JP5758330B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
機前面側を構成する前面部材(15)に、出力部(35a)から音を出力するスピーカ(35)を備えたスピーカユニット(33,34)が取り付けられた遊技機において、
前記スピーカユニット(33,34)は、
前記スピーカ(35)が収容され、該スピーカ(35)の出力部(35a)の前側に放音口(43a)が開設されたケース(36)と、
前記ケース(36)に設けられた係合部(58)と、
前記ケース(36)に設けられた第1ネジ固定部(57)とを備え、
前記前面部材(15)のスピーカ設置部(62,63)に、前記係合部(58)と係脱自在に係合する被係合部(69,70)が設けられると共に、第2ネジ固定部(66)が設けられ、
前記スピーカユニット(33,34)は、前記スピーカ設置部(62,63)に対して回転変位することで前記係合部(58)が被係合部(69,70)に係合すると共に両ネジ固定部(57,66)が整列する係合位置および係合部(58)が被係合部(69,70)から係合解除された係合解除位置に変位するよう構成され、
前記スピーカユニット(33,34)の係合位置で、前記第1ネジ固定部(57)と第2ネジ固定部(66)とをネジ止め固定することで該ユニット(33,34)がスピーカ設置部(62,63)に位置決め固定されるよう構成され、
前記ケース(36)に、前記スピーカ設置部(62,63)に向けて突出すると共にネジ孔(57a)が形成された前記第1ネジ固定部(57)が周方向に離間して複数設けられ、前記スピーカ設置部(62,63)は、第1ネジ固定部(57)が挿入可能なケース(36)側に開放する弧状溝(71a)が各第2ネジ固定部(66)に対応して周方向に離間して形成され、前記スピーカユニット(33,34)の係合解除位置で弧状溝(71a)に挿入されている第1ネジ固定部(57)は、該ユニット(33,34)の係合位置で弧状溝(71a)の端縁に当接して、前記第2ネジ固定部(66)に設けたネジ挿通用の通孔(66a)に前記ネジ孔(57a)が整合する位置に位置決めされることを要旨とする。
請求項2に係る発明によれば、遊技機の正面に位置する遊技者に対して効果的に音を放出し得る。
実施例に係るパチンコ機10は、図1または図2に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤12を着脱可能に保持する本体枠としての中枠13が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤12の裏側に、各種図柄を変動表示可能な図柄表示装置14が着脱可能に配設されている。また、前記中枠13の前面側には、前記遊技盤12を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透明部材30で前後に開口する窓口15aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠(機前面側を構成する前面部材)15が開閉可能に組み付けられる。前枠15の下部位置には、パチンコ球を貯留する上球受け皿16および下球受け皿17が上下に離間して前枠15と一体的に開閉可能に設けられている。また前枠15には、下球受け皿17の側方に、前記中枠13に配設された打球発射装置18を作動する操作ハンドル19が設けられ、該操作ハンドル19の回動操作によって打球発射装置18が作動されて、前記上球受け皿16に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤12に向けて発射されるようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置14としては、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の図柄表示装置を採用し得る。
