JP5758745B2 - ガス供給システムおよびガス供給方法 - Google Patents
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Description
(i)精留塔から供給される製品窒素ガス(ガス発生装置)や液体窒素貯槽から供給されるバックアップ用の窒素ガス(バックアップ装置)が、各々独立して制御されるため、設備間のギャップにより高純度製品ガスのロスが生じている。また、こうした製品ガスのロスは、ガス製造装置のエネルギーロスを発生させている。具体的には、以下に示すロスを挙げることができる。
(i−1)製品ガスの発生量と消費量のミスマッチから生じる余剰の製品ガスの大気放出によるロス
具体的には、ガス発生装置において安定的に製品ガスが作製され、消費量を超える製品ガスがベントから放出され、長期的にみれば、図8(A)のように、放出される製品ガスの余剰分がロスとなる。なお、放出ガスの一部は、消費設備に給送されるガスの安定化に供される。また、こうした製品ガスのロスは、これを作製するために費やされたガス発生装置におけるエネルギーロスを伴うものとなる。
(i−2)消費量の変動に対応したガス発生装置での余裕のある発生量を確保するために生じるエネルギーロス
短期的にも、図8(B)のように、上記(i−1)と同様のロスが生じる。特に、深冷分離式のガス発生装置等では頻繁に発生量を変化させた場合、発生量を変化させるための消費エネルギー調整が困難であるために、余裕度のある一定量を発生させることから、製品ガスのロスおよびエネルギーロスが生じる。
(i−3)消費設備が要求する圧力を維持するために、ガス発生装置から供給される製品ガスの圧力を、ガス発生装置からのガス供給設備配管での圧力損失に余裕度を加えて設定することによるエネルギーロス
具体的には、図7の例であれば、還流液パイプ128a,取出パイプ137,熱交換器124およびメインパイプ138における圧力損失分に加え、余裕度が加算された高い供給圧力でガス発生装置を運転する必要があることから、その圧力差に相当するエネルギーロスが生じる。
(i−4)ガス発生装置の不慮の故障に備え、バックアップ装置を、余裕を持った供給圧力に設定した場合、ガス発生装置が消費設備の要求圧力より高い供給圧力で運転されることによって生じるエネルギーロス
具体的には、図7の例であれば、例えば消費設備の要求圧力が約7〜8MPaであって、メインパイプ138と案内パイプ144bの合流点における圧力バランスによってガス発生装置からの製品ガスのみが給送される場合、メインパイプ138の供給圧力は、案内パイプ144bよりも約0.01〜0.02MPa高く設定し、逆流を防止することが必要となる。また、バックアップ装置からのガスとともに消費設備に給送される場合においても、メインパイプ138と案内パイプ144bの供給圧力は、余裕を持った設定圧力が好ましく、消費設備の要求圧力より高い供給圧力で運転される。いずれの場合も、加算された高い供給圧力でガス発生装置を運転する必要があることから、その圧力差に相当するエネルギーロスが生じる。
(ii)また、こうしたロスは、ガス発生装置やバックアップ装置の拡大を招来し、特に、頻繁に、かつ大きく消費量が変動する用途に用いられるガス製造装置では、大きな課題となっている。
前記ガス供給装置から供出されるガスが給送される供給流路と、前記バックアップ装置から供出されるガスが給送されるバックアップ流路と、該供給流路とバックアップ流路との合流点から前記消費設備にガスが給送される給送流路と、該合流点までの前記供給流路に分流点が設けられ、前記ガス供給装置から供出されるガスの一部が分流されるベント流路と、前記それぞれの流路の圧力を検出する圧力検出器または/および流量を検出する流量検出器と、前記それぞれの流路の圧力または/および流量を調整する制御弁と、前記それぞれの圧力検出器,流量検出器からの出力を受信し、前記それぞれの出力を指標に前記それぞれの制御弁への制御信号を作成して送信する制御部と、を備え、
前記消費設備に給送される前記所定範囲内の最小ガス量Gb,最大ガス量Gm,平均ガス量Gaあるいは所定範囲内の任意のガス量のいずれかから基準ガス量Goを設定し、
該基準ガス量Goを前記ガス供給装置から前記分流点に給送されるガス量Gsによって確保するように、前記ガス供給装置から供出されるガスと前記ベント流路に放出されるガスの、それぞれの圧力および流量を制御するとともに、
前記所望のガス量Gが前記基準ガス量Goを超える場合の差量分dG、および前記ガス供給装置が停止あるいは急速な供給量の低下状態の発生時における所望のガス量Gを、前記バックアップ装置から前記分流点に給送されるガス量Gwによって確保するように制御することを特徴とする。
