JP5742324B2 - 感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法に関する。詳細には、特に液浸露光に好適に用いられる感放射線性樹脂組成物、及び当該組成物を用いたレジストパターン形成方法に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、酸解離性基を有する重合体を含有する樹脂組成物によって基板上にレジスト被膜を形成し、マスクパターンを介してそのレジスト被膜に短波長の放射線(エキシマレーザー等)を照射して露光させ、露光部をアルカリ現像液を用いて除去することにより微細なレジストパターンを形成することが行われている。この際、樹脂組成物中に放射線照射により酸を発生する感放射線性酸発生剤を含有させ、その酸の作用により感度を向上させた化学増幅型レジストが利用されている。
また、さらに微細なレジストパターン(例えば、線幅45nm程度)を形成する方法として、液浸露光法(リキッドイマージョンリソグラフィー)の利用が拡大しつつある。この方法では露光光路空間(レンズとレジスト被膜との間)を空気や不活性ガスに比して屈折率(n)が大きい液浸露光液(例えば、純水、フッ素系不活性液体等)で満たした状態で露光を行う。従って、レンズの開口数(NA)を増大させた場合でも、焦点深度が低下し難く、しかも高い解像性が得られるという利点がある。
かかる液浸露光法においては、レジスト被膜内への液浸露光液の浸透が起こり、種々の不都合が起こり得るため、これを抑制すると共にレジスト被膜表面の水切れを良くする目的で、例えば、疎水性が高いフッ素含有重合体を含有する樹脂組成物が提案されている(国際公開第2007/116664号参照)。
また、上述のレジスト被膜表面の疎水化に伴って、未露光部に不溶物等が沈着等することに起因して発生する現像欠陥(ブロッブ欠陥)等を抑制することを目的として、液浸露光時には疎水性で、アルカリ現像時には親水性となるフッ素含有重合体、具体的には、フェノール性水酸基に疎水性が高いフルオロアシル基を導入したフッ素含有重合体も提案されている(特開2009−132843号公報及び特開2009−139909号公報参照)。
かかる技術におけるフッ素含有重合体は、液浸露光時にはフルオロアシル基により疎水性が発揮される一方、アルカリ現像時にはそのフルオロアシル基が除去されてフェノール性水酸基による親水性が発揮される。従って、未露光部における現像欠陥を抑制する効果を期待できる。
しかしながら、上記親水性化可能なフッ素含有重合体を含有する樹脂組成物では、未露光部の現像欠陥を抑制する効果をある程度は発揮するものの、近年のレジストパターンに対する高い品質要求を満足させるには不十分であり、また、得られるパターン形状がラウンドトップ形状となる場合がある等の不具合を有している。
国際公開第2007/116664号 特開2009−132843号公報 特開2009−139909号公報
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、レジスト被膜表面における液浸露光時の疎水性と現像時の親水性とを確保し、かつパターン形状の良好性を保持しつつ、未露光部における現像欠陥の発生を抑制することができる感放射線性樹脂組成物及びレジストパターン形成方法を提供することである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]下記式(1)で表される構造単位(I)を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう。)、及び
[B]感放射線性酸発生体(以下、「[B]酸発生体」ともいう。)
を含有し、
全重合体中の構造単位の総数に対する構造単位(I)の含有割合が5モル%以上35モル%以下である感放射線性樹脂組成物である。
Figure 0005742324
(式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Eは、酸素原子、−CO−O−*又は−CO−NH−*である。但し、*はRと結合する部位を示す。Rは、アルカリ解離性基である。Aは、酸素原子、イミノ基、−CO−O−**、−O−CO−**又は−SO−O−**である。但し、**は、Rに結合する部位を示す。Xは、単結合、ジフルオロメチレン基又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。Rは、単結合、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基である。上記メチレン基、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。nは1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基であり、RのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。nが2又は3の場合、複数のR、A、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明の感放射線性樹脂組成物は、アルカリ解離性基を含む構造単位(I)を有する[A]重合体と、[B]酸発生体とを含有し、加えて、当該感放射線性樹脂組成物に含まれる全重合体中の構造単位の総数に対する構造単位(I)の含有割合を上記特定範囲とすることで、レジストパターン形状の良好性を保持しつつ、未露光部における現像欠陥の発生を抑制することができる。上記構成とすることで、現像欠陥の発生が抑制される理由は必ずしも明確ではないが、例えば、特定構造の構造単位(I)を有する[A]重合体を含有し、全重合体中の構造単位(I)の含有割合を上記のように比較的高く設定することで、露光部における重合体の現像液及びリンス液に対する溶解性が向上して溶け残りが抑制され、その結果、未露光部における現像欠陥の発生が抑制されると考えられる。また、本発明の感放射線性樹脂組成物は、含有する重合体の現像液及びリンス液に対する溶解性が向上すると考えられるにもかかわらず、得られるパターン形状の悪化は見られず良好な形状を維持するという特徴も有する。
[A]重合体として、[A1]構造単位(I)及び酸解離性基を含む構造単位を有するベース重合体を含有することが好ましい。当該感放射線性樹脂組成物が、ベース重合体として[A1]重合体を含有することにより、露光部の重合体全体の現像液等に対する溶解性がより向上し、その結果、現像欠陥の抑制性をより向上させることができる。
また、[A]重合体として、[A2]構造単位(I)を有し、[A1]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体をさらに含有することがより好ましい。当該感放射線性樹脂組成物が、ベース重合体としての[A1]重合体に加えて、[A2]重合体をさらに含有することで、[A2]重合体がレジスト被膜表層に偏在化してレジスト被膜表面の疎水性がより高まり、その結果、水切れ防止等の液浸露光に好適な特性をより向上させることができる。加えて、現像時における露光部の重合体の溶解性及び未露光部のレジスト被膜表面の親水性をより高めることができ、その結果、現像欠陥の抑制性をさらに向上させることができる。
上記Eが−CO−O−*であることが好ましい。上記Eで表される基が上記特定構造を有することで、構造単位(I)を[A]重合体中に組み込むことが容易になる。その結果当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥の抑制性をより向上させることができる。
上記Rが下記式(a)で表される基、かつAが酸素原子であることが好ましい。
Figure 0005742324
(式(a)中、Rは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜10の炭化水素基である。)
アルカリ解離性基が上記式(a)で表される基であり、かつAが酸素原子である特定の組合せとすることで、アルカリ解離性基Rの解離容易性が高まる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥の抑制性をさらに向上させることができる。
上記Rが下記式(b)、(c)及び(d)でそれぞれ表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基、Aが−CO−O−**、nが1、かつRがRのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合されてもよいメチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基であることが好ましい。
Figure 0005742324
(式(b)及び式(c)中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、アシル基若しくはアシロキシ基である。m1は、0〜5の整数である。m2は、0〜4の整数である。m1及びm2がそれぞれ2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
式(c)中、gは、0又は1である。
式(d)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。このアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。但し、RとRとが互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に2価の脂環式基を形成していてもよい。)
上記アルカリ解離性基R及び連結基Aを上記特定の組合せとすることでも、アルカリ解離性基Rの解離容易性が高まる。その結果、当該感放射線性樹脂組成物の現像欠陥の抑制性をさらに向上させることができる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、上述の特性を有しているので、液浸露光に好適に用いることができ、従来の液浸露光用の感放射線性樹脂組成物によると発生し得る現像欠陥を抑制し、かつパターンがトップラウンド形状等になる傾向になるのを抑制し、良好な形状のパターンを得ることができる。
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)当該感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布し、レジスト被膜を形成するレジスト被膜形成工程、
(2)上記レジスト被膜の少なくとも一部に放射線を照射する露光工程、及び
(3)上記露光されたレジスト被膜を現像する現像工程
を有する。当該レジストパターン形成方法によれば、当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、良好な形状を保持しつつ、現像欠陥の発生が抑制されたレジストパターンを得ることができる。
当該パターン形成方法においては、(2)露光工程において、上記レジスト被膜上に液浸露光液を配置し、この液浸露光液を介して上記レジスト被膜に放射線を照射することが好ましい。当該パターン形成方法によれば、当該感放射線性樹脂組成物を用いているので液浸露光によるパターン形成においても、現像欠陥の発生が抑制されると共に、形状が良好なレジストパターンを得ることができる。
本明細書において、「炭化水素基」には鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基が含まれる。この「炭化水素基」は飽和炭化水素基であってもよいし、不飽和炭化水素基であってもよい。
「鎖状炭化水素基」とは、主鎖に環状構造を含まず、鎖状構造のみで構成された炭化水素基を意味し、直鎖状炭化水素基及び分岐状炭化水素基の双方を含むものとする。「脂環式炭化水素基」とは、環構造としては、脂環式炭化水素の構造のみを含み、芳香環構造を含まない炭化水素基を意味する。但し、脂環式炭化水素の構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造を含んでいてもよい。「芳香族炭化水素基」とは、環構造として、芳香環構造を含む炭化水素基を意味する。但し、芳香環構造のみで構成されている必要はなく、その一部に鎖状構造や脂環式炭化水素の構造を含んでいてもよい。
以上説明したように、本発明の感放射線性樹脂組成物は、特定の構造単位を有する[A]重合体及び[B]酸発生体を含有し、かつ全重合体中における構造単位(I)の含有割合を特定範囲としていることから、レジスト被膜における液浸露光時の疎水性と現像時の親水性とを確保し、かつパターン形状の良好性を保持しつつ、未露光部における現像欠陥の発生を抑制することができる。
<感放射線性樹脂組成物>
本発明の感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生体を含有する。また、本発明の効果を損なわない限り、さらに任意成分を含有してもよい。以下、各構成成分について順に説明する。
<[A]重合体>
本発明における[A]重合体は、構造単位(I)を有する重合体である。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体を含有し、かつ後述するように、全重合体中の構造単位の総数に対する構造単位(I)の含有割合を特定範囲とすることで、未露光部における現像欠陥の発生を抑制することができ、かつ良好な形状のレジストパターンを得ることができる。上記構成とすることで、現像欠陥の発生が抑制される理由は必ずしも明確ではないが例えば、特定構造の構造単位(I)を有する[A]重合体を含有し、全重合体中の構造単位(I)の含有割合を上記のように比較的高く設定することで、露光部における重合体の現像液及びリンス液に対する溶解性が向上して溶け残りが抑制され、その結果、この溶け残り分の未露光部への沈着に起因する現像欠陥の発生が抑制されると考えられる。また、本発明の感放射線性樹脂組成物は、含有する重合体の現像液及びリンス液に対する溶解性が向上すると考えられるにもかかわらず、得られるパターン形状の悪化は見られず良好な形状を維持するという特徴も有する。
当該感放射線性樹脂組成物における[A]重合体の使用形態としては、形成されるレジスト被膜における(1)ベース重合体、(2)撥水性添加剤等が挙げられる。(1)ベース重合体とは、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジストパターンを構成する重合体の主成分となる重合体をいい、好ましくは、レジストパターンを構成する全重合体に対して50質量%以上を占める重合体をいう。(2)撥水性添加剤とは、当該感放射線性樹脂組成物に含有されることで、形成されるレジスト被膜の表層に偏在化する傾向を有する重合体である。ベース重合体より疎水性が高い重合体は、レジスト被膜の表層に偏在化する傾向があり、撥水性添加剤として機能させることができる。当該感放射線性樹脂組成物は、撥水性添加剤を含有することで、被膜からの酸発生体等の溶出が抑制されると共に形成されたレジスト被膜表面が高い動的接触角を示すため、被膜表面は優れた水切れ特性を発揮することができる。これにより液浸露光プロセスにおいて、レジスト被膜表面と液浸媒体を遮断するための上層膜を別途形成することを要することなく、高速スキャン露光を可能にすると共に、ウォーターマーク欠陥等の発生を抑制することができる。
