JP2013245595A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】過給機を有するエンジンを備えるハイブリッド車両において、エンジンの始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。
【解決手段】制御装置は、エンジンの停止が要求されたとき(ステップS11:YES)において、アイドリング運転又はモータリング運転が行われているとき(ステップS11:YES)には、過給機の過給圧を減圧させる停止前処理を行い(ステップS14)、エンジンのクランク軸の回転を停止させるエンジン停止処理を行う(ステップS15)。一方、制御装置は、アイドリング運転及びモータリング運転が行われていないとき(ステップS11:NO)には、停止前処理を行うことなく、エンジン停止処理を行う(ステップS15)。
【選択図】図2

Description

本発明は、過給機を有するエンジンを備えるハイブリッド車両の制御装置に関する。
過給機を有するエンジンを備えるハイブリッド車両においては、エンジンの運転によって走行しているときに運転者によって加速が要求されると、過給機が駆動されることがある。こうして過給機が駆動されると、エンジンの気筒内に吸入される吸気及び燃料の量の増大に伴ってエンジンから出力されるトルクが増大され、車両が加速されるようになる。
ところで、ハイブリッド車両にあっては、燃料消費量の低減を図るために、過給機の駆動を伴うエンジンの運転時であってもエンジンの運転停止が要求されることがある。この場合、過給機の駆動によってエンジンの吸気通路内の圧力が正圧となっているため、エンジンの運転停止に伴う振動の発生を抑えるためには吸気通路内の圧力を負圧まで減圧させた後に、エンジンの運転を停止させることが好ましい。
その一例として、特許文献1には、吸気通路内の圧力を速やかに減圧させるエンジンの停止前処理が開示されている。この停止前処理では、エンジンの運転停止が要求されると、過給圧減圧機構の駆動によって過給機の過給圧が減圧される。これにより、過給機のコンプレッサホイールの回転が速やかに減速されるとともに、この状態で吸気通路内のスロットルバルブが閉じられる。そして、吸気通路内の圧力が規定圧(負圧)まで減圧されたところで、エンジンのクランク軸の回転が停止される。そのため、停止前処理を行わない場合と比較して吸気通路内の圧力を規定圧まで減圧させるのに要する時間が短縮され、エンジンのクランク軸を早期に停止させることができるようになる。
特開2010−14072号公報
ところで、ハイブリッド車両では、車両の走行中にエンジンの運転を停止させ、モータからのトルクのみで走行することがある。そして、こうした走行状態で運転者により加速が要求された場合などでは、エンジンの運転再開が要求されることもある。このようなとき、車両を速やかに加速させるには、エンジンの始動に際して過給機による過給を速やかに開始させることが好ましい。
しかしながら、前回のエンジンの停止時に上記停止前処理を行っている場合には、吸気通路内の圧力が負圧となっているため、今回のエンジンの始動に伴って過給機を駆動させたとしても過給圧が十分に昇圧されるまでにはある程度の時間が必要となる。その結果、運転者の要求に応じた加速力が得られるまでに時間遅れが発生するなど、ドライバビリティの悪化を招くおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものである。その目的は、過給機を有するエンジンを備えるハイブリッド車両において、エンジンの始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
本発明の一態様は、過給機を有するエンジンと、エンジンの出力軸に駆動連結されるモータとを備えるハイブリッド車両に適用され、エンジンの出力軸の回転を停止させるときには、過給機の過給圧を減圧させる停止前処理を行って、出力軸の回転を停止させるハイブリッド車両の制御装置を前提としている。この制御装置では、エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、エンジンのアイドリング運転及びモータにより出力軸を回転させるモータリング運転が行われていないときには、アイドリング運転又はモータリング運転が行われているときよりも過給機の過給圧が高い状態で出力軸の回転を停止させるようにした。
上記構成によれば、アイドリング運転又はモータリング運転が行われている状態でエンジンの出力軸の回転を停止させるときには、アイドリング運転及びモータリング運転が行われていない状態で出力軸の回転を停止させるときよりも、出力軸の停止に伴う車両振動が発生しやすい。そのため、アイドリング運転又はモータリング運転が行われている状態でエンジンの出力軸の回転を停止させるときには、停止前処理によって過給圧を減圧させてから出力軸の回転が停止されるようになる。これにより、エンジンの停止に伴う車両振動の発生を抑えることができるようになる。
その一方で、アイドリング運転及びモータリング運転が行われていない状態で出力軸の回転を停止させるときには、アイドリング運転時やモータリング運転時と比較して出力軸の停止に伴う車両振動が発生しにくい。そのため、過給機の過給圧が高い状態でエンジンの出力軸の回転が停止されるようになる。その結果、その後にエンジンの始動が要求されたときには、吸気通路内の圧力が比較的高圧の状態であるため、過給機の駆動によってエンジンからのトルクを速やかに高めることができるようになる。したがって、エンジンの始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
