本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図13を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、遊技機の実施の形態に係る機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定時間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4コマ分に定め、規定時間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1コマ分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2及び図3を参照して、本実施形態におけるパチスロの構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、リールや回路基板等を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
キャビネット2aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備えている。ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに開閉可能に取り付けられている。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。
液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられており、映像の表示による演出を実行する。この液晶表示装置11は、3つのリール3L,3C,3Rに描かれた図柄を表示する表示窓4を含む表示部(表示画面)11aを備える。本実施形態では、表示窓4を含む表示部11aの全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
表示窓4は、例えばアクリル板等の透明な部材で形成されている。この表示窓4は、正面(遊技者側)から見て、3つのリールの配置領域と重畳する位置に設けられ、かつ、3つのリールより手前(遊技者側)に位置するように設けられる。したがって、遊技者は、表示窓4を介して、表示窓4の背後に設けられた3つのリールを視認することができる。
本実施形態では、表示窓4は、その背後に設けられた対応するリールの回転が停止したとき、各リールに描かれた複数種類の図柄のうち、連続して配置された3つの図柄を表示できる大きさに設定されている。すなわち、表示窓4の枠内には、リール毎に上段、中段及び下段の各領域が設けられ、各領域に1個の図柄が表示される。そして、本実施形態では、左リール3Lの中段領域、中リール3Cの中段領域、及び、右リール3Rの中段領域を結ぶラインを、入賞か否かの判定を行う入賞判定ラインとして定義する。
フロントパネル10は、ドア本体9の上部に取り付けられており、液晶表示装置11を覆う大きさに設定されている。このフロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させる開口101aを有する装飾枠101と、装飾枠101の開口101aを塞ぐ保護カバー102aとを有している。
装飾枠101の開口101aは、液晶表示装置11の表示部11a及び3つのリール3L,3C,3Rを露出させる。装飾枠101には、ランプ群21とが設けられている。ランプ群21は、例えば、図2中のランプ21a,21bを含む。このランプ群21は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。
保護カバー102aは、装飾枠101の開口101aを塞ぐ。この保護カバー102aは、例えば、透明の合成樹脂によって板状に形成されている。したがって、遊技者は、液晶表示装置11及び表示窓4の背後に設けられた3つのリールを、保護カバー102aを介して視認することができる。
ドア本体9の中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、遊技者の操作対象となる各種装置(メダル投入口13、MAXベットボタン14、1BETボタン15、スタートレバー16、ストップボタン17L,17C,17R)が設けられている。
メダル投入口13は、遊技者によって外部からパチスロ1に投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口13から受け入れられたメダルは、所定枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に使用され、所定枚数を超えた分は、パチスロ1の内部に預けることができる(いわゆるクレジット機能)。
MAXベットボタン14及び1BETボタン15は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に使用する枚数を決定するために設けられる。なお、図2には示さないが、台座部12には、精算ボタンが設けられる。この精算ボタンは、パチスロ1の内部に預けられているメダルを外部に引き出す(排出する)ために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。なお、スタートレバー16の詳細な構成については、後述する。
ストップボタン17L,17C,17Rは、それぞれ、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応づけて設けられ、各ストップボタンは対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。
また、図2には示さないが、台座部12には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器6(図4参照)が設けられている。この7セグ表示器6は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ1の内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
