JP5756834B2 - 転写フィルムおよびその製造方法、並びに透明導電性積層体の製造方法 - Google Patents

転写フィルムおよびその製造方法、並びに透明導電性積層体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、透明導電膜としてグラフェンを形成した転写フィルムおよびその製造方法、並びに、この転写フィルムを用いた透明導電性積層体の製造方法に関する。
透明導電性積層体は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のディスプレイデバイス、太陽電池、タッチパネルなどの透明電極、ならびに電磁波シールド材などとして極めて有用であるため、幅広く利用されている。
従来、透明導電性積層体は、ガラス板またはプラスチックフィルムなどの透明な基材上に、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛等の導電性材料を、スパッタリング法や蒸着法により、透明導電膜として堆積させることにより形成している。
また、近年、グラフェンは、優れた電気的特性、熱的特性、および光学的特性を有するため、エレクトロニクス分野、燃料電池分野等をはじめとして、広範な分野での利用が期待されている。特に、グラフェンは、高い光透過率と電気伝導性を有するため、透明導電膜や透明電極としての利用が期待されている。
グラフェンを形成する方法としては、グラファイトからの機械的剥離法、グラファイトからの化学的剥離法、および、金属表面への化学気相成長法(CVD法)による形成法が知られている。このCVD法によるグラフェンの形成法は、熱CVD法とプラズマCVD法があり、熱CVD法は、所定の条件下で、原料ガスであるメタンガス等を触媒となる銅箔やニッケル箔の上で熱的に分解し、1層から数層のグラフェン膜を形成するものである。一方、プラズマCVD法は、原料となるメタンガス等のカーボン源をプラズマにより分解し、触媒となる銅箔やニッケル箔の上に堆積させることで1層から数層のグラフェン膜を形成する。
そして、これらCVD法で形成したグラフェン膜を透明導電膜として利用する際には、金属箔表面に形成したグラフェン膜を金属箔から剥離し、プラスチックフィルムなどの透明な基材に転写して用いることが必要となる。しかしながら、金属箔表面に形成したグラフェン膜は、金属箔との接合強度または相互作用が強いので、金属箔から剥離することが困難である。このため、グラフェン膜をプラスチックフィルムなどの透明な基材に転写する場合には、まず、金属箔とともにグラフェン膜を透明な基材に転写し、その後、エッチング液を用いて金属箔を溶解して除去している(特許文献1)。また、金属箔表面にCVD法で形成したグラフェン膜を剥離する前に、金属箔との接合強度を弱める工程を設け、グラフェン膜と金属箔との接合強度を弱めた後に、金属箔からグラフェン膜を剥離して、透明な基材に転写する方法も開発されている(特許文献2)。
特開2012−183581号公報 特開2012−224485号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示の銅箔を用いてグラフェンを成膜する方法は、銅箔が高価であることや、銅箔は剛性に乏しく柔らかい金属のために搬送やグラフェンの成膜中にシワが入り、グラフェンの透明導電膜にシワや破れ等が生じやすく、高品質で大面積のグラフェンの透明導電膜が得にくい等の課題がある。さらに、特許文献1に開示の方法は、銅箔を除去するためのエッチングに長時間を要するという課題があり、特許文献2に開示の方法は、グラフェン膜と銅箔との接合強度を弱めるための条件制御が難しく、十分な剥離特性が得られず、高品質なグラフェンの透明導電膜が得にくいという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するもので、良好な品質のグラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を、比較的簡易に生産性良く製造することができる転写フィルム、および、この転写フィルムを用いた透明導電性積層体の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の転写フィルムは、基材フィルムの一方の面上に、少なくとも、離型層と、金属薄膜と、グラフェンを主成分とする透明導電膜とをこの順に備え、前記離型層は、珪素の薄膜であることを特徴とする。
そして、本発明の転写フィルムの製造方法は、基材フィルムの一方の面上に離型層を形成する工程と、前記離型層の上に金属薄膜を形成する工程と、前記金属薄膜の上にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成する工程とを備え、前記離型層を形成する工程において、前記離型層として珪素の薄膜を形成することを特徴とする。
そして、本発明の透明導電性積層体の製造方法は、上記本発明の転写フィルムを用い、前記転写フィルムのグラフェンを主成分とする透明導電膜側を、被転写体の表面に接着剤層を介して接着させた後に、基材フィルムを離型層とともに剥離して、前記被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜と金属薄膜とを形成し、その後、前記金属薄膜を除去することにより、前記被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成することを特徴とする。