ガス供給システムにおいては、複数の流路における精度の高い流量あるいは圧力制御が要求される。一方、検証過程において、各流路に用いられる制御弁の機能や発生源から供出されるガスの特性(発生装置や貯槽から供出されるガスの圧縮率等)によって、各制御弁の開度と流量や圧力の特性が異なるとの知見を得た。本発明は、同時に機能する各制御弁の開度−流量または圧力特性を考慮し、基準圧力あるいは基準流量を基準に各制御弁に対する制御信号を演算し、複数の制御弁があたかも1つの制御弁として機能するように補正することによって、緊急対応時のガス供給装置からバックアップ装置への切換えや消費量増加に伴うバックアップ装置からの補給に際しても、制御精度を維持することを可能にした。
該ガス貯留部の少なくとも1つが、前記基準ガス量Goの供給可能な容量を有し、前記ガス供給装置が停止あるいは急速な供給量の低下状態の発生時において、当該ガス貯留部から前記基準ガス量Goに相当するガス量をバックアップ流路に給送するとともに、前記ベント流路に設けられた制御弁によって、所望の圧力および流量からなるガス量Gを維持することを特徴とする。
バックアップ装置におけるガスの供出条件は、緊急対応時のガス供給装置からの切換えの場合と消費量増加に伴う補給の場合では異なることから、バックアップ装置を、複数のガス貯留部を備え、少なくともその1つが基準ガス量Goの供給可能な容量を有する構成とすることによって、緊急事態を含む短時間に大きく変動する場合であっても、消費設備に対して所望の供給条件を維持しつつ、製品ガスやエネルギーのロスを少なく、確実に供給可能なガス供給システムを可能とした。
高純度の窒素や酸素等のガス供給システムにおいては、ガス供給装置が精留塔を備えた空気分離装置で構成されることが好ましく、安定したガス量の供給に適する一方、上記のように、短時間の消費量の変動への追随は難しい。また、通常消費設備に供給されるガス量(消費量)は、所定時間内において所定量を基に増減を繰り返すことが多い。本発明は、こうした供給側と消費側の機能を整合させるように、例えば基準ガス量Goを最小ガス量Gbとした場合、精留塔によって平均ガス量Gaの製品ガスを作製し、ガス供給装置から最小ガス量Gbを給送するとともに、バックアップ装置に残量(Ga−Gb)を供給することによって、バックアップ装置から十分な補完量を確保することができる。つまり、ある短時間の時間帯において生じる平均ガス量Gaを超える消費量分は、他の(次の)短持間の時間帯における平均ガス量Gaを下回る消費量分で補完することができ、特に液化ガスの場合には、小さな容積で大容量のガスを貯留することができることから、ロスを最小化して十分なバックアップを行うことができる。さらに裕度を設け、所定期間、製品ガスの作製量を少し多くしてバックアップ装置に供給して貯留することによって、緊急対応時のガス供給装置からの切換えの場合にも、短時間で直前と同量供給できるガス量を確保することができる。
前記所望の圧力Pおよび流量Fに対する制御において、
(1)流量Fが、基準ガス量Goとなる基準流量Fo以下の場合
前記ガス供給装置から供出されるガスの流量Fsを減少させ、および/またはベント流路に放出されるガスの圧力および流量を調整し、前記給送流路を給送させる前記所望のガスの圧力Pおよび流量Fに調整する。このとき前記バックアップ装置からのガスの供給は停止する。
(2)流量Fが、前記基準ガス量Goとなる基準流量Foを超える場合
基準流量Foを超える差量分dGとなるガス流量を前記バックアップ装置から供給し、該ガス流量Fwを下式1のように制御する。
Fw=F−Fo+Fv …式1
このとき、前記ベント流路に放出されるガスの圧力および流量を調整し、前記給送流路を給送させる前記所望のガスの圧力Pおよび流量Fに調整する。
ことを特徴とする。
上記のように、ガス供給システムにおいては、所定範囲内において変動する消費量に対応した製品ガスの供給が要求される。本発明は、所定範囲内において設定された基準流量Foを閾値として、ガス発生装置とバックアップ装置のガスの供給制御を統合し、基準ガス量を担うガス発生装置とそれを超えたガス量を担うバックアップ装置の供給条件を最適化した制御を行なうことにより、緊急事態を含む短時間に大きく変動する消費設備に供給するガス量を、所望の供給条件を維持しつつ、製品ガスやエネルギーのロスを少なく、確実に供給することを可能とした。
こうした制御を行うことによって、供給側と消費側の機能を整合させ、精留塔によって作製された製品ガスの内、所定量をガス供給装置から給送するとともに、残量をバックアップ装置に供給することによって、バックアップ装置から十分な補完量を確保することができる。また、所定期間、製品ガスの作製量を少し多くしてバックアップ装置に供給して貯留することによって、緊急対応時のガス供給装置からの切換えの場合にも、短時間で直前と同量供給できるガス量を確保することができる。
