JP5749189B2 - ランナおよび水力機械 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、ランナおよび水力機械に関する。
フランシス型ポンプ水車などの水力機械には、ランナが設けられている。水力機械においては、水車運転時に、ランナが水流で回転し発電電動機が駆動することによって、発電が行われる。一方で、ポンプ運転時には、ランナが発電電動機によって水車運転時とは反対方向に回転することによって、揚水が行われる。
水力機械では、高性能化のために、上記のランナとしてスプリッタランナが用いられている。スプリッタランナは、翼長が異なる複数種のランナ羽根を有している。具体的には、翼長が長い長翼と、翼長が長翼よりも短い短翼とが、ランナ羽根として設けられている。長翼と短翼は、ランナの回転方向(周方向)において複数が交互に配置されている。スプリッタランナでは、長翼の間に設けられた短翼によって整流効果が増すので、水力効率の向上が可能である(たとえば、特許文献1〜3を参照)。
特許3822416号明細書 特許4163062号明細書 特許3782752号明細書
上記のようなランナでは、キャビテーションの発生を抑制することが容易でない場合がある。たとえば、出力が低い部分負荷運転の場合には、ランナに流入する角度が定格運転の場合よりも小さくなるので、ランナ羽根の圧力面で圧力の低下が生じ、その圧力が飽和水蒸気圧以下になるとキャビテーションが発生する。特に、短翼は、長翼よりも負荷が小さいので、部分負荷運転時には、入口側の圧力面にキャビテーションが発生しやすい。よって、水力効率の向上を十分に実現することが容易でない場合がある。
また、ポンプ運転時の揚程を十分に確保することが容易でない場合がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、キャビテーションの発生低減と、ポンプ運転時の揚程の確保とを実現可能な、ランナおよび水力機械を提供することである。
実施形態のランナは、クラウンと、クラウンから間を隔てて設けられているバンドと、クラウンとバンドとの間において、長さが異なる複数種の羽根の組が回転方向に並んだ複数のランナ羽根とを有する。複数のランナ羽根は、複数種の羽根のうち最も長い羽根を第1の翼とし最も短い羽根を第2の翼としたとき、クラウン側から見たときの水車運転時の羽根入口角度について、第1の翼のクラウン側をθLcとしバンド側をθLbとし、第2の翼のクラウン側をθScとしバンド側をθSbとしたとき、下記の式(A),(B)を満たす。
θLc>θLb ・・・(A)
θSc>θSb ・・・(B)
本発明によれば、キャビテーションの発生低減と、ポンプ運転時の揚程の確保とを実現可能な、ランナおよび水力機械を提供することができる。
図1は、第1実施形態に係る水力機械10の要部を示す部分断面図である。 図2は、第1実施形態に係る水力機械10のランナ40の要部を示す上面図である。 図3は、第1実施形態に係る水力機械10のランナ40の要部を示す上面図である。 図4は、第1実施形態に係る水力機械10について、短翼43Sの羽根入口角度の和と、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。 図5は、第1実施形態に係る水力機械10について、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScと、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。 図6は、第1実施形態に係る水力機械10の水車運転領域を示す図である。 図7は、第2実施形態に係る水力機械10のランナ40bの要部を示す上面図である。 図8は、第2実施形態に係る水力機械10のランナ40bの要部を示す上面図である。 図9は、第2実施形態に係るランナ40bについて、θcと、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1実施形態>
[A]構成
[A−1]水力機械10について
図1は、第1実施形態に係る水力機械10の要部を示す部分断面図である。図1では、縦断面(回転中心を含む面)について示している。
水力機械10は、フランシス型のポンプ水車であって、図1に示すように、ケーシング20、ガイドベーン30、ランナ40、吸出管50、回転軸60、および、発電電動機70を有する。
