継続の場合にはVJ用ボーナス演出情報(例えばビデオジョッキーの少年の声のような「ボーナッス」といった叫び声音を出力し、その少年の顔の画像を表示することを示す情報)を、LIVEまたはLIVE継続の場合には、LIVE用ボーナス演出情報(例えばコンサート(ライブ)をしている女性歌手の「ボ〜ナス」といった歌声音を出力し、その女性歌手の顔の画像を表示することを示す情報)を、SHAKEまたはSHEKE継続の場合にはSHAKE用リプレイ入賞演出情報(例えば所定の音とそれより3度上または下の音とをかわるがわる速く奏するようなシェイク音を出力し、楽器を演奏する大男の顔の画像を表示することを示す情報)を、それぞれ演出データ(大分類)として選択する。上述の無機質な音、少年の声、女性の歌声、およびシェイク音はそれぞれ異なる音である。
ステップS372では、RAM413に記憶された演出カウンタから1減算する。
ステップS373では、RAM413に記憶された遊技中フラグを「非遊技中」に設定し、一遊技が終了したことをRAM413上に書き込む。
なお、入賞結果に関するコマンドを参照して、チェリーに入賞したと判定したときには、ステップS374(図示せず)として、次の演出データ(演出分類)として、「選択」の演出データを選択し、演出カウンタに1を設定する。すなわち、チェリーに入賞した遊技の次遊技においては、BET時には、「H1−B」又は「K−B」、開始時には、「H1−S」又は「K−S」、第1停止時には、「H1−1」又は「K−1」、第2停止時には、「H1−2」又は「K−2」、第3停止時には、「H1−3」又は「K−3」、入賞時には、「H1−P」又は「K−P」の演出データが選択される。また、チェリーに入賞した遊技の次々遊技のBET時においては、「H0−B」又は「K−B」の演出データが選択される。ここで、「H0−B」の選択データは、期待感演出「VJ」、「LIVE」、「SHAKE」のいずれかを遊技者が選択する演出である。具体的には「VJ」を示す画像(ビデオジョッキーの少年の顔の画像)、「LIVE」を示す画像(コンサートをしている女性の顔の画像)、「SHAKE」を示す画像(ディスクジョッキーの大男が楽器を演奏している画像)を順次、所定の時間間隔で表示し、遊技者による所定の操作(例えばスタートレバー135操作)を検出したことに基づいて主制御部300が送信した開始コマンドを受信したタイミングで表示している画像によって、演出分類(シナリオ)を決定(例えば「VJ」を示す画像の表示制御中であれば「VJ」、「LIVE」を示す画像の表示制御中であれば「LIVE」、「SHAKE」を示す画像の表示制御中であれば「SHAKE」を実行する演出分類(シナリオ)として決定する)し、決定結果を演出分類(シナリオ)としてRAM413に設けた演出分類(シナリオ)格納領域に格納するとともに、決定結果を含んだシナリオ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納し、また演出カウンタに期待感演出のゲーム数5を設定する。
以上述べたように、本実施形態の遊技台によれば、RB内部当選を期待させる数ゲームに亘る期待感演出を、複数種類の期待感演出の中から遊技者が選択でき、選択された期待感演出の種類に応じてBET音、スタート音、停止音、入賞音などの演出音を異ならせることができるので、新規性の高い演出を提供でき、興趣を高めることができる。
なお、本実施形態では、ステップS371の入賞処理で演出データ(大分類)を選択するようにしたが、これとは別に、当選役決定時や次回の遊技を開始する前に今回の当選役を報知する演出データ(大分類)を選択するようにしてもよい。すなわち、決定された当選役を示す情報、及び遊技状態を識別可能な情報を含んだ当選役コマンドを受信したときに、演出選択テーブルを参照し、設定された演出分類(シナリオ)、及び設定された演出カウンタに基づいて、当選役決定時の演出データ(当選)を選択する。選択された演出データ(当選)は、演出データ(大分類)としてRAM413に設けた演出データ(大分類)格納領域に格納するとともに、選択結果を含んだ演出データ指示コマンドをRAM413の未出力コマンド格納領域に格納する。このようにして当選役決定時の演出音、演出動画像、および演出ランプ点滅態様も選択する。
例えば、当選役がリプレイである場合に、実行中の演出分類(シナリオ)が通常、ベル当選1、リプレイ当選2、選択などの場合には、通常リプレイ当選演出情報(例えばピーンといった無機質な音を出力し、リプレイの図柄とほぼ同一の画像を表示することを示す情報)を、VJまたはVJ継続の場合にはVJ用リプレイ当選演出情報(例えばビデオジョッキーの少年の声のような「リプレイッス」といった叫び声音を出力し、その少年の顔の画像を表示することを示す情報)を、LIVEまたはLIVE継続の場合には、LIVE用リプレイ当選演出情報(例えばコンサート(ライブ)をしている女性歌手の「リプレ〜イ」といった歌声音を出力し、その女性歌手の顔の画像を表示することを示す情報)を、SHAKEまたはSHEKE継続の場合にはSHAKE用リプレイ当選演出情報(例えば所定の音とそれより3度上または下の音とをかわるがわる速く奏するようなシェイク音を出力し、楽器を演奏する大男の顔の画像を表示することを示す情報)を、それぞれ演出データ(大分類)として選択する。上述の無機質な音、少年の声、女性の歌声、およびシェイク音はそれぞれ異なる音である。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施形態に対して種々の変形や変更を施すことができる。例えば、上記実施形態においては、RT遊技状態において期待感演出を実行したが、遊技者にとって有利な他の遊技状態(例えば、BB、CT、ATなど)において、当選役報知を実行してもよく、報知される当選役をこれら遊技状態の終了条件としてもよい。
また、上記実施形態では、チェリーの小役入賞を契機にRT遊技状態に移行させたが、RT遊技状態への移行条件はこれに限定されず、他の条件、例えば、当選役が特定の役(例えばチェリーの小役)であり、かつ特定のハズレ目(例えば、なんらかの小役、ボーナス、リプレイなどが入賞とならない図柄の組合せ)が表示されたとき、当選役に関わらずに上述の特定のハズレ目が表示されたとき、特定の遊技状態(例えば、BB一般中、BB中、RB中、AT中、CT中など)中に特定の役に当選した遊技で特定のハズレ目が表示されたとき、特定の遊技状態中に特定のハズレ目が表示されたとき、すなわち予め定められた特定の図柄組合せを入賞ラインに沿って停止表示した場合などに、移行するようにしてもよい。
なお、図20及び図21に示す演出選択テーブルにおいては、「VJ」、「LIVE」及び「SHAKE」のそれぞれを異なる演出態様としたが、例えば、「VJ」と「LIVE」は共通する演出態様とし、「SHAKE」は「VJ」及び「LIVE」と異なる演出態様としてもよい。すなわち、「VJ」と「LIVE」の演出音は共通とし、「SHAKE」の演出音を「VJ」及び「LIVE」と異なるように演出データを設定してもよい。