なお、モータリング運転とはモータへの電力供給によってエンジンの出力軸を回転させる運転であるのに対し、アイドリング運転とは、エンジンに燃料を供給して出力軸を回転させる運転である。そのため、アイドリング運転が長いほど燃料消費量が多くなりやすい。そこで、エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、アイドリング運転が行われているときには、モータリング運転が行われているときよりも過給機の過給圧を早期に低下させることが好ましい。これにより、アイドリング運転の長期化が抑制され、燃料消費量を低減させることができるようになる。
また、エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、エンジンの停止条件の成立時における出力軸の回転が相対的に高速であるときほど過給機の過給圧が高い状態で前記出力軸の回転を停止させることが好ましい。
この構成によれば、エンジンの出力軸が相対的に低速回転している場合には、車両が停止又は車両が低速で走行している可能性が高いため、出力軸がそれよりも高速回転している場合よりも過給機の過給圧が低い状態で出力軸の回転が停止されるようになる。その結果、エンジンの停止に伴う車両振動の発生を抑えることができるようになる。
その一方で、エンジンの出力軸が相対的に高速回転している場合には、車両が比較的高速で走行している可能性が高い。そのため、この状態でエンジンを停止させたとしても、運転者による車両操作によっては直ぐにエンジンの再始動が要求されるおそれがある。この場合、運転者が車両に対して急加速を要求している可能性があるため、出力軸が相対的に低速回転している場合と比較して過給圧が高い状態で出力軸の回転が停止されるようになる。その結果、その後にエンジンの始動が要求されたときには、吸気通路内の圧力が比較的高圧の状態であるため、過給機の駆動によってエンジンからのトルクを速やかに高めることができるようになる。したがって、エンジンの始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
また、エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、エンジンの停止条件の成立時における車速が相対的に高速であるときほど過給機の過給圧が高い状態で出力軸の回転を停止させることが好ましい。
この構成によれば、車両の停止中又は車両が相対的に低速で走行している場合には、車両の車速がそれよりも高速である場合よりも過給機の過給圧が低い状態で出力軸の回転が停止されるようになる。その結果、エンジンの停止に伴う車両振動の発生を抑えることができるようになる。その一方で、車両が相対的に高速で走行している場合には、この状態でエンジンを停止させたとしても、運転者による車両操作によっては直ぐにエンジンの再始動が要求されるおそれがある。この場合、運転者が車両に対して急加速を要求している可能性があるため、車両の停止中又は車両が相対的に低速で走行している場合と比較して過給圧が高い状態で出力軸の回転が停止されるようになる。その結果、その後にエンジンの始動が要求されたときには、吸気通路内の圧力が比較的高圧の状態であるため、過給機の駆動によってエンジンからのトルクを速やかに高めることができるようになる。したがって、エンジンの始動後における車両のドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
ところで、ハイブリッド車両としては、過給機の過給圧を調整する過給圧調整機構を備えた車両がある。こうしたハイブリッド車両を制御する制御装置が実行する停止前処理は、過給圧調整機構の駆動によって過給機の過給圧を減圧させる処理であることが好ましい。これにより、停止前処理の実行によって過給圧を早期に減圧させることができるようになる。その結果、エンジンを速やかに停止させることができ、車両の燃料消費量を少なくすることができるようになる。
また、ハイブリッド車両にあっては、エンジンにより車両を走行させる第1の走行モードから同エンジンへの燃料供給を停止してモータにより車両を走行させる第2の走行モードに移行されることがある。この場合、走行モードの移行前においては、エンジンの出力軸の回転速度が相対的に高速になっている可能性が高い。そこで、第1の走行モードから第2の走行モードに移行するときには、停止前処理の実行を制限しつつ、エンジンへの燃料供給を停止して出力軸の回転を停止させることが好ましい。これにより、その後に走行モードが第2の走行モードから第1の走行モードに移行されたときには吸気通路内の圧力が比較的高圧となっているため、エンジンの始動後には、過給機の駆動によってエンジンからのトルクを速やかに増大させることができるようになる。
例えば、停止前処理としては、過給圧調整機構によって過給機の過給圧を減圧させた上で吸気通路内のスロットルバルブを閉じ状態にすることにより同吸気通路内の圧力を負圧にする処理が挙げられる。これにより、吸気通路内の圧力が正圧の状態でエンジンが停止される場合と比較して、エンジンの停止に伴う振動の発生を抑えることができるようになる。
本発明にかかるハイブリッド車両の制御装置の一実施形態を搭載するハイブリッド車両を示す模式図。 エンジンを停止させる際に実行される処理ルーチンを説明するフローチャート。 (a)〜(d)は車両の走行途中にエンジンを停止させ、その後に、エンジンを再び始動させた場合を説明するタイミングチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図3に従って説明する。
