JP5751204B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、過給機を有するエンジンを備えるハイブリッド車両の制御装置に関する。
近年、特許文献1に記載されるように、過給機を有するエンジンを備えたハイブリッド車両の開発が進められている。こうしたハイブリッド車両は、発電機として機能する第1のモータジェネレータと、動力源として機能する第2のモータジェネレータとを備えている。そして、エンジン、第1のモータジェネレータ及び第2のモータジェネレータは、遊星歯車機構からなる動力分割機構を介して駆動連結されている。
そして、過給機による過給圧を高くする場合には、スロットルバルブの開度を要求トルクに応じた開度よりも大きくすることにより、要求トルクよりも大きなエンジントルクがエンジンから出力される。すると、燃焼室内への吸入空気量が早期に増大され、燃焼室からの排気量が増大されるようになる。その結果、排気エネルギーの増大に伴い過給機のタービンホイールの回転速度が早期に速くなり、過給機による過給圧が速やかに上昇することとなる。
このとき、エンジンからは要求トルクよりも大きなエンジントルクが出力されるようになるが、第1のモータジェネレータではエンジントルクから要求トルクを差し引いた余剰のトルクによって発電が行われる。これにより、ドライバビリティ及び燃費の向上を図りつつ、過給圧を速やかに昇圧させることが可能となる。
特開2006−46297号公報
ところで、停車中でのエンジンの自立運転時、第1のモータジェネレータで発電させている場合などのようなエンジンの負荷運転時、及び運転手のアクセル操作などに起因した空ぶかし時などでは、エンジントルクの周期的な変動が顕著になる。こうした場合、エンジンに対する要求トルクが一定であっても、エンジン回転数は、エンジントルクの周期的な変動に追随して周期的に変動することとなる。すると、動力分割機構では、トルク伝達経路においてエンジン側の歯車と、これと噛合する第2のモータジェネレータ側の歯車との回転速度差が周期的に変動するようになる。この場合、エンジン側の歯車の歯と第2のモータジェネレータ側の歯車の歯との衝突及び離間が繰り返し発生し、動力分割機構からの異音及び振動の発生を招くこととなる。
さらに、こうした動力分割機構での異音及び振動の発生要因となるエンジントルクの周期的な変動は、過給機の非駆動時よりも過給機の駆動時のほうが大きくなる。そのため、過給機の駆動時では、動力分割機構から発生する異音及び振動が大きくなり、車両の静粛性が低下することとなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、エンジンから出力されるトルクの周期的な変動に起因した動力分割機構からの異音及び振動の発生を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
本発明は、過給機を有するエンジンと、動力源として機能するモータジェネレータと、互いに噛合し合う複数の歯車を有する動力分割機構とを備え、動力分割機構には、エンジンからのエンジントルク及びモータジェネレータからのモータトルクが伝達されてなるハイブリッド車両に適用される制御装置である。この制御装置では、エンジンの運転時には、動力分割機構において互いに噛合し合う各歯車の回転速度差の周期的な変動を抑えるための規定トルクを含んだモータトルクをモータジェネレータから発生させている。また、こうした規定トルクを過給機の駆動時には過給機の非駆動時よりも大きくしている。
すなわち、エンジンの運転時では、モータジェネレータに対する要求トルクは、規定トルクを加味した値に設定される。そのため、動力分割機構において互いに噛合し合う各歯車のうち、モータジェネレータ側の歯車の歯は、エンジン側の歯車の歯に押し当てられた状態で回転するようになる。その結果、互いに噛合し合う各歯車の歯同士の当接状態が維持されやすくなり、歯同士の衝突及び離間の繰り返しに起因した異音及び振動の発生が抑制される。
しかも、過給機の駆動によってエンジンから出力されるエンジントルクの周期的な変動が大きい場合には、過給機の非駆動時よりも規定トルクが大きくされる。そのため、過給機の駆動時には過給機の非駆動時よりも大きな力でモータジェネレータ側の歯車の歯がエンジン側の歯車の歯に押し当てられるようになるため、過給機の駆動状態に拘わらず互いに噛合し合う各歯車の歯同士の当接状態を維持しやすくなる。したがって、エンジントルクの変動に起因した動力分割機構からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
また、エンジントルクの変動に起因した動力分割機構からの異音及び振動は、エンジン回転数が低い場合ほどエンジンからの騒音や振動が減少するため、顕著になる。そこで、規定トルクを、エンジン回転数が低回転であるときには回転数が高回転であるときよりも大きくすることが好ましい。これにより、エンジン回転数が低いために異音及び振動が顕著になる場合には、モータジェネレータ側の歯車の歯がエンジン側の歯車の歯に強い力で押し当てられるようになり、互いに噛合し合う各歯車の歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、エンジンの低回転時における動力分割機構からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
また、エンジントルクのうち動力分割機構を介して車両の駆動輪に伝達されるトルクは、エンジンの負荷が高いときほど小さくなる。この場合、エンジントルクの変動に起因した動力分割機構からの異音及び振動は、エンジンの負荷が低いときよりも顕著になる。そこで、規定トルクを、エンジンの負荷が高いときには負荷が低いときよりも大きくすることが好ましい。これにより、エンジンの負荷が高いために異音及び振動が顕著になる場合には、モータジェネレータ側の歯車の歯がエンジン側の歯車の歯に強い力で押し当てられるようになり、互いに噛合し合う各歯車の歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、高負荷でのエンジンの運転時における動力分割機構からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
