JP5750992B2 - インプリント方法およびそれを実施するためのインプリント装置 - Google Patents
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第2は、全ての接触面がある時間の範囲内、例えば数ミリ秒以上の時間内で徐々に剥離を進行させた結果、剥離を完遂した場合である。このとき剥離は、きっかけを与えることは可能であったものの、最終的に最も付着が強い箇所は、剥離が開始された箇所とは必ずしも一致せず、剥離が完了するまでのいずれかの部分に存在していると考えるのが適切である。よってきっかけを与えることも重要であるが、同時に剥離が完了する箇所を制御することも重要である事を意味している。このような観点から剥離操作を考察するに、従来より、剥離のきっかけを形成するとともに、剥離が完了する箇所を制御することに関する技術の提案はなんらなされていない。
本発明のインプリント方法は、モールドの凹凸構造領域を有する面とインプリント用の基板との間に、被転写物である被転写材料を介在させて、凹凸構造パターンを有する被転写材料層を形成する被転写材料層形成工程と、被転写材料層から前記モールドを引き離す剥離工程と、を有し、構成される。
最初に図1を参照しつつ、インプリント方法について詳細に説明する。
インプリント方法として、例えば、光インプリント方法や熱インプリント方法が知られているが、ここでは光インプリント方法を一例として取り挙げて説明する。
本発明の剥離工程は、モールドまたはインプリント用の基板に対して引き剥がしの力を加える力点を2つ以上存在させるとともに、少なくとも2つの力点が、当該力点からモールドと被転写材料層との接触領域の最外周までの距離が互いに異なるように設置され、当該少なくとも2つの力点に引き剥がしのための力を作用させる引き剥がし操作を備えている。
引き剥がす際の保持部分(力点)を決定する手順は、大きく二つに分かれる。
モールドと被転写物とを接触させる前に、保持する箇所を予め決めておく。この方法は、モールドと被転写物との接触する領域が予想できる場合に採用することが可能となる。このような場合、モールドと被転写物との接触領域を計測するための機器を装置の中に組み込まなくてもよい。また、保持部分を適宜変更させる手段も持たなくてもよい。
モールドと被転写物とを接触させ、接触領域を確認してから保持部分を決定する。適宜、保持部分の変更も行なうことができる。この方法は、モールドと被転写物が接触する領域が予想できない場合に採用することが好ましい。この方法では、接触領域を認識して計測する操作を行なう接触領域計測器、および保持部分を調整する操作を行なう保持部計測器を取り付けることが望ましい。
剥離工程において接触領域認識操作を行なうことによって、モールドと被転写材料層である樹脂層との接触領域の形状が認識される。接触領域とは、凹凸構造領域のパターンを含むモールドと樹脂層とが接触している全体の領域である。
例えば、接触領域計測器としてCCDカメラやレンズ等を用いて、実際にモールドと樹脂層とが接触している部分の画像を取り込むようにする。画像分解能はレンズ等の光学部品の性能、およびCCDの画素数に依存するので、目的とする取り込み情報の精度等に応じて適宜選定するようにすればよい。また、コントラストの影響を受けるために、照明手法などにも最適性を得るように設定すればよい。光源およびCCDカメラは、接触領域を認識できるものであれば特に制限はない。光源は、モールドや保持部等の遮蔽物を透過する光を発し、CCDカメラがそれを受光できるものを採用すればよい。
光散乱を利用して、モールドと樹脂層とが接触している輪郭(外縁)をエッジ検出する方法が挙げられる。
接触領域計測器としての構成要素である衝撃波は物質の不連続面で反射することを利用して、モールドと樹脂層とが接触している接触部分の輪郭を認識することができる。
接触領域計測器以外による接触領域の認識方法である。例えば、モールドと被転写物が接触する領域が常に一様であると予想できる場合、接触面の形状を予め決めておき当該データを、いわゆる後述する装置構成の一部であるデータ処理ユニットに入力しておく。この場合、必ずしも接触領域計測器は必要とされない。