図1に示すように、ハイブリッド車両には、エンジン100、第1のモータジェネレータ150及び車両の動力源として機能する第2のモータジェネレータ160を有するハイブリッドシステム10が設けられている。こうしたハイブリッドシステム10は遊星歯車機構からなる動力分割機構200を備えており、この動力分割機構200にはエンジン100の出力軸であるクランク軸101及び第1のモータジェネレータ150が連結されている。すなわち、第1のモータジェネレータ150には、エンジン100から出力された動力が動力分割機構200を介して伝達される。
また、動力分割機構200には、遊星歯車機構からなるリダクションギア210を介して第2のモータジェネレータ160が連結されるとともに、減速機構220を介して駆動輪20が連結されている。そして、減速機構220には、エンジン100からの動力及び第2のモータジェネレータ160からの動力のうち少なくとも一方が動力分割機構200を介して伝達される。
本実施形態のエンジン100は、排気式の過給機120を備えている。こうしたエンジン100における各気筒の燃焼室110には、吸気通路102と排気通路103とが接続されており、吸気通路102には、燃焼室110に吸入される吸気の量である吸気量を調整するためのスロットルバルブ104が設けられている。また、吸気通路102においてスロットルバルブ104よりも上流側には過給機120のコンプレッサホイール121が設けられるとともに、排気通路103には過給機120のタービンホイール122が設けられている。そして、コンプレッサホイール121は、回転軸123を介してタービンホイール122に連結されており、このタービンホイール122と一体回転するようになっている。また、排気通路103にはタービンホイール122を迂回するようにバイパス通路130が形成されており、このバイパス通路130にはタービンホイール122側に流れる排気の流量を調節する過給圧調整機構としてのウェイストゲートバルブ131が設けられている。
気筒の燃焼室110では、インジェクタ105から噴射された燃料と吸気とからなる混合気が燃焼され、この燃焼に応じた動力がクランク軸101に出力される。また、燃焼後のガスは排気として排気通路103に排出される。こうして排気通路103に排出された排気のエネルギーによりタービンホイール122が回転することにより、コンプレッサホイール121が回転駆動され、このコンプレッサホイール121によって圧縮された吸気が吸気通路102を通じて各燃焼室110に吸入される。こうした過給機120の過給によって吸気量が増大することにより、インジェクタ105からの燃料噴射量も増大される。その結果、過給機120の非駆動時と比較して、エンジン100のトルクであるエンジントルクが大きくなる。
なお、排気通路103内を流れる排気の流量が非常に多い場合には、タービンホイール122及びこれに連結されるコンプレッサホイール121が過回転状態になるおそれがある。この場合、閉じ状態にあるウェイストゲートバルブ131を開くことにより、バイパス通路130を通過する排気の量が増大される。こうしたウェイストゲートバルブ131の開度調整によって、コンプレッサホイール121の過回転が抑えられ、ひいては過給機120による過過給が抑制されるようになる。
第1及び第2の各モータジェネレータ150,160は、内部に永久磁石が埋め込まれたロータと三相コイルが巻回されたステータとを備える周知の同期発電電動機である。こうした第1及び第2の各モータジェネレータ150,160は、インバータ300及びコンバータ320を介してバッテリ340に接続されている。そして、第1のモータジェネレータ150によって発電された交流電流は、インバータ300で直流電流に変換され、コンバータ320を通じて降圧された後にバッテリ340に充電される。また、エンジン100の始動時には、バッテリ340から供給される直流電流がコンバータ320を通じて昇圧された後にインバータ300によって交流電流に変換され、この交流電流が第1のモータジェネレータ150に供給される。
第2のモータジェネレータ160は、第1のモータジェネレータ150と同じくインバータ300及びコンバータ320を介してバッテリ340に接続されている。そして、発進時、低速時及び加速時には、バッテリ340から供給される直流電流がコンバータ320で昇圧された後にインバータ300によって交流電流に交換され、この交流電流が第2のモータジェネレータ160に供給される。
第1のモータジェネレータ150は、エンジン100の始動時にはエンジン100をクランキングするスタータモータとして機能する一方、エンジン100の運転中にはエンジン100の動力を利用して発電を行う発電機として機能する。また、定常走行時及び加速時には、第1のモータジェネレータ150によって発電された交流電流がインバータ300を介して第2のモータジェネレータ160に供給される。こうして供給された交流電流によって第2のモータジェネレータ160が駆動されると、その動力はリダクションギア210、動力分割機構200及び減速機構220を介して駆動輪20に伝達される。
また、減速時には、駆動輪20からの動力が減速機構220、動力分割機構200及びリダクションギア210を介して伝達されることにより第2のモータジェネレータ160が駆動される。このとき、第2のモータジェネレータ160が発電機として機能して発電することで、駆動輪20から第2のモータジェネレータ160に伝達された動力が電力に変換される。こうして変換された電力は、インバータ300によって交流電流から直流電流に変換され、コンバータ320を通じて降圧された後にバッテリ340に充電される。すなわち、減速時には、運動エネルギーを電気エネルギーに変換してバッテリ340に蓄えることにより、エネルギーが回収される。
次に、ハイブリッドシステム10を制御する制御装置400について説明する。