水力機械10において、ケーシング20は、ドーナツ形状であり、水車運転時には、上池から水が流入される。ガイドベーン30は、ケーシング20とランナ40との間に配置されており、開度を変えることで、ケーシング20からステーベン(図示なし)を介してランナ40に流入する水の流量を調節する。ランナ40は、クラウン41とバンド42とランナ羽根43とを有する。ランナ40は、クラウン41とバンド42とが上下に間を隔てて配置されている。そして、ランナ40において、クラウン41とバンド42との間の流路には、ランナ羽根43が設けられている。ランナ40は、ケーシング20から各部を介して流入する水で回転される。吸出管50は、ランナ40の下方に設けられており、ランナ40の回転に用いられた水を放水路へと流出させる。回転軸60は、ランナ40の回転運動を発電電動機70に伝達する。発電電動機70は、回転軸60が回転されることで発電を行う。
一方で、ポンプ運転時には、ランナ40は、発電電動機70によって水車方向と反対方向に回転し、下池から水が吸出管50、ランナ40、ガイドベーン30、ステーベーン21、ケーシング20などの各部を通って上池へ揚水される。
一般に、電力消費が少ない夜間の時間帯に揚水運転が実施され、昼間の時間帯に発電運転が実施される。
[A−2]ランナ40の詳細構成について
ランナ40の詳細構成について説明する。
図2,図3は、第1実施形態に係る水力機械10のランナ40の要部を示す上面図である。
図2,図3のそれぞれは、図1の上方から下方へ見たときの水平面を示している。ここで、図2は、ランナ40のランナ羽根43においてクラウン41側(上側)部分を水平面に投影した様子を示している。図3は、ランナ40のランナ羽根43においてバンド42側(下側)部分を水平面に投影した様子を示している。図2,図3では、ランナ40について水平面のほぼ上半分を示しており、下半分については、図示を一部省略している。
ランナ40は、図2,図3に示すように、水車運転の際には、上方から見たとき、回転中心Jを軸にして回転方向Rが時計回りになるように回転する。ランナ40において、ランナ羽根43は、複数が回転方向Rにおいて等間隔に並ぶように配置されている。ランナ羽根43は、水車運転時の入口側(外周側)と出口側(内周側)との間において、渦巻き状に形成されている。
ここでは、ランナ羽根43は、長さが異なる複数種の羽根の組が回転方向Rに並ぶように形成されている。本実施形態では、複数のランナ羽根43は、長さが異なる複数種の羽根として、最も長さが長い長翼43L(第1の翼)と、最も長さが短い短翼43S(第2の羽根)との二種類を含む。そして、長翼43Lと短翼43Sとの組が回転方向Rに順次並んで形成されている。
ランナ羽根43のうち、長翼43Lは、複数が回転方向Rにおいて等間隔で並ぶように配置されている。長翼43Lは、入口側(外周側)から出口側(内周側)に亘るキャンバラインCLLに沿っている。複数の長翼43Lのそれぞれは、同一形状であって、長さ及び曲率が同一になるように形成されている。また、複数の長翼43Lは、入口端部と出口端部とのそれぞれが同一の円周上に並ぶように形成されている。
ランナ羽根43のうち、短翼43Sは、複数の長翼43Lの間に介在するように、複数が回転方向Rにおいて等間隔に並んで配置されている。短翼43Sは、長翼43Lと同様に、入口側(外周側)から出口側(内周側)に亘るキャンバラインCLSに沿っているが、長翼43Lよりも長さが短くなるように形成されている。複数の短翼43Sのそれぞれは、同一形状であって、長さ及び曲率が同一になるように形成されている。また、複数の短翼43Sは、入口端部と出口端部とのそれぞれが同一円周上に並ぶように形成されている。ここでは、複数の短翼43Sの入口端部は、複数の長翼43Lの入口端部が並ぶ円周と同一の円周上に並ぶように形成されている。一方で、複数の短翼43Sの入口端部は、複数の長翼43Lの入口端部が並ぶ円周よりも外周側に位置するの円周上に並ぶように形成されている。
つまり、ランナ40は、スプリッタランナであって、複数の長翼43Lと複数の短翼43Sが、回転方向Rにおいて交互に配置されたランナ羽根43を有する。たとえば、5枚の長翼43Lと5枚の短翼43Sとのそれぞれが交互に並んで形成されている。
