JP6054608B2 - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レジスト組成物及び該レジスト組成物を用いるレジストパターンの製造方法に関する。
近年、半導体の微細加工技術として、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)等の短波長光を露光源とする光リソグラフィ技術が活発に検討されている。このような光リソグラフィ技術に用いられるレジスト組成物としては、例えば、式(u−A)で表される構造単位及び式(u−B)で表される構造単位からなる樹脂と、式(u−C)で表される構造単位、式(u−D)で表される構造単位及び式(u−B)で表される構造単位からなる樹脂と、酸発生剤と、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートからなる溶剤とを含有するレジスト組成物が記載されている(特許文献1)。
特開2010−197413号公報
従来から知られる上記レジスト組成物から製造されるレジストパターンは、ラインエッジラフネス(LER)が必ずしも満足できない場合があった。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕(A)式(aa)で表される構造単位を有する樹脂、
(B)酸発生剤及び
(D1)環状ケトン溶剤を含有するレジスト組成物。
[式(aa)中、
aa1は、水素原子又はメチル基を表す。
aa2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
aa1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で表される基を表す。
(式(a−1)中、
sは0又は1の整数を表す。
10及びX11は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
10、A11及びA12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。)]
〔2〕前記(D1)が、5〜7員環の環状ケトン溶剤である〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕前記(D1)が、以下の式(d)で表される溶剤である〔1〕記載のレジスト組成物。
[式(d)中、ndは1〜3の整数を表す。]
〔4〕さらに、グリコールエーテルエステル溶剤、グリコールエーテル溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤及び環状エステル溶剤から選ばれる少なくとも1種の溶剤を含有する〔1〕〜〔3〕のいずれか記載のレジスト組成物。
〔5〕前記式(aa)のRaa2が、炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である〔4〕記載のレジスト組成物。
〔6〕前記式(aa)のAaa1が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である〔1〕〜〔5〕のいずれか記載のレジスト組成物。
〔7〕前記式(aa)のAaa1が、エチレン基である〔1〕〜〔5〕のいずれか記載のレジスト組成物。
〔8〕式(aa)で表される構造単位が、式(I)で表される構造単位である前記〔1〕〜〔7〕のいずれか記載のレジスト組成物。
[式(I)中、
aa1及びAaa1は、上記と同じ意味を表す。
13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基表す。
12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A13又はA14はフッ素原子を有し、A13及びA14の炭素数の合計は16以下である。]
〔9〕前記式(I)のA13が、炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基である前記〔8〕記載のレジスト組成物。
〔10〕前記式(I)のX12が、*−CO−O−(*は、A13との結合手を表す。)である前記〔8〕又は〔9〕記載のレジスト組成物。
〔11〕前記式(I)のA14が、シクロヘキシル基、ノルボルニル基又はアダマンチル基である前記〔8〕〜〔10〕のいずれか記載のレジスト組成物。
〔12〕前記(A)が、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂である〔1〕〜〔11〕のいずれか記載のレジスト組成物。
〔13〕前記(B)が、以下の式(B1)で表される酸発生剤である〔1〕〜〔12〕のいずれか記載のレジスト組成物。
[式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。]
〔14〕前記式(B1)のYが、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である〔12〕記載のレジスト組成物。
〔15〕(1)上記〔1〕〜〔14〕のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物によれば、優れたラインエッジラフネス(LER)を有するレジストパターンを製造することができる。
本明細書では、特に断りのない限り、化合物の構造式の説明において、炭素数を適宜選択しながら、以下の置換基の例示は、同様の置換基を有するいずれの構造式においても適用される。直鎖状、分岐状又は環状をとることができるものは、そのいずれをも含み、かつそれらが混在していてもよい。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を包含する。また、*は結合手を表す。
炭化水素基とは、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基を包含する。
脂肪族炭化水素基は、鎖式及び環式の双方を含み、特に定義しない限り、鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基が組み合わせられたものをも包含する。また、これら脂肪族炭化水素基は、その一部に炭素−炭素二重結合を含んでいてもよいが、飽和の基が好ましい。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち1価のものとしては、典型的にはアルキル基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基(C)、エチル基(C)、プロピル基(C)、ブチル基(C)、ペンチル基(C)、ヘキシル基(C)、ヘプチル基(C)、オクチル基(C)、デシル基(C10)、ドデシル基(C12)、ヘキサデシル基(C14)、ペンタデシル基(C15)、ヘキシルデシル基(C16)、ヘプタデシル基(C17)及びオクタデシル基(C18)などが挙げられる。
鎖式の脂肪族炭化水素基のうち2価のものとしては、アルキル基から水素原子を1個取り去ったアルカンジイル基が挙げられる。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基、プロパン−2,2−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等が挙げられる。
環式の脂肪族炭化水素基(以下、場合により「脂環式炭化水素基」という)は、典型的には、シクロアルキル基を意味し、以下に示す単環式及び多環式のいずれをも包含する。
脂環式炭化水素基のうち1価のものとして、単環式の脂肪族炭化水素基は、以下の式(KA−1)〜(KA−7)で表されるシクロアルカンの水素原子を1個取り去った基である。
多環式の脂肪族炭化水素基は、以下の式(KA−8)〜(KA−22)で表されるシクロアルカンの水素原子を1個取り去った基である。
脂環式炭化水素基のうち2価のものとしては、式(KA−1)〜式(KA−22)の脂環式炭化水素から水素原子を2個取り去った基が挙げられる。
なお、上述した単環式及び多環式の脂肪族炭化水素基のうち、特に飽和の基を、場合により「飽和脂環式炭化水素基」という。また、上述した脂肪族炭化水素基のうち、特に飽和の基を、場合により「飽和炭化水素基」という。
脂肪族炭化水素基は置換基を有していてもよい。このような置換基としては、特に限定されない限り、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ基、アリール基、アラルキル基及びアリールオキシ基が挙げられる。
ここで、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基(C)、エトキシ基(C)、プロポキシ基(C)、ブトキシ基(C)、ペンチルオキシ基(C)、ヘキシルオキシ基(C)、ヘプチルオキシ基(C7)、オクチルオキシ基(C8)、デシルオキシ基(C10)及びドデシルオキシ基(C12)などが挙げられる。
アルキルチオ基としては、アルコキシ基の酸素原子が硫黄原子に置き換わったものが挙げられ、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、ヘプチルチオ基、オクチルチオ基、デシルチオ基及びドデシルチオ基などが挙げられる。
アシル基としては、アセチル基(C)、プロピオニル基(C)、ブチリル基(C)、バレイル基(C)、ヘキサノイル基(C)、ヘプタノイル基(C7)、オクタノイル基(C8)、デカノイル基(C10)及びドデカノイル基(C12)などのアルキル基とカルボニル基とが結合したもの並びにベンゾイル基(C7)などのアリール基とカルボニル基とが結合したものが包含される。
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基、イソブチリルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル基(C7)、フェネチル基(C8)、フェニルプロピル基(C9)、ナフチルメチル基(C11)及びナフチルエチル基(C12)などが挙げられる。
アリールオキシ基としては、フェニルオキシ基(C)、ナフチルオキシ基(C10)、アントリルオキシ基(C14)、ビフェニルオキシ基(C12)、フェナントリルオキシ基(C14)及びフルオレニルオキシ基(C13)などのアリール基と酸素原子とが結合したものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、典型的には、アリール基が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基(C)、ナフチル基(C10)、アントリル基(C14)、ビフェニル基(C12)、フェナントリル基(C14)及びフルオレニル基(C13)などが挙げられる。
芳香族炭化水素基は置換基を有していてもよい。このような置換基は、特に限定されない限り、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アシル基、アシルオキシ基、アルキル基及びアリールオキシ基が挙げられる。
飽和炭化水素基とは、上述した脂肪族炭化水素基のうち飽和のもの、つまり、上述した鎖式及び環式の脂肪族炭化水素基のうち飽和のものを意味する。また、飽和炭化水素基も、脂肪族炭化水素基と同様の置換基を有していてもよい。
また、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「CH2=CH−CO−」又は「CH2=C(CH3)−CO−」の構造を有するモノマーの少なくとも1種を意味する。同様に「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」とは、それぞれ「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも1種」及び「アクリル酸及びメタクリル酸の少なくとも1種」を意味する。
<レジスト組成物>
本発明のレジスト組成物(以下、場合により「本レジスト組成物」という)は、
(A)式(aa)で表される構造単位を有する樹脂〔以下、場合により「樹脂(aa)」という〕、
(B)酸発生剤(以下、場合により「酸発生剤(B)」という)及び
(D1)環状ケトン溶剤を含有する。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(aa)以外の樹脂(以下「樹脂(X)」という)をさらに含有していてもよい。また、必要に応じて、当技術分野でクエンチャーと呼ばれる塩基性化合物(以下「塩基性化合物(C)」という場合がある)を含有することが好ましい。
<樹脂(aa)>
樹脂(aa)は、式(aa)で表される構造単位(以下「構造単位(aa)」という場合がある)を有する。
[式(aa)中、
aa1は、水素原子又はメチル基を表す。
aa2は、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表す。
aa1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で表される基を表す。
(式(a−1)中、
sは0又は1の整数を表す。
10及びX11は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
10、A11及びA12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。)]
<構造単位(aa)>
aa1のアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;1−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、1−メチルブタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。
aa1におけるアルカンジイル基に含まれる水素原子は、置換基(水素原子以外の1価の基)に置換されていてもよい。この置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。
式(a−1)で表される基(以下「基(a−1)」という場合がある)は、X10及びX11のように、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基等を含む。A10、A11及びA12における置換基としては、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基などが挙げられる。
酸素原子を有する基(a−1)としては、
などが挙げられる。*は結合手を表し、どちらの向きで−O−CO−Raa2と結合していてもよい。
カルボニル基を有する基(a−1)としては、
などが挙げられる。
カルボニルオキシ基を有する基(a−1)としては、
などが挙げられる。
オキシカルボニル基を有する基(a−1)としては、
などが挙げられる。
式(aa)においては、Aaa1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜4のアルカンジイル基がより好ましく、エチレン基がさらに好ましい。
aa2の脂肪族炭化水素基は、部分的に炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、飽和の脂肪族炭化水素基(脂肪族飽和炭化水素基)が好ましい。好ましい脂肪族炭化水素基としては、直鎖又は分岐状のアルキル基及び脂環式炭化水素基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基及びオクチル基などが挙げられる。
脂環式炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基及びシクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。
多環式の脂環式炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及びメチルノルボルニル基並びに下記に示す基などが挙げられる。
また、これらアルキル基及び脂環式炭化水素を任意に組み合わせた基であってもよい。
aa2は、脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。この場合、酸素原子又はカルボニル基に置き換えられるメチレン基の個数は最大2個であることが適している。メチレン基が酸素原子又はカルボニル基に置き換わった肪族炭化水素基としては、後述する式(a−g2)で表される基などが挙げられる。
aa2の脂肪族炭化水素基は、置換基を有する脂肪族炭化水素基が好ましい。
置換基としては、フッ素原子又は式(a−g3)で表される基が好ましい。
(式(a−g3)中、
12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、Raa2又はA14はフッ素原子を有し、Raa2及びA14の炭素数の合計は16以下である。)
aa2の脂肪族炭化水素基が有する式(a−g3)で表される基の数は1であることが好ましい。
aa2は、好ましくは、フッ素原子を有する基であり、より好ましくは、フッ素原子を有する脂肪族炭化水素基又は以下の式(a−g2)で表される基である。
(式(a−g2)中、
13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基表す。
12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A13又はA14はフッ素原子を有し、A13及びA14の炭素数の合計は16以下である。)
aa2のフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有する飽和脂肪族炭化水素基であり、より好ましくは、水素原子の全部がフッ素原子に置換された脂肪族炭化水素基(例えば、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロシクロアルキル基)である。また、好ましくは、フッ素原子を有する飽和鎖式脂肪族炭化水素基であり、ペルフルオロアルキル基が特に好ましい。
フッ素原子を有する鎖式脂肪族炭化水素基としては、ジフルオロメチル基、トリオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基、ペルフルオロオクチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、トリヨードメチル基などが挙げられる。
なかでも、好ましくはトリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、ペルフルオロヘプチル基及びペルフルオロオクチル基であり、より好ましくは、炭素数が1〜6のペルフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは、炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である。
式(aa)におけるRaa2が式(a−g3)で表される基を有している場合、式(aa)で表される構造単位として、式(I)で表される構造単位(以下「構造単位(I)」という場合がある)が挙げられる好ましい。
[式(I)中、
aa1及びAaa1は、上記と同じ意味を表す。
13は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基表す。
12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
ただし、A13又はA14はフッ素原子を有し、A13及びA14の炭素数の合計は16以下である。]
13の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み合わせられた2価の脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
13のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい飽和の脂肪族炭化水素基である。
鎖式のフッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基としては、メチレン基、ジフルオロメチレン基、エチレン基、ペルフルオロエチレン基、プロパンジイル基、ペルフルオロプロパンジイル基、ブタンジイル基、ペルフルオロブタンジイル基、ペンタンジイル基及びペルフルオロペンタンジイル基などが挙げられる。
環式のフッ素原子を有していてもよい2価の脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキサンジイル基、ペルフルオロシクロヘキサンジイル基などが挙げられる。多環式の2価の脂肪族炭化水素基としては、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、ペルフルオロアダマンタンジイル基などが挙げられる。
14の脂肪族炭化水素基としては、鎖式及び環式のいずれか、並びに、これらが組み合わせられた脂肪族炭化水素基が包含される。この脂肪族炭化水素は、炭素−炭素不飽和結合を有していてもよいが、好ましくは飽和の脂肪族炭化水素基である。
14のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、好ましくはフッ素原子を有していてもよい飽和の脂肪族炭化水素基である。