また、上記実施形態では、同一のROM481に期待感演出「VJ」、「LIVE」及び「SHAKE」の演出音データを記憶させるようにしたが、期待感演出「VJ」、「LIVE」及び「SHAKE」ごとに異なるROM481を設け、異なるROM481に演出音データを記憶させるようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、乱数を用いた抽選処理により、当該演出分類(シナリオ)の演出データを選択するようにしていたが、これに代えて、又はこれに加えて、他の要素、例えば、実行された演出履歴の要素を考慮して、演出データを選択する、すなわち、演出音を異ならせるようにしてもよい。具体的には、既に実行された演出分類(シナリオ)、液晶表示装置180を介して出力された背景画像やキャラクタ画像などを加味して、演出データを選択するようにしてもよい。また、設定された演出分類(シナリオ)の進行状況に応じて、例えば、残り遊技回数に応じて、演出データを選択するようにしてもよい。さらには、ひきで演出音が変わるようにしてもよい。すなわち、所定の時間におけるRB当選回数によって、異なる演出データを選択するようにしてもよい。
また、図20及び図21に示した遊技操作時以外においても、選択された期待感演出ごとに、演出音を異ならせてもよい。例えば、具体的には、以下の遊技操作時(図20及び図21で示した遊技操作を含む)おいて、演出音を異ならせるようにしてもよい。すなわち、当選役決定手段が特定の役(例えばRB)を当選役として決定する確率を異ならせた図9に示したような抽選テーブルを複数備え、所定の操作(例えば遊技店店員による6段階設定操作)により当選役決定手段が用いる抽選テーブルを設定する確率設定手段の設定値を確認する設定確認開始音、設定確認終了時、所定のエラー(例えば前面に設けた皿にメダルを払出するホッパーが空もしくはメダル残数が所定数以下であることを検出した場合に異常となるホッパーエンプティーエラー)が発生したことを示すエラー発生音、エラーが解除されたこと(例えばホッパーエンプティーエラー時に遊技店店員がホッパーにメダルを補充し、エラー解除ボタンを操作したことを検出した場合)を示すエラー解除音、遊技結果の表示(例えば全てのリールの停止表示)またはメダルの払出から所定時間以上メダルの投入が検出されないことを示す遊技待機状態音、遊技制御プログラムが処理の先頭に戻ったことを示す遊技開始音、遊技社によるメダル投入を検出したことを示すメダル投入音、遊技者によるメダル投入を検出し、遊技の開始が許可された(例えばスタートレバーの遊技開始操作の検出を開始した)ことを示すスタートレバー受付音、遊技者によるスタートレバーの操作を検出したことを示すスタートレバー操作検出音、全てのリールの回転を開始したことを示す回胴回転開始音、全てのリールの回転を開始してから回転速度が所定の一定速度に達したことを示す回動定速到達音、左リールを停止させるための左ストップボタンの操作検出を開始したことを示す左停止ボタン操作受付開始音、左リールを停止させるための左ストップボタンの操作を検出したことを示す左停止ボタン受付音、回転していた左リールを停止させたことを示す左リール停止音、中リールを停止させるための中ストップボタンの操作検出を開始したことを示す中停止ボタン操作受付開始音、中リールを停止させるための中ストップボタンの操作を検出したことを示す中停止ボタン受付音、回転していた中リールを停止させたことを示す中リール停止音、右リールを停止させるための右ストップボタンの操作検出を開始したことを示す右停止ボタン操作受付開始音、右リールを停止させるための右ストップボタンの操作を検出したことを示す右停止ボタン受付音、回転していた右リールを停止させたことを示す右リール停止音、回転していた全てのリールを停止させたことを示す全リール停止音、入賞判定をおこなったことを示す入賞判定音、メダルの払出を示すメダル払出音、所定の役(例えば、小役、リプレイ、ボーナス)に入賞したことを示す入賞音、遊技者による遊技開始操作(例えばスタートレバー135操作)が行われたことを検出した時点で、前回の遊技開始から所定の時間(例えば4.1秒)経過していなかったことを示すウェイト音やその場合のスタートレバー操作検出音なども演出音に含む意である。
また、ボーナス当選時にボーナスに当選した旨を告知するようにした場合には、このボーナス告知演出の演出音を期待感演出ごとに異ならせるようにしてもよい。また、リプレイに入賞したときの自動投入演出の演出音を期待感演出ごとに異ならせるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、演出分類(シナリオ)における期待感演出を遊技者に選択させる演出(H0−B)をRTを作動させる条件となる図柄組合せ(チェリーの図柄−ANY−ANY)を停止表示した次次ゲームのBET操作を検出したことに基づいて開始し、スタートレバーが操作されたことを検出した場合に実行する期待感演出の種類を確定するようにしていたが、この期待感演出を遊技者に選択させる演出はこのタイミングに限定されず、どのようなタイミングであってもよい。所定の図柄組合せ(例えば、RTを作動させる条件となる図柄組合せ、RTを作動させる条件となる図柄組合せを停止表示可能な停止テーブルを選択している場合にしか停止表示せずに、かつRTを作動させることとならない特定の図柄組合せ、RTを作動させる条件となる図柄組合せを停止表示可能な停止テーブルを選択している場合の方が、RTを作動させる条件となる図柄組合せを停止表示不可能な停止テーブルを選択している場合よりも停止表示する確率が高く、かつRTを作動させることとならない特定の図柄組合せ、特定の役(例えばCT、BB、RB、CT)の役に入賞したと判定される図柄組合せを停止表示可能な停止テーブルを選択している場合にしか停止表示せずに、かつ特定の役に入賞したと判定されることとならない特定の図柄組合せ、特定の役(例えばCT、BB、RB、CT)の役に入賞したと判定される特定の図柄組合せを停止表示可能な停止テーブルを選択している場合の方が、特定の図柄組合せを停止表示不可能な停止テーブルを選択している場合よりも停止表示する確率が高く、かつ特定の役に入賞したと判定されることとならない特定の図柄組合せ、当選となる可能性のある役としてBB、第1のグループ役(第1の小役およびBBに当選となる)、第2のグループ役(第2の小役およびBBに当選となる)、リプレイ、およびハズレを設定し、これらの役から抽選で当選役を決定するように構成した場合の第1の小役または第2の小役が入賞となる図柄組合せ、当選となる可能性のある役としてBB、第1のグループ役(第1の役およびBBに当選となる)、第1の役、およびハズレを設定し、これらの役から抽選で当選役を決定するように構成した場合の第1の小役が入賞となる図柄組合せ、などに入賞したタイミングや1または複数回のゲーム後の全リールが停止した後の所定のタイミング(例えば、全リール停止、入賞判定、メダル払出、BET、スタートレバー操作検出、全リール回転開始、所定のリール停止など)などに期待感演出を遊技者に選択させる演出の実行を開始し、そのタイミングの後の所定のタイミングで実行する期待感演出の種類を確定するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技開始音、変動表示停止音、入賞音、チャンス音などの効果音を実行している演出情報に対応させるように記載したが、これに限定されず、これらの効果音のうち1、複数、または全部を実行している演出情報に対応させるようにしてもよい。例えば、遊技開始音は全ての演出情報に共通とし、変動表示停止音のみを複数の演出情報に対応するものとしてもよい。より具体的には、期待感演出のシナリオ「VJ」「LIVE」「SHAKE」に基づく演出制御を行っている遊技における遊技開始音は全て「ピローン」といった一般的な音を出力し、遊技者による第1停止操作を検出した場合に出力する音を「VJ」の場合は「ピコ」、「LIVE」の場合は「ダーン」、また、「SHAKE」の場合は「キューン」といったように異なるようにしてもよい。
