JP5744454B2 - ユーザが選択可能な複数の動作モードを有する荷電粒子ビーム・システム - Google Patents

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Description

本発明は、ユーザが選択可能な複数のモードで動作することができる荷電粒子ビーム・システムに関する。
ナノテクノロジの多くの領域は、加工物を改変するための精密ツールとして集束荷電粒子ビームを利用する。この改変は、集束荷電粒子ビームによって加工物をあるパターンで走査して、エッチング前駆体ガスを使用し、または使用せずに材料を除去し、あるいは荷電粒子ビームの付着または付着前駆体ガスのビーム誘起分解によって材料を付加することによって達成される。パターン形成中のミリング(milling)プロセスまたは付着プロセスの進捗はしばしば、画像化(imaging)プロセスによって監視される。一般に、ミリングおよび付着中、集束荷電粒子ビームは基板の表面にわたって所定のパターンでベクタ走査される。このベクタ走査プロセスは、ビームの進行方向に対して垂直に導かれる静電または磁気双極子場を発生させるビーム偏向器によって実施される。通常は、ビームをオンおよびオフにする「ビーム・ブランキング(beam blanking)」と呼ばれるプロセスを実施する手段も使用される。ミリング・プロセスは、ビーム中の荷電粒子の高い原子量および高いエネルギーを利用して基板から原子をはじき出し、それによって基板表面に、あるパターンを「ミリング」する。ミリングされるパターンは、基板表面にわたる荷電粒子ビームの軌道に対応する。付着プロセスは、基板表面に付着させる材料を含む、より低エネルギーの原子イオンまたは分子イオン・ビームを利用することができる。付着するパターンは、基板表面にわたるイオン・ビームの軌道に対応する。他の実施形態では、付着プロセスが、基板表面において付着前駆体ガスの分解を引き起こす電子ビームを利用することができる。多くの場合に、荷電粒子ビームによる材料の除去速度または付着速度を正確に計算することは不可能であり、したがって、エッチングまたは付着の進捗を監視するある手段の使用が望ましい。この監視プロセスは「画像化」と呼ばれ、このプロセスでは一般に、表面をビームで、X−Yラスタ・パターンまたは蛇行パターンで走査して、ある形態の画像化信号を生成し、次いでこの信号を使用して表示画面の強度を変調し、ミリングまたは付着プロセスを実施した表面の画像を生成する。先行技術には、画像化プロセスに対して使用されているいくつかの方法があり、以下にそれらを説明する。
ミリング・プロセスと画像化プロセスを単一のシステム内で組み合わせる1つの方法が、合金イオン源とカラム内(in−column)質量分析計とを使用する集束イオン・ビーム(FIB)システムである。このようなシステムの一例が、1990年5月29日に発行された「Focused Ion Beam Column」という名称の米国特許第4,929,839号に記載されている。液体金属イオン源が使用され、その液体金属は、2種類以上の原子種を含む合金である。一例は、ケイ素−金共晶合金であり、この合金は、ケイ素または金のいずれの融解温度に比べても共晶融解温度が非常に低い(「深い(deep)」共晶)。このイオン源によって生成されるビームは、ケイ素イオン種と金イオン種の両方を含み、これらの両方のイオン種はしばしば、イオン1つにつき1つおよび2つの正電荷を有する。このFIBカラムでは、第1の静電レンズと第2の静電レンズの間に、E×Bフィルタ(「ウィーン・フィルタ(Wien filter)」)が位置する。E×Bフィルタ内の交差電磁界を適切に調整することによって、フィルタに入ったイオン・ビームから単一のイオン種を選択して、偏向させずにE×Bフィルタを通過させることが可能である。他のイオン種は全て偏向して軸を外れ、アパーチャ(aperture)に衝突し、したがって基板表面に集束させるビームから排除される。ミリングに対しては、一価または二価の両方の金イオンを、基板に集束させるビームとして選択することができる。金イオンの大きな原子量は一般に非常に高いミリング速度を生み出す。画像化に対しては、E×Bフィルタ内の電界および/または磁界強度が異なる値にセットされ、それにより、一価または二価のケイ素イオンが、基板に集束させるビームとして選択される。ケイ素イオンの低い原子量は比較的に低いスパッタリング速度を生み出し、それにより損傷をほとんど生じさせずに基板を画像化することができる。E×Bフィルタの電界および/または磁界強度の変更は高速に実施することができるため、ミリングと画像化を単一のツール内で組み合わせるこの方法は、ミリングと画像化を高速に切り換えることができるという利点を有する。欠点としては、高価で寿命の短い合金液体金属源が必要なこと、カラム内のE×Bフィルタのコストおよび追加される複雑さなどがある。
ミリングと画像化の両方を単一のツール内に組み込む別の方法は、FEI Company社のExpida 1255Sのデュアル・ビーム・システムによって例示される。このツールでは、画像化用の高分解能電子ビーム・カラムとミリング用のイオン・ビーム・カラムの2つの別個のカラムが使用される。この方法の明らかな利点は、2つの機能に対して別々のカラムが使用されるため、それらの個々の役割に対してカラムを別々に最適化することができることである。イオン・カラムはミリングのためだけに使用され(画像には使用されず)、電子カラムは画像化のためだけに使用される(ミリングには使用されない)。この方法の欠点は、2つのカラムのコストおよび複雑さが足し合わされること、ならびに一方のカラムの下からもう一方のカラムの下へ基板を精確に移動させる必要があることである。2つのカラム間の相対的な位置決めの誤差が、ミリングするパターンの所望の位置に対するミリング・ビームの位置決めの誤差につながる可能性がある。
ミリングと画像化とを単一システム内で組み合わせる別の方法は、ガリウムなどの液体金属を含む源を含む単一のカラムを使用する単純な方法である。この場合には、2つのモードに対する源およびカラムの動作パラメータを全く同じにすることができる。ミリング・モードと画像化モードとの違いは単に、基板表面にわたってビームを移動させる方法によって決定される。例えば、ミリング時には、基板表面のいくつかの位置にビームを順番にベクタ走査し、それぞれの位置に、基板からのスパッタリングによってかなりの材料の除去を引き起こすのに十分な時間、ビームが留まるようにすることができる。画像化時には、それぞれの画素に留まる時間をミリング操作に対するものよりもはるかに短くして、ビームを基板表面にわたってラスタ走査し、それによって、画像化中の基板のミリングを最小化することが考えられる。この方法では、液体金属イオン源(LMIS:liquid metal ion source)が、一定の動作温度ならびに固定された抽出電圧およびヒータ・フィラメント電流を維持することによって、固定された源性能(角強度(angular intensity)および輝度(brightness))で動作する。いくつかの場合には、ミリング・モードと画像化モードに対して異なるビーム画定アパーチャを使用して、画像化に対する高い空間分解能、およびミリング中の(より低い空間分解能での)より高い基板スパッタリング速度を可能にすることができる。しかしながら、画像化モードでは、非常に多くのビーム電流がビーム画定アパーチャに衝突するため、望ましくないアパーチャ腐食が起こる可能性がある。この方法の利点は、イオン源およびカラムが単純であることである。明らかな欠点は、画像化によっても基板(ラスタ・パターンの領域)がかなりミリングされ、それにより、ミリングすることが意図されていない領域に望ましくない損傷が生じる可能性があることである。半導体デバイスおよびMEMS構造のミリングなどの多くの用途では、このような損傷が許容されないことがある。
米国特許第4,929,839号 米国特許第7,241,361号 米国特許第4,556,794号
本発明の目的は、複数のモードで選択的に動作することができるように、集束荷電粒子ビーム・システムを構成することにある。
各モードは、記憶された動作パラメータによって特徴づけられる。オペレータによって、あるいは予めプログラムされた命令によってあるモードが選択されると、システムは、これらの記憶された値に従って、荷電粒子ビーム源の動作パラメータを設定する。一実施形態では、システムがプラズマ・イオン源を含み、プラズマ源動作パラメータは例えば、プラズマ室ガス、プラズマ室内のガス圧、プラズマに供給する電力、ならびに源および抽出電極の電圧(抽出電極間電圧を制御する)を含むことができる。いくつかの実施形態では、選択されたモードに従って、ビーム画定アパーチャ、レンズ電圧などのカラム動作パラメータも設定される。
以上では、以下の本発明の詳細な説明をより理解できるように、本発明の特徴および技術上の利点をかなり広く概説した。以下では、本発明の追加の特徴および利点を説明する。開示された着想および特定の実施形態を、本発明と同じ目的を達成するために他の構造を変更する、または設計するベースとして容易に利用することができることを当業者は理解すべきである。さらに、このような等価の構造は、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨および範囲を逸脱しないことを当業者は認識すべきである。
次に、本発明および本発明の利点のより徹底的な理解のため、添付図面に関して書かれた以下の説明を参照する。
組合わせたミリング/画像化プロセスを実施することができるイオン・ビーム・システムの概略図である。 図1のイオン・ビーム・システムについて適切な動作モードを選択するための流れ図である。 図1のイオン・ビーム・システムにおいてミリング・モードの動作パラメータを設定するための流れ図である。 図1のイオン・ビーム・システムにおいて画像化モードの動作パラメータを設定するための流れ図である。 源電力に対してプロットした輝度の低減および角強度のグラフである。 源電力に対してプロットした輝度の低減および仮想源のサイズのグラフである。 画像化モードとミリング・モードの間で交互に切り換わる図1のイオン・ビーム・システムの時間に対する源電力のグラフである。 移動式ビーム画定アパーチャ・アセンブリを使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。 移動式ビーム画定アパーチャ・アセンブリを使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、ファイン分解能ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。 2重偏向アパーチャ選択装置を使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。 2重偏向アパーチャ選択装置を使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、ファイン分解能ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。 電子式可変アパーチャを使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。 電子式可変アパーチャを使用した集束荷電粒子ビーム・カラムであって、ファイン分解能ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラムの概略図である。