次いで、力点として作用する保持部分の調整方法について述べる。
例えば、図4(a)に示されるように、保持部分がマトリックス状に吸引穴(四角の升目)として設けられたものである場合、使用したい吸着穴のみを有効として保持部分とする。これによって、接触領域から保持部分(ここでは吸着穴)までの距離を変更することができる。図4(a),(b)に示される例では、P1,P2の2箇所の升目を保持する部分(保持部分)として選定しているが、四角の枠体W全体(斜線で描かれた部分)で吸引保持するようにしてもよい。
上記Aのような変更ができない場合、モールドの保持する箇所をずらすようにすればよい。例えば、図5や図6に示されるように、四角の枠体Wの形状からなる保持部分による保持方法であって、保持部には垂直方向の力が一様に加わる場合でも、樹脂層5′との相対位置をずらすことにより接触領域から保持部分までの距離が変更可能となる。すなわち、図5(a),(b)の状態は、樹脂層5′の中心位置と四角の枠体Wの中心位置が一致している場合が示されており、樹脂層5′は、四角の枠体Wに対して偏倚している位置に配置されているものではない。
次いで、保持する場所の求め方、保持状態の認識方法について説明する。まず、最初に保持する場所の求め方について説明する。
例えば、インプリントを実施する際、接触動作がZ軸方向(例えば、上下方向)のみで実施され、それが常にモールド(または被転写物)が存在する水平面であるXY平面の同一座標で再現よく実施される場合、つまり、接触領域の形態が常に同じであると想定できる場合、この座標系に、接触領域のデータを重ね合わせると、接触領域の外周座標が得られる。保持部分をいかように配置するかはこの座標データを基に算出するようにすればよい。つまり、接触領域のデータは常に座標データの同じ場所を占有しており、この占有された接触領域のデータをもとに、同じ座標データを用いて保持部分をいかように設定するかを考えればよい。
基本的な考えは上述した接触領域の認識手法と同じである。異なるのは接触領域の検出部に加え、保持する場所も同様な手法で検出するようにしていることである。保持する場所を求めるに際し、保持する少なくとも2つの場所は、上述したように、接触領域の最外周までの距離が互いに異なるように設置される。
すなわち、真空吸着を実施する場合、吸着が完全ではない場合、リークが発生し、真空度が上昇しない。これにより保持が確実になされているか否かの確認を行なう。
例えば圧力センサーを用いて、圧力をモニタリングしながら保持状態を把握する。すなわち、引き剥がしの際に、本来力がかかってしかるべき箇所に圧力が検出されない場合、保持状態が正しくない可能性があると判断される。
保持対象物の、保持する部分が導電性を有する場合、保持対象に電流を流し、抵抗値を計測することで保持状態を把握することができる。すなわち、抵抗値が想定される値以上である場合、保持状態が正しくない可能性があると判断される。ここでは抵抗値と記載したが、計測する値は電流であっても、電圧であっても構わない。
保持対象物の保持する部分が磁力により吸着可能である場合、磁気吸着を計測することにより保持状態を把握することができる。例えば、電磁石の場合、交流電流を用いることで、電流の変化を検出することにより、保持の有無を把握することが可能である。また保持対象物が磁性を有する場合、保持部が例えばリードセンサーなど磁気により駆動するセンサーを有していても良い。
次いで、上述してきた本発明のインプリント方法を実施するためのインプリント装置について説明する。
[実施例1]
図3(a),(b)に示されるような形態に類似する接触領域(樹脂層5´)を作製した。
・イソボルニルアクリレート … 38重量%
・エチレングリコールジアクリレート … 20重量%
・ブチルアクリレート … 38重量%
・2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
… 2重量%
・2−ペルフルオロデシルエチルアクリレート … 1重量%
・メチルペルフルオロオクタノレート … 1重量%