また、1回、複数回、または実行している演出情報が終了する回の遊技まで継続する背景音を実行している演出分類(シナリオ)に対応させて出力してもよい。
また、上記実施形態では、期待感演出を遊技者が選択するようにしたが、所定の乱数抽選で選択するようにしてもよい。例えば、所定の演出切替条件(例えば、RTを作動させる条件となる図柄組合せの停止表示)の成立した場合に、乱数抽選をおこない、抽選の結果2/4の確率でVJ、1/4の確率でLIVE、SHAKEを演出情報(大分類)として選択するようにしてもよい。
また、ボーナス告知演出(K−S〜K−B)は全ての演出で選択されるようにしたが、これに限定されず、VJ、VJ継続、LIVE、LIVE継続、SHAKE、SHAKE継続の演出分類(シナリオ)を実行している場合など特定の演出分類(シナリオ)を実行中にのみ選択される可能にしてもよい。またVJ、VJ継続、LIVE、LIVE継続におけるボーナス告知演出(K−S〜K−B)と、SHAKE、SHAKE継続のボーナス告知演出(K−S’〜K−B’)を異なる態様で構成してもよい。例えば、ボーナス告知演出(K−S〜K−B)では、ビデオジョッキーの少年の画像を表示し、「ボーナス確定」といった音声が出力し、ボーナス告知演出(K−S’〜K−B’)では、コンサートをしている女性歌手の顔の画像を表示し、「ボーナス決定」といった音声を出力するようにしてもよい。もちろんLIVE、LIVE継続ではボーナス告知演出(K−S〜K−B)を選択可能とし、VJ、VJ継続では、ボーナス告知演出(K−S’〜K−B’)を選択可能とし、SHAKE、SHAKE継続ではボーナス告知演出(K−S〜K−B、K−S’〜K−B’、K−S’’〜K−B’’)を選択可能としてもよい。ここでボーナス告知演出(K−S’’〜K−B’’)は、ボーナス告知演出(K−S〜K−B、K−S’〜K−B’)とは別の態様とし、例えば楽器を演奏する大男の顔画像を表示し、所定の楽器音に乗せて「ボーナスだ」といった音声を出力するようにしてもよい。この場合、RB内部当選状態におけるSHAKEで残り遊技数が5の場合を例にすると、遊技開始コマンドを受信した場合に選択可能である演出情報(大分類)としてS5−S、S5−S’、K−S、K−S’、およびK−S’’の5種類があることになるがこれらはのうちのどの演出をおこなうかは抽選などで適宜選択すればよい。例えば、1/3の確率でS5−S、1/3の確率でS5−S’、1/9の確率でK−S、1/9の確率でK−S’、1/9の確率でK−S’’などとすればよい。
また、ボーナスとしてRBを搭載している機種を例示したが、複数のボーナスを搭載してもよく、この場合、複数の演出分類(シナリオ)に対して特定のボーナス(例えばRB)を告知する演出のみ共通的に実行するようにしてもよい。例えば、RBの告知演出は全ての演出分類(シナリオ)で選択可能にし、BBの告知演出は実行している演出分類(シナリオ)がLIVE、SHAKEの場合にのみ選択可能としてもよい。
また、告知情報は、演出手段が出力している演出を中断して出力する場合以外に、演出手段が出力している演出とともに出力するようにしてもよい。例えば、ビデオジョッキーの少年の顔が表示されている液晶画面の隅に「ボーナス確定」といった文字情報を表示するなどしてもよい。
また、第1の役としてRB、第2の役としてRTの作動を例としたが、これに限定されず、どのような役を適用してもよい。例えば第2の役としてハズレを適用してもよい。
また、RB内部当選状態の場合には上述のようにテンパイ演出情報を演出データ(大分類)として選択し、一般遊技状態、およびRT遊技状態の場合には、リーチ状態になった場合に、実行中の演出分類(シナリオ)によらず、上述の通常テンパイ演出情報を演出データ(大分類)として選択してもよい。
また、リーチ状態となった場合のテンパイ演出情報を乱数抽選で選択するようにしてもよい。例えばRB内部当選状態中にリーチ状態となった場合には、所定の乱数抽選の結果1/4の確率で、上述のように演出情報ごとに異ならせたテンパイ演出情報を演出データ(大分類)として選択し、残りの3/4の確率では、上述の通常テンパイ演出情報を演出データ(大分類)とし、一般遊技状態、およびRT遊技状態の場合には、リーチ状態になった場合に、実行中の演出分類(シナリオ)によらず、上述の通常テンパイ演出情報を演出データ(大分類)として選択してもよい。
また、複数の演出分類(シナリオ)に対して特定告知演出を選択するように構成する場合、複数の演出分類(シナリオ)ごとに異ならせるのは、開始音に限定されず、上記実施形態に記載した演出音のうちいずれを異ならせるようにしてもよい。
また、実行する複数の演出情報(小分類)と、その複数の演出情報(小分類)を実行する順番を含んだ情報として演出情報(大分類)があり、実行する演出情報(大分類)と、その複数の演出情報(小分類)を実行する順番を含んだ情報として演出分類(シナリオ)があるように構成したが、これに限定されず、演出の構成は適宜設定してよい。ここで演出分類(シナリオ)、演出情報(大分類)、および演出情報(小分類)の例をあげると、演出分類(シナリオ)「LIVE」は、女性歌手がコンサート(ライブ)をおこない、最後まで歌いきればボーナス確定となるといったシナリオとしており、このシナリオを実行中
は常にドラム音をリズムよく出力するようにしている。演出情報(大分類)「L5−S」「L5−S’」は女性歌手がステージに登場してくる場面であり、演出情報(大分類)「L5−S」はコンサート会場全体の画像から女性歌手が登場しマイクを握る画像までをアニメーション表示する。また全LEDを点滅させ、女性歌手登場音や観客の悲鳴の音などを出力するといった構成になっている。この演出情報(大分類)「L5−S」の演出情報(小分類)は、液晶表示用の情報として、コンサート会場全体の静止画像情報、女性歌手の登場アニメーション情報、スタンドマイクからマイクを取り出すアニメーション情報などがあり、音出力用情報としては観客のザワツキ音情報、観客の悲鳴の音情報、女性歌手が観客に挨拶する音声情報などが含まれ、LED点灯用情報としてはLEDを1秒間消灯させる情報、
2秒間点灯させる情報などが含まれる。また、演出情報(大分類)「L5−S’」はコンサート会場全体の画像から颯爽と女性歌手が登場し金色のマイクを握る画像までをアニメーション表示するように構成している。