鎖式のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基としては、トリフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、メチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,1−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、エチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロピル基、プロピル基、ペルフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ブチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,1,2,2,3,3,4,4−ノナフルオロペンチル基及びペンチル基、ヘキシル基、ペルフルオロヘキシル基、ヘプチル基、ペルフルオロヘプチル基、オクチル基、ペルフルオロオクチル基などが挙げられる。
環式のフッ素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基は、単環式及び多環式のいずれでもよい。単環式の脂肪族炭化水素基としては、シクロヘキシル基、ペルフルオロシクロヘキシル基などが挙げられる。多環式の脂肪族炭化水素基としては、アダマンチル基、ノルボルニル基、ペルフルオロアダマンチル基などが挙げられる。
式(I)において、*−A13−X12−A14で表される部分構造(*はカルボニル基との結合手)としては、以下の構造が挙げられる。
特に、式(aa)及び式(I)におけるAaa1としては、炭素数1〜6のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜3のアルカンジイル基がより好ましく、エチレン基がさらに好ましい。
また、式(I)におけるA13の脂肪族炭化水素基は、炭素数1〜6が好ましく、2〜3がより好ましく、なかでも、鎖式の脂肪族炭化水素基が好ましい。特に、A13は、フッ素原子を有するアルカンジイル基であることが好ましく、炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基がより好ましい。
14の脂肪族炭化水素基は、炭素数6〜12が好ましく、6〜10がより好ましい。
なかでも、A14は、炭素数6〜12の脂環式炭化水素基が好ましく、シクロヘキシル基、ノルボルニル基及びアダマンチル基がより好ましい。
13及びA14はともにフッ素原子を有することもあるが、A13がフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であるか、A14がフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であることが好ましく、A13がフッ素原子を有する脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
12は、*−CO−O−(*は、A13との結合手)が好ましい。
構造単位(aa)及び構造単位(I)としては、以下のものが挙げられる。
上記の構造単位において、Raa1に相当するメチル基が水素原子に置き換わった構造単位も、構造単位(aa)又は構造単位(I)の具体例として挙げることができる。
構造単位(aa)は、式(aa’)で表される化合物(以下「化合物(aa’)」という場合がある)から誘導される。
(式(aa’)中の符号はいずれも、前記と同義である。)
化合物(aa’)は、以下の(1)〜(3)の方法等によって製造することができる。
(1)化合物(aa’)は、例えば、式(aas−1)で表される化合物と、式(aas−2)で表される化合物とを、溶媒中、塩基性触媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、テトラヒドロフランなどが挙げられる。また、塩基性触媒としては、ピリジンなどが挙げられる。
式(aas−1)で表される化合物としては、ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げられ、市販品を利用することができる。また、例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体(例えば、(メタ)アクリル酸クロリドなど)と、適当なジオール(HO−A−OH)とを縮合する公知の方法によって得られたものを利用することができる。
式(aas−2)で表される化合物としては、Rの種類に応じて、対応するカルボン酸を無水物へと変換して用いることができる。市販品としては、ヘプタフルオロ酪酸無水物などがある。
(2)また、化合物(aa’)は、例えば、式(aas−3)で表される化合物と、式(aas−4)で表される化合物とを、溶媒の存在下又は非存在下で反応させることにより製造することができる。
式(aas−3)で表される化合物は、(メタ)アクリル酸クロリドであり、これは市場から容易に入手できる。式(aas−3)で表される化合物の塩素原子を、臭素原子又はヨウ素原子に置き換えたものを利用してもよい。このような化合物は、例えば、(メタ)アクリル酸と、適当な臭素化剤又はヨウ素化剤とを反応させることで得ることができる。
式(aas−4)で表される化合物は、Raa2の種類に応じたカルボン酸(Raa2−COOH)又はその誘導体(例えば、Raa2−COClなど)と、適当なジオール(HO−Aaa1−OH)とを縮合することによって得ることができる。
式(aas−3)で表される化合物と、式(aas−4)で表される化合物との反応の際には適当な脱酸剤(例えば、炭酸ナトリウムなど)を共存させることもできる。
溶媒としては、テトラヒドロフラン、メチルイソブチルケトン、トルエンなどが挙げられる。
(3)さらに、化合物(aa’)は、式(aas−1)で表される化合物と、式(aas−5)で表されるカルボン酸とを、溶媒の存在下で反応させることにより製造することができる。
溶媒としては、テトラヒドロフラン及びトルエンなどが用いられる。
また、反応の際には、公知のエステル化触媒(例えば、酸触媒やカルボジイミド触媒など)を共存させてもよい。
式(aas−5)で表されるカルボン酸は、Raa2の種類に応じて公知の方法により製造することができる。
特に、構造単位(I)は、式(I’)で表される化合物(以下「化合物(I’)」という場合がある)から誘導される。
[式(I’)中、Raa1、Aaa1、A13、X12及びA14は、上記と同じ意味を表す。]
式(I’)で表される化合物は、例えば、式(Is−1)で表される化合物と、式(Is−2)で表されるカルボン酸とを反応させることにより得ることができる。
この反応は通常、溶媒の存在下で行われる。溶媒としては、テトラヒドロフラン及びトルエンなどが用いられる。反応の際には、公知のエステル化触媒(例えば、酸触媒やカルボジイミド触媒など)を共存させてもよい。
式(Is−1)で表される化合物としては、市販品を用いてもよいし、公知の方法で製造して用いてもよい。ここでいう公知の方法とは、例えば、(メタ)アクリル酸又はその誘導体(例えば、(メタ)アクリル酸クロリドなど)と、適当なジオール(HO−Aaa1−OH)とを縮合する方法が挙げられる。市販品としては、ヒドロキシエチルメタクリレートなどが挙げられる。
式(Is−2)で表されるカルボン酸は、公知の方法により製造することができる。例えば、以下のいずれかの化合物を用いればよい。
樹脂(aa)は、例えば、後述する酸不安定モノマー(a1)又は酸安定モノマー(例えば、酸安定モノマー(a4))に由来する構造単位など、構造単位(aa)以外の構造単位を1種以上含有していてもよい。
樹脂(aa)における構造単位(aa)の含有量は、樹脂(aa)の全構造単位に対して、5〜100モル%の範囲がより好ましく、10〜100モル%の範囲がさらに好ましい。このような含有量で構造単位(aa)を有する樹脂(aa)は、樹脂(aa)製造時に用いる全モノマーの総モル量に対する化合物(aa’)の使用モル量を調節することによって製造することができる。この場合、構造単位(aa)は1種のみ又は2種以上含有されていてもよい。
本レジスト組成物は、アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との作用によりアルカリ水溶液に可溶の樹脂に転化するという特性(以下、場合により「酸作用特性」という。
)を有する樹脂を含む。ここで、「酸との作用によりアルカリ水溶液に可溶となる」とは、酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であるが、酸との接触後にはアルカリ水溶液に可溶となることを意味する。
樹脂(aa)のうち、このような酸作用特性を有する樹脂を「樹脂(AA)」という。
樹脂(AA)は、分子内にある親水性基の一部又は全部が、酸との接触により脱離し得る保護基により保護されているものであり、樹脂(AA)が酸と接触すると保護基が脱離して、樹脂(AA)はアルカリ水溶液に可溶となる。このような保護基により保護されている親水性基を、以下「酸不安定基」という。このような親水性基としては、ヒドロキシ基又はカルボキシ基が挙げられ、カルボキシ基がより好ましい。
一方、樹脂(aa)のうち、構造単位(aa)を有し、上述した酸作用特性を有さない樹脂を「樹脂(AB)」という。樹脂(AB)は、後述する酸不安定モノマー(a1)に由来する構造単位を含まず、構造単位(aa)のみで又は構造単位(aa)と、酸安定モノマーに由来する構造単位とによって製造することができる。この場合、構造単位(aa)及び酸安定モノマーに由来する構造単位は1種のみ又は2種以上含有されていてもよい。
樹脂(aa)は、このような酸作用特性を有する樹脂(AA)であっても、有しない樹脂(AB)であっても、両者の混合樹脂であってもよい。
また、本レジスト組成物は、酸作用特性を有する樹脂として、構造単位(aa)を有さない樹脂を含んでもよい。以下このような樹脂を、樹脂(X)という。樹脂(X)は、酸不安定基を分子内に有する。樹脂(X)は、後述する酸不安定モノマー(a1)に由来する構造単位のみで構成されていてもよいし、酸不安定モノマー(a1)に由来する構造単位と、酸安定モノマーに由来する構造単位とによって構成されていてもよい。この場合、酸不安定モノマー及び酸安定モノマーは1種のみ又は2種以上を用いてもよい。
レジスト組成物においては、酸作用特性を有する樹脂と酸発生剤(B)との相互作用によりレジストパターンを形成できる。
従って、本レジスト組成物においては、例えば、樹脂として、
(i)樹脂(AA)のみ、
(ii)樹脂(AA)と樹脂(X)との組み合わせ、
(iii)樹脂(AA)と樹脂(AB)との組み合わせ
(iv)樹脂(AB)と樹脂(X)との組み合わせ、
(v)樹脂(AA)と樹脂(AB)と樹脂(X)との組み合わせ
を含んでいてもよい。
これらの樹脂(AA)と酸発生剤(B)との組み合わせ、樹脂(AB)と樹脂(X)と酸発生剤(B)との組み合わせにより、優れたラインエッジラフネス(LER)を有するレジストパターンを製造することができる。特に、樹脂(AB)と樹脂(X)と酸発生剤(B)との組み合わせが、欠陥の発生数が少ないレジストパターンを製造することもできるため好ましい。
<モノマー(a1)>
樹脂(AA)及び樹脂(X)は、製造用材料(モノマー)として、酸不安定基を有するモノマー(以下「モノマー(a1)」という)を用いて得ることができる。モノマー(a1)は、1種のみ用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。なお、樹脂(AA)は化合物(aa’)とともに、モノマー(a1)を用いて製造することにより得られる。
親水性基がカルボキシ基である場合の酸不安定基は、該カルボキシ基の水素原子が、有機残基に置き換わり、酸素原子と結合する該有機残基の原子が第三級炭素原子である基(すなわち第三アルコールのエステル)が挙げられる。このような酸不安定基のうち、好ましい酸不安定基は、例えば、以下の式(1)で表されるもの(以下「酸不安定基(1)」という場合がある)である。
式(1)中、Ra1〜Ra3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の脂肪族炭化水素基を表すか、Ra1及びRa2が結合して、それらが結合する炭素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。Ra1及びRa2が互いに結合して形成される環又は該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
a1〜Ra3の脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、下記のような基などの脂環式炭化水素基が挙げられる。
−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)におけるRa1及びRa2が互いに結合して形成する環としては、下記に示すものが挙げられる。このような環は、好ましくは炭素数3〜12である。
このような酸不安定基(1)の具体例は、
1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、
2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及び炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び
1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)などが挙げられる。
一方、親水性基がヒドロキシ基である場合の酸不安定基は、ヒドロキシ基の水素原子が、有機残基に置き換わり、アセタール構造又はケタール構造を含む基となったものが挙げられる。このような酸不安定基のうち、好ましい酸不安定基は、例えば、以下の式(2)で表されるもの(以下「酸不安定基(2)」という)である。
式(2)中、Rb1及びRb2は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Rb3は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、或いは、Rb2及びRb3が結合して、それらが各々結合する炭素原子及び酸素原子とともに炭素数3〜20の環を形成する。この炭化水素基がメチレン基を含む場合、そのメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよく、Rb2及びRb3が結合して形成される環を構成するメチレン基も、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
b1〜Rb3の炭化水素基は、上述したアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基のいずれでもよい。
b2及びRb3が結合して形成する環は、上述したRa1及びRa2が互いに結合して形成する環の1つの炭素原子が1つの酸素原子と置き換わったものが挙げられる。
b1及びRb2のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
酸不安定基(2)の具体例としては、以下の基が挙げられる。
酸不安定基を有するモノマー(a1)は、好ましくは、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを有するモノマー、より好ましくは酸不安定基を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
モノマー(a1)は好ましくは、酸不安定基(1)及び/又は酸不安定基(2)と、炭素−炭素二重結合とをともに分子内に有するモノマーであり、より好ましくは酸不安定基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーである。
酸不安定基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、炭素数5〜20の脂環式炭化水素を部分構造とする酸不安定基(1)を有するモノマー(a1)が好ましい。
このような立体的に嵩高い脂環式炭化水素を有するモノマー(a1)を重合して得られる樹脂(AA)又は樹脂(X)は、該樹脂(AA)又は該樹脂(X)を含有する本レジスト組成物を用いてレジストパターンを製造したとき、より良好な解像度でレジストパターンを製造することができる。
脂環式炭化水素を部分構造とする酸不安定基(1)を有する(メタ)アクリル系モノマーの中でも、式(a1−1)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−1)」という)又は式(a1−2)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−2)」という)が好ましい。樹脂(AA)又は樹脂(X)の製造の際には、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
式(a1−1)及び式(a1−2)中、
a1及びLa2は、それぞれ独立に、酸素原子又は−O−(CH2k1−CO−O−(k1は1〜7の整数を表す。*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。)で表される基を表す。
a4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基を表す。
m1は0〜14の整数を表し、n1は0〜10の整数を表す。n1’は0〜3の整数を表す。
なお、式(a1−1)においてアダマンタン環にある「−(CHm1」の表記は、アダマンタン環に含まれるメチレン基及び/又はメチン基の水素原子が、メチル基に置き換わっており、アダマンタン環に結合しているメチル基の個数がm1個であることを意味する。同様に、式(a1−2)においてシクロヘキサン環にある「−(CHn1」の表記は、シクロヘキサン環に含まれるメチレン基の水素原子が、メチル基に置き換わっており、シクロヘキサン環に結合しているメチル基の個数がn1個であることを意味する。
式(a1−1)及び式(a1−2)においては、La1及びLa2は、好ましくは、酸素原子又は、k1が1〜4の整数である*−O−(CH2k1−CO−O−で表される基であり、より好ましくは酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
a6及びRa7の脂肪族炭化水素基としては、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜10の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは、炭素数8以下のアルキル基又は炭素数8以下の脂環式炭化水素基であり、さらに好ましくは炭素数6以下のアルキル基又は炭素数6以下の脂環式炭化水素基である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
モノマー(a1−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
これらの中でも、モノマー(a1−1)としては、2−メチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イル(メタ)アクリレートが好ましく、2−メチルアダマンタン−2−イルメタクリレート、2−エチルアダマンタン−2−イルメタクリレート及び2−イソプロピルアダマンタン−2−イルメタクリレートがより好ましい。
モノマー(a1−2)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
これらの中でも、モノマー(a1−2)としては、1−エチルシクロヘキサン−1−イル(メタ)アクリレートが好ましく、1−エチルシクロヘキサン−1−イルメタクリレートがより好ましい。
樹脂(AA)がモノマー(a1−1)に由来する構造単位及び/又はモノマー(a1−2)に由来する構造単位を有する場合、それらの合計含有量は、該樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)、をモノマー(a1−1)及び/又はモノマー(a1−2)を用いて製造する場合、得られる樹脂(X)の全構造単位を100モル%としたとき、これらモノマーに由来する構造単位の含有量(これらモノマーに由来する構造単位の含有量)の合計は、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
モノマー(a1−1)に由来する構造単位及び/又はモノマー(a1−2)に由来する構造単位の含有量の合計を、このような範囲にするためには、樹脂を製造する際に、全モノマーの使用量に対するモノマー(a1−1)及び/又はモノマー(a1−2)の合計使用量を調整すればよい。
樹脂(AA)又は樹脂(X)は、(メタ)アクリル系モノマー以外に、酸不安定基と炭素−炭素二重結合とを分子内に有する他のモノマーに由来する構造単位を含んでいてもよい。
他のモノマー(a1)としては、例えば、以下の式(a1−3)で表されるノルボルネン環を有するモノマー(以下、「モノマー(a1−3)」という場合がある)が挙げられる。かかるモノマー(a1−3)に由来する構造単位は、酸不安定基(1)を有する。
式(a1−3)中、
a9は、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、カルボキシル基、シアノ基又は−COORa13(Ra13は、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基に置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい)を表す。