本実施形態の制御装置400は、ハイブリッドシステム10を統括的に制御するパワーマネジメントコントロールコンピュータ、及びこのパワーマネジメントコントロールコンピュータと通信可能な複数の制御ユニットを有している。すなわち、制御装置400は、制御ユニットとして、バッテリ340の蓄電量などを監視するバッテリ監視ユニット、第1及び第2の各モータジェネレータ150,160を制御するモータ制御ユニット、及びエンジン100を制御するエンジン制御ユニットなどを有している。
こうした制御装置400には、第1のモータジェネレータ150の回転数を検出するための第1の回転センサ501と、第2のモータジェネレータ160の回転数を検出するための第2の回転センサ502とが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、設定したモータジェネレータ150,160に対する出力要求及び回転センサ501,502からの検出信号に基づき検出した回転数に基づき、インバータ300及びコンバータ320を通じて各モータジェネレータ150,160を制御する。
また、制御装置400には、吸気量を検出するためのエアフロメータ511、及びエンジン100のクランク軸101の回転速度であるエンジン回転速度を検出するためのクランクポジションセンサ512が電気的に接続されている。また、制御装置400には、スロットルバルブ104の開度を検出するためのスロットルポジションセンサ513、及び過給機120による過給圧を検出するための過給圧センサ514などが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、設定したエンジン100に対する出力要求と、センサ511,512,513,514からの検出信号に基づき検出した吸気量、エンジン回転速度、スロットルバルブ104の開度及び過給圧に応じて、エンジン100における燃料噴射制御、点火時期制御、吸気量制御及び過給機120の過給圧制御などを行う。
また、制御装置400には、運転者によるアクセルペダル21の操作量であるアクセル操作量を検出するためのアクセルポジションセンサ521、シフトレバーの操作位置を検出するシフトポジションセンサ522、車速を検出するための車速センサ523などが電気的に接続されている。そして、制御装置400は、センサ521,523からの検出信号に基づき検出したアクセル操作量と車速とに基づいて動力分割機構200から減速機構220に出力すべき要求トルクを算出し、この要求トルクに対応する要求パワーが減速機構220に出力されるようにエンジン100と第1及び第2の各モータジェネレータ150,160とを制御する。
ここで、制御装置400によるエンジン100と第1及び第2の各モータジェネレータ150,160との制御について詳述する。
制御装置400は、目標回転数及び目標エンジントルクを設定し、エンジン回転数及びエンジントルクが目標回転数及び目標エンジントルクとなるようにエンジン100を制御する。目標回転数及び目標エンジントルクは、以下のようにして設定される。すなわち、アクセル操作量と車速とに基づいて、エンジン100の走行要求パワーと、車両に要求される駆動トルクとして減速機構220に出力すべき要求トルクとが設定される。そして、バッテリ340の蓄電状態に基づいて、バッテリ340からエンジン100への充放電要求パワーが算出される。続いて、エンジン100の総要求パワーが、アクセル操作量及び車速に基づく走行要求パワーと、バッテリ340の充放電要求パワーとの和として算出される。また、この総要求パワーを、制御装置400が記憶している最適燃費マップに適用することで、エンジン100の目標回転数及び目標エンジントルクが決定される。
そして、制御装置400は、エンジン回転数が目標回転数となるように、第1のモータジェネレータ150の発電トルクをフィードバック制御する。制御装置400は、先に設定した減速機構220に出力すべき要求トルクから第1のモータジェネレータ150の発電トルクを減算した不足分のトルクが第2のモータジェネレータ160によってアシストされるように第2のモータジェネレータ160の目標モータトルクを決定する。そして、制御装置400は、決定した目標モータトルクに基づき第2のモータジェネレータ160を制御する。
以上のようにして、エンジン100からの動力の一部を利用して第1のモータジェネレータ150を駆動し、そこで発電された電力を利用して第2のモータジェネレータ160を駆動することによって、駆動輪20にはエンジン100からの動力と第2のモータジェネレータ160からの動力とが伝達される。こうしてエンジン100からの動力の一部を第1のモータジェネレータ150に分配するとともに、第2のモータジェネレータ160からの動力によって駆動輪20の駆動をアシストすることにより、エンジン回転数を調整し、エンジン100を効率のよい運転領域で運転させつつ、要求パワーが得られるようにする。
また、制御装置400は、要求パワーが大きい加速時などには、バッテリ340から第2のモータジェネレータ160に電力を供給し、第2のモータジェネレータ160によるアシスト量を増大させてより大きな動力を減速機構220に入力させる。
さらに、制御装置400は、バッテリ340の蓄電量が少ないときには、エンジン100の運転量を増大させ、第1のモータジェネレータ150における発電量を増大させることにより、バッテリ340に電力を供給する。その一方で、制御装置400は、バッテリ340の蓄電量が十分に確保されているときには、エンジン100の運転を停止して要求パワーに見合う動力を第2のモータジェネレータ160のみから減速機構220に出力させることも可能である。
