〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る空気調和機1について説明する。
<空気調和機1の全体構成>
図1に示すように、本実施形態の空気調和機1は、室内に設置される室内機2と、室外に設置される室外機3とを備えている。そして、空気調和機1は、圧縮機10と、四方弁11、室外熱交換器12と、膨張弁(減圧機構)13と、室内熱交換器14とを接続した冷媒回路を備えている。冷媒回路において、圧縮機10の吐出口に四方弁11を介して室外熱交換器12が接続され、その室外熱交換器12に膨張弁13が接続される。そして、膨張弁13に室内熱交換器14の一端が接続され、その室内熱交換器14の他端に四方弁11を介して圧縮機10の吸込口が接続される。
空気調和機1は、自動運転、冷房運転、暖房運転、除湿運転及び送風運転のいずれかが可能であって、コントローラによって、いずれかの運転を選択して運転開始操作を行ったり、運転切換操作や運転停止操作を行ったりすることができる。また、コントローラでは、室内温度の設定温度を設定することができる。
冷房運転および除湿運転では、図示実線矢印で示すように、圧縮機10から吐出された冷媒が四方弁11から室外熱交換器12、膨張弁13、室内熱交換器14へと順に流れ、室内熱交換器14を経た冷媒が四方弁11を通って圧縮機10に戻る冷房サイクルまたは除湿サイクルが形成される。すなわち、室外熱交換器12が凝縮器、室内熱交換器14が蒸発器として機能する。
一方、暖房運転では、四方弁11が切換わることにより、図示破線矢印で示すように、圧縮機10から吐出される冷媒が四方弁11から室内熱交換器14、膨張弁13、室外熱交換器12へと順に流れ、室外熱交換器12を経た冷媒が四方弁11を通って圧縮機10に戻る暖房サイクルが形成される。すなわち、室内熱交換器14が凝縮器、室外熱交換器12が蒸発器として機能する。
室内機2内には、室内熱交換器14に対向した室内ファン16が配置される。室内機2の吹出口には、上下方向について吹き出し方向を変更する上下フラップ17が配置される。そして、図1に示すように、室内機2に、室内温度を検出する室内温度センサ(室内温度検出手段)21と、室内湿度を検出する室内湿度センサ(室内湿度検出手段)22が取付けられる。
図2に示すように、空気調和機1の制御部には、圧縮機10と、四方弁11、膨張弁13と、室内ファン16を駆動するモータ16aと、上下フラップ17を駆動するモータ17aと、室内温度センサ21と、室内湿度センサ22と、コントローラ30とが接続される。したがって、制御部は、コントローラ30からの指令(運転開始操作や室内温度の設定温度等)や、室内温度センサ21で検知される室内温度や、室内湿度センサ22で検知される室内湿度に基づいて、空気調和機1の運転を制御する。
ここで、コントローラ30について、図3を参照しつつ説明する。図3(a)は、コントローラ30の上面の蓋部33を開いた状態を示している。
コントローラ30の左部31には、表示部41と、表示部41の下方に配置された温度調整ダイヤル42と、温度調整ダイヤル42の内側に配置された運転開始ボタン43と、温度調整ダイヤル42の右下側に配置された停止ボタン44とが設けられている。また、コントローラ30の右部32には、運転選択ダイヤル45と、風量選択ダイヤル46と、風向選択ダイヤル47とが上から順に設けられている。
表示部41には、運転表示部41aと、設定温度表示部41bと、運転モード表示部41cとが表示されている。運転表示部41aには、運転選択ダイヤル45で選択された運転(自動、冷房、暖房、除湿及び送風のいずれかの運転)が表示される。また、設定温度表示部41bには、温度調整ダイヤル42を回転することで変更された温度が表示される。
温度調整ダイヤル42は設定温度を変更するものであり、温度調整ダイヤル42を右回転することで設定温度を上げることができ、温度調整ダイヤル42を左回転することで設定温度を下げることができる。運転開始ボタン43を押すことにより運転選択ダイヤル45により選択した運転が開始され、運転中に停止ボタン44を押すことにより運転が停止される。
コントローラ30の右部32の運転選択ダイヤル45により、自動、冷房、暖房、除湿及び送風のいずれかに切り換えて選択できる。風量選択ダイヤル46により、風量を自動、微(微量)、弱(少量)及び強(多量)のいずれかに切り換えて選択できる。風向選択ダイヤル47により、風向を自動、上(上方向)、中(水平方向)及び下(下方向)のいずれかに切り換えて選択できる。
そして、コントローラ30の裏面には全体を覆う蓋部が設けられており、図3(b)では蓋部を外した状態を示している。図3(b)に示すように、コントローラ30の裏面には、蓋部を外すと、モード切換部50が設けられている。モード切換部50により、空気調和機1の高温防止モードを、強制運転モード、お知らせモード及び切のいずれかに切り換えることができる。
強制運転モードでは、室内が高温状態や高湿状態である場合に、室内温度及び室内湿度に基づいて、強制運転が自動的に開始される。したがって、強制運転モードに切り換えた場合、室内が高温状態や高湿状態になったときに、ユーザがコントローラ30に対して運転開始操作を行わなかった場合でも、強制運転が自動的に開始されて、室内温度及び室内湿度が低下する。
そして、強制運転モードに切り換えた場合、ユーザは、コントローラ30で暖房(暖房運転)を選択して運転開始操作を行うことができず、自動(自動運転)を選択して、自動運転の運転開始操作だけを行うことができる。空気調和機1では、ユーザによって自動運転が開始された場合、冷房運転の風量よりも低風量にすると共に、上下フラップ17を可動範囲の上端近くに配置して吹き出し方向を上方向に変更する。
お知らせモードでは、室内が高温状態や高湿状態である場合に、室内温度及び室内湿度に基づいて、運転開始を促す報知が自動的に行われる。
空気調和機1では、強制運転モードにおいて強制運転を開始するかを判定する場合や、お知らせモードにおいて報知を開始するかを判定する場合に、室内温度及び室内湿度についての判定図が使用される。判定図は、図4に示すように、縦軸は室内湿度(相対湿度)を示し、横軸は室内温度を示している。
以下では、強制運転モードについて説明する。
図4は、強制運転モードにおける判定図の一例であるが、この判定図には、高温ゾーンと、モニタリングゾーンと、待機ゾーンとが設定される。高温ゾーンは、室内が高温状態や高湿状態であって、室内温度や室内湿度を低下させる必要がある領域である。待機ゾーンは、高温ゾーンに遠い領域であり、室内温度や室内湿度を低下させる必要がない領域である。モニタリングゾーンは、高温ゾーンに近い領域であり、室内温度や室内湿度が高温ゾーンに変化しやすい領域である。
図4の判定図において、A点〜F点は、下記の室内温度及び室内湿度である点を示す。
・A点:室内温度が27度であり、室内湿度が100%である点
・B点:室内温度が27度であり、室内湿度が70〜80%の間のy1である点
・C点:室内温度が33度であり、室内湿度が30%である点
・D点:室内温度が28度であり、室内湿度が100%である点
・E点:室内温度が28度であり、室内湿度が70〜80%の間のy2である点
・F点:室内温度が34度であり、室内湿度が30〜40%の間のy3である点
そして、A点とB点とC点を接続した線l1が、待機ゾーンとモニタリングゾーンの間の線であって、D点とE点とF点を接続した線l2が、モニタリングゾーンと高温ゾーンとの間の線である。したがって、図4の判定図に示すように、待機ゾーンは、線l1の左下の領域であって、高温ゾーンは、線l2の右上の領域(室内温度及び室内湿度が線l2上にある場合を含む)であって、モニタリングゾーンは、高温ゾーンと待機ゾーンとに挟まれた領域(室内温度及び室内湿度が線l1上にある場合を含む)である。
よって、空気調和機1の運転停止時において、強制運転モードに切り換えた場合、室内温度及び室内湿度が、高温ゾーン、モニタリングゾーン及び待機ゾーンの各ゾーンにある場合で運転動作が異なる。そこで、強制運転モードに切り換えられた後の各ゾーンでの運転動作について説明する。
