JP5746639B2 - 細胞、人工細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存方法 - Google Patents

細胞、人工細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存方法 Download PDF

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Description

本発明は、細胞および組織培養物の凍結保存の分野にあり、より詳細には、それは、細胞、細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存および長期保存のための方法をいう。この方法は、特定の組成および非常に特定の厚みならびに解凍後に維持される適切な機械的特性を有するコラーゲン細胞担体の使用に基づいている。かかるコラーゲン細胞担体(CCC)の使用は、解凍プロセス後に非常に高い生存率を生じさせる凍結保存に非常に適した支持体を提供し、機械的に安定でかつ生物学的適合性の支持体に既に付着している細胞および組織集合体を提供する。
また、本発明は、本発明方法によって得られる凍結されたコラーゲン担体細胞集合体、および凍結された人工細胞構築物または三次元複合組織集合体、および解凍後のその使用に言及する。
凍結保存
凍結保存は細胞の短期および長期保存に重要な役割を果たし、かくして、組織および細胞バンキングにおける中心的な重要性を有するものである。ヒト造血幹細胞のごとき凍結保存細胞は、何十年間も白血病の日常の臨床的処置のため成功裡に移植されてきている。ますます、バンクに預けた組織を用いる細胞ベースの治療は、再生医療の他の領域でも同様に使用されてきている。新しい知見が臨床的使用のための新製品の生成に導くので、これらの適用の大きな潜在力は増大している。
凍結技術の援助によって、細胞懸濁液、付着性細胞および人工的に生成された組織さえも細胞バンクによって「ジャスト・イン・タイムに」利用可能にできる。しかしながら、かかる計画の実行には、対応する細胞ベースの再生組織、ならびに付着性細胞または複合組織集合体が、厳密にモニターされ、再生可能でかつコスト効率のよい条件下でそれらの自然な三次元形態で生成および保存できる凍結保存システムの利用可能性が必要とされる。
凍結および解凍プロセス中に細胞を保護するために、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トレハロース、グリセリンまたはヒドロキシエチル澱粉(HES)のごとき特殊な化学薬品を凍結媒体に添加する。
これらのいわゆる凍結保護物質は、氷晶による膜損傷、または液体から結晶相までの水の遷移中の細胞内脱水から細胞およびそれらの細胞小器官を保護する。凍結および解凍は、細胞中の活力および機能の損失、凍結すべき細胞のタイプに依存する損失の度合いと関係することが知られている。通常の手順において、ジメチルスルホキシドは、単独またはヒドロキシエチル澱粉と組み合わせて10%(v/v)までの濃度で用いられる。DMSOは凝固点を低下させることにより主として細胞内区画で働き、それは氷晶の形成を低下させ、かくして、凍結中の細胞の脱水を最小化する。対照的に、ヒドロキシエチル澱粉のごとき高分子の作用は、細胞のため保護外被を形成し凍結中に細胞からの液体の損失を防止することにより細胞外でものである。
細胞担体
また、凍結保護物質に加えて、適当な種類の細胞担体は、凍結保存プロセスに主要な重要性を有するものである。理想的には、その厚みは、コロニー形成するほぼ細胞のもの、すなわち、150μm未満であるべきである。それらのより大きな貯熱能力のために、より厚い細胞担体は、特に凍結および解凍プロセス中に緩衝液として働き、標準化された凍結または解凍速度にネガティブに影響する温度勾配を生成しかねない。感受性でかつ高価な細胞、複合細胞集合体または細胞ベースで再生成された組織を保存しなければならない場合には、再現性および標準化はさらにより重要となる。凍結または解凍の速度および雰囲気圧は、凝固点が達成された場合に結晶化が起こる範囲を決定するのを助ける。加えて、結晶化も、液体を吸収するある種の能力を持つ細胞担体の物質内部に発生し得ることは留意しなければならない。より薄い細胞担体は、凍結保護物質が内部にまで急速に浸透するというさらなる有利さを有する。
いくつかの物質が、細胞または組織の培養および/または凍結保存用の細胞担体として用いられてきた。ヒアルロン酸、アルギン酸塩、アガロース、フィブリン、キチン/キトサン、ポリラクチド(PLA)、ポリグリコリド(PGA)またはポリL−乳酸(PPLA)は、細胞の培養および/または凍結保存のための骨格または担体として先行技術において知られたいくつかの物質である。
コラーゲン含有担体は、細胞の培養ならびにその凍結保存用のマトリックスとして広範囲に用いられてきている。コラーゲンは、結合組織、例えば、皮膚、血管、靭帯、腱および軟骨の構造、および骨および歯の構造における1つの主要成分である。現在まで、28を超える異なるタイプのコラーゲンが同定され、個々の種間の限界的な差異だけが示されている。この事実は、コラーゲンの分解がいずれの有毒分解産物も生成しないという事実と一緒に、生物学的適合性でかつコラーゲンを医学に非常に有用とする。
しかしながら、付着性細胞の凍結保存にこれまで用いられたコラーゲン細胞担体は、通常、ヒドロゲルの形態、すなわち、高粘度でかつ非常に高含水率を持つゼリー様物質である。該コラーゲンベースのヒドロゲルは、凍結保存に異なる配置で通常用いられてきた。最も一般的でかつ最も単純な配置は単層であり、すなわち、細胞または組織は単純なコラーゲンゲル単層で被覆された培養皿中で直接的に接種される。コラーゲンベースのヒドロゲル中の細胞または組織の凍結保存のためのもう一つの広範囲に用いられる配置は、サンドイッチ配置であり、すなわち、細胞は2層のコラーゲンゲル間で凍結保存される。