ところで、本実施形態のエンジン100は、過給機120を有している。そのため、エンジン回転数が上昇し、排気通路103内を流れる排気の流量が多くなると、排気通路103内のタービンホイール122の回転によって吸気通路102内のコンプレッサホイール121が回転するようになる。すると、コンプレッサホイール121の回転によって吸気が圧縮された状態で燃焼室110内に供給されるようになり、吸気通路102においてコンプレッサホイール121よりも下流側の圧力(以下、単に「吸気通路102内の圧力」ともいう。)が正圧となる。
また、ハイブリッド車両にあっては、燃料の消費を極力少なくできるように、エンジン100の運転及び停止が決定される。そのため、過給機120の駆動を伴うエンジン100の運転中であっても、エンジン100の停止が要求されることがある。この場合、過給機120の駆動によって吸気通路102内の圧力が正圧になっているため、エンジン100の停止に伴う車両振動の発生を抑えるためには、吸気通路102内の圧力を負圧まで減圧させた後に、エンジン100を停止させることが好ましい。
しかしながら、ハイブリッド車両においては、車両の走行途中であっても、エンジン100の運転に伴うHVモード(第1の走行モード)から、エンジン100を停止させて第2のモータジェネレータ160によって車両を走行させるEVモード(第2の走行モード)に移行されることがある。しかも、その後のEVモードでの車両走行中に、運転者が車両に対して急加速を要求した場合などでは、車両の走行モードがEVモードからHVモードに再び移行することがある。
こうした走行モードの移行時には、エンジン100を速やかに始動させるとともに、過給機120の駆動によって過給圧を速やかに増圧させることが好ましい。そこで、本実施形態では、エンジン100の停止が要求された時点の車両の走行状態に応じて、吸気通路102内の圧力を負圧まで減圧させる停止前処理を行うか否かが判断されるようになっている。
次に、本実施形態の制御装置400が実行する処理ルーチンについて、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
図2に示す本処理ルーチンは、予め設定された所定サイクル毎に実行される。こうした処理ルーチンにおいて、制御装置400は、エンジン100の停止が要求されているか否かを判定する(ステップS11)。停止が要求されていない場合(ステップS11:NO)、制御装置400は、本処理ルーチンを一旦終了する。一方、停止が要求されている場合(ステップS11:YES)、制御装置400は、クランクポジションセンサ512からの検出信号に基づいたエンジン回転数NEを取得し(ステップS12)、このエンジン回転数NEが予め設定されたアイドリング判定回転数NEth以下であるか否かを判定する(ステップS13)。このアイドリング判定回転数NEthは、エンジン回転数NEが低速であるか否かの判断基準として設定された値であって、例えばエンジン100のアイドリング時の回転数よりも僅かに大きい値に設定されている。
なお、エンジン回転数NEがアイドリング判定回転数NEth以下となる場合としては、エンジン100の運転が停止されない程度の最低限度の燃料をエンジン100に供給するアイドリング運転が行われている場合、第1のモータジェネレータ150からの出力によりクランク軸101を回転させるモータリング運転が行われている場合が挙げられる。本実施形態のハイブリッド車両において、アイドリング運転は、車両の停止時だけではなく、車両走行時であっても行われることがある。
エンジン回転数NEがアイドリング判定回転数NEth以下である場合(ステップS13:YES)、アイドリング運転又はモータリング運転が行われていると判断できる。この場合、車両が停止している又は車両が極低速で走行している可能性が高いため、制御装置400は、吸気通路102内の圧力を負圧まで減圧させる停止前処理を行う(ステップS14)。すなわち、制御装置400は、ウェイストゲートバルブ131を全開状態にし、タービンホイール122が停止したと推定できるタイミングでスロットルバルブ104を閉じ状態にする。
そして、制御装置400は、エアフロメータ511によって検出される吸気量に基づき吸気通路102内の圧力を推定し、その推定結果を圧力推定値Pestとする(ステップS15)。続いて、制御装置400は、演算した圧力推定値Pestが負圧判定値Pestth未満であるか否かを判定する(ステップS16)。この負圧判定値Pestthは、吸気通路102内の圧力が負圧になっているか否かの判断基準として予め設定された値である。圧力推定値Pestが負圧判定値Pestth以上である場合(ステップS16:NO)、制御装置400は、停止前処理を継続させるために本処理ルーチンを一旦終了する。
一方、圧力推定値Pestが負圧判定値Pestth未満になった場合(ステップS16:YES)、制御装置400は、その処理を次のステップS17に移行する。
その一方で、エンジン回転数NEがアイドリング判定回転数NEthを超えている場合(ステップS13:NO)、アイドリング運転及びモータリング運転が行われていないと判断できる。この場合、車両の走行中でのHVモードからEVモードへの移行の可能性が高いため、制御装置400は、停止前処理を行うことなく、その処理を次のステップS17に移行する。すなわち、本実施形態では、停止前処理の実行を禁止することにより、停止前処理の実行を制限している。
ステップS17において、制御装置400は、エンジン100を停止させるためのエンジン停止処理を行う。このとき、エンジン100への燃料供給によってクランク軸101が回転している場合、制御装置400は、エンジン100への燃料供給を停止させた上で、エンジン回転数NEを「0」とすべく第1のモータジェネレータ150を駆動させる。また、モータリング運転によってクランク軸101が回転している場合、制御装置400は、モータリング運転を終了させる。その後、制御装置400は、本処理ルーチンを一旦終了する。