室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度を低下させる必要があるため、冷房運転(強制運転)が開始される。空気調和機1において強制運転モードでの冷房運転は、設定温度28℃の冷房運転である。そして、室内温度が設定温度よりも1度以上低下したとき(室内温度が27度以下になったとき)に、冷房運転がサーモオフ状態となる。ここで、サーモオフ状態は、圧縮機が停止され、室内ファン16が駆動された状態である。空気調和機1では、冷房運転がサーモオフ状態である場合、冷房運転よりも低風量にすると共に、上下フラップ17を可動範囲の上端近くに配置して吹き出し方向を上方向に変更する。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度が高温ゾーンに変化しやすいため、室内温度や室内湿度を適正に検出する必要があるので、送風運転を行う。送風運転とは、圧縮機を停止し、室内機の室内ファン16が駆動される運転である。空気調和機1では、室内温度センサ21及び室内湿度センサ22は、室内機2の内部に取り付けられていることから、運転停止時において上下フラップ17が閉じて室内機の内部に熱がこもった場合に、室内温度及び室内湿度を適正に検出できない場合がある。したがって、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにある場合に送風運転を開始することで、室内機2の内部に空気が流れるので、室内温度及び室内湿度を適正に検出できる。ここで、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにある場合の送風運転では、冷房運転の風量よりも低風量にすると共に、上下フラップ17を可動範囲の上端近くに配置して吹き出し方向を上方向に変更する。
そして、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合には、高温ゾーンに遠く、室内温度や室内湿度を低下させる必要がないので、冷房運転や送風運転を行わない。
このように、本実施形態では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に、冷房運転(強制運転)が開始される。また、冷房運転を開始した後、サーモオフ状態が所定時間継続すると、冷房運転が停止される。
次に、空気調和機1の強制運転モードにおける制御について、図5を参照しつつ説明する。
まず、空気調和機1の運転停止時において、コントローラ30のモード切換部50(図3(b)参照)によって、強制運転モードに切り換えられる(ステップS1)。ここでは、強制運転モードに切り換えられたときの室内温度及び室内湿度が待機ゾーン(図4参照)にある場合について説明する。
強制運転モードにおいて、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS2)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンから高温ゾーンに変化する場合には、待機ゾーンからモニタリングゾーンに変化した後で、高温ゾーンに変化すると考えられる。したがって、ステップS2では、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかに基づいて、室内温度及び室内湿度が、冷房運転を開始する必要のある高温ゾーンに近付いたかを判断する。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS2:YES)、室内ファン16を駆動して、送風運転を開始する(ステップS3)。室内温度及び室内湿度が高温ゾーンの近くのモニタリングゾーンにある場合、送風運転を開始することで、室内機2の内部に空気が流れるので、室内温度及び室内湿度が適正に検出できる。
一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS2:NO)、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあるので、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかの判断を継続する(ステップS2)。
そして、ステップS3で送風運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS4)。室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS4:YES)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンの近くのモニタリングゾーンにあるので、室内温度及び室内湿度が適正に検出できるように、送風運転を継続する(ステップS3)。
一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS4:NO)、送風運転を開始した後で、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンまたは高温ゾーンに変化したと考えられる。したがって、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあるかを判断する(ステップS5)。そして、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあると判断した場合には(ステップS4:YES)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに近いモニタリングゾーンから、待機ゾーンに変化したので、送風運転を停止する(ステップS6)。その後、ステップS2に移行して、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかを判断する。一方、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにないと判断した場合には(ステップS5:NO)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにあって、室内温度及び室内湿度を低下させる必要があるので、冷房運転を開始する(ステップS7)。
冷房運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度と設定温度に基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する(ステップS8)。空気調和機1では、冷房運転が設定温度28℃であって、室内温度が27℃以下になったときにサーモオフ状態となる。したがって、ステップS8では、室内温度が27℃以下であるかに基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する。そして、サーモオフ状態でないと判断した場合には(ステップS8:NO)、室内温度が27℃より高いので、ステップS7に移行して、冷房運転を継続する。
一方、冷房運転がサーモオフ状態であると判断した場合には(ステップS8:YES)、サーモオフ状態において、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する(ステップS9)。室内温度が設定温度より高い温度まで変化したと判断した場合には(ステップS9:YES)、ステップS7に移行して、冷房運転を開始する。室内温度が設定温度より高い温度まで変化してないと判断した場合には(ステップS9:NO)、サーモオフ状態が継続される。
そして、サーモオフ状態が継続された場合、所定時間が経過したかを判断する(ステップS10)。サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、冷房運転を停止する(ステップS11)。空気調和機1では、サーモオフ状態で所定時間が経過した後で冷房運転を停止するので、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
一方、サーモオフ状態で所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS10:NO)、ステップS9に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機1では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第2実施形態〕
次に、図6を参照しつつ、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が開始される時期が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第2実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機1における判定図(図4)と同一である。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されるのに対し、第2実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されると共に、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンに所定時間ある場合に冷房運転が開始される。