しかしながら、これらのコラーゲンベースのヒドロゲルは、前記に説明した理由のため解凍後に細胞活力にネガティブに影響する150μmを超える厚みを通常有するという欠点を有する。加えて、純粋なコラーゲンヒドロゲルは、解凍後に生物体への構築物の移行制御を可能にするのに十分な機械的安定性を所有しない。
かくして、解凍後に十分な機械的安定性を有する細胞担体により支持された細胞、細胞構築物または複合組織集合体の凍結保存のための方法を開発する必要性が存在する。これは、再生医療の場合には、損傷した生物体への細胞担体構築物の直接的埋込みおよび固定化を可能とし、同時に、コラーゲン担体につき既に知られた生体適合性および分解性に関しての有益な効果を保存する。
付着性細胞の凍結保存に現在利用可能な機械的に安定な担体マトリックスのすべてが、合成または複合物質に基づくか、または150μmを超える厚みである。合成細胞担体中の細胞の組込みは発生しないか、または限定された程度までだけ可能である。
本願明細書に提供した細胞、細胞構築物および組織集合体を凍結保存する方法は、高い機械的安定性および極端な薄さの組合せを有する、新たに開発され、簡単でかつ標準化されたコラーゲン膜(CCC)の特徴に基づいている。CCCは、解凍後の付着性細胞の非破壊凍結ならびに細胞集合体の容易な移動を可能にする凍結保存用の生物分解性細胞担体である。本願明細書に記載した方法に用いたCCCの調製は、出願PCT/EP/2008/006660に教示されている。
本発明は、細胞および組織培養物の凍結保存の分野にあり、より詳細には、それは、細胞、細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存および長期保存のための方法をいう。
また、本発明は、本発明方法によって得られる凍結コラーゲン担体細胞集合体、および凍結人工細胞構築物または三次元複合組織集合体、および解凍後のその使用に言及する。
本発明の第1の目的は、
a)150μm未満の厚み、10〜170g/mの単位面積当たりの質量および以下の組成:
i)コラーゲン[%重量]:30〜80、
ii)アミド窒素[%重量]:0.06〜0.7、
iii)ポリオール[%重量]:0〜50、
iv)脂質[%重量]:0〜20、
v)水[%重量]:5〜40
を有する安定なコラーゲン細胞担体(CCC)に、細胞構築物または三次元組織集合体に適合する1もしくはいくつかのタイプの細胞または異なるタイプの細胞を接種し、
b)CCCへのそれらの付着まで細胞を培養し、
c)非付着性細胞を洗い流し、
d)凍結媒体中で付着性細胞を含むコラーゲン細胞担体を凍結することを含む、1またはいくつかのタイプの細胞、細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存および長期保存のための方法をいう。
CCCの表面の顕微鏡写真像。A:表面の電子顕微鏡画像。スケールバー:500μm。B:膜断面。スケールバー10μm。 A:CCCの力歪み。連続線:乾燥CCC、点線:湿潤CCC B:引張試験設定を示す。C:試験試料の幾何学。 A:付着性細胞の培養用クリオインサート(cryoinsert)(その側上にある)および挿入物を保存するための凍結保存チューブ。B:コラーゲンベースの担体膜を含むクリオインサート。 A/B:膜の頂部側(A)での間葉系幹細胞(MSC)および底部(B)のCaco−2細胞のDAPI核染色。倒立型蛍光顕微鏡で撮影した画像。スケールバー100μm。C:MSC(ビメンチン、赤色)およびCaco−2細胞(サイトケラチン、緑色)の組み合せた免疫細胞科学的な染色。蛍光レーザー走査顕微鏡での三次元再構築。スケールバー:50μm。 A:CCC上で培養された胎仔マウス心筋細胞。培養7日後のアルファ−アクチニン免疫細胞化学。B:凍結保存された心筋細胞のアルファ−アクチニン免疫細胞化学。胎仔マウス心筋細胞をコラーゲン細胞担体上で培養し、液体窒素中で3週間保存した。スケールバー:20μm。 凍結保存されたSAOS−2細胞のビメンチンおよびBrdU免疫細胞化学。細胞をコラーゲン細胞担体上で培養し、液体窒素中で230日保存した。解凍後に、細胞をBrdUとインキュベートし、免疫細胞化学により分析した。矢印はBrdU陽性細胞を示す。スケールバー:40μm。
本発明の第1の目的は、
a)150μm未満の厚み、10〜170g/mの単位面積当たりの質量および以下の組成:
i)コラーゲン[%重量]:30〜80、
ii)アミド窒素[%重量]:0.06〜0.7、
iii)ポリオール[%重量]:0〜50、
iv)脂質[%重量]:0〜20、
v)水[%重量]:5〜40
を有する安定なコラーゲン細胞担体(CCC)に、細胞構築物または三次元組織集合体に適合する1もしくはいくつかのタイプの細胞または異なるタイプの細胞を接種し、
b)CCCへのそれらの付着まで細胞を培養し、
c)非付着性細胞を洗い流し、
d)凍結媒体中で付着性細胞を含むコラーゲン細胞担体を凍結することを含む、1またはいくつかのタイプの細胞、細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存および長期保存のための方法をいう。
本発明の凍結保存方法は、凍結後にCCCに付着したままとする付着性細胞または細胞構築物または三次元組織集合体の凍結を可能にするために、特に注目される。コラーゲンフィルムの機械的に安定な支持体に付着したCCC−細胞集合体または細胞構築物または三次元組織構築物は、それらの適用または使用にジャスト・イン・タイムに必要および提供される場合にいつでも解凍し得る。