本発明の転写フィルムによれば、離型層を珪素の薄膜とすることにより、基材フィルムと金属薄膜との間の良好な剥離特性が得られ、基材フィルムを金属薄膜から剥離除去することができるので、グラフェン形成用基材として、基材フィルム/離型層/金属薄膜の構成が可能となり、これを用いて、金属薄膜上にグラフェンの透明導電膜を成膜することにより、シワや破れ等が無く高品質で大面積のグラフェンの透明導電膜を形成した転写フィルムが可能となる。そして、金属薄膜は、その膜厚が極めて薄く極短時間のエッチングで溶解除去できるので、良好な品質のグラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を、比較的簡易に生産性良く製造することができる。
そして、本発明の転写フィルムの製造方法によれば、グラフェン形成用基材として、基材フィルム/離型層/金属薄膜の構成が可能となり、これを用いて、金属薄膜上にグラフェンの透明導電膜を成膜することにより、シワや破れ等が無く高品質で大面積のグラフェンの透明導電膜を形成した転写フィルムの製造が可能となる。
そして、本発明の透明導電性積層体の製造方法によれば、上記本発明の転写フィルムを用いるので、良好な品質のグラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を、比較的簡易に生産性良く製造することができ、優れた透明導電性積層体の製造方法となる。
以下、本発明の転写フィルム、およびその製造方法、並びに透明導電性積層体の製造方法について詳細に説明する。
本発明の転写フィルムは、基材フィルムの一方の面上に、少なくとも、離型層と、金属薄膜と、グラフェンを主成分とする透明導電膜とをこの順に備え、前記離型層は、珪素の薄膜である構成としたものである。本発明の転写フィルムとその製造方法について、以下に、構成毎に順に説明する。
本発明の転写フィルムの基材フィルムは、後述する金属薄膜やグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成し、支持するためのものである。このため、基材フィルムの厚さは、10μm〜500μmであることが好ましい。厚さが、10μm未満であると、剛性が失われシワや破れ等が生じやすく、金属薄膜や透明導電膜を形成する際に、良好な金属薄膜や透明導電膜が形成できないという問題が生じる。しかし、必要以上に厚くする必要はなく、500μmまでの厚さがあれば十分である。
本発明の転写フィルムの基材フィルムの材質としては、柔軟性と、後述する金属薄膜やグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成時において生じる熱に耐えうる耐熱性を有する材質であれれば、特に制限はない。このような耐熱性を有する材質の例としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレート、ポリアミドイミド、ポリアリレート、高密度ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン、液晶ポリマー等の樹脂などが挙げられる。中でも、ポリイミドフィルムは、耐熱性、機械的強度に優れ、比較的安価な点等で、特に好ましい。
本発明の転写フィルムにおいては、まず、上記の基材フィルムの一方の面上に、離型層を備える。離型層は、後記の実施例において詳細に説明するように、本発明の転写フィルムの最も重要なポイントである。本発明の転写フィルムの離型層は、珪素の薄膜である。離型層として、珪素の薄膜を形成することにより、後述の金属薄膜を、良好に剥離することができる。この珪素の薄膜は、薄膜に含まれる珪素酸化物の割合が小さいことが好ましい。具体的には、珪素の薄膜の組成は、薄膜中の珪素原子全量に対して、珪素酸化物である珪素原子、すなわち、酸素と結合した珪素原子の割合が、50%以下であることが好ましい。珪素酸化物の割合が高くなると、金属薄膜との密着性が増加し、剥離性能が失われるため、好ましくない。珪素の薄膜の厚さは、30〜300nmの範囲が好ましい。30nm以上であれば、良好な剥離特性を確保することができる。30nm未満では、珪素が薄膜構造とならず、島状に存在するため、金属薄膜の一部が基材フィルムと密着するため、良好な剥離性が得られなくなる。300nm以上では、珪素の薄膜の内部応力が大きく、基材フィルムがカールするので好ましくない。
珪素の薄膜の形成方法としては、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(PVD法)が適用できる。
次に、本発明の転写フィルムにおいては、上記の離型層の上に、金属薄膜を備える。本発明の金属薄膜は、後述の透明導電膜の主成分であるグラフェンを生成するための触媒機能を備えた層である。金属薄膜の材質としては、銅が好ましい。銅以外では、ニッケル、ルテニウム、鉄、コバルト、イリジウム、白金等の金属、これらの合金などが用いられる。金属薄膜の厚さは、30〜1000nmの範囲が好ましい。金属薄膜の厚さが、30〜1000nmの範囲であれば、導電性の良いグラフェン膜を形成することができる。また、金属薄膜の厚みが、従来の金属箔の厚みに比べて遙かに薄いので、金属薄膜を短時間でエッチングし除去することができる。
金属薄膜の形成方法としては、スパッタリング法、蒸着法、イオンプレーティング法等の物理気相成長法(PVD法)が適用できる。