本発明は、複数の動作モード間で切換え可能な荷電粒子ビーム・システムを対象とし、複数の動作モードはそれぞれ、記憶された一組の動作パラメータによって特徴づけられる。システム動作パラメータは、荷電粒子ビーム源の動作を特徴づける源動作パラメータと、集束カラムの動作を特徴づけるカラム動作パラメータとを含む。本発明の実施形態は、表面をミリングする間に基板表面を定期的に画像化する手段と組み合わされた最大処理速度を提供する(全体の処理時間を短縮する)ために、(材料をミリングし、または付着させることによって)基板を処理することと、基板表面を画像化することの両方が可能である。この画像化プロセスは、基板表面に対する最小限のミリングまたは付着効果を有し、あるいは基板表面に対するミリングまたは付着効果を全く有しないことが好ましく、ミリングまたは付着プロセスの進捗の正確な評価を可能にするため、十分な信号対雑音比での画像の高速取得を可能にしなければならない。正確な画像化は、ミリングまたは付着プロセスに対する終点検出能力を提供する。すなわち、所定のミリング深さ指定と比較して、浅すぎたりまたは深すぎたりしないミリングを可能にし、あるいは所定の付着厚さ指定と比較して、薄すぎたりまたは厚すぎたりしない付着を可能にする。すなわち、加工物は、処理に対して最適化された動作モードで処理され、画像化に対して最適化された異なる動作モードに変更することによって、処理結果を観察することができる。画像に示されたものに応じて、システムは例えば、処理を継続するために同じ処理モードへ戻り、またはより低速でより高分解能の処理モードなどの異なる処理モードに切り換わり、あるいは処理を止めることができる。
本発明の一実施形態は、誘導結合プラズマ(ICP:inductively−coupled plasma)イオン源を使用した集束イオン・ビーム・システムにおける2つの動作モードを提供し、「画像化」モードは一般に、基板の表面の微細構造を画像化し、基板の表面に微細構造をミリングするために使用され、「ミリング」モードは一般に、同じ基板の材料をより高速にバルク・ミリングするために使用される。ICP源は、1つまたは複数のイオン・レンズを備えるイオン・カラムによって基板の表面または表面付近に結像される仮想イオン源(virtural ion source)を形成する。イオン・カラム・レンズは一般に円形静電レンズであるが、代替として、円形磁気レンズ、あるいは光軸に対して垂直な全ての方向の実質の集束効果を与えるように構成された2つ以上の静電または磁気四極子(quadrupole)の組合せとすることもできる。
システム動作モードはそれぞれ、一組の動作パラメータによって特徴づけられ、これらの動作パラメータは、ICPイオン源への高周波(RF)電力、ICPイオン源エンクロージャ内のガス圧、抽出電極間電圧などの源動作パラメータを含むことができる。いくつかの実施形態では、画像化モードとミリング・モードの間で、イオン・カラム内のレンズ上の集束電圧、または基板におけるビーム半角(half−angle)を画定するために使用される特定のビーム画定アパーチャを含む、カラム動作パラメータなどの他のパラメータを変更することもできる。いくつかの実施形態では、動作モードの選択が単に、ICPイオン源へのRF電力の選択によって決定される。他の実施形態では、画像化動作モードまたはミリング動作モードを選択するために、2つ以上のパラメータを変更することができ、これらのパラメータのうちの1つのパラメータが、ICPイオン源へのRF電力である。
一実施形態では、システムが、イオン・カラムによって基板の表面または表面付近に続いて集束される高エネルギー・イオン・ビームを生成する誘導結合プラズマ(ICP)イオン源などのプラズマ源を使用した集束イオン・ビーム・システムを使用した基板のビーム誘起ミリングまたは画像化を提供する。ICPイオン源の設計は当業者によく知られている。誘導結合プラズマ・イオン源の一例が、参照によって本明細書に組み込まれる2007年7月10日に発行された米国特許第7,241,361号に記載されている。
イオン・カラムは、ICPイオン源によって形成された仮想源の像を、イオン・スパッタリングによって所定のパターンをミリングする基板の表面または表面付近に集束させる。イオン・カラムは1つまたは複数のイオン・レンズを備え、このイオン・レンズは一般に、集束静電界を発生させるために電圧が印加される2つ以上の電極を備える静電レンズである。ICP源によって形成されるイオン・ビームがこれらのレンズを通過するときに、ビーム中のイオンは、イオン・カラムの光軸に向かって偏向されて、実質の正の集束効果を生み出す。代替イオン・レンズは、2つ以上の磁極片を備えることができ、これらの磁極片間には、磁気コイルまたは永久磁石によって強い磁界が生み出される。他の代替イオン・レンズは、「強集束(strong focusing)」構成の2つ以上の四極子の組合せを備えることができる。レンズ設計における「強集束」は、静電または磁気円形レンズの場合のように2次ではなく、電界強度において1次である集束効果を意味する。いくつかの実施形態では、四極子を、高電圧源に接続された4つ以上の電極を備える静電四極子とすることができる。他の実施形態では、これらの四極子を、それぞれが磁気コイルによって励磁された4つ以上の磁極片を備える磁気四極子とすることができる。これらのさまざまなタイプのイオン・レンズの設計は当業者によく知られている。
集束イオン・ビームが基板表面に衝突すると、「ミリング」と呼ばれるプロセスにおいて、イオンの高いエネルギーおよび高い原子量によって、基板表面から原子がはじき出される。イオン種(具体的には原子量)およびイオンのエネルギー、ならびに基板の組成によって、イオン・ミリング速度は広範囲に変動する。イオン・ビームの存在下でさまざまな組合せの前駆体ガスを使用することによって、ミリング速度を増大させ、またはミリングの選択性を向上させることができる。多くの場合、ミリング速度を精確に予測することはできない。非常に精確なミリング・パターン(すなわち精確な材料除去深さ)が望ましい場合には、どれくらいの材料が既に除去されたのか、したがって所望のミリング深さを達成するためにあとどれくらい除去すればよいのかを決定するために、ミリング・プロセス中のさまざまな段階において基板表面を画像化する必要があることがある。基板を画像化するこのプロセスは、ミリング・モードと同時に実行し、または、ミリング操作中にイオン源およびイオン・カラムに対して使用される動作パラメータとは異なる動作パラメータを有するイオン源およびイオン・カラムの別個の動作モードとして実行することができる。
ミリング・モード時には、イオン・ビームを、ミリングする所定のパターンに対応する基板表面のさまざまな位置に移動させる。ある場合には、パターンの異なる部分を異なる深さにミリングする必要がある。他の場合には、パターンを同じ深さにミリングする。ミリング深さは一般に、ミリング時間の単調増加関数であるが、深さの増大に伴う基板組成の変化、再付着効果(すなわち、ミリングされ、1つの領域から除去された材料が、ミリング中のパターンの別の部分に再付着する効果)などの因子のため、必ずしもミリング時間に正比例するとは限らない。ミリング・モードに関して、最も望ましい源動作特性は、高い角強度および高い源輝度である。ミリング・モードは、50pAから1mAのビーム電流を供給することが好ましい。ミリング・モード電流は、好ましくは約100pAよりも大きく、好ましくはケイ素で約0.03μm3/秒よりも大きい材料除去速度を提供し、より好ましくは200pAよりも大きく、好ましくはケイ素で約0.06μm3/秒よりも大きい材料除去速度を提供し、よりいっそう好ましくは1nAよりも大きく、好ましくはケイ素で約0.3μm3/秒よりも大きい材料除去速度を提供し、さらに好ましくは500nAよりも大きく、好ましくはケイ素で約150μm3/秒よりも大きい材料除去速度を提供する。
画像化モード時には一般に、イオン・ビームを、X−Yラスタ・パターン、蛇行パターンなどの所定のパターンで移動させる。イオン・ビームが基板表面に衝突すると、イオン・ビームによって照射された表面の領域から、2次電子、後方散乱1次ビーム・イオン、基板材料からのイオン、基板材料からの中性原子またはラジカルなどのいくつかの粒子が放出されることがある。基板表面から放出されたこれらの粒子を検出器によって集めることができ、検出器は、検出器に衝突した粒子束の関数である信号を生成する。次いで、この信号を使用して、陰極線管、フラット・パネル・ディスプレイなどの表示画面の強度を変調し、それによってミリング中の基板の画像を、集束イオン・ビーム・システムのオペレータに提示することができる。あるいは、より自動的なシステム構成では、(「フレーム・グラバ(frame grabber)」などの画像メモリに記憶された)画像を、オペレータが介在し、または介在せずに、画像処理ソフトウェアによって解析することができる。次いで、このように生成された画像解析を使用して、ミリング・プロセスが完了したかどうかを判定し、または残りのミリング時間を推定することができる。画像化モードでは、最も望ましい源性能は、ICPイオン源を出たイオンの低いエネルギーの広がり、および小さな仮想源サイズに起因して、源輝度が大きく低減することである。これらの源特性は、画像化を最適化するための、表面における微細な低電流イオン・プローブの生成を可能にする。したがって、画像化モードでは、試料に衝突する電流を制限することが好ましい。画像化モードにおけるビーム電流は、好ましくは200pA未満、より好ましくは約100pA未満、一般に1pAから100pAである。
本発明の実施形態は、ICPイオン源の動作パラメータ、(いくつかの実施形態では)さらにイオン・カラム動作パラメータを、ミリング、付着または画像化プロセスを最適化するための上記の要件を満たすように変更することによって、FIBシステムの全体性能を最適化する。動作モードの選択は、FIBシステムのオペレータがユーザ・インタフェースを介して手動で実行し、またはFIBシステム・コントローラによって自動的に実行することができる。動作モードが選択された後、システムは、その選択されたモードに対する記憶された動作パラメータにシステムを自動的に調整することが好ましい。FIBシステム性能の最適化は、(アパーチャの交換などの)必要な保守間のツール寿命の考慮と、基板表面または基板表面付近のビーム特性の考慮の両方を含むことがある。ツール寿命最適化の一例としては、アパーチャに対するスパッタリング損傷を最小化するために、源放出電流をより低いレベルに低減させることが考えられる。基板表面または基板表面付近のビーム特性には、ビーム・エネルギー、ビーム電流およびビーム直径、ならびにビーム種(電子、原子イオンまたは分子イオン)、イオンの電荷極性(正または負)およびイオンの電荷状態(一価または二値)を含めることができる。
図1は、ユーザが選択可能な複数のモードを実現することができるイオン・ビーム・システム10の概略図を示す。以下では、図面を用いて、ミリング・プロセスおよび画像化プロセス用の2つのモードを実現するシステムを説明する。イオン・カラムの頂部に、電磁エンクロージャ101、源室102および誘導コイル105を備える誘導結合プラズマ(ICP)イオン源100が取り付けられている。2本の無線周波(RF)同軸ケーブル114によって、マッチングボックス(match box)112に無線周波(RF)電源113が接続されている。マッチングボックス112は、2本のRF同軸ケーブル111によって誘導コイル105に接続されている。誘導コイル105は、源室102と同軸に取り付けられている。誘導コイル105と源室102内で発生したプラズマとの間の静電結合を低減させるため、任意選択で、誘導コイル105の内側に、源室102と同軸にスプリット・ファラデー・シールド(図示せず)を取り付けることができる。ICPイオン源100内でスプリット・ファラデー・シールドを使用すると、ICPイオン源100の底部からイオン・カラム内へ抽出されるイオンのエネルギーに対する誘導コイル105の両端の高電圧(一般に数百ボルト)の影響が最小限になる。その結果、ビーム・エネルギーの広がりがより小さくなり、基板表面または基板表面付近における集束荷電粒子ビームの色収差が低減する。
源室102内のプラズマの存在は、プラズマによって放出され、光ファイバ109の内端によって集められ、光ファイバ109を通してプラズマ光検出部110に送られる光を使用して検出することができる。プラズマ光検出部110によって生成された電気信号が、ケーブル802を通してプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)800に伝えられる。プラズマ光検出部110によって生成されたこのプラズマ・オン/オフ信号は次いで、PLC800から、ケーブルないしデータ・バス801を通して、プラズマ源制御ソフトウェアを実行するプラズマ源コントローラ900に送られる。ケーブルないしデータ・バス901を通して、プラズマ源コントローラ900からの信号を集束イオン・ビーム(FIB)システム・コントローラ950に送ることができる。FIBシステム・コントローラ950は、インターネット960を経由してリモート・サーバ970と通信することができる。FIBシステム制御のこれらのさまざまな構成要素の相互接続の詳細は例を示したものに過ぎず、当業者によく知られている他の制御構成も可能である。