また、第2実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様に、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に、冷房運転が停止される。
次に、第2実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について説明する。
まず、空気調和機の運転停止時において、コントローラのモード切換部50(図3(b)参照)によって、強制運転モードに切り換えられる(ステップS21)。ここでは、強制運転モードに切り換えられたときの室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合について説明する。
強制運転モードにおいて、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS22)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンから高温ゾーンに変化する場合には、待機ゾーンからモニタリングゾーンに変化した後で、高温ゾーンに変化すると考えられる。したがって、ステップS22では、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかに基づいて、室内温度及び室内湿度が、冷房運転を開始する必要のある高温ゾーンに近付いたかを判断する。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS22:YES)、室内ファン16を駆動して、送風運転を開始する(ステップS23)。室内温度及び室内湿度が高温ゾーンの近くのモニタリングゾーンにある場合、送風運転を開始することで、室内機2の内部に空気が流れるので、室内温度及び室内湿度が適正に検出できる。
一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS22:NO)、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあるので、ステップS22に移行して、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかの判断を継続する。
そして、ステップS23で送風運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS24)。室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS24:NO)、送風運転を開始した後で、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンまたは高温ゾーンに変化したと考えられる。したがって、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあるかを判断する(ステップS25)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあると判断した場合には(ステップS25:YES)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに近いモニタリングゾーンから待機ゾーンに変化したので、送風運転を停止し(ステップS26)、ステップS22に移行して、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかの判断を継続する。一方、ステップS25で、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにないと判断した場合には(ステップS25:NO)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにあって、室内温度及び室内湿度を低下させる必要があるので、冷房運転を開始する(ステップS27)。
一方、ステップS23で送風運転を開始した後、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS24:YES)、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンになった後で所定時間が経過したかを判断する(ステップS28)。そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンで所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS28:YES)、高温ゾーンに近い状態で所定時間が経過したので、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化することが考えられるので、冷房運転を開始する(ステップS27)。一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンで所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS28:NO)、ステップS23へ移行して、送風運転を継続する。
ステップS27で冷房運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度と設定温度に基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する(ステップS29)。空気調和機では、冷房運転が設定温度28℃であって、室内温度が27℃以下になったときにサーモオフ状態となる。したがって、ステップS31では、室内温度が27℃以下であるかに基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する。そして、サーモオフ状態でないと判断した場合には(ステップS29:NO)、室内温度が27℃より高いので、ステップS27に移行して、冷房運転を継続する。
一方、冷房運転がサーモオフ状態であると判断した場合には(ステップS29:YES)、サーモオフ状態において、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する(ステップS30)。室内温度が設定温度より高い温度まで変化したと判断した場合には(ステップS30:YES)、ステップS27に移行して、冷房運転を開始する。室内温度が設定温度より高い温度まで変化してないと判断した場合には(ステップS30:NO)、サーモオフ状態が継続される。
そして、サーモオフ状態が継続された場合、所定時間が経過したかを判断する(ステップS31)。サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS31:YES)、冷房運転を停止する(ステップS32)。空気調和機では、サーモオフ状態で所定時間が経過した後で冷房運転を停止するので、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
一方、サーモオフ状態で所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS31:NO)、ステップS30に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機1と同様に、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第3実施形態〕
次に、図7を参照しつつ、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードにおいて冷房運転が開始される時期が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第3実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機における判定図(図4)と同一である。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されるのに対し、第3実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内ファン16が駆動された後の室内温度又は室内湿度が、室内ファン16が駆動される前の室内温度又は室内湿度よりも上昇した場合に冷房運転が開始される。
また、第3実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様に、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に、冷房運転が停止される。
