JP5759607B1 - 工作機械用芯出し冶具 - Google Patents

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Abstract

【課題】工作機械が異なっても、使用する工作機械で1回の芯出しすれば、その後、し直す必要のない芯出し治具の提供。【解決手段】固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面で形成する直角座標位置上の垂直方向に嵌合を行う嵌合機構40は、その中心点を通る直角座標(X軸,Y軸)に平行する両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部23,・・,26及び凸状部13,・・,16からなる凹凸部が形成され、締付ボルトで工作機械側の固定ベース10と可動ベース20を一体に締付ければ被工作物に対して狂いのない加工が可能となる。【選択図】図2

Description

本発明は、工作機械の加工テーブルにおいて、ワークの芯出しを省略できる工作機械用芯出し冶具に関するもので、例えば、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、型彫り放電加工機及びワイヤ放電加工機の放電加工機等の芯出し冶具として個々に繰り返し芯出しを行うことなく、工作機械が1回の芯出しされた状態で継続して被工作物の芯出しに左右されることなく加工を行うことができる工作機械用芯出し冶具に関するものである。
特許文献1では、マシニングセンターによってポートの芯出しを行い、この芯出しによって求められた中心を基準としてポート基準面及びノックピン穴を仕上げ加工し、また、マンドレルに基準ピンを設け、次いでポートを型彫放電加工機のテーブル上に、基準ピンを電極板の基準穴の中心に位置決めしてセットし、電極板に形成されているマンドレル形状の穴によってポート・ベアリング面を加工形成し、ダイをマシニングセンターによって芯出し、この芯出しによって求められた中心を基準としてダイ基準面及びノック穴を仕上げ加工し、また、前記中心を基準としてポート当接面にワイヤ穴を形成し、しかる後、ダイをワイヤカット放電加工機にセットし、前記ワイヤ穴に挿通されるワイヤ線によりダイ・ベアリング面を加工形成するものであるから、ポートとダイの位置合わせのためのインロー部分、ノックピンとノック穴を現物合わせによって加工形成する必要がなく、製作が簡単かつ容易で、作業者の熟練と労力を要さず、ポートとダイを高い精度で組合わせることができる。
従来例である特許文献2には、互いに交差する第1及び第2の面を有するワークの姿勢を、工具ヘッドと加工テーブルとの相対運動に関して工作機械に設定された互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸に基づいて調整するワーク姿勢調整装置において、ベースとワークを取付ける取付体と、前記ベースと取付体との間に介在して取付体を支持する支持機構とを備え、前記支持機構は、上記取付体をZ軸方向に駆動することにより、前記ワークの第1の面のXY平面に対する傾きを補正する第1の補正手段、及び前記取付体をZ軸に平行な軸線の回りに回転駆動することにより上記第2の面のX軸方向に関する傾きを補正する第2の補正手段を含み、上記第1の面のXY平面に対する傾き及び上記第2の面のX軸方向に関する傾きに関連する座標値を検出する座標値検出手段と、この座標値検出手段からの信号に応じて各補正手段の動作を制御する制御手段とを具備するものである。
この構成により、前記ワークの第1及び第2の面の傾きに関連する座標値を検出し、検出された座標値に応じて各補正手段の動作を制御して、ワークを所望の取付姿勢に自動的に補正することができる。また、ワークの面を工作機械の運動軸を基準に補正するので、ベースと加工テーブルとの間の取付誤差の影響を受けることなく精度良く補正が行える。
したがって、特許文献2は加工の無人自動化を行う際に大きな障害となっていた人間の介在を不要とし、ワークの交換や傾きや平行度の微調整等の段取り作業を含めて、問題を、作業者の熟練に頼らず、ワークの姿勢を簡便に、かつ、短時間に精度良く調整でき、無人自動化にも対応可能としたものである。
特開平07−1253 特開平10−138075
このように、特許文献1は、工作機械の加工テーブル上にベースを固定し、このベースに対して取付体の姿勢を調整し、取付体の取付面にワークを取り付けるものであるから、工作機械の加工テーブル上のベースに対して取付体の姿勢を調整する必要がある。また、Z軸回りの取付体の回転位置を調整する必要もあり、特定の工作機械で加工する場合でも細かな調整が必要となる。勿論、特定の、例えば、フライス盤から型彫り放電加工機或いはワイヤ放電加工機等に加工工程を移動させる場合には、適用できなかった。
また、特許文献2は、工作機械の加工テーブル上にベースを固定し、このベースに対して取付体の姿勢を調整し、取付体の取付面にワークを取り付け、ワークの加工面がXY平面に沿うように、取付体の四辺の中央部のZ軸方向位置を調整するものであるが、各駆動固定部材は、印加電圧に応じて変位量を調整する圧電変位素子でフィードバックさせながら取付体を固定するものであり、ワークの姿勢を簡便に、かつ、短時間で精度良く制御するものであり、冶具等全く相違する制御技術の発明であり、勿論、特定の、例えば、フライス盤から型彫り放電加工機或いはワイヤ放電加工機等に加工工程を移動させる場合には、適用できなかった。
