JP5756723B2 - 低軟化点ガラス粉末 - Google Patents

低軟化点ガラス粉末 Download PDF

Info

Publication number
JP5756723B2
JP5756723B2 JP2011211528A JP2011211528A JP5756723B2 JP 5756723 B2 JP5756723 B2 JP 5756723B2 JP 2011211528 A JP2011211528 A JP 2011211528A JP 2011211528 A JP2011211528 A JP 2011211528A JP 5756723 B2 JP5756723 B2 JP 5756723B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
softening point
glass powder
low softening
glass
point glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011211528A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013071861A (ja
Inventor
延仁 武島
延仁 武島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Okamoto Glass Co Ltd
Original Assignee
Okamoto Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Okamoto Glass Co Ltd filed Critical Okamoto Glass Co Ltd
Priority to JP2011211528A priority Critical patent/JP5756723B2/ja
Publication of JP2013071861A publication Critical patent/JP2013071861A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5756723B2 publication Critical patent/JP5756723B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)

Description

本発明は、例えば、エレクトロニクス分野において封着用として主にガスや湿気を防止する目的で使用される低軟化点ガラス粉末に関する。
エレクトロニクス分野における封着は、電子部品の安定作動において重要な工程であり、現在は酸化鉛を含有したガラス粉末が使用されている。低軟化点ガラス粉末は、また、絶縁を達成することができるため、太陽光発電用セルをはじめ電子部品の電極封着材としても使用される。
しかし、近年鉛の有する毒性が問題となっている。鉛は人体に摂取されると排出しにくく、体内に蓄積する特徴を有するため、多量摂取した際には、鉛中毒を引き起こすことが知られている。
また、鉛は酸性雨により廃棄された電子部品から地下に浸透し、土壌汚染、地下水汚染を引き起こすとされている。このため、環境規制等が整備されている欧州においては、電子部材への鉛の使用が規制されている。
このような背景から、鉛を使用しない封着可能な低軟化点ガラス粉末の開発が強く要求されている。
これまでに、実用的な無鉛低軟化点ガラス材料としてビスマス系ガラス(特許文献1)が提案されているが、ビスマスは鉛の副産物であるため現在管理物質に取り上げられている。また、バナジウム系ガラスの使用も提案されているが、低軟化点および耐水性を達成するために酸化アンチモンや二酸化テルル、酸化ビスマス等の重金属元素を含有しており、これらの物質も管理物質として指定されるなど必ずしも安全なガラス粉末ではなかった。(特許文献2〜4)
特開平10-139478号報 特開2004-250276号報 特開2006-342044号報 特開2007-320822号報
鉛、酸化アンチモン、二酸化テルル、酸化ビスマスの重金属物質を含有しない安全な低軟化点ガラス粉末であることを出発点とし、軟化点が400℃以下で、熱的に安定で、かつ耐水性に優れた低軟化点ガラス粉末を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明に係るガラス粉末は、重量%でV2O5を45〜65%、BaOを25〜45%、ZnOを0〜6%、SrOを0〜7%、P2O5を0〜20%含有し、実質的に鉛、アンチモン、テルル、ビスマスの酸化物を含有しない。