前記外枠11は、4つの枠部材を相互に組み付けることで縦長の矩形枠体として構成されるものであって、該外枠11に対して前記中枠13は、後述する中第1側枠部23側が、ヒンジ機構20を介して開閉および着脱自在に支持され、外枠11に対して中枠13を閉成することで、該外枠11の内側に中枠13が収容されるよう構成される。図2に示すように、前記中枠13は、上縁をなす中上枠部21と、下縁をなし、下部スピーカ27、打球発射装置18、各種制御装置(図示せず)等を設置する設置部として機能する中下枠部22と、左縁(一方の側縁)をなす中第1側枠部23と、右縁(他方の側縁)をなす中第2側枠部24とから構成されて、これら上下左右の枠部21,22,23,24を組み付けた際に、全体が外枠11の開口領域に整合する大きさに形成される。そして、外枠11に対して中枠13は、中第1側枠部23がヒンジ機構20を介して回動自在に支持され、外枠11に対して中枠13を中第1側枠部23側を中心として回動して閉成することで、外枠11の内側に中枠13が収容されるよう構成される。中枠13の中第2側枠部24には施錠装置(図示せず)が設けられ、外枠11に対して中枠13を閉成した状態で、該施錠装置により中第2側枠部24が外枠11に対して施錠されるようになっている。また、中枠13には、上下左右の枠部21,22,23,24を組み付けることで前後に開口する遊技盤保持部25が画成され、該遊技盤保持部25に遊技盤12が着脱自在にセット保持される。実施例では、上下の枠部21,22が合成樹脂材で成形されると共に、左右の側枠部23,24はアルミ等の金属材により成形されて、中枠13全体としての剛性を確保しつつ軽量化が図られている。
前記遊技盤12は、合板等の木製板部材の表面にセル板を配設したもの、あるいはアクリル板等の透明な合成樹脂材等からなる平板状の板部材で構成される。遊技盤12の前面には、案内レール26によって遊技領域12aが画成され、前記中枠13に配設された打球発射装置18から発射されたパチンコ球が遊技領域12a内に打ち出され、該遊技領域12a内をパチンコ球が流下して遊技が行なわれる。また遊技盤12の前面には、図1,図2では図示省略してあるが、遊技領域12a内に枠状装飾部材、パチンコ球が入賞可能な始動入賞装置、特別入賞装置、普通入賞装置等の各種入賞装置および多数本の遊技釘や風車等の各種遊技部品が配設されている。遊技盤12の裏側には、図柄表示装置14、可動演出装置および発光装置等の各種の遊技部品が配設される合成樹脂材で形成された設置部材(図示せず)が配設される。そして、設置部材に形成された前後に開口する開口部および枠状装飾部材に形成した窓口を介して図柄表示装置14の表示部を前面側から視認し得るよう構成されている。
前記前枠15は、図2に示す如く、全体が合成樹脂により前記中枠13の外形サイズに成形され、前記遊技盤12の遊技領域12aを前側から視認し得る前記窓口(可視部)15aを開設した本体部28と、該本体部28の裏側に配設された金属製のベース部材29とを備え、該ベース部材29の裏側に保持した透明部材30(図3,図4参照)によって遊技盤12の遊技領域12aを透視可能に保護するよう構成される。本体部28は、上縁をなす前上枠部28aと、下縁をなす前下枠部28bと、左縁(一方の側縁)をなす前第1側枠部28cと、右縁(他方の側縁)をなす前第2側枠部28dが一体的に成形され、前下枠部28bの前面に前記上下の球受け皿16,17が設けられている。そして、中枠13に対して前枠15は、前第1側枠部28cがヒンジ機構74を介して回動自在に支持され、中枠13に対して前枠15を前第1側枠部28c側を中心として回動して閉成することで、中枠13の前側が前枠15で覆われる。また、中枠13に対して前枠15を閉成した状態で、前記施錠装置を利用して前第2側枠部28dが中枠13に対して施錠されるようになっている。なお、実施例では前枠15に上下の球受け皿16,17を一体的に設けるようにしたが、下球受け皿17を中枠13に対して開閉自在に配設する構成を採用し得る。
前記第1照明装置31は、図1,図5,図6に示す如く、前上枠部28aの中央部に設けられ、該第1照明装置31を挟む左右両側の前上枠部28a(窓口15aの外側であって本体部28の上側角隅部)に、後述するスピーカ設置部62,63が設けられ、該スピーカ設置部62,63にスピーカユニット33,34が着脱自在に取り付けられるよう構成される。実施例では、後述するように、スピーカ設置部62,63に対してスピーカユニット33,34を回転変位することで着脱し得るようになっている。なお、スピーカ設置部62,63の構成を説明する前に、該スピーカ設置部62,63に取り付けられるスピーカユニット33,34の構成について説明する。