そこで、本発明は、例えば、フライス盤、研削盤、放電加工機等の工作機械が異なっても、その使用する工作機械は1回の芯出しをしておけば、その後、芯出しをし直す必要のない、かつ、使用する工作機械の種類を問うこともなく共通して使用できる工作機械用芯出し冶具の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる工作機械用芯出し冶具は、工作機械側に取付けられ、前記工作機械側に取付けられる被工作物の芯出し位置を特定する工作機械側の固定ベースと、前記被工作物を被工作物取付孔に取付けた状態で前記工作機械側の固定ベースに固着自在な可動ベースと、前記固定ベースと前記可動ベースは、その中心点を通る直角座標のX軸方向とY軸方向に形成した凹状部及び凸状部、前記凹状部及び前記凸状部の前記中心点を通る直線に平行する対向面に45〜80度の傾斜面を形成し、前記固定ベースと前記可動ベースとの嵌合を行う嵌合機構と、前記嵌合機構の前記凹状部または前記凸状部を有する前記固定ベースと前記凸状部または前記凹状部を有する前記可動ベースとの嵌合状態で前記固定ベースと前記可動ベースを一体に締付ける締付ボルトとを具備するものである。
ここで、上記工作機械側の固定ベースは、工作機械側に取付けられ、前記工作機械側に取付けられる被工作物の芯出し位置、即ち、工作機械の芯出し位置と固定ベースの直角座標位置の芯出し位置(X軸=0,Y軸=0)を特定して固着するものである。
また、上記可動ベースは、中心に被工作物取付孔を有し、そこに前記被工作物を取付けて前記工作機械側の固定ベースに固定するもので、前記被工作物取付孔に配設する前記被工作物の大きさ及び形状を問うものではない。前記固定ベースと前記被工作物との間で直角座標位置の特定の芯出し位置(X軸=0,Y軸=0)が一義的に決まればよい。
そして、上記締付ボルトは、前記固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面が嵌合され、その嵌合状態で前記固定ベースと前記可動ベースを一体に螺合するものである。
前記被工作物を取付ける可動ベースは、被工作物取付孔に対して、直角座標位置のX軸の一方またはY軸の一方の芯出し位置、または直角座標位置のX軸の一方及びY軸の一方の1対の締付ボルトの締付け及びその解除を行えば、芯出し位置(X軸=0,Y軸=0)が一義的に決まる。
更に、上記嵌合機構は、前記工作機械側ベースと前記可動ベースの中心点を通る前記直角座標(X軸,Y軸)に平行する45〜80度の傾斜面を両側に形成した4個の凹状部及び凸状部からなり、前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースとの嵌合を直角座標位置(X軸,Y軸)上の垂直方向(Z軸方向)に行うものである。また、このとき、4個の凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、互いの凹凸が嵌合する。
前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースの中心点を通る前記直角座標(X軸,Y軸)に平行する傾斜面を45〜80度とすることについて、傾斜面を45度未満の場合には、前記工作機械側固定ベースと前記可動ベースとを締付けても、自己に割り当てられている特定位置に留まることなく締め付けられる。また、傾斜面が80度を超えると、前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースとを締付けると、両者が傾いた状態で締め付けられ。両者が噛み合ってしまう可能性がでてくる。したがって、傾斜面は45〜80度とすると、前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースと本来の位置に摺動するから、当該値が好適である。
請求項2の発明にかかる工作機械用芯出し冶具は、前記可動ベースに設けた嵌合機構側の反対面側に配設され、前記工作機械側の固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)及びその垂直方向(Z軸方向)を囲う保護枠体を取付けたものである。
ここで、上記保護枠体は、前記可動ベースに設けた嵌合機構側の反対面側に配設された被工作物に対して、他の部材との衝突または落下による衝撃を直接受けないようにするガードであり、形式的には、工作機械側の前記固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)にある前記被工作物の周囲及び垂直方向(Z軸方向)を囲うものである。また、必ずしも前記保護枠体を金属で形成する必要性はなく、合成樹脂、合成ゴム、木材等を使用することもできる。
請求項3の発明にかかる工作機械用芯出し冶具の工作機械側の前記固定ベースには、前記可動ベースと同様に中心に切削工具が通過する貫通孔を設けたものである。
ここで、工作機械側の上記固定ベースには、前記可動ベースと同様に中心に切削工具が通過する貫通孔を設けたもので、工作機械をフライス盤から放電加工機に代えた場合でも、工作機械用芯出し冶具の取替えを必要としないで処理可能とするものである。ここで、切削工具が通過する貫通孔は必ずしも中心に限定するものでなく、工作機械の作業性から設定できる。しかし、視認される芯出し位置の関係から、中心に切削工具が通過する貫通孔を設けることが望ましい。
請求項4の発明にかかる工作機械用芯出し冶具の前記4個の凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、前記4個の凹状部または凸状部を特定位置のみで4個が嵌合する構成としたものである。
ここで、上記4個の凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、前記4個の凹状部または凸状部を特定位置のみで4個が嵌合する構成としたもので、特定の形状の4個が合致したときのみ嵌合可能とすることができる。勿論、前記4個の凹状部または凸状部の形状によって2ヵ所で嵌合する構成とすることも、4個所で嵌合可能とすることもできる。