次に、車両の走行途中でエンジン100の運転が停止された後に、エンジン100が再始動される場合の車両の動作について、図3に示すタイミングチャートを参照して説明する。
図3(a),(c),(d)に示すように、車両の加速中においては、エンジン100が運転されており、排気式の過給機120も駆動している。この場合、吸気通路102内ではコンプレッサホイール121の回転によって吸気が圧縮された状態で燃焼室110内に供給されている。そのため、図3(b)に示すように、吸気通路102内の圧力推定値Pestは正の値となっている。なお、このとき、エンジン回転数NEは、アイドリング判定回転数NEthよりも多くなっている。
そして、第1のタイミングt1で車両の走行状態が加速状態から定速走行状態に移行すると、エンジン100の停止が要求される。この場合、エンジン100の運転を停止させても、第2のモータジェネレータ160からのモータトルクによって車両の走行が継続される。そして、エンジン回転数NEがアイドリング判定回転数NEthよりも多いため、上記の停止前処理を行うことなく、エンジン100のクランク軸101が停止される。すなわち、吸気通路102内の圧力は比較的高圧の状態となっている。
すると、第1のタイミングt1移行では、第2のモータジェネレータ160からのモータトルクによって、車両の車速Vが保持される(図3(a)参照)。そして、こうしたEVモードでの車両走行中の第3のタイミングt3で運転者によるアクセル操作などによって車両の加速が要求されると、エンジン100が再始動されることがある(図3(c)(d)参照)。
この場合、図3(b)に示すように、吸気通路102内の圧力推定値Pestは正の値となっている。そのため、第3のタイミングt3でエンジン100が始動されると、エンジン100の燃焼室110には、比較的多量の吸気が供給されるようになる。すると、インジェクタ105からは燃焼室110への吸気量に見合った量の燃料が噴射され、この燃料が吸気とともに燃焼室110に吸入される。これにより、始動時のエンジン100からは、比較的大きなエンジントルクが出力される。
このような状況下においては、排気通路103内では、排気の流量が多くなるため、タービンホイール122が比較的早期に高速回転するようになる。その結果、吸気通路102内のコンプレッサホイール121もまた比較的早期に高速回転するようになり、過給機120の過給圧が速やかに昇圧される。したがって、エンジントルクは速やかに増大され、運転者の要求に合わせて車両が速やかに加速するようになる。
これに対し、もし仮に第1のタイミングt1でエンジン100を停止させるに際し、停止前処理を行ったとする。この場合、第1のタイミングt1から停止前処理が行われ、図3(b)にて破線で示すように、吸気通路102内の圧力推定値Pestが負圧判定値Pestth未満となる第2のタイミングt2でエンジン100が停止される。すなわち、第2のタイミングt2で、走行モードがHVモードからEVモードに移行する。
すると、停止前処理を行って吸気通路102内の圧力が負圧となっているため、エンジン100の停止前においては、燃焼室110内の圧力が小さくなる。その結果、クランク軸101の回転に伴う気筒内のピストンの往復動に基づいた気筒内のガスの圧縮時には、吸気通路102内の圧力が正圧である場合と比較して、この圧縮に起因した反力が小さくなる。この状態でクランク軸101の回転が停止されるため、エンジン100の停止に伴う車両振動が抑えられる。
その一方で、第3のタイミングt3で要求に従ってエンジン100を始動させても、吸気通路102内の圧力推定値Pestは負圧となっている。そのため、本実施形態の場合と比較して、過給機120の駆動によってエンジントルクを増大させることができるようになるまでには、吸気通路102内の圧力がある程度大きくなるまで待たなければならない(第4のタイミングt4)。その結果、エンジントルクがゆっくりと増大されるため、運転者の要求に応じた加速力が得られるまでに多少の時間遅れが生じる。この点、本実施形態では、吸気通路102内の圧力が正圧の状態でエンジン100が始動されるため、運転者によるアクセル操作に応じて車両が速やかに加速するようになる。
なお、本実施形態のハイブリッド車両においては、車両の走行中であっても停止中であっても、エンジン100がアイドリング運転されることがある。この状態でエンジン100の停止が要求されると、停止前処理によって吸気通路102内の圧力が負圧となってからエンジン停止処理によってクランク軸101の回転が停止される。
以上説明したように、本実施形態では、以下に示す効果を得ることができる。
(1)エンジン100の運転を停止させるに際し、アイドリング運転又はモータリング運転が行われていると推定されるときには、停止前処理によって吸気通路102内の圧力を減圧させつつ、エンジン100のクランク軸101の回転が停止される。そのため、吸気通路102内の圧力が高圧の状態でクランク軸101の回転が停止される場合と比較して、エンジン100の停止に伴う車両振動の発生を抑えることができるようになる。
(2)その一方で、アイドリング運転及びモータリング運転が行われていないと推定されるときには、停止前処理が行われないでクランク軸101の回転が停止される。そのため、吸気通路102内の圧力が高圧の状態でクランク軸101の回転が停止されやすくなる。その結果、その後にエンジン100の始動が要求されたときには、吸気通路102内の圧力が比較的高圧の状態であるため、過給機120の駆動によってエンジントルクを速やかに増大させることができるようになる。したがって、エンジン100の始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