<[A1]重合体>
上記ベース重合体としては、構造単位(I)及び酸解離性基を含む構造単位を有するベース重合体(以下、「[A1]重合体」ともいう。)が好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、ベース重合体として、[A1]重合体を含有することで、露光部の重合体全体の現像液等に対する溶解性がより向上し、その結果、現像欠陥の抑制性をより向上させることができる。[A1]重合体における酸解離性基を含む構造単位としては、例えば、後述の構造単位(II)、構造単位(IV)等が挙げられる。
<[A2]重合体>
上記撥水性添加剤としては、構造単位(I)を有し、[A1]重合体よりもフッ素原子含有率が高い重合体(以下、「[A2]重合体」ともいう。)が好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体として、ベース重合体としての[A1]重合体に加えて、上記[A2]重合体をさらに含有することで、フッ素原子含有率が高いことに起因して、[A2]重合体がレジスト被膜表層に偏在化する。その結果、液浸露光時に上層膜を別途形成することを要せず、レジスト被膜表面の現像後の親水性をより高めることができ、従って、水切れ防止等の特性をより向上させることができる。加えて、現像時における露光部の重合体の溶解性及び未露光部のレジスト被膜表面の親水性をより高めることができ、その結果、現像欠陥の抑制性をさらに向上させることができる。なお、このフッ素原子含有率(質量%)は13C−NMRにより構造を確認し算出することができる。
当該感放射線性樹脂組成物においては、ベース重合体として[A1]重合体を含有し、かつ撥水性添加剤として[A2]重合体を含有することがさらに好ましい。当該感放射線性樹脂組成物は、ベース重合体及び撥水性添加剤の両方に[A]重合体を用いることにより、その相乗効果で、現像時における露光部の重合体全体の溶解性と、未露光部のレジスト被膜表面の親水性とをさらに向上させることができ、その結果、現像欠陥の抑制性をさらに高めることができる。
[A]重合体が有する構造単位(I)、及び[A]重合体が有していてもよい構造単位について以下説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、上記式(1)で表される構造単位である。
上記式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Eは、酸素原子、−CO−O−*又は−CO−NH−*である。但し、*はRと結合する部位を示す。Rは、アルカリ解離性基である。Aは、酸素原子、イミノ基、−CO−O−**、−O−CO−**又は−SO−O−**である。但し、**は、Rに結合する部位を示す。Xは、単結合、ジフルオロメチレン基又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。Rは、単結合、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素数4〜20のシクロアルキレン基である。nは1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基であり、RのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。nが2又は3の場合、複数のR、A、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
(アルカリ解離性基)
上記Rは、アルカリ解離性基である。「アルカリ解離性基」とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基又はスルホキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、アルカリの存在下(例えば、23℃のテトラメチルアンモニウムヒドロキシシド2.38質量%水溶液中)で解離する基をいう。[A]重合体がRで表されるアルカリ解離性基を有することで、当該感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト被膜の露光部の現像液に対する溶解性が向上させることができる。また、
上記Rで表されるアルカリ解離性基は、Aと結合して下記式(i)で表される官能基(以下、「官能基(i)」ともいう。)を形成している。上記構造単位(I)は官能基(i)がX、R、R及びEを介して主鎖に結合した特定構造を有する構造単位である。[A]重合体がRで表されるアルカリ解離性基を有することで、フェノール性水酸基を生じるアルカリ解離性基を用いた場合と比較して、より優れた形状のパターンを得ることができる。
Figure 0005742324
上記式(i)中、R及びAの定義は、上記式(1)と同じである。
上記官能基(i)はアルカリ水溶液と下記式に示す加水分解反応をし極性基を生じる。
Figure 0005742324
上記式において、R及びAの定義は、上記式(1)と同じである。
上記官能基(i)は、アルカリ現像時に起こる上記加水分解反応により、アルカリ解離性基が解離して極性基を生じるため、レジスト被膜表面の撥水性を低下させることができる。また、[A]重合体を含有する感放射線性樹脂組成物から形成されるレジスト被膜の露光部の現像液に対する溶解性を高めることができる。
上記Rで表されるアルカリ解離性基としては、上記性質を示すものであれば特に限定されない。例えば、官能基(i)におけるAが酸素原子又はイミノ基の場合は、Rで表されるアルカリ解離性基として上記式(a)で表される基を挙げることができる。
上記式(a)中、Rは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜10の炭化水素基である。
上記Rで表される少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭化水素基としては、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換された基が挙げられる。
上記炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2−(2−メチルプロピル)基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(2−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(2−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基、3−(3−メチルペンチル)基、1−オクチル基、1−デシル基等を挙げることができる。
上記炭素数3〜10の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、1−(1−シクロペンチルエチル)基、1−(2−シクロペンチルエチル)基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、1−(1−シクロヘキシルエチル)基、1−(2−シクロヘキシルエチル基)、シクロヘプチル基、シクロヘプチルメチル基、1−(1−シクロヘプチルエチル)基、1−(2−シクロヘプチルエチル)基、2−ノルボルニル基、1−アダマンチル基、2−アダマンチル基等を挙げることができる。
上記Rとの具体例としては、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、パーフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロエチル基、パーフルオロメチル基、1−フルオロプロピル基、1−トリフルオロプロピル基、1−パーフルオロプロピル基、2−フルオロプロピル基、2−トリフルオロプロピル基、2−パーフルオロプロピル基、1−フルオロブチル基、1−トリフルオロブチル基、2−パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフルオロデシル基等のフッ素化アルキル基;
フルオロシクロプロピル基、ジフルオロシクロプロピル基、テトラフルオロパーフルオロシクロプロピル基、パーフルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基、パーフルオロシクロブチル基、フルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、フルオロシクロペンチルメチル基、パーフルオロシクロペンチルメチル基、フルオロシクロヘキシル基、パーフルオロシクロヘキシル基、フルオロノルボルニル基、パーフルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、パーフルオロアダマンチル基等のフッ素化脂環式炭化水素基等が挙げられる。
この中で、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のパーフルオロアルキル基が好ましく、パーフルオロメチル基が特に好ましい。
上記Rを含む官能基(i)は、例えば、ヒドロキシル基、アミノ基等を従来公知の方法によりフルオロアシル化することで形成することができる。例えば、1)酸の存在下、アルコール化合物とフルオロカルボン酸を縮合させてエステル化する、2)塩基の存在下、アルコール化合物とフルオロカルボン酸ハロゲン化物を縮合させてエステル化する等の方法を挙げることができる。
また、Rで表されるアルカリ解離性基としては、官能基(i)におけるAが−CO−O−*の場合、上記式(b)、(c)及び(d)で表されるものを挙げることができる。
上記式(b)及び式(c)中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、アシル基若しくはアシロキシ基である。m1は、0〜5の整数である。m2は、0〜4の整数である。m1及びm2がそれぞれ2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(d)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。このアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。但し、RとRとが互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に2価の脂環式基を形成していてもよい。
上記R及びRで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を挙げることができる。この中で、フッ素原子が好ましい。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、上記Rで表されるアルキル基の例を挙げることができる。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のハロゲン化アルキル基としては、上記アルキル基における水素原子の一部又は全部が、ハロゲン原子で置換された基を挙げることができる。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアシル基としては、例えば、ホルミル基、アセチル基、エチリル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアシロキシ基としては、例えばホルミルオキシ基、アセトキシ基、エチリルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、t−ブチリルオキシ基、t−アミリルオキシ基、n−ヘキサンカルボニロキシ基、n−オクタンカルボニロキシ基等が挙げられる。
上記R及びRで表される炭素数1〜10のアルキル基としては、上記Rで表されるアルキル基の例を挙げることができる。
上記R及びRで表されるその水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜10のアルキル基としては、上記Rにおけるフッ素化アルキル基の例を挙げることができる。
また、RとRとが互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に形成される2価の脂環式基としては、シクロペンタンジイル基、2−メチルシクロペンタンジイル基、2−エチルシクロペンタンジイル基、3−エチルシクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、2−メチルシクロヘキサンジイル基、2−エチルシクロヘキサンジイル基、3−エチルシクロヘキサンジイル基、シクロヘプタンジイル基、2−メチルシクロヘプタンジイル基、2−エチルシクロヘプタンジイル基、3−エチルシクロヘプタンジイル基、2−ノルボルナンジイル基、2−アダマンタンジイル基等を挙げることができる。
上記式(b)で表されるアルカリ解離性基の具体例としては、ベンジル基、フルオロベンジル基、ジフルオロベンジル基、トリフルオロベンジル基、クロロベンジル基、メチルベンジル基、ジメチルベンジル基、メトキシベンジル基、アセチルベンジル基、アセトキシベンジル基、フェニル基、フルオロフェニル基、ジフルオロフェニル基、トリフルオロフェニル基、クロロフェニル基、トリル基、キシリル基、メトキシフェニル基、アセチルフェニル基、アセトキシフェニル基等が挙げられる。この中でもベンジル基が好ましい。
上記式(c)で表されるアルカリ解離性基の具体例としては、フタルイミドメチル基、フルオロフタルイミドメチル基、ジフルオロフタルイミドメチル基、トリフルオロフタルイミドメチル基、クロロフタルイミドメチル基、メチルフタルイミドメチル基、ジメチルフタルイミドメチル基、メトキシフタルイミドメチル基、アセチルフタルイミドメチル基、アセトキシフタルイミドメチル基等が挙げられる。この中でも、フタルイミドメチル基が好ましい。
上記式(d)で表されるアルカリ解離性基の具体例としては、
メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、1−(2−メチルブチル)基、1−(3−メチルブチル)基、2−(3−メチルブチル)基、ネオペンチル基、1−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、1−(2−メチルペンチル)基、1−(3−メチルペンチル)基、1−(4−メチルペンチル)基、2−(3−メチルペンチル)基、2−(4−メチルペンチル)基、3−(2−メチルペンチル)基等の1価の鎖状炭化水素基;