次に、空気調和機の強制運転モードにおける制御について説明する。
まず、空気調和機の運転停止時において、コントローラのモード切換部50(図3(b)参照)によって、強制運転モードに切り換えられる(ステップS41)。ここでは、強制運転モードに切り換えられたときの室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合について説明する。
強制運転モードにおいて、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS42)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンから高温ゾーンに変化する場合には、待機ゾーンからモニタリングゾーンに変化した後で、高温ゾーンに変化すると考えられる。したがって、ステップS42では、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかに基づいて、室内温度及び室内湿度が、冷房運転を開始する必要のある高温ゾーンに近付いたかを判断する。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS42:YES)、室内ファン16を駆動して、送風運転を開始する(ステップS43)。室内温度及び室内湿度が高温ゾーンの近くのモニタリングゾーンにある場合、送風運転を開始することで、室内機2の内部に空気が流れるので、室内温度及び室内湿度が適正に検出できる。
一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS42:NO)、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあると考えられるので、ステップS2に移行して、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかの判断を継続する。
そして、ステップS43で送風運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度又は室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、送風運転を開始する前よりも上昇したかを判断する(ステップS44)。室内温度及び室内湿度が送風運転を開始する前よりも上昇したと判断した場合には(ステップS44:YES)、室内温度及び室内湿度が冷房運転を開始する必要のある高温ゾーンに近付いたか又は室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化したと考えられる。このため、室内温度及び室内湿度を低下させる必要があるので、冷房運転を開始する(ステップS45)。
一方、室内温度及び室内湿度が送風運転を開始する前よりも上昇してないと判断した場合には(ステップS44:NO)、ステップS43に移行して、送風運転を継続する。
ステップS45で冷房運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度と設定温度に基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する(ステップS46)。空気調和機では、冷房運転が設定温度28℃であって、室内温度が27℃以下になったときにサーモオフ状態となる。したがって、ステップS46では、室内温度が27℃以下であるかに基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する。そして、サーモオフ状態でないと判断した場合には(ステップS46:NO)、室内温度が27℃より高いので、ステップS45に移行して、冷房運転を継続する。
一方、冷房運転がサーモオフ状態であると判断した場合には(ステップS46:YES)、サーモオフ状態において、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する(ステップS47)。室内温度が設定温度より高い温度まで変化したと判断した場合には(ステップS47:YES)、ステップS45に移行して、冷房運転を開始する。室内温度が設定温度より高い温度まで変化してないと判断した場合には(ステップS47:NO)、サーモオフ状態が継続される。
そして、サーモオフ状態が継続された場合、所定時間が経過したかを判断する(ステップS48)。サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS48:YES)、冷房運転を停止する(ステップS49)。空気調和機では、サーモオフ状態で所定時間が経過した後で冷房運転を停止するので、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
一方、サーモオフ状態で所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS48:NO)、ステップS47に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機1と同様に、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第4実施形態〕
次に、図8,9を参照しつつ、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と比較して、強制運転モードで送風運転が開始される時期と冷房運転が開始される時期とが異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第4実施形態の空気調和機において、冷房運転の開始を判定する判定図には、図8に示す判定図が用いられる。判定図の縦軸は室内湿度(相対湿度)を示し、横軸は室内温度を示している。
図8に示すように、判定図には、高温ゾーンと、待機ゾーンとが設定されている。図8に示す高温ゾーンは、室内温度や室内湿度を低下させる必要がある領域であり、待機ゾーンは、室内温度や室内湿度を低下させる必要がない領域である。そして、第4実施形態の空気調和機では、モニタリングゾーンが設定されてないので、強制運転モードに切り換えた後で、送風運転を定期的に開始する。そして、送風運転は、所定送風時間が経過したときに停止される。
図8の判定図に示すように、待機ゾーンは、第1実施形態の図4と同一の線l2の左下の領域であって、高温ゾーンは、線l2の右上の領域(室内温度及び室内湿度が線l2上にある場合を含む)である。
そして、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度を低下させる必要があるため、設定温度28℃の冷房運転が開始される。また、強制運転モードの冷房運転は、室内温度が27度以下なったときにサーモオフ状態となる。
一方、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度を低下させる必要がない領域であるが、待機ゾーンは、高温ゾーンに遠い領域と、高温ゾーンに近い領域(室内温度や室内湿度が高温ゾーンに変化しやすい領域)とを有しているので、室内温度又は室内湿度が上昇傾向にあるときは、高温ゾーンに近付いているため、冷房運転を開始する。一方、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合であって、室内温度又は室内湿度が上昇傾向にないときは、冷房運転を開始しない。したがって、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合に、送風運転が開始された後、冷房運転が開始されない状態で、所定送風時間が経過したときは、送風運転が停止される。
このように、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されるのに対し、第4実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されると共に、送風運転を開始した後、室内温度又は室内湿度(室内温度及び室内湿度の少なくとも一方)が上昇傾向にある場合に冷房運転が開始される。
また、第4実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様に、強制運転モードにおいて、サーモオフ状態で所定時間が経過した場合に、冷房運転が停止される。
次に、空気調和機の強制運転モードにおける制御について説明する。