V2O5はガラスの骨格を形成する成分であり、低融点、耐水性、熱的安定性を達成するために重要な成分である。最適な含有量は45〜65wt%である。含有量が45wt%未満では400℃以下の軟化点を達成することができず、65wt%を超えると耐水性と熱的な安定性を達成することができない。
BaOは、本発明を達成するために重要な成分であり、その含有量が25wt%未満では耐水性が著しく低下し、45wt%を超えると低軟化点を達成でできず、更に熱的安定性も悪化する。
ZnOは、耐水性の向上と膨張係数を低下させるため、0〜6wt%の範囲で含有させることができる。ZnOが6wt%を超えると、ガラスの熱的安定性が悪化し結晶を析出しやすくなってしまう。
SrOは、耐水性の向上と熱的安定性の向上をさせるため、0〜7wt%の範囲で含有させることができる。SrOが7wt%を超えると、低軟化性を達成できず、更に熱的安定性も悪化する。また、同等のイオン半径を有する遷移金属酸化物も添加することができる。
P2O5は、ガラスの結晶化傾向を抑制する成分であり、含有させることができる。最適な含有量は、0〜20wt%である。P2O5の含有量が20wt%を超えると、低融性を達成することが困難となる。
本発明は、上述のように適切な組成範囲において、熱的に安定でかつ耐水性に優れたガラス粉末を提供するものである。実験の結果、本発明に係るガラス粉末は、軟化点が400℃以下で、熱的な安定性を示す△T(結晶化温度-ガラス転移温度)が100℃以上で、かつ70℃の蒸留水中に1時間浸漬した際の重量減少が1.0%以下となった。
(軟化点が400℃以下であること)
電子部品等は高温に曝されると性能劣化を引起してしまうため、封着などはより低温で行われることが望ましい。また、封着温度が高い場合には、より低温で溶けるガラスを使用することにより封着に要する時間を大幅に短縮することができる。
(熱的に安定であること)
熱的に安定である(結晶化しない)ことにより、結晶質に見られる粒界が存在せず、より高い密封度を得ることができる。
(耐水性に優れること)
耐水性が劣ると水との反応によりガラスが溶出し、密封を壊してしまうばかりか、これが他の電子部品の性能劣化を招いてしまうため、耐水性は優れていなければならない。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
原料酸化物として、V2O5、RCO3(R=Mg、Ca、Sr、Ba)、ZnO、メタリン酸原料を表1及び表2に示す比率(重量%)で混合した原料バッチを用意する。その原料バッチを、白金坩堝に充填し、電気炉内で1000℃、60分の条件で溶融する。その後、溶融物をステンレス板上に流し出し、ガラスを得た。得られたガラスは、ハンマーミルによって粉砕され、目開き100μmのふるいによって分級した。上記ふるいを通過したガラス粉末をポットミルによって48時間微粉砕を行い、平均粒径1〜3μmのガラス粉末を得た。
得られたガラス粉末は、ガラス転移温度、軟化点、結晶化温度を測定し、熱的安定性を示すΔTを算出した。また、耐水性の評価を行った。その結果を表1及び表2に示す。
<ガラス転移温度、軟化点、結晶化温度、熱的安定性>
示差熱分析(DTA)により、リファレンスにα-アルミナを用い加熱速度10K/分で測定を行った。得られたDTA曲線の微分曲線の第一吸熱ピークをガラス転移温度、第二吸熱ピークを軟化点、第一発熱ピークを結晶化温度とした。熱的安定性を示すΔTは、結晶化温度からガラス転移温度を差から算出した。
<耐水性>
溶融後得られたガラス片を徐冷し、ひずみを完全に除去した。その後、ガラス片を1mm3に加工し、500mLの蒸留水が入った容器の中に浸漬させた。このとき、ガラス片の表面を同一状態になるように、#320のサンドペーパーで研磨を行った。容器中の蒸留水が70℃になるよう加熱し、一時間放置した。一時間加熱後、120℃に設定された恒温槽で水分を乾燥させ、初期重量に対する重量減少率を算出した。
Figure 0005756723
Figure 0005756723
本発明の低軟化点ガラス粉末を電極材として使用した場合、電極(金属)の酸化防止と基板への密着性が向上する。また、太陽光発電用セルにおいては良好なファイヤースルー性能と、オーミック接続性が向上する。ここで、「ファイヤースルー」とは、セル表面に存在する反射防止膜をガラスが溶解することによって反射防止膜を突き抜け、セルと電極材を接合する性能を言う。また、「オーミック接続性」とは、セルと電極材を抵抗なく接合させる能力を言う。
本発明の低軟化点ガラス粉末を用いて電極材を製造する場合、例えば、有機ビヒクル、有機溶媒、ガラスフリット、銀粉を混錬し、スクリーン印刷によって電極回路を形成することができる。

Claims (3)