また、過給機の駆動時におけるエンジントルクの変動の大きさは、過給圧が高圧に設定されている場合ほど大きくなる。そこで、規定トルクを、過給機の駆動時において過給圧が高いときには過給圧が低いときよりも大きくすることが好ましい。このようにエンジントルクの変動の大きさを加味して規定トルクを決定することにより、過給圧が高いために異音及び振動が顕著になる場合には、モータジェネレータ側の歯車の歯がエンジン側の歯車の歯に強い力で押し当てられるようになり、互いに噛合し合う各歯車の歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、過給圧が高い場合における動力分割機構からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
また、動力分割機構内の潤滑油の温度が低いときには、同潤滑油の粘性が高くなる。この場合、互いに噛合し合う各歯車の歯同士の間での潤滑油による緩衝作用が大きくなるため、歯同士の衝突に起因した異音及び振動が小さくなる。その一方で、動力分割機構内の潤滑油の温度が高いときには、同潤滑油の粘性が低くなる。この場合、潤滑油による上記の緩衝作用が小さくなるため、歯同士の衝突に起因した異音及び振動が大きくなる。そこで、規定トルクを、動力分割機構内の潤滑油の温度が高いときには低いときよりも大きくすることが好ましい。これにより、異音及び振動が大きくなりやすい場合には規定トルクが大きい値に設定されるようになり、動力分割機構からの異音及び振動の発生を効果的に抑制することができるようになる。
ところで、車両の停止時には、運転者がブレーキ操作を行っていることがある。このときに駆動輪に付与される制動力は、運転者によるブレーキ操作量に応じた大きさになっている。そして、このような状態で過給機が非駆動状態から駆動状態に移行すると、規定トルクが大きい値に設定される。すると、モータジェネレータからのモータトルクが大きくなり、駆動輪に伝達されるトルクが不必要に大きくなるおそれがある。そこで、運転者の要求する要求トルクが「0」である状態でエンジンが運転されているときには、過給機による過給圧の昇圧に伴って制動装置により車両の駆動輪に付与する制動力を増大させることが好ましい。これにより、駆動輪に対する制動力を、モータトルクの増大分以上に大きくすることができるようになる。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置の一実施形態を搭載するハイブリッド車両を示す模式図。 動力分割機構、リダクションギア及び減速機構を示す構成図。 押し当てトルクが未設定の場合における各ギアの回転数の関係を示す説明図。 押し当てトルクが設定されている場合における各ギアの回転数の関係を示す説明図。 過給圧に基づき過給圧ゲインを設定するためのマップ。 押し当てトルクを決定するために実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図6に従って説明する。
図1に示すように、ハイブリッド車両には、エンジン100、第1のモータジェネレータ150及び第2のモータジェネレータ160を有するハイブリッドシステム10が設けられている。このハイブリッドシステム10には、駆動輪20を含む全ての車輪に対する制動力を調整可能な制動装置50が設けられている。この制動装置50は、車輪毎に設けられた各ブレーキ機構51のシリンダ内のブレーキ液圧を調整することにより、このブレーキ液圧に応じた液圧制動力を車輪に付与するようになっている。
また、ハイブリッドシステム10は遊星歯車機構からなる動力分割機構200を備えており、この動力分割機構200にはエンジン100のクランク軸101及び第1のモータジェネレータ150が連結されている。すなわち、第1のモータジェネレータ150には、エンジン100から出力された動力が動力分割機構200を介して伝達される。
また、動力分割機構200には、遊星歯車機構からなるリダクションギア210を介して第2のモータジェネレータ160が連結されるとともに、減速機構220を介して駆動輪20が連結されている。そして、減速機構220には、エンジン100からの動力及び第2のモータジェネレータ160からの動力のうち少なくとも一方が動力分割機構200を介して伝達される。
本実施形態のエンジン100は、過給圧を調整可能な過給機120を備えている。こうしたエンジン100における各気筒の燃焼室110には、吸気通路102と排気通路103とが接続されており、吸気通路102には、燃焼室110に吸入される吸気の量である吸気量を調整するためのスロットルバルブ104が設けられている。また、吸気通路102においてスロットルバルブ104よりも上流側には過給機120のコンプレッサホイール121が設けられるとともに、排気通路103には過給機120のタービンホイール122が設けられている。そして、コンプレッサホイール121は、回転軸123を介してタービンホイール122に連結されており、このタービンホイール122と一体回転するようになっている。また、排気通路103にはタービンホイール122を迂回するようにバイパス通路130が形成されており、このバイパス通路130にはタービンホイール122側に流れる排気の流量を調節するウェイストゲートバルブ131が設けられている。