a10〜Ra12は、それぞれ独立に、炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表すか、或いは、Ra10及びRa11が結合して、これらが結合している炭素原子とともに、炭素数3〜20の環を形成し、脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基などに置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
a9のヒドロキシ基を有するアルキル基は、例えば、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
a10〜Ra12の脂肪族炭化水素基は、鎖式炭化水素基(例えば、アルキル基)及び脂環式炭化水素基のいずれでもよい。
a10及びRa11が結合して形成される環は、脂肪族炭化水素環が好ましく、具体的には、シクロへキサン環及びアダマンタン環などが挙げられる。
基−COORa13におけるRa13は、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数3〜20の脂環式炭化水素基が好ましい。
a10及びRa11が結合して形成される環は、脂環式炭化水素が好ましく、具体的には、シクロへキサン環及びアダマンタン環などが挙げられる。
モノマー(a1−3)としては、5−ノルボルネン−2−カルボン酸−tert−ブチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−シクロヘキシル−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチルシクロヘキシル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−メチル−アダマンタン−2−イル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−エチル−アダマンタン−2−イル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−メチル−シクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(4−ヒドロキシシクロヘキシル)−1−メチルエチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−メチル−1−(4−オキソシクロヘキシル)エチル及び5−ノルボルネン−2−カルボン酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルなどが挙げられる。
モノマー(a1−3)を用いて樹脂(AA)又は樹脂(X)を製造した場合、この樹脂(AA)又は樹脂(X)にはモノマー(a1−3)に由来する、立体的に嵩高い構造単位が含まれることになる。このように立体的に嵩高い構造単位を有する樹脂(AA)又は樹脂(X)を含有する本レジスト組成物により、レジストパターンを製造すれば、より良好な解像度でレジストパターンを製造することができる。さらにモノマー(a1−3)を用いることにより、樹脂(AA)又は樹脂(X)の主鎖に剛直なノルボルナン環を導入できるため、該樹脂(AA)を含む本レジスト組成物は、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンが得られ易いという傾向がある。
上述のように、良好な解像度のレジストパターンを製造できることや、ドライエッチング耐性に優れたレジストパターンが得られ易いという点では、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対する、モノマー(a1−3)に由来する構造単位の含有量は10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)がモノマー(a1−3)に由来する構造単位を有している場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
他のモノマー(a1)としては、以下の式(a1−4)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−4)」という場合がある)を用いてもよい。モノマー(a1−4)に由来する構造単位は、酸不安定基(2)を有する。
式(a1−4)中、
a32は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a33は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
laは0〜4の整数を表す。laが2以上である場合、複数のRa33は同一又は相異なる。
a34及びRa35はそれぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
a2は、単結合又は炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基に置換されていてもよく、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基(−SO−)又は−N(R)−で示される基に置き換わっていてもよい。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a3は、炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基又は炭素数2〜4のアシルオキシ基に置換されていてもよい。
a32のハロゲン原子を有してもよいアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基及びトリヨードメチル基などが挙げられる。
式(a1−4)においては、アルキル基としては、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が好ましい。脂環式炭化水素基としては、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基等が好ましい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基及び2−メチル−6−エチルフェニル等が好ましい。
特に、Ra32及びRa33としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基又はエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
a33としては、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
a34及びRa35としては、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基、2−アルキルアダマンタン−2−イン−2イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基及びイソボルニル基等が好ましい。
a2の脂肪族炭化水素基は、鎖式炭化水素基が好ましく、脂肪族飽和炭化水素基がより好ましい。
a3は、好ましくは炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基である。
a2及びYa3の置換基としては、好ましくはヒドロキシ基である。
モノマー(a1−4)としては、以下のモノマーが挙げられる。
樹脂(AA)が、モノマー(a1−4)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、モノマー(a1−4)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
他のモノマー(a1)としては、例えば、酸不安定基(2)を有する(メタ)アクリル系モノマーである式(a1−5)で表されるモノマー(以下「モノマー(a1−5)」という場合がある)を用いてもよい。
式(a1−5)中、
31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原又はハロゲン原子を表す。
〜Lは、オキシ基、チオキシ基又は−O−(CH2k1−CO−O−で表される基を表す。ここで、k1は1〜7の整数を表し、*はカルボニル基(−CO−)との結合手である。
は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基であり、該アルカンジイル基に含まれるメチレン基は、オキシ基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
s1及びs1’は、それぞれ独立して、0〜4の整数を表す。
式(a1−5)においては、R31は、水素原子又はメチル基が好ましい。
は、オキシ基が好ましい。
及びLは、一方がオキシ基、他方がチオキシ基であること好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2が好ましい。
は、単結合又は−CH−CO−O−が好ましい。
モノマー(a1−5)としては、以下のモノマーが挙げられる。
樹脂(AA)が、モノマー(a1−5)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、モノマー(a1−5)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
酸不安定基(1)と炭素−炭素二重結合とを分子内に有する構造単位(a1)として、以下のモノマーを用いることができる。
樹脂(AA)が、上述したモノマーに由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、上述したモノマーに由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、10〜95モル%の範囲が好ましく、15〜90モル%の範囲がより好ましく、20〜85モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー>
樹脂(AA)は、化合物(aa’)及びモノマー(a1)に加えて、酸不安定基を有さないモノマー(以下「酸安定モノマー」という場合がある)を共重合することによって得られる共重合体であることが好ましい。樹脂(X)もモノマー(a1)に加えて、酸安定モノマーを共重合することによって得られる共重合体であることが好ましい。
樹脂(AB)としては、後述する酸安定モノマーと化合物(aa’)とを共重合して得られる樹脂が好ましい。
酸安定モノマーを用いて樹脂(X)を製造する場合、モノマー(a1)の使用量を基準にして、酸安定性モノマーの使用量を定めるとよい。モノマー(a1)の使用量と酸安定モノマーの使用量の割合は、〔モノマー(a1)〕/〔酸安定モノマー〕で表して、好ましくは10〜80モル%/90〜20モル%であり、より好ましくは20〜60モル%/80〜40モル%である。樹脂(AA)を製造する場合にも同様に、モノマー(a1)の使用量を基準にして、酸安定性モノマーの好ましい使用量を定めることができるが、この場合には、化合物(aa’)の使用量は酸安定モノマーの使用量に含めて、酸安定性モノマーの使用量を求めるとよい。
酸安定モノマーとしては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有するものが挙げられる。ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(以下「酸安定モノマー(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有する酸安定モノマー(以下「酸安定モノマー(a3)」という場合がある)に由来する構造単位を有する樹脂(AA)又は樹脂(X)は、該樹脂(AA)又は該樹脂(X)を含有する本レジスト組成物を基板に塗布したとき、基板上に形成される塗布膜又は塗布膜から得られる組成物層が基板との間に優れた密着性を発現し易くなる。また、この本レジスト組成物は良好な解像度で、レジストパターンを製造することができる。また、酸安定モノマー(a2)及び/又は酸安定モノマー(a3)を有する樹脂(AB)を含有する本レジスト組成物も同様に、組成物層と基板との間に優れた密着性を発現し易くなる。
<酸安定モノマー(a2)>
酸安定モノマー(a2)を樹脂(AA)、樹脂(AB)又は樹脂(X)[以下、場合により、樹脂(AA)、樹脂(AB)及び樹脂(X)からなる群より選ばれる本レジスト組成物調製用の樹脂を、「本レジスト樹脂」という。]の製造に用いる場合、これらのうちいずれか1種の樹脂を含有する本レジスト組成物からレジストパターンを製造する際の露光源の種類によって、各々、好適な酸安定モノマー(a2)を1種又は2種以上選択することができる。すなわち、本レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)を露光源とする露光又は電子線あるいはEUVなどの高エネルギー線を露光源とする露光に用いる場合には、酸安定モノマー(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する酸安定モノマー(a2−0)〔例えば、ヒドロキシスチレン類など〕を本レジスト樹脂の製造に用いることが好ましい。短波長のArFエキシマレーザ(波長:193nm)を露光源とする露光を用いる場合は、酸安定モノマー(a2)として、後述の式(a2−1)で表される酸安定モノマーを本レジスト樹脂の製造に用いることが好ましい。
酸安定モノマー(a2)としては、以下の式(a2−0)で表されるp−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマー(以下「酸安定モノマー(a2−0)」という場合がある)が挙げられる。
式(a2−0)中、
a30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
a31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上の場合、複数のRa31は同一又は相異なる。
式(a2−0)においては、Ra30は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基及びエチル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
a31のアルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、炭素数1又は2のアルキル基がより好ましく、メチル基が特に好ましい。
a31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基が特に好ましい。
maは0、1又は2であると好ましく、0又は1であるとより好ましく、0が特に好ましい。
酸安定モノマー(a2−0)に由来する構造単位を有する本レジスト樹脂を製造する場合、酸安定モノマー(a2−0)にあるフェノール性ヒドロキシ基が保護基で保護されているモノマーを用いることもできる。保護基としては、例えば、酸又は塩基で脱離する保護基などが好ましい。酸又は塩基で脱離する保護基で保護されたフェノール性ヒドロキシ基は、酸又は塩基との接触により、脱保護することができる。ただし、本レジスト樹脂は、酸不安定基を含む構造単位(a1)を有しているので、保護基で保護されたフェノール性ヒドロキシ基を脱保護する際には、構造単位(a1)の酸不安定基を著しく損なわないよう、塩基との接触により、脱保護することが好ましい。保護基としては、例えば、アセチル基、ベンゾイル基等が好ましい。塩基としては、例えば、4−ジメチルアミノビリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。
酸安定モノマー(a2−0)としては、例えば、以下のモノマーが挙げられる。
上記のモノマーにおいて、ベンゼン環に結合しているメチル基、エチル基等を、Ra31として例示したその他の置換基に置き換えたものも、酸安定モノマー(a2−0)の具体例として挙げることができる。
上述の酸安定モノマー(a2−0)の中では、4−ヒドロキシスチレン又は4−ヒドロキシ−α−メチルスチレンが好ましい。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a2−0)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜95モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲がより好ましく、15〜80モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a2−0)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜95モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲がより好ましく、15〜80モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a2−0)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜95モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲がより好ましく、15〜80モル%の範囲がさらに好ましい。
酸安定モノマー(a2)として、式(a2−1)で表されるモノマー(以下「酸安定モノマー(a2−1)」という場合がある)を用いてもよい。
式(a2−1)中、
a3は、酸素原子又は−O−(CH2k2−CO−O−(k2は1〜7の整数を表す。*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)を表す。
a14は、水素原子又はメチル基を表す。
a15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。
式(a2−1)では、La3は、好ましくは、酸素原子又は、k2が1〜4の整数である−O−(CH2k2−CO−O−で表される基であり、より好ましくは、酸素原子又は−O−CH2−CO−O−であり、さらに好ましくは酸素原子である。
a14は、好ましくはメチル基である。
a15は、好ましくは水素原子である。
a16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a2−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。これらの中でも、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート、3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル酸1−(3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルオキシカルボニル)メチルが好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イル(メタ)アクリレートがより好ましく、3−ヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレート及び3,5−ジヒドロキシアダマンタン−1−イルメタクリレートがさらに好ましい。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a2−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、3〜45モル%の範囲から選ばれ、5〜40モル%の範囲がより好ましく、5〜35モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a2−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、3〜45モル%の範囲から選ばれ、5〜40モル%の範囲がより好ましく、5〜35モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a2−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、3〜45モル%の範囲から選ばれ、5〜40モル%の範囲がより好ましく、5〜35モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a3)>
酸安定モノマー(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環及びδ−バレロラクトン環のような単環式でもよく、単環式のラクトン環と他の環との縮合環でもよい。これらラクトン環の中で、γ−ブチロラクトン環及びγ−ブチロラクトン環と他の環との縮合環が好ましい。
酸安定モノマー(a3)は好ましくは、以下の式(a3−1)、式(a3−2)又は式(a3−3)で表されるものである。本レジスト樹脂製造においては、これらのうち1種のみを使用してもよく、2種以上を併用してもよい。なお、以下の説明においては、式(a3−1)で示される酸安定モノマー(a3)を「酸安定モノマー(a3−1)」という場合があり、式(a3−2)で示される酸安定モノマー(a3)を「酸安定モノマー(a3−2)」という場合があり、式(a3−3)で示される酸安定モノマー(a3)を「酸安定モノマー(a3−3)」という場合がある。