本実施形態においては、図2,図3に示すように、ランナ羽根43は、上方から下方へ見たときの水車運転時の羽根入口角度のそれぞれが下記の関係を満たすように形成されている。具体的には、羽根入口角度に関して、長翼43Lについてクラウン41側をθLcとしバンド42側をθLbとし、短翼43Sについてクラウン41側をθScとしバンド42側をθSbとしたとき、下記の関係式(A),(B)を満たしている。長翼43Lと短翼43Sとの間は、翼の長さと、下記の関係とを除いて、同じ条件で形成されている。θLc,θLb,θSc,θSbは、たとえば、15〜30°の範囲になるように形成されている。
θLc>θLb ・・・(A)
θSc>θSb ・・・(B)
θLc+θLb>θSc+θSb ・・・(C)
なお、上記の羽根入口角度θLc,θLb,θSc,θSbのそれぞれは、入口端(外周側の端部)における回転方向Rの接線と、入口端におけるキャンバラインCLL,CLSの接線との間の角度を示している。また、長翼43Lは、クラウン41側(上側)からバンド42側(下側)へ向かって、羽根入口角度がθLcからθLbへ比例的に変化するように形成されている。短翼43Sは、クラウン41側からバンド42側へ向かって、羽根入口角度がθScからθSbへ比例的に変化するように形成されている。
上述したように、部分負荷運転を行った場合、ランナ羽根43の入口(外周側)に流入する流れの角度が定格運転のときよりも小さくなるので、ランナ羽根43の圧力面43Aで圧力の低下が生じる。このため、ランナ羽根43において、クラウン41側(上側)の羽根入口角度とバンド42側(下側)の羽根入口角度とが同じときには(θLc=θLb,θSc=θSb)、特に、バンド42側の入口部分で、キャビテーションが発生しやすい。しかし、本実施形態では、式(A),(B)に示すように、長翼43Lと短翼43Sとのそれぞれは、羽根入口角度について、クラウン41側(上側)がバンド42側(下側)よりも大きい。このため、ランナ40に流入する角度が小さい場合であっても、バンド42側において流れがランナ羽根43に沿って流れやすくなる。つまり、クラウン41側(上側)とバンド42側(下側)とにおける迎え角(流入角度と羽根入口角度との差)の相違が小さくなるように構成されている。よって、圧力面43Aでの圧力の低下を抑制し、バンド42側の入口部分でのキャビテーションの発生を低減可能である。そして、羽根入口角度が大きいクラウン41側において、ポンプ揚程の向上を実現することができる。
また、キャビテーションは、上述したように、長翼43Lよりも短翼43Sにおいて発生しやすい。しかし、本実施形態では、式(C)に示すように、短翼43Sの羽根入口角度の和が長翼43Lの羽根入口角度の和よりも小さい。このため、部分負荷運転のときのようにランナ羽根43の入口に流入する流れの角度が小さい場合であっても、短翼43Sにおいて、その流れがランナ羽根43に沿って流れやすくなる。つまり、長翼43Lと短翼43Sとにおける迎え角(流入角度と羽根入口角度との差)の相違が小さくなるように構成されている。よって、圧力面43Aにおいて圧力が低下することが抑制されるので、短翼43S側でのキャビテーションの発生を更に好適に抑制可能である。そして、羽根入口角度が大きい長翼43Lによって、ポンプ揚程の向上を実現することができる。
上記の効果について下記に示す。
図4は、第1実施形態に係る水力機械10について、短翼43Sの羽根入口角度の和と、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。図4において、横軸は、短翼43Sのクラウン41側とバンド42側における羽根入口角度の和(θSc+θSb)を示している。縦軸は、設計点でのポンプ揚程Hnを示している。また、縦軸は、水車最高効率点の単位落差当りの回転速度に対して1.2倍の回転速度において、羽根の圧力面に発生するキャビテーションの限界流量Qを示している。ここでは、長翼43Lのクラウン41側とバンド42側における羽根入口角度の和(θLc+θLb)を固定した場合であって、式(A)関係を満たす場合の結果を示している。
図4に示すように、短翼43Sの羽根入口角度の和(θSc+θSb)が小さくなるほど、キャビテーション発生流量Qが減少し、入口のキャビテーション性能は向上する。よって、上記の式(C)を満たすことが好適である。ただし、ポンプ設計点での揚程Hnは、小さくなる。