また、上述では、遊技状態に応じて演出情報(大分類)の選択確率を異ならせる例をあげたが、これにも限定されない。例えばRB内部当選状態中に演出分類(シナリオ)「VJ」が選択され、残り遊技数が3の場合のBET時は、当選役がベルの場合には1/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、14/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」、1/16の確率で演出情報(大分類)「K−B」をそれぞれ選択する。当選役がベル以外の場合には2/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、13/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」、1/16の確率で演出情報(大分類)「K−B」をそれぞれ選択する。また、レバー時は、当選役がリプレイの場合には3/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、12/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」、1/16の確率で演出情報(大分類)「K−B」をそれぞれ選択する。当選役がリプレイ以外の場合には5/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、10/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」、1/16の確率で演出情報(大分類)「K−B」をそれぞれ選択する。一般遊技状態中に演出分類(シナリオ)「VJ」が選択され、残り遊技数が3の場合のBET時は、当選役がベルの場合には14/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、2/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」をそれぞれ選択する。当選役がベル以外の場合には14/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、2/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」をそれぞれ選択する。また、レバー時は、当選役がリプレイの場合には12/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、4/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」をそれぞれ選択する。当選役がリプレイ以外の場合には10/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B」、6/16の確率で演出情報(大分類)「V3−B’」をそれぞれ選択するなど当選役に応じて演出情報(大分類)を選択する確率を異ならせるようにしてもよい。ここで当選役決定手段および当選役持ち越し手段の関連について1例を挙げると、上述のとおり乱数抽選により当選役決定手段が特定の役を当選役に含んで(例えばRBを特定の役として、スイカとRBが当選役となるグループ役を当選役として決定した場合)、または当選役として決定した場合(例えばRBを特定の役として、RBを当選役として決定した場合)に、その遊技で当選役である特定の役を入賞役決定手段が入賞役として決定しなかった場合に、当選役持ち越し手段がその特定の役を持越役として決定する(例えばRAM313に設けた持越役情報記憶領域に特定の役の種類(例えばRB)を
示す情報を記憶する)。当選役持ち越し手段は、入賞役決定手段が持越役である特定の役を入賞役として決定するまで、その特定の役が持越役であるとした決定を維持する。当選役持ち越し手段が特定の役を持越役として決定している期間中の当選役決定手段は、上述の乱数抽選(上述のとおり一般遊技状態とは異なる抽選テーブルを使用するように構成してもよいし、一般遊技状態用の抽選テーブルを兼用してもよい)により当選役として決定した役と当選役持ち越し手段が持越役として決定した役を含めて当選役としてもよい。例えば、RBが持越役である遊技で当選役決定手段が乱数抽選によりベルの小役を当選役として決定した場合には、当選役決定手段は最終的にRBおよびベルの小役を当選役として決定するように適用してもよい。また実施例では、RBのみを持越役として決定するようにしたが、これに限定されず、他のボーナス、小役、リプレイなどのうちの特定の役を持越役として決定可能にしてもよい。また、入賞役決定手段が入賞役を決定するより前に、所定の役(例えば当選役である特定の役)を持越役として決定するようにしてもよい。もちろん持越役決定手段が特定の役を持越役として決定したとしてもその特定の役を入賞役として入賞役決定手段が決定するよりも前に、所定の条件が成立した場合に特定の役を持越役として維持することを停止する。すなわちRAM313の持越役情報記憶領域に記憶しているRBを示す情報を消去または他の情報への置換をするように構成してもよい。
さらには、RB内部当選状態か否かによって音の高さを変化させてもよい。例えば、第1の遊技状態(例えば一般遊技状態)でベルに当選している場合は、7/10の確率で、第1〜停止音は通常音、ベル入賞音は通常ベル入賞音を出力し、2/10の確率で、第1停止音は通常音、第2停止音は通常音より1オクターブ高い音、第3停止音は通常音、ベル入賞音は通常ベル入賞音を出力し、1/10の確率で、第1〜2停止音は通常音、第3停止音は通常音より2オクターブ高い音、ベル入賞音は通常ベル入賞音より3オクターブ高い音を出力し、第2の遊技状態(例えば第1の遊技状態よりも遊技者に有利な遊技状態としてRB内部当選状態)でベルに当選している場合は、2/10の確率で、第1〜停止音は通常音、ベル入賞音は通常ベル入賞音を出力し、3/10の確率で、第1停止音は通常音、第2停止音は通常音より1オクターブ高い音、第3停止音は通常音、ベル入賞音は通常ベル入賞音を出力し、5/10の確率で、第1〜2停止音は通常音、第3停止音は通常音より2オクターブ高い音、ベル入賞音は通常ベル入賞音より3オクターブ高い音を出力してもよい。
以上から、本発明の一態様に係る遊技台によれば、遊技者による操作に基づいて遊技を進行させる遊技制御手段(主制御部300、副制御部400)と、図柄を変動表示する図柄表示手段(例えば、左リール110、中リール111、右リール112)と、前記図柄表示手段の停止図柄態様(例えば、ベルの図柄−ベルの図柄−ベルの図柄)に基づいて、遊技者に遊技価値(例えば、所定枚数のメダルの払い出し、遊技状態の更新)を付与する遊技価値付与手段(例えば、ステップS90、S100)と、遊技に関連した演出情報を出力する演出手段(例えば、液晶表示装置180、扉装置183、ランプ150〜210、スピーカ483など)と、前記演出手段が出力する演出情報を、複数の演出情報から選択する演出情報選択手段(例えば、ステップS343)と、前記演出手段が出力している演出情報に対応する音情報を選択する音情報選択手段(例えば、ステップS333、S351、S362、S371、S410)と、前記音情報選択手段が選択した音情報を、遊技者による操作に関連した操作音として出力する操作音出力手段(例えば、ステップS420、スピーカ483)と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明の別の態様に係る遊技台によれば、遊技開始を指示する