さらに、本発明の転写フィルムにおいては、上記の金属薄膜の上に、透明導電膜を備える。本発明の透明導電膜は、主成分がグラフェンから構成される層である。主成分がグラフェンから構成されるとは、透明導電膜を構成する物質のうちで、1層又は複数層のグラフェン膜が重量比で最も多くを占めることを意味し、透明導電膜にはアモルファスカーボン、金属薄膜の金属や金属酸化物等の不純物が含まれてもよい。また、透明導電膜は、導電性を有し、可視領域の波長の光線透過率が全体として80パーセント以上となるように構成されている。なお、透明導電膜の厚みは、グラフェン1層以上9層以下であることが好ましい。10層以上であると透明導電膜の透明性が低下するからである。
グラフェンを主成分とする透明導電膜を形成する方法としては、化学気相成長法(CVD法)を用いるが、化学気相成長法の中でも、マイクロ波プラズマCVD法を用いることが好ましい。マイクロ波プラズマCVD法によれば、発生するプラズマのエネルギー密度の分布を制御することができ、比較的低圧低温の条件でグラフェンの成膜ができる。そして、比較的低温度の条件下で金属薄膜を備える基材フィルム上にグラフェンの成膜ができるとともに、グラフェンが成膜される側の反対側の基材フィルムは冷却されるので、基材フィルムに与えるダメージを低減することができる。このため、基材として柔軟性のあるフィルムを用いることができる。その結果、グラフェンの形成において、ロール・ツー・ロール方式を採用することができ、転写フィルムの生産性の向上が図れる。
マイクロ波プラズマCVD法によりグラフェンを成膜する方法としては、原料ガスは、炭化水素と希ガスの混合ガス等であり、炭化水素としては、例えば、メタン、エタン、プロパン、アセチレン等を用い、希ガスとしては、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン等を用いる。CVD装置のチャンバーを減圧した状態で、装置内に混合ガスを導入し装置内圧力を調整する。装置内の混合ガスによる全圧が低い場合は、原料ガスを分解するためのプラズマが安定せず、反対に、装置内の混合ガスによる全圧が高い場合には、チャンバー内の温度が高くなるという問題が生じる。なお、グラフェンの酸化を抑制するために、この混合ガスに少量の水素ガスを加えても良い。基材フィルム上の金属薄膜の表面温度は、300〜500℃で行う。金属薄膜の表面温度が300℃より低いと、生成されるグラフェンの結晶性が低下する問題が生じる。反対に金属薄膜の表面温度が500℃より高いと、基材フィルムに与えるダメージが大きく、伸縮等の変形の問題が生じる。
なお、本発明の転写フィルムにおいては、被転写体に貼り付けるために、グラフェンを主成分とする透明導電膜の上に、予め接着剤層を備えていても良い。接着剤層は、本発明の転写フィルムを被転写体に接着転写させるための層である。接着剤層を構成する接着剤の材料としては、特に限定されず、エポキシ系接着剤やその他の接着剤を、被転写体の材質や接着方法に応じて選択すればよい。また、成形同時転写法などにより被転写体に転写する際には、転写時の加熱温度により軟化して粘着性を生ずる接着剤が好ましく、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂が好ましい。被転写体の材質がアクリル系樹脂の場合は、アクリル系樹脂接着剤を用いることが好ましい。また、被転写体の材質がフェニレンオキシド・スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチレン共重合体系樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあるアクリル系樹脂接着剤、ポリスチレン系樹脂接着剤、ポリアミド系樹脂接着剤などを選択して使用することが好ましい。接着剤層の厚さは、基材フィルムから金属薄膜を剥離できれば良く特に限定されないが、剥離の均一性の観点から5〜50μmの範囲が好ましい。
さらに、本発明の転写フィルムを用いた本発明の透明導電性積層体の製造方法について説明する。
本発明の透明導電性積層体を製造するための被転写体としては、透明性を有するガラス、プラスチック材料が望ましい。具体的なプラスチックの種類としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)等が挙げられる。これらうち、耐熱性、機械的強度に優れ、特に、安価でかつ透明性と柔軟性も兼ね備えている等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。被転写体の形状としては、フィルム、シート、および板状のものがその用途に応じて使用できる。
本発明の転写フィルムを用いて、被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成する本発明の透明導電性積層体の製造方法は、次のようにして行う。まず、本発明の転写フィルムのグラフェンを主成分とする透明導電膜側を、被転写体の表面に接着剤層を介して密着させ、接着剤層を硬化して接着させる。次に、基材フィルムを離型層とともに剥離して、被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜と金属薄膜とを形成する。その後、グラフェンを主成分とする透明導電膜と金属薄膜とを形成した被転写体を、金属薄膜のエッチング液に浸漬し、金属薄膜を溶解し除去する。以上により、被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成した透明導電性積層体が得られる。