ドア本体9の下部には、メダル払出口18、メダル受皿19、スピーカ20L,20R等が設けられている。メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル受皿19は、メダル払出口18から排出されたメダルを貯める。また、スピーカ20L,20Rは、演出内容に対応する効果音や楽曲等の音を出力する。
[内部構造]
次に、パチスロ1の内部構造を、図3を参照しながら説明する。
図3は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。
図3に示すように、キャビネット2aは、正面側の一面が開口された略直方体状に形成されている。このキャビネット2a内の上部には、後述の主制御回路41(図4参照)を構成する主基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、各リールの回転及び停止、入賞の有無の判定等の、パチスロ1における遊技の主な動作及び該動作間の流れを制御する回路である。なお、主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット2a内の中央部には、3つのリール(左リール3L、中リール3C及び右リール3R)が設けられている。なお、図3には示さないが、各リールは、所定の減速比を有する歯車を介して対応する後述のステッピングモータ(図4中のステッピングモータ61L,61C,61Rのいずれか)に接続される。
キャビネット2a内の下部には、多量のメダルを収容可能であり、かつ、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置33(以下、ホッパー33という)が設けられている。また、キャビネット2a内における、ホッパー33の一方の側部(図3に示す例では左側)には、パチスロ1が有する各装置に対して必要な電力を供給する電源装置34が設けられている。
フロントドア2bの裏面側(表示画面側とは反対側の部分)における上部には、後述の副制御回路42(図4及び図5参照)を構成する副基板32が設けられている。副制御回路42は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。なお、副制御回路42の具体的な構成は後述する。
さらに、フロントドア2bの裏面側における略中央部には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、メダル投入口13(図2参照)を介して外部から投入されたメダルの材質や形状等が適正である否かを選別する装置であり、適正であると判定したメダルをホッパー33に案内する。また、図3には示さないが、セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図4参照)が設けられている。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図4及び図5を参照して説明する。
図4は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図5は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、主制御回路41、副制御回路42、及び、これらの回路と電気的に接続される周辺装置(アクチュエータ)を備える。
[主制御回路]
図4に示すように、主制御回路41は、主に、回路基板(主基板31)上に設置されたマイクロコンピュータ50により構成される。それ以外の構成要素として、主制御回路41は、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56、サンプリング回路57、表示部駆動回路64、ホッパー駆動回路65、及び、払出完了信号回路66を含む。
マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM(Read Only Memory)52及びメインRAM(Random Access Memory)53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される各種処理の制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路42に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。なお、メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。また、乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。そして、サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、各種スイッチ及びセンサ等が接続される。メインCPU51は、各種スイッチ等からの入力信号を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。
ストップスイッチ17Sは、左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口13に投入されたメダルがセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン(MAXベットボタン14又は1BETボタン15)が遊技者により押されたことを検出する。
また、マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、3つのステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための駆動回路が接続される。
モータ駆動回路62は、左リール3L、中リール3C、右リール3Rに対応してそれぞれ設けられた3つのステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスをリール毎に検出する。