気筒の燃焼室110では、インジェクタ105から噴射された燃料と吸気とからなる混合気が燃焼され、この燃焼に応じた動力がクランク軸101に出力される。また、燃焼後のガスは排気として排気通路103に排出される。こうして排気通路103に排出された排気のエネルギーによりタービンホイール122が回転することにより、コンプレッサホイール121が回転駆動され、このコンプレッサホイール121によって圧縮された吸気が吸気通路102を通じて各燃焼室110に吸入される。こうした過給機120の過給によって吸気量が増大することにより、インジェクタ105からの燃料噴射量も増大される。その結果、過給機120の非駆動時と比較して、エンジン100のトルクであるエンジントルクが大きくなる。
なお、タービンホイール122の回転速度は、ウェイストゲートバルブ131の開度を制御してバイパス通路130を通過する排気の量を調節することにより変更される。すなわち、過給圧は、ウェイストゲートバルブ131の開度に応じた圧力となる。
第1及び第2の各モータジェネレータ150,160は、内部に永久磁石が埋め込まれたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機である。こうした第1及び第2の各モータジェネレータ150,160は、インバータ300及びコンバータ320を介してバッテリ340に接続されている。そして、第1のモータジェネレータ150によって発電された交流電流は、インバータ300で直流電流に変換され、コンバータ320を通じて降圧された後にバッテリ340に充電される。また、エンジン100の始動時には、バッテリ340から供給される直流電流がコンバータ320を通じて昇圧された後にインバータ300によって交流電流に変換され、この交流電流が第1のモータジェネレータ150に供給される。
第2のモータジェネレータ160は、第1のモータジェネレータ150と同じくインバータ300及びコンバータ320を介してバッテリ340に接続されている。そして、発進時、低速時及び加速時には、バッテリ340から供給される直流電流がコンバータ320で昇圧された後にインバータ300によって交流電流に交換され、この交流電流が第2のモータジェネレータ160に供給される。
第1のモータジェネレータ150は、エンジン100の始動時にはエンジン100をクランキングするスタータモータとして機能する一方、エンジン100の運転中にはエンジン100の動力を利用して発電を行う発電機として機能する。また、定常走行時及び加速時には、第1のモータジェネレータ150によって発電された交流電流がインバータ300を介して第2のモータジェネレータ160に供給される。こうして供給された交流電流によって第2のモータジェネレータ160が駆動されると、その動力はリダクションギア210、動力分割機構200及び減速機構220を介して駆動輪20に伝達される。
また、減速時には、駆動輪20からの動力が減速機構220、動力分割機構200及びリダクションギア210を介して伝達されることにより第2のモータジェネレータ160が駆動される。このとき、第2のモータジェネレータ160が発電機として機能して発電することで、駆動輪20から第2のモータジェネレータ160に伝達された動力が電力に変換される。こうして変換された電力は、インバータ300によって交流電流から直流電流に変換され、コンバータ320を通じて降圧された後にバッテリ340に充電される。すなわち、減速時には、運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリ340に蓄えることにより、エネルギーが回収される。
次に、動力分割機構200、リダクションギア210及び減速機構220について、図2を参照して詳述する。
図2に示すように、動力分割機構200は、外歯歯車のサンギア201と、このサンギア201を取り囲む内歯歯車を有するリングギア202と、サンギア201及びリングギア202の双方に噛合する複数のプラネタリギア203とを備えている。これら各プラネタリギア203は、プラネタリキャリア204によって連結され、自転自在且つ公転自在に支持されている。プラネタリキャリア204は図示しないダンパを介してエンジン100のクランク軸101に連結されるとともに、サンギア201は第1のモータジェネレータ150に連結されている。そして、リングギア202にリダクションギア210及び減速機構220が連結されている。
リダクションギア210は、第2のモータジェネレータ160が連結される外歯歯車のサンギア211を備えている。このサンギア211と動力分割機構200のリングギア202との間には、サンギア211及びリングギア202の双方に噛合する複数のプラネタリギア213が設けられている。これら各プラネタリギア213は、固定されたプラネタリキャリア214によって連結されており、自転自在であるものの公転不能になっている。
減速機構220には、動力分割機構200のリングギア202に噛合するカウンターギア221と、このカウンターギア221に噛合するファイナルギア222と、このファイナルギア222に噛合するディファレンシャル223とが設けられている。
そして、エンジン100からの動力がプラネタリキャリア204から入力されると、この動力が、サンギア201側とリングギア202側とに、即ち第1のモータジェネレータ150側と駆動輪20側とに分配される。また、リングギア202には、エンジン100からの動力に加え、リダクションギア210を通じて第2のモータジェネレータ160からの動力が伝達される。この場合、リングギア202は、エンジン100からの動力及び第2のモータジェネレータ160からの動力を統合して減速機構220のカウンターギア221に出力する。これにより、ハイブリッドシステム10からの動力が駆動輪20に分配される。
次に、ハイブリッドシステム10を制御する制御装置400について、図1を参照して説明する。