シクロプロピル基、シクロブチル基、2−メチルシクロブチル基、シクロペンチル基、2−メチルシクロペンチル基、3−メチルシクロペンチル基、シクロヘキシル基、2−メチルシクロヘキシル基、3−メチルシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基、シクロドデシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等の1価の脂肪族環状炭化水素基;
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−1−プロピル基、パーフルオロ−1−プロピル基、1,1,1−トリフルオロ−2−プロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基、パーフルオロ−2−プロピル基、パーフルオロ−1−ブチル基、パーフルオロオクチル基等の1価のフッ素化鎖状炭化水素基;
フルオロシクロプロピル基、フルオロシクロブチル基、フルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、フルオロシクロヘキシル基、パーフルオロシクロヘキシル基、フルオロノルボルニル基、パーフルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、パーフルオロアダマンチル基等の1価のフッ素化脂肪族環状炭化水素基等を挙げることができる。
この中でも、メチル基、エチル基、1−プロピル基、2−プロピル基、1−ブチル基、2−ブチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基及び1,1,1,3,3,3−パーフルオロ−2−プロピル基が好ましい。
上記Xで表されるジフルオロメチレン基又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のパーフルオロアルキレン基としては、下記式(X−1)で表される基を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式(X−1)中、Rf及びRfは、それぞれ独立して、フッ素原子又は炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基である。pは1〜4の整数である。pが2以上の場合、複数のRf及びRfはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rf及びRfで表される炭素数1〜10のパーフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロ−1−プロピル基、パーフルオロ−2−プロピル基、パーフルオロ−1−ブチル基、パーフルオロ−1−オクチル基等が挙げられる。この中では、トリフルオロメチル基が好ましい。
上記式(X−1)で表される基の具体例としては、下記式(X−1−1)及び式(X−1−2)で表される基を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記Rで表される炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、1,2−プロピレン基、1,3−プロピレン基、1,2−n−ブチレン基、1,3−n−ブチレン基、1,4−n−ブチレン基、2,3−n−ブチレン基、1,2−イソブチレン基、2,3−イソブチレン基、1,5−ペンチレン基、1,4−イソペンチレン基、ネオペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数4〜20のシクロアルキレン基としては、例えば、炭素数4〜20の脂環式炭化水素に由来する2価の基等を挙げることができる。上記脂環式炭化水素としては、具体的には、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン等のシクロアルカン類等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数6〜20のアリーレン基としては、例えば、フェニレン基、メチルフェニレン基、ナフチレン基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数7〜20のアラルキレン基としては、例えば、ベンジレン基、フェネチレン基、ベンジルプロピレン基、ナフチレンメチレン基等が挙げられる。
上記Rで表されるメチレン基、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基が有する水素原子の一部又は全部は置換基で置換されていてもよい。この置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、ヒドロキシル基、シアノ基、炭素数1〜10のヒドロキシアルキル基及びカルボキシル基からなる群より選ばれる1種又は2種以上の基が挙げられる。また、Rで表されるアルキレン基、シクロアルキレン基及びアラルキレン基が有する同一の炭素原子に結合する2個の水素原子を1個の酸素原子で置換し、ケト基を形成してもよい。
上記Rは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基であり、nは1〜3の整数である。従って、構造単位(I)は1〜3個の官能基(i)を有する。nが2又は3の場合、複数のR、A、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。すなわち、nが2又は3の場合、複数の官能基(i)は同じ構造のものであってもよいし、異なる構造のものであってもよい。また、nが2又は3の場合、複数の官能基(i)がRの同一の炭素原子に結合していてもよいし、異なる炭素原子に結合していてもよい。
上記Rで表される(n+1)価の炭化水素基としては、例えば、2〜4価の鎖状炭化水素基、脂肪族環状炭化水素基及び芳香族炭化水素基が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えばメタン、エタン、プロパン、ブタン、2−メチルプロパン、ペンタン、2−メチルブタン、2,2−ジメチルプロパン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン等の炭素数1〜20の鎖状炭化水素から水素原子を(n+1)個取り除いた基を挙げることができる。
上記脂肪族環状炭化水素基としては、例えばシクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン等の炭素数3〜20の脂環式炭化水素から水素原子を(n+1)個取り除いた基を挙げることができる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、デュレン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン等の炭素数6〜20の芳香族炭化水素から水素原子を(n+1)個取り除いた基を挙げることができる。
のR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造としては、例えば、下記式でそれぞれ表される構造を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式中、R及びnの定義は、上記式(1)と同じである。*は、Rに結合する部位を示す。
上記Eは、酸素原子、−CO−O−*又は−CO−NH−*である。但し、*は、Rと結合する部位を示す。この中で、[A]重合体における構造単位(I)の形成し易さ、すなわち、構造単位(I)を与える単量体の共重合性の観点から、−CO−O−*が好ましい。
上記構造単位(I)としては、上記Eが−CO−O−*のもの、すなわち、下記式(1−1)で表される構造単位が好ましい。
Figure 0005742324
上記式(1−1)中、R、R、A、X、R、R及びnの定義は、上記式(1)と同じである。
上記式(1−1)で表される構造単位の好ましい例としては、Rが上記式(a)で表される基、かつAが酸素原子である下記式(1−1−1)で表される構造単位、及びRが上記式(b)、(c)及び(d)でそれぞれ表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基、Aが−CO−O−**、nが1、かつRがRのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合されてもよいメチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素数4〜20のシクロアルキレン基である下記式(1−1−2)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0005742324
上記式(1−1−1)中、R、X、R及びRの定義は上記式(1)と同じである。Rの定義は、上記式(a)と同じである。
Figure 0005742324
上記式(1−1−2)中、R、R及びXの定義は、上記式(1)と同じである。R31は、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基であり、R側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。Rは上記式(b)、(c)及び(d)でそれぞれ表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
上記R31で表される基の例としては、上記Rの説明においてn=1とした場合のものを挙げることができる。
上記式(1−1−1)で表される構造単位の具体例としては、例えば、下記式(1−1−1a)及び(1−1−1b)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(1−1−1a)及び(1−1−1b)中、R及びRの定義は、上記式(1−1−1)と同じである。Rf、Rfの定義は、上記式(X−1)と同じである。pは、それぞれ独立して、0〜4の整数である。Rの定義は、上記式(1)と同じである。R31は、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基であり、R側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。R32は、炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状の3価の鎖状炭化水素基、炭素数4〜20の3価の脂肪族環状炭化水素基、又は炭素数6〜20の芳香族炭化水素基であり、R32のR側の末端に酸素原子、硫黄原子、カルボニル基又はイミノ基を有していてもよい。
上記式(1−1−1a)及び(1−1−1b)でそれぞれ表される構造単位において、pが1〜4の整数の場合、Rf及びRfで表されるフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を有しており、アルカリ現像液との反応によって、隣接する炭素原子にフッ素原子又はパーフルオロアルキル基が結合しているヒドロキシル基が生じる。このようなヒドロキシル基は通常のアルコール性ヒドロキシル基と比較して低いpKa値を有するため、レジスト被膜の露光部の親水性及び現像液への溶解性の向上の観点から好ましい。
上記式(1−1−1a)で表される構造単位の具体例としては、下記式(1−1−1c)〜(1−1−1f)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。また、上記式(1−1−1b)で表される構造単位の具体例としては、下記式(1−1−1g)及び(1−1−1h)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(1−1−1c)〜(1−1−1h)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。Rの定義は上記式(a)と同じである。
これらの中で、構造単位を与える単量体の合成容易性の観点から、上記式(1−1−1c)で表される構造単位が好ましい。
上記式(1−1−2)で表される構造単位の具体例としては、例えば、下記式(1−1−2a)〜(1−1−2f)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(1−1−2a)及び式(1−1−2b)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。Rは、上記式(b)、(c)及び(d)からなる基より選ばれる少なくとも1種の基である。Rf、Rfの定義は、上記式(X−1)と同じである。pは0〜4の整数である。R21は、それぞれ独立して、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基である。R31の定義は、上記式(1−1−2)と同じである。
上記式(1−1−2a)及び式(1−1−2b)で表される構造単位は、pが1〜4の場合、Rの結合するオキシカルボニル基のα位にRf及びRfで表されるフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を有しており、アルカリ現像液に対する反応性が高くなりさらにアルカリ解離性基が加水分解して生じるカルボキシル基のpKaが低くなるため、レジスト被膜の露光部の親水性及び現像液に対する溶解性の向上の観点から好ましい。
上記式(1−1−2a)で表される構造単位の具体例としては、下記式(1−1−2e)及び(1−1−2f)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。また、上記式(1−1−2b)で表される構造単位の具体例としては、下記式(1−1−2c)及び(1−1−2d)でそれぞれ表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(1−1−2c)〜(1−1−2f)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。Rの定義は上記式(1−1−2)と同じである。
これらの中で、アルカリ解離性基の解離容易性が高いことから、上記式(1−1−2c)及び式(1−1−2d)で表される構造単位が好ましい。また、上述のように、α位の炭素原子にフッ素原子を有しているため、アルカリ解離性基の解離容易性が高くなる観点から、上記式(1−1−2e)で表される構造単位が好ましい。
<構造単位(I)の含有割合>
本発明の感放射線性樹脂組成物においては、全重合体中の構造単位の総数に対する構造単位(I)の含有割合が5モル%以上35モル%以下であることを要する。当該感放射線性樹脂組成物は[A]重合体を含有し、加えて、上記割合を上記特定範囲とすることで、現像欠陥の発生を抑制することができる。上記割合の上限としては、25モル%が好ましく、20モル%がより好ましく、17モル%がさらに好ましい。一方、上記割合の下限としては、6モル%が好ましく、8モル%がより好ましく、10モル%がさらに好ましい。上記割合が上記下限未満だと、現像欠陥の発生が増加する傾向にある。逆に、上記割合が上記上限を超えると、得られるパターンがトップラウンド等となり形状が悪化する傾向にある。