先行技術方法において、凍結前に、付着性細胞は、トリプシンのごときプロテアーゼで細胞培養表面から一般的に剥離され、一連の遠心分離工程において洗浄され、次いで、凍結保存媒体の添加後に凍結された。必要な場合、細胞を解凍および接種する。他の先行技術方法において、細胞は、担体内で凍結または担体に付着させ、解凍後に担体表面から剥離され、同一プロセスにより単離された。しかしながら、細胞−細胞接触および細胞−基材接触の付随する破壊を含むプロテアーゼ処理および遠心およびピペッティングの機械的ストレスの双方は、細胞の生存率の低下または細胞の損傷に導く。
本発明方法におけるような生物学的適合性担体膜上で増殖する付着性細胞の凍結保存は、それらが増殖した表面から細胞を剥離することをもはや必要としないという細胞単離方法に関する大きな有利さを有する。これは、解凍後に細胞の生存率および活力の双方を増加させる。特に、これは、初代心筋細胞または肝細胞のごとき感受性細胞の凍結保存に適用される。また、本発明方法による高い生存率は、少量の細胞を急速凍結することができるという有利さも有する。再度、これは、遠心後に可視細胞ペレットを得るために100,000の最小細胞数が必要とされる細胞単離方法に対比して、新鮮な培養媒体へ移し、次いで、接種するのに適当である。
本発明方法の特定の変形または具体例は、コラーゲンフィルムの両側にて特定の空間的配置を得るためにコラーゲン細胞担体の各側への1またはいくつかのタイプの細胞の接種および培養を含む。この変形方法は、複合組織配置が開発される場合に有用であり得る。コラーゲン界面は、異なる細胞の多層の細胞株に一時的足場を提供する。個々の特徴および得られた機能性を持つ細胞の制御された層状化は、複合in vivo様細胞株についての基礎を提供する。図4は、2つの異なるタイプの細胞(間葉系幹細胞およびCaco−2細胞)をCCCの1側上に各々培養される場合のこの具体例の例を示す。
前記に言及したごとく、凍結保存の本方法の有利さは、用いるCCCの特定の特徴からの大きな範囲に誘導する。前記の特徴を持つCCCは、細胞の培養だけでなくその凍結保存にもそれを特に適したものにする特定の化学的および物理的特性を提供する。本明細書に記載したCCCが、長期的な凍結保存時間後でさえ、凍結および解凍プロセス後に生体適合性および機械的安定性のいずれのかなりの損失も示さない。
CCCの特殊な機械的特性が、対応するコラーゲンフィルムの製造過程においてコラーゲン組成物の空気乾燥を介して得られる。この不可逆プロセスは、それを非常に安定でかつ抵抗性にする。コラーゲン組成物は、約20〜約100N/mmの引張強さに達する、空気乾燥した安定でかつ薄い平坦なフィルムに好ましくは形成される。図2は、引張試験装置UTSソフトウェア209.00V4.06.04(独国工業規格DIN 53 455による試験)を用いて、力−歪み−図中のCCCの機械的な挙動を示す。また、試験を行なうために用いた試験設定を図2に示す。
より厳しい引張強さが必要とされる特定の具体例において、コラーゲン組成物は、グルタルアルデヒドのごとき二機能性アルデヒド、ヘキサメチレンジイソシアナート(HMDI)のごときイソシアナート、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド(EDC)のごときカルボジイミドのごとき化学架橋剤、または当該技術分野において知られ、得られた生成物に望まないレベルの毒性を導入しないいずれの他の化学架橋剤とも架橋することにより得ることもできる。また、架橋は、脱水熱架橋または照射(UVまたはイオン照射)のような物理的方法、または例えば、トランスグルタミナーゼを用いる酵素反応により達成し得る。
本発明方法を行うために、コラーゲンフィルムは、細胞培養プレート、皿またはフラスコ、マイクロビートのごとき細胞培養用のいずれかの種類の支持体において提示できる。また、それは、細胞培養プレートまたはいずれかの他の構成タイプのウェル用の挿入構造において提示できる(図3を参照)。後者の提示は、異なるタイプの細胞がCCCの各側に同時に培養された場合に本発明の具体例を実施するのを可能にする。
また、薄い平坦なフィルムとしての配置に加えて、コラーゲン組成物は、細胞貯蔵所として用いる管状フィルムとして生成し得る。コラーゲンチューブは、流動性細胞懸濁液を充填した後、凍結保存できる。解凍後、それらを用いて、身体の組織欠陥に再生促進細胞懸濁液を移し得る。
本発明方法に用いた乾燥コラーゲンフィルムの厚みは、凍結プロセスにネガティブに影響しないように、常に150μm未満である。本発明の好ましい具体例において、乾燥したCCCの厚みは80μm未満であり、さらに好ましい具体例において、厚みは40μmに等しいか、またはそれ未満である。薄い壁厚は、凍結保護物質の迅速な浸透を可能にし、解凍後にその迅速な流出に導く。
いずれかの動物源からのいずれかの型の原線維コラーゲンは、本発明方法に用いるCCCの調製に有用である。それにもかかわらず、本発明の好ましい具体例は、牛の皮または皮膚から得たウシI型コラーゲンの使用を含む。他の特定の具体例は、I型コラーゲンおよびIII型コラーゲンの混合物、またはI型コラーゲンおよび/もしくはIII型コラーゲンとエラスチンとの混合物を含む。
本発明方法に用いたコラーゲン組成物の重要な成分は、ポリオールである。これは、CCCの不適当な乾燥を防止する湿潤物質として作用する。フィルムがその調製中に空気乾燥されるが、それが脆くならないように、ある量の湿度を保存することは便利である。グリセロール、エチレングリコール、ブテンジオール、プロペンジオール、ソルビトールもしくは他のヘキシトール、キシリトールまたは他のペンチトールおよびその混合物のごとき多数の異なるポリオールが、本発明の文脈において用い得る。好ましい具体例は、グリセロールもしくはソルビトールまたはその混合物の使用を含む。