3つのステッピングモータ61L,61C,61Rのそれぞれは、その運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を有する。また、各ステッピングモータの駆動力は、所定の減速比を有する歯車を介して、対応するリールに伝達される。そして、各ステッピングモータに対して1回のパルスが出力されるごとに、対応するリールは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、各リールのリールインデックスを検出してから対応するステッピングモータに対してパルスが出力された回数をカウントすることによって、各リールの回転角度(具体的には、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リールの回転角度の管理を具体的に説明する。各ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタ(不図示)によって計数される。そして、図柄1コマ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数されるごとに、メインRAM53に設けられた図柄カウンタ(不図示)の値に、「1」が加算される。なお、図柄カウンタは、リール毎に設けられる。そして、図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
すなわち、本実施形態では、図柄カウンタの値を管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転動作が行われたのかを管理する。それゆえ、各リールの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
なお、表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが所定の払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
図4及び図5に示すように、副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続され、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的には、図5に示すように、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、及び、ドライバ86を含む。さらに、副制御回路42は、DSP(Digital Signal Processor)90、オーディオRAM91、A/D(Analog to Digital)変換器92及びアンプ93を含む。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力制御を行う。なお、サブROM82は、基本的には、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を有する。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する各種制御プログラムが記憶される。なお、プログラム記憶領域に格納される制御プログラムには、例えば、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスク、演出用乱数値を抽出して演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11による映像の表示を制御するための描画制御タスク、ランプ群21による光の出力を制御するためのランプ制御タスク、スピーカ20L,20Rによる音の出力を制御するための音声制御タスク等のプログラムが含まれる。
データ記憶領域には、例えば、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各種演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等の各種記憶領域が含まれる。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域などを有する。
また、副制御回路42には、図5に示すように、液晶表示装置11、スピーカ20L,20R及びランプ群21等の周辺装置が接続されている。つまり、これらの周辺装置の動作は、副制御回路42により制御される。
本実施形態では、サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85(フレームバッファを含む)及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、該作成した映像は液晶表示装置11により表示される。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ20L,20Rにより出力する。さらに、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ群21の点灯及び消灯を行う。
<スタートレバーの構成>
次に、スタートレバー16の詳細な構成について、図6〜図12を参照して説明する。
図6は、スタートレバー16を示す斜視図、図7は、スタートレバー16を示す分解斜視図である。図8は、スタートレバー16からレバーケース201を外した状態を示す斜視図である。図9は、スタートレバー16を軸方向に沿って切断し、図6に示すT−T側から見た断面図である。図10は、スタートレバー16を軸方向に沿って切断し、図6に示すN−N側から見た断面図である。
図6に示すように、スタートレバー16は、レバーケース201と、操作部202と、軸部203と、支持部材204とを有している。操作部202は、軸部203の軸方向の一端部に取り付けられている。軸部203は、支持部材204に傾動可能に支持され、支持部材204を介してレバーケース201に取り付けられている。そして、このスタートレバー16は、操作部202をドア本体9(図2参照)の前方に向け、かつレバーケース201をドア本体9内に配置して、ドア本体9に取り付けられる。
