JP5758186B2 - 衣類投入機 - Google Patents
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Description
そこで、整形体に身頃を広げる幅張り板を取付けた従来技術も提案された。この従来技術では、整形体に浴衣等を着せた後で幅張り板を手作業で左右に伸ばして身頃を広げるが、この幅張り作業は手作業であるため面倒であった。また、幅張り寸法は調整可能であっても、数段階に制限されるので、身頃の広げ方が不充分なことがあり皺のない仕上げができないことがあった。さらに、衣類の大きさに合わせて幅張り寸法を選択しなければならず、手間がかかっていた。
第2発明の衣類投入機は、第1発明において、前記エアーシリンダのエア制御回路に、エアーシリンダのストロークを可変に設定するストローク調整器が付設されていることを特徴とする。
a)拡開機構により左右一対の幅張り板を左右に伸長させると、整形体に被せた衣類の身頃を左右に広げることができる。このため、身頃に皺のない状態で衣類を仕上げることができる。
b)減圧回路でエアーシリンダの作動力を調整して、幅張り板の拡開力を人の力より弱くしておける。このため、整形体に被せた衣類の前身頃を作業員が手で閉じておくと、身頃が開かないように幅張り板が拡開するので、身頃の皺がなくなる。
第2発明によれば、ストローク調整器によりエアーシリンダのストロークを任意に調整できるので、衣類の大きさが変っても、その身頃を充分に広げることができる。
まず、図6および図7に基づき本実施形態に係る衣類投入機の基本構成を説明する。
衣類投入機Pの下部正面には、整形体10が立設され、衣類投入機Pの上部正面には、下コンベヤ1と上コンベヤ2の対が設けられている。下コンベヤ1と上コンベヤ2の対が、特許請求の範囲にいうコンベヤ機構である。整形体10は洗濯した後に半乾燥した衣類C(代表的には浴衣やガウンであるが、これには限られない)を整姿状態とし、その状態で衣類Cを下コンベヤ1と上コンベヤ2の間に挿入する装置である。
整形体10は基板11と昇降板12を備えている。基板11はベース部材13にピンで前後傾自在に軸支されており、エアーシリンダ14で直立姿勢と少し後方に傾斜した後傾姿勢との間で傾斜動作できるようになっている。
なお、昇降板12には前カバー17が取付けられており、この前カバー17は基板11の前面も覆っている。
図1および図2は、整形体10のうち基板11を省略し、昇降板12と、それに取付けた幅張り板31と拡開機構を示している。拡開機構は、リンクとそれを作動させるエアーシリンダ40から構成されている。
この昇降板12には、左右の幅張り板31,31が後述する拡開機構のリンクを介して取付けられている。
昇降板12の各ブラケット12aには、L形リンク32の中央支点部がピン33で枢支されており、このL形リンク32の長辺アームの先端ではピン34により幅張り板31に軸支されている。
そして、上下のL形リンク32の短辺同士はリンク35で連結され、上下のL形リンク32は同期して動くようになっている。
3連リンク36の中間リンク36bの中央には軸37が固定され、この軸37を支持するボス38は昇降板12に固定されている。
また、軸37はリンク38を介してエアーシリンダ40のピストンロッド41に連結されている。
減圧弁46aはピストン側画室へ供給後エアー圧を任意に設定でき、ピストン側画室からのエアーの排出は逆止弁46bによって自由に行える。そして、減圧弁46aの設定圧はエアーシリンダ40による拡開力を人の力で押えつければ拡開する動作を止めうる程度としている。この理由は、つぎのとおりである。
まず全体の動作手順は、次のとおりである。
(1)投入動作前の整形体10は、図12および図13に実線で示すように、下降位置にあり、直立している。この状態で整形体10に衣類Cを被せる。その後の身頃の拡開作業は後に詳述する。
(2)整形体10が図12および図13の点線で示すように、コンベヤ1の面に沿う角度に後傾し、昇降体12が上昇する。この状態になった後、衣類Cの袖を左右に広げる展開作業が行われる。
(3)図6に示すように、袖吸引ボックス4が下コンベヤ1の面に沿った状態で吸引すると、衣類Cの左右の袖は左右に展開される。
(4)袖吸引ボックス4の吸引を停止し、同時に背面吸引ボックス3が吸引を開始すると下コンベヤ1の表面に衣類Cが張り付く。
(5)上コンベヤ2が下降し衣類Cの衿付近をコンベヤ1と挟み込む。同時に袖吸引ボックス4が旋回して上昇する。
(6)整形体10が下降し、同時に下コンベヤ1が起動して衣類Cだけが搬送される。
(7)衣類Cが下コンベヤ1を通過し終えると、背面吸引ボックス3は吸引を止める。