請求項1の発明の工作機械用芯出し冶具は、工作機械側に取付けられた工作機械側の固定ベースによって被工作物の芯出し位置を特定し、工作機械側に取付けられる。また、前記工作機械側の固定ベースには可動ベースの被工作物取付孔に前記被工作物を取付ける。その状態で、前記固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面が嵌合され、その嵌合状態で工作機械側の前記固定ベースと前記可動ベースを一体に締付ボルトで締付ける。
前記工作機械側の固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面で形成する直角座標位置上の垂直方向に嵌合を行う嵌合機構は、その中心点を通る前記直角座標(X軸,Y軸)に平行する両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部及び凸状部からなる凹凸が形成されているから、締付ボルトで前記固定ベースと前記可動ベースを一体に締付ければ、その一体化により被工作物に対して狂いのない加工が可能となる。
また、前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースとが一義的に決定できるから、工作機械側に取付けられた固定ベースは特定の旋盤であっても、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、型彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機等であっても、そこで特定の被工作物の芯出し位置を設定しておけば、1種類の加工機械の使用に限定されることなく、前記工作機械側ベースを予めまたは順次、複数台の工作機械側に取付けておけば、複数の工作機械の使用が可能となる。
そして、前記工作機械側の固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面に形成している両側に45〜80度の傾斜面を形成した凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、例えば、4個が同時に嵌合する位置を特定すれば、特定の位置でのみ嵌合が行われ、方向性を持たせることもできる。両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部及び凸状部からなる嵌合機構を90度置きに嵌合可能な位置を設定すれば、4個所の位置で嵌合させることができる。
更に、前記被工作物を取付ける可動ベースは、その被工作物取付孔に対して、直角座標位置のX軸の一方またはY軸の一方の芯出し位置、または直角座標位置のX軸の一方及びY軸の一方の1対の締付ボルトの締付けまたはその解除を行えば、芯出し位置(X軸=0,Y軸=0)が一義的に決まるから、その都度芯出しを行う必要がない。
請求項2の発明の工作機械用芯出し冶具は、更に、前記可動ベースに設けた嵌合機構側の反対面側に配設され、前記工作機械側の固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)及びその垂直方向(Z軸方向)を囲う保護枠体を取付けるものである。
したがって、請求項1の構成に加えて保護枠体を有するから、前記工作機械側の固定ベースの特定面と前記可動ベースの特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)にある前記被工作物の周囲及び垂直方向(Z軸方向)を囲うことにより、前記可動ベースに設けた嵌合機構側の反対面側に配設された被工作物に対して、他の部材との衝突または落下による衝撃を直接受けない。また、保護枠体は、合成樹脂、合成ゴムで形成し、作業中の被工作物をその状態で保管することもできる。そして、切削加工等の加工屑が飛散しないので、周囲を汚すことがない。
請求項3の発明の工作機械用芯出し冶具の工作機械側の前記固定ベースは、前記可動ベースと同様に中心に切削工具が通過する貫通孔を設けたものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果に加えて、前記工作機械側の固定ベースと前記可動ベースが貫通しているから、前記工作機械が前記工作機械側の固定ベース及び前記可動ベースを通過した仕事ができるので、例えば、フライス盤とワイヤカット放電加工機のように前記工作機の組み合わせ自由度が高くなる。また、前記可動ベースと同様に中心に貫通孔を設けたものであるから、芯出し位置が目視でき易い。
請求項4の発明の工作機械用芯出し冶具における凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、前記4個の凹状部または凸状部を特定位置のみで4個が嵌合する構成としたものであるから、請求項1乃至請求項3に記載の効果に加えて、前記4個の凹状部及び凸状部からなる嵌合機構が外力を伝えるから、自然な結合状態であるから、無理のない被工作物の加工が容易になる。