[レバーケース]
図7に示すように、レバーケース201は、一部が開口した容器状に形成されている。また、このレバーケース201における開口と反対側の背面部には、本体側コネクタ206が取り付けられている。レバーケース201は、第1のケース208と、第2のケース209とから構成されている。また、レバーケース201は、後述するフレキシブルフラットケーブル205の変形を許容する許容空間を有している(図10及び図13参照)。
[第1のケース]
第1のケース208は、略長方形状の平面部208aと、平面部208aの短手方向の両側から略円弧状に連続する2つの湾曲部208b,208bとを有している。また、第1のケース208は、平面部208a及び2つの湾曲部208b,208bの長手方向の一側から略垂直に連続する前面部208cと、前面部208cと対向し、かつ平面部208a及び2つの湾曲部208b,208bの長手方向の他側から略垂直に連続する背面部208dとを有している。
平面部208aの内壁には、センサ部210が設けられている。センサ部210は、例えば発光部210aと、発光部210aから出射された光を受光する受光部210bと、信号を出力する出力コネクタ210cからなる光学センサである。発光部210aと受光部210bは、平面部208aの長手方向に所定の間隔を開けて配置されている。また、発光部210aと受光部210bの間には、後述する遮光片245が配置される。
2つの湾曲部208b,208bにおける平面部208aと反対側の端部には、係合部211がそれぞれ設けられている。係合部211は、後述する第2のケース209に設けられた係合受部218と係合する。
前面部208cは、略半円状に開口した開口部212を有している。開口部212の曲率半径は、後述する支持部材204の他端部204aの半径と略等しく設定されている。また、前面部208cは、開口部212の縁部から略垂直に連続する略円弧状の支持部213を有している。支持部213は、開口部212の縁部から平面部208a及び湾曲部208bと反対側に向けて突出する。支持部213には、位置決め溝214と、嵌合リブ215が設けられている。位置決め溝214は、支持部213の一部を切り欠くことで形成されている。嵌合リブ215は、支持部213の内壁面から内側に向けて突出する突条である。嵌合リブ215は、支持部213における第2のケース209と対向する端部から位置決め溝214にかけて連続して形成されている。
背面部208dは、コネクタ取付部216と、切り欠き部217とを有している。コネクタ取付部216には、本体側コネクタ206が取り付けられる。切り欠き部217は、背面部208dの一部を切り欠くことで形成されている。この切り欠き部217からは、センサ部210の出力コネクタ210cが露出する(図9参照)。
[第2のケース]
第2のケース209は、略長方形状の平面部209aと、平面部209aの短手方向の両側から略円弧状に連続する2つの湾曲部209b,209bとを有している。また、第2のケース209は、平面部209a及び2つの湾曲部209b,209bの長手方向の一側から略垂直に連続する前面部209cと、前面部209cと対向し、かつ平面部209a及び2つの湾曲部209b,209bの長手方向の他側から略垂直に連続する背面部209dとを有している。
2つの湾曲部209b、209bにおける平面部209aと反対側の端部には、係合部211と係合する係合受部218が設けられている。2つの湾曲部209b,209のうち一方の湾曲部209b及び平面部209aの内壁には、後述するフレキシブルフラットケーブル205をガイドするガイド片219が設けられている(図10及び図13参照)。
前面部209cは、略半円状に開口した開口部212を有している。開口部212の曲率半径は、後述する支持部材204の他端部204aの半径と略等しく設定されている。前面部209cは、開口部212の縁部から略垂直に連続する支持部213を有している。支持部213は、開口部212の縁部から平面部209a及び湾曲部209bと反対側に向けて突出する。支持部213には、位置決め溝214と、嵌合リブ215が設けられている。位置決め溝214は、支持部213の一部を切り欠くことで形成されている。位置決め溝214は、第1のケース208と第2のケース209を重ね合わせた際に、第1のケース208の位置決め溝214と対向する位置に形成されている。
嵌合リブ215は、支持部213の内壁面から内側に向けて突出する突条である。嵌合リブ215は、支持部213における第1のケース208と対向する端部から位置決め溝214にかけて連続して形成されている。
また、背面部209dは、コネクタ取付部216を有している。そして、本体側コネクタ206は、第1のケース208のコネクタ取付部216と第2のケース209のコネクタ取付部216によって挟持される。これにより、本体側コネクタ206は、レバーケース201の背面部に固定される。
[支持部材]
図7及び図8に示すように、支持部材204は、略円柱状に形成されている。支持部材204には、軸部203が貫通する傾動孔221が設けられている。
傾動孔221は、支持部材204の軸方向の一端から他端にかけて貫通する。傾動孔221は、支持部材204における軸方向の一側が四角形状に開口し、軸方向の他側が略円形状に開口している。また、傾動孔221における互いに対向する2つの内壁面221aには、それぞれ回動溝222が形成されている。2つの回動溝222,222は、傾動孔221における軸方向の一端から中途部にかけて連続して形成されている。また、2つの回動溝222,222は、内壁面221aから半径外方向にかけて凹んだ凹部である。この2つの回動溝222,222には、後述する軸部203に取り付けられた回動軸233が回動可能に挿入される。
支持部材204における軸方向の他端部204aは、略円柱状に形成されている。他端部204aは、第1のケース208及び第2のケース209に設けた支持部213に挟持される。他端部204aには、2つの位置決め突起224、224と、嵌合溝225が設けられている。2つの位置決め突起224,224は、第1のケース208及び第2のケース209に設けられた位置決め溝214に挿入される。これにより、レバーケース201における支持部材204に対する周方向の位置決めを行うことができると共に、支持部材204における周方向への移動を規制することができる。
