JP5764413B2 - パチンコ玉傾斜路の均し振子体及びパチンコ玉傾斜路 - Google Patents
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請求項1記載の発明に係るパチンコ玉傾斜路に設置される均し振子体(以下、「請求項1の振子体」という)は、パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路に、転動方向に沿って揺動自在に設置され、パチンコ玉と接触して縦の重なりを均すための玉均し振子体である。請求項1の振子体は、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部と、当該上流案内部の下流側でパチンコ玉と接触するように当該上流案内部と一体に設けた下流案内部と、を備え、当該上流案内部は揺動時に最もパチンコ玉に近づく上流最下端部を、当該下流案内部は無負荷時に最もパチンコ玉に近づく下流最下端部を、それぞれ備えている。当該上流最下端部は、設置時において当該下流最下端部を通過可能な個数よりも1個だけ多く通過可能となる位置に配してある。
請求項2記載の発明に係るパチンコ玉傾斜路に設置される均し振子体(以下、「請求項2の振子体」という)は、パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路に、転動方向に沿って揺動自在に設置され、パチンコ玉と接触して縦の重なりを均すための玉均し振子体である。請求項2の振子体は、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部と、当該上流案内部の下流側でパチンコ玉と接触するように当該上流案内部と一体に設けた下流案内部と、を備え、当該上流案内部は揺動時に最もパチンコ玉に近づく上流最下端部を、当該下流案内部は無負荷時に最もパチンコ玉に近づく下流最下端部を、それぞれ備えている。揺動時における当該上流最下端部の軌跡と当該傾斜底部との間の上流最短距離はパチンコ玉n(n=2以上)個分の直径寸法よりも長くパチンコ玉n+1個分の直径寸法よりも短く設定してあり、かつ、揺動時における当該下流最下端部の軌跡と当該傾斜底面との間の下流最短距離はパチンコ玉n−1個分の直径寸法よりも長くパチンコ玉n個分の直径寸法よりも短く設定してある。
請求項3記載の発明に係るパチンコ玉傾斜路に設置される均し振子体(以下、「請求項3の振子体」という)は、請求項2の振子体であって、前記下流案内部の少なくともパチンコ玉と接触する部位は、前記傾斜底部の側面から見たときに前記下流最下端部を含む円弧状に形成してある。
請求項4記載の発明に係るパチンコ玉傾斜路(以下、「請求項4の傾斜路」という)は、パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路であって、請求項2又は3記載の均し振子体を備えている。
図1に示す符号101は、傾斜を利用してパチンコ玉を転動搬送するための補給樋を示す。補給樋101は、転動方向(図1の右から左の方向)に下り傾斜する板状の傾斜底部103と、傾斜底部103の幅方向両側から規律する両側壁部105を備えている。一方の側壁部105には、所定長さの開口(側壁開口部107)を形成してある。側壁開口部107は、転動してきたパチンコ玉を傾斜底部103の上から側方へ落下させるために側壁部105の一部を切り欠いてなる部位であって、そこには落下するパチンコ玉を受け取るためのパチンコ玉補給装置(以下、「補給装置51」という)を設置してある。補給装置51は、補給樋101の下方に位置するパチンコ機100(2点鎖線で表示)へ受け取ったパチンコ玉を1個ずつ落下供給する役割を担っている。なお、符号1Aは、補給装置51に設置された振子体を示す。補給装置51は、振子体1Aの下流に、別の振子体1Bを備えている。