図1は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具における固定ベースと可動ベースとの関係を示す斜視図で、(a)は可動ベースの上側から見た斜視図、(b)は工作機械側の固定ベースの下側から見た斜視図である。 図2は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具における工作機械側固定ベースと可動ベースとの関係を示す斜視図で、(a)は可動ベースの下側から見た斜視図、(b)は工作機械側固定ベースの下側から見た斜視図、(c)は可動ベースと固定ベースの嵌合状態を上側から見た斜視図である。 図3は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具における工作機械側固定ベースと可動ベースとの関係を示すもので、(a)は可動ベースの上側から見た平面図、(b)は正面から見た正面図である。 図4は図3(a)の切断線A−Aによる断面図である。 図5は図3(a)の切断線A−Aによる断面図において保護枠体を取り除いた断面図である。 図6は本発明の実施の形態の工作機械側固定ベースと可動ベース、被工作物、保護枠体の展開斜視図である。 図7は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具における工作機械側固定ベースの説明図で、(a)は工作機械側固定ベースの嵌合機構の斜視図及び(b)は嵌合機構の断面の説明図である。 図8は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具における具体的な工作機械側固定ベースの展開斜視図である。 図9は本発明の実施の形態の工作機械用芯出し冶具を工作機械のテーブルに取付けた状態の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態]
図1乃至図9において、例えば、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、型彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機等の加工する工作機械側に取付けられる被工作物50の芯出し位置を特定する工作機械側の固定ベース10は、公知の技術によって工作機械のベッド、テーブルに配設され、例えば、公知のフライス盤用芯出し冶具、ダイヤルゲージ等の芯出し冶具を使用して取付けられる。工作機械側の固定ベース10は複数形成しておき、使用する旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、型彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機等の工作機械側に夫々取付けておくこともできる。
なお、被工作物50としては、小物部品の事例で説明するが、本発明を実施する場合には、工作機械側の固定ベース10等が相対的に被工作物50のサイズに対応するだけであり、小物部品に限られることなく使用が可能である。
本実施の形態の工作機械側の固定ベース10は、外径を正方形(直方体)に形成しているが長方形、円形とすることもできる。即ち、工作機械側に取付け容易であれば、その形状を問うものではない。工作機械のベッド、テーブルに配設される構造は、堅固に取り付けが可能であれば、直接工作機械のベッド、テーブルにボルト締めしてもよい。図1の取付孔11は工作機械側の固定ベース10を図示しないボルトによって取付けるための螺合孔である。なお、本発明を実施する場合の工作機械のベッド、テーブルに配設される構造は、図1の取付孔11に螺合するものに限定されるものではなく、図1の取付孔11側をボルト側とすることもできるし、他の取付手段としてもよい。
そして、中央の固定ベース10の接続孔12は、冶具取付ボルト77と螺合するものであるが、例えば、ワイヤ放電加工機のワイヤ電極等が貫通し、工作機械の適正に合致した形状とすることもできる。このため、本実施の形態の工作機械側の固定ベース10の接続孔12は、切削工具が通過する貫通孔として小径または大径となったり、その形状が四角形或いはそれ以上の多角形または特殊な形状となる場合もある。何れにせよ、被工作物50の取付け及び取外しが自在で、再度の取付けの場合には、芯が移動しない構造のものが好ましい。
本実施の形態の工作機械側の固定ベース10の接続孔12の中心軸は、直角座標位置のX軸=0,Y軸=0,Z軸=0としている。直角座標のX軸は直線X−X方向であり、Y軸は直線Y−Y方向であり、Z軸は直線Z−Z方向であり、Z軸は固定ベース10と可動ベース20の積載方向である。
凸状部13,15はY軸方向に配設され、凸状部14,16はX軸方向に配設されている。凸状部13,15、凸状部14,16は、直角座標位置のX軸=0,Y軸=0,Z軸=0の位置から等しい距離だけ離れた位置に配置されている。同様に、各凸状部13,15、凸状部14,16には、直角座標位置のX軸=0,Y軸=0,Z軸=0の位置から等しい位地に締め付け孔13a,14a,15a,16aが形成されている。
凸状部13,14,15,16は、固定ベース10の上表面からの立ち上げ高さがHで、固定ベース10の上表面から垂直に立ち上げた直線立ち上げ部hの高さを有している。この垂直に立ち上げた直線立ち上げ部hは、固定ベース10と可動ベース20との嵌合深さの誤差を吸収するものである。
また、発明者は、角度θ=θを30、45、60、70、80、90度と変更して実験を行った。その結果、凸状部13,14,15,16の直角座標位置のX軸とY軸に沿った両側の角度θと角度θは45〜80度の傾斜面となっている。この凸状部13,14,15,16の直角座標位置のX軸とY軸に沿った両側の角度θと角度θの45〜80度からなる傾斜面は、工作機械側の固定ベース10と可動ベース20が機械的に結合したとき、両者間に外力のエネルギが伝わり易くなっている構造である。より好ましくは、角度θ=θは60乃至80度の範囲である。
因みに、直角座標位置のX軸とY軸に沿った両側の45〜80度からなる傾斜面を、45度以下の傾斜面とすると、嵌合機構40の固定ベース10と可動ベース20との嵌合が食い込みやすくなり、可動ベース20に形成した支持孔23a,24a,25a,26aで保持されながら、締め付け孔13a,14a,15a,16aに螺合されている締付ボルト41,42,43,44の剪断力となり、締付ボルト41,42,43,44が切断されたり、伸びたりし、工作機械による加工が不可能になる。