(3)車両が停止している場合などのようにクランク軸101が低速回転している場合には、停止前処理によって吸気通路102内の圧力を減圧させつつ、エンジン100のクランク軸101の回転が停止される。そのため、吸気通路102内の圧力が高圧の状態でクランク軸101の回転が停止される場合と比較して、エンジン100の停止に伴う振動を抑えることができるようになる。
(4)クランク軸101が低速回転している場合、排気通路103内を流れるガスの流量は比較的少ないため、排気式の過給機120が駆動していない可能性がある。また、過給機120が駆動しているとしても、その過給圧は余り高くなっていない。そのため、クランク軸101の低速回転時に停止前処理の実行を制限しつつクランク軸101の回転を停止させたとしても、吸気通路102内の圧力はそれほど高圧となっていない。その結果、その後にエンジン100が始動されても、過給機120の過給圧が十分に増圧されるまでには時間遅れが生じる可能性がある。言い換えると、クランク軸101の低速回転時に停止前処理の実行を制限しつつクランク軸101の回転を停止させても、その後のエンジン100の始動時に過給機120の駆動を利用した車両の加速を実現できない可能性がある。そのため、こうした場合には、停止前処理を行ってからクランク軸101の回転を停止させることにより、エンジン100の停止に伴う振動を抑えることができるようになる。
(5)その一方で、クランク軸101が高速回転している場合には、車両が比較的高速で走行している可能性が高い。そのため、この状態でエンジン100を停止させたとしても、運転者による車両操作によっては直ぐにエンジン100の再始動が要求されるおそれがある。この場合、運転者が車両に対して急加速を要求している可能性があるため、クランク軸101が低速回転している場合と比較して過給圧が高圧の状態でクランク軸101の回転が停止されるようになる。その結果、その後にエンジン100の始動が要求されたときには、吸気通路102内の圧力が比較的高圧の状態であるため、過給機120の駆動によってエンジントルクを速やかに増大させることができるようになる。したがって、エンジン100の始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
(6)クランク軸101が高速回転している場合には、車両の走行する路面から車輪が受ける反力などによって、車両が多少振動することがある。そのため、車両の走行中にエンジン100を停止させる際に振動が発生しても、車両の乗員は、車両の停止時ほどには不快に感じない可能性が高い。したがって、車両の走行時には、エンジン100の始動後におけるドライバビリティを車両の乗り心地よりも優先させても、それに伴い運転者に与えうる不快感を極力小さくすることができるようになる。
(7)本実施形態では、エンジン回転数NEがアイドリング判定回転数NEthを超えているときには、停止前処理の実行を禁止した上でエンジン停止処理によってクランク軸101の回転が停止される。そのため、停止前処理が僅かな期間でも実行される場合と比較して吸気通路102内の圧力が高圧の状態でクランク軸101の回転が停止される。その結果、その後にエンジン100の始動が要求されたときには、過給機120の駆動によってエンジントルクを速やかに増大させることができ、ひいてはエンジン100の始動後におけるドライバビリティの悪化を抑制することができるようになる。
なお、上記実施形態は以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・停止前処理では、この停止前処理の実行前よりも吸気通路102内の圧力を減圧させることができるのであれば、圧力推定値Pestが負圧となる前に停止前処理を終了させるようにしてもよい。例えば、停止前処理を、予め設定された所定期間の間、実行させるようにしてもよい。
また、停止前処理では、ウェイストゲートバルブ131の開度を全開よりも小さい開度に設定してもよい。
・停止前処理の開始直前の過給圧が高圧であるときほど所定期間を長く設定し、この設定した所定期間が経過するまでは停止前処理を行うようにしてもよい。この場合、所定期間を、停止前処理によって吸気通路102内の圧力を負圧にできる程度の長さに設定することが好ましい。
・停止前処理の実行を制限する方法としては、停止前処理の実行を禁止する方法以外の他の任意の方法であってもよい。例えば、停止前処理の実行を制限する場合には、停止前処理の実行を制限しない場合よりも停止前処理の実行期間を短くするようにしてもよい。また、停止前処理の実行を制限する場合には、停止前処理を終了させるための判定値を、負圧判定値Pestthよりも大きい値に設定してもよい。また、エンジン回転数NEや車速Vとは無関係に、予め設定された所定期間の間、停止前処理を実行する場合においては、ウェイストゲートバルブ131の開度を全開よりも小さくすることで、停止前処理の実行を制限するようにしてもよい。
・エンジン100の運転がアイドリング運転であるか否かを、エンジン回転数NEで判断せずに、制御装置400からの指示に基づいて判断するようにしてもよい。この場合、車両停止中にバッテリ340を充電するためにエンジン100が運転されているときには、アイドリング運転ではなく負荷運転と判断され、エンジン100の運転を停止させるに際しては停止前処理が制限される。
・アイドリング運転が行われているときと、モータリング運転が行われているときとでは、停止前処理での圧力推定値Pestの減圧勾配を異ならせてもよい。例えば、モータリング運転時における圧力推定値Pestの減圧勾配を、アイドリング運転時における圧力推定値Pestの減圧勾配よりも緩やかにしてもよい。