なお、上記の透明導電性積層体の製造方法においては、グラフェンを主成分とする透明導電膜上に予め接着剤層を形成した転写フィルムを用いた場合を例として説明したが、接着剤層は、必ずしも転写フィルムに予め形成する必要はなく、被転写体側に転写時または予め接着剤層を設けても良い。
以下に、本発明の転写フィルム、およびその製造方法と、本発明の転写フィルムを用いた透明導電性積層体の製造方法について、実施例に基づき具体的に説明する。ただし、本発明は実施例に限定されるものではない。
〈実施例1〉
実施例1の転写フィルムは、以下のようにして作製した。まず、基材フィルムとして、厚さ30μmのポリイミドフィルム(東レ・デュポン社製、ENグレード)を準備した。そして、以下のようにして、このポリイミドフィルムの一方の面上に、離型層を形成した。
上記のポリイミドフィルムを、排気装置を有する真空蒸着装置のチャンバー内の蒸着ステージに固定した。また、蒸着原料として、金属珪素の塊をチャンバー内の坩堝に投入した。続いて、排気装置により真空引きを行い、チャンバー内を3.0×10−3Paまで減圧した。
次に、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着原料の金属珪素の塊を溶解、蒸発させて、ポリイミドフィルム上に珪素の蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は20秒であり、珪素の蒸着膜の膜厚は、28nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、40%であった。
なお、蒸着膜の膜厚は、以下のようにして測定した。ポリイミドフィルムの成膜面に、予め10mm幅のポリイミドフィルムテープを貼り付けて蒸着膜を成膜し、成膜後にテープを剥がして、剥がした部分と成膜された蒸着膜の表面との段差を、高精度微細形状測定器(株式会社小坂研究所社製、ET4300K)を用い、測定長さ4mm、カットオフ値0.8mm、送り速さ0.05mm/secの条件で、無作為に抽出した5点の場所で測定し、その平均値を蒸着膜の膜厚とした。以下についても同様である。
なお、珪素の蒸着膜の組成は、以下のようにして求めた。XPS(X線光電子分光法、アルバックファイ社製、PHI 5000 Versa Probe)により、AlKα線を45°の角度で珪素の蒸着膜へ照射して、珪素の結合エネルギーを測定した。得られた結合エネルギーのスペクトルを、酸素と結合していない珪素原子と、酸素と結合した珪素原子に分割し、蒸着膜中に含まれる珪素原子全体のスペクトル(酸素と結合していない珪素原子と酸素と結合した珪素原子の和)と、酸素と結合した珪素原子のスペクトルの面積比から、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合を求め、この割合を百分率で示した。
次に、上記の離型層として成膜した珪素の蒸着膜の上に、金属薄膜として、スパッタリング法により銅の薄膜を形成した。具体的には、DCマグネトロンスパッタリング装置を用い、このチャンバー内に、珪素の蒸着膜を成膜したポリイミドフィルムを設置し、銅をターゲットとし、アルゴンガスを用いて圧力が1MPa以下となるよう調整し、スパッタ電力約4kWの条件でスパッタリングを行った。形成した銅の薄膜の膜厚は、200±10nmであった。
続いて、上記の金属薄膜として形成した銅の薄膜の上に、マイクロ波プラズマCVD法によりグラフェンを形成した。具体的には、マイクロ波プラズマCVD装置を用い、このチャンバー内に、銅の薄膜を形成したポリイミドフィルムを設置し、1.0×10−3Pa以下にチャンバー内を真空排気した後、アルゴン、メタン、水素ガスをチャンバー内に導入しながら、出力4kWのマイクロ波により、表面波プラズマを発生させ、銅の薄膜上にグラフェンを合成し、グラフェンを成膜した。グラフェン成膜時の圧力は10Pa以下、温度は400℃、成膜時間30秒の条件で行った。この時、形成したグラフェンの層数は、5〜6層であった。以上により、実施例1の転写フィルムを得た。
〈実施例2〉
実施例2の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した珪素の蒸着膜の、成膜時間と膜厚のみであり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。実施例2の転写フィルムでは、珪素の蒸着膜の成膜時間は35秒であり、膜厚は、48nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、35%であった。
〈実施例3〉
実施例3の転写フィルムが実施例1と異なる点もまた、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した珪素の蒸着膜の、成膜時間と膜厚のみであり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。実施例3の転写フィルムでは、珪素の蒸着膜の成膜時間は60秒であり、膜厚は、80nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、34%であった。
〈実施例4〉