遊技開始信号を出力する遊技開始指示手段(例えば、スタートレバーセンサ321)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、当選役を決定する当選役決定手段(例えば、ステップS20)と、複数種類の図柄を順次繰り返し変動表示する複数の図柄表示手段(例えば、左リール110、中リール111、右リール112)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、前記複数の図柄表示手段の変動表示を開始する変動表示開始手段(例えば、ステップS60)と、前記複数の図柄表示手段それぞれに対応し、前記複数の図柄表示手段による図柄の変動表示を個別に停止指示する停止指示信号を出力する停止指示手段(例えば、ストップボタンセンサ322)と、前記停止指示手段が出力した前記停止指示信号を入力した場合に、前記当選役決定手段が決定した当選役に基づいて、前記停止指示信号に対応する前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する変動表示停止手段(例えば、ステップS156)と、前記複数の図柄表示手段の所定の入賞ラインに沿って停止表示した図柄の組合せに対応する役を入賞役として決定する入賞役決定手段(例えば、ステップS80)と、前記入賞役決定手段が決定した入賞役に基づいて、遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、ステップS90)と、遊技に関する演出情報を出力する演出手段(例えば、液晶表示装置180、扉装置183、ランプ、スピーカなど)と、前記当選役決定手段が当選役として第1の役(例えば、RB)を決定した遊技において、前記入賞役決定手段が前記第1の役とは異なる第2の役(例えば、チェリーの小役)を入賞役として決定した場合には、複数の演出情報のいずれかを選択する演出情報選択手段(例えば、ステップS343)と、前記複数の演出情報それぞれに対応する遊技開始音情報を記憶した開始音情報記憶手段(例えば、ROM481、ROM412)と、前記遊技開始指示手段が出力した遊技開始信号を入力した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した遊技開始音情報を、前記開始音情報記憶手段から選択する開始音情報選択手段(例えば、ステップS351、S410)と、前記開始音情報選択手段が選択した遊技開始音情報に基づいた遊技開始音を、所定の音出力手段(例えば、スピーカ483)から出力する開始音出力制御手段(例えば、ステップS420)と、を備えることを特徴とする。
ここで、当選役決定手段は、ステップS20の当選役決定処理を一例として挙げたが、このステップに限定されるものではなく、ステップS20の当選役決定処理及びステップS30の停止テーブル決定処理を当選役決定手段としてもよい。すなわち、当選役を当選役決定処理により決定された当選役に限定せず、停止テーブル決定処理で決定される停止番号として適用してもよいものである(以下の態様における遊技台の当選役決定手段においても同様である)。また、複数の図柄表示手段は、主制御部300により制御されるリール(リール110〜112)に限定されず、他の装置で構成されてもよく、例えば、副制御部400により制御されるリール、液晶表示装置、ドット、ランプ、LEDなどで構成されていてもよい(以下の態様における遊技台の複数の図柄表示手段においても同様である)。
本態様の遊技台によれば、当選役が第1の役の遊技で入賞役が第2の役である場合に、演出情報選択手段が演出手段に出力させる演出情報を選択するので、出力された演出により遊技者に、第1の役に当選していたのかもしれないといった感覚を持たせることができる場合がある。該演出情報に対応する遊技開始音情報に基づいた音を出力するので、複数の演出情報に基づいた個々の演出の共通部分を減らし、特有の部分を増やすことができ、それら演出の独自性を高めることができる場合がある。これにより、通常の演出や所定の演出に飽きた遊技者に対しても、独自性の高い演出を味わわせることで気分転換させることができ、遊技が単調にならず、新たに遊技意欲を湧かせることができる場合がある。また、遊技開始音情報を他の演出情報と共通的に使用する場合には、実行中の演出情報に基づく演出とイメージが違うといった違和感を遊技者に与えてしまう場合があるが、演出情報に対応した遊技開始音情報に基づく音を出力することでそういった違和感を解消し、より遊技に集中させることができる場合がある。従来から、BBが始まると、獲得させるコインの量も極端に増大し、かつ専用のBGMも出力させることからBBによって気分転換はある程度可能であった。しかし、BBの出現頻度は一般的に低く、高いものでも平均して240ゲームに1回程度の出現率であり、場合によっては平均500ゲームに1回程度しか出現しなかった。この240ゲーム〜500ゲームといった長期間、遊技者は一度席を離れるなど自ら工夫をして気分転換を図るしかなく、我慢できなくなり、遊技をやめる遊技者も少なくなかった。そこで例えば第1の役をBBとし、第2の役を所定の小役とした場合を考えると、遊技者に所定の小役の出現毎に独自性の高い演出を経験させられるので、適度に気分転換させ、継続して遊技をおこなう意欲を新たに持たせることが可能となる場合があり、さらにBBに移行するかもしれないといった期待を持たせられる場合がある。また、その独自性の高い演出のそれぞれは、ランプ・音・画像表示などを従来よりも高い統一性を持たせて実行するので、画像表示と効果音が対応していない、BGMと効果音が対応していない、ランプアニメーションと効果音が対応していないなど遊技者に違和感を感じさせる危険が少なくできる場合があり、より遊技に集中させることができる場合がある。
また、前記複数の演出情報それぞれに対応する変動表示停止音情報を記憶した停止音情報記憶手段(例えば、ROM481、ROM412)と、前記停止指示手段が出力した停止指示信号を入力した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した変動表示停止音情報を、前記停止音情報記憶手段から選択する停止音情報選択手段(例えば、ステップS362、S410)と、前記停止音情報選択手段が選択した変動表示停止音情報に基づいた変動表示停止音を、所定の音出力手段(例えば、スピーカ)から出力する停止音出力制御手段(例えば、ステップS420)と、をさらに備えるように構成してもよい。
また、前記複数の演出情報それぞれに対応する入賞音情報を記憶した入賞音情報記憶手段(例えば、ROM481、ROM412)と、前記入賞役決定手段が入賞役を決定した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した入賞音情報を、前記停止音情報記憶手段から選択する入賞音情報選択手段(例えば、ステップS371、S410)と、前記入賞音情報選択手段が選択した入賞音情報に基づいた入賞音を、所定の音出力手段から出力する入賞音出力制御手段(例えば、ステップS420)と、をさらに備えるように構成してもよい。