本実施形態の制御装置400は、ハイブリッドシステム10を統括的に制御するパワーマネジメントコントロールコンピュータ、及びこのパワーマネジメントコントロールコンピュータと通信可能な複数の制御ユニットを有している。すなわち、制御装置400は、制御ユニットとして、バッテリ340の蓄電量などを監視するバッテリ監視ユニット、第1及び第2の各モータジェネレータ150,160を制御するモータ制御ユニット、エンジン100を制御するエンジン制御ユニット及び制動装置50を制御するブレーキ制御ユニットなどを有している。
図1に示すように、こうした制御装置400には、第1のモータジェネレータ150の回転数を検出するための第1の回転センサ501と、第2のモータジェネレータ160の回転数を検出するための第2の回転センサ502とが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、設定したモータジェネレータ150,160に対する出力要求及び回転センサ501,502からの検出信号に基づき検出した回転数に基づき、インバータ300及びコンバータ320を通じて各モータジェネレータ150,160を制御する。
また、制御装置400には、吸気量を検出するためのエアフロメータ511、及びエンジン100のクランク軸101の回転速度であるエンジン回転速度を検出するためのクランクポジションセンサ512が電気的に接続されている。また、制御装置400には、スロットルバルブ104の開度を検出するためのスロットルポジションセンサ513、及び過給機120による過給圧を検出するための過給圧センサ514などが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、設定したエンジン100に対する出力要求と、センサ511,512,513,514からの検出信号に基づき検出した吸気量、エンジン回転速度、スロットルバルブ104の開度及び過給圧に応じて、エンジン100における燃料噴射制御、点火時期制御、吸気量制御及び過給機120の過給圧制御などを行う。
また、制御装置400には、運転者によるアクセルペダル21の操作量であるアクセル操作量を検出するためのアクセルポジションセンサ521、シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサ522、車速を検出するための車速センサ523などが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、センサ521,523からの検出信号に基づき検出したアクセル操作量と車速とに基づいて動力分割機構200から減速機構220に出力すべき要求トルクを算出し、この要求トルクに対応する要求パワーが減速機構220に出力されるようにエンジン100と第1及び第2の各モータジェネレータ150,160とを制御する。
また、制御装置400には、運転者によるブレーキペダル22の操作量であるブレーキ操作量を検出するためのブレーキペダルストロークセンサ541などが電気的に接続されている。制御装置400は、ブレーキペダルストロークセンサ541からの検出信号に基づき検出したブレーキ操作量に基づいて要求制動力を算出する。また、制御装置400は、その時点の車速及びバッテリ340の蓄電量などに基づいて駆動輪20に付与可能な回生制動力の最大値を算出する。そして、制御装置400は、回生制動力の最大値が要求制動力よりも大きい場合には、回生制動力を駆動輪20に付与させるべく第2のモータジェネレータ160を制御する一方で、制動装置50から車輪に液圧制動力を付与させない。その一方で、制御装置400は、回生制動力の最大値が要求制動力よりも小さい場合には、回生制動力と液圧制動力との総和が要求制動力となるように第2のモータジェネレータ160及び制動装置50を制御する。
ここで、制御装置400によるエンジン100と第1及び第2の各モータジェネレータ150,160との制御について詳述する。
制御装置400は、目標回転数及び目標エンジントルクを設定し、エンジン回転数及びエンジントルクが目標回転数及び目標エンジントルクとなるようにエンジン100を制御する。目標回転数及び目標エンジントルクは、以下のようにして設定される。すなわち、アクセル操作量と車速とに基づいて、エンジン100の走行要求パワーと、車両に要求される駆動トルクとして減速機構220に出力すべき要求トルクとが設定される。そして、バッテリ340の蓄電状態に基づいて、バッテリ340からエンジン100への充放電要求パワーが算出される。続いて、エンジン100の総要求パワーが、アクセル操作量及び車速に基づく走行要求パワーと、バッテリ340の充放電要求パワーとの和として算出される。また、この総要求パワーを、制御装置400が記憶している最適燃費マップに適用することで、エンジン100の目標回転数及び目標エンジントルクが決定される。
そして、制御装置400は、エンジン回転数が目標回転数となるように、第1のモータジェネレータ150の発電トルクをフィードバック制御する。制御装置400は、先に設定した減速機構220に出力すべき要求トルクから第1のモータジェネレータ150の発電トルクを減算した不足分のトルクが、第2のモータジェネレータ160によってアシストされるように第2のモータジェネレータ160からの目標モータトルク及び目標回転数を決定する。そして、制御装置400は、決定した目標モータトルク及び目標回転数に基づき第2のモータジェネレータ160を制御する。
以上のようにして、エンジン100からの動力の一部を利用して第1のモータジェネレータ150を駆動し、そこで発電された電力を利用して第2のモータジェネレータ160を駆動することによって、駆動輪20にはエンジン100からの動力と第2のモータジェネレータ160からの動力とが伝達される。こうしてエンジン100からの動力の一部を第1のモータジェネレータ150に分配するとともに、第2のモータジェネレータ160からの動力によって駆動輪20の駆動をアシストすることにより、エンジン回転数を調整し、エンジン100を効率のよい運転領域で運転させつつ、要求パワーが得られるようにする。