実施例4の転写フィルムが実施例1と異なる点もまた、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した珪素の蒸着膜の、成膜時間と膜厚のみであり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。実施例4の転写フィルムでは、珪素の蒸着膜の成膜時間は140秒であり、膜厚は、200nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、31%であった。
〈比較例1〉
比較例1の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例1の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着原料の金属珪素の塊を溶解、蒸発させると同時に、流量200sccmの酸素を真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上に珪素の蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、34nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、87%であった。
〈比較例2〉
比較例2の転写フィルムが実施例1と異なる点もまた、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例2の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着原料の金属珪素の塊を溶解、蒸発させると同時に、流量200sccmの窒素を真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上に珪素の蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、28nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、70%であった。
〈比較例3〉
比較例3の転写フィルムが実施例1と異なる点もまた、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例3の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着原料の金属珪素の塊を溶解、蒸発させると同時に、流量100sccmの酸素と流量100sccmの窒素の混合ガスを真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上に珪素の蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、37nmであった。また、形成した珪素の蒸着膜の組成は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、66%であった。
〈比較例4〉
比較例4の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、蒸着原料であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例4の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着材料のアルミニウムの塊を溶解、蒸発させて、ポリイミドフィルム上にアルミニウムの蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は20秒であり、膜厚は、29nmであった。また、形成したアルミニウムの蒸着膜の組成は、アルミニウム原子全量に対する酸素と結合したアルミニウム原子の割合が、83%であった。
なお、アルミニウムの蒸着膜の組成は、以下のようにして求めた。XPS(X線光電子分光法、アルバックファイ社製、PHI 5000 Versa Probe)により、AlKα線を45°の角度でアルミニウムの蒸着膜へ照射して、アルミニウムの結合エネルギーを測定した。得られた結合エネルギーのスペクトルを、酸素と結合していないアルミニウム原子と、酸素と結合したアルミニウム原子に分割し、蒸着膜中に含まれるアルミニウム原子全体のスペクトル(酸素と結合していないアルミニウム原子と酸素と結合したアルミニウム原子の和)と、酸素と結合したアルミニウム原子のスペクトルの面積比から、アルミニウム原子全量に対する酸素と結合したアルミニウム原子の割合を求め、この割合を百分率で示した。
〈比較例5〉
比較例5の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、蒸着原料と成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例5の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着材料のアルミニウムの塊を溶解、蒸発させると同時に、流量200sccmの酸素を真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上にアルミニウムの蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、38nmであった。また、形成したアルミニウムの蒸着膜の組成は、アルミニウム原子全量に対する酸素と結合したアルミニウム原子の割合が、94%であった。
〈比較例6〉