源室102内のガス圧は、図1に示されたガス供給システム500およびポンプアウト・システムによって制御される。源ターボポンプ601は、共通の真空管路602を介して2本の真空管路、すなわちICP源抽出光学系室200に通じる第1の真空管路603および源室102への注入ガス管路103に通じる第2の真空管路604に対してポンピングする。注入ガス管路103内のガス圧は、注入管路圧力計104によって監視される。注入管路圧力計104からの信号は、ケーブル(図示せず)によってプログラマブル・ロジック・コントローラ800に接続される。図示のとおり、源ターボポンプ601から注入管路103への真空ポンピングは、(調整)ニードル弁107またはストップ(非調整)弁108を通して実施することができる。ニードル弁107を通したポンピングは、注入ガス管路103の非常に緩慢な制御された連続ポンピングを可能にする。ストップ弁108を通したポンピングは、システムの初期ポンピングダウン(pumping down)に有用である。注入ガス管路103は注入毛細管199に通じ、注入毛細管199は源エンクロージャ102の内部に通じる。
ICP源へのガス供給システム500は、ガス供給源501、高純度ガス調整器502およびニードル(調整)弁503を備える。ガス供給源501は、例えばヘリウム、酸素、キセノンまたはアルゴン・フィード・ガスに対する場合のように、1つまたは複数の流量調整段を有する標準ガス・ボンベを含むことができる。あるいは、室温で固体または液体である化合物から得られるガスに対しては、ガス供給源501が、加熱されたリザーバを含むことができる。他のタイプのガス供給源501も可能である。ガス供給源501の構成の具体的な選択は、ICP源においてイオン化するガスの種類によって決定される。供給源501からのガスは高純度ガス調整器502を通過する。高純度ガス調整器502は、浄化段と減圧段のうちの一方または両方を備えることができる。高純度ガス調整器502を出る浄化されたガスの流量はニードル弁503によって制御される。ニードル弁503を出たガスは、全体が金属でできたホース504を通って、ICP源のすぐ近くに取り付けられた第2のニードル弁105に達する。ニードル弁105を出たガスは、注入管路106を通って、注入管路圧力計104によって注入ガス管路106内のガス圧が測定される点に達する。この圧力計は、注入ガス管路103の初期ポンプダウン中に注入管路の圧力を測定するのに使用する圧力計と同じ圧力計である。注入ガス管路103は、毛細管199を通して源室102の頂部に接続する。ICP源に対するガス供給システムおよびポンプダウン・システムのこれらの詳細は例を示したものに過ぎず、当業者によく知られている他の多くのガス供給構成およびポンプダウン構成が可能である。
ICP源100の底部では、源電極201が、イオン・ビーム抽出光学系の一部分の役目を果たし、抽出電極202およびコンデンサ203とともに機能する。源電極201には、源エンクロージャ102内でのプラズマの開始を可能にするプラズマ点火装置224が接続される。プラズマに点火する他の公知の手段を使用することもできる。ICP源の動作の詳細は、参照によって本明細書に組み込まれる2007年7月10日に発行された米国特許第7,241,361号に記載されている。
源電極201は、点火装置224を介して、ビーム電圧電源(PS)205によって高電圧にバイアスされる。源電極201上の電圧は、一価の原子イオン種または分子イオン種の場合に基板表面に到達するイオンのエネルギーを決定する。二価のイオン種は2倍の運動エネルギーを有する。抽出電極202は、抽出電源207によってバイアスされ、コンデンサ203は、コンデンサ電源206によってバイアスされる。源電極201、抽出電極202およびコンデンサ203は協働して、ICP源100からイオンを抽出し、ICP源100を出たイオンをビームにして、ビーム受入れアパーチャ301に通すように機能する。ビーム受入れアパーチャ301は、FIBシステム・コントローラ950によって制御されたビーム受入れアパーチャ・アクチュエータ302によって、イオン・カラム内に自動的に配置される。一般的な電圧設定は、電源205に関してはおよそ+30kV、電源206に関してはおよそ−15kV、電源207に関してはおよそ−15kVとすることができる。
図1に示したイオン・カラムは、ステージ401上に取り付けられた基板402の表面または表面付近に、ICP源100内の仮想源の非常に縮小された(およそ1/125倍)像を形成するために使用される2つの静電アインゼル・レンズ(einzel lens)310および311を示す。「レンズ1」または「L1」と呼ぶ第1のアインゼル・レンズ310はビーム受入れアパーチャ301の直下に位置し、3つの電極を備え、第1および第3の電極は接地され(0V)、中央の電極303の電圧はレンズ1(L1)電源(PS)304によって制御される。レンズ1電源304は、FIBシステム・コントローラ950によって制御される。
イオン・カラム内の第1のアインゼル・レンズ310と第2のアインゼル・レンズ311の間には、1つまたは複数のビーム画定アパーチャを備える(図1には3つのアパーチャが示されている)ビーム画定アパーチャ・アセンブリ305が取り付けられている。一般に、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ305は、異なる直径の開口を有するいくつかの円形のアパーチャを備え、基板表面におけるビーム電流および半角の制御を可能にするために、それらのアパーチャのうちの任意の1つのアパーチャを光軸上に配置することができる。あるいは、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ305内のアパーチャのうちの2つ以上のアパーチャを同じにし、それによって冗長性を提供して、アパーチャ保守サイクル間の時間を長くすることができる。ビーム半角を制御することにより、基板表面または基板表面付近の集束イオン・ビームのビーム電流および直径を、実行するミリングまたは画像化操作の空間分解能要件に基づいて選択することができる。使用する具体的なアパーチャ(したがって基板におけるビーム半角)は、FIBシステム・コントローラ950によって制御されたビーム画定アパーチャ(BDA)アクチュエータ306によって、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ305内の所望のアパーチャを、カラムの光軸上に機械的に配置することによって決定される。
ビーム画定アパーチャ・アセンブリ305の下には、「レンズ2」または「L2」と呼ぶ第2のアインゼル・レンズ311が示されている。第1および第3の電極は接地されており(0V)、中央の電極307の電圧はレンズ2(L2)電源(PS)308によって制御される。レンズ2電源308は、FIBシステム・コントローラ950によって制御される。
イオン・カラムの下端には、カラム/室分離弁309が配置されている。分離弁309は、源室400内の真空レベルが、試料からのガス放出によって、試料の導入および取出し中に、あるいは他のなんらかの理由で不利な影響を受けた場合であっても、イオン・カラム真空室300内の真空を高い水準に維持することを可能にする。源/室ターボポンプ701は、ポンピング管路703を通して試料室400をポンピングするように構成される。ターボポンプ701はさらに、ポンピング管路702を通してイオン・カラム・エンクロージャ300をポンピングする。
一例として、ガス供給システム500がICPイオン源100にキセノンを供給しているときには、源室102内のガス圧が変動すると、その結果として仮想源の位置が変化する。ICPイオン源へのRF電力が変動すると仮想源のサイズが変化する。ミリング・モードと画像化モードの両方で動作するシステムの別個の手動キャリブレーションを使用して、ガス供給圧、RF電力および抽出電極間電圧を含む、それぞれのモードに対する最適な動作パラメータを決定することができる。キセノン、アルゴンなどの源ガスごとに、それぞれミリング用および画像化用の別個の2つの最適動作パラメータ・セットが生成されるであろう。これらの最適パラメータが決定されれば、手動で、またはFIBシステム・コントローラ950の自動制御の下で、システムを、ミリングと画像化との間で切り換えることができる。
一例として、キセノン・ガスで動作するFIBシステムでは、最適な画像化モードが、低いRF入力電力(例えば400〜500W)および低い充填圧(最も高い可能な源輝度および最小の全体源放出電流を与える)を利用することができる。最適なミリング・モードは、高い入力RF電力(例えば800〜1000W)および中程度のガス充填圧(高い角強度および中程度の源輝度を与える)を利用することができる。
図1に示したFIBシステムの詳細は例を示したものに過ぎず、他の多くのFIBシステム構成で、ミリングおよび画像化用の本発明の複数のモードの実施形態を実現することができる。例えば、図1に示したイオン・カラムは、2つの静電アインゼル・レンズを示す。代替として、このイオン・カラムを、単一の静電アインゼル・レンズまたは3つ以上の静電レンズを使用して実現することもできる。他の実施形態は、磁気レンズ、あるいは強集束(strong−focusing)構成における2つ以上の静電または磁気四極子の組合せを含むことができる。本発明のこの実施形態の目的上、イオン・カラムは、基板402の表面または表面付近に、(ICP源100内の)仮想源の非常に縮小された像を形成することが好ましい。これらの可能な縮小方法の詳細は当業者によく知られている。
図2は、図1のFIBシステム10などのFIBシステムについて適切な動作モードを選択するための流れ図1000を示す。判断経路はブロック1001に始まり、その枝1002は判断ブロック1010へと続いている。判断ブロック1010では必要な分解能が決定される。すなわち「バルク(bulk)」(すなわち低い空間分解能を有する比較的に大きなビーム)にするのか、または「ファイン(fine)」(すなわち高い空間分解能を有する比較的に小さなビーム)にするのかが決定される。用語「分解能」は一般に、画像内の点を分解する能力に関係するが、本明細書ではこの用語が、微細構造を形成するシステムの能力の尺度として使用される。必要な分解能が「ファイン」である場合には、画像化モード・ブロック1030へと続く枝1012が選択される。必要な分解能が「バルク」である場合には、第2の判断ブロック1020へと続く枝1011が選択され、第2の判断ブロック1020では、画像化が必要かどうかの判定が実施される。画像化が必要な場合には、画像化モード・ブロック1030へと続く枝1022が選択される。画像化ブロック1030は、プラズマ源コントローラ900(図1参照)およびFIBシステム・コントローラ950(図1参照)内のいくつかのパラメータを設定する。画像化モード・ブロック1030によって設定されるパラメータは、ICP源100に対する必要RF電力、源エンクロージャ102内のガス圧、抽出電極間電圧、光軸上に機械的に配置されるビーム画定アパーチャ305、および/またはイオン・カラム内のレンズの設定(例えば図1では電極303および307上の電圧)を含むことができる。図4は、画像化モード・ブロック1030におけるパラメータ定義プロセスの一実施形態を示す流れ図である。