式(a3−1)、式(a3−2)及び式(a3−3)において、
a4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は*−O−(CH2k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。*はカルボニル基(−CO−)との結合手を表す。)を表す。
a18〜Ra20は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
a21は、炭素数1〜4のアルキル基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。
q1及びr1は、それぞれ独立に0〜3の整数を表す。p1が2以上の場合、複数のRa21は同一又は相異なり、q1が2以上の場合、複数のRa22は同一又は相異なり、r1が2以上の場合、複数のRa23は同一又は相異なる。
式(a3−1)〜式(a3−3)において、La4〜La6は、式(a2−1)のLa3で説明したものと同じである。
a4〜La6は、それぞれ独立に、酸素原子又は、k3が1〜4の整数である*−O−(CH2k3−CO−O−で表される基が好ましく、酸素原子又は*−O−CH2−CO−O−がより好ましく、さらに好ましくは酸素原子である。
a18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
a22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
酸安定モノマー(a3−1)としては、例えば、以下のものが挙げられる。
γ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−2)としては、例えば以下のものが挙げられる。
γ−ブチロラクトン環とシクロヘキサン環との縮合環を有する酸安定モノマー(a3−3)は例えば、以下のものが挙げられる。
ラクトン環を有する酸安定モノマー(a3)の中でも、(メタ)アクリル酸(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロ−2−オキソ−3−フリル、(メタ)アクリル酸2−(5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−2−イルオキシ)−2−オキソエチルといったメタクリレートエステル類がより好ましい。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a3−1)、酸安定モノマー(a3−2)及び/又は酸安定モノマー(a3−3)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜70モル%の範囲から選ばれ、10〜65モル%の範囲がより好ましく、10〜60モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a3−1)、酸安定モノマー(a3−2)及び/又は酸安定モノマー(a3−3)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲がより好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a3−1)、酸安定モノマー(a3−2)及び/又は酸安定モノマー(a3−3)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜70モル%の範囲から選ばれ、10〜65モル%の範囲がより好ましく、10〜60モル%の範囲がさらに好ましい。
本レジスト樹脂のうち、樹脂(AA)及び樹脂(AB)の製造に用いることができる酸安定モノマーとして、酸安定モノマー(a4)、酸安定モノマー(a5)、酸安定モノマー(a6)、酸安定モノマー(a7)、酸安定モノマー(a8)及び酸安定モノマー(a9)を挙げることができる。
これらの酸安定モノマーは、化合物(aa)及びモノマー(a1)と共重合することで、樹脂(AA)を製造することができる。また、これらの酸安定モノマーは、モノマー(a1)を用いることなく、化合物(aa)と共重合し、樹脂(AB)を製造するために好ましい。
<酸安定モノマー(a4)>
酸安定モノマー(a4)として、以下の式(3)で表される基を有するモノマーを用いることができる。
[式(3)中、R10は、炭素数1〜6のフッ化アルキル基を表す。*は結合手を表す。
10のフッ化アルキル基としては、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロプロピル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、ペルフルオロエチルメチル基、1−(トリフルオロメチル)−1,2,2,2−テトラフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、1,1,2,2−テトラフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロブチル基、ペルフルオロブチル基、1,1−ビス(トリフルオロ)メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−(ペルフルオロプロピル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4−オクタフルオロペンチル基、ペルフルオロペンチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロペンチル基、1,1−ビス(トリフルオロメチル)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、ペルフルオロペンチル基、2−(ペルフルオロブチル)エチル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5−デカフルオロヘキシル基、1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−ドデカフルオロヘキシル基、ペルフルオロペンチルメチル基及びペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
10のフッ化アルキル基は、その炭素数が1〜4であるものが好ましく、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基及びペルフルオロプロピル基がより好ましく、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
式(3)で表される基を有する酸安定モノマー(a4)としては、例えば、以下で表されるもの[以下「酸安定モノマー(a4−6)」という場合がある。]が挙げられる。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a4)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜30モル%の範囲から選ばれ、3〜25モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a4)に由来する構造単位に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a4)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a5)>
酸安定モノマー(a5)として、以下の式(4)で表される基を有するモノマーを用いることができる。
[式(4)中、
11は置換基を有してもよい炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
12は、置換基を有してもよい炭素数1〜12の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、ヘテロ原子を含んでいてもよい。
は、単結合、−(CHm10−SO−O−*又は−(CHm10−CO−O−*を表し、〔−(CHm10−〕に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよく、〔−(CHm10−〕の水素原子は、フッ素原子に置き換わっていてもよい。
m10は、1〜12の整数を表す。]
ヘテロ原子としては、ハロゲン原子、硫黄原子、酸素原子及び窒素原子などが挙げられる。
式(4)においては、R11及びR12における置換基としては、例えば、炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲン原子、フェニル基、ニトロ基、シアノ基、ヒドロキシ基、フェニルオキシ基及びtert−ブチルフェニル基などが挙げられる。
11のうち、好適なものを以下に示す。なお、*は炭素原子との結合手である。
12の炭化水素基がヘテロ原子を含む場合、連結基として、スルホニル基、カルボニル基を含む形態であってもよい。
このようなヘテロ原子を含むR12としては、以下の基が挙げられる。
としては、下記に示す基が挙げられる。
式(4)で表される基を含む酸安定モノマー(a5)としては、例えば、式(a5−1)で表されるモノマー(以下、「酸安定モノマー(a5−1)」という場合がある)が挙げられる。
[式(a5−1)中、
13は、水素原子又はメチル基を表す。
11、R12及びAは、前記と同義である。]
酸安定モノマー(a5−1)としては、例えば、以下で表されるものが挙げられる。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a5−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜30モル%の範囲から選ばれ、3〜25モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a5−1)に由来する構造単位に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(X)が、酸安定モノマー(a5−1)に由来する構造単位に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a6)>
酸安定モノマー(a6)としては、以下の式(a6−1)で表されるもののように分子内に脂環式炭化水素を有する(メタ)アクリル系モノマー(以下「酸安定モノマー(a6−1)」という場合がある)が挙げられる。
式(a6−1)中、
環Wは、炭素数3〜36の脂環式炭化水素環を表す。
は、単結合又は炭素数1〜17の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよいが、Aのうち、酸素原子に結合している原子は炭素原子である。
14は、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
15及びR16は、それぞれ独立に、ハロゲン原子を有していてもよい炭素数1〜6のアルキル基を表す。
環Wは、単環式又は多環式の炭素数3〜36の脂環式炭化水素環であり、その炭素数は5〜18の範囲が好ましく、6〜12の範囲がより好ましい。すなわち、式(a6−1)において

で示される部分構造は、式(KA−1)〜式(KA−22)で示した脂環式炭化水素に含まれる1個の水素原子がAとの結合手に、脂環式炭化水素の環に含まれる炭素原子の1つに結合している2つの水素原子がそれぞれ、−O−CO−R15及び−O−CO−R16との結合手に置き換わったものが好ましい。
環Wの脂環式炭化水素環は、シクロヘキサン環、アダマンタン環、ノルボルナン環及びノルボルネン環が好ましい。
の脂肪族炭化水素基として、アルカンジイル基と脂環式炭化水素基とを組み合わせた脂肪族炭化水素基を例示すると、以下の式(X−A)、式(X−B)及び式(X−C)で表される基などが挙げられる。
式(X−A)、式(X−B)及び式(X−C)中、
x1及びXx2は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は単結合を表し、Xx1及びXx2がともに単結合であることはなく、式(X−A)、式(X−B)及び式(X−C)で表される基の総炭素数は17以下である。
の脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基としては、例えば、式(aa)の基(a−1)で例示したものが挙げられる。
は、単結合又は*−(CHs1−CO−O−(*は−O−との結合手を表し、s1は1〜6の整数を表す。)で表される基が好ましく、単結合又は*−CH−CO−O−がより好ましい。
14〜R16において、ハロゲン原子としては、フッ素原子が特に好ましい。
14〜R16において、ハロゲン原子を有するアルキル基のうち、好ましいものとしては、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基及びペルフルオロブチル基などが挙げられ、中でも、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基及びペルフルオロプロピル基が好ましい。
14は、水素原子又はメチル基が好ましい。
酸安定モノマー(a6−1)としては、以下に示すものである。なお、R14〜R16及びAは、前記と同義である。
これらの中でも、
で示される酸安定モノマー(a6−1)がより好ましい。
酸安定モノマー(a6−1)としては、以下のモノマーが好ましい。
酸安定モノマー(a6−1)は、例えば、式(a6−1−a)で表される化合物と、式(a6−1−b)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。この反応は、用いる式(a6−1−b)で表される化合物の沸点温度付近で加温して行うことが好ましい。
式(a6−1−a)で表される化合物は、例えば、特開2002−226436号公報に記載されている1−メタクリロイルオキシ−4−オキソアダマンタンなどが挙げられる。
式(a6−1−b)で表される化合物としては、例えば、ペンタフルオロプロピオン酸無水物、ヘプタフルオロ酪酸無水物及びトリフルオロ酢酸無水物などが挙げられる。
[式(a6−1−a)及び式(a6−1−b)中の符号はいずれも、前記と同義である。]
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a6−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜30モル%の範囲から選ばれ、3〜25モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a6−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(X)が、酸安定モノマー(a6−1)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a7)>
酸安定モノマー(a7)としては、式(a7−1)で表される無水マレイン酸、式(a7−2)で表される無水イタコン酸、及び、式(a7−3)で表されるノルボルネン環を有する酸安定モノマー(以下、「酸安定モノマー(a7−3)」という場合がある)などが挙げられる。
式(a7−3)中、
a25及びRa26は、それぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシ基を有していてもよい炭素数1〜3のアルキル基、シアノ基、カルボキシ基又は−COORa27〔Ra27は、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていてもよい。但し−COORa27が酸不安定基となるものは除く(例えば、Ra27は、第三級炭素原子が−O−と結合するものを含まない)〕を表すか、或いはRa25及びRa26は互いに結合して−CO−O−CO−を形成する。
式(a7−3)において、
a25及びRa26のヒドロキシ基を有していてもよいアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ヒドロキシメチル基及び2−ヒドロキシエチル基などが好ましい。
a27の脂肪族炭化水素基は、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基及び炭素数4〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数4〜12の脂環式炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、2−オキソ−オキソラン−3−イル基及び2−オキソ−オキソラン−4−イル基などがさらに好ましい。
ノルボルネン環を有する酸安定モノマー(a7−3)としては、例えば、2−ノルボルネン、2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、5−ノルボルネン−2−メタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物などが挙げられる。
樹脂(AA)が、式(a7−1)で表される無水マレイン酸に由来する構造単位、式(a7−2)で表される無水イタコン酸に由来する構造単位及び酸安定モノマー(a7−3)に由来する構造単位からなる群より選ばれる構造単位〔酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位〕を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、2〜40モル%の範囲から選ばれ、3〜30モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、式(a7−1)で表される無水マレイン酸に由来する構造単位、式(a7−2)で表される無水イタコン酸に由来する構造単位及び酸安定モノマー(a7−3)に由来する構造単位からなる群より選ばれる構造単位〔酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位〕を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜70モル%の範囲から選ばれ、10〜60モル%の範囲が好ましく、20〜50モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(X)が、式(a7−1)で表される無水マレイン酸に由来する構造単位、式(a7−2)で表される無水イタコン酸に由来する構造単位及び酸安定モノマー(a7−3)に由来する構造単位からなる群より選ばれる構造単位〔酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位〕を有する場合、その合計含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、2〜40モル%の範囲から選ばれ、3〜30モル%の範囲が好ましく、5〜20モル%の範囲がさらに好ましい。
酸安定モノマー(a7)としては、例えば、式(a7−4)で表されるスルトン環を有するモノマー(以下、「酸安定モノマー(a7−4)」という場合がある)であってもよい。
式(a7−4)中、
a7は、酸素原子又は−T−(CH2k2−CO−O−を(k2は1〜7の整数を表す。Tは酸素原子又はNHである)表し、*はカルボニル基との結合手を表す。
a28は、水素原子又はメチル基を表す。
10は、置換基を有していてもよいスルトン環基を表す。
スルトン環基に含まれるスルトン環としては、脂環式炭化水素に含まれる隣り合うメチレン基のうち、一方が酸素原子、他方がスルホニル基に置き換わったもの、すなわち環骨格中に−O−SO−を有する環であり、下記に示すものなどが挙げられる。スルトン環基の代表例は、下記スルトン環に含まれる水素原子の1つが、結合手に置き換わったものであり、式(a7−4)においてはLa7との結合手が該当する。
置換基を有していてもよいスルトン環基とは、上述の結合手に置き換わった水素原子以外の水素原子がさらに置換基(水素原子以外の1価の基)で置き換わったものであり、該置換基は、ヒドロキシ基、シアノ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のフッ化アルキル基、炭素数1〜6のヒドロキシアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜7のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜7のアシル基及び炭素数1〜8のアシルオキシ基からなる群より選ばれる。
式(a7−4)で表されるスルトン環を有する酸安定モノマー(a7)としては、以下のものが挙げられる。
上述した式(a7−4)の例示において、以下に示す部分構造(V)を、以下に示す部分構造(P)に置き換えたものも、式(a7−4)の具体例として挙げることができる。