  1. 実質的に鉛、アンチモン、テルル、ビスマスの酸化物を含有しないガラス粉末において、
    重量%でV2O5を45〜65%、BaOを25〜45%、ZnOを0〜6%、SrOを0〜7%、P2O5を0〜20%含有し、
    前記ガラス粉末の軟化点が400℃以下で、熱的な安定性を示す△T(結晶化温度-ガラス転移温度)が100℃以上で、かつ70℃の蒸留水中に1時間浸漬した際の重量減少が1.0%以下であることを特徴とする低軟化点ガラス粉末
  2. 請求項1に記載の低軟化点ガラス粉末を含有したことを特徴とする電極材。
  3. ガスや湿気の侵入を防止する封着材において、請求項1に記載の低軟化点ガラス粉末を含有したことを特徴とする封着材。
JP2011211528A 2011-09-27 2011-09-27 低軟化点ガラス粉末 Active JP5756723B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011211528A JP5756723B2 (ja) 2011-09-27 2011-09-27 低軟化点ガラス粉末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011211528A JP5756723B2 (ja) 2011-09-27 2011-09-27 低軟化点ガラス粉末

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013071861A JP2013071861A (ja) 2013-04-22
JP5756723B2 true JP5756723B2 (ja) 2015-07-29

Family

ID=48476634

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011211528A Active JP5756723B2 (ja) 2011-09-27 2011-09-27 低軟化点ガラス粉末

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5756723B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003192378A (ja) * 2001-12-25 2003-07-09 Yamato Denshi Kk 封着加工用無鉛低融点ガラス
JP4299021B2 (ja) * 2003-02-19 2009-07-22 ヤマト電子株式会社 封着加工材及び封着加工用ペースト
JP3914245B2 (ja) * 2003-06-27 2007-05-16 ヤマト電子株式会社 封着加工用無鉛ガラス材とこれを用いた封着加工物及び封着加工方法
TWI391362B (zh) * 2009-03-27 2013-04-01 Hitachi Powdered Metals A glass composition and a conductive mortar composition using the same, an electrode wire member, and an electronic component
JP5713422B2 (ja) * 2009-10-16 2015-05-07 日本電気硝子株式会社 色素増感型太陽電池用ガラス組成物および色素増感型太陽電池用材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013071861A (ja) 2013-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI544496B (zh) Lead-free conductive composition for solar cell electrodes
CN103596648B (zh) 晶体硅太阳能电池正面电极导电浆料及其制备方法
TWI543955B (zh) Lead - free conductive paste composition for solar cells
Tatsumisago et al. Electrical and mechanical properties of glass and glass-ceramic electrolytes in the system Li3BO3–Li2SO4
TWI533329B (zh) 太陽電池用導電性糊組成物
TW201139316A (en) Lead-free low-melting-point glass paste for insulation coating
CN104769758A (zh) 全固体离子二次电池
TW201529513A (zh) 太陽電池用導電性糊組成物及其製造方法
TW201035993A (en) Paste composition for solar cell electrode
JP6027765B2 (ja) 太陽電池用無鉛導電性ペースト組成物
CN102958862A (zh) 低熔点玻璃组合物及使用其的导电性糊剂材料
JP2015063447A (ja) ガラス電解質
CN101913763A (zh) 太阳能电池背场铝浆用玻璃组合物及其制备方法
JP5756724B2 (ja) 低軟化点ガラス粉末
TW201141809A (en) Low-melting-point glass composition, and electrically conductive paste material produced using same
JP5756723B2 (ja) 低軟化点ガラス粉末
CN103298759B (zh) 导电性糊剂及使用该导电性糊剂的太阳能电池元件
CN109493993B (zh) 一种用于晶硅太阳能电池正面电极的银浆料及其制备方法
JP5279699B2 (ja) 太陽電池用導電性ペースト組成物
TW201306053A (zh) 太陽電池用導電性糊組成物
JP7226256B2 (ja) 硫化物固体電解質材料の製造方法
JP5849382B2 (ja) 硫化物固体電解質材料
JP5935001B2 (ja) 低軟化点ガラス粉末
CN104157330B (zh) 晶体硅太阳能电池铝浆用铝粉、制备方法及含有该铝粉的太阳能电池
CN103951262B (zh) 太阳能电池正电极用含铅碲铋玻璃浆及其制备和应用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20141020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141111

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20141201

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150601

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5756723

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250