ここで、「全重合体」とは、ベース重合体及び撥水性添加剤としての[A]重合体だけでなく、[A]重合体以外の、例えば、後述する[C]重合体等の感放射線性樹脂組成物に含まれる全ての重合体を含めるものである。
[A]重合体における構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体となる場合には、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、5〜35モル%が好ましく、8〜30モル%がより好ましく、10〜20モル%がさらに好ましい。また、[A]重合体が撥水性添加剤となる場合には、10〜90モル%が好ましく、20〜80モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から得られるパターンにおける現像欠陥の抑制性を向上させることができる。なお、[A]重合体は、構造単位(I)を1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[構造単位(II)]
[A]重合体は、上記構造単位(I)に加えて、下記式(2)で表される構造単位(II)を有することが好ましい。構造単位(II)は、下記式(2)におけるYで表される酸解離性基を有する構造単位である。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体が構造単位(II)を有していることで、得られるレジストパターンの形状をより良好にすることができる。
Figure 0005742324
上記式(2)中、Rの定義は上記式(1)と同じである。Yは、酸解離性基である。
上記式(2)中のYは、下記式(2−i)で表される基であることが好ましい。
Figure 0005742324
上記式(2−i)中、R10は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R11及びR12は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基であり、互いに結合して、それらが結合している炭素原子と共に炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基を形成してもよい。
上記R10〜R12で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記R10〜R12で表される炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、アダマンタン骨格、ノルボルナン骨格、トリシクロデカン骨格、テトラシクロドデカン骨格等の有橋式骨格や、シクロブタン骨格、シクロペンタン骨格、シクロヘキサン骨格、シクロヘプタン骨格、シクロオクタン骨格等のシクロアルカン骨格を有する基;
これらの基が有する水素原子の一部又は全部を、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、及びシクロペンチル基、シクロヘキシル基等の炭素数3〜20のシクロアルキル基からなる群より選ばれる1種又は1個以上の基で置換した基等の脂環式骨格を有する基が挙げられる。
上記R11及びR12が互いに結合して、それらが結合している炭素原子とともに形成される炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基としては、シクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロヘプタンジイル基、シクロオクタンジイル基、シクロデカンジイル基、シクロドデカンジイル基、ノルボルナンジイル基、アダマンタンジイル基等が挙げられる。
上記R10〜R12としては、これらの中でも、現像後のレジストパターンの形状をより改善させることができる観点から、シクロアルカン骨格を有する基が好ましい。
構造単位(II)を与える単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチル−3−ヒドロキシアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロピルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロピルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸−4−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イルエステル、
(メタ)アクリル酸2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(アダマンタン−2−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(3−ヒドロキシアダマンタン−2−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,2−ジシクロヘキシルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,2−ジ(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,2−ジ(トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,2−ジ(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン−4−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1,2−ジ(アダマンタン−2−イル)エチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステル等を挙げることができる。
これらの単量体の中でも、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸−2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−(アダマンタン−2−イル)−2−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロペンチルエステル、(メタ)アクリル酸1−メチル−1−シクロヘキシルエステル、(メタ)アクリル酸1−エチル−1−シクロヘキシルエステルが好ましい。
[A]重合体における構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体である場合には、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、80モル%以下が好ましく、20〜80モル%がより好ましく、30〜70モル%がさらに好ましく、40〜50モル%が特に好ましい。また、[A]重合体が撥水性添加剤である場合には、10〜80モル%が好ましく、20〜60モル%がさらに好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジストパターン形状の良好性を向上させることができる。なお、[A]重合体は、構造単位(II)を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[構造単位(III)]
[A]重合体は、上記構造単位(I)に加えて、下記式(3)で表される構造単位(III)を有していてもよい。当該感放射線性樹脂組成物は、[A]重合体が、ラクトン骨格又は環状カーボネート骨格を含む構造単位として構造単位(III)を有することで、得られるレジスト被膜の現像液に対する親和性を向上させることができる。
Figure 0005742324
上記式(3)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。Zは、ラクトン骨格を有する基又は環状カーボネート骨格を有する基である。
構造単位(III)のうち、ラクトン骨格を有する基を含む構造単位としては、例えば、下記式(3−1a)〜(3−1f)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0005742324
上記式(3−1a)〜(3−1f)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。
上記式(3−1a)中、Ra1は、水素原子又は炭素数1〜4の置換基を有してもよいアルキル基である。s1は、1〜3の整数である。
上記式(3−1b)及び(3−1c)中、Ra2は、単結合、エーテル基、エステル基、カルボニル基、炭素数1〜30の2価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の2価の脂環式炭化水素基、炭素数6〜30の2価の芳香族炭化水素基、又はこれらを組み合わせた2価の基である。s2は、0又は1である。
上記式(3−1c)及び(3−1e)中、Ra3は、酸素原子又はメチレン基である。
上記式(3−1d)及び(3−1e)中、Ra4は、水素原子又はメトキシ基である。
これらの中でも、上記式(3−1c)で表される構造単位が、得られるレジスト被膜の現像液に対する親和性の向上の観点から好ましく、Ra3がメチレン基、s2が0、かつRa2が単結合である場合、すなわち、ノルボルナンラクトンがエステル基に結合している構造単位がさらに好ましい。
上記ラクトン骨格を有する基を含む構造単位を与える単量体としては、国際公開2007/116664公報[0043]段落に記載のものを挙げることができる。
環状カーボネート構造を有する基を含む構造単位としては、例えば、下記式(3−2)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0005742324
上記式(3−2)中、Rの定義は、上記式(1)と同じである。Dは、炭素数1〜30の3価の鎖状炭化水素基、炭素数3〜30の3価の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜30の3価の芳香族炭化水素基である。Dは、その骨格鎖中に酸素原子、カルボニル基、イミノ基を有していてもよい。また、Dの有する水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。但し、上記式(3−2)においては下記式で表される部分構造が必ず形成される。
Figure 0005742324
上記式中、tは1〜4の整数である。
Dが有していてもよい置換基としては、例えば、上記式(a)におけるRの例、及び水酸基を挙げることができる。
上記式(3−2)で表される構造単位の特に好ましい例としては、上記式(3−2a)〜(3−2v)で表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式(3−2a)〜(3−2v)中、Rの定義は上記式(1)と同じである。
環状カーボネート骨格を有する基を含む構造単位を与える単量体は、例えば、Tetrahedron Letters,Vol.27,No.32 p.3741(1986)、Organic Letters,Vol.4,No.15 p.2561(2002)等に記載された従来公知の方法により合成することができる。
[A]重合体における構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体となる場合は、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常70モル%以下であり、10〜60モル%が好ましく、20〜50モル%がより好ましく、30〜45モル%がさらに好ましい。また、[A]重合体が撥水性添加剤となる場合には、通常50モル%以下であり、0〜30モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から得られるパターンにおけるコントラストが向上し、その結果、パターン形状がさらに良好になる。また、得られるレジストパターンの密着性を向上させることができる。なお、[A]重合体は、構造単位(III)を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[構造単位(IV)]
[A]重合体は、上記構造単位(I)に加えて、下記式(4)で表される構造単位(IV)を有してもよい。
Figure 0005742324
上記式(4)中、Rの定義は上記式(1)と同じである。R13は、水素原子又は酸解離性基である。A’は、酸素原子、イミノ基、−CO−O−**、−O−CO−**又は−SO−O−**である。但し、**は、Rに結合する部位を示す。X’は、単結合、ジフルオロメチレン基又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。R14は、単結合、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基又は炭素数4〜20のシクロアルキレン基である。qは1〜3の整数である。R15は、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基であり、R15のR14側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。qが2又は3の場合、複数のR13、A’、X’及びR14はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(4)中、R13は、水素原子又は酸解離性基である。「酸解離性基」とは、例えば、ヒドロキシル基、カルボキシル基等の極性官能基中の水素原子を置換する基であって、酸の存在下で解離する基をいう。
上記R13で表される酸解離性基の具体例としては、t−ブトキシカルボニル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、(チオテトラヒドロピラニルスルファニル)メチル基、(チオテトラヒドロフラニルスルファニル)メチル基や、アルコキシ置換メチル基、アルキルスルファニル置換メチル基等を挙げることができる。上記アルコキシ置換メチル基におけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。上記アルキルスルファニル置換メチル基におけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。また、酸解離性基としては、上述した構造単位(II)における式(2−i)で表される基も挙げられる。
上記式(4)におけるqは1〜3の整数である。すなわち、構造単位(IV)は1〜3個のR13を有する。qが2又は3の場合、R13、A’、X’及びR14は互いに独立している。すなわち、qが2又は3の場合、複数のR13は同じ構造のものであってもよいし、異なる構造のものであってもよい。また、qが2又は3の場合、複数のR14がR15の同一の炭素原子に結合していてもよいし、異なる炭素原子に結合していてもよい。