嵌合溝225は、他端部204aの周方向に連続して凹んだ凹部である。他端部204aが第1のケース208及び第2のケース209に設けた支持部213に挟持された際に、嵌合溝225は、支持部213に設けた嵌合リブ215と嵌合する。これにより、支持部材204がレバーケース201から抜け出ることを防ぐことができる。
支持部材204には、スタートレバー16をドア本体9(図2参照)に取り付けるための取り付けナット226が固定されている。
[軸部]
図7に示すように、軸部203は、略円柱状に形成されている。図9及び図10に示すように、軸部203には、軸方向に沿って貫通孔231が設けられている。貫通孔231は、軸部203の軸方向の一端から他端にかけて貫通する。この貫通孔231は、フレキシブルフラットケーブル(以下、「FFC」という)205を収容する。
FFC205は、可撓性を有しており、後述する操作部202に設けた光源基板273と、本体側コネクタ206を電気的に接続する。FFC205の一端は、光源基板273の光源側コネクタ285に接続され、他端は、本体側コネクタ206に接続される。また、FFC205の他端部は、軸部203の貫通孔231から露出した直後に固定部材237によって延在方向が略90度変更されている。
そして、FFC205における固定部材237から本体側コネクタ206までは、撓ませた状態でレバーケース201に収容されている。具体的には、FFC205における固定部材237から延在し、レバーケース201に収容された部分は、ガイド片219によってガイドされ、延在方向を180度変更する湾曲部205bを有している。
[固定部材]
固定部材237は、軸部203の軸方向の他端部に形成された二面幅部203aに取り付けられている。固定部材237は、第1部品238と、第2部品239とから構成されている。第1部品238は、略長方形の板状に形成された主板241と、主板241から連続する一対の係合爪242,242と、段差面部243と、突出片244と、遮光片245とを備えている。
段差面部243は、主板241の短手方向の一端から略垂直に突出している。図10に示すように、段差面部243は、軸部203の貫通孔231の他端側の開口と対向する。段差面部243における軸部203の貫通孔231の他端側の開口と対向する一面には、段差面243aが形成されている。段差面243aは、軸部203の軸方向の他端から露出したFFC205を略90度に折り曲げる。
図7に示すように、突出片244は、主板241の長手方向の一端から略垂直に段差面部243と同じ向きに突出している。突出片244には、遮光片245が連続して設けられている。遮光片245は、突出片244における主板241と反対側に向けて略垂直に突出している。図10に示すように、遮光片245は、センサ部210における発光部210aと受光部210bの間に配置される。
一対の係合爪242,242は、主板241の長手方向の両端から略垂直に段差面部243及び突出片244と同じ向きに突出している。一対の係合爪242,242は、後述する第2部品239の爪係合部253に係合される。
図7に示すように、第2部品239は、軸部203を介して第1部品238の主板241と対向する主板251と、主板251から連続する一対の側板252,252と、一対の爪係合部253,253と、押え板254(図9及び図10参照)と、を備えている。
主板251は、略長方形の板状に形成されている。一対の側板252,252は、主板251の長手方向の両端から略垂直に連続している。一対の爪係合部253,253は、主板251と側板252が接続する角部を切り欠くことで形成されている。一対の爪係合部253,253には、第1部品238の一対の係合爪242,242が係合される。
また、図10に示すように、押え板254は、主板251における短手方向の一端から側板252と同じ向きに突出する。押え板254は、軸部203の軸方向の他端面と段差面部243の段差面243aの間に介在される。また、押え板254と段差面部243の段差面243aとの間には、折り曲げられたFFC205の折り曲げ部205cが配置される。そして、FFC205の折り曲げ部205cは、押え板254と段差面部243の段差面243aによって挟持される。
これにより、FFC205における軸部203から露出した直後の折り曲げ部205cが固定部材237によって軸部203に固定される。なお、FFC205の一端は、光源基板273の光源側コネクタ285に接続される。そのため、FFC205における軸部203の貫通孔231に収容された部分は、長手方向の移動が規制される。
また、図7に示すように、軸部203の軸方向の中途部には、リング状の回動部材232が固定されている。
[回動部材]
回動部材232の側面には、互いに対向する一対の回動軸233,233が設けられている。図9に示すように、一対の回動軸233,233は、貫通孔231に収容されたFFC205の主面205aの幅方向の両側方に位置している。そのため、一対の回動軸233,233を結ぶ軸線Lは、FFC205の主面205aと略平行となる。
また、一対の回動軸233,233は、支持部材204に設けた2つの回動溝222,222に挿入されて、かつ2つの回動溝222,222に回動可能に支持される。さらに、一対の回動軸233,233の軸方向の端部が回動溝222,222の内壁に当接することで、軸部203における2つの回動溝222,222側へ傾動する動きが規制される。そのため、軸部203は、2つの回動溝222,222を結ぶ線と直交する方向のみに支持部材204に傾動可能に支持される。このとき、軸部203の軸方向の他端部は、レバーケース201の内部空間に配置される。
