JP5740615B2 - 嵩高紡績単糸および嵩高紡績単糸を含む布帛 - Google Patents
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Description
K=T/√N
上式においてはK:より係数、T:実撚りの回数(撚り回数/inch)、N:英式綿番手を示す。本発明の嵩高紡績糸において、嵩高性は撚り係数に反比例し、紡績糸のシゴキに対する強度は比例関係にある。すなわち、撚り係数が4.5以下の場合には、嵩高性は向上するが、シゴキに対する耐力は低下してしまうため、織物や編物の加工時に芯糸の表面の天然繊維がズレて糸の形状が崩れ易く問題となりやすい。また、撚り係数が6.5以上の場合にはシゴキに対する特性は向上するものの、嵩高になりにくく、従来技術の一般的な紡績糸と同じようになり、嵩高の特性が得られにくい。
まず、嵩高紡績糸の製造方法を実現するためのリング紡績装置の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るリング紡績装置の全体構成を示す正面図である。図1を参照して、リング紡績装置20は主に、牽伸機構21、テンション機構22、及び交撚機構24から構成される。以下、各機構について詳述する。なお、本実施の形態に係る牽伸機構21は嵩高機構23を含む。
牽伸機構21は、主に、バックローラ対1、エプロン3及びフロントローラ対25から構成されている。なお、エプロン3には、ミドルローラ対2が含まれている。牽伸機構21では、バックローラ対1、ミドルローラ対2、フロントローラ対25の回転速度(具体的には周速度またはローラ対を通過する糸の速度)が、バックローラ対1、ミドルローラ対2、フロントローラ対25の順に速くなっている。牽伸機構21では、バックローラ対1に供給されたステープル繊維束Sがこの回転速度差(各ローラの周速度差)によって牽伸されていく。バックローラ対1、ミドルローラ対2(エプロン3)、フロントローラ対25による牽伸率は、通常8〜60倍である。
図2は、本実施の形態に係るステープル繊維束S1と芯糸Cとがフロントローラ対25を通過する状態を示した斜視図である。図3は、牽伸機構21を点線で示した、本実施の形態に係るステープル繊維束S1と芯糸Cとがフロントローラ対25を通過する状態を示す平面図である。図4は、テンション機構22を点線で示した、本実施の形態に係るステープル繊維束S1と芯糸Cとがフロントローラ対25を通過する状態を示す平面図である。
テンション機構22においては、芯糸Cが、芯糸ボビン12からテンション機構22へと供給される。芯糸Cは、チンローラ対9及びウェイトローラ8によって所定のテンションが掛けられつつ、フロントローラ対25に導かれる。
交撚機構24では、嵩高機構23から送り出された芯糸Cと牽伸繊維束S1とをスピンドル7が交撚することによって嵩高紡績糸が製造される。嵩高機構23では、フロントローラ対25から、芯糸Cと牽伸繊維束S1とが、異なる線速度で、同時に、同一箇所から送りだされる。そのため、芯糸Cと牽伸繊維束S1とが、芯糸Cと同一軸で交撚され、過剰に供給された牽伸繊維束S1が芯糸Cに絡みつくように巻きつけられる。その結果、嵩高性の発現と同時にシゴキに対する耐力の優れた嵩高紡績糸を製造することができる。
(1)嵩高性の測定:JIS L 1095A法
(2)引張強度の測定:オートグラフ引張試験機(島津製作所製)
クロスヘッドスピード:300mm/min
チャック間隔:100mm
フロントローラ対25のトップローラ5に独立溝13を設けないローラを用いた以外は実施例3と同様の条件で紡績糸を製作した。本比較例において芯糸Cのテンションを測定したところ50g以上(測定器の振り切れ)であり、芯糸Cの切断が発生し量産ができなかった。
フロントローラ対25のトップローラ5に独立溝13を設けないローラを用いた以外は実施例1と同様の条件で紡績糸を製作した。本比較例において芯糸Cのテンションを測定したところ50g以上(測定器の振り切れ)であり、ウェイトローラ8でスリップが発生した。ウェイトローラ8に芯糸(フィラメント)を2重に巻き、ウェイトローラ8でスリップの発生をなくした状態でリング紡績装置の運転を継続したところ、トップローラ5の表面で芯糸が通過する部分に芯糸のスリップによる磨耗溝がローラ一周に亘って発生し、牽伸繊維束の引っ掛かりや芯糸の線速度のばらつきによる嵩高ムラや糸玉が発生した。
2 ミドルローラ対
3 エプロン
4 ベースローラ
5 トップローラ
6 嵩高紡績糸
7 スピンドル
8 ウェイトローラ
9 チンローラ対
10 リング
11 ステープル繊維束原料ボビン
12 芯糸原料ボビン
13 独立溝
14 非溝部
15 トラベラ
20 リング紡績装置
21 牽伸機構
22 テンション機構
23 嵩高加工機構
24 交撚機構
25 フロントローラ対
S ステープル繊維束
S1 牽伸繊維束
C 芯糸
B ボビン
Claims (5)
- 芯糸とステープル繊維束からなる嵩高紡績単糸であって、前記ステープル繊維束が天然繊維より成り、前記ステープル繊維束の単繊維の長さが20mm〜30mmであり、撚り係数が4.5以上6.5以下、及び嵩高性が8.0cm3/g以上13.0cm3/g以下であることを特徴とする嵩高紡績単糸。
- 芯糸とステープル繊維束からなる嵩高紡績単糸であって、前記ステープル繊維束が綿繊維であり、撚り係数が4.5以上6.5以下、及び嵩高性が8.0cm3/g以上13.0cm3/g以下であることを特徴とする嵩高紡績単糸。
- 芯糸とステープル繊維束からなる嵩高紡績単糸であって、前記ステープル繊維束が麻繊維であり、撚り係数が4.5以上6.5以下、及び嵩高性が8.0cm3/g以上13.0cm3/g以下であることを特徴とする嵩高紡績単糸。
- 前記芯糸は、フィラメント又は紡績糸又はこれらの併用糸である、請求項1から3のいずれかに記載の嵩高紡績単糸。
- 請求項1から4のいずれかに記載の前記嵩高紡績単糸および請求項1から4のいずれかに記載の前記嵩高紡績単糸を少なくとも2本撚り合わせて形成された嵩高紡績糸のいずれかを含む布帛。
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