図1は、本システムの1の構成例(第1構成例)を示す概略図である。本システムは、ガス供給装置1およびバックアップ装置2を備え、消費設備3に対して、所定範囲内において変動する所望の圧力Pおよび流量Fからなるガス量Gを供給する。具体的には、ガス供給装置1から供給ガスKが給送される供給流路L1と、バックアップ装置2からバックアップガスWが給送されるバックアップ流路L2と、供給流路L1とバックアップ流路L2との合流点Mから消費設備3に製品ガスSが給送される給送流路L3と、合流点Mまでの供給流路L1が分岐され、供給ガスKの一部(ベントガスV)が分流されるベント流路L4と、を備える。それぞれの流路L1〜L4の圧力を検出する圧力検出器または/および流量を検出する流量検出器と、それぞれの流路L1〜L4の圧力または/および流量を調整する制御弁と、を備え、それぞれの圧力検出器,流量検出器からの出力を受信し、それぞれの出力を指標にそれぞれの制御弁への制御信号を作成して送信する制御部5と、を備える。第1構成例では、さらに給送流路L3に製品ガスSを精製する精製部6を備える。ここでは、主として、精留塔(図示せず)等を備えた空気分離装置11によって作製された高純度の窒素や酸素等(供給ガスK)を消費設備3に給送するガス供給システムを例として説明する。なお、第1構成例では、圧力検出器,流量検出器,制御弁について、複数の流路に共用できる場合や必ずしも必須でない場合には略すことがある。また、図中の制御用符号を( )内に併記することがある。
ガス供給装置1は、空気分離装置(TCN)11を備える。空気分離装置11は、既述のガス製造装置(図7)のような深冷分離による精留塔を有する装置,他の深冷分離による装置,あるいは分離膜や吸着塔などを利用した装置等を用いることができる。なお、こうしたガス製造装置ではなく、高圧の液化ガスが収容された大容量のタンクを用い、気化させたガスを供給する装置も可能である。空気分離装置11には、供出される供給ガスKの圧力(PIC−MP)を検出する圧力検出器(図示せず)が設けられている。供給ガスKは、空気分離装置11から供出され、供給流路L1を流通し、ガス供給装置保護用開閉弁L1aおよびベント流路L4の分流点Vaを介して合流点Mに給送される。分流点Vaで分流された供給ガスKの一部は、ベント流路L4を流通してベント4から放出される。供給ガスKの流量は、供給流路L1に設けられた流量検出器F1によって検出され、制御弁R1によって調整される(FIC−TCN)。供給ガスKの圧力は、ベント流路L4に設けられた圧力検出器P4(PIC−TCN)によって検出され、ベント流路L4に設けられた制御弁R4(HIC−TCN)によって調整される。このとき、制御弁R4の調整は、強制的に全開状態にした開度に出力を一度合わせてから、圧力制御に復帰させる機能を有することが好ましい。全開状態を基準として、制御弁R4の開度−流量/圧力特性を利用することによって、製品ガスSやエネルギーのロスの発生を少なくすることができる。また、ベントガスVの流量を必要最小限に設定することによって、供給ガスKのロスを低減することができる。例えば、制御弁R4を全閉状態にして、ガス供給装置1の供給ガスKの圧力および流量を基準ガス量Goに設定する(TCN−SET)ことによって、供給ガスKのロスを軽減することができる。
第1構成例では、バックアップ装置2は、液化ガスが貯留され、並列に配設された複数(3つ)のガス貯留部21〜23を備え、蒸発器24によって気化されたバックアップガスWが供出される構成を例示する。バックアップガスWが高圧ガスとして貯留可能な場合には、蒸発器24は省略されるが、以下液化ガスとして貯留される場合を説明する。ガス貯留部21〜23のいずれか、あるいは、そのいくつかから供出された液化バックアップガスWは、蒸発器24によって気化され、バックアップ流路L2から合流点Mに給送される。バックアップガスWの圧力は、消費設備3での圧力変動に対応するように、バックアップ流路L2に設けられた圧力検出器P2(PI−C1)によって検出され、バックアップ流路L2に設けられた制御弁R2(HIC−C1)によって調整される。バックアップ流路L2には、蒸発器24の下流に気化されたバックアップガスWの圧力を検知するための圧力検出器P2a(TIA−GAN)が設けられ、合流点Mの直前にバックアップ装置2への逆流を防止するための逆止弁Maが設けられる。
(i)消費量の変動に対応するバックアップガスWの供給時には、開閉弁21a〜23aを開とするとともに、内部の気相に繋がる圧力調整器21b〜23bによって調整された内部ガス圧力によって液相の液化ガスが押し出される。ガス貯留部21〜23内部の気相−液相のバランス、つまり液面低下に伴う内部ガス圧力の変動は、蒸発器21e〜23eによって形成される気相部に設けられた圧力調整器21d〜23dによって調整される。