逆に、直角座標位置のX軸とY軸に沿った両側の傾斜面の角度θと角度θを、80度以上とすると、工作機械側固定ベース10と可動ベース20のZ軸方向の変化では、固定ベース10に対する可動ベース20の滑り結合により、また、締付ボルト41,42,43,44の締付けにより、分離する際に噛み合って分離ができなくなるという問題が、角度が大きくなれば大きくなるほどその可能性が高くなる。
したがって、発明者の実験によれば、直角座標位置のX軸とY軸に沿った両側の45〜80度からなる傾斜面の角度θと角度θが安定した使用となることが確認された。勿論、この趣旨で使用すれば、他の形状とすることもできる。
本実施の形態の可動ベース20は、外径を正方形に形成しているが、固定ベース10と同様、長方形、円形とすることもできる。即ち、工作機械側の固定ベース10に取付け、その芯出しが容易であれば、その形状を問うものではない。そして、可動ベース20に被工作物50を取付ける被工作物取付孔21には、4方から2個対の取付雌ネジ22b,23b,24b,25bを穿設しておき、そこに被工作物50の位置決め及び移動止め用のロックネジ45,46,47,48が螺合されている。ロックネジ45,46,47,48は被工作物50の位置決めとして締め付けてもよいし、被工作物50の加工中の移動止めとして取付雌ネジ22b,23b,24b,25bを介して締め付けてもよい。特に、被工作物50として加工前であれば、被工作物取付孔21の4方から2個対の取付雌ネジ22b,23b,24b,25bの2面を固定すべく、2方向から1対のロックネジ45,46,47,48を螺合すればよいし、1対のロックネジ45,46,47,48によって取付け位置を微調整してもよい。
具体的には、本実施の形態の被工作物50は、特定の形状に加工された加工部51と、その加工部51を維持する台座52と、被工作物取付孔21を挿通しないようにして位置合わせを行うフランジ部53と、被工作物50の全体を取付け位置とする1対のロックネジ45,46,47,48によって固着される固着部54からなっている。
被工作物50を取付ける可動ベース20には、被工作物取付孔21に装着された固着部54に対して、直角座標位置のX軸の一方のみ、またはY軸の一方のみ、または直角座標位置のX軸の一方及びY軸の一方の1対のロックネジ45,46,47,48の締付けまたはその解除を、1対のロックネジ45,46,47,48または2対のロックネジ45,46,47,48で行えば、芯出し位置(X軸=0,Y軸=0)が一義的に決まるから、その都度芯出しを行う必要性がない。
被工作物取付孔21の中心は、直角座標位置(X軸=0,Y軸=0)としている。固定ベース10の凸状部13,15と凸状部14,16は、その対向位置に可動ベース20の凹状部23,25と凹状部24,26が形成されている。本実施の形態では、固定ベース10の凸状部13,15と凸状部14,16、その対向位置の可動ベース20の凹状部23,25と凹状部24,26は、フライス盤で同一形状の角度θと角度θの傾斜面を形成するように削り出している。本実施の形態では、凸状部13,14,15,16と凹状部23,24,25,26を同一形状としているが、本発明を実施する場合には、凸状部13,14,15,16と凹状部23,24,25,26は、切削途中で仕上げを行うことにより、形状を変更し、傾斜面の角度θと角度θを変更することができる。また、凸状部13,14,15,16の高さ、凹状部23,24,25,26の深さを変更することもできる。
即ち、本実施の形態では、固定ベース10の凸状部13,14,15,16と、可動ベース20の凹状部23,24,25,26を同一形状とすることにより、90度毎に嵌合機構40が嵌合する方向性により、固定ベース10の凸状部13,14,15,16と可動ベース20の凹状部23,24,25,26の嵌合位置を決め、被工作物50の設定を行っている。
しかし、固定ベース10の凸状部13,14,15,16と可動ベース20の凹状部23,24,25,26が特定の角度の場合のみ嵌合する嵌合機構40としたときには、工作機械に対して間違いのない方向性の嵌合が可能になる。この特定の角度の場合のみ嵌合が行われる形態は、固定ベース10の凸状部13,14,15,16と可動ベース20の凹状部23,24,25,26の傾斜角度、即ち、角度θと角度θ及びそれらの寸法または配置の何れでも設定できる。
例えば、嵌合機構40の固定ベース10の凸状部13,14,15,16と可動ベース20の凹状部23,24,25,26は、図7(b)に示すように、固定ベース10とそれに接続される可動ベース20に嵌合した状態で間隙hが生じている。
即ち、Y軸方向の凸状部13,15は、凸状部14,16と同様に、幅X−Xである。固定ベース10の上面から垂直距離hを形成し、そこから左側角度θで高さを凸状部間隔Hとしている。また、固定ベース10の上面から垂直距離hを形成し、そこから右側角度θで凸状部間隔Hの高さとされている。ここで、左側角度θは右側角度θに等しいことになる。また、X軸方向の凸状部14,16は、凸状部13,15と同様に、幅Y−Yである。
可動ベース20の下面から垂直下方に、垂直距離hだけ下方に間隔を設け、そこから左側角度180−θで垂直距離hを含む高さを凹状部間隔Hとしている。同様に、右側角度180−θ側でも垂直距離hを含む高さを凹状部間隔Hとしている。