前記前枠15の各スピーカ設置部62,63に取り付けられる左右のスピーカユニット33,34の構成は基本的には左右対称であるので、右側のスピーカ設置部63に取り付けられる右側のスピーカユニット34の構成について説明し、左側のスピーカユニット33の同一部品および部位には同じ符号を付して詳細説明は省略する。なお、左右のスピーカユニット33,34を区別する場合は、左側のスピーカユニット33を第1スピーカユニット33と指称すると共に、右側のスピーカユニット34を第2スピーカユニット34と指称するものとする。また、左右のスピーカ設置部62,63についても、区別する場合は左側のスピーカ設置部62を第1スピーカ設置部62と指称すると共に、右側のスピーカ設置部63を第2スピーカ設置部63と指称するものとする。
前記ケース36は、光透過性の前カバー体40と、同じく光透過性の後カバー体41とを前後の関係で組み付けることで構成されて、前カバー体40と後カバー体41との間に前記収容空間S1が画成される。前カバー体40は、図3,図4,図8,図17に示す如く、収容空間S1に収容されたスピーカ35の前側を覆うよう配置されたものであって、後端側においてスピーカ35の外形より大きく開口するよう形成され、該スピーカ35の前端を囲繞する筒状の外壁42と、該外壁42の内側に設けられ、後端から前端に向かうにつれて外壁42との離間間隔が漸次小さくなって該外壁42の前端に接続する筒状の内壁43とを備える。そして、前カバー体40の内壁43によって、前記放音口43aが画成される。この放音口43aは、スピーカ35の出力部35aの前側において前方に向かうにつれて拡開するよう延在すると共に前後で開口し、前端の開口寸法が出力部35aより大きく設定されている。実施例では、内壁43を内側に向けて凸となるように湾曲形成することで、前方に向かうにつれて拡開する略ホーン形の放音口43aを画成している。
前記後カバー体41は、図9に示す如く、前側に開口すると共に後側に向かうにつれて径が小さくなる略半紡錘形状に形成されると共に、該後カバー体41の前部には、径方向外方に延出するフランジ45が設けられている。このフランジ45には、前記前カバー体40の各固定ボス42bのネジ孔42aと対応する位置に通孔45aが形成されており、該通孔45aに後側から挿通したネジ(図示せず)を対応する固定ボス42bのネジ孔42aに螺挿することで、両カバー体40,41が固定されるようになっている。なお、両カバー体40,41は、前記スピーカ35および発光基板38が取り付けられる後述する取付部材47を挟持した状態でネジ止め固定される。また、前記フランジ45には、取付部材47に対する位置決め用の位置決め凹部45bが周方向に離間して複数(実施例では2つ)形成してある。
前記前カバー体40と後カバー体41とで挟持される取付部材47は、図9,図10に示す如く、リング状に形成された光透過性のリング体であって、該取付部材47の中心通孔47aの内径は、前記スピーカ35の出力部35aの直径より大きく設定される。また、取付部材47の後面には、後方に突出すると共にネジ孔48aが形成されたスピーカ取着部48が周方向に離間して複数(実施例では4つ)形成される。更に、取付部材47の後面には、前記スピーカ35の取付板35bにおける4辺に対応する位置の夫々にスピーカ用位置決め突起49が突設されている。そして、前記スピーカ35の出力部35aを取付部材47の中心通孔47aに臨ませると共に前記取付板35bの各辺にスピーカ用位置決め突起49を当接した状態で、該取付板35bに設けた前記通孔35dに挿通したネジ(図示せず)をスピーカ取着部48のネジ孔48aに螺挿することで、スピーカ35は取付部材47の後側に取り付けられる。また、取付部材47に後側にスピーカ35を取り付けた状態で、取付板35bに突設した前記区画壁35cの前端が取付部材47の中心通孔47aより外側の裏面に当接し(図8参照)、該取付部材47を境として出力部35aの前側と後側とが仕切られるようになっている。