樹脂(AA)が、式(a7−4)で表される酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、2〜40モル%の範囲から選ばれ、3〜35モル%の範囲が好ましく、5〜30モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、式(a7−4)で表される酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、式(a7−4)で表される酸安定モノマー(a7)に由来する構造単位を有する場合、その含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、2〜40モル%の範囲から選ばれ、3〜35モル%の範囲が好ましく、5〜30モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a8)>
酸安定モノマー(a8)としては、例えば、以下に示すようなフッ素原子を有するモノマーが挙げられる。
このようなモノマーの中でも、単環式又は多環式の脂環基を有する(メタ)アクリル酸5−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−[トリフルオロメチル]プロピル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、(メタ)アクリル酸6−(3,3,3−トリフルオロ−2−ヒドロキシ−2−[トリフルオロメチル]プロピル)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル、(メタ)アクリル酸4,4−ビス(トリフルオロメチル)−3−オキサトリシクロ[4.2.1.02,5]ノニルが好ましい。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a8)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜20モル%の範囲から選ばれ、2〜15モル%の範囲が好ましく、3〜10モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a8)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a8)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜20モル%の範囲から選ばれ、2〜15モル%の範囲が好ましく、3〜10モル%の範囲がさらに好ましい。
<酸安定モノマー(a9)>
酸安定モノマー(a9)としては、例えば、以下に示すようなフッ素化アルキルカルボニルオキシ基又はフッ素化アルキルオキシカルボニル基を有するモノマーが挙げられる。
このようなモノマーの中でも、以下に示すモノマーが好ましい。
樹脂(AA)が、酸安定モノマー(a9)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜20モル%の範囲から選ばれ、2〜15モル%の範囲が好ましく、3〜10モル%の範囲がさらに好ましい。
また、樹脂(AB)が、酸安定モノマー(a9)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(AB)の全構造単位(100モル%)に対して、5〜90モル%の範囲から選ばれ、10〜80モル%の範囲が好ましく、20〜70モル%の範囲がさらに好ましい。
樹脂(X)が、酸安定モノマー(a9)に由来する構造単位を有する場合、その合計含有量は、樹脂(X)の全構造単位(100モル%)に対して、1〜20モル%の範囲から選ばれ、2〜15モル%の範囲が好ましく、3〜10モル%の範囲がさらに好ましい。
<樹脂の製造方法>
樹脂(AA)は、化合物(aa’)と、モノマー(a1)と、必要に応じて、酸安定モノマーとを共重合させたものであり、より好ましくは、化合物(aa’)と、モノマー(a1)と、酸安定モノマー(a2)及び/又は酸安定モノマー(a3)とを共重合させたものである。樹脂(AA)を製造するうえでは、モノマー(a1)として、アダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)のうち、少なくとも1種を用いることが好ましく、アダマンチル基を有するモノマー(モノマー(a1−1))を用いることがさらに好ましい。酸安定モノマーとしては、ヒドロキシアダマンチル基を有する酸安定モノマー(a2−1)及び酸安定モノマー(a3)を用いることが好ましい。酸安定モノマー(a3)としては、γ−ブチロラクトン環を有するモノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有するモノマー(a3−2)の少なくとも1種を用いることが好ましい。
構造単位(aa)の含有量は、樹脂(AA)の全構造単位(100モル%)に対して、好ましくは1〜30モル%の範囲であり、より好ましくは3〜10モル%の範囲である。
アダマンチル基を有するモノマー(特にモノマー(a1−1))を用いる場合には、該アダマンチル基を有するモノマーに由来する構造単位を、モノマー(a1)に由来する構造単位の合計(100モル%)に対して15モル%以上とすることが好ましい。このようにすると、樹脂(AA)を含有する本レジスト組成物から得られるレジストパターンのドライエッチング耐性がより良好になる傾向がある。
樹脂(AA)の重量平均分子量は、2,500以上50,000以下であると好ましく、3,000以上30,000以下がさらに好ましい。本明細書においては、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものであり、該分析の詳細な分析条件は、本願の実施例で詳述する。
樹脂(AB)は、酸安定モノマー(a4)、酸安定モノマー(a5)、酸安定モノマー(a6)、酸安定モノマー(a7)、酸安定モノマー(a8)及び酸安定モノマー(a9)からなる群より選ばれる酸安定モノマーと、化合物(aa’)とを共重合したものが好ましく、酸安定モノマー(a9)と、化合物(aa’)とを共重合したものがさらに好ましい。
樹脂(AB)においては、化合物(aa’)の使用量とモノマー(a4)〜モノマー(a9)の合計使用量との割合は、〔化合物(aa’)〕/〔モノマー(a4)〜モノマー(a9
)の合計〕として表して、好ましくは5〜100モル%/0〜95モル%であり、より好ましくは20〜100モル%/0〜80モル%であり、特に好ましくは50〜100モル%/0〜50モル%である。
樹脂(AB)の重量平均分子量は、8,000以上80,000以下が好ましく、10,000以上60,000以下がさらに好ましい。
樹脂(X)は、例えば、モノマー(a1)と、酸安定モノマー(a2)及び/又は酸安定モノマー(a3)とを共重合したものが好ましい。樹脂(X)製造に用いるモノマー(a1)は、アダマンチル基を有するモノマー(a1−1)及びシクロへキシル基を有するモノマー(a1−2)の少なくとも1種であると好ましく、アダマンチル基を有するモノマー(a1−1)がさらに好ましい。樹脂(X)製造に用いる酸安定モノマー(a2)は、ヒドロキシアダマンチル基を有するモノマー(a2−1)が好ましく、酸安定モノマー(a3)は、γ−ブチロラクトン環を有するモノマー(a3−1)及びγ−ブチロラクトン環とノルボルナン環との縮合環を有するモノマー(a3−2)の少なくとも1種が好ましい。
樹脂(X)においては、モノマー(a1)の使用量とモノマー(a2)及び/又はモノマー(a3)の合計使用量との割合は、〔モノマー(a1)〕/〔モノマー(a2)+モノマー(a3)の合計〕として表して、好ましくは10〜80モル%/20〜90モル%であり、より好ましくは20〜60モル%/40〜80モル%である。
樹脂(X)を、本レジスト組成物において樹脂(aa)と組み合わせて用いることにより、優れたラインエッジラフネスのレジストパターンを製造することができる。
樹脂(X)の重量平均分子量は、好ましくは、2,500以上(より好ましくは3,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下)である。
樹脂(AA)、樹脂(AB)及び樹脂(X)は、必要なモノマーを選択した後、これらモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)に供することにより製造することができる。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、本発明のレジスト組成物においては、いずれを用いてもよい。非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、スルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤は、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩及びヨードニウム塩など)が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン及びスルホニルメチドアニオンなどが挙げられる。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
本レジスト組成物に含有される酸発生剤(B)は、以下の式(B1)で表される酸発生剤(以下「酸発生剤(B1)」という)が好ましい。なお、以下の説明において、この酸発生剤(B1)のうち、正電荷を有するZは「有機カチオン」といい、該有機カチオンを除去してなる負電荷を有するものを「スルホン酸アニオン」という。
式(B1)中、
1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
b1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表す。該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、カルボニル基又はスルホニル基に置き換わっていてもよい。
+は、有機カチオンを表す。
1及びQ2のペルフルオロアルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロsec−ブチル基、ペルフルオロtert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基、ペルフルオロヘキシル基などが挙げられる。
式(B1)では、Q1及びQ2は、それぞれ独立に、好ましくはトリフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
b1の2価の脂肪族炭化水素基としては、直鎖状アルカンジイル基、分岐状アルカンジイル基、単環式又は多環式の脂環式炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせたものでもよい。
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基、トリデカン−1,13−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基、ペンタデカン−1,15−ジイル基、ヘキサデカン−1,16−ジイル基、ヘプタデカン−1,17−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
直鎖状アルカンジイルに、アルキル基(特に、炭素数1〜4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等)の側鎖を有したもの、例えば、ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;
シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基である単環式の脂環式炭化水素基;
ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の多環式の脂環式炭化水素基等が挙げられる。
b1の脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子又はカルボニル基に置き換わったものとしては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−6)が挙げられる。なお、式(b1−1)〜式(b1−6)は、その左右を式(B1)に合わせて記載しており、左側でC(Q1)(Q2)−と結合し、右側で−Yと結合する。以下の式(b1−1)〜式(b1−6)の具体例も同様である。
式(b1−1)〜式(b1−6)中、
b2は、単結合又は炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b3は、単結合又は炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b4は、炭素数1〜13の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb3及びLb4の合計炭素数の上限は13である。
b5は、炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b6及びLb7は、それぞれ独立に、炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb6及びLb7の合計炭素数の上限は16である。
b8は、炭素数1〜14の2価の脂肪族炭化水素基を表し、この脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。
b9及びLb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜11の2価の脂肪族炭化水素基を表し、これらの脂肪族炭化水素基は脂肪族飽和炭化水素基が好ましい。但しLb9及びLb10の合計炭素数の上限は12である。
b1は、好ましくは式(b1−1)〜式(b1−4)のいずれかで表される基であり、より好ましくは式(b1−1)〜式(b1−3)のいずれかで表される基であり、さらに好ましくは式(b1−1)又は式(b1−2)が挙げられる。なかでも、Lb1としては、式(b1−1)で表される2価の基が好ましく、Lb2が単結合又はメチレン基である式(b1−1)で表される2価の基がより好ましい。
式(b1−1)で表される2価の基は例えば、以下のものが挙げられる。
式(b1−2)で表される2価の基は例えば、以下のものが挙げられる。
式(b1−3)で表される2価の基は例えば、以下のものが挙げられる。
式(b1−4)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−5)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
式(b1−6)で表される2価の基としては、例えば以下のものが挙げられる。
b1の脂肪族炭化水素基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基及びグリシジルオキシ基等が挙げられる。
Yの脂肪族炭化水素基としては、アルキル基及び脂環式炭化水素が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、1−メチルエチル基(イソプロピル基)、1,1−ジメチルエチル基(tert−ブチル基)、2,2−ジメチルエチル基、プロピル基、1−メチルプロピル基、2,2−ジメチルプロピル基、1−エチルプロピル基、ブチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、3−メチルブチル基、1−プロピルブチル基、ペンチル基、1−メチルペンチル基、ヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、ヘプチル基、1−メチルヘプチル基、オクチル基、メチルオクチル基、メチルノニル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基等の直鎖又は分岐のアルキル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、以下の式(Y1)〜式(Y11)で表される基等が挙げられる。
なかでも、Yは、炭素数1〜6のアルキル基及び炭素数3〜12の脂環式炭化水素基が好ましく、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基がより好ましい。
Yの脂肪族炭化水素基に含まれるメチレン基が、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わった基としては、例えば、上述したアルキル基に含まれる−CH−が酸素原子又はカルボニル基に置き換わった基、環状エーテル基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つが酸素原子に置き換わった基)、環状ケトン基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基の1つ又は2つがカルボニル基に置き換わった基)、スルトン環基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びスルホニル基に置き換わった基)及びラクトン環基(脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基のうち隣り合う2つのメチレン基が、それぞれ、酸素原子及びカルボニル基に置き換わった基)などが挙げられる。
具体的には、以下の式(Y12)〜式(Y26)で表される基等が挙げられる。
Yの脂環式炭化水素基の好ましい基は、以下に示す式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)、式(Y16)及び式(Y19)のいずれか、より好ましくは、式(Y11)、式(Y14)、式(Y15)及び式(Y19)のいずれか、さらに好ましくは、式(Y11)及び式(Y14)のいずれかで表される脂環式炭化水素基である。
Yにおける脂肪族炭化水素基の置換基は、例えば、ハロゲン原子(但し、フッ素原子を除く)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数2〜4のアシル基、グリシジルオキシ基又は−(CH2j2−O−CO−Rb1で表される基(式中、Rb1は、炭素数1〜16の炭化水素基を表す。j2は、0〜4の整数を表す。)などが挙げられる。Yの置換基である芳香族炭化水素基及びアラルキル基は、例えば、アルキル基、ハロゲン原子又はヒドロキシ基をさらに有していてもよい。
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原子が挙げられる。
ヒドロキシ基含有アルキル基としては、例えば、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アラルキル基としては、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、トリチル、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
Yとしては、例えば以下のものが挙げられる。
なお、Yがアルキル基であり、かつLb1が炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基である場合、Yと結合する該2価の脂肪族炭化水素基のメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わっていることが好ましい。この場合、Yのアルキル基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置き換わらない。
Yは、好ましくは置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基であり、より好ましくは置換基を有していてもよいアダマンチル基であり、さらに好ましくはアダマンチル基、オキソアダマンチル基及びヒドロキシアダマンチル基である。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、好ましくは、式(b1−1−1)〜式(b1−1−9)で表されるアニオンが挙げられる。以下の式においては、符号の定義は上記と同じ意味であり、置換基Rb2及びRb3は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基(好ましくは、メチル基)を表す。
式(B1)で表される塩におけるスルホン酸アニオンとしては、具体的には、特開2010−204646号公報に記載されたアニオンが挙げられる。
さらに、好ましくは、Lb1が式(b1−1)で表される基であり、Yが式(Y1)又は式(Y2)で表される脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンである。
Yが無置換の脂肪族炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−0)〜式(b1−s−9)のいずれかで表されるものが挙げられる。
Yがヒドロキシ基を有する脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−10)〜式(b1−s−18)のいずれかで表されるものが挙げられる。
Yが環状ケトン基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−19)〜式(b1−s−29)のいずれかで表されるものが挙げられる。
Yが芳香族基を有する脂環式炭化水素基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−30)〜式(b1−s−35)のいずれかで表されるものが挙げられる。