また、制御装置400は、要求パワーが大きい加速時などには、バッテリ340から第2のモータジェネレータ160に電力を供給し、第2のモータジェネレータ160によるアシスト量を増大させてより大きな動力を減速機構220に入力させる。
さらに、制御装置400は、バッテリ340の蓄電量が少ないときには、エンジン100の運転量を増大させ、第1のモータジェネレータ150における発電量を増大させることにより、バッテリ340に電力を供給する。このとき、制御装置400は、エンジン100の運転量を増大させるために、過給機120による過給圧を高くすることもある。その一方で、制御装置400は、バッテリ340の蓄電量が十分に確保されているときには、エンジン100の運転を停止して要求パワーに見合う動力を第2のモータジェネレータ160のみから減速機構220に出力させることも可能である。
本実施形態では、制御装置400は、上記のように設定されたエンジン100の動作状態に基づきエンジン100の目標回転数及び目標エンジントルクを上昇させる必要がある場合には、過給機120による過給を実行すべく目標過給圧を設定したり、過給機120による目標過給圧を高くしたりするように過給機120を制御する。具体的には、車両の加速要求が大きく、バッテリ340の蓄電量がさほど多くないときには、エンジン100の総要求パワーが大きく算出される。このような場合、制御装置400は、過給機120による目標過給圧を大きな値に設定する。一方、制御装置400は、エンジン100の総要求パワーがさほど大きくない場合には、過給機120による目標過給圧を小さな値に設定したり、過給機120による過給を停止したりする。
そして、制御装置400は、過給機120を制御するにあたって、基本的には、過給圧センサ514からの検出信号に基づき検出される過給圧が目標過給圧となるように過給機120を制御する。具体的には、制御装置400は、タービンホイール122側に流される排気の量を調整すべくウェイストゲートバルブ131の開度を調整する。
ところで、運転状態にあるエンジン100のエンジントルクには、周期的な変動が含まれている。そのため、図3に示すように、エンジン100に連結されるプラネタリキャリア204の回転数は、エンジントルクの変動に連動し、エンジン100の目標回転数に応じた回転数Vneを挟んだ上限値Vmax及び下限値Vminの間で周期的に変動する。なお、上限値Vmaxと下限値Vminとの差を「回転数の変動幅ΔVne」というものとする。
そして、リングギア202にもプラネタリキャリア214を通じてエンジントルクが伝達されるため、リングギア202の回転数もまたエンジントルクの変動に合わせて変動する。そのため、トルク伝達経路においてエンジン100側となるリングギア202の回転数と、トルク伝達経路において第2のモータジェネレータ160側でリングギア202と噛合するプラネタリギア213の回転数との差である回転数差が周期的に変動することとなる。すなわち、互いに噛合し合う各ギアの回転速度差が周期的に変動することとなる。その結果、リングギア202の歯とプラネタリギア213の歯との衝突及び離間が繰り返し発生し、これに起因した異音及び振動が発生する。
こうした異音及び振動の発生を抑制するためには、互いに噛合し合うリングギア202の歯とプラネタリギア213の歯との当接状態が維持されるように、第2のモータジェネレータ160の目標回転数及び目標モータトルクを決定することが好ましい。すなわち、図3及び図4にて一点鎖線で示すように、エンジントルクの変動に合わせて第2のモータジェネレータ160の回転数を適宜調整できるのであれば、エンジントルクのロスを最小限度に抑えつつ、動力分割機構200での異音及び振動の発生を抑制することができるが、現実的には困難である。
そこで、本実施形態では、異音及び振動の抑制を加味することなく設定された仮目標モータトルクと、プラネタリギア213の歯をリングギア202の歯に押し当てるための規定トルクとしての押し当てトルクとに基づき、第2のモータジェネレータ160の目標モータトルクが設定される。すなわち、目標モータトルクが、仮目標モータトルクに押し当てトルクを加算した値に設定される。
このように押し当てトルクを加味して目標モータトルクが決定されることにより、図4に示すように、第2のモータジェネレータ160に連結されるサンギア211の回転数は、押し当てトルクの未設定時の回転数Vmg21から押し当てトルクに対応する回転数Vtrだけ差し引いた回転数Vmg22となる。すると、リングギア202の回転数は、押し当てトルクの未設定時の回転数Vrg1よりも低い回転数Vrg2となる。また、プラネタリキャリア204の回転数Vneもまた、押し当てトルクTrの設定により低回転になる。具体的には、プラネタリキャリア204の回転数Vneは、下限値Vmin以下となる。その結果、エンジントルクが周期的に変動しても、トルク伝達経路において互いに噛合し合う各歯車のうち第2のモータジェネレータ160側の歯車の歯が、エンジン100側の歯車の歯に常に押し当てられた状態になる。例えば、プラネタリギア213の歯が、リングギア202の歯に常に押し当てられた状態になる。したがって、リングギア202の歯とプラネタリギア213の歯との当接状態が維持されるようになり、動力分割機構200からの異音及び振動の発生が抑制される。
なお、エンジントルクの変動の大きさは、過給機120の駆動時には過給機120の非駆動時よりも大きくなる。すなわち、回転数の変動幅ΔVneは、過給機120の駆動時には過給機120の非駆動時よりも大きくなる。そのため、過給機120の駆動時における動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制するためには、プラネタリギア213の歯に対してリングギア202の歯を、より大きな力で押し当てることが好ましい。
また、エンジントルクの変動の大きさは、過給機120の駆動時であっても過給圧によって変化する。具体的には、過給圧が高い場合においては、過給圧が低い場合よりもエンジントルクが大きく変動する。