図2に示す補給装置51は、補給樋101(図1参照)に沿って長い起立した板状の壁(仕切壁部56)を備えている。仕切壁部56の両側には、補給樋101に面する側の往路傾斜路55と、補給樋101から見て仕切壁部56の裏側の復路傾斜路59と、を設けてある。往路傾斜路55の下流側終端には、往路傾斜路55と復路傾斜路59とを連絡する折り返し傾斜路57を設けてある。往路傾斜路55と折り返し傾斜路57と復路傾斜路59の三者により、本実施形態のパチンコ玉傾斜路53が構成される。パチンコ玉傾斜路53は、全体としてパチンコ玉を一列縦列で転動させるための通路である。
図2及び5に基づいて、上流振子体の構造を説明する。上流振子体1Aは、その大部分が一体成形された合成樹脂製であって、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部3と、上流案内部3の下流側(図5(b))の右側でパチンコ玉と接触する下流案内部5と、下流案内部5と一体の軸部7と、を備えている。以下、下流案内部5、上流案内部3の順で説明する。
下流案内部5は、図5(b)に示すように、正面視したときにほぼ環状のウェイト保持部5wと、ウェイト保持部5wの両脇から軸部7を頂点とする三角形の2辺を構成する吊り下げ部5bと、を有し、全体として水滴に類似した形状をしている。ウェイト保持部5wは、厚み方向(図5(b)の紙面垂直方向)に貫通した中空になっていて、その中にウェイトWaをはめ込み固定してある。なお、符号5aは、ウェイト保持部5w(下流案内部5)の上流最下端部を示す。
上流案内部3は、下流案内部5の上流側、軸部7寄りに位置する一部扁平の正面視環状に形成してある。上流案内部3のパチンコ玉と接触する部位は、円弧状としてある。符号3aは、上流案内部3の一部である上流最下端部を示す。ここで、パチンコ玉との接触部位を、上流最下端部3aを含む円弧状に形成したのは、パチンコ玉の詰まりを有効に防止するためである。つまり、パチンコ玉が球形であることから上流最下端部3aとパチンコ玉との接触は常に1か所のみで行われ、2か所以上の接触だと起こり得るブリッジ作用を生じにくくすることができるからである。もっとも、ブリッジ作用が生じにくい他の形状の採用を妨げるものではない。さらに、上流振子体1A全体の重量を増加させたいときは、上流案内部3内にもウェイト(図示せず)を埋め込み固定するとよい。上流案内部3は、下流案内部5の一部を侵食するように接続してあるが、これは下流案内部5との間の接触部位の面積を広く取ることにより強度を保つためである。また、使用に耐えるだけの充分な強度を保つことができるのであれば、当然ながら上記以外の接続方法を採用することができる。
前記したように、上流案内部3は上流最下端部3aを、下流案内部5は下流最下端部5aを、それぞれ備えている。上流最下端部3aと下流最下端部5aとは、振子体1Aが吊り下げ設置されたとき、揺動時に最もパチンコ玉に近づくそれぞれの部位のことをいう。下流最下端部5aはパチンコ玉と接触しない無負荷時において、上流最下端部3aは揺動時において、最もパチンコ玉に近づくことになる。この相対関係において、上流最下端部3aは、下流最下端部5aを通過可能な個数よりも1個だけ多く通過可能となる位置に配してある。
図6に基づいて下流振子体の構造について説明する。下流振子体1Bは、その大部分が一体成形された合成樹脂製であって、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部13と、上流案内部13の下流側(図6(b))のウェイト部
15と、上流案内部13と一体の軸部17と、を備えている。上流案内部13は、前掲した下流案内部5と同様に正面視したときにほぼ環状のウェイト保持部13wと、ウェイト保持部13wの両脇から軸部17を頂点とする三角形の2辺を構成する吊り下げ部13bと、を有し、全体として水滴に類似した形状をしている。ウェイト保持部13wには、ウェイトWb1を埋め込み固定してある。上流案内部13は、前掲した下流最下端部5aに対応する上流最下端部13aを備えている。