図5は、第1実施形態に係る水力機械10について、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScと、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。図5において、横軸は、短翼43Sのクラウン41側における羽根入口角度θScを示している。縦軸は、図4と同様に、設計点でのポンプ揚程Hnと、羽根の圧力面に発生するキャビテーションの限界流量Qを示している。ここでは、長翼43Lの羽根入口角度の和(θLc+θLb)と、短翼43Sの羽根入口角度の和(θSc+θSb)とを一定にして、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScを変えたときの結果を示している。
図5に示すように、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScが大きくなっても、入口のキャビテーション発生流量Qは同程度でありキャビテーション性能が大きく変わらないが、ポンプ揚程Hnが大きくなっている。
ただし、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScが、θSb+5°を超えると、入口のキャビテーション発生流量Qが大きくなり、キャビテーション性能が悪化する。よって、この結果からわかるように、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScについては、更に、下記の関係式(D)を満たすことが好適である。これは、長翼43Lの羽根入口角度を変えたときでも同様の傾向となる。
θSb+5°>θSc>θSb ・・・(D)
なお、図5に示すように、短翼43Sのクラウン41側の羽根入口角度θScが、θSbを超え、θSb+3°未満の場合、入口のキャビテーション発生流量Qを同程度に維持したまま、ポンプ揚程Hnを大きくできる。よって、下記の関係式(D‘)を満たす場合、より好適である。
θSb+3°>θSc>θSb ・・・(D)
図6は、第1実施形態に係る水力機械10の水車運転領域を示す図である。図6において、横軸は、単位落差当たりの回転速度ωを示しており、縦軸は、単位落差当たりの流量Rを示している。
一般に、ポンプ水車の実物水車の運転範囲Rdは、最高効率点Fmaxよりも高回転側にある。そして、ランナ羽根の入口側の圧力面で発生するキャビテーションの範囲Rcは、高回転側の低流量側になる。本実施形態では、上記のようにキャビテーションの発生を抑制可能であるので、図6において太い矢印で示すように、キャビテーションの範囲Rcは、さらに低流量側になる。よって、ポンプ水車の実物水車の運転範囲Rdにおいて、より好適な運転を実現可能である。
[B]まとめ
以上のように、本実施形態の水力機械10において、ランナ40は、上記の関係式(A),(B)を満たすような形状でランナ羽根43が形成されている。このため、本実施形態では、上述したように、運転時におけるキャビテーションの発生防止と、ポンプ運転時の揚程の確保とを実現可能である。
また、ランナ羽根43について関係式(C),(D)を満たすように形成することで、キャビテーションの発生防止と、ポンプ運転時の揚程の確保との両立を、より好適に実現できる。
なお、ポンプ揚程を増大する必要が無い場合、羽根入口角度を全体的に小さくすることにより、さらに、入口側のキャビテーションの発生について抑制可能であるので好適である。また、羽根入口角度を変えない場合は、羽根入口径を小さくすることも可能となるので、ランナの小型化によって、摩擦損失低減による性能向上や製作コストの削減も可能となる。
また、本実施形態では、長さが異なる複数種のランナ羽根が、長翼と短翼との二種類である場合について説明したが、これに限定されない。三種類以上の長さの異なるランナ羽根を設ける場合に、上記の構成を適用しても良い。
<第2実施形態>
[A]構成
図7,図8は、第2実施形態に係る水力機械10のランナ40bの要部を示す上面図である。
図7,図8のそれぞれは、図2,図3と同様に、図1の上方から下方へ見たときの水平面を示している。ここで、図7は、図2と同様に、ランナ40bのランナ羽根43においてクラウン41側(上側)部分を水平面に投影した様子を示している。図8は、図3と同様に、ランナ40bのランナ羽根43においてバンド42側(下側)部分を水平面に投影した様子を示している。図7,図8では、ランナ40bについて水平面のほぼ上半分を示しており、下半分については、図示を一部省略している。