比較例6の転写フィルムが実施例1と異なる点もまた、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、蒸着原料と成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例6の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着材料のアルミニウムの塊を溶解、蒸発させると同時に、流量200sccmの窒素を真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上にアルミニウムの蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、30nmであった。また、形成したアルミニウムの蒸着膜の組成は、アルミニウム原子全量に対する酸素と結合したアルミニウム原子の割合が、91%であった。
〈比較例7〉
比較例7の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、蒸着原料であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例7の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着材料のチタンの塊を溶解、蒸発させて、ポリイミドフィルム上にチタンの蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は20秒であり、膜厚は、30nmであった。また、形成したチタンの蒸着膜の組成は、チタン原子全量に対する酸素と結合したチタン原子の割合が、93%であった。
なお、チタンの蒸着膜の組成は、以下のようにして求めた。XPS(X線光電子分光法、アルバックファイ社製、PHI 5000 Versa Probe)により、AlKα線を45°の角度でチタンの蒸着膜へ照射して、チタンの結合エネルギーを測定した。得られた結合エネルギーのスペクトルを、酸素と結合していないチタン原子と、酸素と結合したチタン原子に分割し、蒸着膜中に含まれるチタン原子全体のスペクトル(酸素と結合していないチタン原子と酸素と結合したチタン原子の和)と、酸素と結合したチタン原子のスペクトルの面積比から、チタン原子全量に対する酸素と結合したチタン原子の割合を求め、この割合を百分率で示した。
〈比較例8〉
比較例8の転写フィルムが実施例1と異なる点は、ポリイミドフィルム上に離型層として成膜した蒸着膜の、蒸着原料と成膜条件であり、その他の条件および方法は、実施例1と全く同様にして行った。比較例8の転写フィルムでは、蒸着膜の成膜条件として、チャンバーに設置した電子銃によって、坩堝に充填した蒸着材料のチタンの塊を溶解、蒸発させると同時に、流量200sccmの酸素を真空チャンバー内に導入しながら、ポリイミドフィルム上にチタンの蒸着膜を、離型層として成膜した。成膜時間は30秒であり、膜厚は、35nmであった。また、形成したチタンの蒸着膜の組成は、チタン原子全量に対する酸素と結合したチタン原子の割合が、95%であった。
以上により作製した、離型層の異なる、実施例1〜4の4種および比較例1〜8の8種の計12種の転写フィルムについて、金属薄膜として形成した銅の薄膜の剥離特性を評価した。評価結果を、その転写フィルムの離型層の内容とともに(表1)に示す。なお、(表1)において、蒸着原料について、珪素はSi、アルミニウムはAl、チタンはTiと表記した。
転写フィルムの銅の薄膜の剥離特性は、グラフェンの成膜前およびグラフェンの成膜後の2段階において評価した。剥離特性は、JIS K5600−5−6に準じてクロスカット法により評価した。具体的には、それぞれの転写フィルムにおける基材フィルム上の銅の薄膜に、金属製のカッターガイドを用い1mmの幅で縦横垂直に切り傷を入れて碁盤目状に100分割にした。これにセロハンテープを圧着したのちセロハンテープを引き剥がし、100個のうちの銅の薄膜が残っているマス目の数を数え評価した。
Figure 0005756834
(表1)の評価結果に示したように、離型層として珪素の蒸着膜を形成した実施例1〜4の転写フィルムは、珪素の膜厚に依存せず、また、グラフェンの成膜前後に関係なく、いずれも、金属薄膜として形成した銅の薄膜の剥離残りが無く、良好な剥離特性を有していた。そして、これら実施例1〜4の転写フィルムの珪素の蒸着膜の組成は、いずれも、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、50%以下であった。
一方、離型層として、珪素の蒸着時に酸素または窒素を導入して、蒸着膜を形成した比較例1〜3の転写フィルムは、剥離特性が非常に悪く、全く剥離できなかった。また、離型層の蒸着材料としてアルミニウムを用いた比較例4〜6の転写フィルム、および、離型層の蒸着材料としてチタンを用いた比較例7〜8の転写フィルムも、蒸着時のガスの導入の有無に関わらず、いずれも、剥離特性が非常に悪く、全く剥離できなかった。なお、これら比較例1〜8の転写フィルムの蒸着膜の組成は、いずれも、金属原子全量に対する酸素と結合した金属原子の割合が、66%以上であった。
そして、さらに、以下のようにして、実施例1〜4の転写フィルムを用いた透明導電性積層体を作製した。なお、上述のように、比較例1〜8の転写フィルムは、いずれも、銅の薄膜の剥離特性が非常に悪く、全く剥離できなかったため、透明導電性積層体は、作製できなかった。