まず、空気調和機の運転停止時において、コントローラ30のモード切換部50(図3(b)参照)によって、強制運転モードに切り換えられる(ステップS51)。ここでは、強制運転モードに切り換えられたときの室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合について説明する。
強制運転モードにおいて、所定時間が経過したかを判断する(ステップS52)。所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS52:NO)、所定時間が経過するまで判断を継続する。そして、所定時間が経過した場合には(ステップS52:YES)、送風運転を開始する(S53)。送風運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、高温ゾーンにあるかを判断する(ステップS54)。室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにあると判断した場合には(ステップS54:YES)、冷房運転を開始する(ステップS55)。
一方、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにないと判断した場合には(ステップS54:NO)、送風運転を開始した後で所定送風時間が経過したかを判断する(ステップS56)。送風運転を開始した後、所定送風時間が経過したと判断した場合には(ステップS56:YES)、送風運転を停止する(ステップS57)。そして、ステップS52に移行して、ステップS53で送風運転を開始した後、所定送風時間が経過したかを判断する。
一方、ステップS53で送風運転を開始した後、所定送風時間が経過してないと判断した場合には(ステップS56:NO)、送風運転を開始した後で、室内温度センサ21で検出された室内温度又は室内湿度センサ22で検出された室内湿度が上昇傾向であるかを判断する(ステップS58)。室内温度又は室内湿度が上昇傾向であると判断した場合には(ステップS58:YES)、室内温度又は室内湿度が高温ゾーンに近付いているので、冷房運転を開始する(ステップS55)。一方、室内温度又は室内湿度が上昇傾向でないと判断した場合には(ステップS58:NO)、ステップS56に移行して、送風運転を開始した後、所定送風時間が経過したかを判断する。
ステップS55で冷房運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度と設定温度に基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する(ステップS59)。空気調和機では、冷房運転が設定温度28℃であって、室内温度が27℃以下になったときにサーモオフ状態となる。したがって、ステップS59では、室内温度が27℃以下であるかに基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する。そして、サーモオフ状態でないと判断した場合には(ステップS59:NO)、室内温度が27℃より高いので、ステップS55に移行して、冷房運転を継続する。
一方、冷房運転がサーモオフ状態であると判断した場合には(ステップS59:YES)、サーモオフ状態において、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する(ステップS60)。室内温度が設定温度より高い温度まで変化したと判断した場合には(ステップS60:YES)、ステップS55に移行して、冷房運転を開始する。室内温度が設定温度より高い温度まで変化してないと判断した場合には(ステップS60:NO)、サーモオフ状態が継続される。
そして、サーモオフ状態が継続された場合、所定時間が経過したかを判断する(ステップS61)。サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS61:YES)、冷房運転を停止する(ステップS62)。空気調和機では、サーモオフ状態で所定時間が経過した後で冷房運転を停止するので、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
一方、サーモオフ状態で所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS61:NO)、ステップS60に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機1と同様に、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第5実施形態〕
次に、図10,11を参照しつつ、本発明の第5実施形態について説明する。第5実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と強制運転が開始される時期が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第5実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、図10に示す判定図が用いられる。判定図の縦軸は室内湿度(相対湿度)を示し、横軸は室内温度を示している。
図10に示すように、判定図には、高温ゾーンと、高湿ゾーンと、モニタリングゾーンと、待機ゾーンとが設定されている。図10に示す高温ゾーンは、室内温度や室内湿度を低下させる必要がある領域である。高湿ゾーンは、室内湿度を低下させる必要がある領域である。待機ゾーンは、高温ゾーン及び高湿ゾーンに遠い領域であり、室内温度や室内湿度を低下させる必要がない領域である。モニタリングゾーンは、高温ゾーン及び高湿ゾーンに近い領域であり、室内温度や室内湿度が高温ゾーン及び高湿ゾーンに変化しやすい領域である。
図10の判定図において、A1点〜E1点は、下記の室内温度及び室内湿度である点を示す。
・A1点:室内温度が25度であり、室内湿度が80〜90%の間のy4である点
・B1点:室内温度が33度であり、室内湿度が30%である点
・C1点:室内温度が25度であり、室内湿度が100%である点
・D1点:室内温度が28度であり、室内湿度が70〜80%の間のy2である点
・E1点:室内温度が34度であり、室内湿度が30〜40%の間のy3である点
・F1点:室内温度が28度であり、室内湿度が100%である点
そして、A1点とB1点を接続した線l11が、待機ゾーンとモニタリングゾーンの間の線であって、C1点とD1点を接続した線l12が、モニタリングゾーンと高湿ゾーンとの間の線であって、D1点とE1点を接続した線l13が、モニタリングゾーンと高温ゾーンとの間の線であって、D1点とF1点を接続した線l14が、高湿ゾーンと高温ゾーンとの間の線である。
したがって、図10の判定図に示すように、待機ゾーンは、線l11の左下の領域であって、高温ゾーンは、線l13の右上で線l14の右の領域(室内温度及び室内湿度が線l13上及びl14上にある場合を含む)であって、高湿ゾーンは、線l12の右上で線l14の左の領域(室内温度及び室内湿度が線l12上にある場合を含む)であって、モニタリングゾーンは、高温ゾーン及び高湿ゾーンと待機ゾーンとに挟まれた領域(室内温度及び室内湿度が線l11上にある場合を含む)である。
よって、空気調和機の運転停止時において、強制運転モードに切り換えられると、室内温度及び室内湿度が、高温ゾーン、高湿ゾーン、モニタリングゾーン及び待機ゾーンの各ゾーンにある場合で運転動作が異なる。そこで、強制運転モードに切り換えられた後の各ゾーンでの運転動作について説明する。
本実施形態では、強制運転モードの強制運転は、除湿運転と、設定温度28℃の冷房運転とのいずれかの運転である。
室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度を低下させる必要があるため、設定温度28℃の冷房運転が開始される。また、強制運転モードの冷房運転は、室内温度が27度以下になったときにサーモオフ状態となる。
室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにある場合には、室内温度が28℃より低いので室内温度を低下させる必要がないが、室内湿度を低下させる必要があるため、冷房運転を開始せずに、除湿運転が開始される。強制運転モードの除湿運転は、除湿運転を開始した後、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにある場合は冷房運転に切り換えられ、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンからモニタリングゾーンに変化した場合は停止される。また、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにある場合の除湿運転では、冷房運転の風量よりも低風量にすると共に、上下フラップ17を可動範囲の上端近くに配置して吹き出し方向を上方向に変更する。そして、除湿運転の後に冷房運転に切り換わると、除湿運転時の風量が冷房運転時の風量に増加され、冷房運転時において風量を徐々に増加させる。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度が高温ゾーン及び室内湿度に変化しやすいため、室内温度や室内湿度を適正に検出する必要があるので、送風運転を行う。