ブロック1020において画像化が必要ない場合には、第3の判断ブロック1040へと続く枝1021が選択され、第3の判断ブロック1040では、高速、大体積材料除去が必要かどうかの判定が実施される。高速、大体積材料除去が必要でない場合には、画像化モード・ブロック1030へと続く枝1041が選択され、画像化モード・ブロック1030では、上記のとおりに画像化モード動作パラメータが指定される。高速、大体積材料除去が必要な場合には、ミリング・モード・ブロック1050へと続く枝1042が選択される。ミリング・モード・ブロック1050は、画像化のために必要な値ではなく、高速、大体積材料除去のために必要なパラメータの値を除いて、画像化ブロック1030と同じ源およびカラム・パラメータを設定する。図3は、ミリング・モード・ブロック1050におけるパラメータ定義プロセスの一実施形態を示す流れ図である。ミリング・モード・ブロック1050から出た枝1051はモード選択終了ブロック1060へと続く。画像モード・ブロック1030から出た枝1031もモード選択終了ブロック1060へと続く。当業者は、3つ以上のモードを包含するように、図2の流れ図を容易に拡張することができる。
図3は、図1の集束イオン・ビーム・システムにおいてミリング・モードの動作パラメータを設定するための本発明の一実施形態に基づく流れ図2000を示す。ブロック2001はミリング・モード開始ブロックであり、このブロックは、枝2002を介して源コントローラ起動ブロック2010に通じており、このブロックは、ミリング・モード用のシステム動作パラメータを設定するプロセスを開始することを知らせるプラズマ源コントローラ900(図1参照)への信号に対する動作のきっかけを表している。いくつかの実施形態では、いくつかのカラム動作パラメータ(電極電圧および/またはビーム画定アパーチャの選択)も、必要な具体的な動作モード(ミリングまたは画像化)に関係することがあるため、この時点で、FIBシステム・コントローラ950(図1参照)との通信を、ケーブルないしデータ・バス901を介して始めることもできる。
ブロック2010において源コントローラが起動された後、枝2011に従って第1の判断ブロック2020まで進み、そこで、ガス管路計104(図1参照)が示す値が、ミリング・モードに対する所定のガス管路圧設定値と比較される。ガス管路圧がミリング・モードの設定値とは異なる場合には、ブロック2030へと続く枝2021が選択され、ブロック2030では、ガス管路圧が、この所定のミリング・モード設定値に再設定される。ブロック2030から出た枝2031は判断ブロック2020へ戻り、そこで、ガス管路圧が再び、この所定のミリング・モード設定値と比較される。この比較プロセスは、ガス管路圧が適切な所定のミリング・モード設定値と一致するまで、ブロック2020からブロック2030、次いで再びブロック2020へとループする。ブロック2020とブロック2030の間の所定の回数のループの後も、ガス管路圧が所定のミリング・モード設定値と一致しない場合には、ミリング・モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。
ガス管路圧が適切な所定のミリング・モード設定値と一致したときには、第2の判断ブロック2040へと続く枝2022が選択される。ブロック2040では、無線周波(RF)電力が、図1に示したICP源に関しては一般に800から1000Wであるミリング・モードに対する所定の設定値と比較される。RF電力の周波数は一般に13.56MHzまたは13.56MHzの整数倍、あるいは当業者によく知られている他のある無線周波数である。無線周波数の選択肢は当業者によく知られている。RF電力がミリング・モードの設定値とは異なる場合には、ブロック2050へと続く枝2041が選択され、ブロック2050では、RF電力が、この所定のミリング・モード設定値に再設定される。ブロック2050から出た枝2051は判断ブロック2040へ戻り、そこで、RF電力が再び、この所定のミリング・モード設定値と比較される。この比較プロセスは、RF電力が適切な所定のミリング・モード設定値と一致するまで、ブロック2040からブロック2050、次いで再びブロック2040へとループする。ブロック2040とブロック2050の間の所定の回数のループの後も、RF電力が所定のミリング・モード設定値と一致しない場合には、ミリング・モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。代替実施形態では、他のタイプのプラズマ源100を使用することができる。このような代替プラズマ源の例には、dcプラズマ源および容量結合RFプラズマ源などがある。
RF電力が適切な所定のミリング・モード設定値と一致したときには、第3の判断ブロック2060へと続く枝2042が選択される。ブロック2060では、プラズマがオンであるかどうかの評価が実施される。この評価は、マッチングボックス112(図1参照)から、および/または、図1に示すように源室102内のプラズマからの光を光ファイバ109を通して見ているプラズマ光検出システム110から延びる電線802上の信号から、RF電源113へ戻る反射電力を使用して実施することができる。プラズマが点火されているかどうかを判定する当業者によく知られている他の手段も可能である。信頼性を高めるため、源室102内のプラズマを検出する2つ以上の方法を並行して使用することができる。プラズマがオフの場合には、ブロック2070へと続く枝2061が選択され、ブロック2070では、源室102内においてプラズマを点火させるために、源電極201に接続された点火装置224が起動される。プラズマは手動または自動で点火することができる。手動モードでは、プラズマ室内にプラズマが存在しないことをオペレータに知らせ、オペレータは、テスラ・コイルまたは同様の装置をプラズマ室に接触させることによって、プラズマに点火することができる。点火装置224を起動させた後、枝2071に従って判断ブロック2060に戻り、そこで、源室102内にプラズマが存在するかどうかの判定が再び実施される。このプラズマ監視プロセスは、上で論じた手段のうちの1つまたは複数の手段によって、源室102内においてプラズマが検出されるまで、ブロック2060からブロック2070、次いで再びブロック2060へとループする。ブロック2060とブロック2070の間の所定の回数のループの後も、源室102内にプラズマが存在しない場合には、ミリング・モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。源室102内においてプラズマが検出されたら、枝2062に従って終了ブロック2080に進む。図3の方法は、プラズマ源コントローラ900およびFIBシステム・コントローラ950にアクセス可能なコンピュータのランダム・アクセス・メモリなどのコンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ命令に従って自動的に実行することができる。これらのコンピュータ命令は、コンパクト・ディスク、DVD、ストレージ・ディスク、フラッシュ・メモリなどの光学、磁気または半導体媒体上に記憶することもできる。
図4は、図1の集束イオン・ビーム・システムにおいて画像化モードの動作パラメータを設定するための本発明の一実施形態に基づく流れ図3000を示す。ブロック3001は画像化モード開始ブロックであり、このブロックは、枝3002を介して源コントローラ起動ブロック3010に通じており、このブロックは、画像化モード用のシステム動作パラメータを設定するプロセスを開始することを知らせるプラズマ源コントローラ900(図1参照)への信号に対する動作のきっかけを表している。いくつかの実施形態では、いくつかのカラム動作パラメータ(電極電圧および/またはビーム画定アパーチャの選択)も、必要な具体的な動作モード(ミリングまたは画像化)に関係することがあるため、この時点で、FIBシステム・コントローラ950(図1参照)との通信を、ケーブルないしデータ・バス901を介して始めることもできる。
ブロック3010において源コントローラが起動された後、枝3011に従って第1の判断ブロック3020に進み、そこで、ガス管路計104(図1参照)が示す値が、画像化モードに対する所定のガス管路圧設定値と比較される。ガス管路圧が画像化モード設定値とは異なる場合には、ブロック3030へと続く枝3021が選択され、ブロック3030では、ガス管路圧が、この所定の画像化モード設定値に再設定される。ブロック3030から出た枝3031は判断ブロック3020へ戻り、そこで、ガス管路圧が再び、この所定の画像化モード設定値と比較される。この比較プロセスは、ガス管路圧が適切な所定の画像化モード設定値と一致するまで、ブロック3020からブロック3030、次いで再びブロック3020へとループする。ブロック3020とブロック3030の間の所定の回数のループの後も、ガス管路圧が所定の画像化モード設定値と一致しない場合には、画像化モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。
ガス管路圧が適切な所定の画像化モード設定値と一致したときには、第2の判断ブロック3040へと続く枝3022が選択される。ブロック3040では、無線周波(RF)電力が、図1に示したICP源に関しては一般に400から500Wの範囲である画像化モードに対する所定の設定値と比較される。RF電力の周波数は13.56MHzまたは13.56MHzの整数倍、あるいは当業者によく知られている他のある無線周波数とすることができる。RF電力が画像化モードの設定値とは異なる場合には、ブロック3050へと続く枝3041が選択され、ブロック3050では、RF電力が、この所定の画像化モード設定値に再設定される。ブロック3050から出た枝3051は判断ブロック3040へ戻り、そこで、RF電力が再び、この所定の画像化モード設定値と比較される。この比較プロセスは、RF電力が適切な所定の画像化モード設定値と一致するまで、ブロック3040からブロック3050、次いで再びブロック3040へとループする。ブロック3040とブロック3050の間の所定の回数のループの後も、RF電力が所定の画像化モード設定値と一致しない場合には、画像化モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。
RF電力が適切な所定の画像化モード設定値と一致したときには、第3の判断ブロック3060へと続く枝3042が選択される。ブロック3060では、プラズマがオンであるかどうかの評価が実施される。この評価は、マッチングボックス112(図1参照)から、および/または、図1に示すように源室102内のプラズマからの光を光ファイバ109を通して見ているプラズマ光検出システム110から延びる電線802上の信号から、RF電源113へ戻る反射電力を使用して実施することができる。プラズマが点火されているかどうかを判定する当業者によく知られている他の手段も可能である。信頼性を高めるため、源室102内のプラズマを検出する2つ以上の方法を並行して使用することができる。プラズマがオフの場合には、ブロック3070へと続く枝3061が選択され、ブロック3070では、源室102内においてプラズマを点火させるために、源電極201に接続された点火装置224が起動される。プラズマは手動または自動で点火することができる。手動モードでは、プラズマ室内にプラズマが存在しないことをオペレータに知らせ、オペレータは、テスラ・コイルまたは同様の装置をプラズマ室に接触させることによって、プラズマに点火することができる。点火装置224を起動させた後、枝3071に従って判断ブロック3060に戻り、そこで、源室102内にプラズマが存在するかどうかの判定が再び実施される。このプラズマ監視プロセスは、上で論じた手段のうちの1つまたは複数の手段によって、源室102内においてプラズマが検出されるまで、ブロック3060からブロック3070、次いで再びブロック3060へとループする。ブロック3060とブロック3070の間の所定の回数のループの後も、源室102内にプラズマが存在しない場合には、画像化モード設定手順を打ち切り、システム・オペレータおよび/またはFIBシステム・コントローラ950に警報を出すように、システムを構成することができる。源室102内においてプラズマが検出されたら、枝3062に従って終了ブロック3080に進む。図4の方法は、プラズマ源コントローラ900およびFIBシステム・コントローラ950にアクセス可能なコンピュータのランダム・アクセス・メモリなどのコンピュータ可読媒体上に記憶されたコンピュータ命令に従って自動的に実行することができる。これらのコンピュータ命令は、コンパクト・ディスク、DVD、ストレージ・ディスク、フラッシュ・メモリなどの光学、磁気または半導体媒体上に記憶することもできる。