構造単位(IV)の具体例としては、下記式(4−a)〜(4−c)で表される構造単位を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式(4−a)〜(4−c)中、R、R13の定義は上記式(4)と同じである。Lは、フッ素原子で置換されたメチレン基、又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のフルオロアルキレン基である。
上記式(4−a)及び(4−b)中、R15‘は、単結合、又は炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の、飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。
上記式(4−c)中、qの定義は、上記式(4)と同じである。但し、qが2又は3である場合、複数のL及びR13はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
構造単位(IV)を与える単量体の具体例としては、下記式(m−4−1)〜(m−4−6)でそれぞれ表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005742324
一般式(m−4−1)〜(m−4−6)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R13は、それぞれ独立して、水素原子又は酸解離性基である。
[A]重合体における構造単位(IV)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体となる場合、撥水性添加剤となる場合共に、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常30モル%以下であり、0〜20モル%が好ましく、0〜15モル%がより好ましい。このような含有割合とすることで、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジスト被膜の親水性度をより適度に調整することができる。なお、[A]重合体は、構造単位(IV)を1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[構造単位(V)]
[A]重合体は、上記構造単位(I)に加えて、アルカリ可溶性基を有する構造単位(V)を有していてもよい。[A]重合体が構造単位(V)を有することにより、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジスト被膜の現像液に対する親和性を向上させることができる。
構造単位(V)におけるアルカリ可溶性基は、現像駅に対する溶解性向上の観点から、pKaが4〜11の水素原子を有する基であることが好ましい。このような基として、具体的には、下記式(5−a)及び式(5−b)で表される基を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式(5−a)中、R16は、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基である。
上記R16で表される少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基としては、炭素数1〜10の炭化水素基における1又は2以上の水素原子がフッ素原子に置換されたものであれば特に限定されない。R16の例としては、例えば上記Rの例を挙げることができる。その中でも、トリフルオロメチル基が好ましい。
構造単位(V)の主鎖骨格は、特に限定されるものではないが、メタクリル酸エステル、アクリル酸エステル、又はα−トリフルオロアクリル酸エステル等に由来する主鎖骨格であることが好ましい。
構造単位(V)としては、例えば、下記式(5−a−1)及び(5−b−1)でそれぞれ表される化合物に由来する構造単位が挙げられる。
Figure 0005742324
上記式(5−a−1)及び(5−b−1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R18は、単結合、又は炭素数1〜20の2価の直鎖状、分岐状若しくは環状の、飽和若しくは不飽和の炭化水素基である。
上記式(5−a−1)中、R18は、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜10の炭化水素基である。
上記式(5−a−1)及び(5−b−1)におけるR17の例としては、上記式(1)におけるRの例が挙げられる。上記式(5−a−1)におけるR18の例としては、上記式(a)におけるRの例が挙げられる。
[A]重合体における構造単位(V)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体となる場合、撥水性添加剤となる場合共に、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常30モル%以下であり、0〜20モル%が好ましく、0〜15モル%がより好ましい。このような含有割合とすることで、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジスト被膜の液浸露光時等における撥水性の確保と現像時における現像液への親和性向上をバランス良く達成することができる。なお、[A]重合体は、構造単位(V)を1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[構造単位(VI)]
[A]重合体は、下記式(6)で表される構造単位(VI)を有してもよい。
Figure 0005742324
上記式(6)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−、−O−CO−NH−である。Rは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数1〜6の鎖状炭化水素基又は少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換された炭素数4〜20の脂肪族環状炭化水素基である。
上記構造単位(VI)を与える単量体としては、例えばトリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9,10,10,10−ヘプタデカフルオロデシル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(5−トリフルオロメチル−3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロヘキシル)(メタ)アクリル酸エステル等を挙げることができる。
[A]重合体における構造単位(VI)の含有割合としては、[A]重合体がベース重合体となる場合は、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常30モル%以下であり、0〜25モル%が好ましく、0〜20モル%がより好ましい。また、[A]重合体が撥水性添加剤となる場合には、通常80モル%以下であり、0〜60モル%が好ましく、0〜50モル%がより好ましい。このような含有割合にすることによって、当該感放射線性樹脂組成物から得られるレジスト被膜表面の撥水性を調整することができる。なお、[A]重合体は、構造単位(VI)を、1種単独で又は2種以上を組み合わせて有してもよい。
[他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)〜(VI)以外の他の構造単位を有してもよい。この他の構造単位を与える重合性不飽和単量体としては、国際公開第2007/116664A号[0047]〜[0048]段落、[0073]〜[0077]段落、及び[0079]〜[0082]段落に開示されている単量体を挙げることができる。
[A]重合体のMwは、1,000〜50,000であることが好ましく、2,000〜30,000であることがさらに好ましく、3,000〜20,000であることが特に好ましい。Mwが1,000未満であると、十分な後退接触角を有するレジスト被膜を得ることができないおそれがある。一方、このMwが50,000を超えると、レジスト被膜の現像性が低下するおそれがある。また、[A]重合体のMwとGPC法によるポリスチレン換算の数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)との比(Mw/Mn)は、1〜5であることが好ましく、1〜4であることがさらに好ましい。
[A]重合体は、ハロゲン、金属等の不純物の含有量が少ないほど好ましい。このような不純物の含有量が少なくすることで、レジスト被膜の感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに向上させることができる。[A]重合体の精製法としては、例えば、水洗、液々抽出等の化学的精製法や、これらの化学的精製法と限外ろ過、遠心分離等の物理的精製法との組み合わせ等が挙げられる。なお、当該感放射線性樹脂組成物においては、[A]重合体を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、構造単位(I)を与える下記式(m−1)で表される単量体(以下、「化合物(m−1)」ともいう。)をモノマー成分として用い、ラジカル重合開始剤及び必要に応じて連鎖移動剤の存在下、適当な溶媒中で重合させることにより得ることができる。上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)等のアゾ化合物、ハイドロパーオキサイド類、ジアルキルパーオキサイド類、ジアシルパーオキサイド類等を用いることができる。
Figure 0005742324
上記式(m−1)中、R、R、A、X、R、R、E及びnの定義は、上記式(1)と同じである。nが2又は3の場合、複数のR、A、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記溶媒としては、例えば、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン、ブロモヘキサン、ジクロロエタン、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン等のエーテル類等が挙げられる。
これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記重合において、反応温度は、通常、40〜120℃であり、好ましくは50〜90℃である。反応時間は、通常、1〜48時間であり、好ましくは1〜24時間である。
上記化合物(M−1)の例としては、例えば、下記式(m−1−1)及び下記式(m−1−2)でそれぞれ表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式(m−1−1)中、R、X、R、R及びnの定義は上記式(1)と同じである。Rの定義は上記式(a)と同じである。
Figure 0005742324
上記式(m−1−2)中、R、X、Rの定義は上記式(1)と同じである。R及びR31の定義は、上記式(1−1−2)と同じである。
化合物(m−1−1)の具体例としては、下記式で表される化合物を挙げることができる。
Figure 0005742324
上記式中、Rの定義は上記式(1)と同じである。Rの定義は上記式(a)と同じである。
上記化合物(m−1−1)は、例えば、下記式(m−1−1−A)で表される化合物と、下記式(m−1−1−B)で表される化合物とを反応させることによって得ることができる。
Figure 0005742324
上記式(m−1−1−A)中、R、X、R、R及びnの定義は上記式(1)と同じである。
Figure 0005742324
上記式(m−1−1−B)中、Rの定義は上記式(a)と同じである。Rは、ヒドロキシル基、ハロゲン原子又は−O−CO−Rである。
上記化合物(m−1−2)は、例えば、下記式(m−1−2−A)で表される化合物と、下記式(m−1−2−Ba)〜(m−1−2−Bc)でそれぞれ表される化合物とを反応させることによって得ることができる。
Figure 0005742324
上記式(m−1−2−A)中、R、X及びRの定義は上記式(1)と同じである。R31の定義は上記式(1−1−2)と同じである。R91は水酸基又はハロゲン原子である。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(m−1−2−Ba)中、R、m1及びgの定義は上記式(b)と同じである。R92は、ハロゲン原子である。
上記式(m−1−2−Bb)中、R及びm2の定義は上記式(c)と同じである。R93は、ハロゲン原子である。
上記式(m−1−2−Bc)中、R及びRの定義は上記式(d)と同じである。
上記R92で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、その中でも塩素原子が好ましい。上記R93で表されるハロゲン原子としては、上記同様の例が挙げられ、その中でも臭素原子が好ましい。
また、上記化合物(m−1−2)は、下記式(m−1−2−C)で表される化合物と、下記式(m−1−2−D)で表される化合物とを反応させることによって得ることができる。
Figure 0005742324
Figure 0005742324
上記式(m−1−2−C)中、R、X、R及びR31の定義は上記式(1−1−2)と同じである。
上記式(m−1−2−D)中、Rの定義は上記式(1)と同じである。Rは、水酸基又はハロゲン原子である。
上記式(m−1−2−C)で表される化合物を得る方法については特に限定されないが例えば、特開2009−19199号公報[0112]〜[0123]段落に記載の方法が挙げられる。
当該感放射線性樹脂組成物を構成する固形分(溶媒以外の成分)における[A]重合体の含有量としては、[A]重合体が[A1]重合体(ベース重合体)となる場合、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がさらに好ましい。また、[A]重合体が[A2]重合体(撥水性添加剤)となる場合、通常20質量%以下であり、0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。このような含有量にすることによって、得られるパターンにおける現像欠陥の抑制性を向上させることができる。
<[B]感放射線性酸発生体>
本発明における[B]酸発生体は、放射線の照射(以下、「露光」という)により酸を発生するものである。[B]酸発生体は、露光により発生した酸の作用によって、[A]重合体中に存在する酸解離性基を解離させて、[A]重合体をアルカリ可溶性にする。その結果、レジスト被膜の露光部がアルカリ現像液に易溶性となり、ポジ型のレジストパターンを形成することができる。[B]酸発生体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、後述するような化合物である酸発生剤(以下、適宜「[B]酸発生剤」ともいう。)の形態でも、[A]重合体や後述する[C]重合体等他の重合体の一部として組み込まれた酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