Yが、前記ラクトン環基又は前記スルホン酸環基であるスルホン酸アニオンとしては、以下の式(b1−s−36)〜式(b1−s−41)のいずれかで表されるものが挙げられる。
酸発生剤(B1)中の有機カチオン(Z+)は例えば、有機オニウムカチオン、例えば、有機スルホニウムカチオン、有機ヨードニウムカチオン、有機アンモニウムカチオン、ベンゾチアゾリウムカチオン及び有機ホスホニウムカチオンなどが挙げられ、好ましくは有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオン、より好ましくは、以下の式(b2−1)式(b2−4)のいずれかで表される有機カチオンである。
式(b2−1)〜式(b2−4)において、
b4〜Rb6は、Rb4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、炭素数1〜30の炭化水素基を表す。該炭化水素基は、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基が好ましく、前記アルキル基は、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を有していてもよく、前記脂環式炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数2〜4のアシル基又はグリシジルオキシ基を有していてもよく、前記芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を有していてもよい。
b7及びRb8は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、それぞれ独立に0〜5の整数を表す。m2が2以上であるとき、複数のRb7は同一又は相異なり、n2が2以上であるとき、複数のRb8は同一又は相異なる。
b9及びRb10は、それぞれ独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表すか、Rb9とRb10とは、それらが結合する硫黄原子とともに互いに結合して3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成する。該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
b12は、炭素数1〜18の炭化水素基を表す。該炭化水素基において、芳香族炭化水素基は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基を有していてもよい。
b11とRb12は、それらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよく、該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
b13〜Rb18は、それぞれ独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
b11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2、及びt2は、それぞれ独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、それぞれ独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上であるとき、複数のRb13は同一又は相異なり、p2が2以上であるとき、複数のRb14は同一又は相異なり、s2が2以上であるとき、複数のRb15は同一又は相異なり、t2が2以上であるとき、複数のRb18は同一又は相異なる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の飽和炭化水素基としては、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、メチルノルボルニル基、下記のような基等が挙げられる。*は、結合手を表す。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基及び2−エチルヘキシル基であり、特に、Rb9〜Rb12のアルキル基は、好ましくは炭素数1〜12である。
好ましい脂環式炭化水素基は、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロデシル基、2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキル基及びイソボルニル基などである。特に、Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
好ましい芳香族炭化水素基は、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−エチルフェニル基、4−tert−ブチルフェニル基、4−シクロへキシルフェニル基、4−メトキシフェニル基、ビフェニリル基及びナフチル基などが好ましい。
芳香族炭化水素基にアルキル基が置換したものは、典型的にはアラルキル基であり、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
b9とRb10とが結合する硫黄原子とともに形成する環としては、例えば、チオラン−1−イウム環(テトラヒドロチオフェニウム環)、チアン−1−イウム環及び1,4−オキサチアン−4−イウム環などが挙げられる。
b11とRb12とが結合する−CH−CO−とともに形成する環としては、例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環などが挙げられる。
式(b2−1)〜式(b2−4)で表される有機カチオンとしては、特開2010−204646号公報に記載されたものが挙げられる。
カチオン(b2−1)〜カチオン(b2−4)の中でも、好ましくは、カチオン(b2−1)であり、より好ましくは、式(b2−1−1)で表されるカチオンであり、特に好ましくは、トリフェニルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=0)、ジフェニルトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=0、x2=1であり、Rb21がメチル基である。)又はトリトリルスルホニウムカチオン(式(b2−1−1)中、v2=w2=x2=1であり、Rb19、Rb20及びRb21がいずれもメチル基である。)である。
式(b2−1−1)中、
b19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
v2、w2及びx2は、それぞれ独立に0〜5の整数(好ましくは0又は1)を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は同一又は相異なり、w2が2以上のとき、複数のRb20は同一又は相異なり、x2が2以上のとき、複数のRb21は同一又は相異なる。
b19〜Rb21のアルキル基は、好ましくは炭素数が1〜12である。
脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数が4〜18である。
なかでも、Rb19、Rb20及びRb21は、それぞれ独立に、好ましくは、ハロゲン原子(より好ましくはフッ素原子)、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基である。
好適な有機カチオンであるカチオン(b2−1−1)の具体例を示す。
また、有機カチオンとしては、式(b2−3)で表される有機カチオンのうち、以下の有機カチオンも好適なものとして挙げることができる。
酸発生剤(B1)は、上述のスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組合せである。上述のアニオンとカチオンとは任意に組み合わせることができる。これらスルホン酸アニオン及び有機カチオンの組み合わせを表1に示す。なお、表1において、式(b1−s−1)で表されるスルホン酸アニオンなどを、その式番号に応じて、「(b1−s−1)」などと表し、式(b2−c−1)で表される有機カチオンなどを、その式番号に応じて、「(b2−c−1)」などと表す。
酸発生剤(B1)としては、さらに好ましくは、以下の式(B1−1)〜式(B1−17)のいずれかで表されるものである。中でも、トリフェニルスルホニウムカチオン又はトリトリルスルホニウムカチオンを含む式(B1−2)、式(B1−3)、式(B1−6)、式(B1−7)又は式(B1−11)〜式(B1−14)で表されるものがより好ましい。
酸発生剤(B)は、酸発生剤(B1)とは異なる酸発生剤を含んでいてもよく、この場合は、酸発生剤(B)の総量における酸発生剤(B1)の含有割合は、70質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。ただし、本発明のレジスト組成物における酸発生剤(B)は、実質的に酸発生剤(B1)のみであることがさらに好ましい。
<溶剤(以下、場合により「溶剤(D)」という)>
溶剤(D)は、環状ケトン溶剤(D1)を含有する。環状ケトン溶剤(D1)としては、分子内に5〜7員環の環状ケトン構造を含む溶剤が好ましく、式(d)で表される溶剤であることがより好ましい。
[式(d)中、ndは1〜3の整数を表す。]
5員環の環状ケトン溶剤としては、例えば、シクロペンタノン、2−メチル−2−シクロペンテン−1−オン、2−メチルシクロペンタノン、3−メチルシクロペンタノン、2−エチルシクロペンタノン、3−エチルシクロペンタノン、2,2−ジメチルシクロペンタノン、2,4,4−トリメチルシクロペンタノン等が挙げられる。
6員環の環状ケトン溶剤としては、例えば、シクロヘキサノン、2−シクロヘキセン−1−オン、2−メチルシクロヘキサノン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘキサノン、4−エチルシクロヘキサノン、2,6−ジメチルシクロヘキサノン、2,2−ジメチルシクロヘキサノン等が挙げられる。
7員環の環状ケトン溶剤としては、例えば、シクロヘプタノン、2−シクロヘプタン−1−オン等が挙げられる。また、ノルボルナン骨格又はノルボルネン骨格を有する多環状ケトン系溶剤を使用することもできる。
レジスト組成物の溶解安定性、ラインエッジラフネス(LER)改良の点では、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノンが好ましく、シクロヘキサノンがより好ましい。
溶剤(D)は、さらに、環状ケトン溶剤(D1)以外の溶剤(以下「溶剤(D2)」という場合がある。)を含有することが好ましい。
溶剤(D2)としては、グリコールエーテルエステル溶剤、グリコールエーテル溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤及び環状エステル溶剤から選ばれる少なくとも1種の溶剤が好ましい。
グリコールエーテルエステル溶剤は、分子内にオキシ基及びカルボニルオキシ基を有する溶剤であり、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、酢酸3−メトキシブチル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
グリコールエーテル溶剤は、分子内にオキシ基を有し、かつカルボニルオキシ基を有さない溶剤であり、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル及びジエチレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
エステル溶剤は、分子内にカルボニルオキシ基を有し、かつオキシ基を有さない溶剤であり、例えば、乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸プロピル及びピルビン酸エチルなどが挙げられる。
ケトン溶剤は、分子内にカルボニル基を有し、かつカルボニルオキシ基を有さない溶剤(ただし、環状ケトン溶剤を除く。)であり、例えば、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン及び2−ヘプタノンなどが挙げられる。
環状エステル溶剤は、分子内にラクトン構造を有する溶剤であり、例えば、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
中でも、溶剤(D2)は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びγ−ブチロラクトンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
これらは1種のみを含有していてもよく、2種以上を含有していてもよい。
環状ケトン溶剤(D1)の含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、1質量%以上であることが好ましく、3質量%以上であることがより好ましい。また、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましい。環状ケトン溶剤(D1)の含有量がこの範囲であると、本レジスト組成物から製造されるレジストパターンのラインエッジラフネス(LER)がより良好になることに加え、該レジストパターンの欠陥の発生量をより少なくすることができる。また、環状ケトン溶剤(D1)の含有量がこの範囲であると、本レジスト組成物から製造されるレジストパターンのエッチング耐性が良好になるという効果もあり、本レジスト組成物中に含有される樹脂(樹脂(AA)、樹脂(AB)等)や酸発生剤(B)の溶剤(D)に対する溶解性が良好になるという効果もある。
グリコールエーテルエステル溶剤を含む場合、その含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、30〜99質量%が好ましく、50〜95質量%がより好ましい。
グリコールエーテル溶剤を含む場合、その含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、1〜70質量%が好ましく、3〜50質量%がより好ましい。
エステル溶剤を含む場合、その含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、1〜40質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。
ケトン溶剤を含む場合、その含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、1〜40質量%が好ましく、3〜30質量%がより好ましい。
環状エステル溶剤を含む場合、その含有量は、溶剤(D)の全質量に対して、0.1〜30質量%が好ましく、0.3〜20質量%がより好ましい。
溶剤の含有量がこの範囲内であると、本レジスト組成物から製造されるレジストパターンは、ラインエッジラフネス(LER)及びエッチング耐性に優れ、欠陥発生量が少ない傾向がある。また、本レジスト組成物に含まれる成分の溶剤への溶解性が高くなるため、現像残渣やCD均一性も良好になる傾向がある。
溶剤(D)は、用いる樹脂などの種類及びその量、酸発生剤(B)の種類及びその量などに応じ、さらに後述するレジストパターンの製造において、基板上に本レジスト組成物を塗布する際の塗布性が良好となるという点から、適宜、最適なものを選択することができる。
<塩基性化合物(C)>
本レジスト組成物には、樹脂、酸発生剤(B)及び溶剤(D)に加え、塩基性化合物(C)を含有していることが好ましい。
塩基性化合物(C)は、酸を捕捉するという特性を有する化合物、特に、酸発生剤(B)から発生する酸を捕捉するという特性を有する化合物を意味する。
塩基性化合物(C)は、好ましくは塩基性の含窒素有機化合物であり、例えばアミン及び塩基性のアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンのいずれでもよい。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。塩基性化合物(C)として、好ましくは、式(C1)で表される化合物〜式(C8)で表される化合物が挙げられ、より好ましくは式(C1−1)で表される化合物が挙げられる。
式(C1)中、
c1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。
[式(C1−1)中、
c2及びRc3は、前記と同義である。
c4は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表す。
m3は0〜3の整数を表し、m3が2以上のとき、複数のRc4は、同一又は相異なる。
[式(C2)、式(C3)及び式(C4)中、
c5、Rc6、Rc7及びRc8は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c9は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6の脂環式炭化水素基又は炭素数2〜6のアルカノイル基を表す。
n3は0〜8の整数を表し、n3が2以上のとき、複数のRc9は、同一又は相異なる。]
アルカノイル基としては、アセチル基、2−メチルアセチル基、2,2−ジメチルアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、ペンタノイル基、2,2−ジメチルプロピオニル基等が挙げられる。
[式(C5)及び式(C6)中、
c10、Rc11、Rc12、Rc13及びRc16は、それぞれ独立に、Rc1と同じ意味を表す。
c14、Rc15及びRc17は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
o3及びp3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、o3が2以上であるとき、複数のRc14は同一又は相異なり、p3が2以上であるとき、複数のRc15は、同一又は相異なる。
c1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
[式(C7)及び式(C8)中、
c18、Rc19及びRc20は、それぞれ独立に、Rc4と同じ意味を表す。
q3、r3及びs3は、それぞれ独立に0〜3の整数を表し、q3が2以上であるとき、複数のRc18は同一又は相異なり、r3が2以上であるとき、複数のRc19は同一又は相異なり、及びs3が2以上であるとき、複数のRc20は同一又は相異なる。
c2は、単結合又は炭素数1〜6のアルカンジイル基、−CO−、−C(=NH)−、−S−又はこれらを組合せた2価の基を表す。]
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチルジブチルアミン、メチルジペンチルアミン、メチルジヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、メチルジヘプチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、メチルジデシルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン及び4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタンなどが挙げられ、
これらの中でも、ジイソプロピルアニリンが好ましく、2,6−ジイソプロピルアニリン特に好ましい。
式(C2)で表される化合物としては、ピペラジンなどが挙げられる。
式(C3)で表される化合物としては、モルホリンなどが挙げられる。
式(C4)で表される化合物としては、ピペリジン及び特開平11−52575号公報に記載されているピペリジン骨格を有するヒンダードアミン化合物などが挙げられる。
式(C5)で表される化合物としては、2,2’−メチレンビスアニリンなどが挙げられる。
式(C6)で表される化合物としては、イミダゾール、4−メチルイミダゾールなどが挙げられる。
式(C7)で表される化合物としては、ピリジン、4−メチルピリジンなどが挙げられる。
式(C8)で表される化合物としては、1,2−ジ(2−ピリジル)エタン、1,2−ジ(4−ピリジル)エタン、1,2−ジ(2−ピリジル)エテン、1,2−ジ(4−ピリジル)エテン、1,3−ジ(4−ピリジル)プロパン、1,2−ジ(4−ピリジルオキシ)エタン、ジ(2−ピリジル)ケトン、4,4’−ジピリジルスルフィド、4,4’−ジピリジルジスルフィド、2,2’−ジピリジルアミン、2,2’−ジピコリルアミン及びビピリジンなどが挙げられる。
アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトライソプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、テトラヘキシルアンモニウムヒドロキシド、テトラオクチルアンモニウムヒドロキシド、フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、3−(トリフルオロメチル)フェニルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート及びコリンなどが挙げられる。
<その他の成分>