CCCのもう一つの成分は脂肪であり得る。好ましくは、適用した脂肪は、本質的に野菜起原のものである。植物油の使用は、コラーゲンフィルムの弾性を増加させる。
本発明の特定で好ましい具体例は、乾燥状態で、20μmの厚み、25〜35g/mの単位面積当たりの質量および以下の組成を有するCCCにより示される:
コラーゲン[%重量]:50〜70、
アミド窒素[%重量]:0.14〜0.4、
グリセロール[%重量]:12〜35、
脂肪[%重量]:1〜5、
ソルビトール[%重量:]:0〜20、
水[%重量]:5〜40。
それは本発明方法を行うための本質的な特徴ではないが、CCCはその表面上で異なるタイプの分子で所望により改変し得る。例えば、CCCは、ラミニン、フィブロネクチン、エラスチンまたはヒアルロン酸のごとき細胞間マトリックスの構造蛋白質で被覆することもでき、アパタイト、または成長因子、サイトカイン、誘導分子または抗体のごとき機能分子で被覆することもできる。これらの因子は、細胞の生存率、細胞付着、細胞配向、細胞増殖および細胞分化に影響できる。
付着まで細胞を培養する特定の条件は、細胞のタイプに依存して変化し得る。細胞が乾燥しないことを保証する栄養媒体または栄養霧中の水浸条件下で培養することはすべての細胞に重要である。細胞が付着できる場合の本明細書に用いた細胞特異的な雰囲気、およびCCCのもののような生物学的適合性表面が、さらに必要とされる。一般的に、栄養媒体、原核細胞および真核細胞に特異的な雰囲気および特定の温度が必要とされる。各細胞についてのCCC上の細胞培養媒体および培養条件は、従来の細胞培養適用に記載されたものと同一である。
凍結に先立ち、非付着性細胞は、緩衝溶液中で1またはいくつかの洗液工程で洗浄される。
CCC中の細胞CCC集合体、または細胞構築物または三次元組織集合体の凍結は、凍結保存媒体の存在下で行われる。これは、通常、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トレハロース グリセロールまたはヒドロキシエチル澱粉(HES)のごとき凍結保護物質を補足した培養媒体を含む。本発明の好ましい具体例は、凍結保存方法におけるDMSOの使用を含む。凍結は液体窒素下で通常行われるが、他の既知の方法および/または凍結プロトコールを用い得る。
本発明方法では、遺伝子組換えであるまたはないかに拘らず、非常に広範囲の真核細胞または原核細胞のいずれかの凍結保存に成功することが示された。
真核細胞のうち、いくつかの動物、植物または真菌細胞は成功裡に培養され急速凍結された。また、原核細胞のうち、いくつかの細菌種が、解凍後に生存可能であることが示された。
本発明の凍結保存のための方法は、哺乳動物細胞、特に初代細胞または不死化細胞株のいずれかに適している。
以下は、本発明の凍結保存方法に付すことができた細胞のタイプのリストである:
a)幹細胞(胚、胎児、新生児、成人)およびそれらの前駆細胞
−胚幹細胞株
−誘導多能性幹細胞
−精原(Spermatogonal)幹細胞
−胚幹細胞
−間葉系幹細胞
−内皮幹細胞、
−造血幹細胞
−神経幹細胞
−神経冠幹細胞
−胃腸幹細胞
b)体細胞
−内皮細胞、
−胃腸からの上皮細胞
−乳腺上皮細胞
−メラノサイト
−肺上皮細胞
−腎上皮細胞
−角化細胞
−尿路上皮細胞
−肝細胞
−角膜細胞
−レンズ細胞
−骨芽細胞、
−骨細胞
−象牙芽細胞
−軟骨細胞、
−靭帯細胞
−腱細胞
−腺細胞(脳下垂体細胞、唾液腺細胞、副腎、外分泌および内分泌腺膵細胞、ライディッヒ細胞)
−脂肪細胞、
−線維芽細胞
−網膜細胞
−ニューロン(ドーパミン作動性、GABA作動性、グルタミン作動性、コリン作動性、アドレナリン作動性ニューロン)
−膠細胞(星状細胞、乏突起膠細胞、シュワン細胞)
−平滑筋細胞
−骨格筋細胞
−心筋細胞
−免疫細胞(Bリンパ球、Tリンパ球、マクロファージ、好中性、樹状細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、ナチュラルキラー細胞、M細胞、マイクログリア)
c)遺伝子組換え細胞
d)癌細胞株
−HeLa、子宮頚部腺癌ヒト
−CCF−STTG1、星状細胞腫脳ヒト
−Hep G2、癌腫、肝細胞性肝臓ヒト
−SK−MEL−5、黒色腫、悪性皮膚ヒト
−Saos−2、骨肉腫骨ヒト
−WERIRb−1、網膜芽細胞腫目、網膜ヒト
e)不死化細胞株
−NuLi、ヒト気管支上皮
−CuFi、ヒト気管支上皮
−CHON−001、ヒト骨軟骨線維芽細胞、
−BJ−5ta、ヒト包皮線維芽細胞、
−hTERT−HME1(ME16C)、ヒト乳腺上皮、
−hTERT−HPNE、ヒト膵管上皮様、
−hTERT RPE−1、ヒト網膜色素上皮、
−NeHepLxHT、ヒト肝臓上皮様
−T HESC、ヒト子宮内膜線維芽細胞様ハイブリドーマ細胞株
f)植物細胞
−ブラウナンサス(Brownanthus corallinus)
−カルパンテア(Carpanthea pomeridiana)
−メイエラエ(Conophytum meyerae)
−デロスペルマ(Delosperma ecklonis)
−ハマミズナ(Sesuvium portulacastrum)
−スパルマンサス・トリコモナス(Sphalmanthus trichomotus)
−アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)
−ガラパゴスプレウロペタルム(Pleuropetalum darwinii)
−ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)
−クリヌム・モーレイ(Crinum x powellii hort.)