前記発光基板38は、前記スピーカ35の出力部35aの外形寸法以上の内径に設定されたリング体52,53が2つ連結されたフレキシブル基板を、両リング体52,53の中心通孔(通孔)52a,53aを前後方向に整列した状態で両リング体52,53が前後に重なるように折り畳んで構成される。そして、図9または図10に示す如く、前側に位置する第1リング体52の前面に第1LED37aが周方向に離間して複数実装されると共に、後側に位置する第2リング体53の後面に第2LED37bが周方向に離間して複数実装されている。また、前記第2リング体53からフレキシブル配線55が導出し、該フレキシブル配線55が、後カバー体41に配設された後述する中継基板61に接続され、該フレキシブル配線55および中継基板61を介して接続する統括制御装置(図示せず)によって、第1LED37aと第2LED37bとが個別に制御されるよう構成してある。
前記後カバー体41に設けられた前記ケース取着部39は、該後カバー体41の後端下部に設けられた複数の第1ネジ固定部(ネジ固定部)57と、後カバー体41の外周面に設けられた係合部58とから基本的に構成される。すなわち、図10に示す如く、後カバー体41の後端下部に、前記中継基板61を収容可能な基板設置部60を画成する壁部59が外方に向けて突設されており、この壁部59の複数箇所(実施例では4箇所)に、ネジ孔57aが形成された前記第1ネジ固定部57が、壁部59の突出端より更に外方に突出して設けられている。また、壁部59で画成される前記基板設置部60には、前記発光基板38から導出するフレキシブル配線55およびスピーカ35から導出する配線(図示せず)が接続される中継基板61が着脱自在に取り付けられるよう構成してある(図8参照)。そして、該中継基板61が、前記遊技盤12の裏側に配設された統括制御装置に接続されて、該統括制御装置の制御下に前記第1LED37a,第2LED37bおよびスピーカ35が制御されるようになっている。
前記前枠15に設けた左右のスピーカ設置部62,63の構成は基本的には左右対称であるので、右側の第2スピーカ設置部63の構成について説明し、左側の第1スピーカ設置部62の同一部位には同じ符号を付して詳細説明は省略する。
前記第2ネジ固定部66には、図11(a),(b)に示す如く、前記通孔66aを囲うように略U字状のガイド壁71が後壁65に突設され、該ガイド壁71によって前方(第2スピーカユニット34のケース36側)に向けて開放する弧状溝71aが形成される。また、ガイド壁71によって画成される弧状溝71aは、第2スピーカ設置部63に対して第2スピーカユニット34を着脱する際の回転方向の一方に向けて開口し、該開口を介して第2スピーカユニット34に設けた第1ネジ固定部57の突出端が弧状溝71aに対して周方向に出入りし得るよう構成される。また、第2スピーカ設置部63における全ての第2ネジ固定部66に設けた弧状溝71aの周方向の開口は、第2スピーカユニット34の回転方向で同じ向きに開放している。実施例のパチンコ機10では、右側の第2スピーカ設置部63の第2ネジ固定部66においては、通孔66aに対して反時計方向の前側に向けて弧状溝71aの開口が開放する。そして、当該右側の第2スピーカ設置部63に対して右側の第2スピーカユニット34の各第1ネジ固定部57を対応する第2ネジ固定部66の弧状溝71aに挿入して該第2スピーカユニット34を時計方向に回転することで、第1ネジ固定部57が弧状溝71a(ガイド壁71)に沿って移動し、該第1ネジ固定部57が弧状溝71aを画成するガイド壁71の閉塞端(端縁)に当接して移動が規制された位置(係合位置)で、第1ネジ固定部57のネジ孔57aが、第2ネジ固定部66の通孔66aの前側に整列するように位置決めされる。前記ガイド壁71の閉塞端は、円筒状に形成されている第1ネジ固定部57の外周面に所要領域に亘って当接可能な弧状に形成されており、第2スピーカユニット34の係合位置において、第1ネジ固定部57は第2スピーカユニット34の回転方向のみでなく軸方向と交差する径方向の移動がガイド壁71によって規制されるようになっている。