(ii)ガス供給装置1の緊急事態に対応するバックアップガスWの供給時には、開閉弁21a〜23aを開とするとともに、圧力調整器21d〜23dを基準ガス量Goに相当するガス量を給送する開度に調整(予め設定された開度に切換)し、急激に加圧された内部ガス圧力によって液化ガスを急速に押し出すことによって、迅速にバックアップ流路L2へのバックアップガスWの供給を可能にする。
第1構成例において給送流路L3に設けられた精製部6には、精製ユニット61およびフィルタ62が配設されるとともに、給送流路L3に消費設備3に給送される製品ガスSの所望の圧力Pおよび流量Fからなるガス量Gを確認する圧力検出器P3(PIC−GAN)および流量検出器F3(FI−GAN)が設けられる。精製ユニット61は、製品ガスSを構成する供給ガスKおよびバックアップガスW中の不純物、例えば微量の水分や油分を除去するために用いられ、活性炭や活性ゼオライト等の吸着剤等が充填される。フィルタ62は、製品ガスS中の微粒子や微小粉塵を除去するために用いられ、高分子樹脂やセラミックス等からなる濾材等が使用される。第1構成例においては、各々2系統を配設し切換え可能な構成によって、連続的に使用することができる。
本システムを用いたガス供給方法は、(1)製品ガスSの所望の流量Fが、基準ガス量Goとなる基準流量Fo以下の場合あるいは(2)これを超える場合、(3)製品ガスSの所望の圧力Pが、基準ガス量Goとなる基準圧力Po以下の場合あるいは(4)これを超える場合、および(5)緊急事態の場合、において、所望の圧力Pおよび流量Fの製品ガスSを給送する操作、から形成される。こうした操作を体系的に表した制御図を、図3,4に例示する。
消費設備3に給送される製品ガスSについて、予め把握された所定範囲内の最小ガス量Gb,最大ガス量Gm,平均ガス量Gaあるいは所定範囲内の任意のガス量のいずれかから基準ガス量Goを設定する。ガス供給装置1とバックアップ装置2のガスの供給制御を統合し、基準ガス量を担うガス供給装置1とそれを超えたガス量を担うバックアップ装置2の供給条件を最適化することによって、消費設備3に供給するガス量を、製品ガスSやエネルギーのロスを少なく、所望の供給条件を維持することを可能とした。また、ガス供給装置1において、ベントガスVの流量を必要最小限に設定することによって、供給ガスKのロスを低減することができる。
Ft=F+k1 …式2
ここで、k1:補正係数(±x)
こうした所定範囲から、最小ガス量Gbに相当する最小流量Fb(=F−x),最大ガス量Gmに相当する最大流量Fm(=F+x)あるいは平均ガス量Gaに相当する平均流量Fa(=Σ[Ft]/Σt)のいずれかから基準ガス量Go相当する基準流量Foが設定される。なお、平均流量Faの演算は所定時間t(例えば1〜30min)内の移動平均をすることが好ましい。単純平均値よりも消費量の変化を迅速に反映し、製品ガスやエネルギーのロスの発生を少なくすることができる。また、既述の通り所定範囲内の任意のガス量に相当する流量を基準流量Foに設定することも可能である。緊急事態においては、こうした設定は解除される。
本システムを用いたガス供給操作は、流量制御において、(1)流量Fが基準流量Fo以下の場合、(2)流量Fが基準流量Foを超える場合、における操作から形成される。その具体的な操作手順を詳述する。
基準流量Foを最大流量Fmに設定した場合、あるいは流量Fが所定時間基準流量Fo以下となる場合には、制御部5の制御に基づき、ガス供給装置1からの供給ガスKのみを製品ガスSとして給送する。具体的には、供給ガスKの流量Fsを減少させる操作、ベントガスVの圧力Pvおよび流量Fvを調整する操作、あるいはこれらを組合せた操作を行い、消費設備3に給送させる供給ガスKを所望の圧力Pおよび流量Fに調整される。このとき、バックアップ装置2からのバックアップガスWの供給は停止される。また、ベントガスVの流量Fvを必要最小限に設定することによって、供給ガスKのロスを低減することができる。例えば、制御弁R4を全閉状態にして、ガス供給装置1の供給ガス流量を基準流量Foに設定する(TCN−SET)ことによって、供給ガスKのロスを軽減することができる。
基準流量Foを最小流量Fbに設定した場合、あるいは流量Fが所定時間基準流量Foを超える場合には、制御部5の制御に基づき、基準流量Foに対してガス供給装置1からの供給ガスKにより供給し、基準流量Foを超える流量分(F−Fo)に対してバックアップ装置2からのバックアップガスWを補給し、両者を集合して製品ガスSとして給送する操作を行う。つまり、バックアップガスWのガス流量Fwを下式1のように制御する。