図3に示したミリング・モードに対するパラメータ監視/再設定ステップ、ならびに図4に示した画像化モードに対するパラメータ監視/再設定ステップは、動作モード・パラメータがガス圧およびRF電力である本発明の一実施形態を表す。他の実施形態に対しては、さまざまな動作モード間でさまざまな他のパラメータを変更することができる。誘導結合プラズマ・イオン源と、2つの静電アインゼル・レンズを有するイオン・カラムとを備える図1に示した集束イオン・ビーム・カラムに対しては、代表的な動作パラメータ・セットが、以下のパラメータを含むことができる。
A)ガス管路計104によって監視されるガス管路圧
B)ICP源100へのRF電力
C)基板におけるビーム・エネルギーを決定する源電極201上の電圧
D)抽出電極202上の電圧
E)コンデンサ電極203上の電圧
F)レンズ1の中央電極303上の電圧
G)ビーム画定アパーチャ305の選択
H)レンズ2の中央電極307上の電圧
図1に示した源/カラム構成には、特定の動作パラメータ・セットA)からH)が適用される。他のカラム設計に対しても、同様の動作パラメータ・セットが適用されることになる。例えば、2つの静電レンズの代わりに2つの磁気レンズを有するカラムでは、F)およびH)がそれぞれ、レンズ1および2の励磁コイル上の電流を選択することになろう。イオン・カラムが3つ以上の静電レンズを有する場合には、追加のレンズ電圧が、動作パラメータ・セットの一部を構成することになる。
液体金属源を使用するFIBカラムに対しては、本発明のいくつかの実施形態の方法が適用されると考えられるが、パラメータA)をフィラメントのヒータ電流とし、パラメータB)を液体金属源の先端からイオンを放出させる抽出電圧とすることができる。液体金属源の動作は当業者によく知られている。同様に、本発明を使用するFIBシステムにおいて、ガス電界イオン化(GFI)源を使用するFIBカラムを使用することもできる。
表1〜3は、動作パラメータの好ましい範囲および好ましい動作パラメータ・セットの一例を、例示的な3つのモード、すなわち粗ミリング・モード(表1)、微細ミリング・モード(表2)および画像化モード(表3)について示す。
Figure 0005744454
Figure 0005744454
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ビーム誘起付着モードに対して動作パラメータを定義することもできる。本発明のさまざまな実施形態は、動作パラメータA)からH)のうちの1つまたは複数のパラメータの特定の選択によって特徴づけることができる。図3および4の流れ図は、パラメータA)およびB)だけの特定の選択に対応し、パラメータC)からH)は、ミリング・モードと画像化モードの両方に対して同じであると仮定している。いくつかの実施形態では、異なるモードに対して異なるパラメータを調整することができる。
他の実施形態では、ICP源100に対する2つの異なる動作モードを選択するためにパラメータA)およびB)を変更し、ICP源100からのイオン抽出プロセスを制御するために、パラメータC)からE)のうちの1つまたは複数のパラメータを変更することができる。
他の実施形態は、パラメータA)およびB)を変更し、それとともに、イオン・カラム光学系を変更するためにパラメータF)からH)のうちの1つまたは複数のパラメータを変更することができる。例えば、パラメータF)とH)を同時に変更すると、画像化のための高縮小モード、およびミリング・モードにおけるバルク材料除去のための低縮小モードで、FIBカラムを動作させることができる。この実施形態では、画像化モードとミリング・モードに対して基板において異なる最大ビーム半角を選択するために、パラメータG)を変更することができる。
図5は、図1のICPイオン源100について、源電力(任意の単位)4001に対してプロットした輝度の低減(reduced brightness)(任意の単位)4002および角強度(任意の単位)4003のグラフ4000を示す。輝度の低減は、角強度を、仮想源の面積とビームの加速電圧の積で除したものと定義される。一般的なミリング・モード4020は、任意の単位で約4.9から約6.0までの源電力範囲に対応する。一般的な画像化モード4021は、任意の単位で約2.0から約2.5までの源電力範囲に対応する。曲線4012は、源電力に伴う輝度の低減の変動を示す。画像化に対する源電力範囲4021とミリングに対する源電力範囲4020ではともに、概ね同じ源輝度の低減(任意の単位で6.5)を達成することが可能であることに留意されたい。曲線4013は、源電力に伴う角強度の変動を示す。このパラメータは、画像化モード4021に対するときに、ミリング・モード4020に対するときの値(任意の単位)のほぼ半分であることに留意されたい。
図6は、図1のICPイオン源100について、源電力(任意の単位)5001に対してプロットした輝度の低減(任意の単位)5002および仮想源のサイズ(任意の単位)5003のグラフ5000を示す。図5の場合と同様に、一般的なミリング・モード5020は、任意の単位で約4.9から約6.0までの源電力範囲に対応し、一般的な画像化モード5021は、任意の単位で約2.0から約2.5までの源電力範囲に対応する。曲線5012は図5の曲線4012と全く同じである。曲線5013は、仮想源サイズが、ICP源100に対する電力の増大とともにほぼ直線的に増大することを示す。
図7は、画像化モード6010とミリング・モード6011の間で交互に切り換わる図1のFIBシステムの時間6001(任意の単位)に対する源電力6002(任意の単位)のグラフ6000を示す。一般に、画像化6010からミリング6011への移行6020は、ミリング6011を始める前に、タイムスケールで1.0(単位は任意)の間にICP源100の動作の完全安定化を完了することが可能である。この安定化時間の制限は、システム動作パラメータが必要な値に達するのに必要な時間である。ミリング・モードと画像化モードの間で源エンクロージャ102内のガス圧が変更されない実施形態では、より高速な移行が可能なことがある。ミリング6011から画像化6010への移行6021も、画像化6010を開始する前にシステム動作パラメータが安定することを可能にするのに十分長くなければならない。
図8から10では、本発明の荷電粒子カラム内においてビーム電流をアパーチャに通すための3つの代替実施形態について論じる。
図8Aは、移動式ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7010を使用した集束荷電粒子ビーム・カラム7000であって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラム7000の概略図を示す。荷電粒子は、通常は源7001内に位置する仮想源7002から発散し、発散ビーム7003として現れる。発散ビーム7003は次いで、受入れアパーチャ7004を照らし、受入れアパーチャ7004は、ビームの角度広がり(angular spread)およびビーム電流を低減させる。ビーム受入れアパーチャ7004を通過した荷電粒子7093は、第1のレンズ7005によって集束されて集束ビーム7006を形成し、集束ビーム7006は、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7010の前にクロスオーバ(crossover)7007を形成する。クロスオーバ7007よりも下では、ビーム7008がアパーチャ7011に向かって発散する。アパーチャ7011はアパーチャ7012よりも大きいため、アパーチャ7011を通過した発散ビーム7013中のビーム電流は大きく、高速、大体積材料除去のための電流要件に対応する。図8Aでは、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7010が左端の位置に配置されており、それにより、アパーチャ7011がカラム7000の光軸上に配置されている。第2のレンズ7014は、ビーム7015を、基板7017上の位置7016に集束させる。
図8Bは、移動式ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7000を使用した集束荷電粒子ビーム・カラム7000であって、ファイン分解能モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラム7000の概略図を示す。ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7010よりも上方のビームは、図8Aのそれと同じである。図8Bでは、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ7010が右端の位置に配置されており、それにより、アパーチャ7012がカラム7000の光軸上の中央に配置されている。アパーチャ7012はアパーチャ7011よりも小さいため、アパーチャ7012を通過した発散ビーム7013中のビーム電流はより小さく、画像化、ポリシングまたは微細ミリングのための電流要件に対応する。第2のレンズ7014は、ビーム7035を、基板7017上の位置7036に集束させる。図8Bにおいてレンズ7014に入るビームの直径は、図8Aにおいてレンズ7014に入るビームの直径よりも小さく、それによって回折を除く全ての光学収差が低減することに留意されたい。収差が低減するため、図8Bでは、図8Aよりも小径のビームを生成することができる。
図8Aおよび8Bに示したアパーチャ選択法の利点には、ビーム画定アパーチャを機械的に選択することによって、ビーム電流およびビーム直径を選択することができることが含まれる。複数のアパーチャ(この例のアパーチャ7011および712など)は、異なる動作モードを可能にするため、ここで示すように異なる直径を有することができる。システム内の冗長性を可能にするため、複数のアパーチャが同じ直径を有することもでき、このことは、アパーチャの損傷を引き起こし、必要なアパーチャの交換と交換との間の時間を短縮する可能性がある重いイオン種を必要とする用途において有用なことがある。
図9Aは、2重偏向アパーチャ選択装置を使用した集束荷電粒子ビーム・カラム8000であって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラム8000の概略図を示す。荷電粒子は、通常は源8001内に位置する仮想源8002から発散し、発散ビーム8003として現れる。発散ビーム8003は次いで、受入れアパーチャ8004を照らし、受入れアパーチャ8004は、ビームの角度広がりおよびビーム電流を低減させる。ビーム受入れアパーチャ8004を通過した荷電粒子8093は、第1のレンズ8005によって集束されて集束ビーム8006を形成し、集束ビーム8006は、偏向器8011〜8014を備える2重偏向アパーチャ選択装置に入る。示されているように、偏向器8011はビーム8020を右へ曲げる。次いで、偏向器8012が、ビーム8022をほぼ同じ量だけ左へ曲げて戻し、ビーム画定アパーチャ8024を照らすビームを、カラム8000の光軸に対して概ね平行にする。レンズ8005は、アパーチャ8024の上方にクロスオーバ8021を形成する。アパーチャ8024はアパーチャ8023よりも大きいため、アパーチャ80024を通過した発散ビーム8070中のビーム電流は大きく、高速、大体積材料除去のための電流要件に対応する。これを図8Aと比較されたい。アパーチャ8024を通過したビーム8070は、偏向器8013によって左へ曲げられる。次いで、偏向器8014が、ビーム8071をほぼ同じ量だけ右へ曲げて戻し、ビームを、カラム8000の光軸上に配置する。第2のレンズ8040は、ビーム8041を、基板8042上の位置8043に集束させる。