本実施形態は、図7,図8に示すように、ランナ40bが第1実施形態と異なる。本実施形態は、この点、および、これに関連する点を除き、第1実施形態の場合と同様である。このため、本実施形態において、この実施形態と重複する個所については、適宜、記載を省略する。
図7,図8に示すように、ランナ40bにおいて、ランナ羽根43は、下記の関係を満たすように形成されている。具体的には、図7に示すように、クラウン41側(上側)において、長翼43Lの入口端43Lcと回転中心Jとの間を結ぶ直線に対して、短翼43Sの入口端43Scと回転中心Jとの間を結ぶ直線が傾いた角度をθcとしている。そして、図8に示すように、バンド42側(下側)において、長翼43Lの入口端43Lbと回転中心Jとの間を結ぶ直線に対して、短翼43Sの入口端43Sbと回転中心Jとの間を結ぶ直線が傾いた角度をθbとしている。このとき、本実施形態では、下記の式(E)を満たすように、長翼43Lと短翼43Sとが形成されている。長翼43Lと短翼43Sとの間は、翼の長さと、下記の条件とを除いて、同じ条件で形成されている。また、クラウン41側(上側)からバンド42側(下側)へ向かって、θcからθbへ比例的に変化するように形成されている。
θc>θb ・・・(E)
式(E)に示す関係を満たす場合には、第1実施形態の場合と同様に、部分負荷運転のときのように入口端に流入する流れの角度が小さい場合であっても、バンド42側において流れがランナ羽根43に沿って流れやすい。これは、第1実施形態の場合と同様な形状で、ランナ羽根43が構成されるためである。よって、第1実施形態の場合と同様に、バンド42側の羽根入口角度が小さいので、バンド42側の入口部分においてキャビテーションが発生することを低減可能である。そして、第1実施形態と同様に、クラウン41側の羽根入口角度が大きいので、クラウン41側において、ポンプ揚程の向上を実現することができる。
上記の効果について示す。
図9は、第2実施形態に係るランナ40bについて、θcと、キャビテーション、ポンプ揚程との関係を示す図である。横軸は、θcを示している。縦軸は、設計点でのポンプ揚程Hnを示している。また、縦軸は、水車最高効率点の単位落差当りの回転速度に対して1.2倍の単位落差当りの回転速度において、羽根の圧力面に発生するキャビテーションの限界流量Qを示している。ここでは、θbを一定にしてθcを変化させた場合の結果を示している。
図9に示すように、θcをθbより大きくするに伴って、ポンプ揚程Hnが大きくなるが、入口側のキャビテーションの発生流量Qは、殆ど変わらない。よって、上記の式(E)を満たすことが好適である。
ただし、ランナ40bに設けられたランナ羽根43の全ての枚数をZr(長翼43Lの枚数と短翼43Sの枚数との合計)としたときに、θcがθb+(90°/Zr)を超えた場合には、入口側のキャビテーション発生流量Qが増加する。よって、この結果からわかるように、θcについては、更に、下記の関係式(F)を満たすことが好適である。これにより、キャビテーション性能を維持したまま、ポンプ揚程を更に増大することが可能である。
θb+(90°/Zr)>θc>θb ・・・(F)
なお、図8に示すように、θcが、θbを超え、θb+(70°/Zr)未満の場合、入口のキャビテーション発生流量Qを同程度に維持したまま、ポンプ揚程Hnを大きくできる。よって、下記の関係式(F‘)を満たす場合、より好適である。
θb+(70°/Zr)>θc>θb ・・・(F‘)
[B]まとめ
以上のように、本実施形態の水力機械10は、上記の関係式(E)を満たすような形状でランナ羽根43が形成されたランナ40bを有する。このため、本実施形態では、上述したように、運転時におけるキャビテーションの発生防止と、ポンプ運転時の揚程の確保とを実現可能である。
また、関係式(F)を更に満たすことで、キャビテーションの発生防止と、ポンプ運転時の揚程の確保との両立を、より好適に実現できる。
<その他>