Fw=F−Fo+Fv …式1
このとき、ベント流路L4に放出されるガスの圧力Pvおよび流量Fvを調整し、給送流路L3を給送させる所望のガスの圧力Pおよび流量Fに調整する。
(i)流量Fs≧流量Fの状態となる場合
このときは、上記(1)と同様の操作が行われる。バックアップガスWの供給はない。
(ii)流量Fs<流量Fの状態となる場合
図3の流量制御プロセスに例示するように、流量Fsと基準流量Foを比較し、操作内容を変えることが好ましい。以下の(ii−1)および(ii−2)において詳細を述べる。このとき、流量Fs,流量Fのいずれかが選択され、信号A10としてバッファBf1に入力されてメモリされる(A10)。つまり、上記(i)の場合には、ガス発生装置1で一部ベントガスVを放出しているので、消費量(FI−GAN)の流量Fがメモリされる。上記(ii)の場合には、バックアップ装置2からバックアップガスWを供給しているため、発生量(FIC−TCN)の流量Fsがメモリされる。その選択は、流量Fs<流量Fの状態と判断された信号がフィリップフロップ回路FF1に導入されて得られた制御信号が用いられる。
基準流量Foに対して、下式3のように補正係数k2(±y)を付加した演算信号A1に基づき、流量FsがFoとなるように、ガス供給装置1を制御される(TCN−SET)。
A1=Fs+(Fo−Fs)+k2 …式3
詳しくは、ガス供給装置1からの流量Fsに係る信号(FIC−TCN)は、バックアップガスWの流量Fw信号とともにフィリップフロップ回路FF1に導入され、得られた制御信号Fc1によって、演算信号A1がON−OFF制御される。ON−OFF制御された演算信号A3は、バッファBf2においてメモリされるとともに、演算信号A4として変換部Ex1に入力され、変換された演算信号A5によって、ガス供給装置1に対し流量FsがFoとなるように制御される(TCN−SET)。変換部Ex1においては、流量Fsの上昇と下降で増減幅、増減速度(制御周期)を変更することが好ましい。例えば、空気分離装置11においては、供給ガスKの製造量を減少させる場合と、増加させる場合の制御周期が異なり、減少時速度>増加時速度であることから、ガス供給装置1の供給ガスKの供給特性に合った制御によって、ガス供給装置1の効率を上げ、ロスを軽減することができる。
基準流量Foに対して、下式4のように補正係数k3(±y)を付加した演算信号A2に基づき、流量FsがFoとなるように、ガス供給装置1を制御される(TCN−SET)。
A2=Fs+(Fo−Fs)+k3 …式4
詳しくは、流量Fsに係る信号(FIC−TCN)は、ベントガスVの流量Fv信号とともにフィリップフロップ回路FF2に導入され、得られた制御信号Fc2によって、演算信号A2がON−OFF制御される。上記(ii−1)同様、ON−OFF制御された演算信号A3が変換された演算信号A5によって、ガス供給装置1に対し流量FsがFoとなるように制御される(TCN−SET)。
本システムは、さらに、図4に例示するような圧力制御が行われる。具体的な圧力制御プロセスは、(3)圧力Pが基準圧力Po以下の場合、(4)圧力Pが基準圧力Poを超える場合、において以下の操作が行われる。
基準圧力Poを最大圧力Pmに設定した場合、あるいは圧力Pが所定時間基準圧力Po以下となる場合には、制御部5の制御に基づき、ガス供給装置1からの供給ガスKのみを製品ガスSとして給送する。具体的には、供給ガスKの流量Fsを減少させる操作、ベントガスVの圧力Pvおよび流量Fvを調整する操作、あるいはこれらを組合せた操作を行い、消費設備3に給送させる供給ガスKを所望の圧力Pおよび流量Fに調整される。このとき、バックアップ装置2からのバックアップガスWの供給は停止される。また、ベントガスVの流量Fvを必要最小限に設定することによって、供給ガスKのロスを低減することができる。例えば、制御弁R4を全閉状態にして、ガス供給装置1の供給ガス流量を基準圧力Poに設定する(TCN−SET)ことによって、供給ガスKのロスを軽減することができる。
C2=C1×2 …式5
演算信号C2は、変換部Ex2に入力され、線形化(折れ線関数)された基準圧力Poまでの制御弁R4の制御信号(開度)−圧力(流量)特性を利用し、演算信号C3に関数変換される。変換された演算信号C3は、圧力検出器P4の出力(PIC−TCN)を指標として制御弁R4を調整する制御信号(HIC−TCN)として使用され、所望の圧力Pに調整される。
E1=k4×Fs2+k5 …式6
ここで、k4は圧力損失を基に算出された係数,k5は補正定数を示す
E2=E1+E5 …式7
このとき、演算信号E5は、演算信号A4としてバッファBf3にメモリされる演算信号E3が変換された信号である。