ここで、固定ベース10の凸状部13に対し、可動ベース20の凹状部23が嵌合すると同時に、左側角度θは及び右側角度θが形成する斜面により、固定ベース10の凸状部13,14,15,16は、可動ベース20の凹状部23,24,25,26からなる嵌合機構40に嵌合する。このとき、左側角度θ及び右側角度θが形成する斜面と、左側角度180−θ及び右側角度180−θが形成する斜面は、平行状態で面接触し、固定ベース10の上面から垂直距離hの状態で可動ベース20の下面が停止する。
ここで、締付ボルト41,42,43,44が螺合されても、固定ベース10の凸状部13,14,15,16は、可動ベース20の凹状部23,24,25,26との面接触が噛み合うことなく当接する。また、固定ベース10の凸状部13,14,15,16と可動ベース20の凹状部23,24,25,26は、固定ベース10と可動ベース20のX軸方向、Y軸方向に摺動しない構造となっており、固定ベース10の接続孔12を中心とする回転力が加えられても、効率よく伝達され、相手側の回転力となって伝達される。
なお、左側角度θ及び右側角度θが形成する斜面と、左側角度180−θ及び右側角度180−θが形成する斜面は、使用に伴って摩耗するが、その摩耗による誤差は面を広くしており変化が少ない。
なお、特定の位置のみで凸状部13,14,15,16と凹状部23,24,25,26を嵌合させる嵌合機構40の場合には、凸状部13,14,15,16の左側角度θの傾斜角度及び/または右側角度θの傾斜面を変更すればよい。当然ながら、凹状部23,24,25,26の左側角度180−θの傾斜角度及び/または右側角度180−θの傾斜角度を変更してもよい。論理的には、左側角度θ(180−θ)の傾斜角度及び/または右側角度θ(180−θ)の傾斜角度を変更すればよいのであるが、左側角度θと左側角度180−θの傾斜角度と右側角度θと右側角度180−θの傾斜角度差が少ないと、噛み合って離れ難くなるから、両角度差は3〜10度の差が望ましい。または、凸状部13,14,15,16の平坦な上面で当接するのが望ましい。
このように、本実施の形態では、凸状部13,14,15,16と凹状部23,24,25,26を同一形状として嵌合する嵌合機構40を構成している。
しかし、本発明を実施する場合には、凸状部13,14,15,16の高さ、その位置、傾斜面の角度θと角度θを変更することによって、また、凹状部23,24,25,26についてもその谷の深さ(凸状部13,14,15,16の逆)、その位置、傾斜面の角度180−θと180−角度θを変更することによって、特定の被工作物50の方向でないと嵌合しない構造の嵌合機構40とすることができる。
図3乃至図6において、保護枠体30は、可動ベース20に設けた嵌合機構40側の反対面側に配設され、工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面で形成される直角座標位置(X軸,Y軸)及びその垂直方向(Z軸方向)を囲う空間31で、詳しくは、被工作物50を可動ベース20の特定面に取付けた状態で、被工作物50と保護枠体30との間に機械的な接触がなく、また、被工作物50の端部が保護枠体30の端部開口から突出しない構造が望ましい。このため、保護枠体30の内部は、空間31に形成されている。
本実施の形態の保護枠体30は、保護枠体30の対向角に途中で径の異なる2段の被工作物取付孔38aを穿設し、そこに2本の取付ボルト39を螺合させ、可動ベース20の上面の取付雌ネジ37に取付けるようになっている。勿論、本実施の形態では、保護枠体30を2本の取付ボルト39によって、可動ベース20の対向角に取付けるようになっているが、4本の取付ボルト39によって保護枠体30の各角を締付けてもよい。また、保護枠体30の対向辺の中央を取付けてもよい。
この保護枠体30を取付けることは、被工作物50の交換作業中に被工作物50にスパナ等の工具をぶつけたり、或いは被工作物50を工作機械から外したときに、不注意で落下させることのないように、仮にそのようなことがあったとしても、保護枠体30がその衝撃を受け、それを可動ベース20に伝えても、被工作物50には伝えないようにし、当該衝撃によって、被工作物50が変形したり、歪が入らないようにしたものである。
上記実施の形態では、工作機械側の固定ベース10の取付けは、工作機械のベッド、テーブルに配設される旨を説明したが、図8及び図9に示すように、他の取付け構造とすることもできる。
即ち、工作機械側の固定ベース10の取付け側は、鋼鉄、真鍮、黄銅等からなる取付板71が4本のボルト72によって取付対象物の挿通孔71aに挿通され、図1の取付孔11に締め付けられている。
冶具取付ボルト77は、厚手のリング状の環状部材76、一方の面が四角または六角を有し、環状部材76側を環状とした取付用ブロック75と、ワッシャ74、ロックナット73がワッシャ74を除き順次螺合されている。
ここで、取付板71、ボルト72、ロックナット73、ワッシャ74、取付用ブロック75、環状部材76、冶具取付ボルト77は工作機械に取付けるワンタッチ固定具70を構成している。勿論、ワンタッチ固定具70の構成は、この構成に限定されるものではない。
冶具取付ボルト77は、公知のように、その自由端を固定ベース10の中央の固定ベース10の接続孔12に螺合されており、ロックナット73がその位置を固定する。更に、ワッシャ74を介して取付部ブロック75を螺合し、ワッシャ74を止める。取付部ブロック75と環状部材76で形成された個所に、工作機械側の固着具83を挿入し、特定方向に引っ張りながら固定する。
したがって、取付部ブロック75と環状部材76で形成された個所に、工作機械側の固着具で特定方向に引っ張りながら固定するワンタッチ固定具70となる。この実施の形態では複数個所固着する必要がないので、作業能率が効率的である。