図1、3および4を参照しながら、本実施形態の作用効果について説明する。補給樋101の傾斜底部103上を転動してきたパチンコ玉は、側壁開口107および補給装置51の受入開口部61に受け入れられる。受け入れられたパチンコ玉は、一列縦列となって往路傾斜路55の傾斜底部55a上を転動する。このとき、受け入れられたパチンコ玉の多少にもよるが、パチンコ玉は2個ないし3個程度が高さ方向に重なった状態にある(図3参照)。これらのパチンコ玉は、上流振子体1Aに当接し重なりが均される。まず、傾斜底部55aから見た3段目以上のパチンコ玉は、上流案内部3(上流最下端部3a)に当接し、これを転動方向(図3の反時計回り方向)に揺動させようとするが、上流振子体1Aの自重による揺動復帰によりはね返されて重なりが均される。したがって、この段階で通過するパチンコ玉は2段重なりもしくは重なりなしの状態にある。なお、この均しは、パチンコ玉の転動スピードを制限する意味もある(下流の均しでも同じ)。スピード制限を加える理由は、スピードが早すぎると上流振子体1Aの玉均し機能が十分に発揮できなかったり、一旦は均したが後続するパチンコ玉が先行するパチンコ玉の下に入り込むなどによる新たな玉の重なりが生じたりするおそれがあるので、それらを未然に防止するためである。
3 上流案内部
3a 上流最下端部
5 下流案内部
5a 下流最下端部
5b 吊り下げ部
5w ウェイト保持部
7 軸部
13 上流案内部
13a 上流最下端部
13w ウェイト保持部
15 ウェイト部
17 軸部
51 パチンコ玉補給装置(補給装置)
53 パチンコ玉傾斜路
54 ストッパー
55 往路傾斜路(パチンコ玉傾斜路)
55a 傾斜底部
55b 起立支持部
56 仕切壁部
56e 開放端部
57 折り返し傾斜路
57a 傾斜底部
57b 折り返し側壁部
59 復路傾斜路(パチンコ玉傾斜路)
59a 傾斜底部
59b 往路側壁部
59h 落下孔
61 受入開口部
63 落下路
100 パチンコ機
101 補給樋
103 傾斜底部
105 側壁部
107 側壁開口部
Claims (4)
- パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路に、転動方向に沿って揺動自在に設置され、パチンコ玉と接触して縦の重なりを均すための玉均し振子体であって、
当該玉均し振子体は、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部と、当該上流案内部の下流側でパチンコ玉と接触するように当該上流案内部と一体に設けた下流案内部と、を備え、
当該上流案内部は揺動時に最もパチンコ玉に近づく上流最下端部を、当該下流案内部は無負荷時に最もパチンコ玉に近づく下流最下端部を、それぞれ備え、
当該上流最下端部は、設置時において当該下流最下端部を通過可能な個数よりも1個だけ多く通過可能となる位置に配してある
ことを特徴とするパチンコ玉傾斜路に設置される均し振子体。 - パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路に、転動方向に沿って揺動自在に設置され、パチンコ玉と接触して縦の重なりを均すための玉均し振子体であって、
当該玉均し振子体は、均しのためにパチンコ玉と接触する上流案内部と、当該上流案内部の下流側でパチンコ玉と接触するように当該上流案内部と一体に設けた下流案内部と、を備え、
当該上流案内部は揺動時に最もパチンコ玉に近づく上流最下端部を、当該下流案内部は無負荷時に最もパチンコ玉に近づく下流最下端部を、それぞれ備え、
揺動時における当該上流最下端部の軌跡と当該傾斜底部との間の上流最短距離はパチンコ玉n(n=2以上)個分の直径寸法よりも長くパチンコ玉n+1個分の直径寸法よりも短く設定してあり、かつ、
揺動時における当該下流最下端部の軌跡と当該傾斜底面との間の下流最短距離はパチンコ玉n−1個分の直径寸法よりも長くパチンコ玉n個分の直径寸法よりも短く設定してある
ことを特徴とするパチンコ玉傾斜路に設置される均し振子体。 - 前記下流案内部の少なくともパチンコ玉と接触する部位は、前記傾斜底部の側面から見たときに前記下流最下端部を含む円弧状に形成してある
ことを特徴とする請求項2記載の均し振子体。 - パチンコ玉を一列縦列で傾斜底部上を転動させるパチンコ玉傾斜路であって、
請求項2又は3記載の均し振子体を備える
ことを特徴とするパチンコ玉傾斜路。
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