−カサランサス・ロンギフォリアス(Catharanthus longifolius)
−ディクティオフレバ・レオネンシス(Dictyophleba leonensis)
−サンユウカ(Ervatamia coronaria)
g)真菌細胞
糸状菌
−ダクリマイセス・デリクエスセンス(Dacrymyces deliquescens)
−フェンネルマイセス・リンデリ(Fennellomyces linderi)
−カニングハメラ・ブラケスリナ(Cunninghamella blakesleeana)
−トリポクラジウム・インフラタム(Tolypocladium inflatum)
−ラジオミセス・スペクタビリス(Radiomyces spectabilis)
−ワレミア・セビ(Wallemia sebi)
−ロフォデルミウム・セジチオサム(Lophodermium seditiosum)
酵母
−出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)
−カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)
−デバリオマイセス・ジャポニカス(Debaromyces japonicus)
−フェロマイセス・ポリボーラス(Fellomyces polyborus)
−ブレタノマイセス・アブチエンス(Brettanomyces abstinens)
−ハイフォピキア・バートニイ(Hyphopichia burtonii)
−クレクケラ・ブレビス(Kloeckera brevis)
h)細菌
−アシドバクテリウム・カプスラタム(Acidobacterium capsulatum)
−大腸菌
−サッカロコッカス・サーモフィラス(Saccharococcus thermophilus)
−ラクトバチルス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)
−バチルス・スリンギエンシス(Bacillus thuringiensis)
−緑膿菌
−エンテロコッカス−フェカーリス(Enterococcus faecalis)
本発明のもう一つの目的は、本発明方法によって入手可能な凍結CCC−細胞集合体または凍結人工細胞構築物または、凍結三次元複合組織集合体である。これらは、長期保存でき、必要な場合に「ジャスト・イン・タイムに」提供される細胞、細胞構築物または組織集合体の潜在的および実際的な永久源を示す。この複合物質は、解凍後にその三次元配置を保存し、それらが必要である部位にて細胞の固定化を保証する。
また、最後に、本発明方法により入手可能な凍結CCC−細胞集合体または凍結人工細胞構築物または凍結三次元複合組織集合体の解凍後の使用が本発明の目的である。
第1の適用は、再生医療中、すなわち、細胞または損傷した組織のin vivoでの埋込みのための解凍後のコラーゲン担体細胞集合体、人工細胞構築物または三次元複合組織集合体の使用を含む。in vivo埋込み研究は、CCCが生物学的適合性であり、宿主において免疫反応を触発しないことを示した。これは、機械的安定性および低下した厚みと一緒に、動物およびヒトにおける種々の臨床的適用のための細胞コロニー化インプラントとして特に注目されるこれらの解凍した生成物を作製する。凍結保存は、事前にインプラントを生成し、移植のために「ジャスト・イン・タイムに」それらを解凍することを可能にする。
また、CCCの高い機械的安定性(解凍後でさえ)は、それが周囲組織によって再吸収されるまで、移植の場合の初期相において、保護および安定化を提供する。
凍結/解凍されたインプラントはインプラントの移植患者のいずれの可能な免疫反応も回避または低下させるように異種の物に代えて自己の細胞を含有することが好ましい。
第2の適用は、in vitro試験系のための解凍後のコラーゲン担体細胞集合体、人工細胞構築物または三次元複合組織集合体の使用を含む。これらは、基礎研究における適用のため、または薬理学的物質、化学薬品または化粧品用の試験系として用いることもでき、それは動物試験の使用なくして、細胞活性物質を分析することを可能にする。薬理学的物質または化粧品を試験するための確立されよく知られた1つの系は、皮膚モデルである。このモデルは、本発明方法によりもちろん再生および凍結し得る。
本発明におけるようなそれらの三次元構造を保存しつつそれらの担体マトリックスと一緒の凍結/解凍複合細胞集合体の可能性は、医薬または生物工学産業における適用のための新しい選択を開く。本発明により調製された凍結保存された試験系は、輸送中に培養状態を変動することに起因するコンタミネーションまたは危険にさらされた細胞活力の不全のいずれの危険性もなくして送達され得る。
以下の実施例では、本発明を例示することが意図されるが、本発明の範囲の制限とみなされるべきでない。
実施例1:コラーゲン細胞担体の調製
1.1−本発明による平坦なフィルムとしての生成
50.0kgのウシ皮革スプリットを機械的に予め切断し、水で3回洗浄した(3回で50kg)。引き続いて、原料を150時間11.8のpH値の50kgの水中の0.29kgの水酸化カルシウムの懸濁液中でアルカリ処理した。アルカリ処理は、そのフロートのpHが0.6の値に達するまで、塩酸(水中の10重量%)の添加によって停止させた。次いで、フロートが2.8のpHを取るまで、反応混合物を水で再び濯いだ。次いで、得られた「コラーゲン皮」を、それらを粗く挽き、次いでそれぞれの穴部の連続的なより小さな直径を持つ一連の穴を空けたディスクを介して刻まれた物質を押圧することにより、温度制御(<24℃)下でゲル様の粘弾性塊に機械的に処理した。その収率は、78.1kgの「濃縮」コラーゲン塊であった。
この60.0kgの「濃縮」塊は、撹拌機および冷却ジャケットを装備した容器に移した。水(376.4kg)およびグリセロール(2.15kg)を撹拌下で添加した。同時に、pH値を塩酸で2.9に調節した。引き続いて、その混合物をホモジナイザーを通過させ、脱気し、次いで、コンベヤーベルト上のスリットノズルを介して押し出し、そのベルトコンベア上で、得られたゲルフィルムをトンネル乾燥機に通過させた。乾燥機に入る前に、それを気体アンモニアを用いて中和し、かくして、ゲルのpH値を上げた。ドライヤーの端にて、巻き取る前に、乾燥フィルムを再水和作用ゾーンに通過させた。
1.2−本発明による管状フィルムとしての製造:
「濃縮」塊を1.1と同様に製造したが、アルカリ処理の期間は、48時間まで低下させた。60.0kgの得られた「濃縮」コラーゲン塊を捏和機に移し、厳密な温度制御(<24℃)下で水(36.0kg)の徐々の追加によって混練下で希釈した。同時に、コラーゲン塊のpH値を2.8に調節した。得られたドウ(dough)をホモジナイザーに通過させ、次いで、一晩貯蔵して、20℃にて緩和させた。翌日、そのように得たコラーゲン塊を環状ノズルを介して押し出し、次いで、エンドレスの管状フィルムを生成した。チュービングが崩壊するのを防止し、コラーゲンを中和するために、空気および気体アンモニアの混合物を押出ヘッドにてチュービングに注入した。次いで、膨張した管状フィルムを一連の洗浄シャワー(水)を介して移し、最後の散水浴において、それに水中の4%グリセリンの溶液を撒いた。最後に、管状フィルムをトンネル乾燥機に通過させ、その終りにて、それをスキージー間の平面とし、リール上に捲いた。1.2下で記載した手順を異なる押出ヘッドを用いて2回行い、直径60mmを持つ1つの管状フィルムおよび直径115mmを持つものを得た。
得られた管状フィルムの小片を切り開き、平坦なフィルムを得た。
1.3 pH値の調整
1.1または1.2から得た平坦または管状フィルムのpH値をカルシウムおよびマグネシウム含有リン酸緩衝液[Ca++およびMg++を含有するリン酸緩衝液(PBS)(PAA H15−001)を用いることにより実験室の押出ラインから離して調節して、pH7.5〜pH7.2の生理的範囲を達成した。この終りにて、その対応するコラーゲンフィルムを5日間まで、撹拌下、緩衝系で洗浄した。緩衝液は1日2回交換した。
別法の手順において、1.1または1.2により得たコラーゲン膜を7.3のpH値を持つリン酸緩衝液含有グリセリン中に1時間浸した(リン酸緩衝液:15.6gのKHPO、71.3gのNaHPO×2HOおよび492.9gのグリセリンを7722gの蒸留水に溶解した)。その後、加工フィルムを排水したままとし、それを室温にて一晩乾燥させた場合に幅出しフレームに入れた。
1.4 さらなる所望の加工
蒸留水中で短い平衡後、コラーゲン膜を100%アセトンで処理して、水溶性蛋白質画分を沈殿させた。アセトンの除去後、乾燥した膜をカルシウムおよびマグネシウム含有リン酸緩衝液(g/l単位:KCl 0.2;KHPO 0.2;NaCl 8.0;無水NaHPO 1.15;H15−001中のCaCl2HO 0.132;H15−001中のMgCl−2HO 0.1)を各々用いて、1時間で3回洗浄した。その緩衝塩を除去するために、得られたフィルムを各々蒸留水中で1時間再度3時間洗浄した。
1.5 成型および滅菌
前記の手順(1.1〜1.4)のいずれかにより得た乾燥したコラーゲン平坦または管状フィルムをいずれかの方法で切断し、フィルム寸法と一致するいずれかの形状またはサイズのシートにパンチした。次いで、得られたシートを、25kGyまたは50kGyのベータまたはガンマ線照射により滅菌した。また、乾燥した管状フィルムも、同一方法でカットに切断し、照射した。
以下の表は、実施例1.1および1.2により得たいくつかの典型的なフィルムのパラメーターを示す:
Figure 0005746639
* -- = 検出せず
以下の分析方法を適用した:
ヒドロキシプロリン/アミド窒素アナログEP1676595(Geistlich Soehne AG)/HPLCでのグリセリン/Soxhlet抽出を介する脂肪/HPLCでのソルビトール/600℃、5時間のマッフルファーネス中の焼却後重量測定灰分)/150℃の乾燥キャビネット中の乾燥後の重量測定水含量/小片へのフィルムの切り取り、5%NaCl溶液中へのその切取部の挿入および10分後のガラス電極を用いる測定によるpH値/平衡湿度での10cm×10cm片の秤量による単位面積当たりの質量/パンチした試料ボディーの21℃/60%の相対湿度の空調および100mm/分の反転速度後のUTS万能試験機(モデル3/205, UTS Testsysteme GmbH)による縦(機械方向)および横の引張り強さの測定によるコラーゲンの定量化。
実施例2:付着性初代心筋細胞の凍結保存
培養した幹細胞および/または初代心臓細胞、例えば、心筋細胞の成功裡の凍結保存は、心疾患分野における将来の細胞ベースの治療の必須条件である。
生物学的適合性骨格上での付着培養した初代心筋細胞の凍結保存は、凍結した単細胞懸濁液に比較して、細胞生存、細胞の構成および細胞の生物学的機能に関していくつかの長所を与える。付着性初代心筋細胞の凍結保存を評価するために、心臓細胞を胎仔マウス(E15)から単離し、実施例1により調製したコラーゲン細胞担体上で培養した(図5を参照)。その後、細胞を接種した骨格を3週間液体窒素中で凍結し、引き続いて、解凍プロセス後に分析した。
胎仔マウスの心臓を調製し、ハンクス平衡塩溶液緩衝液(PAA, Pasching, Austria)中で収集した。心室を切開し、0.05%(w/v)DNAseI(Sigma, Frickenhausen, Germany)および0.2%(w/v)パパイン(Sigma)を含有するパパイン消化溶液(DMEM/F12、PAA)中で37℃にて30〜60分間培養した。培養中に、組織をファイアポリッシュ青色チップで15分毎に注意深く粉砕した。酵素反応を停止するために、ウマ血清を10%(v/v)の最終濃度まで添加した。その後、心室組織をファイアポリッシュ黄色チップで粉砕して、単細胞懸濁液を得た。この細胞懸濁液を5分間200gにて遠心分離し、残りの細胞ペレットを10%(v/v)FCSを補足したDMEM/F12媒体中で再度懸濁した。第2の遠心分離工程後、細胞数および生存率をトリパンブルー染色により血球計算器中で決定した。その後、心筋細胞を、cm当たり20,000〜100,000個の細胞間の密度にて実施例1で調製したコラーゲン細胞担体上に接種し、37℃および5%COにて湿潤培養器中で7日間培養した。培養媒体を3日毎に新しくし、それはDMEM/F12(PAA)、10%の成体ウマ血清(Invitrogen, Karlsruhe, Germany)、ペニシリン(100 U/ml, PAA)、ストレプトマイシン(100 μg/ml, PAA)、L−グルタミン(2 mM, PAA)、インスリン/トランスフェリン/セレナイトミックス(selenite mix) (1:100, Invitrogen)、Albumax (1 mg/ml, Invitrogen)、ヒドロコルチゾン(1 μM, Sigma)、グルカゴン(14.3 nM, Sigma)、3,3',5'−トリヨード−l−チロニン(1nM, Sigma)、アスコルベート−2−ホスフェート(200 μM, Sigma)、リノール酸(20 μM, Sigma)、エストラジオール(10 nM, Sigma)よりなった。
これらの培養条件下で、付着性心筋細胞はそれらの自律的拍動能力を示した。