また、前記複数の演出情報それぞれに対応するチャンス音情報を記憶したチャンス音情報記憶手段(例えば、ROM481、ROM412)と、1以上の前記図柄表示手段が変動表示を行い、かつ、残りの前記図柄表示手段が、前記当選役決定手段が決定した当選役に対応する図柄組合せを構成する図柄を前記所定の入賞ラインに沿って停止表示した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応したチャンス音情報を、前記チャンス音情報記憶手段から選択するチャンス音情報選択手段と、前記チャンス音情報選択手段(例えば、ステップS362、S410)が選択したチャンス音情報に基づいたチャンス音を、所定の音出力手段から出力させるチャンス音出力制御手段(例えば、ステップS420)と、をさらに備えるように構成してもよい。
これにより、遊技者によるリール停止操作を演出する効果音、リールが停止したことを演出する効果音、所定の図柄の組合せが表示されたことを演出する効果音、所定の図柄の組合せを停止表示したことに基づく入賞に対応する賞媒体の払出を演出する効果音、3つのリールのうち回転中の1つのリールを除く2つのリールが特定の図柄の組み合わせを構成する図柄を停止表示していることを演出するテンパイ音などを演出情報に基づいて選択するので、上述の遊技開始音の場合と同様の効果を奏することができる。また、これらの効果音を組み合わせることでより演出情報の独自性を高めることができる場合がある。例えば、遊技開始音、左リール・中リール・右リールそれぞれを停止操作したことを演出する効果音を演出情報ごとに異ならせることで、それぞれの演出情報の独自性をさらに高め、継続して遊技をおこなう意欲を新たに持たせることが可能となる場合がある。
また、前記演出情報選択手段は、前記遊技者の操作に基づいて、前記演出情報を選択する演出情報選択信号を出力する操作手段(例えば、メダル投入ボタンセンサ323、メダル投入センサ320及び判定回路319、スタートレバーセンサ321)と、前記操作手段が出力した演出情報選択信号に基づいて、演出情報記憶手段(例えば、ROM412)に記憶している複数の演出情報のいずれかを選択する選択手段(例えば、ステップS343)と、を備えるように構成してもよい。
これにより、演出情報を遊技者に選択させることができるので、遊技者の好みに応じた演出をおこなうことができ、また遊技者の気分に応じた演出を実行することができる場合がある。例えば特定の遊技者は演出Aが好みだが、BB終了から所定の回数のゲームを終了し、その間に所定の回数(例えば3回)連続で演出Aを選択し、見てしまった遊技者には演出A以外の演出Bなど他の演出を選択するといった選択肢を与えることができ、また、演出Aと演出Bとは独自性の高い演出をしていることからボーナス終了からの所定の回数のゲームとは違った気分に遊技者の気持ちをリフレッシュさせられる場合があるなど、従来の遊技機の演出よりも飽きが来ない演出を行うことができる場合がある。
また、複数回の遊技の過程で前記演出手段が出力する演出態様、及び該演出態様の出力順序に関する演出シナリオ情報を複数種類記憶した演出シナリオ情報記憶手段(例えば、ROM412)と、前記演出シナリオ情報記憶手段が記憶している複数種類の演出シナリオ情報のうちから、いずれかの演出シナリオ情報を選択する演出シナリオ情報選択手段(例えば、ステップS343)と、を有し、前記演出情報は、前記演出シナリオ情報であり、前記演出情報選択手段は、演出シナリオ情報選択手段であるように構成してもよい。
これにより、ボーナス終了からの所定の回数のゲームをおこなわせることで遊技者に蓄積的に感じさせていた、いつになったらボーナスに移行するのだろうかといった不安などを、期待感を持たせるような上述の演出情報に基づく演出を複数回の遊技に亘って、再生されることで忘れさせることができる場合がある。このような遊技者に不安を与える複数回のゲームにおける演出とは異なった内容であり、また、そのような演出を従来の遊技機よりも高い統一性を持たせて複数回のゲームに亘って実行するので、遊技者の不安を和らげ、または忘れさせられる場合があり、遊技者に、より継続して遊技をおこなう意欲を新たに持たせられる場合がある。
また、前記演出情報選択手段は、前記当選役決定手段が、前記第1の役を当選役としなかった遊技において、前記入賞役決定手段が前記第2の役を入賞役と決定した場合に、前記演出情報記憶手段に記憶された複数の演出情報のいずれかを選択するように構成してもよい。
これにより、例えば第1の役にBB、第2の役に所定の小役をそれぞれ適用した場合を考えると、演出情報選択手段が演出情報を選択する条件は、BBに当選した遊技で所定の小役に入賞した場合か、またはBBに当選していない遊技で所定の小役に入賞した場合を含むので、所定の小役に入賞し、これまでの遊技とは異なる演出が(複数回の遊技に亘って)行われれば、遊技機内部でBBに当選しているかは確定していないにしても、その可能性を期待して、遊技者はこの演出に注視することとなる。このような注目を集める演出の独自性が高く、上述のように違和感を与える危険が少ない構成にしている場合には、遊技者に集中して演出を楽しませられる場合があり、この演出を介してBBに入賞した場合には、演出に関して好印象を遊技者に持たせることができ、より飽きの来ない演出として高めることができる場合がある。また、BBに当選していない遊技でも演出情報選択手段が演出情報を選択するので、BBに当選した遊技でのみ出現する場合と比較して、この独自性の高い演出の出現頻度を高めることができ、遊技者の気持ちを切り替えさせ、継続して遊技をおこなう意欲を新たに持たせる機会を多く与えることができるようになり、さらに飽きにくい遊技性を持たせられる場合がある。
また、前記入賞役決定手段が前記第1の役を入賞役として決定した場合に、入賞した旨を示唆する入賞役報知情報を出力する入賞役報知手段(例えば、液晶表示装置180、扉装置183、ランプ150〜210、スピーカ483)と、前記複数の演出情報それぞれに対応する前記入賞役報知情報を記憶した入賞役報知情報記憶手段と、前記入賞役決定手段が前記第1の役を入賞役として決定した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した入賞役報知情報を、前記入賞役報知情報記憶手段から選択する入賞役報知情報選択手段と、前記入賞役報知情報選択手段が選択した入賞役報知情報を前記入賞役報知手段から出力する入賞役報知情報出力制御手段と、を備えるように構成してもよい。
これにより、例えば、第1の役をBBとした場合であれば、これまでの遊技とは異なる演出が(複数回の遊技に亘って)行われ、遊技機内部でBBに当選しているかは確定できなかったとしても、その可能性を期待して、この演出に注視してきた遊技者に対して、一つの目標であったBBに入賞した場合に、演出情報に基づいて選択された入賞演出をおこなうことで複数の演出情報それぞれの独自性をあげることができ、演出に関して好印象を遊技者に持たせることができ、より飽きの来ない演出として高めることができる場合がある。