図9Bは、2重偏向アパーチャ選択装置を使用した集束荷電粒子ビーム・カラム8000であって、ファイン分解能モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラム8000の概略図を示す。偏向器8011の入口までのビームは、図9Aのそれと同じである。示されているように、偏向器8011はビーム8030を左へ曲げる。次いで、偏向器8012が、ビーム8032をほぼ同じ量だけ右へ曲げて戻し、ビーム画定アパーチャ8023を照らすビームを、カラム8000の光軸に対して概ね平行にする。レンズ8005は、アパーチャ8023の上方にクロスオーバ8321を形成する。アパーチャ8023はアパーチャ8024よりも小さいため、アパーチャ8023を通過した発散ビーム8080中のビーム電流はより小さく、画像化、ポリシングまたは微細ミリングのための電流要件に対応する。これを図8Bと比較されたい。アパーチャ8024を通過したビーム8080は、偏向器8013によって右へ曲げられる。次いで、偏向器8014が、ビーム8071をほぼ同じ量だけ左へ曲げて戻し、ビームを、カラム8000の光軸上に配置する。第2のレンズ8040は、ビーム8051を、基板8042上の位置8053に集束させる。図9Bにおいてレンズ8014に入るビームの直径は、図9Aにおいてレンズ8040に入るビームの直径よりも小さく、それによって回折を除く全ての光学収差が低減することに留意されたい。収差が低減するため、図9Bでは、図9Aよりも小径のビームを生成することができる。偏向器8011〜8014は、当業者によく知られている静電偏向器、磁気偏向器または静電/磁気偏向器を組み合わせたものとすることができる。
図9Aおよび9Bの実施形態の利点には、アパーチャを機械的に移動させる必要がなく、偏向器8011〜8014の電圧および/または電流を変化させるだけであるため、基板8042におけるビーム・サイズおよびビーム電流を比較的に高速に選択することができることが含まれる。他の利点は、偏向器8011〜8014を、ビーム・ブランキングに対しても使用できることである。ビーム・ブランキングは、偏向器8011〜8014に電圧および/または電流を印加して、両方のアパーチャ8023または8024からビームを引き離し、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ8015を通過するビームを遮断することからなると考えられる。図9Aおよび9Bの実施形態の欠点には、追加の偏向器要素およびそれらの関連制御電子機器が必要であり、それによってシステムの複雑さおよびコストが増大することが含まれる。
図10Aは、電子的可変アパーチャを使用した集束荷電粒子ビーム・カラム9000であって、バルク・ミリング・モードで動作している集束荷電粒子ビーム・カラム9000の概略図を示す。荷電粒子は、通常は源9001内に位置する仮想源9002から発散し、発散ビーム9003として現れる。発散ビーム9003は次いで、受入れアパーチャ9004を照らし、受入れアパーチャ9004は、ビームの角度広がりおよびビーム電流を低減させる。ビーム受入れアパーチャ9004を通過した荷電粒子9093は、第1のレンズ9005によって集束されて集束ビーム9006を形成し、集束ビーム9006は、ビーム画定アパーチャ・アセンブリ9010の前にクロスオーバ9007を形成する。クロスオーバ9007よりも下では、ビーム9008がアパーチャ9011に向かって発散する。図10Aおよび10Bに示した実施形態では、アパーチャ9011に対するクロスオーバ9007の位置を移動させるために、第1のレンズ9005の強度が使用され、それによって、アパーチャ9011を通過するビーム角、さらに基板9017に到達するビームの電流を調整する。図10Aでは、クロスオーバ9007がアパーチャ9011に比較的に近く、したがってビーム9008の比較的に大きな部分がアパーチャ9011を通過する。図10Bでは、クロスオーバ9027が、図10Aのクロスオーバ9007より高く、したがってビーム9028の比較的に小さな部分がアパーチャ9011を通過する。第2のレンズ9014は、図9Aおよび9Bにおいて、ビーム9015を基板7017上に集束させる。図8および9の場合と同様に、図10Bにおいてレンズ9014に入るビーム角がより小さい結果、(回折を除く)収差が低減し、図10Aの位置9016におけるビームのサイズに比べて、基板9017上の位置9036のビームが潜在的により小さくなる。
図10Aおよび10Bに示した実施形態の利点には、図8のような機械移動式ビーム画定アパーチャ・アセンブリも、あるいは図9のようなビーム偏向器のシステムも必要なしに、基板におけるビーム電流およびビームのサイズを制御することができることが含まれる。他の利点は、図10Bのクロスオーバ9027の位置が、図10Aのクロスオーバ9007の位置に比べて高いことが、仮想源のより高い縮小を提供することである。したがって、図10Bでは、ファイン分解能ビームが望ましい場合に、仮想源サイズの影響が低減され、それによって、基板9017におけるより小さなビーム9036の形成を潜在的に可能にする。
図8〜10に示した3つの実施形態全てにおいて、荷電粒子光学カラム内の2つのレンズによって、仮想源の像が、基板の表面または表面付近に形成される。しかしながら、仮想源から基板への全体的な縮小を制御するのと同時にビーム・サイズ/電流を制御する完全な柔軟性のためには、少なくとも1つの追加のレンズを追加して図8〜10のカラムを実現する必要があるであろう。荷電粒子カラムの設計は当業者によく知られている。
本発明の実施形態は、複数の動作モードを提供することができる。上述の画像化モードの他に、実施形態は例えば、高速材料除去用の高電流、粗ミリング・モード、通常のミリング確度の中間電流モードおよび精密ミリング用の低電流モード等の複数のミリング・モードを提供することができる。例えば、高電流モードは、一般に1nA超、より好ましくは20nA超、よりいっそう好ましくは100nAのビーム電流を有する。精密ミリング・モードは、一般に500nm未満、より好ましくは200nm未満、最も好ましくは100nm未満のスポット・サイズを有する。精密ミリング・モードに対するビーム電流は5pAから20nAであることが好ましい。中間電流モードは、粗ミリング・モードの電流よりも小さい電流を有し、精密ミリング・モードのスポット・サイズよりも大きなスポット・サイズを有することになる。例を提供するためにさまざまなモードについて記載したが、それらのさまざまなモードの動作パラメータは互いに部分的に重なり、オペレータは、それらの動作パラメータを、予め決められたモードに対して定義された予め設定された動作パラメータから変更することができる。
本発明の範囲内においては、2次電子、2次イオンの収集によって、および/または2次イオン質量分析(SIMS)によって画像化信号を生成することができるいくつかの画像化モードも可能である。SIMSモードでは、基板表面または基板表面付近に集束したイオン・ビームを生成している集束荷電粒子カラムに、検出光学系アセンブリを結合することができる。このモードの画像化信号は、基板表面から収集した1種または数種の2次イオン種に由来する信号を含むことができる。例えば、キセノン・イオン・ビームを使用して、ホウ素が注入される埋込み層まで半導体デバイスをスパッタリングする場合、収集したホウ素2次イオンに由来する信号は、そのミリング・プロセスに対して高信号対雑音比の終点検出能力を提供するであろう。このような2次イオン収集アセンブリの一例が、1985年12月3日に発行された「Secondary Ion Collection and Transport System for Ion Microprobe」という名称の米国特許第4,556,794号に記載されている。
本発明の他の態様は、特定の電荷状態を選択し、および/または原子および分子イオン種間の選択を提供するために、誘導結合プラズマ・イオン源から抽出されたイオン種を制御することである。例えば、酸素フィード・ガスを用いると、プラズマ・イオン源動作パラメータに基づくある比率で、O+イオンとO2 +イオンの両方を抽出することができるはずである。同様にO-イオンを抽出することも可能なはずである。2次イオン質量分析法では、負の2次イオンの発生レベルおよび正の2次イオンの発生レベルが、衝突1次イオン種に強く依存することが公知である。誘導結合プラズマ・イオン源の1つ利点が、ミリング、2次電子画像化、2次イオン画像化、および正と負の両方の2次イオン質量分析画像化を含む複数のモードで動作する能力であることがある。これらのそれぞれのモードでは一般に、最適な源動作パラメータおよびカラム光学系動作パラメータが、他のモードのそれらのパラメータとは異なる。上述のとおり、1次イオンおよびバルク材料イオンからの両方の干渉が、SIMS検出光学系の質量選択性によって排除されるため、2次イオン質量分析終点確認は、高信号対雑音比の可能性を提供する。
本発明の他の態様は、1つまたは複数の処理モードが付着前駆体ガスまたはエッチング前駆体ガスの使用を含む複数のモードで、荷電粒子システムを使用する可能性である。この実施形態では、1次イオン・ビームまたは1次電子ビームが、基板の表面または表面付近で前駆体ガスと相互作用して、付着または強化されたエッチングを生み出すことになる。純粋なビーム誘起プロセス(すなわち前駆体ガスを使用しないプロセス)の場合と同様に、最適なシステム・パラメータは一般に、処理ステップ(付着またはエッチング)と画像化ステップとの間で異なるであろう。付着前駆体ガスおよびエッチング前駆体ガスは一般にガス噴射システムによって供給され、さまざまな表面をエッチングするための前駆体ガスおよびさまざまな材料を付着させるための前駆体ガスは公知である。加工物表面のビーム衝突位置に吸着した前駆体分子の消耗を回避するため、化学反応を引き起こすのに使用される荷電粒子ビーム動作モードは、加工物位置において低い電流密度を有するビームを提供することが好ましい。電子およびイオンはビーム誘起処理に対して有用である。
荷電粒子ビーム・システムに対する本発明の好ましい実施形態は、プラズマ室ガス圧のプラズマ・ガスを含むプラズマ室と、プラズマ室からイオンまたは電子を抽出するために電圧を印加することができる抽出電極と、プラズマ室内のプラズマを維持するためにプラズマ室に電力を供給する電源と、プラズマ室にプラズマ・ガスを供給するガス供給源と、プラズマ室から抽出されたイオンまたは電子を集束させる複数のレンズを備える集束カラムと、複数のそれぞれの動作モードに対する動作パラメータのセットを記憶したコンピュータ可読記憶装置であり、動作パラメータが、プラズマ室ガス圧、プラズマ・ガス種、プラズマに供給する電力、および抽出電極に供給する電圧のうちの1つまたは複数を含む、コンピュータ可読記憶装置と、荷電粒子ビーム・システムの動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされたコントローラであり、選択されたモードに対する記憶された動作パラメータに従って、荷電粒子ビーム・システムの動作パラメータのうちの少なくとも1つの動作パラメータが設定されるようにするコントローラとを含む。
いくつかの好ましい実施形態のコントローラは、高分解能画像化モードとより低分解能のミリング・モードとの間で、荷電粒子ビーム・システムを選択的に切り換えるようにプログラムされていることが好ましい。さらに、コントローラは、少なくとも200pAのビーム電流を有する高電流ミリング・モードとより低電流の画像化モードとの間で、荷電粒子ビーム・システムを選択的に切り換えるようにプログラムされていることが好ましい。いくつかの実施形態では、コントローラが、プラズマ室ガス圧およびプラズマに供給する電力を変化させることによって、動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラが、第1の動作モードにおける第1のガス種と第2の動作モードにおける第2のガス種との間でプラズマ・ガスを変更することによって、動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされる。いくつかの実施形態では、コントローラが、プラズマ室内にプラズマが存在するかどうかを判定するようにプログラムされる。コントローラを、プラズマ源から電子を抽出する1つの動作モードとプラズマ源からイオンを抽出する第2の動作モードとの間で選択的に切り換えるようにプログラムすることもできる。