基準圧力Poを最小圧力Pbに設定した場合、あるいは圧力Pが所定時間基準圧力Poを超える場合には、制御部5の制御に基づき、基準圧力Poに相当するガス量(通常基準流量Foに相当)をガス供給装置1からの供給ガスKにより供給し、基準圧力Poを超える圧力分(P−Po)に相当するガス量をバックアップ装置2からのバックアップガスWにより補給し、両者を集合して製品ガスSとして給送する操作を行う。このとき、給送流路L3を給送させる所望のガスの圧力Pおよび流量Fは、ベント流路L4に放出されるガスの圧力Pvおよび流量Fvにより調整する。
C5=(C4−0.5)×2 …式8
演算信号C5は、変換部Ex4に入力され、基準圧力Poを超えるバックアップガスWの給送を担う制御弁R2の制御信号(開度)−圧力(流量)特性を利用して補正された演算信号C6に関数変換(折れ線関数)される。変換された演算信号C6は、圧力検出器P2の出力(PI−C1)を指標として制御弁R2を調整する制御信号C7(HIC−C1)として使用され、所望の圧力Pに調整される。
本システムは、さらに、(5)緊急事態が発生した場合において、制御部5の制御に基づき、バックアップガスWのみを製品ガスSとして給送できるように、以下の操作が行われる。
本システムにおけるガス供給装置1における緊急事態は、図1に示すようなガス供給装置1が有する検知機能に基づく異常判断によって発せられる「ガス供給装置遮断信号」以外に、供給ガスKの圧力(PIC−MP)や供給流量Fs(FIC−TCN),供給圧力Ps(PIC−TCN)および補給流路L5に設けられた流量検出器F5(FIC−LIN)の検出信号によって検知することができる。
緊急事態が検知された時、ガス供給装置1が停止操作あるいは急速な供給量の低下操作がされると同時に、バックアップ装置2において、図1に示すように、制御部5から発信された緊急指令信号に基づき(HS−C2)、バックアップガスWによる補完ができる制御弁R2の開度に制御され(HIC−C2)、ガス供給装置1の停止等に伴う供給ガスKの減量が補完される。具体的には、図3に示すように、制御部5から発信された緊急指令信号(HS−GAC1)に基づく信号A11によってガス供給装置1の機能(TCN−SET)を停止させる(SW)。
(ア)緊急指令信号に基づく制御弁R2を強制的に開度制御する(HS−C2)。製品ガスSの圧力Psの低下を防止する。
(イ)下式9のように演算された演算信号D1を、演算信号D2として制御(接続)し、強制的に開度制御された制御弁R2の開度を設定し、バックアップガスWによる補完ができるように制御する(HIC−C2)。開度が大きすぎると圧力の過上昇を起こすので、適切な開度を設定する。
D1=1+log(A10/Fcm)/logR+k6 …式9
ここで、A10はバッファBf1に入力されてメモリされた流量Fs,流量Fいずれかの値、Fcmは所定範囲内の100%流量、Rは基準流量Foを無次元化された数値であり20〜60が設定され、k6は補正定数を示す。
(ウ)上記(b)によって設定された制御弁R2の開度条件でバックアップガスWを給送するように制御し(HIC−C2)、制御された制御信号D3を基に下式10のように制御信号D4を演算する。
D4=Po+D3×(1−Po) …式10
ここで、Poは基準圧力Poを無次元化した値を示し、例えば「0.5」とする。
演算された制御信号D4を用い、圧力検出器P3を指標として(PIC−GAN)所望のガス圧力Pとなるように圧力制御される(PIC−GAN)。このとき、制御弁R2に対して強制的に全開あるいは基準ガス量Goに相当するガス量を給送する開度に制御出力を設定(予め設定された開度に切換)した後、通常時の圧力制御に復帰させることによって、緊急事態に対する迅速な回復を図るとともに、所望の圧力Pおよび流量Fを確実に供給することができる。
図6は、本発明に係るガス供給システムの他の構成例(第2構成例)を示す概略図である。第2構成例は、基本は本システムと同様の構成であるが、バックアップ装置2から給送されるバックアップガスWの制御方法、特に緊急時の制御方法において特有の機能を有する。第1構成例では、複数(3つ)のガス貯留部21〜23からの液化ガスを集合させて蒸発器24によって気化されたバックアップガスWを制御し、圧力Pwおよび流量Fwに調整されたバックアップガスWが供出される構成であったが、第2構成例では、バックアップ装置2に備えられた複数のガス貯留部21〜23のそれぞれにおいて、その内部の液化ガス気相部の圧力P21b〜P23bおよび供出する液化ガスの液圧P21a〜P23aを指標として、バックアップガスWの供出量を個々に独立して制御することができる構成を特徴とする。また、第2構成例は、供給ガスKが給送される流路L1の圧力PsとバックアップガスWが給送される流路L2の圧力Pwの差圧を測定する差圧検出器Pmが設けられている。以下、主に第1構成例と異なる構成および機能について詳述する。