そこで次に、過給機120の駆動時における過給圧に基づき押し当てトルクを決定する際に用いられる過給圧ゲインを決定するためのマップを、図5を参照して説明する。
図5に示すように、過給圧ゲインG1は、過給圧Ptが「0」よりも高圧の第1の過給圧Pt1未満である場合には「1」に決定され、過給圧Ptが第1の過給圧Pt1よりも高圧の第2の過給圧Pt2である場合には「1」よりも大きい最大値G1maxに決定される。そして、過給圧ゲインG1は、過給圧Ptが第1の過給圧Pt1以上であって且つ第2の過給圧Pt2未満である場合には、過給圧Ptが高いほど大きい値に決定される。
次に、押し当てトルクの大きさを決定するために制御装置400が実行する処理ルーチンについて、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
図6に示すように、本処理ルーチンにおいて、制御装置400は、エンジン100が運転中であるか否かを判定する(ステップS11)。エンジン100の運転が停止中である場合(ステップS11:NO)、制御装置400は、押し当てトルクTrを決定することなく、本処理ルーチンを一旦終了する。一方、エンジン100が運転中である場合(ステップS11:YES)、制御装置400は、運転者がアクセルペダル21を操作していないか否かを判定する(ステップS12)。アクセル操作が行われていない場合、目標エンジン回転数は、アイドリング用の回転数に設定されていることが多い。そのため、ステップS12では、アイドリング中であるか否かの判定が行われているということもできる。
アクセル操作が行われていない場合(ステップS12:YES)、エンジン回転数が低いと判断され、制御装置400は、過給機120が駆動中であるか否かを判定する(ステップS13)。過給機120が駆動中である場合(ステップS13:YES)、制御装置400は、押し当てトルク基準値Tbaseに第1基準値Tbase1を設定し(ステップS14)、その処理を後述するステップS21に移行する。一方、過給機120が駆動していない場合(ステップS13:NO)、制御装置400は、押し当てトルク基準値Tbaseに、第1基準値Tbase1よりも小さい第2基準値Tbase2を設定し(ステップS15)、その処理を後述するステップS21に移行する。
その一方で、アクセル操作が行われている場合(ステップS12:NO)、制御装置400は、過給機120が駆動中であるか否かを判定する(ステップS16)。過給機120が駆動していない場合(ステップS16:NO)、制御装置400は、押し当てトルク基準値Tbaseに、第2基準値Tbase2よりも小さい第3基準値Tbase3を設定し(ステップS17)、その処理を後述するステップS21に移行する。
一方、過給機120が駆動している場合(ステップS16:YES)、制御装置400は、エンジン100が負荷運転中であるか否か、具体的には第1のモータジェネレータ150で発電を行っているか否かを判定する(ステップS18)。負荷運転中である場合(ステップS18:YES)、制御装置400は、押し当てトルク基準値Tbaseに、第1基準値Tbase1よりも小さく且つ第3基準値Tbase3よりも大きい第4基準値Tbase4を設定し(ステップS19)、その処理を後述するステップS21に移行する。一方、負荷運転中ではない場合(ステップS18:NO)、制御装置400は、押し当てトルク基準値Tbaseに、第4基準値Tbase4よりも小さく且つ第3基準値Tbase3よりも大きい第5基準値Tbase5を設定し(ステップS20)、その処理を次のステップS21に移行する。
ステップS21において、制御装置400は、過給圧センサ514からの検出信号に基づいた過給圧Ptを取得する。なお、過給機120が非駆動である場合、過給圧Ptは「0」とされる。そして、制御装置400は、図5に示すマップを用いて過給圧ゲインG1を過給圧Ptに応じた値に決定する(ステップS22)。続いて、制御装置400は、設定した押し当てトルク基準値Tbaseに過給圧ゲインG1を掛け合わせ、この演算結果を押し当てトルクTrとし(ステップS23)、本処理ルーチンを一旦終了する。
次に、本実施形態のハイブリッド車両の動作について説明する。なお、前提として、エンジン100の運転によって車両が走行している場合に、過給機120が非駆動状態から駆動状態に移行するものとする。
過給機120が駆動していない場合においては、過給機120が駆動している場合と比較して、押し当てトルクTrが小さい値に設定されている。そのため、過給機120の非駆動時であっても、過給機120の駆動時と同程度の大きさに押し当てトルクTrを決定する場合と比較して、エンジントルクの駆動輪20への伝達効率が高くなる。すなわち、車両における燃焼消費量の増大が抑制される。
こうした状態で運転者によるアクセル操作によって車両の急加速が要求されると、非駆動状態にあった過給機120が駆動状態に移行することがある。この場合、過給機120が駆動し始めることにより、エンジントルクの周期的な変動が大きくなる。この状態になっても押し当てトルクTrを、過給機120の非駆動時と同程度の大きさに設定したとすると、動力分割機構200内において互いに噛合し合う各ギアの歯同士の衝突及び離間が繰り返し発生するようになり、動力分割機構200から異音及び振動が発生するおそれがある。
この点、本実施形態では、過給機120が駆動し始めると、押し当てトルクTrが過給機120の非駆動時よりも大きい値に設定される。しかも、過給圧Ptが昇圧されるに連れて、押し当てトルクTrが次第に大きくされる。そのため、過給機120が駆動し始めても、動力分割機構200では互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態が維持される。その結果、エンジントルクの変動に起因した異音及び振動の発生は、過給機120の非駆動時と同様に抑制される。