本レジスト組成物は、必要に応じて、上述した成分以外の構成成分を含有していてもよい。この構成成分を「成分(F)」という場合がある。成分(F)としては、本技術分野で広く用いられている添加剤であり、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料などが挙げられる。
<レジスト組成物の調製>
本発明のレジスト組成物は、樹脂、酸発生剤(B)及び溶剤(D)、並びに必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及び成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、10〜40℃の範囲から、樹脂の種類、樹脂の溶剤に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を選ぶことができる。混合時間は、混合温度に応じて、0.5〜24時間の中から適切な時間を選ぶことができる。なお、混合手段も特に制限はなく、攪拌混合等を用いることができる。
各成分を混合した後は、孔径0.003〜0.2μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
溶剤(D)の含有量は、樹脂の種類などに応じて適宜調節できるが、本レジスト組成物総質量に対して、好ましくは90質量%以上、より好ましくは92質量%以上であり、さらに好ましくは94質量%以上であり、好ましくは99質量%以下であり、より好ましくは99.9質量%以下である。
溶剤(D)の含有量が90質量%である本レジスト組成物では、該本レジスト組成物総質量に対する固形分の含有量は10質量%に該当する。本明細書では「固形分」とは、レジスト組成物から溶剤を取り除いたものをいう。固形分の含有量は、液体クロマトグラフィー及びガスクロマトグラフィーなどの公知の分析手段で測定できる。
このような含有量で溶剤(D)を含む本レジスト組成物は、例えば後述するレジストパターンの製造方法において、厚み30〜300nm程度の組成物層を形成することができる。
樹脂の含有量は、本レジスト組成物の固形分の総質量(100質量%)に対して、それぞれ、レジスト組成物を構成する樹脂における構造単位(aa)の含有量及び酸不安定モノマーに由来する構造単位の含有量に基づいて適宜調整することができる。
特に、上述したように、本発明のレジスト組成物における樹脂が、
(i)樹脂(AA)のみである場合、その含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
(ii)樹脂(AA)と樹脂(X)との組み合わせである場合、その合計含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
樹脂(AA)と樹脂(X)との混合質量比は、樹脂(X)10質量部に対して、樹脂(AA)は、0.1〜100質量部が好ましく、1〜50質量部がより好ましい。
(iii)樹脂(AA)と樹脂(AB)との組み合わせである場合、樹脂(AB)の含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、樹脂(AA)の含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
(iv)樹脂(AB)と樹脂(X)との組み合わせである場合、樹脂(AB)の含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、0.1〜10質量%が好ましく、樹脂(X)の含有量は、80質量%以上98.9質量%以下が好ましい。
樹脂(AB)と樹脂(X)との混合質量比は、樹脂(X)10質量部に対して、樹脂(AB)は、0.01〜2質量部が好ましく、0.1〜1質量部がより好ましい。
(v)樹脂(AA)と樹脂(AB)と樹脂(X)との組み合わせである場合、樹脂(AB)の含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、樹脂(AA)と樹脂(X)との合計含有量は、レジスト組成物の固形分に対して、80質量%以上99質量%以下が好ましい。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂100質量部に対して、好ましくは1質量部以上であり、より好ましくは3質量部以上であり、好ましくは30質量部以下であり、より好ましくは25質量部以下である。
本レジスト組成物に塩基性化合物(C)を用いる場合、その含有量は、本レジスト組成物の固形分に対して、0.01〜1質量%程度が好ましい。
これら成分の含有量や含有量は、それぞれ、本レジスト組成物を調製する際の使用量により制御可能であり、本レジスト組成物を調製した後には、レジスト組成物を、例えば、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー等の公知の分析手段に供して求めることができる。
なお、成分(F)を本レジスト組成物に用いる場合には、成分(F)の種類に応じて、適切な含有量を調節することができる。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本レジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
(3)組成物層を露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
(5)加熱後の組成物層を現像する工程
を含む。
レジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、半導体の微細加工のレジスト材料塗布用として広く用いられている塗布装置によって行うことができる。これにより基板上にレジスト組成物からなる塗布膜を形成することができる。塗布装置の条件(塗布条件)を種々調節することにより、塗布膜の膜厚を調整することができる。適切な予備実験等を行うことにより、所望の膜厚の塗布膜になるように塗布条件を選ぶことができる。レジスト組成物を塗布する前の基板は、微細加工を実施しようとする種々のものを選ぶことができる。レジスト組成物を塗布する前に、基板を洗浄し、反射防止膜を形成するなどしてもよい。反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱手段(いわゆるプリベーク)又は減圧装置を用いた減圧手段により、或いはこれらの手段を組み合わせて行われる。加熱手段や減圧手段の条件は、レジスト組成物に含まれる溶剤(D)の種類等に応じて調整される。例えば、ホットプレートを用いる加熱手段(ホットプレート加熱)では、ホットプレートの表面温度を50〜200℃程度の範囲にしておけばよい。また、減圧手段では、適当な減圧機の中に、塗布膜が形成された基板を封入した後、減圧機の内部圧力を1〜1.0×10Pa程度にすればよい。これにより、基板上に組成物層を形成することができる。
得られた組成物層を露光する工程である。好ましくは、露光機を用いて組成物層を露光する。この際には、微細加工を実施しようとする所望のパターンに応じたマスクを介して露光が行われる。露光機の露光光源としては、KrFエキシマレーザ(波長248nm)、ArFエキシマレーザ(波長193nm)、F2エキシマレーザ(波長157nm)のような紫外域のレーザ光を放射するもの、固体レーザ光源(YAG又は半導体レーザ等)からのレーザ光を波長変換して遠紫外域または真空紫外域の高調波レーザ光を放射するもの等、種々のものを用いることができる。該露光機は液浸露光機であってもよい。また、露光機は、電子線や、超紫外光(EUV)を照射するものであってもよい。
マスクを介して露光することにより、組成物層には露光された部分(露光部)及び露光されていない部分(未露光部)が生じる。露光部の組成物層では組成物層に含まれる酸発生剤(B)が露光エネルギーを受けて酸を発生し、さらに発生した酸との作用により、樹脂(AA)又は樹脂(X)にある酸不安定基が脱保護反応を生じ、結果として露光部の組成物層にあるこれら樹脂はアルカリ水溶液に可溶なものとなる。一方、未露光部では露光エネルギーを受けていないため、未露光部の組成物送にある樹脂(AA)又は樹脂(X)はアルカリ水溶液に対して不溶又は難溶のままとなる。このように、露光部にある組成物層と未露光部にある組成物層とは、アルカリ水溶液に対する溶解性が著しく相違することとなる。
露光部で生じうる脱保護基反応を、さらにその進行を促進するための加熱処理(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を行う。加熱処理は、ホットプレートを用いる加熱手段が好ましい。なお、工程(4)におけるホットプレート加熱では、ホットプレートの表面温度は50〜200℃程度が好ましく、70〜150℃程度がさらに好ましい。
加熱後の組成物層を現像する。好ましくは、加熱後の組成物層を現像装置により現像する。ここでいう現像とは、加熱後の組成物層をアルカリ水溶液と接触させることにより、露光部の組成物層を該アルカリ水溶液に溶解させ、未露光部の組成物層を基板上に残すことを意味する。これにより、基板上にレジストパターンを製造することができる。
ここで用いられるアルカリ水溶液は、「アルカリ現像液」と称されて、本技術分野で用いられるものを用いることができる。アルカリ水溶液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの水溶液、(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、好ましくは超純水等でリンス処理を行い、さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去する。
<用途>
本レジスト組成物は、KrFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、ArFエキシマレーザ露光用のレジスト組成物、電子線(EB)露光用のレジスト組成物又はEUV露光用のレジスト組成物、さらに液浸露光用のレジスト組成物として好適である。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
以下の実施例において、化合物の構造は、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型)を用いて確認した。
樹脂(aa)の組成比(当該樹脂(aa)製造に用いた各モノマーに由来する構造単位の、樹脂(aa)に対する共重合比)は、重合終了後の反応液における未反応モノマー量を、液体クロマトグラフィーを用いて測定し、得られた結果から重合に用いられたモノマー量を求めることにより算出した。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。なお、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーの分析条件は下記のとおりである。
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3+guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
合成例1〔式(M−F)で表される化合物の合成〕
式(F−2)で表される化合物88.00部、メチルイソブチルケトン616.00部及びピリジン60.98部を、23℃で30分間攪拌混合し、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(F−1)で表される化合物199.17部を、1時間かけて添加した。これを、更に10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた反応物に、n−へプタン1446.22部及び2%塩酸水溶液703.41部を加え、23℃で30分間攪拌した。攪拌・静置し、分液することにより回収された有機層に、2%塩酸水溶液337.64部を仕込み、23℃で30分間攪拌、静置した。その後、これを分液することにより有機層を回収した。回収された有機層に、イオン交換水361.56部を仕込み23℃で30分間攪拌、静置し、分液することにより有機層を水洗した。続いて、回収された有機層に、10%炭酸カリウム水溶液443.92部を仕込み、23℃で30分間攪拌、静置し、分液することにより有機層を回収した。このような洗浄操作を2回繰り返した。回収された有機層に、イオン交換水361.56部を仕込み、23℃で30分間攪拌、静置し、分液することにより有機層を回収した。このような水洗操作を5回繰り返した。回収された有機層を濃縮し式(M−F)で表される化合物163.65部を得た。
質量スペクトル:276.0(分子イオンピーク)
合成例2:〔式(M−M)で表される化合物の合成〕
式(M−2)で表される化合物9.60部、テトラヒドロフラン38.40部及びピリジン5.99部を、23℃で30分間攪拌混合し、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(M−1)で表される化合物14.00部を、1時間かけて添加し、更に、10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた式(M−3)で表される化合物を含む反応混合物に、式(M−4)で表される化合物(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)14.51部及び式(M−5)で表される化合物8.20部を添加し、23℃で3時間攪拌した。得られた反応溶液に、酢酸エチル271.95部及び5%塩酸水溶液16.57部を加え、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液63.64部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。このような洗浄操作を2回繰り返した。洗浄後の有機層に、イオン交換水67.99部を仕込み23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を5回繰り返した。水洗後の有機層を濃縮し、得られた濃縮物に、酢酸エチル107.71部を添加し、完全に溶解するまで攪拌した。その後、n−ヘプタン646.26部を滴下した。滴下終了後、23℃で30分間攪拌し、ろ過することにより、式(M−M)で表される化合物15.11部を得た。
MS(質量分析):486.2(分子イオンピーク)
合成例3:〔式(M−N)で表される化合物の合成〕
式(N−2)で表される化合物6.32部、テトラヒドロフラン30.00部及びピリジン5.99部を、23℃で30分間攪拌混合し、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(N−1)で表される化合物14.00部を、1時間かけて添加し、更に、10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた式(N−3)で表される化合物を含む反応混合物に、式(N−4)で表される化合物(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)14.51部及び式(N−5)で表される化合物8.20部を添加し、23℃で3時間攪拌した。得られた反応溶液に、酢酸エチル270部及び5%塩酸水溶液16.57部を加え、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液65部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。
このような洗浄操作を2回繰り返した。洗浄後の有機層に、イオン交換水65部を仕込み23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を5回繰り返した。水洗後の有機層を濃縮した。得られた濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル)することにより、式(M−N)で表される化合物9.90部を得た。
MS(質量分析):434.1(分子イオンピーク)
合成例4:〔式(M−O)で表される化合物の合成〕
式(O−2)で表される化合物7.08部、テトラヒドロフラン30.00部及びピリジン5.99部を、23℃で30分間攪拌混合し、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(O−1)で表される化合物14.00部を、1時間かけて添加し、更に、10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた式(O−3)で表される化合物を含む反応混合物に、式(O−4)で表される化合物(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)14.51部及び式(O−5)で表される化合物8.20部を添加し、23℃で3時間攪拌した。得られた反応溶液に、酢酸エチル270部及び5%塩酸水溶液16.57部を加え、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液65部を加えた。これを、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。このような洗浄操作を2回繰り返した。洗浄後の有機層に、イオン交換水65部を仕込み23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を5回繰り返した。水洗後の有機層を濃縮した。得られた濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル)することにより、式(M−O)で表される化合物10.24部を得た。
MS(質量分析):446.1(分子イオンピーク)
合成例5:〔式(M−P)で表される化合物の合成〕
式(P−2)で表される化合物6.32部、テトラヒドロフラン30.00部及びピリジン5.99部を、23℃で30分間攪拌混合した後、0℃まで冷却した。同温度を保持したまま、得られた混合物に、式(P−1)で表される化合物14.00部を、1時間かけて添加し、更に、10℃程度まで温度を上げ、同温度で1時間攪拌した。得られた式(P−3)で表される化合物を含む反応混合物に、式(P−4)で表される化合物(1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩)14.51部及び式(P−5)で表される化合物11.74部を添加し、23℃で3時間攪拌した。得られた反応溶液に、酢酸エチル300部及び5%塩酸水溶液16.57部を加え、23℃で30分間攪拌した。静置、分液することにより回収された有機層に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液65部を加え、23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を洗浄した。このような洗浄操作を2回繰り返した。洗浄後の有機層に、イオン交換水100部を仕込み23℃で30分間攪拌し、静置、分液することにより有機層を水洗した。このような水洗操作を5回繰り返した。水洗後の有機層を濃縮した。得られた濃縮物を、カラム分取(カラム分取条件 固定相:メルク社製シリカゲル60−200メッシュ 展開溶媒:n−ヘプタン/酢酸エチル)することにより、式(M−P)で表される化合物16.89部を得た。
MS(質量分析):490.2(分子イオンピーク)
樹脂の合成
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。以下、これらのモノマーを、その式番号に応じて、「モノマー(M−A)」〜「モノマー(M−Q)」という。
合成例6〔樹脂A1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)を用い、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、2.5mol%添加し、これらを60℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のn−ヘプタンに注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量2.0×10の樹脂A1(共重合体)を収率84%で得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
合成例7〔樹脂A2の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−E)及びモノマー(M−F)を用い、そのモル比(モノマー(M−E):モノマー(M−F))が5:95となるように混合し、全モノマー量の1.2質量倍のメチルイソブチルケトンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して、3.5mol%添加し、これらを60℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のn−ヘプタンに注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過し、重量平均分子量1.8×10の樹脂A2(共重合体)を収率83%で得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−E):構造単位(u−F)=4.8:95.2であった。なお、「モノマー(M−E)」に由来する構造単位等を、その式符号に応じて、「構造単位(M−E)」等といい、以降の合成例においても同様の表記とする。