図9はワンタッチ固定具70を使用する事例で、加工テーブル80の上に摺動自在なチャッキング装置81を配設し、受け冶具82を把持している。受け冶具82には油圧またはボルトによって駆動される固着具83が配設されており、工作機械側固定ベース10を受け冶具82に取付けるようになっている。ここで、工作機械側の固定ベース10の芯を出しておけば、被工作物50を可動ベース20の特定面に取付けた状態で可動ベース20が同一芯となり、被工作物50の芯出しを行ったことになる。
したがって、図9に示す型彫り放電加工機100の電極110がその軸心を中心とした制御が可能となる。勿論、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、ワイヤ放電加工機等においても、同様に可動ベース20に取付けた被工作物50を移動することにより、各工作機械の芯出しを行うことなく、被工作物50を取付けた可動ベース20の取付け加工を行うことができる。
上記実施の形態では、工作機械側の固定ベース10の中心に接続孔12を設けたものであり、接続孔12のサイズがワンタッチ固定具70の冶具取付ボルト77に嵌合するものであるが、本発明を実施する場合には、固定ベース10の形状を可動ベース20の被工作物50を取付ける被工作物取付孔21と同様に被工作物50を取付けるサイズの接続孔12とすることができる。これにより、旋盤、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、ワイヤ放電加工機等を自在ら使用でき、同様に可動ベース20に取付けた被工作物50を移動することにより、各工作機械の芯出しを行うことなく、被工作物50を取付けた可動ベース20の取付け加工を行うことができる。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、工作機械側に取付けられ、前記工作機械側に取付けられる被工作物50の芯出し位置を特定する工作機械側の固定ベース10と、被工作物50を被工作物取付孔21に取付けた状態で工作機械側の固定ベース10に固着自在な可動ベース20と、固定ベース10と可動ベース20には、その中心点を通る直角座標(X軸,Y軸,Z軸)に平行する両側に45〜80度の傾斜面を形成した凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなり、固定ベース10と可動ベース20との嵌合を行う嵌合機構40と、嵌合機構40の凹状部23,24,25,26または凸状部13,14,15,16を有する固定ベース10と凸状部13,14,15,16または凹状部23,24,25,26を有する可動ベース20との嵌合状態で固定ベース10と可動ベース20を一体に締付ける締付ボルト41,42,43,44とを具備するものである。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、工作機械側に取付けられた固定ベース10によって被工作物50の芯出し位置を特定し、それを工作機械側に取付ける。また、工作機械側の固定ベース10には可動ベース20の被工作物取付孔21に被工作物50を取付ける。その状態で、工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面が嵌合させ、その嵌合状態で工作機械側の固定ベース10と可動ベース20を一体に締付ボルト41,42,43,44で締付ける。
工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面で形成する直角座標位置上の垂直方向に嵌合を行う凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40は、その中心点を通る前記直角座標(X軸,Y軸)に平行する両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる凹凸部が形成されているから、締付ボルト41,42,43,44で工作機械側の固定ベース10と可動ベース20を一体に締付ければ、一体化され、被工作物50に対して狂いのない加工が可能となる。
また、工作機械側の固定ベース10と可動ベース20とが一義的に決定できるから、工作機械側に取付けられた工作機械側の固定ベース10を特定の旋盤であっても、ボール盤、中ぐり盤、フライス盤、研削盤、歯切り盤、マシニングセンター、型彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機等であっても、そこで特定の被工作物50の芯出し位置を設定しておけば、1種類間の加工機械の使用に限定されることなく、前記工作機械側の固定ベース10を予めまたは順次、複数台の工作機械側に取付けておけば、複数の工作機械の使用が可能となる。
そして、前記工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面に形成している両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40は、4個が同時に嵌合する位置を特定すれば、特定の位置でのみ嵌合が行われ、方向性を持たせることもできる。両側に45〜80度の傾斜面を形成した4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40を90度置きに形成すれば、4個所の位置で嵌合させることができる。
この実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、可動ベース20に設けた嵌合機構40側の反対面側に配設され、工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)及びその垂直方向(Z軸方向)を囲う保護枠体30を取付けるものである。