ただし、過給機120による過給の開始によって押し当てトルクTrを大きい値に設定しても第2のモータジェネレータ160に対する仮目標モータトルクやエンジン100に対する目標エンジントルクが変更されない場合には、リングギア202の回転数が低下することになる(図4参照)。そのため、押し当てトルクTrの変更に伴ってリングギア202の回転数が低下しないように、第2のモータジェネレータ160に対する仮目標モータトルクやエンジン100に対する目標エンジントルクが決定される。
以上説明したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)エンジン100の運転時では、第2のモータジェネレータ160に対する要求モータトルクは、押し当てトルクTrを加味した値に決定される。そのため、動力分割機構200において互いに噛合し合う各ギアのうち、第2のモータジェネレータ160側のギアは、エンジン100側のギアの歯に押し当てられた状態で回転するようになる。その結果、互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態が維持されやすくなり、こうした歯同士の衝突及び離間の繰り返しに起因した異音及び振動の発生が抑制される。
しかも、過給機120の駆動に起因してエンジントルクの周期的な変動が大きい場合には、過給機120の非駆動時よりも押し当てトルクTrが大きくされる。そのため、過給機120の駆動時には過給機120の非駆動時よりも大きな力でエンジン100側のギアの歯に第2のモータジェネレータ160側のギアの歯が押し当てられるようになるため、過給機120の駆動・非駆動に拘わらず互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態を維持しやすくなる。したがって、エンジントルクの変動に起因した動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
(2)過給機120の非駆動時であっても、押し当てトルクTrを過給機120の駆動時に相当した大きさに設定するようにしても、動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することはできるようになる。しかし、この場合、過給機120の非駆動時では、エンジントルクの変動の大きさに対して押し当てトルクTrが大きくなり過ぎ、エンジントルクの大きさに対して、リングギア202の回転数が少なくなるおそれがある。この点、本実施形態では、過給機120の駆動時と非駆動時とで押し当てトルクTrの大きさが変更される。そのため、過給機120の非駆動時におけるエンジントルクの利用効率を向上させることができるようになる。
(3)エンジントルクの周期的な変動に起因した動力分割機構200からの異音及び振動は、エンジン回転数が低い場合ほどエンジン100からの騒音や振動が減少するため、顕著になる。そこで、本実施形態では、押し当てトルクTrは、エンジン回転数が低回転であるときには回転数が高回転であるときよりも大きい値に設定される。これにより、エンジン回転数が低いために異音及び振動が顕著になる場合には、エンジン100側のギアの歯に第2のモータジェネレータ160側のギアの歯を押し当てる力が強くなり、互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、エンジン100の低回転時における動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
(4)エンジントルクのうち動力分割機構200を介して車両の駆動輪20に伝達されるトルクは、エンジン100の負荷が高いときほど小さくなる。この場合、エンジントルクの周期的な変動に起因した動力分割機構200からの異音及び振動は、エンジン100の負荷が低いときよりも顕著になる。そこで、本実施形態では、押し当てトルクTrは、エンジン100の負荷が高いときには負荷が低いときよりも大きい値に設定される。これにより、エンジン100の負荷が高いために異音及び振動が顕著になる場合には、エンジン100側のギアの歯に第2のモータジェネレータ160側のギアの歯を押し当てる力が強くなり、互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、第1のモータジェネレータ150での発電時などのようにエンジン100が高負荷運転をしているときにおける動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
(5)過給機120の駆動時におけるエンジントルクの周期的な変動の大きさは、過給圧Ptが高圧である場合ほど大きくなる。そこで、本実施形態では、押し当てトルクTrは、過給機120の駆動時において過給圧Ptが高いときには過給圧Ptが低いときよりも大きい値に設定される。このようにエンジントルクの変動の大きさを加味して押し当てトルクTrを決定することにより、過給圧Ptが高いために異音及び振動が顕著になる場合には、エンジン100側のギアの歯に第2のモータジェネレータ160側のギアの歯を押し当てる力が強くなり、互いに噛合し合う各ギアの歯同士の当接状態が維持されやすくなる。その結果、過給圧Ptが高い場合における動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・停車中のハイブリッド車両においては、第1のモータジェネレータ150で発電を行わせる場合などにエンジン100が運転されることがある。こうした場合であっても、動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制するために、第2のモータジェネレータ160に対して押し当てトルクTrを加味した目標モータトルクが設定される。すなわち、第2のモータジェネレータ160は停車中でも制御される。エンジン100の過給機120は、こうした状況下での停車中に非駆動状態から駆動状態に移行することがある。この場合、押し当てトルクTrも大きい値に設定される結果、第2のモータジェネレータ160のモータトルクが大きくなることがある。このとき、駆動輪20に伝達されるトルクが不必要に大きくなるおそれがある。そこで、停車中に過給機120が非駆動状態から駆動状態に移行するときには、車両に付与する液圧制動力が増大するように制動装置50を駆動させてもよい。