前記第2スピーカ設置部63に設けた被係合部69,70は、前記収容部64を挟んで略対向する位置に設けられた第1の被係合部69および第2の被係合部70から構成される。収容部64の左側(左側の第1スピーカ設置部62では右側(図14参照))に設けられる第1の被係合部69は、図12(b)に示す如く、前記周壁68から内側(収容部64側)に突出する第1被係合突部69aと、該第1被係合突部69aから前側に所定間隔離間すると共に上側に偏倚した位置で周壁68から内側に突出する第2被係合突部69bとからなり、前後方向における両被係合突部69a,69bの間に第1隙間69cを画成している。これに対し、収容部64の右側(左側の第1スピーカ設置部62では左側(図14参照))に設けられる第2の被係合部70は、図12(c)に示す如く、前記周壁68の前端部に後側に向けて凹む切欠部70aが形成されると共に、該切欠部70aの前端面より前側に所定間隔離間すると共に下側に偏倚した位置で周壁68から内側に突出する第3被係合突部70bとからなり、切欠部70aの前面と第3被係合突部70bとの間に第2隙間70cを画成している。
前記第1装飾カバー72は、図5,図6に示す如く、前記前枠15の前上枠部28aの前側全体を覆い得る横長で後方に開口する箱状に形成されており、該第1装飾カバー72を前上枠部28aに前側から取り付けることで、前記第1照明装置31および左右のスピーカ設置部62,63に取り付けられているスピーカユニット33,34を前側から覆い得るよう構成される。前記第1装飾カバー72における各スピーカ設置部62,63の前側に臨む部位に、該スピーカ設置部62,63に取り付けられているスピーカユニット33,34の放音口43aを前側に臨ませるスピーカ用開口部(前面開口部)72aが夫々開設されている(図3,図4,図17参照)。このスピーカ用開口部72aは、スピーカ設置部62,63に取り付けられて、前記窓口15aの正面中央を向く傾斜姿勢となっているスピーカユニット33,34の前カバー体40の外周面に当接するよう三次元形状に形成されている。また、スピーカ用開口部72aの内周面が、前記前カバー体40に被覆した前記パッキン44に当接してシールされ、これによって第1装飾カバー72と前上枠部28aとの間に画成した音響空間S2を密閉するよう構成してある。なお、第1装飾カバー72で覆われたスピーカユニット33,34は、音響空間S2に臨んでいる前カバー体40の一部および後カバー体41の一部が、光透過性の第1装飾カバー72を透して外側から視認し得るよう構成される。
次に、実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
先ず、前記前枠15のスピーカ設置部62,63に対するスピーカユニット33,34の取り付けについて、右側の第2スピーカ設置部63に対応する第2スピーカユニット34を取り付ける場合で説明する。前記第2スピーカユニット34の後部側を第2スピーカ設置部63の収容部64に前側から臨ませて、該第2スピーカユニット34の第1係合片58aを、前記第1の被係合部69における第1隙間69cの下側において第1被係合突部69aの前面に当接すると共に、該第2スピーカユニット34の第2係合片58bを前記第2の被係合部70における第2隙間70cの上側において切欠部70aの前面に当接させる。第1係合片58aおよび第2係合片58bが対応する第1隙間69cおよび第2隙間70cに嵌合していない係合解除位置では、第2スピーカユニット34における各第1ネジ固定部57が第2スピーカ設置部63の対応する第2ネジ固定部66に設けた弧状溝71aの開口側に偏倚した位置に夫々挿入される。この状態で、第2スピーカユニット34を時計方向に回転すると、第1係合片58aが第1隙間69cに嵌合して第1の被係合部69(第1被係合突部69aおよび第2被係合突部69b)に係合すると共に、第2係合片58bが第2隙間70cに嵌合して第2の被係合部70(切欠部70aの前面および第3被係合突部70b)に係合する。また、各第1ネジ固定部57が対応する弧状溝71aの閉塞端(弧状溝71aを画成するガイド壁71)に夫々当接することで第2スピーカユニット34の回転が規制された係合位置において、各第1ネジ固定部57のネジ孔57aが、対応する第2ネジ固定部66の通孔66aの前側に夫々整列する。そして、各第2ネジ固定部66の通孔66aに後側から挿通したネジを対応する第1ネジ固定部57のネジ孔57aに夫々螺挿することで、第2スピーカ設置部63に対して第2スピーカユニット34が位置決め固定される(図16,図17参照)。