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…水力機械、20…ケーシング、30…ガイドベーン、40,40b…ランナ、50…吸出管、60…回転軸、70…発電電動機、41…クラウン、42…バンド、43…ランナ羽根、43L…長翼(第1の翼)、43S…短翼(第2の翼)

Claims (7)

  1. クラウンと、
    前記クラウンから間を隔てて設けられているバンドと、
    前記クラウンと前記バンドとの間において、長さが異なる複数種の羽根の組が回転方向に並んだ複数のランナ羽根と
    を有し、
    前記複数のランナ羽根は、前記複数種の羽根のうち最も長い羽根を第1の翼とし最も短い羽根を第2の翼とし、前記クラウン側から見たときの水車運転時の羽根入口角度について、前記第1の翼の前記クラウン側をθLcとし前記バンド側をθLbとし、前記第2の翼の前記クラウン側をθScとし前記バンド側をθSbとしたとき、下記の式(A),(B)を満たすことを特徴とする、フランシス型水力機械の水車運転およびポンプ運転に用いられるランナ。
    θLc>θLb ・・・(A)
    θSc>θSb ・・・(B)
  2. 前記複数のランナ羽根が下記の式(C)を満たすように形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のランナ。
    θLc+θLb>θSc+θSb ・・・(C)
  3. 前記複数のランナ羽根が下記の式(D)を満たすように形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のランナ。
    θSb+5°>θSc>θSb ・・・(D)
  4. 前記第2の羽根が、前記第1の羽根の水車運転時の回転方向と逆方向に配置され、
    前記複数のランナ羽根は、前記クラウン側において前記第1の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線に対して前記第2の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線が傾いた角度の絶対値をθcとし、前記バンド側において前記第1の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線に対して前記第2の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線が傾いた角度の絶対値をθbとしたとき、下記の式(E)を満たすように形成されていることを特徴とする、
    請求項1から3のいずれかに記載のランナ。
    θc>θb ・・・(E)
  5. クラウンと、
    前記クラウンから間を隔てて設けられているバンドと、
    前記クラウンと前記バンドとの間において、長さが異なる複数種の羽根の組が回転方向に並んだ複数のランナ羽根と
    を有し、
    前記複数のランナ羽根は、前記複数種の羽根のうち最も長い羽根を第1の翼とし、この第1の羽根の水車運転時の回転方向と逆方向に配置され、かつ最も短い羽根を第2の翼とし、前記クラウン側において前記第1の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線に対して前記第2の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線が傾いた角度の絶対値をθcとし、前記バンド側において前記第1の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線に対して前記第2の翼の入口端と回転中心との間を結ぶ直線が傾いた角度の絶対値をθbとしたとき、下記の式(E)を満たすように形成されていることを特徴とする、フランシス型水力機械の水車運転およびポンプ運転に用いられるランナ。
    θc>θb ・・・(E)
  6. 前記複数のランナ羽根の全ての枚数をZrとしたとき、下記の式(F)を満たすように形成されていることを特徴とする、請求項5に記載のランナ。
    θb+90°/Zr>θc ・・・(F)
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のランナを有することを特徴とする、フランシス型水力機械。
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