また、本発明の別の態様に係る遊技台によれば、遊技開始を指示する遊技開始信号を出力する遊技開始指示手段(例えば、スタートレバー135)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、当選役を決定する当選役決定手段(例えば、ステップS20)と、複数種類の図柄を順次繰り返し変動表示する複数の図柄表示手段(例えば、左リール110、中リール111、右リール112)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、前記複数の図柄表示手段の変動表示を開始する変動表示開始手段(例えば、ステップS60)と、前記複数の図柄表示手段それぞれに対応し、前記複数の図柄表示手段による図柄の変動表示を個別に停止指示する停止指示信号を出力する停止指示手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、前記停止指示手段が出力した前記停止指示信号を入力した場合に、前記当選役決定手段が決定した当選役に基づいて、前記停止指示信号に対応する前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する変動表示停止手段(例えば、ステップS156)と、前記複数の図柄表示手段の所定の入賞ラインに沿って停止表示した図柄の組合せに対応する役を入賞役として決定する入賞役決定手段(例えば、ステップS80)と、前記入賞役決定手段が決定した入賞役に基づいて、遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、ステップS90)と、遊技に関する演出情報を、1または複数回の遊技に亘って出力する演出手段(例えば、液晶表示装置180、扉装置183、ランプ、スピーカなど)と、前記当選役決定手段が当選役として第1の役を決定した遊技において、前記入賞役決定手段が前記第1の役とは異なる第2の役を入賞役として決定した場合に、複数回の遊技に亘って継続して出力される演出情報を含んだ複数の演出情報のうちのいずれかを選択する演出情報選択手段(例えば、ステップS343)と、前記複数の演出情報それぞれに対応する遊技開始音情報を記憶した開始音情報記憶手段(例えば、ROM481)と、前記遊技開始指示手段が出力した遊技開始信号を入力した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した遊技開始音情報を、前記開始音情報記憶手段から選択する開始音情報選択手段(例えば、ステップS351)と、前記開始音情報選択手段が選択した遊技開始音情報に基づいた遊技開始音を、所定の音出力手段から出力する開始音出力制御手段(例えば、ステップS420)と、前記当選役決定手段が前記第1の役を当選役として決定し、かつ、前記入賞役決定手段が前記第1の役を入賞役として決定しなかった場合に、前記入賞役決定手段が前記第1の役を入賞役として決定するまで、前記第1の役を当選役として設定する当選役持ち越し手段(例えば、ステップS20)と、前記当選役持ち越し手段が前記第1の役を当選役として設定していることを示し、かつ前記複数の演出情報に共通的な特定の告知情報を、前記演出手段が出力している演出情報を中断して、前記演出手段から出力する告知情報出力手段(例えば、ステップS420、S440、S330、扉液晶画面制御部500)と、を備えることを特徴とする。
これにより、例えば第1の役をBBとした場合であれば、これまでの遊技とは異なる演出が(複数回の遊技に亘って)行われ、遊技機内部でBBに当選しているかは確定できなかったとしても、その可能性を期待して、この演出に注視してきた遊技者に対して、一つの目標であったBBが持ち越されていることを告知する告知演出をおこなうことで演出に関して好印象を遊技者に持たせることができ、より飽きの来ない演出として高めることができる場合がある。また、この告知演出まで複数の演出情報ごとに独自なものとするとBBが持ち越されていることを遊技者に確信させることができない場合があるが、複数の演出情報に共通した演出をおこなうので、遊技者にBBが持ち越されていることを誤解なく確信させることができ、持ち越されているBBに対応する図柄が停止するように狙わせることができ、特に初心者の遊技者が告知演出がなされているにも関わらず、BBを取りこぼしてしまうといった不利益の発生を減らすことができる場合があり、より公正な遊技を提供できる場合がある。
また、本発明の別の態様に係る遊技台によれば、乱数を生成する乱数生成手段(例えば、乱数発生回路317)と、当選役として決定する乱数の範囲を、複数種類の役について設定した当選判定情報(例えば、当選役抽選テーブル)と、特定の役(例えば、リプレイ)を当選役として決定する乱数の範囲が第1の数値範囲と設定された第1の当選判定情報(例えば、当選役抽選テーブルの「RT遊技状態」列、「RB内部当選状態」列)、および前記特定の役を当選役として決定する乱数の範囲が前記第1の数値範囲よりも数値範囲の狭い第2の数値範囲である第2の当選判定情報(例えば、当選役抽選テーブルの「一般遊技状態」列)を含む複数の前記当選判定情報を記憶した当選判定情報記憶手段(例えば、ROM312)と、遊技開始を指示する遊技開始信号を出力する遊技開始指示手段(例えば、スタートレバー135)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、前記当選判定情報記憶手段に記憶されている当選判定情報と前記乱数生成手段が生成した乱数を照合して当選役を決定する当選役決定手段(例えば、ステップS20)と、複数種類の図柄を順次繰り返し変動表示する複数の図柄表示手段(例えば、左リール110、中リール111、右リール112)と、前記遊技開始指示手段が出力した前記遊技開始信号を入力した場合に、前記複数の図柄表示手段の変動表示を開始する変動表示開始手段(例えば、ステップS60)と、前記複数の図柄表示手段それぞれに対応し、前記複数の図柄表示手段による図柄の変動表示を個別に停止指示する停止指示信号を出力する停止指示手段(例えば、ストップボタン137〜139)と、前記停止指示手段が出力した前記停止指示信号を入力した場合に、前記当選役決定手段が決定した当選役に基づいて、前記停止指示信号に対応する前記図柄表示手段による図柄の変動表示を停止する変動表示停止手段(例えば、ステップS156)と、前記複数の図柄表示手段の所定の入賞ラインに沿って停止表示した図柄の組合せに対応する役を入賞役として決定する入賞役決定手段(例えば、ステップS80)と、前記入賞役決定手段が決定した入賞役に基づいて、遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、ステップS90)と、遊技に関する演出情報を、1または複数回の遊技に亘って出力する演出手段(例えば、液晶表示装置180、扉装置183、ランプ、スピーカなど)と、前記当選役決定手段が当選役として第1の役(例えば、RB)を決定した遊技において、前記入賞役決定手段が前記第1の役とは異なる第2の役(例えば、RT)を入賞役として決定した場合に、特定の遊技期間に亘って継続して出力される演出情報を含んだ複数の演出情報のうちのいずれかを選択する演出情報選択手段(例えば、ステップS343)と、前記当選役決定手段が前記第2の当選判定情報を前記照合に用いて、前記第1の役を当選役として決定した遊技において、前記入賞役決定手段が前記第2の役を入賞役として決定した場合に、前記第1の当選判定情報を、前記特定の遊技期間、前記当選役決定手段が前記照合に用いる前記当選判定情報として、選択する当選判定情報選択手段(例えば、ステップS20、S100)と、前記当選役決定手段が前記第1の当選判定情報を用いて、前記特定の役を当選役として決定した場合に、当選した旨を示唆する当選役報知情報を出力する当選役報知手段(例えば、ステップS420、S440、S330、扉液晶画面制御部500)と、前記複数の演出情報それぞれに対応する前記当選役報知情報を記憶した当選役報知情報記憶手段(例えば、ROM481)と、前記当選役決定手段が前記第1の当選判定情報を用いて、前記特定の役を当選役として決定した場合に、前記演出情報選択手段が選択した演出情報に対応した当選役報知情報を、前記当選役報知情報記憶手段から選択する当選役報知情報選択手段と、前記当選役報知情報選択手段が選択した当選役報知情報を前記当選役報知手段から出力する当選役報知情報出力制御手段(例えば、ステップS420)と、を備えることを特徴とする。