このような[B]酸発生剤としては、例えば、特開2009−134088号公報の段落[0080]〜[0113]に記載されている化合物などを挙げることができる。
[B]酸発生剤としては、具体的には、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、シクロヘキシル−2−オキソシクロヘキシル−メチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル−2−オキソシクロヘキシルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、2−オキソシクロヘキシルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、
4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(1−ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、
トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、パーフルオロ−n−オクタンスルホニルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシイミドトリフルオロメタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、N−ヒドロキシスクシイミドパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネートが好ましい。
当該感放射線性樹脂組成物における[B]酸発生剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、2〜27質量部がより好ましく、5〜25質量部がさらに好ましく、7〜20質量部が特に好ましい。含有量が0.1質量部未満であると、レジスト被膜としての感度や解像度が低下する場合がある。一方、含有量が30質量部を超えると、レジスト被膜としての塗布性やパターン形状の良好性が低下する場合がある。なお、[B]酸発生体は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<[C]重合体>
当該感放射線性樹脂組成物は、上記[A]重合体以外にも、構造単位(I)を有しない他の重合体である[C]重合体を含有してもよい。[C]重合体の使用態様としては、[A]重合体と同様、形成されるレジスト被膜における(1)ベース重合体、(2)撥水性添加剤が挙げられる。[C]重合体の例としては、例えば、[A]重合体において説明した構造単位(I)以外の構造単位(II)〜(VI)から構成される重合体を挙げることができる。
当該感放射線性樹脂組成物における[C]重合体の含有量としては、特に限定されないが、[A]重合体100質量部に対して、通常100質量部以下であり、0〜80質量部が好ましく、0〜50質量部がより好ましい。このような含有量とすることによって、パターンの現像欠陥の抑制性を向上させることができる。
<その他の任意成分>
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御体、脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等の各種の添加剤を含有することができる。
[酸拡散制御体]
酸拡散制御体としては、例えば、下記式(D)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」という)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」という)、窒素原子を3個以上有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」という)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等を挙げることができる。酸拡散制御剤を含有すると、レジストとしてのパターン形状や寸法忠実度を向上させることができる。酸拡散制御体の当該感放射線性樹脂組成物における含有形態としては、上述のような化合物である酸拡散制御剤の形態でも、[A]重合体や[C]重合体等の重合体の一部として組み込まれた酸拡散制御基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
Figure 0005742324
上記式(D)中、R19〜R21は、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状若しくは分岐状のアルキル基若しくはシクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン、n−ヘプチルアミン、n−オクチルアミン、n−ノニルアミン、n−デシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン、ジ−n−ペンチルアミン、ジ−n−ヘキシルアミン、ジ−n−ヘプチルアミン、ジ−n−オクチルアミン、ジ−n−ノニルアミン、ジ−n−デシルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリ−n−ノニルアミン、トリ−n−デシルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メチルアニリン、4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン、1−ナフチルアミン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等の芳香族アミン類等を挙げることができる。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノジフェニルアミン、2,2’−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン等を挙げることができる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等を挙げることができる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等を挙げることができる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチルピリジン、4−エチルピリジン、2−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、N−メチル−4−フェニルピリジン、ニコチン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、キノリン、8−オキシキノリン、アクリジン等のピリジン類の他、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、4−メチルモルホリン、ピペラジン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を挙げることができる。
また上記含窒素有機化合物として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する含窒素有機化合物としては、例えば、N−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N−(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等を挙げることができる。
これらの酸拡散制御剤の中でも、含窒素化合物(I)、含窒素化合物(II)、含窒素複素環化合物が好ましい。なお、酸拡散制御剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。酸拡散制御剤の含有量は、[A]重合体100質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がさらに好ましい。酸拡散制御剤の含有量が10質量部を超えると、形成したレジスト被膜の感度が著しく低下する傾向にある。
[脂環族添加剤]
脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等をさらに改善する作用を示す成分である。このような脂環族添加剤としては、例えば、
1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類等を挙げることができる。
当該感放射線性樹脂組成物における脂環族添加剤の含有量は、[A]重合体100質量部に対して、通常、50質量部以下であり、好ましくは30質量部以下である。これらの脂環族添加剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
[界面活性剤]
界面活性剤は、塗布性、現像性等を改良する作用を示す成分である。このような界面活性剤としては、例えば、
ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤の他、
以下商品名で、KP341(信越化学工業社製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学社製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、メガファックF171、同F173(以上、大日本インキ化学工業社製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム社製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子社製)等を挙げることができる。
当該感放射線性樹脂組成物における界面活性剤の含有量は、[A]重合体100質量部に対して、通常、2質量部以下である。これらの界面活性剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
当該感放射線性樹脂組成物は、通常、その使用に際して、全固形分濃度が1〜50質量%、好ましくは3〜25質量%となるように溶媒に溶解した後、例えば、孔径0.02μm程度のフィルターでろ過することによって、組成物溶液として調製される。
[溶媒]
上記感放射線性樹脂組成物の調製に使用される溶媒としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン等の直鎖状又は分岐状のケトン類;
シクロペンタノン、メチルシクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン等の環状のケトン類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル等のプロピレングリコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル等のエチレングリコール類;
ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコール類;
2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸プロピル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸ベンジル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルブチレート、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類;
炭酸エチレン、炭酸プロピレン等の炭酸エステル類;
ベンジルエチルエーテル、ジ−n−ヘキシルエーテル等のエーテル類;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
カプロン酸、カプリル酸等のカルボン酸類が挙げられる。
これらの中でも、直鎖状又は分岐状のケトン類、環状のケトン類、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類及び3−アルコキシプロピオン酸アルキル類が好ましく、環状のケトン類及びプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類がより好ましく、その中でも、シクロヘキサノン及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがさらに好ましい。これらの溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
<レジストパターンの形成方法>
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)当該感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布し、レジスト被膜を形成するレジスト被膜形成工程、(2)上記レジスト被膜の少なくとも一部に放射線を照射する露光工程、及び(3)上記露光されたレジスト被膜を現像する現像工程を有する。以下、各工程について説明する。
[(1)レジスト被膜形成工程]
(1)レジスト被膜形成工程は、基板上に、当該感放射線性樹脂組成物を用いてレジスト被膜を形成する工程である。例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法によって、当該感放射線性樹脂組成物の溶液を基板上に塗布し、レジスト被膜を形成する。
基板としては、例えばシリコンウェハ、アルミニウムで被覆されたウェハ等を用いることができる。レジスト被膜の厚さは0.05〜5μmであることが好ましく、0.07〜2μmであることがさらに好ましい。
レジスト被膜形成工程においては被膜中の溶媒を揮発させるためプレベーク(PB)を行ってもよい。プレベークの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって異なるが、30〜200℃であることが好ましく、50〜150℃であることがさらに好ましい。
なお、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、基板上に有機系又は無機系の反射防止膜を形成してもよい(例えば特公平6−12452号公報参照)。また、環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、レジスト被膜上に保護膜を形成してもよい(例えば特開平5−188598号公報参照)。さらには、これらの技術を併用してもよい。