また、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合には、室内温度や室内湿度を低下させる必要がないため、送風運転や冷房運転を行わない。
このように、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されるのに対し、第5実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにある場合に冷房運転が開始されると共に、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにある場合に除湿運転が開始される。
また、第5実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機と同様に、強制運転モードでの冷房運転は、サーモオフ状態で所定時間が経過した場合に停止される。一方、強制運転モードでの除湿運転は、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化した場合に冷房運転に切り換わると共に、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンに変化した場合に停止される。
次に、空気調和機の強制運転モードにおける制御について、図11を参照しつつ説明する。
まず、空気調和機の運転停止時において、コントローラ30のモード切換部50(図3(b)参照)によって、強制運転モードに切り換えられる(ステップS71)。ここでは、強制運転モードに切り換えられたときの室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにある場合について説明する。
強制運転モードにおいて、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、モニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS72)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンから高温ゾーン又は高湿ゾーンに変化する場合には、待機ゾーンからモニタリングゾーンに変化した後で、高温ゾーン又は高湿ゾーンに変化すると考えられる。したがって、ステップS72では、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかに基づいて、室内温度及び室内湿度が、強制運転(冷房運転や除湿運転)を開始する必要のある高温ゾーン及び高湿ゾーンに近付いたかを判断する。
そして、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合には(ステップS72:YES)、室内ファン16を駆動して、送風運転を開始する(ステップS73)。室内温度及び室内湿度が高温ゾーン及び高湿ゾーンの近くのモニタリングゾーンにある場合、送風運転を開始することで、室内機2の内部に空気が流れるので、室内温度及び室内湿度を適正に検出できる。
一方、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合には(ステップS72:NO)、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあると考えられるため、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかの判断を継続する(ステップS72)。
そして、ステップS73で送風運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が、高湿ゾーンにあるかを判断する(ステップS74)。室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにないと判断した場合には(ステップS74:NO)、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあるかを判断する(ステップS75)。室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにないと判断した場合は(ステップS75:NO)、室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあるかを判断する(ステップS76)。室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにないと判断した場合には(ステップS76:NO)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンにあると考えられるので、冷房運転を開始する(ステップS77)。
また、ステップS74で室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにあると判断した場合は(ステップS74:YES)、除湿運転を開始する(ステップS78)。
そして、除湿運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度及び室内湿度センサ22で検出された室内湿度が高湿ゾーンにあるかを判断する(ステップS79)。室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにあると判断した場合には(ステップS79:YES)、除湿運転によって湿度が低下してないので、冷房運転を開始する(ステップS77)。一方、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにないと判断した場合には(ステップS79:NO)、室内湿度が低下して、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンや待機ゾーンに変化しているため、除湿運転を停止し(ステップS80)、ステップS73に移行して、送風運転を継続する。
一方、ステップS75で室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにあると判断した場合は(ステップS75:YES)、ステップS73へ移行して、送風運転を継続する。
また、ステップS76で室内温度及び室内湿度が待機ゾーンにあると判断した場合には(ステップS76:YES)、送風運転を停止する(ステップS81)。
そして、ステップS77で冷房運転を開始した後、室内温度センサ21で検出された室内温度と設定温度に基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する(ステップS82)。空気調和機では、冷房運転が設定温度28℃であって、室内温度が27℃以下になったときにサーモオフ状態となる。したがって、ステップS82では、室内温度が27℃以下であるかに基づいて、冷房運転がサーモオフ状態かを判断する。そして、サーモオフ状態でないと判断した場合には(ステップS82:NO)、室内温度が27℃より高いので、ステップS77に移行して、冷房運転を継続する。
一方、冷房運転がサーモオフ状態であると判断した場合には(ステップS82:YES)、サーモオフ状態において、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する(ステップS83)。室内温度が設定温度より高い温度まで変化したと判断した場合には(ステップS83:YES)、ステップS77に移行して、冷房運転を開始する。室内温度が設定温度より高い温度まで変化してないと判断した場合には(ステップS83:NO)、サーモオフ状態が継続される。
そして、サーモオフ状態が継続された場合、所定時間が経過したかを判断する(ステップS84)。サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS84:YES)、冷房運転を停止する(ステップS85)。空気調和機では、サーモオフ状態で所定時間が経過した後で冷房運転を停止するので、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