これにより、例えば第1の役にBB、第2の役にRT、特定の役にリプレイをそれぞれ適用した場合を考えると、第2の役に入賞したことによりRTが作動し、かつ演出情報選択手段が演出情報を選択し、かつ、その演出情報に基づく演出が実行されることとなる。このような構成にすることで上述したランプ・音・画像表示などを従来よりも高い統一性を持たせて実行する効果に加えて、当選確率が向上したリプレイが当選したことを演出するランプアニメーション、音、または液晶などによる画像表示を演出情報に基づいて選択するので、ランプ・音・画像表示に加えて遊技機の中心的な構成である抽選処理にも関連させることができ、さらに遊技者を遊技に集中させられる場合がある。この構成によれば演出情報に基づいた演出を行う前の通常遊技に比べて、リプレイが高確率で当選するようになり、すなわち当選頻度が上がる。それによりリプレイの入賞は遊技者の注目を受けやすくなり、遊技者を、次のゲームもリプレイに当選するのではないかといった気持ちにさせる。注目を受けやすいリプレイの入賞・当選の演出が全ての演出情報で共通的である場合は、複数の演出情報それぞれの独自性を下げてしまう危険性が残ってしまう。そこで演出情報に基づいたリプレイの入賞・当選の演出をすることで、複数の演出情報それぞれの独自性をあげ、遊技者をより遊技に集中させることができる場合があり、また継続して遊技をおこなう意欲を新たに持たせられる場合がある上に、BBに移行することを確信する際の気持ちを演出ごとに異ならせられることが期待できるので、より遊技者に飽きのこない演出を行うことができるようになる場合がある。この構成をさらに限定して、第1の当選判定情報では、ハズレを除く全ての役に対応する数値範囲のうちで前記第1の数値範囲が最も広く設定されているようにしても良い。また、ハズレを含む全ての役に対応する数値範囲のうちで前記第1の数値範囲が最も広く設定されているようにしても良い。こうすることで、演出情報に基づく演出を行っている個々の遊技では特定の役(例えばリプレイ)に入賞・当選する頻度が最も高くなり、複数の演出情報それぞれの独自性をさらに上げることができる場合がある。
また、本発明は上述したスロットマシンだけではなく、パチンコ遊技機にも適用できるものである。ここで、本発明の一例をパチンコ機に適用した場合について、図22を用いて簡単に説明する。
現在主流のパチンコ機は、発射装置により遊技球を発射して遊技を行うための遊技盤903を備えている。この遊技盤903には、外レール901及び内レール902で囲まれた略円形の遊技領域904を備えており、遊技領域904内には、複数の障害釘や風車等の障害部材を配設するとともに、複数の特別図柄を変動表示するための特別図柄表示装置として機能する画像表示装置905と、複数の普通図柄を変動表示するための普通図柄表示装置として機能し、図柄の変動表示を演出する画像表示装置905と、複数の入賞口907、908、909、910と、いずれの入賞口にも入賞しなかった遊技球を遊技領域から払出するためのアウト口911とを備えている。
また、遊技球の入賞を条件として画像表示装置905における図柄の変動表示を開始させるための特別図柄始動口907、908と、遊技球の通過を条件として、普通図柄表示装置の変動表示を開始させるための普通図柄始動口906とを備えている。
また、画像表示装置905における図柄の停止表示態様が所定の賞態様を構成した場合に、所定時間及び所定回数だけ遊技球を受け入れ易い状態(例えば、大当たり状態、中当たり状態、小当たり状態等)に切り換えられる大入賞口910を備えている。また、普通図柄表示装置に所定の表示結果が表示されると、特別図柄始動口908を開放又は拡大させる(例えば、当たり状態等) 。
なお、前記特別図柄が特定図柄(確率変動図柄)である場合には、当該特別遊技が終了した後の遊技において、「大当たり」となる確率が高くなる、いわゆる確率変動遊技が行なわれる。この特定図柄(確率変動図柄)としては、例えば「0」〜 「11」の数字により表現される「大当たり」図柄のうちの奇数の図柄が特定図柄(確率変動図柄)となる。
上述の各手段とパチンコ機に搭載された装置との対応関係は次のとおりとなる。遊技開始指示手段は、普通図柄始動口906、特別図柄始動口907、908などを通過または入賞した遊技球を検出するスイッチ、当選役決定手段は、普通図柄始動口906を遊技球が通過したタイミングで乱数を取得し、取得した乱数の値に基づいて普通図柄表示装置に所定の表示結果を表示させるかどうかを決定するマイコンなどによる処理や、特別図柄始動口907、908に遊技球が入賞したタイミングで乱数を取得し、取得した乱数の値に基づいて特別図柄表示装置に所定の賞態様(確率変動図柄による所定の賞態様を含む)を表示させるかどうかを決定するマイコンなどによる処理など、遊技者による操作に関連した操作音は、遊技球を発射させた場合に発生する音、所定の入賞口907、908,909、910に遊技球が入賞した場合に発生する音などである。
さらに、本発明は、上述のパチスロ機やパチンコ遊技機等の実機の他、これらのパチスロ機等の実機の動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、DVD−ROM、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではない。即ち、本発明は、遊技者による操作に基づいて遊技を進行させる遊技制御手段と、図柄を変動表示する図柄表示手段と、前記図柄表示手段の停止図柄態様に基づいて、遊技者に遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、遊技に関連した演出情報を出力する演出手段と、前記演出手段が出力する演出情報を、複数の演出情報から選択する演出情報選択手段と、前記演出手段が出力している演出情報に対応する音情報を選択する音情報選択手段と、前記音情報選択手段が選択した音情報を、遊技者による操作に関連した操作音として出力する操作音出力手段と、を備えた構成であるが、遊技制御手段、図柄表示手段、遊技価値付与手段、演出手段、演出情報選択手段、音情報選択手段、操作音出力手段などの手段の具体的構成などは、適宜設計変更可能である。尚、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。