したがって、保護枠体30を有するから、工作機械側の固定ベース10の特定面と可動ベース20の特定面で形成する直角座標位置(X軸,Y軸)にある被工作物50の周囲及び垂直方向(Z軸方向)を囲うことにより、可動ベース20に設けた嵌合機構40側の反対面側に配設された被工作物50に対して、他の部材との衝突または落下による衝撃を直接受けない。また、合成樹脂、合成ゴムで形成し、作業中の被工作物をその状態で保管することもできる。そして、切削加工等の加工屑が飛散しないので、周囲を汚すことがない。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、工作機械側の固定ベース10には、可動ベース20と同様に中心に被工作物50を取付ける接続孔12を設けたものであるから、工作機械側の固定ベース10と可動ベース20が貫通しているから、工作機械が工作機械側の固定ベース10及び可動ベース20を通過した仕事ができるので、フライス盤とワイヤカット放電加工機のように工作機の組み合わせ自由度が高くなる。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40が、前記4個の凹または凸を特定位置のみで4個が嵌合する構成としたから、4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40が外力を伝える自然な結合状態であるから、無理のない被工作物50の加工が容易になる。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40が、凸状部13,14,15,16の基本的構成が断面四角錐台形の突出または窪みから構成されている。
この突出した断面四角錐台形は、片側または両側が傾斜面で形成されており、その傾斜面には、凹状部23,24,25,26の窪みの傾斜面が面で接合されるものであり、かつ、直角座標位置(X軸,Y軸)での結合となるから、X軸方向の移動が阻止され、また、Y軸方向の移動も阻止されるから、固定ベース10に連結された可動ベース20に取付けられた被工作物50の加工が無理なく容易にできる。
また、上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具は、4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40で構成するものであるが、本発明を実施する場合には、4個の凹状部23,24,25,26及び凸状部13,14,15,16からなる嵌合機構40に限定されるものではなく、直角座標位置(X軸,Y軸)が相対移動しないように構成できればよく、型彫り放電加工機等の切削加工により複雑な形状とすることもできる。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具の可動ベース20は、被工作物50を1対または2対のロックネジ45,46,47,48が螺合される取付雌ネジ22b,23b,24b,25bに対する締付けまたはその解除によって被工作物50の取付け、その解除ができ、1対または2対のロックネジ45,46,47,48の操作のみで被工作物50の取替えが可能であり、取付け精度が変化しないから、芯出し位置も変化しない。
勿論、被工作物50の設定位置をノギスまたはマイクロメータで測定し、特定の位置に設定してもよい。
上記実施の形態の工作機械用芯出し冶具の固定ベース10及び可動ベース20は、小型部品の加工を行う事例で説明してきたが、本発明を実施する場合には、小型部品の加工に限定されるものではない。
本発明は、工作機械の加工テーブルに取付ける工作機械用芯出し冶具として説明したが、本発明を実施する場合には、加工機械の相対運動ができるように配設できればよく、また、水平、垂直の設置条件も存在していない。
10 固定ベース
12 接続孔
13,14,15,16 凸状部
20 可動ベース
21 被工作物取付孔
23,24,25,26 凹状部
30 保護枠体
40 嵌合機構
41,42,43,44 締付ボルト
50 被工作物

Claims (4)

  1. 工作機械側に取付けられ、前記工作機械側に取付けられる被工作物の芯出し位置を特定する工作機械側の固定ベースと、
    前記被工作物を被工作物取付孔に取付けた状態で前記工作機械側の固定ベースに固着自在な可動ベースと、
    前記固定ベースと前記可動ベースは、その中心点を通る直角座標のX軸方向とY軸方向に形成した凹状部及び凸状部とし、しかも、前記凹状部及び前記凸状部の前記中心点を通る直線に平行する対向面を45〜80度の傾斜面に形成し、前記固定ベースと前記可動ベースとの嵌合を行う嵌合機構と、
    前記嵌合機構の前記凹状部または前記凸状部を有する前記固定ベースと、前記凸状部または前記凹状部を有する前記可動ベースとの嵌合状態で前記固定ベースと前記可動ベースを一体に締付ける締付ボルトと
    を具備することを特徴とする工作機械用芯出し冶具。
  2. 前記可動ベースに設けた嵌合機構側の反対面側に、前記被加工物を囲う保護枠体を取付けたことを特徴とする請求項1に記載の工作機械用芯出し冶具。
  3. 前記工作機械側の固定ベースには、前記被工作物を切削する切削工具が通過する貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の工作機械用芯出し冶具。
  4. 前記固定ベースと前記可動ベースの凹状部及び凸状部からなる嵌合機構は、4個の前記凹状部及び4個の凸状部を特定位置でのみ嵌合させる構成としたことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の工作機械用芯出し冶具。
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