本実施形態によれば、一対の回動軸233,233を結ぶ軸線Lが、FFC205の主面205aと略平行であるため、軸部203が傾動した際に、貫通孔231に収容されたFFC205が捻れたり、破断したりして、断線することを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、FFC205の折り曲げ部205cを固定部材237によって軸部203に固定している。これにより、軸部203が回動軸233を中心に回動しても、折り曲げ部205cが変形することはない。したがって、FFCの折り曲げ部205cに負荷が集中することを防ぐことができる。
さらに、軸部203における回動部材232よりも軸方向の一側には、保護部材235が設けられている。
[保護部材]
保護部材235は、軸部203における回動部材232から軸方向の一側の側面を覆っている。保護部材235の材質としては、例えば天然ゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、スチレン系等の各種熱可塑性エストラマー、或いはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
保護部材235で軸部203の側面を覆うことで、軸部203が傾動した際に、支持部材204の傾動孔221に当接し、軸部203に傷がつくことを防ぐことができる。
また、図9に示すように、軸部203における固定部材237と支持部材204の間には、コイルばね261と、第1部材262と、第2部材263とが配置されている。
[コイルばね、第1部材及び第2部材]
コイルばね261は、圧縮コイルばねから構成されている。コイルばね261は、軸部203における支持部材204から露出する軸方向の他端部に装着されている。
第1部材262は、円筒部264と、円筒部264の軸方向の一端から半径外方向に突出する外フランジ部265とを有している。円筒部264は、軸部203に装着される。また、外フランジ部265は、支持部材204の軸方向の他端面に当接している。また、外フランジ部265における支持部材204と当接する一面の反対側の他面には、コイルばね261の上端が当接する。
第2部材263は、リング状に形成されており、円筒部267と、円筒部267の軸方向の他端から半径内方向に突出する内フランジ部268とを有している。内フランジ部268には、軸部203が貫通する開口268aが設けられている。内フランジ部268は、軸部203に装着されている。このとき、円筒部267がコイルばね261の半径外方向に位置し、内フランジ部268には、コイルばね261の下端が当接する。そのため、コイルばね261は、第1部材262と第2部材263の間に介在される。
これらのコイルばね261、第1部材262及び第263によって、軸部203における支持部材204の軸方向の一側からの突出量が規制されると共に、軸部203が支持部材204から抜け出ることを防いでいる。また、遊技者が軸部203を傾動操作する前の状態、いわゆる通常状態では、軸部203は、コイルばね261の付勢力により、傾動孔221の略中心の位置に付勢されている。
[操作部]
次に、参照して操作部202について説明する。
図11及び図12は、操作部202を分解して示す操作部202及び軸部203の斜視図である。
図6に示すように、操作部202は、中空の略球体状に形成されている。図11及び図12に示すように、操作部202は、固定板271と、透光部材272と、第1の挟持部材275と、第2の挟持部材276とを備えている。そして、操作部202の内部空間には、軸部203の軸方向の一端に取り付けられた光源基板273と、フルカラー光源274aと、白色光源274bが配置されている。これらの光源基板273と、フルカラー光源274aと、白色光源274bが、光源部を構成する。
固定板271は、略円形の板状に形成されている。固定板271の略中央には、開口部281が形成されている。開口部281には、軸部203の軸方向の一端部が挿入される。軸部203は、固定板271に接着や嵌合等の固定手段により固定される。
また、固定板271には、2つの固定孔282,282と、2つの位置決め凸部283,283が設けられている。2つの固定孔282,282と2つの位置決め凸部283は、開口部281を間に挟み、開口部281を対称点として略点対称の位置に配置されている。
2つの位置決め凸部283,283は、固定板271の一面から軸部203と反対側に向けて突出している。また、2つの固定孔282,282は、固定板271の一面から他面にかけて貫通している。2つの固定孔282,282には、それぞれ固定ねじ401が螺合される。
固定板271の開口部281には、軸部203の軸方向の一端部が挿入される。そして、軸部203の軸方向の一端面には、光源側コネクタ285を介して光源基板273が取り付けられている。光源側コネクタ285には、FFC205の一端が接続される(図10参照)。光源基板273には、第1の光源の一例を示すフルカラー光源274aと、第2の光源の一例を示す白色光源274bとが搭載されている。フルカラー光源274aとしては、例えばフルカラーLED等で構成され、白色光源274bとしては、例えば白色LED等で構成される。また、フルカラー光源274aと白色光源274bは、互いに異なる色の光を出射する。
本実施形態によれば、光源基板273に、フルカラー光源274aと、白色光源274bの異なる色の光を出射させる2種類の光源を搭載している。これにより、演出に応じて発光させる光源を使い分けることで、様々な色の光を出射させることができ、遊技者の興味を引き付ける訴求効果を高めることができる。
透光部材272は、透明又は半透明の樹脂から形成されており、透光性を有している。透光部材272は、一部が開口した中空の略半球状に形成されており、光源基板273に搭載されたフルカラー光源274aと白色光源274bを覆う。透光部材272は、透光部291と、2つの取付面部292,292と、を有している。透光部291は、略長方形をその長手方向に沿って略円弧状に湾曲し、かつ短手方向の略中心が膨出したような形状をなしている。透光部291の短手方向の両側には、傾斜面部293を介して取付面部292が略垂直に連続して設けられている。
取付面部292は、透光部291の短手方向の両端から傾斜面部293の長さだけ、透光部291の半径内方向に位置し、かつ透光部291の短手方向の外側に張り出している。2つの取付面部292は、透光部291を間に挟んで対向している。