(8)衣類Cはその後、コンベヤC1、C2、C3の順番で搬送され、ロールアイロナーRまで搬送される。
図4は、前記動作(1)で説明した衣類Cを被せた状態である。この状態では、エアーシリンダ40は収縮しており、3連リンク36は折り畳まれて、L形リンク32の長辺先端は内側に倒れている。ついで、図5に示すように、昇降板12が昇降していくが、このとき、作業者は左右の身頃を両手で持ち中央に引っ張っている。同時に幅張り板31は左右に拡開する。すなわち、エアーシリンダ40が伸長し、3連リンク36が伸びて、L形リンク32の長辺が外側に向いて動く。この結果、左の幅張り板31が左右に広げられ、衣類Cの身頃も左右に広げられ、皺がない状態となる。
そして、この状態で衣服Cが上下コンベヤ1,2の間に送り込まれると、皺のない仕上げが可能となる。
(1)身頃の張り幅の調整
エアーシリンダ40はストローク調整器43と切換弁44によって、ストロークを自在に設定できる。そのため、衣類Cの大小に合わせてエアーシリンダ40のストロークを長短に調整することで、身頃を確実に皺のない状態に広げることができる。
身頃の拡開は、衣類Cの左右の身頃は作業員が手で握って離れないようにした状態で、幅張り板31を広げる、という作業により行う。
このとき、幅張り板31の拡開力が作業員の手の握る力より強いと身頃が左右に離れてしまって、身頃を広げることができない。しかし、本実施形態のようにエアーシリンダ40の伸長力を適正値に調整しておくと幅張り板31の拡開力が手で身頃を握る力よりは弱くなる。この場合、前身頃が離れないようにしながら身頃を広げることができるので、身頃に皺のない状態で上下コンベヤ1,2に送り込むことができる。
前記実施形態では、左右の幅張り板31を同期させて広げるために、3連リンク36やL形リンク32を用いたが、これに限ることなく種々のリンク機構を用いることができる。
以下は、先の出願における幅張り機構の記載である。なお、符号は本項の実施形態に合わせるよう変更した。
整形体10は左右一対の幅張り板31を備えており、リンクを介してエアシリンダ等のアクチュエータ40に連結されている。アクチュエータ40が作動すると幅張り板31は整形体10の中に収められた位置と左右両側に張り出した位置との間で姿勢変更する。
アクチュエータ80には図3に示す圧力制御部が接続され、拡開力が人力を上回らないよう制限されている。
整形体10に浴衣等を着せると、作業員が左右の身頃を手で握って左右に開かないようにする。そのうえで、幅張り板31を左右に拡開させると、衣類の身頃部分が左右に引っ張られ、皺のない状態となる。このとき拡開力が強すぎると作業員が手で持っている左右の前身頃が離れてしまうので、離れないように、人の力より小さい拡開力となるよう圧力制御部で上限値を制御している。
動作手順(3)において幅張り板31が左右に飛び出し身頃皺伸ばし作業(手作業)の補助の役目をなすが、飛び出し距離が衣類等の身頃幅に合っていないと綺麗に皺伸ばしを行えない。従来機では、幅の飛び出し距離を3段階に設け、衣類等に合わせてその都度作業者が選択を変えていた。
そこで、作業者は身頃の合わせを両手で持ち中央に引っ張るが、その引っ張る力を利用し板の飛び出しを規制させ、その後、板を固定させる。その構造を採用するために、左右板の1つのアクチュエーター40で同期させ、左右が同距離飛び出すようにしている。また、板の飛び出す力(エア圧)を減圧させている。
衣類等に合わせてその都度作業者が選択を変えなくて済み、作業効率アップ。
11 アーム
21 幅張り板
31 幅張り板
40 エアーシリンダ
43 ストローク調整器
46 減圧回路
Claims (2)
- 洗濯した後の半乾燥状態の衣類を後工程装置に投入するための投入装置であって、
後工程装置に衣類を預け渡すコンベヤ機構と、
衣類を被せて整姿状態とし、前記コンベヤ機構に衣類を渡す整形体とを備えており、
該整形体は、左右方向に伸縮して、衣類の身頃を左右に広げる左右一対の幅張り板と、
該幅張り板を左右に広げる拡開機構とを備えており、
該拡開機構は、駆動源であるエアーシリンダと、該エアーシリンダの伸縮動作を幅張り板の拡開動作に変換するリンクからなり、
前記エアーシリンダのエア制御回路に、エアーシリンダによる拡開力を人の力で押えつければ拡開する動作を止めうる程度に設定する減圧回路が付設されている
ことを特徴とする衣類投入機。 - 前記エアーシリンダのエア制御回路に、エアーシリンダのストロークを可変に設定するストローク調整器が付設されている
ことを特徴とする請求項1記載の衣類投入機。
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