第2構成例におけるバックアップ装置2は、ガス貯留部21〜23のいずれからでもバックアップガスWが供出され、蒸発器24によって気化されてバックアップ流路L2から合流点Mに給送することができる機能を有する。こうした独立性を有したガス貯留部21〜23を備えることによって、バックアップ装置2として、種々の対応が可能となる。例えば、1つまたは特定のガス貯留部を、通常状態におけるバックアップガスW給送用として使用し、他のガス貯留部を、緊急事態におけるバックアップガスW給送用として使用することができる。または、通常状態,緊急事態いずれにおいても、複数のガス貯留部21〜23を、順番にあるいは同時に分担してバックアップガスW給送用として使用することも可能である。さらに、ガス貯留部21〜23の少なくとも1つ(例えばガス貯留部23とする)が、基準ガス量Goの供給可能な容量を有することが好ましい。緊急時専用のガス貯留部23を設定することによって、上記緊急事態が発生した場合に補給する基準ガス量GoのバックアップガスWを常時確保することができる。あるいは、常時いずれかのガス貯留部21〜23に基準ガス量GoのバックアップガスWが貯留されるように、バックアップガスWの給送量と補給量を設定することによって、同様の準備ができる。以下、主に1つのガス貯留部21を使用して場合を例として説明する。
消費量の変動に対応するバックアップガスWの供給時には、開閉弁21aを開とするとともに、圧力検出器21cの出力を指標とし(PIC−1)、ガス貯留部21内部の気相に繋がる圧力調整器21bによって調整された内部ガス圧力P21aによって液相の液化ガスを押し出される(HIC−1)。液面低下に伴う内部ガス圧力P21aの変動は、圧力検出器21cの出力を指標とし、圧力調整器21dによって調整される(HIC−1)。ガス貯留部21から供出される液化ガスの流量は、内部ガス圧力P21aおよび液面によって決定され、最終的には液圧P23の出力を指標として(PIC−1)、圧力調整器21bによって調整される。合流点Mに給送されるバックアップガスWの供給圧力Pwは、圧力検出器P2aによって検知される(TIA−GAN)。このとき、供給ガスKが給送される流路L1の圧力PsとバックアップガスWが給送される流路L2の圧力Pwの差圧(dPI−BK)が差圧検出器Pmで測定され、バックアップ装置2あるいはガス供給装置1を含む本システム全体の異常が監視される。
ガス供給装置1の緊急事態に対応するバックアップガスWの供給時には、開閉弁21a開状態において、制御部5から発信された緊急指令信号に基づき(HS−1)、圧力調整器21dを全開にする。製品ガスSの圧力Psの低下を防止する。同時に、圧力調整器21bを緊急事態の所定圧力に設定し(HIC−1)、急激に加圧された内部ガス圧力により液化ガスを急速に押し出すことによって、迅速にバックアップ流路L2へのバックアップガスWの供給を可能にする。圧力調整器21bの開度が大きすぎると圧力の過上昇を起こすので、適切な開度を設定する。合流点Mに給送されるバックアップガスWの供給圧力Pwは、圧力検出器P2aによって検知され(TIA−GAN)、製品ガスSの圧力Psは、圧力検出器P4によって検出され、ガス供給装置1の停止等に伴う供給ガスKの減量を補完する。
11 空気分離装置
2 バックアップ装置
21〜23 ガス貯留部
21a〜23a,21f〜23f 開閉弁
21b〜23b,21d〜23d 圧力調整器
21c〜23c 圧力検出器
21e〜23e ガス貯留部用蒸発器
24 蒸発器
3 消費設備
4 ベント
5 制御部
6 精製部
61 精製ユニット
62 フィルタ
Ax,Ay 空気信号
C 切換弁
Cx,Cz 制御信号
F 消費設備所望の流量
F1,F3,F5 流量検出器
IPx 変換器
L1 供給流路
L2 バックアップ流路
L3 給送流路
L4 ベント流路
L5 補給流路
Lx,Ly 流路
M 合流点
Ma 逆止弁
P 消費設備所望の圧力
P1〜P4,P2a 圧力検出器
R,R1,R2,R4,R5 制御弁
Va 分流点
Claims (6)
- ガス供給装置およびバックアップ装置を備え、消費設備に対して、所定範囲内において変動する所望の圧力および流量からなるガス量Gを供給するガス供給システムであって、
前記ガス供給装置から供出されるガスが給送される供給流路と、前記バックアップ装置から供出されるガスが給送されるバックアップ流路と、該供給流路とバックアップ流路との合流点から前記消費設備にガスが給送される給送流路と、該合流点までの前記供給流路に分流点が設けられ、前記ガス供給装置から供出されるガスの一部が分流されるベント流路と、前記それぞれの流路の圧力を検出する圧力検出器または/および流量を検出する流量検出器と、前記それぞれの流路の圧力または/および流量を調整する制御弁と、前記それぞれの圧力検出器,流量検出器からの出力を受信し、前記それぞれの出力を指標に前記それぞれの制御弁への制御信号を作成して送信する制御部と、を備え、