実施例1〜4の転写フィルムを用い、それぞれについて、転写フィルムのグラフェン側と、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂化学株式会社製、O−100)とを、高透明二液混合エポキシ樹脂(日新レジン株式会社製、クリスタルレジンII)により貼り合わせた。エポキシ樹脂を硬化させた後、ポリイミドフィルムを珪素の離型層とともに剥離し、除去した。続いて、上記のポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせたグラフェンと銅の薄膜の積層体を、20重量%の塩化第二鉄水溶液に10秒間浸漬し、銅の薄膜を溶解し除去した。その後、イオン交換水で十分に洗浄し乾燥した。以上により、実施例1〜4の転写フィルムを用いた、ポリエチレンテレフタレートフィルムにグラフェンの透明導電膜を形成した4種類の透明導電性積層体を得た。得られた透明導電性積層体の特性について、それぞれのシート抵抗値および全光線透過率を評価した。評価結果を(表2)に示す。(表2)に示すように、いずれもほぼ同じ値を示し、シート抵抗値が約12kΩ/□、全光線透過率が約86%であった。
なお、シート抵抗値は、株式会社三菱化学アナリテック社製 ロレスタ―GPを用いて任意の5点について測定を行い、その平均値を用いた。全光線透過率は、日本電色工業株式会社のヘイズメーターDP5500を用いて任意の5点について測定を行い、その平均値を用いた。
Figure 0005756834






以上説明したように、本発明の転写フィルムは、基材フィルムの一方の面上に、少なくとも、離型層と、金属薄膜と、グラフェンを主成分とする透明導電膜とをこの順に備え、前記離型層は、珪素の薄膜である構成としたものである。そして、上記の構成とすることにより、基材フィルムと金属薄膜との間の、良好な剥離特性が得られ、基材フィルムを金属薄膜から剥離除去することができるので、グラフェン形成用基材として、基材フィルム/離型層/金属薄膜の構成が可能となり、これを用いて、金属薄膜上にグラフェンの透明導電膜を成膜することにより、シワや破れ等が無く高品質で大面積のグラフェンの透明導電膜を形成した転写フィルムが可能となる。
また、本発明の転写フィルムを用いた透明導電性積層体の製造方法によれば、金属薄膜である銅の薄膜は、その膜厚が極めて薄く極短時間のエッチングで溶解除去できるので、良好な品質のグラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を、比較的簡易に生産性良く製造することができる。そして、従来の銅箔を用いてグラフェンを成膜する方法における課題、すなわち、銅箔が高価であること、銅箔は剛性に乏しく柔らかい金属のために搬送やグラフェンの成膜中にシワが入ってグラフェンの透明導電膜にシワが生じること、グラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を作製する際に銅箔のエッチングに時間を要すること等の課題、が解決できる。
本発明に係る転写フィルム、およびこの転写フィルムを用いた透明導電性積層体の製造方法は、シワや破れ等が無く高品質で大面積のグラフェンの透明導電膜を形成した転写フィルムが可能となり、良好な品質のグラフェンの透明導電膜を形成した透明導電性積層体を、比較的簡易に生産性良く製造することができ、例えば、タッチセンサー等の用途に適した透明導電膜を形成する方法として、特に有用である。

Claims (5)

  1. 基材フィルムの一方の面上に、
    少なくとも、離型層と、金属薄膜と、グラフェンを主成分とする透明導電膜とをこの順に備え、
    前記離型層は、珪素の薄膜であり、
    前記珪素の薄膜は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、50%以下であること、
    を特徴とする転写フィルム。
  2. 前記珪素の薄膜の厚さが、30〜300nmであること、
    を特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  3. 前記金属薄膜は、材質が銅またはニッケルであり、厚さが30〜1000nmであること、
    を特徴とする請求項1に記載の転写フィルム。
  4. 基材フィルムの一方の面上に離型層を形成する工程と、
    前記離型層の上に金属薄膜を形成する工程と、
    前記金属薄膜の上にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成する工程とを備え、 前記離型層を形成する工程において、前記離型層として珪素の薄膜を形成し、かつ前記珪素の薄膜は、珪素原子全量に対する酸素と結合した珪素原子の割合が、50%以下であるようにすること、
    を特徴とする転写フィルムの製造方法。
  5. 請求項1に記載の転写フィルムを用い、
    前記転写フィルムのグラフェンを主成分とする透明導電膜側を、被転写体の表面に接着剤層を介して接着させた後に、基材フィルムを離型層とともに剥離して、前記被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜と金属薄膜とを形成し、
    その後、前記金属薄膜を除去することにより、前記被転写体にグラフェンを主成分とする透明導電膜を形成すること、
    を特徴とする透明導電性積層体の製造方法。
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