このように圧力推定値Pestの減圧勾配を変更する方法としては、以下に示す方法が挙げられる。
(A)停止前処理でのウェイストゲートバルブ131の開度を、アイドリング運転時にはモータリング運転時よりも大きくする。
(B)アイドリング時にはウェイストゲートバルブ131を開弁させ、モータリング運転時にはモータリング運転を継続させる。
このような制御構成を採用すると、燃料の消費を伴うアイドリング運転の長期化が抑制され、燃料消費量を低減させることができるようになる。
・車両停止時に負荷運転が行われているときにも停止前処理を行ってもよい。ただし、負荷運転時における負圧判定値Pestthは、アイドリング運転時やモータリング運転時よりも大きい値としてもよい。
・アイドリング運転時及びモータリング運転時ではないときでも停止前処理を行ってもよい。ただし、負圧判定値Pestthは、アイドリング運転時やモータリング運転時よりも大きい値であることが好ましい。例えば、アイドリング運転時やモータリング運転時の負圧判定値Pestthを第1の判定値とし、それ以外の運転時の負圧判定値Pestthを第1の判定値よりも大きい第2の判定値としてもよい。また、アイドリング運転やモータリング運転以外の運転時の負圧判定値Pestthを、エンジン回転数NEが多いときほど大きい値に設定するようにしてもよい。
また、アイドリング運転やモータリング運転以外の運転時の負圧判定値Pestthを、エンジン100の停止条件成立時における車速Vが高速である場合には低速である場合よりも大きい値に設定するようにしてもよい。
・アイドリング運転やモータリング運転以外の運転時には、停止前処理の実行を禁止してもよい。
・ハイブリッドシステムとしては、エンジン100のクランク軸101に駆動連結されたモータを備える構成であれば、他の任意の構成であってもよい。例えば、ハイブリッドシステムは、発電機及び動力源として機能する1つのモータを備えた構成であってもよい。
・過給機は、エンジン100の排気を利用して駆動する過給機ではなく、クランク軸101の回転を利用する機関駆動式の過給機であってもよいし、モータなどの電動機からの駆動力を利用する電動式の過給機であってもよい。
100…エンジン、101…出力軸としてのクランク軸、102…吸気通路、104…スロットルバルブ、120…過給機、131…過給圧調整機構としてのウェイストゲートバルブ、150…第1のモータジェネレータ、160…第2のモータジェネレータ、400…制御装置。

Claims (7)

  1. 過給機を有するエンジンと、同エンジンの出力軸に駆動連結されるモータとを備えるハイブリッド車両に適用され、前記出力軸の回転を停止させるときには、前記過給機の過給圧を減圧させる停止前処理を行って、前記出力軸の回転を停止させるハイブリッド車両の制御装置において、
    前記エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、前記エンジンのアイドリング運転及び前記モータにより前記出力軸を回転させるモータリング運転が行われていないときには、前記アイドリング運転又は前記モータリング運転が行われているときよりも前記過給機の過給圧が高い状態で前記出力軸の回転を停止させる
    ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
  2. 前記エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、前記アイドリング運転が行われているときには、前記モータリング運転が行われているときよりも前記過給機の過給圧を早期に低下させる
    請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  3. 前記エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、前記エンジンの停止条件の成立時における同出力軸の回転が相対的に高速であるときほど前記過給機の過給圧が高い状態で前記出力軸の回転を停止させる
    請求項1又は請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  4. 前記エンジンの出力軸の回転を停止させるに際し、前記エンジンの停止条件の成立時における車速が相対的に高速であるときほど前記過給機の過給圧が高い状態で前記出力軸の回転を停止させる
    請求項1又は請求項2に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  5. 前記ハイブリッド車両は、前記過給機の過給圧を調整する過給圧調整機構を備えてなり、
    前記停止前処理は、前記過給圧調整機構の駆動によって前記過給機の過給圧を減圧させる処理である
    請求項3又は請求項4に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  6. 前記エンジンにより車両を走行させる第1の走行モードから同エンジンへの燃料供給を停止して前記モータにより車両を走行させる第2の走行モードに移行するときには、前記停止前処理の実行を制限しつつ、前記エンジンへの燃料供給を停止して前記出力軸の回転を停止させる
    請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置。
  7. 前記停止前処理は、前記過給圧調整機構によって前記過給機の過給圧を減圧させた上で吸気通路内のスロットルバルブを閉じ状態にすることにより同吸気通路内の圧力を負圧にする処理である
    請求項5に記載のハイブリッド車両の制御装置。
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