本発明の荷電粒子ビーム・システムの好ましい実施形態はさらに、1つまたは複数のビーム制限アパーチャとアパーチャ配置アクチュエータとを含み、コントローラは、選択された動作モードに対して必要なビーム電流に応じて、選択された動作モードに対応するビーム制限アパーチャを、荷電粒子ビームの経路上に選択的に配置するようにプログラムされる。好ましいいくつかの実施形態は、1つまたは複数のビーム制限アパーチャとアパーチャ選択偏向器システムとを含み、コントローラは、選択された動作モードに対応するアパーチャを通過するようビームを偏向させるようにプログラムされる。いくつかの実施形態はビーム制限アパーチャを備え、コントローラは、ビーム制限アパーチャにおける荷電粒子ビームのサイズを選択された動作モードに従って制御するために、カラム内のレンズの強度を選択的に調整するようにプログラムされる。
本発明の荷電粒子ビーム・システムの好ましい実施形態はさらに、動作モードを切り換えるときに、コントローラからの指令に応答して、プラズマ室からガスを除去する真空ポンプを含む。好ましい実施形態はさらに、無線周波数の電力を供給する電源と、プラズマ室の周囲に少なくとも1回巻き付けられた導電コイルとを含むことができる。
好ましいいくつかの実施形態では、プラズマ室内にプラズマが存在するかどうかを判定するため、プラズマ室からの光を検出するセンサが提供される。コントローラは、動作モードが選択され、プラズマ室内にプラズマが存在しない場合に、オペレータに通知する、またはプラズマに点火するようにプログラムされることが好ましい。
本発明の荷電粒子ビーム・システムの集束カラムの好ましい実施形態は、プラズマ室内に形成される仮想源の像を、基板の表面または表面付近に集束させる。コントローラは、高分解能画像化モードと低分解能モードとの間で、荷電粒子ビーム・システムを選択的に切り換えるようにプログラムされており、画像化モードにおいて基板の表面または表面付近に形成される仮想源の像の直径は500nm未満であることが好ましい。
荷電粒子ビーム・システムを複数のモードで動作させる方法であって、荷電粒子ビーム・システムが、プラズマ源と、荷電粒子集束カラムとを含み、第1の動作モードが、加工物表面に第1のビーム電流を供給し、第2の動作モードが、加工物表面に第2のビーム電流を供給し、第2の電流が、第1の電流に等しいか、または第1の電流よりも小さい方法の好ましい実施形態は、第1のモードでの動作が選択されたことに応答して、少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、第1のモードに対する所定の値に設定することにより、第1のモードで動作するように、集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップと、第1のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、加工物表面に向かって導くステップと、第2のモードでの動作が選択されたことに応答して、プラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、第2のモードに対する所定の値に変更することにより、第2のモードで動作するように、集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップと、第2のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、加工物表面に向かって導くステップとを含む。好ましい実施形態では、プラズマ源が抽出電極を含み、プラズマ室がガスを含み、少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、第1のモードに対する所定の値に設定することが、以下のプラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを設定することを含み、
(a)プラズマ室内のガス圧
(b)プラズマ源に供給する電力
(c)抽出電極に供給する電圧
プラズマ源に対する少なくとも1つの動作パラメータを、第2のモードに対する所定の値に変更することが、プラズマ源動作パラメータ(a)、(b)または(c)のうちの少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを変更することを含む。
いくつかの実施形態では、集束荷電粒子ビーム・システムが、加工物表面を改変するために第1のモードで動作し、集束荷電粒子ビーム・システムを第2のモードで動作させている間に取得した画像が、改変の終点確認を提供する。好ましい方法はさらに、プラズマ源によって形成された仮想源の像を、加工物の表面または表面付近に集束させるステップをさらに含むことができる。
好ましいいくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム集束カラムが複数の静電レンズを含み、第1のモード動作パラメータが、複数の静電レンズのそれぞれの静電レンズに印加する電圧の第1の値を含み、第2のモード動作パラメータが、複数の静電レンズのそれぞれの静電レンズに印加する電圧の第2の値を含む。好ましいいくつかの実施形態では、荷電粒子集束カラムが複数のビーム画定アパーチャを備え、荷電粒子ビームが通過するアパーチャが、動作モードに従って選択される。好ましいいくつかの実施形態では、荷電粒子集束カラムが、複数のレンズとビーム画定アパーチャとを備え、第1のモード動作パラメータが、荷電粒子集束カラム内の複数のレンズのそれぞれのレンズに対する励磁の第1の選択を含み、第2のモード動作パラメータが、荷電粒子集束カラム内の複数のレンズのそれぞれのレンズに対する励磁の第2の選択を含む。
本発明の方法の好ましいいくつかの実施形態はさらに、第3のモードでの動作をユーザが選択したことに応答して、プラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、第3のモードに対する所定の値に従って変更することにより、第3のモードで動作するように、集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップと、第3のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、加工物表面に向かって導くステップとを含む。好ましいいくつかの実施形態では、第1のモードまたは第2のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを導くステップが、荷電粒子ビームと相互作用させて、表面に材料を付着させる、または表面から材料をエッチングするために、加工物表面に前駆体ガスを供給するステップを含む。
本発明の荷電粒子システムのための好ましい実施形態は、荷電粒子源と、荷電粒子ビームを集束させ、それを加工物上の位置に向かって導く荷電粒子ビーム光学要素を含む集束カラムと、荷電粒子ビーム・システムの動作を制御するコントローラであり、荷電粒子源の少なくとも1つの動作パラメータを、選択された動作モードに対応する記憶された動作パラメータに従って変更することにより、少なくとも2つの動作モード間で荷電粒子源を自動的に切り換えるようにプログラムされたコントローラとを含む。
好ましいいくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム源がプラズマ源を含み、記憶された動作パラメータが、プラズマ・ガスの種または圧力、プラズマに入力する電力および抽出電極に供給する電圧のうちの少なくとも1つを含む。好ましいいくつかの実施形態では、荷電粒子ビーム源が液体金属イオン源を含む。好ましいいくつかの実施形態では、コントローラがさらに、荷電粒子ビーム集束カラムの少なくとも1つの動作パラメータを、選択された動作モードに対応する記憶された動作パラメータに従って変更することにより、少なくとも2つの動作モード間で荷電粒子ビーム集束カラムを自動的に切り換えるようにプログラムされる。
荷電粒子ビーム・システムを複数のモードで動作させる方法の好ましい実施形態は、荷電粒子ビーム源からの荷電粒子ビームを加工物表面に向かって導いて、加工物表面上にパターンをミリングするステップであり、荷電粒子ビーム源が第1の源動作パラメータ・セットに従って動作し、荷電粒子ビームが、第1のビーム電流および第1のビーム・スポット・サイズを有する、ステップと、少なくとも1つの源動作パラメータを変更するステップと、変更された源動作パラメータを使用して荷電粒子ビーム・システムを動作させて、荷電粒子ビームを荷電粒子ビーム源から加工物表面に向かって導き、パターンをミリングした結果の画像を形成するステップとを含む。
本発明および本発明の利点を詳細に説明したが、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載された実施形態に、さまざまな変更、置換および改変を加えることができることを理解すべきである。例えば、図1に示した誘導結合プラズマ(ICP)源の代わりに、液体金属源、dcプラズマ源、容量結合RFプラズマ・イオン源、ガス電界イオン化源などの他のタイプのイオン源を、FIBシステムに対する潜在的な動作パラメータ・セットに対する対応する変更を加えた上で使用することもできる。
図1に示した2レンズ・イオン・カラム構成の代わりに、単一レンズを有しまたは3つ以上のレンズを有するさまざまなイオン・カラム構成を使用することができる。図1に示した円形静電レンズの代わりに、磁気レンズを使用することができる。
図1に示した円形静電レンズの代わりに、四極子ダブレット(doublet)、トリプレット(triplet)またはマルチプレット(multiplets)を使用することができ、四極子は、静電、磁気または磁気と組み合わせた静電四極子とすることができる。具体的には、基板表面における改良された分解能(低減されたビーム・サイズ)を得るためにイオン・カラム・レンズの色収差の補正が望ましい用途に対して、特に画像化モードで、磁気と組み合わせた静電四極子を使用することができる。
本発明の他の実施形態では、基板を含む処理室内にガス供給システムを提供することができる。荷電粒子ビームが基板の表面に衝突する位置付近に、エッチング前駆体ガスが導かれる。次いで、荷電粒子ビームと吸着または気相エッチング前駆体ガス分子との相互作用を使用して、材料除去速度、または表面粗さ、材料選択性などを含む当業者によく知られた材料除去プロセスの他の態様を強化することができる。この実施形態では、本発明の2つ以上のそれぞれの動作モードに対して選択されるシステム制御パラメータ全体の中に、ガス供給システムを制御する際に使用されるガス種、ガス流量、処理室内のガス圧などのパラメータが含まれることになる。あるいは、当業者によく知られているように、ガス供給システムを使用して、ビーム誘起化学付着プロセス用の付着前駆体ガスを供給することもできる。ガス供給システム制御の諸態様は、ビーム誘起化学エッチング・プロセスに関して上に記載したものと同様のものとなる。他の実施形態では、プラズマ源から電子が抽出され、画像化用、あるいは電子ビーム誘起エッチングまたは付着用の電子ビームに集束される。
さらに、本出願の範囲が、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法およびステップの特定の実施形態に限定されることは意図されていない。当業者なら本発明の開示から容易に理解するように、本明細書に記載された対応する実施形態と実質的に同じ機能を実行し、または実質的に同じ結果を達成する既存のまたは今後開発されるプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを、本発明に従って利用することができる。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、このようなプロセス、機械、製造、組成物、手段、方法またはステップを含むことが意図されている。