前記前枠15の窓口15aより上側の左右角隅部に配設されている各スピーカユニット33,34は、図1に示す如く、前記放音口43aが窓口15aの正面中央を向いているから、前記スピーカ35の出力部35aから出力された音は、遊技を行なっている遊技者の頭部近傍に向けて放出され、前記図柄表示装置14の表示部を注視している遊技者に対して効果音を効果的に聞かせることができ、演出効果を向上し得る。なお、スピーカユニット33,34に設けた第1係合片58aおよび第2係合片58bを、前側から後側に向かうにつれて上側に偏倚するように形成し、該第1係合片58aおよび第2係合片58bとスピーカ設置部62,63に設けた被係合部69,70との係合作用によって、スピーカユニット33,34を、放音口43aが窓口15aの正面中央に向けられた姿勢に簡単に位置決めすることができる。また、スピーカユニット33,34をスピーカ設置部62,63に取り付けるためのケース取着部39を、図6に示す如く、該ユニット33,34を構成する後カバー体41の後部に設けたので、スピーカユニット33,34に収容したスピーカ35の出力部35aをできる限り前方に位置させることができ、音響効果を向上し得る。
前記スピーカユニット33,34において、前記発光基板38に実装した第1LED37aを発光すると、該光は光透過性を有する前カバー体40に向けて照射され、前カバー体40が明輝する。また、発光基板38に実装した第2LED37bを発光すると、該光は光透過性を有する後カバー体41に向けて照射され、後カバー体41が明輝する。前記第1装飾カバー72で覆われているスピーカユニット33,34は、前カバー体40における音響空間S2に臨んでいる部分および該音響空間S2に臨んでいる後カバー体41を外側から視認し得るよう構成してあるので、スピーカ35の出力部35aを挟んで前後に位置するカバー体40,41が何れも明輝するのを遊技者が見ることができ、スピーカ35による音響効果と併せて光による装飾効果により遊技演出の興趣を向上し得る。また、前カバー体40における外壁42と内壁43および後カバー体41には、何れも光拡散処理が施されているから、第1LED37aおよび第2LED37bから照射された光を拡散して両カバー体40,41の全体を明輝することができ、光装飾効果をより向上し得る。すなわち、実施例のパチンコ機10では、スピーカユニット33,34の前側部分のみでなく、該ユニット33,34の全体を効果的に光で装飾することができる。
図18は、別実施例のスピーカユニット77を示すものであって、基本的な構成は前述した実施例と同じであるので、異なる部分についてのみ説明する。
本願は前述した実施例や別実施例の構成に限定されるものではなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
(1) 実施例では、発光基板の前後面にLEDを実装して前カバー体および後カバー体に向けて光を照射するよう構成したが、発光基板の前面にのみLEDが配設されたものであってもよい。
(2) 実施例では、発光基板を、2つのリング体を連結したフレキシブル基板で構成した場合で説明したが、硬質の基板を用いてもよい。また、硬質の基板を用いる場合において、一枚の基板でケースの前側部分のみを照明する構成、および二枚の基板でケースの前後両側を照明する構成を採用可能である。
(3) 実施例では、スピーカユニットに内部画成した収容空間を、ケースに開設した音響用開口部を介して前枠と第1装飾カバーとにより画成された音響空間に連通するよう構成したが、ケースに音響用開口部を開設しない構成を採用し得る。
(4) 実施例では、前カバー体を構成する外壁と内壁との間に画成される空間(収容空間の一部)に発光基板を収容するよう構成したが、ケースに内部画成された収容空間内であれば、発光基板の収容位置は前カバー体側に限定されるものではなく、後カバー体側であってもよい。
(5) 実施例では、スピーカの出力部より前側に発光基板を配設したが、該出力部と前後に重ならない位置であれば、出力部の後側に発光基板を配設する構成を採用し得る。