[(2)露光工程]
(2)露光工程は、マスクパターンを介して上記レジスト被膜に放射線を照射し、上記レジスト被膜を露光させる工程である。レジスト被膜に放射線を照射すると露光部に[B]酸発生体に由来する酸が発生し、その酸の作用により[A]重合体等が有する酸解離性基が解離し、当初アルカリ不溶性又はアルカリ難溶性であった[A]重合体等がアルカリ可溶性の重合体に変換される。
照射する放射線としては、[B]酸発生体の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等の中から適宜選択すればよい。但し、これらの放射線の中でもArFエキシマレーザー(波長193nm)又はKrFエキシマレーザー(波長248nm)を照射することが好ましい。
なお、露光後には、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行うことが好ましい。このPEBにより、[A]重合体等が有する酸解離性基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって異なるが、通常、30〜200℃であり、50〜170℃とすることが好ましい。
(2)露光工程は、上記(1)レジスト被膜形成工程で形成されたレジスト被膜上に液浸露光液を配置し、上記液浸露光液を介して上記レジスト被膜を露光させるものであることが好ましい(液浸露光)。
液浸露光用液体としては、例えば、純水、長鎖又は環状の脂肪族化合物等を用いることができる。
通常、液浸露光においては、レジスト被膜からの酸発生剤等の流出を防止するため、レジスト被膜上に上層膜(保護膜)を形成する(例えば特開2005−352384号公報参照)。当該感放射線性樹脂組成物における[A]重合体等の重合体として、撥水性添加剤を用いる場合には、必ずしも上記上層膜を形成する必要がない。その結果、上層膜の成膜工程を省くことができ、スループットを向上させることができる。
[(3)現像工程]
(3)現像工程は、露光された上記レジスト被膜を現像してレジストパターンを形成する工程である。上記(2)露光工程においてアルカリ可溶性に変換された[A]重合体等がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが形成される。通常、(3)現像工程の後、水等のリンス液を用いる洗浄及び乾燥を行う。
現像液としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。
アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10質量%以下である。アルカリ性水溶液の濃度が10質量%を超えると、非露光部も現像液に溶解するおそれがある。
また、アルカリ性水溶液からなる現像液には有機溶媒や界面活性剤を添加してもよい。上記有機溶媒としては、例えば、
アセトン、メチルエチルケトン、メチルi−ブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、3−メチルシクロペンタノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン等の直鎖状、分岐状又は環状のケトン類;
メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジメチロール等のアルコール類;
テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−アミル等のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
フェノール、アセトニルアセトン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
上記有機溶媒の添加量は、アルカリ性水溶液100容量部に対して、100容量部以下が好ましい。有機溶媒の添加量が100容量部を超えると、現像性が低下して、露光部の現像残りが多くなる場合がある。これらの有機溶媒は、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
当該レジストパターン形成方法によれば、当該感放射線性樹脂組成物を用いているので、良好な形状を保持しつつ、現像欠陥の発生が抑制されたレジストパターンを得ることができる。また、(2)露光工程を液浸露光により行う場合においても同様に、現像欠陥の抑制性及びパターン形状の良好性を得ることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限りモル基準である。また、各種物性値の測定方法を以下に示す。
[重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)]
東ソー株式会社製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒にテトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
13C−NMR]
13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(日本電子株式会社製「JNM−ECX400」)を使用して測定した。
<[A1]重合体(ベース重合体)の合成>
[A1]重合体は、以下の合成例に記載の方法で合成した。[A1]重合体の合成に用いた単量体を以下に示す(以下、下記式(M−1)で表される化合物を「化合物(M−1)」のように称することがある。)
Figure 0005742324
[合成例1](重合体(A1−1)の合成)
化合物(M−1)33.04g(40モル%)、化合物(M−2)12.20g(10モル%)、化合物(M−4)11.11g(10モル%)及び化合物(M−3)43.65g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル4.03gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−1)を得た(収量78.8g、収率79%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−1)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−4)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ39:10:11:40であった。重合体(A1−1)のMwは6,900であり、フッ素原子含有率は2.8質量%であった。
[合成例2](重合体(A1−2)の合成)
化合物(M−1)32.88g(40モル%)、化合物(M−2)12.14g(10モル%)、化合物(M−5)6.11g(5モル%)及び化合物(M−3)48.87g(45モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル4.01gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−2)を得た(収量79.8g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−2)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−5)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ41:10:5:44であった。重合体(A1−2)のMwは7,500であり、フッ素原子含有率は0.9質量%であった。
[合成例3](重合体(A1−3)の合成)
化合物(M−1)32.66g(40モル%)、化合物(M−2)12.05g(10モル%)、化合物(M−5)12.14g(10モル%)及び化合物(M−3)43.14g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.98gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−3)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−3)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−5)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ41:10:10:39であった。重合体(A1−3)のMwは7,500であり、フッ素原子含有率は1.8質量%であった。
[合成例4](重合体(A1−4)の合成)
化合物(M−1)27.83g(35モル%)、化合物(M−2)11.74g(10モル%)、化合物(M−5)23.66g(20モル%)及び化合物(M−3)36.77g(35モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.88gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−4)を得た(収量82.5g、収率83%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−4)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−5)及び化合物(M−4)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ35:10:19:36であった。重合体(A1−4)のMwは7,300であり、フッ素原子含有率は3.6質量%であった。
[合成例5](重合体(A1−5)の合成)
化合物(M−1)23.25g(30モル%)、化合物(M−2)11.44g(10モル%)、化合物(M−5)34.59g(30モル%)及び化合物(M−3)30.72g(30モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.78gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−5)を得た(収量78.0g、収率78%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−5)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−5)及び化合物(M−4)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ31:10:30:29であった。重合体(A1−5)のMwは7,200であり、フッ素原子含有率は5.3質量%であった。
[合成例6](重合体(A1−6)の合成)
化合物(M−1)31.70g(40モル%)、化合物(M−2)11.70g(10モル%)、化合物(M−6)14.71g(10モル%)及び化合物(M−3)41.88g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.87gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより重合体(A1−6)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−6)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−6)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ41:11:9:39であった。この重合体(A1−6)のMwは7,100であり、フッ素原子含有率は1.8質量%であった。
[合成例7](重合体(A1−7)の合成)
化合物(M−1)30.72g(40モル%)、化合物(M−2)11.34g(10モル%)、化合物(M−7)17.36g(10モル%)及び化合物(M−3)40.58g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.75gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−7)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−7)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−7)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ40:9:10:41であった。重合体(A1−7)のMwは7,100であり、フッ素原子含有率は5.2質量%であった。
[合成例8](重合体(A1−8)の合成)
化合物(M−1)31.70g(40モル%)、化合物(M−2)11.70g(10モル%)、化合物(M−8)14.71g(10モル%)及び化合物(M−3)41.88g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.87gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−8)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−8)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−8)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ40:11:10:39であった。重合体(A1−8)のMwは7,300であり、フッ素原子含有率は2.7質量%であった。
[合成例9](重合体(A1−9)の合成)
化合物(M−1)30.8g(40モル%)、化合物(M−2)11.37g(10モル%)、化合物(M−9)17.14g(10モル%)及び化合物(M−3)40.69g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.76gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−9)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−6)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−9)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ39:9:11:41であった。重合体(A1−10)のMwは7,600であり、フッ素原子含有率は0質量%であった。
[合成例10](重合体(A1−10)の合成)