取付面部292は、略半円の平板状に形成されており、透光部291における短手方向の両側の開口を閉じるように設けられている。2つの取付面部292には、それぞれ固定ねじ402が螺合する固定部294が設けられている。そして、この透光部材272は、透光部291を露出させた状態で、第1の挟持部材275と第2の挟持部材276に挟持される。
第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276は、それぞれ同一の構成を有しているため、ここでは第1の挟持部材275についてのみ説明する。なお、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276は、それぞれ透光性を有さない不透明な材質で形成されている。
第1の挟持部材275は、略半球状に形成された球面部301と、支持面部302とを有している。球面部301は、透光部材272の透光部291の曲率半径と略等しい曲率半径を有している。球面部301は、透光部材272の取付面部292に対向する。球面部301は、取付面部292側に凹んだ凹部304有している。
凹部304は、球面部301における取付面部292に設けた固定部294と対向する位置に形成されている。この凹部304には、固定ねじ402が螺合する固定孔304aが設けられている。これにより、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276と、透光部材272と、を一体に固定することができる。また、凹部304には、固定ねじ402を隠す目隠しキャップ307が嵌め込まれる。これにより、固定ねじ402が遊技者から見えて美観が損なわれることを防ぐことができる。
また、球面部301における透光部291側は、透光部291の形状に合わせて切り欠かれている。球面部301における外縁の一部には、傾斜面部293と重なり合う積層部305が形成されている。積層部305の厚みは、球面部301の他の箇所よりも薄く形成されており、透光部材272の傾斜面部293によって生じる透光部291と取付面部292の段差の長さと等しく設定されている。これにより、透光部材272を第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276で挟持した際に、操作部202全体として凹凸の少ない滑らかな球体に形成することができる。
また、積層部305と傾斜面部293が重なり合うことで、透光部材272と、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276との隙間を埋めることができ、操作部202の内部空間に塵や埃が侵入することを抑制することができる。
支持面部302は、略半円の板状に形成されている。支持面部302は、固定板271の一面に載置される。支持面部302は、前面302aと、前面302aから略垂直に連続する対向面302bと、対向面302bから略垂直に連続し、かつ前面302aと対向する背面302cとを有している。対向面302bは、第2の挟持部材276の対向面302bと対向する。また、背面302cは、固定板271の一面と対向する。
さらに、支持面部302は、基板挟持凹部311と、切り欠き部312と、嵌合突起313と、嵌合穴314と、位置決め穴315と、固定孔316と、を有している。
図11に示すように、基板挟持凹部311は、対向面302bと前面302aに設けられている。基板挟持凹部311は、光源基板273の形状に合わせて対向面302bから反対側の面に向けて凹んだ凹部である。また、基板挟持凹部311における前面302a側は、切り欠かれている。そして、この基板挟持凹部311には、光源基板273が挿入される(図10参照)。このとき、基板挟持凹部311の切り欠きから光源基板273に搭載されたフルカラー光源273a及び白色光源274bが露出する。
切り欠き部312は、対向面302bと背面302cを光源側コネクタ285の形状に合わせて切り欠くことで形成されている。切り欠き部312には、光源側コネクタ285が挿入される(図10参照)。
嵌合突起313と、嵌合穴314は、対向面302bに設けられている。嵌合突起313は、対向面302bにおける基板挟持凹部311及び切り欠き部312の一側方に配置され、嵌合穴314は、対向面302bにおける基板挟持凹部311及び切り欠き部312の他側方に配置されている。そのため、嵌合突起313と嵌合穴314の間には、基板挟持凹部311と切り欠き部312が配置される。
嵌合突起313は、対向面302bから略垂直に突出する。この嵌合突起313は、第2の挟持部材276に設けた嵌合穴314に挿入される。また、嵌合穴314には、第2の挟持部材276に設けた嵌合突起313が挿入される。これにより、第1の挟持部材275と第2の挟持部材276とをずれることなく組み合わせることができる。
図12に示すように、位置決め穴315は、背面302cにおける固定板271に設けた位置決め凸部283(図11参照)と対向する位置に設けられている。位置決め穴315には、固定板271の位置決め凸部283が挿入される。
固定孔316は、背面302cから前面302aにかけて貫通する貫通孔である。固定孔316は、固定板271における固定孔282と対向する位置に設けられている。この固定孔316には、固定ねじ401が螺合される。これにより、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276を固定板271に固定することができる。
本実施形態によれば、光を出射するフルカラー光源274a及び白色光源274bを遊技者が直接触れる操作部202の内部空間に配置している。これにより、操作部202から出射される光量を増やすことができ、操作部202の輝度を高めることができる。また、操作部202は、フロントパネル10(図2参照)から突出し、遊技者の近傍に配置されているため、遊技者の興味を引き付けて訴求効果を高めることができる。