一方、サーモオフ状態で所定時間が経過してないと判断した場合には(ステップS84:NO)、ステップS83に移行して、室内温度センサ21で検出された室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機1と同様に、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第6実施形態〕
次に、図12を参照しつつ、本発明の第6実施形態について説明する。第6実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が停止される前に送風運転が行われる点が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第6実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機における判定図(図4)と同一である。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に冷房運転を停止させるのに対し、第6実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に、送風を行った後で冷房運転を停止させる。
次に、第6実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について図12を参照しつつ説明する。なお、本実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御は、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
強制運転モードにおいて、冷房運転を開始した後、サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、所定時間、室内ファン16を駆動して送風を行い(ステップS101)、その後、冷房運転を停止する(ステップS102)。空気調和機では、冷房運転停止前に送風を行うので、冷房運転停止前に室内熱交換器14の表面に付着した水滴を蒸発させることができる。これにより、冷房運転停止後に、室内熱交換器14の表面に付着した水滴が蒸発するのを抑止できるため、冷房運転停止後の室内温度や室内湿度を適正に検出することができる。したがって、冷房運転停止後直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、第1実施形態の空気調和機1と同様に、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、冷房運転を停止させる。したがって、冷房運転を停止したときに、室内温度及び室内湿度が上昇した場合でも、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
また、本実施形態の空気調和機では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続した場合に、送風を行った後に冷房運転を停止させるので、冷房運転を停止する前に、室内熱交換器の表面に付着した水滴を蒸発させることができる。これにより、冷房運転を停止した後、室内温度や室内湿度を適正に検知できるため、冷房運転を停止したときに、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第7実施形態〕
次に、図13を参照しつつ、本発明の第7実施形態について説明する。第7実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が開始された後、冷房運転を停止させる条件が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第7実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機における判定図(図4)と同一である。また、第7実施形態の空気調和機は、外気温度を検出する外気温度検出手段を備えている。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に冷房運転を停止させるのに対し、第7実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が継続し、且つ、外気温度検出手段で検出した外気温度が所定温度以下である場合に、冷房運転を停止させる。
次に、第7実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について図13を参照しつつ説明する。なお、本実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御は、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
強制運転モードにおいて、冷房運転を開始した後、サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、外気温度検出手段によって検出された外気温度が所定温度以下であるかを判断する(ステップS111)。外気温度が所定温度以下であると判断した場合には(ステップS111:YES)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化しにくいと考えられるため、冷房運転を停止する(ステップS112)。一方、外気温度が所定温度以下でないと判断した場合には(ステップS111:NO)、ステップS9に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続し且つ外気温度が所定温度以下である場合に冷房運転を停止させるので、冷房運転を停止した後に、室内温度及び室内湿度が冷房運転を開始する必要がある高温ゾーンまで上昇しにくい。したがって、冷房運転停止後、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第8実施形態〕
次に、図14を参照しつつ、本発明の第8実施形態について説明する。第8実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が開始された後、冷房運転を停止させる条件が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第8実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機1における判定図(図4)と同一である。また、第8実施形態の空気調和機は、外気温度を検出する外気温度検出手段を備えている。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に冷房運転を停止させるのに対し、第8実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が継続し、且つ、冷房運転開始後、外気温度検出手段で検出した外気温度が減少傾向である場合に、冷房運転を停止させる。
次に、第8実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について図14を参照しつつ説明する。なお、本実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御は、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
強制運転モードにおいて、冷房運転を開始した後、サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、外気温度検出手段で検出された外気温度が冷房運転開始後に減少傾向であるかを判断する(ステップS121)。外気温度が冷房運転開始後に減少傾向であると判断した場合には(ステップS121:YES)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化しにくいと考えられるため、冷房運転を停止する(ステップS122)。一方、検出された外気温度が冷房運転開始後に減少傾向でないと判断した場合には(ステップS121:NO)、ステップS9に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続し且つ外気温度が減少傾向にある場合に冷房運転を停止させるので、冷房運転を停止した後に、室内温度及び室内湿度が冷房運転を開始する必要がある高温ゾーンまで上昇しくい。したがって、冷房運転停止後、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第9実施形態〕