凍結保存のために、細胞を接種した骨格をcryotube (Nalge Nunc International Corp., Roskilde, Denmark)に移し、培養媒体をcryomedium(ペニシリン/ストレプトマイシン、20%(v/v)FCSおよび10%(v/v)DMSO(Sigma)で補足したHEPES緩衝DMEM)により置換した。骨格含有cryotubeを標準化凍結容器("Mr. Frosty", Nalge Nunc International Corp., Roskilde, Denmark)を用いて冷却した。冷却、保存および解凍プロセスは製造者の勧めにより行った。
細胞を接種した骨格を−150℃未満の液体窒素中で22日間貯蔵した。その後、構築物を解凍し、事前に暖めた培養媒体中で3回洗浄した。解凍後の最初の2日以内に、培養した心筋細胞は、それらの自律的細胞収縮を開始した。解凍した細胞を接種したコラーゲン細胞担体の収縮性(1分間当たり26回の収縮)をビデオ顕微鏡法によって記録した。
これは、凍結保存および引き続いての解凍を受けた後に、コラーゲン細胞担体上に接種した心筋細胞がそれらの自律的細胞収縮を再開する当該技術分野における最初の言及である。
実施例3:付着性SAOS−2細胞の長期的凍結保存
付着性細胞の長期的凍結保存を分析するために、骨肉腫細胞株SAOS−2を、実施例1により調製したコラーゲン細胞担体上で培養し、液体窒素中で230日間貯蔵した。解凍プロセス後、付着性細胞を細胞増殖アッセイによって分析した。
SAOS−2細胞をcm当たり25,000個の密度で実施例1のコラーゲン細胞担体上に接種し、37℃および5%COにて湿潤培養器中で3日間培養した。培養媒体はペニシリン/ストレプトマイシンおよび10%(v/v)FCSを補足したHEPES緩衝DMEM(PAA)よりなった。凍結保存について、これらの細胞を接種した骨格をcryotubeに移し、培養媒体をcryomedium(ペニシリン/ストレプトマイシン、20%(v/v)FCSおよび10%(v/v)DMSOで補足したHEPES緩衝DMEM(Sigma))と置換した。コラーゲン細胞担体含有cryotubeは、標準化凍結容器("Mr. Frosty", Nalge Nunc International Corp., Roskilde, Denmark)を用いて冷却した。冷却、保存および解凍プロセスは製造者の勧めにより行った。
細胞を接種した骨格を−150℃未満の液体窒素中で230日間貯蔵した。その後、構築物を解凍し、事前に暖めた培養媒体中で3回洗浄し、さらに4日間培養を維持した。解凍した細胞の増殖能力を分析するために、ブロモデオキシウリジン(BrdU)増殖アッセイ(Roche, Mannheim, Germany)を製造者の勧めにより行った。かくして、付着性SAOS−2細胞をBrdU(10μM)と1時間培養し、氷冷70%(v/v)エタノールで固定し、BrdU免疫蛍光法により染色した。BrdU陽性細胞の定量化は、全体の細胞集団の41%±7が培養の1時間以内に細胞周期のS相中にBrdUを取り込むことを明らかにした(図6を参照)。
データは、コラーゲン細胞担体上に接種した付着性細胞が長期的な凍結保存の後にさえ高レベルのそれらの増殖能力を維持することを示す。
実施例4:Saos−2細胞の細胞培養における種々のコラーゲンマトリックスの性能の比較
Rothamel ら (2003 Clin. Oral Imbl. Res. 15:443-449)は、細胞培養実験において商業的に入手可能なコラーゲン膜の異なる性能を報告した。より詳しくは、彼らは、4つの異なるコラーゲン膜上にSaos−2細胞(200/mm)を接種し、7日間培養後に膜上に存在する細胞数をカウントした。得られた結果を以下にまとめる。
Figure 0005746639
* 方法論的な詳細については、オリジナル文献を参照
細胞培養処理したプラスチック上での培養ならびに接種した初期の細胞数に比較して、調べたコラーゲン膜上での細胞カウントは、大幅に低かった(0%〜21%)。さらに、細胞の形状は丸味を帯び、これはマトリックスに対して低い付着効率を示すことが報告された。
さらにもう一つの商業的に入手可能なコラーゲン細胞担体の「Collagen vitrigel」 (Asahi Glass Co., LTD., Tokyo, Japan)の性能を評価するために、Saos−2細胞を接種(250/mm)し、製品小冊子の指示に従い6日間培養した(n=4):
Figure 0005746639
また、「Collagen Vitrigel」上での培養は、細胞培養処理プラスチックと比較して、細胞数がかなり低かった(46%)。細胞が丸い形態学も明らかにしたという観察と関連して、このマトリックスは、付着性細胞の付着および増殖についての能力を制限したようである。
類似する実験において、Saos−2細胞を本発明の凍結保存方法のコラーゲン細胞担体(CCC)成形部上に接種した(250/mm)。4日間の培養後、以下のデータを得た(n=6):
Figure 0005746639
4日間の培養後、CCC上の細胞数は、細胞培養処理プラスチックと比較して、ほんのわずか低かった(85%)。顕微鏡下で、細胞は平坦な拡張形状を示し、これは、付着依存性細胞の付着および増殖を促進するために、CCCマトリックスが優れた環境条件を与えるという発見を確証させる。
全体として、結果は、細胞培養中に異なるコラーゲンマトリックスの性能におびただしい差が存在することを明らかにする。実施例1において対処した特定の特徴を持つコラーゲン細胞担体(CCC)の使用は、他のコラーゲンマトリックスの細胞培養にかなりの改善を示す。したがって、凍結保存におけるマトリックスとしてその使用は、先行技術と比較してかなりの方法論的な改善を示す。
実施例5:凍結保存実験における「Collagen vitrigel」(Asahi Glass Co., LTD., Tokyo, Japan)の使用
Saos−2細胞を「Collagen vitrigel」(Asahi Glass Co., LTD., Tokyo, Japan)として知られたコラーゲンマトリックス上に25,000/cmの密度にて接種し、37℃および5%COにて湿潤培養器中で4日間培養した。培養媒体は1% ペニシリン/ストレプトマイシン、1% Lグルタミンおよび10%(v/v)FCSを補足したHEPES緩衝DMEM(PAA)からなった。凍結保存のために、細胞を接種した骨格をそれらのプラスチック支持リングから切り抜き、cryotubeに移した。さらなる進行は実施例3に開示したものと類似した。細胞を接種した骨格を8日間−150℃未満の液体窒素中に貯蔵した。その後、構築物を解凍し、事前に暖めた培養媒体で3回洗浄し、さらに3日間培養を維持した。984,000個の死滅細胞および112,600個の生細胞を洗浄後の上清中に見出した。BrdUおよびDAPIでの免疫組織学的染色は、細胞担体に付着する細胞がもはや存在しないことを明らかにした。