合成例8:〔樹脂A3の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−F)及びモノマー(M−M)を用い、そのモル比(モノマー(M−F):モノマー(M−M))が90:10となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.7×10の樹脂A3(共重合体)を収率82%で得た。
この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−F):構造単位(u−M)=90.7:9.3であった。
合成例9:〔樹脂A4の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−N)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.0×10の樹脂A4(共重合体)を収率85%で得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
合成例10:〔樹脂A5の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−O)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.9×10の樹脂A1−3(共重合体)を収率83%で得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
合成例11:〔樹脂A6の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−P)を用い、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.7mol%及び2.1mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量1.7×10の樹脂A6(共重合体)を収率70%で得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
合成例12〔樹脂X1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−G)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比(モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−G):モノマー(M−K):モノマー(M−C))が30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを73℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量8.1×10の樹脂X1(共重合体)を収率65%で得た。この樹脂X1は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−I):構造単位(u−J):構造単位(u−G):構造単位(u−K):構造単位(u−C)=20.1:13.3:6.8:23.9:35.9であった。
合成例13〔樹脂X2の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−H)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比(モノマー(M−H):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−K):モノマー(M−C))が30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.2×10の樹脂X2(共重合体)を収率78%で得た。この樹脂X2は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−H):構造単位(u−J):構造単位(u−D):構造単位(u−K):構造単位(u−C)=24.6:13.3:6.5:22.4:33.2であった。
合成例14〔樹脂X3の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−B)、モノマー(M−C)及びモノマー(M−D)を用い、そのモル比(モノマー(M−B):モノマー(M−C):モノマー(M−D))が35:45:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1.0mol%及び3.0mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.0×10の樹脂X3(共重合体)を収率75%で得た。この樹脂X3は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−B):構造単位(u−C):構造単位(u−D)=34.7:45.4:19.9。
合成例15〔樹脂X4の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−I)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−C)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−I):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−C):モノマー(M−K))が、30:14:6:20:30の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。その後、重合反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒(質量比メタノール:水=4:1)に注いで、樹脂を沈殿させた。この樹脂をろ過・回収した。再度、ジオキサンに溶解させ、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、沈殿した樹脂をろ過・回収するという操作を2回行うことにより再沈殿精製し、重量平均分子量が8.1×10である共重合体を収率65%で得た。この共重合体は、以下の構造単位を有するものであり、これを樹脂X4とする。各構造単位のモル比は、構造単位(u−I):構造単位(u−J):構造単位(u−D):構造単位(u−C):構造単位(u−K)=21.4:13.3:6.7:23.4:35.2であった。
合成例16〔樹脂X5の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−H)、モノマー(M−J)、モノマー(M−D)、モノマー(M−C)及びモノマー(M−K)を用い、そのモル比(モノマー(M−H):モノマー(M−J):モノマー(M−D):モノマー(M−C):モノマー(M−K))が、30:14:6:20:30の割合となるように混合し、さらに、このモノマー混合物に、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1.00mol%と3.00mol%となるように添加した。これを73℃で約5時間加熱することにより重合した。その後、重合反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒(質量比メタノール:水=4:1)に注いで、樹脂を沈殿させた。この樹脂をろ過・回収した。再度、ジオキサンに溶解させ、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、沈殿した樹脂をろ過・回収するという操作を2回行うことにより再沈殿精製し、重量平均分子量が7.8×10である共重合体を収率68%で得た。この共重合体は、以下の構造単位を有するものであり、これを樹脂X5とする。各構造単位のモル比は、構造単位(u−H):構造単位(u−J):構造単位(u−D):構造単位(u−C):構造単位(u−K)=24.6:13.3:6.5:22.4:33.2であった。
合成例17〔樹脂X6の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−H)、モノマー(M−D)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比(モノマー(M−H):モノマー(M−D):モノマー(M−C)))が、50:25:25となるように混合し、さらに、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを混合した。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを80℃で約8時間加熱することで重合を行った。その後、重合反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒(質量比メタノール:水=4:1)に注いで、樹脂を沈殿させた。この樹脂をろ過・回収した。再度、得られた樹脂を、ジオキサンに溶解させ、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、沈殿した樹脂をろ過・回収するという操作を3回行うことにより再沈殿精製し、重量平均分子量が約9.2×10である共重合体を収率60%で得た。この共重合体は、以下の各モノマーから導かれる構造単位を有するものであり、これを樹脂X6とする。各構造単位のモル比は、構造単位(u−H):構造単位(u−D):構造単位(u−C)=42.6:28.7:28.7であった。
合成例18〔樹脂X7の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−H)、モノマー(M−Q)、モノマー(M−D)、モノマー(M−K)及びモノマー(M−C)を用い、そのモル比(モノマー(M−H):モノマー(M−Q):モノマー(M−D):モノマー(M−K):モノマー(M−C))が30:14:6:20:30となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、1mol%及び3mol%添加し、これらを75℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量7.2×10の樹脂X7(共重合体)を収率78%で得た。この樹脂X7は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−H):構造単位(u−Q):構造単位(u−D):構造単位(u−K):構造単位(u−C)=24.4:13.8:6.3:22.2:33.3であった。
合成例19〔樹脂Z1の合成〕
モノマーとして、モノマー(M−A)及びモノマー(M−B)を用い、そのモル比(モノマー(M−A):モノマー(M−B))が80:20となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のジオキサンを加えて溶液とした。この溶液に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル及びアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)を全モノマー量に対して各々、0.5mol%及び1.5mol%添加し、これらを70℃で約5時間加熱した。得られた反応混合物を、大量のメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過した。得られた樹脂を再び、ジオキサンに溶解させて得られる溶解液をメタノール/水混合溶媒に注いで樹脂を沈殿させ、この樹脂をろ過するという再沈殿操作を2回行い、重量平均分子量2.8×10の樹脂Z1(共重合体)を収率70%で得た。
この樹脂Z1は、以下の構造単位を有するものである。各構造単位のモル比は、構造単位(u−A):構造単位(u−B)=80.2:19.8であった。
<レジスト組成物の調製>
表2に示す各成分をそれぞれの質量部で、以下に示す溶剤に溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
<樹脂>
合成例6〜19で得られた樹脂
<酸発生剤(B)>
B1:特開2010−152341号公報の実施例に従って合成
B2:WO2008/99869号の実施例及び特開2010−26478の実施例に従って合成
B3:特開2005−221721の実施例に従って合成
<塩基性化合物(C):クエンチャー>
C1:2,6−ジイソプロピルアニリン(東京化成工業(株)製)
<溶剤(D−1)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 265.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
シクロヘキサノン 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<溶剤(D−2)>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 285.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<レジスト組成物の液浸露光後のラインエッジラフネス(LER)評価>
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ78nmの有機反射防止膜を形成した。次いで、前記の有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥(プリベーク)後の膜厚が85nmとなるようにスピンコートした。
得られたシリコンウェハをダイレクトホットプレート上にて、表2の「PB」欄に記載された温度で60秒間プリベーク(PB)した。こうしてレジスト組成物層を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35、3/4Annular X−Y偏光]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。なお、液浸媒体としては超純水を使用した。
露光後、ホットプレート上にて、表2の「PEB」欄に記載された温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行い、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターンにおいて、50nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量となる露光量を実効感度とした。
リソグラフィプロセス後のレジストパターンの壁面を走査型電子顕微鏡で観察し、レジストパターンの側壁の凹凸の振れ幅を測定した。その結果を表3に示す。
<欠陥評価>
12インチのシリコン製ウェハ(基板)に、レジスト組成物を、乾燥後の膜厚が0.15μmとなるように塗布(スピンコート)した。塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表3のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)し、ウェハ上に組成物層を形成した。
このようにして組成物層を形成したウェハに、現像機[ACT−12;東京エレクトロン(株)製]を用いて、60秒間、水リンスを行った。
その後、欠陥検査装置[KLA−2360;KLAテンコール製]を用いて、ウェハ上の欠陥数を測定した。この結果を表3に示す。
実施例1〜実施例23のレジスト組成物では、優れたラインエッジラフネスのレジストパターンを製造することができた。一方、比較例1〜4のレジスト組成物では、得られるレジストパターンのラインエッジラフネスは不良であった。また、実施例1〜実施例23のレジスト組成物を用いて得られるレジストパターンは欠陥の発生数も、比較例1〜4のレジスト組成物に比して少なく、良好であった。
本発明のレジスト組成物は、半導体の微細加工に利用できる。

Claims (14)

  1. (A)式(aa)で表される構造単位を有する樹脂、
    (X)アルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸の作用によりアルカリ水溶液に可溶となる樹脂、ただし、該樹脂は式(aa)で表される構造単位を含まない、
    (B)酸発生剤及び
    (D1)環状ケトン溶剤を含有するレジスト組成物。
    [式(aa)中、
    aa1は、水素原子又はメチル基を表す。
    aa2は、フッ素原子を有する炭素数2〜18の脂肪族炭化水素基又は式(a−g2)で表される基を表す。
    (式(a−g2)中、
    13は、フッ素原子を有する炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基表す。
    12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、A13及びA14の炭素数の合計は16以下である。)
    aa1は、ヒドロキシ基及び炭素数1〜6のアルコキシ基からなる群から選択される置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基又は式(a−1)で表される基を表す。
    (式(a−1)中、
    sは0又は1の整数を表す。
    10及びX11は、それぞれ独立に、酸素原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    10、A11及びA12はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜5の脂肪族炭化水素基を表す。)]
  2. 前記(D1)が、5〜7員環の環状ケトン溶剤である請求項1記載のレジスト組成物。
  3. 前記(D1)が、以下の式(d)で表される溶剤である請求項1記載のレジスト組成物。
    [式(d)中、ndは1〜3の整数を表す。]
  4. さらに、グリコールエーテルエステル溶剤、グリコールエーテル溶剤、エステル溶剤、ケトン溶剤及び環状エステル溶剤から選ばれる少なくとも1種の溶剤を含有する請求項1〜3のいずれか記載のレジスト組成物。
  5. 前記式(aa)のRaa2が、炭素数1〜3のペルフルオロアルキル基である請求項1記載のレジスト組成物。
  6. 式(aa)で表される構造単位が、式(I)で表される構造単位である請求項1〜4のいずれか記載のレジスト組成物。
    [式(I)中、
    aa1及びAaa1は、上記と同じ意味を表す。
    13は、フッ素原子を有する炭素数1〜15の2価の脂肪族炭化水素基表す。
    12は、カルボニルオキシ基又はオキシカルボニル基を表す。
    14は、フッ素原子を有していてもよい炭素数1〜15の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
    ただし、A13及びA14の炭素数の合計は16以下である。]
  7. 前記式(aa)又は式(I)のAaa1が、炭素数1〜6のアルカンジイル基である請求項1〜6のいずれか記載のレジスト組成物。
  8. 前記式(aa)又は式(I)のAaa1が、エチレン基である請求項1〜7のいずれか記載のレジスト組成物。
  9. 前記式(aa)又は式(I)のA13が、炭素数1〜6のペルフルオロアルカンジイル基である請求項1〜8記載のレジスト組成物。
  10. 前記式(aa)又は式(I)のX12が、*−CO−O−(*は、A13との結合手を表す。)である請求項1〜9記載のレジスト組成物。
  11. 前記式(aa)又は式(I)のA14が、シクロヘキシル基、ノルボルニル基又はアダマンチル基である請求項1〜10のいずれか記載のレジスト組成物。
  12. 前記(B)が、以下の式(B1)で表される酸発生剤である請求項1〜11のいずれか記載のレジスト組成物。
    [式(B1)中、
    1及びQ2は、それぞれ独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
    b1は、置換基を有していてもよい炭素数1〜17の2価の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    Yは、置換基を有していてもよい炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基を表し、該脂肪族炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、スルホニル基又はカルボニル基に置き換わっていてもよい。
    +は、有機カチオンを表す。]
  13. 前記式(B1)のYが、置換基を有していてもよい炭素数3〜18の脂環式炭化水素基である請求項12記載のレジスト組成物。
  14. (1)請求項1〜13のいずれか記載のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
    (2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程、
    (3)組成物層を露光する工程、
    (4)露光後の組成物層を加熱する工程及び
    (5)加熱後の組成物層を現像する工程、を含むレジストパターンの製造方法。
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