化合物(M−1)30.59g(40モル%)、化合物(M−2)11.29g(10モル%)、化合物(M−10)17.70g(10モル%)及び化合物(M−3)40.41g(40モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.73gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(A1−10)を得た(収量80.1g、収率80%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A1−10)における化合物(M−1)、化合物(M−2)、化合物(M−10)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)は、それぞれ39:10:11:40であった。重合体(A1−10)のMwは7,400であり、フッ素原子含有率は0質量%であった。
[合成例11](重合体(a1−1)の合成)
化合物(M−1)33.11g(40モル%)、化合物(M−2)12.22g(10モル%)及び化合物(M−3)54.67g(50モル%)を、2−ブタノン200gに溶解し、さらに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル4.04gを投入して単量体溶液を準備した。一方、100gの2−ブタノンを1,000mLの三口フラスコに投入し、30分間窒素ガスによりパージした。
窒素パージの後、三口フラスコ内の2−ブタノンを攪拌しながら、80℃に加熱した。次いで、事前に準備した上記単量体溶液を、滴下漏斗を用いて、3時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに、80℃で3時間撹拌した。
重合終了後、重合溶液を水冷により、30℃以下に冷却した。そして、この重合溶液を2,000gのメタノールへ投入し、白色粉末を析出させ、その後、これを濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別した。次いで、この白色粉末を50℃で17時間乾燥することにより、重合体(a1−1)を得た(収量80.5g、収率81%)。13C−NMR分析の結果、重合体(a1−1)における化合物(M−1)、化合物(M−2)及び化合物(M−3)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ40:11:49であった。重合体(a1−1)のMwは7,400であり、フッ素原子含有率は0質量%であった。
<[A2]重合体(撥水性添加剤)の合成>
[A2]重合体は、以下の合成例に記載の方法で合成した。[A2]重合体の合成に用いた単量体を以下に示す(以下、下記式(M−11)で表される化合物を「化合物(M−11)」のように称することがある。)
Figure 0005742324
[合成例12](重合体(A2−1)の合成)
化合物(M−11)15.40g(20モル%)、化合物(M−12)84.60g(80モル%)、を2−ブタノン200gに溶解し、さらに2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.47gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、3時間で滴下した。滴下終了後、さらに3時間80℃で撹拌した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2,000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状にして洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥することにより、白色粉末の重合体(A2−1)を得た(75g、収率75%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A2−1)の化合物(M−11)及び化合物(M−12)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ21:79であった。重合体(A2−1)のMwは6,500であり、フッ素原子含有率は12.8質量%であった。
[合成例13](重合体(A2−2)の合成)
化合物(M−13)51.26g(60モル%)、化合物(M−14)26.50g(25モル%)、化合物(M−15)22.24g(15モル%)を2−ブタノン200gに溶解し、さらに2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3.13gを投入したモノマー溶液を準備し、100gの2−ブタノンを投入した1000mLの三口フラスコを30分窒素パージした。窒素パージの後、反応釜を攪拌しながら80℃に加熱し、事前に準備した上記モノマー溶液を滴下漏斗を用いて、3時間で滴下した。滴下終了後、さらに3時間80℃で撹拌した。重合終了後、重合溶液は水冷することにより30℃以下に冷却し、2000gのメタノールへ投入し、析出した白色粉末を濾別した。濾別された白色粉末を2回、400gずつのメタノールにてスラリー状で洗浄した後、濾別し、50℃にて17時間乾燥することにより、白色粉末の重合体(A2−2)を得た(82g、収率82%)。13C−NMR分析の結果、重合体(A2−2)における化合物(M−13)、化合物(M−14)及び化合物(M−15)に由来する構造単位の含有率(モル%)はそれぞれ61:24:15であった。重合体(A2−2)のMwは6,500であり、フッ素原子含有率は10.7質量%であった。
<感放射線性樹脂組成物の調製>
各実施例及び比較例の感放射線性樹脂組成物の調製に用いる上記[A1]成分及び[A2]重合体以外の構成成分について下記に示す。
[B]酸発生剤
(B−1):4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート(下記式(B−1)で表される化合物)
Figure 0005742324
[D]酸拡散制御剤
(D−1):N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン(下記式(D−1)で表される化合物)
Figure 0005742324
[E]溶媒
(E−1):プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
(E−2):シクロヘキサノン
[実施例1]
[A1]重合体として重合体(A1−1)100質量部、[A2]重合体として重合体(A2−1)5質量部、[B]酸発生剤として化合物(B−1)12質量部、[D]酸拡散制御剤として化合物(D−1)0.8質量部、並びに[E]溶媒として溶媒(E−1)1980質量部及び溶媒(E−2)848質量部を混合して感放射線性樹脂組成物溶液を調製した。
[実施例2〜12及び比較例1]
下記表1に示す配合処方にしたこと以外は実施例1と同様にして各感放射線性樹脂組成物を調製した。
<評価>
上記実施例及び比較例で得られた感放射線性樹脂組成物について、下記方法にて、現像欠陥抑制性及びパターン形状良好性の評価を行った。
[現像欠陥抑制性]
まず、下層反射防止膜(「ARC66」、日産化学社製)を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚100nmの被膜を形成し、110℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、この被膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、Crosspoleの条件により、マスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、幅48nmのラインアンドスペースを形成する露光量を最適露光量とした。この最適露光量にてウェハ全面に線幅48nmのラインアンドスペースを形成し、欠陥検査用ウェハとした。なお、測長には走査型電子顕微鏡(「CG−4000」、日立ハイテクノロジーズ社製)を用いた。
その後、欠陥検査用ウェハ上の欠陥数を、KLA−Tencor社製の「KLA2810」を用いて測定した。さらに、「KLA2810」にて測定された欠陥を、レジスト由来と判断されるものと外部由来の異物とに分類した。分類後、レジスト被膜由来と判断されるものの数(欠陥数)の合計を、レジスト被膜1cmあたりの個数(単位:個/cm)として算出した。現像欠陥抑制性は、この欠陥数が0.5個/cm以下の場合は「良好」と、0.5個/cmを超え、1.0個/cm以下の場合は「やや良好」と、1.0個/cmを超える場合は「不良」と評価することができる。
[パターン形状良好性(断面形状)]
まず、下層反射防止膜(「ARC66」、日産化学社製)を形成した12インチシリコンウェハ上に、感放射線性樹脂組成物によって、膜厚100nmの被膜を形成し、110℃で60秒間ソフトベーク(SB)を行った。次に、この被膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(「NSR S610C」、NIKON社製)を用い、NA=1.3、Crosspoleの条件により、ターゲットパターンサイズが48nmライン/96nmピッチとなるようなマスクパターンを介して露光した。露光後、95℃で60秒間ポストベーク(PEB)を行った。その後、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。
形成したパターンの断面形状を、日立ハイテクノロジーズ社製の「S−4800」にて観察し、ライン部の、被膜の厚さ方向の中間部における線幅Lbと、被膜表面における線幅Laを測定した。それら測定値La及びLbから、La/Lbを算出し、算出された値が、(La/Lb)>1.10の場合は「T−top形状」とし、(La/Lb)<0.90の場合は「トップラウンド」とし、0.90≦(La/Lb)≦1.10の場合は「良好」と評価した。
得られた評価結果を下記表1に示す。
Figure 0005742324
表1の結果から、本発明に係る実施例の感放射線性樹脂組成物によれば、断面形状の良好性を保持しつつ、現像欠陥の発生が抑制されたパターンが得られることが示された。一方、アルカリ解離性基を含む構造単位の割合が全重合体中の構造単位の総数の5モル%に満たない比較例の感放射線性樹脂組成物では、現像欠陥の発生頻度が顕著化することも示された。
本発明の感放射線性樹脂組成物は半導体デバイス製造用の化学増幅型レジスト、特に液浸露光用のレジストとして好適に用いることができる。

Claims (5)

  1. [A1]下記式(1)で表される構造単位(I)及び酸解離性基を含む構造単位を有するベース重合体、
    [A1]重合体よりもフッ素原子含有率が高い撥水性添加剤、並びに
    [B]感放射線性酸発生体
    を含有し、
    含有する全ての重合体中の構造単位の総数に対する構造単位(I)の含有割合が5モル%以上35モル%以下であり、
    固形分における[A1]重合体の含有量が60質量%以上であり、
    上記撥水性添加剤が下記式(1)で表される構造単位(I)を有する感放射線性樹脂組成物。
    Figure 0005742324
    (式(1)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Eは、酸素原子、−CO−O−*又は−CO−NH−*である。但し、*はRと結合する部位を示す。Rは、下記式(a)で表される基、又は下記式(b)、(c)及び(d)でそれぞれ表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。Aは、酸素原子又は−CO−O−**である。但し、**は、Rに結合する部位を示す。Xは、単結合、ジフルオロメチレン基又は炭素数2〜20の直鎖状若しくは分岐状のパーフルオロアルキレン基である。Rは、単結合、メチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基である。上記メチレン基、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基及びアラルキレン基の水素原子の一部又は全部は置換されていてもよい。nは1〜3の整数である。Rは、炭素数1〜20の(n+1)価の炭化水素基であり、RのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。nが2又は3の場合、複数のR、A、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。但し、Rが下記式(a)で表される基である場合、Aは酸素原子であり、Rが下記式(b)、(c)及び(d)でそれぞれ表される基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である場合、Aは−CO−O−**、nは1、かつRはRのR側の末端に酸素原子、硫黄原子、イミノ基、カルボニル基、−CO−O−若しくは−CO−NH−が結合されてもよいメチレン基、炭素数2〜10の直鎖状若しくは分岐状のアルキレン基、炭素数4〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基又は炭素数7〜20のアラルキレン基である。)
    Figure 0005742324
    (式(a)中、Rは、少なくとも1個の水素原子がフッ素原子で置換されている炭素数1〜10の炭化水素基である。)
    Figure 0005742324
    (式(b)及び式(c)中、R及びRは、それぞれ独立して、ハロゲン原子又は炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、アシル基若しくはアシロキシ基である。m1は、0〜5の整数である。m2は、0〜4の整数である。m1及びm2がそれぞれ2以上の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
    式(b)中、gは、0又は1である。
    式(d)中、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基である。このアルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい。但し、RとRとが互いに結合して、それらが結合する炭素原子と共に2価の脂環式基を形成していてもよい。)
  2. 上記Eが−CO−O−*である請求項1に記載の感放射線性樹脂組成物。
  3. 液浸露光に用いられる請求項1又は請求項2に記載の感放射線性樹脂組成物。
  4. (1)請求項1から請求項のいずれか1項に記載の感放射線性樹脂組成物を基板上に塗布し、レジスト被膜を形成するレジスト被膜形成工程、
    (2)上記レジスト被膜の少なくとも一部に放射線を照射する露光工程、及び
    (3)上記露光されたレジスト被膜を現像する現像工程
    を有するレジストパターン形成方法。
  5. (2)露光工程において、上記レジスト被膜上に液浸露光液を配置し、この液浸露光液を介して上記レジスト被膜に放射線を照射する請求項に記載のレジストパターン形成方法。
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