次に、図15を参照しつつ、本発明の第9実施形態について説明する。第9実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が開始された後、冷房運転を停止させる条件が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第9実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機1における判定図(図4)と同一である。また、第9実施形態の空気調和機は、現在の時刻を記憶する記憶手段を備えている。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に冷房運転を停止させるのに対し、第9実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が継続し、且つ、記憶手段で記憶された時刻が所定時刻以降である場合に、冷房運転を停止させる。
次に、第9実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について図15を参照しつつ説明する。なお、本実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御は、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
強制運転モードにおいて、冷房運転を開始した後、サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、記憶手段で記憶された現在の時刻が所定時刻以降であるかを判断する(ステップS131)。現在の時刻が所定時刻以降であると判断した場合には(ステップS131:YES)、外気温度が低いため、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化しにくいと考えられる。そこで、冷房運転を停止する(ステップS132)。一方、記憶手段により記憶された時刻が所定時刻以降でないと判断した場合には(ステップS131:NO)、ステップS9に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続し且つ所定時刻以降の場合に冷房運転を停止させる。現在の時刻が所定時刻以降である場合は、外気温度が低いため、冷房運転を停止した後に、室内温度及び室内湿度が冷房運転を開始する必要がある範囲まで上昇しくい。そのため、冷房運転停止後、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
〔第10実施形態〕
次に、図16を参照しつつ、本発明の第10実施形態について説明する。第10実施形態の空気調和機は、第1実施形態の空気調和機と、強制運転モードで冷房運転が開始された後、冷房運転を停止させる条件が異なっている。なお、その他の構成は、上記第1実施形態と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
第10実施形態の空気調和機において、強制運転の開始を判定する判定図は、第1実施形態の空気調和機1における判定図(図4)と同一である。また、第10実施形態の空気調和機は、日光を検出する日射センサを備えている。
そして、第1実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が経過した場合に冷房運転を停止させるのに対し、第10実施形態の空気調和機では、強制運転モードにおいて、冷房運転のサーモオフ状態で所定時間が継続し、且つ、日射センサで日光が検出された場合に、冷房運転を停止させる。
次に、第10実施形態の空気調和機の強制運転モードにおける制御について図16を参照しつつ説明する。なお、本実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御は、上記第1実施形態のステップS1〜ステップS10までの制御と同様であるため、同じ符号を用いて適宜その説明を省略する。
強制運転モードにおいて、冷房を開始した後、サーモオフ状態で所定時間が経過したと判断した場合には(ステップS10:YES)、日射センサで日光が検出されたかどうかを判断する(ステップS141)。日光が検出されないと判断した場合には(ステップS141:NO)、室内温度及び室内湿度が高温ゾーンに変化しにくいため、冷房運転を停止する(ステップS142)。一方、日光が検出されたと判断した場合には(ステップS141:YES)、ステップS9に移行して、室内温度が設定温度より高い温度まで変化したかを判断する。
<本実施形態の空気調和機の特徴>
本実施形態の空気調和機では、冷房運転開始後、サーモオフ状態が所定時間継続し且つ日光を検出しない場合に冷房運転を停止させるので、冷房運転を停止した後に、室内温度及び室内湿度が冷房運転を開始する必要がある高温ゾーンまで上昇しくい。したがって、冷房運転停止後、直ぐに冷房運転が開始されるのを防止できる。
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限定されるものでないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて室内温度及び室内湿度に基づいて強制運転が自動的に開始されるが、強制運転モードにおいて室内温度に基づいて強制運転が自動的に開始されてもよい。この場合、強制運転を開始する判定図に、図17に示す判定図を使用する。図17の判定図には、高温ゾーンと、モニタリングゾーンと、待機ゾーンとが設定される。高温ゾーンは、室内温度が28度以上の領域であり、待機ゾーンは、室内温度が27度未満の領域であり、モニタリングゾーンは室内温度が27度以上28度未満の領域である。室内温度が高温ゾーンにある場合には、冷房運転(強制運転)が開始される。室内温度がモニタリングゾーンにある場合には、送風運転を行う。室内温度が待機ゾーンにある場合には、冷房運転や送風運転を行わない。そして、空気調和機の強制運転モードにおける制御は、第1〜第10実施形態において室内温度及び室内湿度に基づいて行われるが、室内温度に基づいて行われる点で異なるが、その他は、第1〜第10実施形態の図5〜7、図9,11〜16で示した制御と同様の方法で行われる。
また、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて室内温度及び室内湿度に基づいて強制運転が自動的に開始されるが、強制運転モードにおいて室内湿度に基づいて強制運転が自動的に開始される参考例がある。そして、空気調和機の強制運転モードにおける制御は、第1〜第10実施形態において室内温度及び室内湿度に基づいて行われるのが、室内湿度に基づいて行われる点で異なるが、その他は、第1〜第10実施形態の図5〜7、図9,11〜16で示した制御と同様の方法で行われる。
また、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて、強制運転が開始される前に、強制運転を開始することを報知してもよい。
また、上述の第1〜第10実施形態では、空気調和機が外気温度を検出する外気温度検出手段を有しており、強制運転モードにおいて、外気温度検出手段によって検出された外気温度が所定の外気温度以下の場合に、強制運転を開始しないようにしてもよい。
また、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて、室内機に取り付けられた室内温度センサ及び室内湿度センサで検出された室内温度及び室内湿度に基づいて強制運転が開始されるが、コントローラに取り付けられた室内温度センサ及び室内湿度センサで検出された室内温度及び室内湿度に基づいて強制運転が開始されてもよい。
また、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて、室内温度及び室内湿度がモニタリングゾーンにある場合の送風運転、室内温度及び室内湿度が高湿ゾーンにある場合の除湿運転、ユーザがコントローラで自動運転を選択して運転開始操作を行った場合の自動運転では、冷房運転の風量よりも低風量にすると共に、上下フラップを可動範囲の上端近くに配置して吹き出し方向を上方向に変更するが、風量や吹き出し方向は変更可能である。
また、上述の第1〜第10実施形態では、強制運転モードにおいて、ユーザは、コントローラ30で自動(自動運転)を選択して、自動運転の運転開始操作だけを行うことができるが、送風(送風運転)や除湿(除湿運転)等の運転開始操作を行うことができるようにしてもよい。