実施例2および3の結果と実施例5において得たものとを比較すると、本願明細書に記載したコラーゲン細胞担体を特に含む凍結保存方法の優位性が明らかとなる。

Claims (15)

  1. a)150μm未満の厚み、10〜170g/mの単位面積当たりの質量および以下の組成:
    i)コラーゲン[%重量]:30〜80、
    ii)アミド窒素[%重量]:0.06〜0.7、
    iii)ポリオール[%重量]:0〜50、
    iv)脂質[%重量]:0〜20、
    v)水[%重量]:5〜40
    を有する安定なコラーゲン細胞担体に、細胞構築物または三次元組織集合体に適合する1もしくはいくつかのタイプの細胞または異なるタイプの細胞を接種し、
    ここに、コラーゲン細胞担体のコラーゲンは架橋され、
    b)コラーゲン細胞担体へのそれらの付着まで細胞を培養し、
    c)非付着性細胞を洗い流し、
    d)凍結媒体中で付着性細胞を含むコラーゲン細胞担体を凍結することを含む、1またはいくつかのタイプの細胞、細胞構築物または三次元複合組織集合体の凍結保存および長期保存のための方法。
  2. 所望の細胞構築物または三次元組織集合体を形成する1つのタイプまたはいくつかのタイプの細胞が、コラーゲン細胞担体の両側上に接種されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. コラーゲン細胞担体の厚みが、80μm未満または40μm未満であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. コラーゲンが、I型コラーゲン、またはI型コラーゲンとIII型コラーゲンとの混合物、またはI型コラーゲンおよび/もしくはIII型コラーゲンとエラスチンとの混合物であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  5. ポリオールが、グリセロール、エチレングリコール、ブテンジオール、プロペンジオール、ソルビトールもしくは他のヘキシトール、キシリトールもしくは他のペンチトールならびにその混合物から選択されることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  6. 脂質が植物油であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  7. コラーゲン細胞担体が、ラミニン、フィブロネクチン、エラスチンまたはヒアルロン酸から選択される細胞間マトリックスの構造蛋白質で、あるいはアパタイトで、または成長因子、サイトカイン、誘導分子もしくは抗体から選択される機能分子で被覆されることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  8. 凍結媒体が、ジメチルスルホキシド(DMSO)、トレハロース、グリセリンまたはヒドロキシエチル澱粉(HES)を含むことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  9. 付着性細胞が、真核細胞もしくは原核細胞であるか、または遺伝子組み換え真核細胞もしくは原核細胞であることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  10. 真核細胞が植物または物の細胞であることを特徴とする請求項記載の方法。
  11. 動物細胞が、初代細胞または不死化細胞のいずれかの哺乳動物細胞であることを特徴とする請求項10記載の方法。
  12. 細胞が、非ヒト胚幹細胞株、誘導多能性幹細胞、精原幹細胞、胚幹細胞、間葉系幹細胞、内皮幹細胞、造血幹細胞、神経幹細胞、神経冠幹細胞または胃腸幹細胞、内皮細胞、胃腸からの上皮細胞、乳腺上皮細胞、メラノサイト、肺上皮細胞、腎上皮細胞、角化細胞、尿路上皮細胞、肝細胞、角膜細胞、レンズ細胞、骨芽細胞、骨細胞、象牙芽細胞、軟骨細胞、靭帯細胞、腱細胞、脳下垂体細胞、唾液腺細胞、副腎細胞、外分泌および内分泌腺膵細胞、ライディッヒ細胞、脂肪細胞、線維芽細胞、網膜細胞、ドーパミン作動性ニューロン、GABA作動性ニューロン、グルタミン作動性ニューロン、コリン作動性ニューロン、アドレナリン作動性ニューロン、星状細胞、乏突起膠細胞、シュワン細胞、平滑筋細胞、骨格筋細胞、心筋細胞、Bリンパ球、Tリンパ球、マクロファージ、好中性、樹状細胞、肥満細胞、好酸球、好塩基球、ナチュラルキラー細胞、M細胞またはマイクログリア、遺伝子組換え細胞
    HeLa、CCF−STTG1、Hep G2、SK−MEL−5、Saos−2またはWERI−Rb−1、NuLi、CuFi、CHON−001、BJ−5ta、hTERT−HME1(ME16C)、hTERT−HPNE、hTERT RPE−1、NeHepLxHTまたはHESC、ブラウナンサス(Brownanthus corallinus)、カルパンテア(Carpanthea pomeridiana)、メイエラエ(Conophytum meyerae)、デロスペルマ(Delosperma ecklonis)、ハマミズナ(Sesuvium portulacastrum)、スパルマンサス・トリコモナス(Sphalmanthus trichomotus)、アオゲイトウ(Amaranthus retroflexus)、ガラパゴスプレウロペタルム(Pleuropetalum darwinii)、ヒガンバナ科(Amaryllidaceae)、クリヌム・モーレイ(Crinum x powellii hort.)、カサランサス・ロンギフォリアス(Catharanthus longifolius)、ディクティオフレバ・レオネンシス(Dictyophleba leonensis)またはサンユウカ(Ervatamia coronaria)から選択されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1記載の方法。
  13. 請求項1または2に記載の方法により得ることができる凍結コラーゲン細胞担体細胞集合体または凍結人工細胞構築物もしくは三次元複合組織集合体。
  14. 再生医療に用いる請求項13記載の解凍されたコラーゲン担体細胞集合体、人工細胞構築物または三次元複合組織集合体。
  15. 礎研究またはin vitro試験系のための請求項13に記載の解凍されたコラーゲン担体細胞集合体、解凍された人工細胞構築物または三次元複合組織集合体の使用
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