10 イオン・ビーム・システム
100 誘導結合プラズマ(ICP)イオン源
101 電磁エンクロージャ
102 源室
103 注入ガス管路
104 注入管路圧力計
105 誘導コイル
105 ニードル弁
106 注入管路
107 ニードル弁
108 ストップ弁
109 光ファイバ
110 プラズマ光検出部/プラズマ光検出システム
111 RF同軸ケーブル
112 マッチングボックス
113 無線周波(RF)電源
114 無線周波(RF)同軸ケーブル
199 注入毛細管
200 ICP源抽出光学系室
201 源電極
202 抽出電極
203 コンデンサ
205 ビーム電圧電源
206 コンデンサ電源
207 抽出電源
224 プラズマ点火装置
300 イオン・カラム真空室
301 ビーム受入れアパーチャ
302 ビーム受入れアパーチャ・アクチュエータ
303 第1の静電アインゼル・レンズの中央電極
304 レンズ1電源
305 ビーム画定アパーチャ・アセンブリ
306 ビーム画定アパーチャ(BDA)アクチュエータ
307 第2の静電アインゼル・レンズの中央電極
308 レンズ2電源
309 カラム/室分離弁
310 第1の静電アインゼル・レンズ
311 第2の静電アインゼル・レンズ
400 試料室
401 ステージ
402 基板
500 ガス供給システム
501 ガス供給源
502 高純度ガス調整器
503 ニードル弁
504 ホース
601 源ターボポンプ
602 真空管路
603 真空管路
604 真空管路
701 源/室ターボポンプ
702 ポンピング管路
703 ポンピング管路
800 プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)
801 ケーブルないしデータ・バス
802 ケーブル/電線
900 プラズマ源コントローラ
901 ケーブルないしデータ・バス
950 集束イオン・ビーム(FIB)システム・コントローラ
960 インターネット
970 リモート・サーバ

Claims (16)

  1. 荷電粒子ビーム・システム(10)であって、
    プラズマ室ガス圧のプラズマ・ガスを含むプラズマ室(102)と、
    前記プラズマ室からイオンまたは電子を抽出するために電圧を印加することができる抽出電極(202)と、
    前記プラズマ室内のプラズマを維持するために前記プラズマ室に電力を供給する電源(113)
    前記プラズマ室にプラズマ・ガスを供給するガス供給源(501)と、
    前記プラズマ室から抽出されたイオンまたは電子を集束させる複数のレンズ(310、311、7005、7014、8005、8014、8040、9005、9014)を備える集束カラムと、
    を備えており、
    前記システムが前記プラズマ室内の同じプラズマ・ガスを用いる少なくとも二つの動作モードを有し、
    前記少なくとも二つの動作モードのそれぞれに対する動作パラメータ値のセットを記憶したコンピュータ可読記憶装置であり、前記動作パラメータが、
    プラズマ室ガス圧、
    前記プラズマ室の周囲に巻き付けられた誘導コイルを通して前記プラズマに供給する無線周波数の電力、および
    前記抽出電極に供給する電圧
    のうちの1つまたは複数を含む、コンピュータ可読記憶装置と、
    前記荷電粒子ビーム・システムの動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされたコントローラ(800、900、950)であり、選択されたモードに対する前記記憶された動作パラメータに従って、前記プラズマに供給する電力を含む少なくとも1つの前記動作パラメータ値を設定することによって、前記荷電粒子ビーム・システムの電流を変えるコントローラと
    を備えることを特徴とする荷電粒子ビーム・システム。
  2. 前記コントローラが、高分解能画像化動作モード(1030)とより低分解能のミリング動作モード(1050)との間で、前記荷電粒子ビーム・システムを選択的に切り換えるようにプログラムされた、請求項1に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  3. 前記コントローラが、高電流ミリング動作モードとより低電流の画像化動作モードとの間で、前記荷電粒子ビーム・システムを選択的に切り換えるようにプログラムされた、請求項1または2に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  4. 前記高電流ミリング動作モードが、少なくとも200pAのビーム電流を有する請求項3に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  5. 前記コントローラが、前記プラズマ室ガス圧および前記プラズマに供給する前記電力を変化させることによって、動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされた、請求項1から4のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  6. 複数のビーム制限アパーチャ(305、7011、7012、8023、8024)とアパーチャ配置アクチュエータ(306)とをさらに備え、前記コントローラが、選択された動作モードに必要なビーム電流に応じて、選択された動作モードに対応する前記ビーム制限アパーチャを、荷電粒子ビームの経路上に選択的に配置するようにプログラムされた、請求項1から5のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  7. 複数のビーム制限アパーチャとアパーチャ選択偏向器システム(8011、8012、8013、8014)とをさらに備え、前記コントローラが、選択された動作モードに対応するアパーチャを通過するようビームを偏向させるようにプログラムされた、請求項1からのいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  8. ビーム制限アパーチャをさらに備え、前記コントローラが、前記ビーム制限アパーチャにおける荷電粒子ビームのサイズを選択された動作モードに従って制御するために、前記カラム内の前記レンズの強度を選択的に調整するようにプログラムされた、請求項1からのいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  9. 前記荷電粒子ビーム・システムの動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされた前記コントローラが、前記同じプラズマ・ガス種を使用する前記荷電粒子ビーム・システムの動作モードを選択的に切り換えるようにプログラムされたコントローラを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の荷電粒子ビーム・システム。
  10. 荷電粒子ビーム・システム(10)を複数のモードで動作させる方法であって、前記荷電粒子ビーム・システムが、プラズマ源(100)と、荷電粒子集束カラムとを含み、第1のモードが、加工物(402)表面に第1のビーム電流を供給し、第2のモードが、前記加工物表面に第2のビーム電流を供給し、前記第2のビーム電流が、前記第1のビーム電流に等しいか、または前記第1のビーム電流よりも小さく、前記方法が、
    前記第1のモードでの動作が選択されたことに応答して、少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、前記第1のモードに対する所定の値に設定することにより、前記第1のモードで動作するように、前記集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップであって、前記第1のモードに対する少なくとも1つの前記プラズマ源動作パラメータが、プラズマ室の周囲に巻き付けられた誘導コイルを通してプラズマに供給される無線周波数の第1の電力を含むステップと、
    前記第1のモードで動作している前記荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、前記加工物表面に向かって導くステップと、
    前記第2のモードでの動作が選択されたことに応答して、前記プラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つを、前記第2のモードに対する所定の値に変更することにより、前記第2のモードで動作するように、前記集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップであって、前記第2のモードに対する少なくとも1つの前記プラズマ源動作パラメータが、前記誘導コイルを通してプラズマに供給される無線周波数の前記第1の電力とは異なる第2の電力を含むステップと、
    前記第2のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、前記加工物表面に向かって導くステップと
    を含み、
    前記荷電粒子ビーム・システムが、前記第1および第2のモードの両方において前記プラズマ同じガスを用いる方法。
  11. 前記プラズマ源が抽出電極(202)を含み、プラズマ室(102)がガスを含み、
    少なくとも1つのプラズマ源動作パラメータを、前記第1のモードに対する所定の値に設定することが、以下のプラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つを設定することを含み、
    (a)前記プラズマ室内のガス圧
    (b)前記プラズマ源に供給する電力
    (c)前記抽出電極に供給する電圧
    前記プラズマ源に対する少なくとも1つの動作パラメータを、前記第2のモードに対する所定の値に変更することが、前記プラズマ源動作パラメータ(a)、(b)または(c)のうちの少なくとも1つを変更することを含む、
    請求項10に記載の方法。
  12. 前記集束荷電粒子ビーム・システムが、前記加工物表面を改変するために前記第1のモードで動作し、前記集束荷電粒子ビーム・システムを前記第2のモードで動作させている間に取得した画像が、前記改変の終点確認を提供する、請求項10に記載の方法。
  13. 前記荷電粒子ビーム集束カラムが複数の静電レンズ(310、311、7005、7014、8005、8014、8040、9005、9014)を含み、
    第1のモード動作パラメータが、前記複数の静電レンズのそれぞれに印加する電圧の第1の値を含み、
    第2のモード動作パラメータが、前記複数の静電レンズのそれぞれに印加する電圧の第2の値を含む、
    請求項10に記載の方法。
  14. 前記荷電粒子集束カラムが複数のビーム画定アパーチャ(305、7011、7012、8023、8024)を備え、荷電粒子ビームが通過するアパーチャが、前記動作モードに従って選択される、請求項10に記載の方法。
  15. 第3のモードでの動作をユーザが選択したことに応答して、前記プラズマ源動作パラメータのうちの少なくとも1つを、前記第3のモードに対する所定の値に従って変更することにより、前記第3のモードで動作するように、前記集束荷電粒子ビーム・システムを自動的に構成するステップと、前記第3のモードで動作している荷電粒子ビーム・システムによって生成された荷電粒子ビームを、前記加工物表面に向かって導くステップとをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  16. 荷電粒子ビーム・システムを複数のモードで動作させる前記方法が、単一のガス種を使用する複数のモードで動作させることを含む、請求項10から15のいずれか一項に記載の方法。
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