前記消費設備に給送される前記所定範囲内の最小ガス量Gb,最大ガス量Gm,平均ガス量Gaあるいは所定範囲内の任意のガス量のいずれかから基準ガス量Goを設定し、
該基準ガス量Goを前記ガス供給装置から前記分流点に給送されるガス量Gsによって確保するように、前記ガス供給装置から供出されるガスと前記ベント流路に放出されるガスの、それぞれの圧力および流量を制御するとともに、
前記所望のガス量Gが前記基準ガス量Goを超える場合の差量分dG、および前記ガス供給装置が停止あるいは急速な供給量の低下状態の発生時における所望のガス量Gを、前記バックアップ装置から前記分流点に給送されるガス量Gwによって確保するように制御することを特徴とするガス供給システム。 - 予め前記それぞれの流路に設けられた制御弁の開度に対する圧力特性または/および流量特性を求め、
前記基準ガス量Goとなる基準圧力Poを中点として、前記供給流路およびベント流路に設けられた制御弁の、0〜基準圧力Poにおける開度に対する圧力特性と、前記バックアップ流路に設けられた制御弁の、基準圧力Po〜前記最大ガス量となる最大圧力Pmにおける開度に対する圧力特性を、1つの1次または数次の近似関数によって表わされる関係式に補正し、
または/および前記基準ガス量Goとなる基準流量Foを中点として、前記供給流路およびベント流路に設けられた制御弁の、0〜基準流量Foまでの開度に対する流量特性と、前記バックアップ流路に設けられた制御弁の、基準流量Fo〜前記最大ガス量となる最大流量Fmまでの開度に対する流量特性を、1つの1次または数次の近似関数によって表わされる関係式に補正することを特徴とする請求項1記載のガス供給システム。 - 前記バックアップ装置が、並列に配設された複数のガス貯留部を備え、
該ガス貯留部の少なくとも1つが、前記基準ガス量Goの供給可能な容量を有し、前記ガス供給装置が停止あるいは急速な供給量の低下状態の発生時において、当該ガス貯留部から前記基準ガス量Goに相当するガス量をバックアップ流路に給送するとともに、前記ベント流路に設けられた制御弁によって、所望の圧力および流量からなるガス量Gを維持することを特徴とする請求項1または2記載のガス供給システム。 - 前記ガス供給装置が、精留塔を備えた空気分離装置で構成され、高純度液化ガスを前記消費設備に供給し、前記バックアップ装置に該空気分離装置からの高純度液化ガスを貯留するガス貯留部を備えられるとともに、所定時間内に前記バックアップ装置から前記消費設備に供給される前記差量分dGの総量が、該所定時間内に前記空気分離装置から該ガス貯留部に給送されるガスの総量と同量となるように制御されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガス供給システム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のガス供給システムを用いたガス供給方法であって、
前記所望の圧力Pおよび流量Fに対する制御において、
(1)圧力Pまたは流量Fが、基準ガス量Goとなる基準圧力Poまたは基準流量Fo以下の場合
前記ガス供給装置から供出されるガスの流量Fsを減少させ、および/またはベント流路に放出されるガスの圧力Pvおよび流量Fvを調整し、前記給送流路を給送させる前記所望のガスの圧力Pおよび流量Fに調整する。このとき前記バックアップ装置からのガスの供給は停止する。
(2)圧力Pまたは流量Fが、前記基準ガス量Goとなる基準圧力Poまたは基準流量Foを超える場合
基準流量Foを超える差量分dGとなるガス流量を前記バックアップ装置から供給し、該ガス流量Fwを下式1のように制御する。
Fw=F−Fo+Fv …式1
このとき、前記ベント流路に放出されるガスの圧力Pvおよび流量Fvを調整し、前記給送流路を給送させる前記所望のガスの圧力Pおよび流量Fに調整する。
ことを特徴とするガス供給方法。 - 精留塔を備えた空気分離装置で構成された前記ガス供給装置から、高純度液化ガスが前記消費設備に供給されるとともに前記バックアップ装置に供給され、前記(2)における該所定時間内の前記ガス流量Fwの総量を、該所定時間内に前記空気分離装置から前記バックアップ装置に給送されるガスの総量と同量となるように制御することを特徴とする請求項5記載のガス供給方法。
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