2…凹部
5…樹脂材料
5´…樹脂層
7…インプリント用の基板
10…インプリント装置
11,12…保持部分
15…モールド保持部
17…基板保持部
20…駆動装置
30…接触領域計測器
40…保持部計測器
100…データ処理ユニット
Claims (11)
- モールドの凹凸構造領域を有する面とインプリント用の基板との間に、被転写物である被転写材料を介在させて、凹凸構造パターンを有する被転写材料層を形成する被転写材料層形成工程と、
前記被転写材料層から前記モールドを引き離す剥離工程と、を有し、
前記剥離工程は、引き剥がし操作を有し、
当該引き剥がし操作は、前記モールドまたは前記インプリント用の基板に対して引き剥がしの力を加える力点を2つ以上存在させるとともに、少なくとも2つの力点が、当該力点から前記モールドと前記被転写材料層との接触領域の最外周までの距離が互いに異なり、かつ、前記接触領域の外側に位置するように設置され、当該少なくとも2つの力点に引き剥がしのための力を作用させることを特徴とするインプリント方法。 - 前記剥離工程は、さらに、前記モールドと前記被転写材料層との接触領域を認識して求める接触領域認識操作を有し、当該接触領域認識操作は、前記引き剥がし操作の前に行なわれる請求項1に記載のインプリント方法。
- 前記少なくとも2つの力点に引き剥がしのための力を作用させる引き剥がし操作は、前記モールドまたは前記インプリント用の基板に力点として作用する保持部分を設定することにより行なわれ、当該保持部分は、前記被転写材料層形成工程の前に予め設定されている請求項1に記載のインプリント方法。
- 前記少なくとも2つの力点に引き剥がしのための力を作用させる引き剥がし操作は、前記モールドまたは前記インプリント用の基板に力点として作用する保持部分を設定することにより行なわれ、当該保持部分は前記認識された接触領域に基づいて設定される請求項2に記載のインプリント方法。
- 前記少なくとも2つの力点から前記モールドと前記被転写材料層との接触領域の最外周までの距離が互いに異なるように設置する調整手法は、前記モールドまたは前記インプリント用の基板に引き剥がしのための力を作用させる保持部分を調整することにより行なわれる請求項4に記載のインプリント方法。
- 前記少なくとも2つの力点から前記モールドと前記被転写材料層との接触領域の最外周までの距離が互いに異なるように設置する調整手法は、前記モールドの凹凸構造領域の位置および前記被転写材料層を、引き剥がしのための力を作用させる保持部分に対して変更させて調整することにより行なわれる請求項4に記載のインプリント方法。
- 剥離を完了させるのは接触領域の内側とされる請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のインプリント方法。
- モールドを保持するためのモールド保持部と、
インプリント用の基板を保持するための基板保持部と、
モールドと被転写材料層との接触領域を認識して求める接触領域計測器と、
前記接触領域の外側において引き剥がしを作用させる力点である2つ以上の保持部分の位置および保持部分から前記接触領域の最外周までの距離を計測するための保持部計測器と、を有すること特徴とするインプリント装置。 - さらに、被転写材料層からモールドを剥離させる状態を制御するための演算、命令を行なうデータ処理ユニットを備え、
前記データ処理ユニットは、
前記接触領域の最外周の領域および保持部分の位置を認識する認識部と、
前記接触領域の最外周から保持部分までの距離を計算する計算部と、
を有する請求項8に記載のインプリント装置。 - 前記モールド保持部または基板保持部は、剥離駆動装置を備え、
当該剥離駆動装置は、前記力点に対して引き剥がしの力を加えるように作用する請求項8または請求項9に記載のインプリント装置。 - 前記引き剥がしを作用させる作用点である保持部分の位置を調整するための駆動装置を備える請求項8ないし請求項10のいずれかに記載のインプリント装置。
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