また、本実施形態によれば、操作部202における光を透光させ、かつ遊技者が直接触れる透光部材272を第1の挟持部材275と第2の挟持部材276で挟持し、固定ねじ402で確実に固定している。そのため、操作部202の強度を高めることができる。さらに、固定ねじ402は、目隠しキャップ307で隠しているため、固定ねじ402が遊技者に見えて操作部202の美観が損なわれることを防ぐことができる。
また、透光部材272を挟持し、固定する第1の挟持部材275と第2の挟持部材276は、軸部203に固定される固定板271に固定ねじ401を用いて確実に固定されている。これにより、透光部材272を第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276と固定板271を介して軸部203に確実に固定することができ、遊技者に直接操作される操作部202と軸部203の強度を高めることができる。
さらに、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276は、透光性を有さない不透明な材質で形成されている。そのため、第1の挟持部材275及び第2の挟持部材276の強度を高めるために、補強リブ等を設けても補強リブを隠すことができ、操作部202の強度を高めながら操作部202の美観が損なわれることを防ぐことができる。
また、固定ねじ401,402を外すことで、透光部材272と、第1の挟持部材275と、第2の挟持部材276を容易に分解することができる。そして、透光部材272と、第1の挟持部材275と、第2の挟持部材276を分解することで、光源基板273、フルカラー光源274a、白色光源273bが露出する。その結果、操作部202に対するメンテナンスを容易に行うことが可能となる。
また、本実施形態によれば、光源基板273の配線にFFC205を用いている。これにより、軸部203を占有する配線の容積を減らすことができ、スタートレバー16の小型化を図ることができる。また、通常のコネクタと一体となったケーブルの場合、コネクタによってケーブルを軸部203の貫通孔231内を挿通させることが困難であった。この場合に比べ、FFC205によれば、軸部203の貫通孔231内に容易に挿通させることができ、組み立て作業の効率を向上させることができる。
<スタートレバーの動作>
次に、上述した構成を有するスタートレバー16の動作について図13を参照して説明する。
図13は、スタートレバー16を操作した状態を示す説明図である。なお、図13では、スタートレバー16から第1のケース208を外した状態で示している。
図13に示すように、操作部202を操作する前の通常状態では、遮光片245はセンサ部210における発光部210aと受光部210bの間に位置し、発光部210aから出射された光を遮っている。
次に、図13の一点鎖線又は二点鎖線に示すように、操作部202を操作すると、軸部203は、回動軸233を中心に傾動する。このとき、FFC205における軸部203の軸方向の他端から露出する直後の折り曲げ部205c(図9及び図10参照)は、固定部材237によって軸部203に固定されている。これにより、軸部203が傾動動作しても、折り曲げ部205cが変形することがないため、FFC205の折り曲げ部205cに負荷が集中することを防ぐことができる。
軸部203の軸方向の他端から露出する直後の折り曲げ部205cを固定することで、FFC205における軸部203の貫通孔231内での長手方向への移動を規制することができる。これにより、FFCが軸部203の貫通孔231内で捻れたり、断線したりすることを防ぐことができる。
また、軸部203が傾動すると、FFC205の湾曲部205bは、ガイド片219に沿って緩やかに撓む。このように、FFC205における折り曲げ部205c(図9及び図10参照)から本体側コネクタ206までの部分に余裕を持たせている。これにより、軸部203が傾動することによってFFC205に生じる応力を分散させることができ、FFC205の断線を抑制することができる。さらに、ガイド片219によってFFC205が意図しない方向に変形することを防ぐことができる。
さらに、軸部203が傾動すると、遮光片245も軸部203に伴って移動する。そして、遮光片245が移動することで、発光部210aと受光部210bの間が開放される。そのため、発光部210aから出射された光は、受光部210bによって受光される。これにより、センサ部210は、軸部203が傾動し、操作部202が操作されたことを判断する。
なお、センサ部210の光を遮光する遮光片245は、固定部材237と一体に形成されている。これにより、部品点数の削減を図ることができると共に、傾動判定を行うセンサ機構が大型化することを防ぐことができ、レバーケース201の小型化を図ることができる。
また、軸部203の傾動動作は、回動軸233及び支持部材204の回動溝222(図9参照)によってFFC205の主面205aが向く方向のみに規制されている。そのため、FFC205が捻れて断線することを防ぐことができる。
次に、遊技者の手が操作部202から離れて操作部202への操作が終了すると、軸部203は、コイルばね261の付勢力によって付勢されて、実線に示す通常状態の位置に戻る。そして、遮光片245は、軸部203と共に移動し、発光部210aと受光部210bの間に戻る。これにより、発光部210aから出射された光は、再び遮光片245によって遮られる。その結果、センサ部210は、軸部203が通常状態に戻ったことを判断する。
なお、本実施形態では、通常状態では、遮光片245で発光部210aから出射された光を遮り、軸部203が傾動した状態では、遮光片245が発光部210aと受光部210bの間から外れた例を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、通常状態では、遮光片245は発光部210aと受光部210bの間から外れた位置に配置して、発光部210aと受光部210bの間を開放させる。そして、軸部203が傾動した状態では、遮光片245が発光部210aと受光部210bの間に移動し、発光部210aから出射された光を遮るようにしてもよい。
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。