(6) 実施例では、前枠と、該前枠に取り付けられる第1装飾カバーとで音響空間を画成する構成で説明したが、前枠に一体的に第1装飾カバーを設けた構成であってもよい。
(7) 実施例では、前カバー体の内壁を内側に向けて凸となるように湾曲形成することで、前方に向かうにつれて拡開する放音口を画成しているが、内壁を外側に向けて凸となるように湾曲形成することで、前方に向かうにつれて拡開する放音口を画成する構成を採用し得る。
(8) 実施例では、前枠における上側の角隅部にスピーカユニットを取り付けた場合で説明したが、該スピーカユニットを取り付ける位置(スピーカ設置部を設ける位置)はこれに限られるものでなく、例えば前枠の上部中央や側部に設けるものであってもよい。そして、前枠に対するスピーカユニットの取り付け位置に応じて、該スピーカユニットの放音口の向きを設定すればよい。
(9) 実施例では、発光基板をリング状に形成したが、該発光基板の形状はリング状に限定されるものではなく、複数に分割された発光基板を、スピーカの出力部の前側に重ならないように配置する構成を採用し得る。
(10) 実施例では、スピーカ設置部に取り付けるための取着部を後カバー体に設けたが、前カバー体に設ける構成を採用し得る。また、後カバー体にネジ止め用の第1ネジ固定部を設けると共に、前カバー体に係合部を設け、スピーカ設置部には対応する位置に第2ネジ固定部および被係合部を設ければよい。
(11) 別実施例では、光拡散部材を前後に重ねた2つの拡散部品で構成したが、1つの拡散部品のみで構成したものであってもよい。
(12) 遊技機としては、パチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やパチンコ球を用いたスロットマシン等、その他各種の遊技機であってもよい。
15 前枠(前面部材)
15a 窓口(可視部)
33 第1スピーカユニット(スピーカユニット)
34 第2スピーカユニット(スピーカユニット)
35 スピーカ
35a 出力部
36 ケース
43a 放音口
57 第1ネジ固定部
57a ネジ孔
58 係合部
62 第1スピーカ設置部(スピーカ設置部)
63 第2スピーカ設置部(スピーカ設置部)
66 第2ネジ固定部
66a 通孔
69 第1の被係合部(被係合部)
70 第2の被係合部(被係合部)
71a 弧状溝
Claims (2)
- 機前面側を構成する前面部材に、出力部から音を出力するスピーカを備えたスピーカユニットが取り付けられた遊技機において、
前記スピーカユニットは、
前記スピーカが収容され、該スピーカの出力部の前側に放音口が開設されたケースと、
前記ケースに設けられた係合部と、
前記ケースに設けられた第1ネジ固定部とを備え、
前記前面部材のスピーカ設置部に、前記係合部と係脱自在に係合する被係合部が設けられると共に、第2ネジ固定部が設けられ、
前記スピーカユニットは、前記スピーカ設置部に対して回転変位することで前記係合部が被係合部に係合すると共に両ネジ固定部が整列する係合位置および係合部が被係合部から係合解除された係合解除位置に変位するよう構成され、
前記スピーカユニットの係合位置で、前記第1ネジ固定部と第2ネジ固定部とをネジ止め固定することで該ユニットがスピーカ設置部に位置決め固定されるよう構成され、
前記ケースに、前記スピーカ設置部に向けて突出すると共にネジ孔が形成された前記第1ネジ固定部が周方向に離間して複数設けられ、前記スピーカ設置部は、第1ネジ固定部が挿入可能なケース側に開放する弧状溝が各第2ネジ固定部に対応して周方向に離間して形成され、前記スピーカユニットの係合解除位置で弧状溝に挿入されている第1ネジ固定部は、該ユニットの係合位置で弧状溝の端縁に当接して、前記第2ネジ固定部に設けたネジ挿通用の通孔に前記ネジ孔が整合する位置に位置決めされる
ことを特徴とする遊技機。 - 前記前面部材に、遊技盤を前側から視認可能な可視部が設けられ、該可視部の外側に位置する前記スピーカ設置部の被係合部に前記ケースの係合部を係合した状態で、前記スピーカユニットは放音口が可視部の正面中央側に向けて斜めに向く姿勢でスピーカ設置部に取り付けられるよう構成した請求項1記載の遊技機。
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