また、停車中にエンジン100が運転されている場合には、過給機120が非駆動状態であっても、運転手が要求する要求制動力よりも大きな液圧制動力を車両に付与させるようにしてもよい。
・動力分割機構200で発生する異音及び振動の大きさは、この動力分割機構200内の潤滑油の粘性によっても変化する。すなわち、潤滑油の粘性が高いときには、互いに噛合し合う各ギアの歯と歯との間での潤滑油による緩衝作用が大きくなるため、歯同士の衝突に起因した異音及び振動が小さくなる。その一方で、潤滑油の粘性が低いときには、潤滑油による緩衝作用が小さくなるため、歯同士の衝突に起因した異音及び振動が大きくなる。そこで、押し当てトルクTrを、動力分割機構200内の潤滑油の温度が高いときには温度が低いときよりも大きくしてもよい。これにより、異音及び振動が大きくなりやすい場合には押し当てトルクTrが大きい値に設定されるようになり、動力分割機構200からの異音及び振動の発生を効果的に抑制することができるようになる。
なお、動力分割機構200内の潤滑油の温度については、動力分割機構200内に温度センサが設けられる場合にはこの温度センサからの検出信号に基づき検出することができる。また、また、動力分割機構200を冷却するための冷却水が循環している場合には、この冷却水の温度に基づき潤滑油の温度を推定することできる。また、動力分割機構200の設置雰囲気の温度と動力分割機構200の駆動量となどに基づき潤滑油の温度を推定するようにしてもよい。
・過給圧Ptの高さに基づいた押し当てトルクTrの補正を行わなくてもよい。この場合、過給機120の駆動時においては、過給圧Ptが最も高い状態でのエンジントルクの変動の大きさに基づき、押し当てトルクTrを決定することが好ましい。
・エンジン100が負荷運転を行っている場合には、第1のモータジェネレータ150の発電トルクが大きいほどエンジン100の負荷が大きくなるため、押し当てトルクTrを大きい値に設定するようにしてもよい。
・エンジン100が負荷運転を行っているか否かとは関係なく、押し当てトルクTrを決定するようにしてもよい。
・エンジン回転数の大きさとは関係なく、押し当てトルクTrを決定するようにしてもよい。
・アクセル操作が行われているときには、エンジン回転数が高回転である場合ほど押し当てトルクTrを小さい値に設定するようにしてもよい。
・エンジン100の運転時に決定される第2のモータジェネレータ160の目標モータトルクは、異音及び振動の抑制を加味することなく設定された仮目標モータトルクから押し当てトルクTrを差し引いた値としてもよい。この場合であっても、エンジン100の運転時における動力分割機構200からの異音及び振動の発生を抑制することができるようになる。
・過給機は、エンジン100の排気を利用して駆動する過給機ではなく、クランク軸101の回転を利用する機関駆動式の過給機であってもよいし、モータなどの電動機からの駆動力を利用する電動式の過給機であってもよい。
20…駆動輪、50…制動装置、100…エンジン、120…過給機、160…第2のモータジェネレータ、200…動力分割機構、201〜204…歯車としてのギア、Tr…規定トルクとしての押し当てトルク。

Claims (6)

  1. 過給機を有するエンジンと、動力源として機能するモータジェネレータと、互いに噛合し合う複数の歯車を有する動力分割機構とを備え、同動力分割機構には、前記エンジンからのエンジントルク及び前記モータジェネレータからのモータトルクが伝達されてなるハイブリッド車両に適用され、
    前記エンジンの運転時には、前記動力分割機構において互いに噛合し合う各歯車の回転速度差の周期的な変動を抑えるための規定トルクを含んだモータトルクを前記モータジェネレータから発生させ、
    前記規定トルクを前記過給機の駆動時には同過給機の非駆動時よりも大きくする
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記規定トルクを、エンジン回転数が低回転であるときには回転数が高回転であるときよりも大きくする
    請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記規定トルクを、前記エンジンの負荷が高いときには負荷が低いときよりも大きくする
    請求項1又は請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記規定トルクを、前記過給機の駆動時において過給圧が高いときには過給圧が低いときよりも大きくする
    請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記規定トルクを、前記動力分割機構内の潤滑油の温度が高いときには低いときよりも大きくする
    請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 運転者の要求する要求トルクが「0」である状態で前記エンジンが運転されているときには、前記過給機による過給圧の昇圧に伴って制動装置により車両の駆動輪に付与する制動力を増大させる請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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