JP5739461B2 - ゴルフボール - Google Patents

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Description

本発明は、ゴルフボールに関する。
ゴルフボールは、コアとカバーとを備えている。一般的なゴルフボールは、白色に着色されている。着色は、カバーに二酸化チタンが分散することで達成されている。二酸化チタンの隠蔽力は、高い。二酸化チタンにより、コアの色が隠蔽される。ペイント層に白色顔料が分散することで、着色が達成されることもある。
ほとんどのゴルフボールは白色なので、ゴルファーが、他人のボールを自らのボールと誤認することがある。他人のボールを打撃したゴルファーには、ペナルティが科される。
ゴルフボールが、青、赤等に着色されることもある。これらのゴルフボールは、「カラーボール」と称されている。カラーボールでは、カバー又はペイント層に多量の顔料が分散している。カラーボールは、白色ボールと容易に識別されうる。しかし、カラーボールは高級感に欠ける。カラーボールは、ゴルファーに敬遠されている。
ゴルフボールには、マークが印刷されている。マークは、ブランド及びボール番号を含む。ゴルファーは、ブランドにより、自らのボールを他人のボールと識別することができる。ゴルファーは、ボール番号によっても、自らのボールを他人のボールと識別することができる。ゴルファーは、ボールに近づき、マークに基づいてボールを識別する。遠方からでは、マークに基づく識別は困難である。
特開平6−170013号公報には、ペイント層が複合粒子を含むゴルフボールが開示されている。この複合粒子は、雲母と、この雲母を被覆する酸化チタンとからなる。このゴルフボールは、光輝性を有し、かつ偏光性の外観を呈する。光輝性及び偏光性により、ゴルフボールの高級感が達成される。
特開2000−24139公報には、カバーが二酸化チタンと共に蛍光着色剤を含むゴルフボールが開示されている。蛍光着色剤により、白色ゴルフボールに対する識別性が達成される。
特開平6−170013号公報 特開2000−24139公報
特開平6−170013号公報に開示のゴルフボールでは、前述の通り、雲母によって光輝性及び偏光性が達成されている。しかし、ゴルファーがこのゴルフボールを遠方から見たとき、一般的な白色ボールとの識別は困難である。さらに、ゴルファーは、このゴルフボールを遠方から見つけにくい。このゴルフボールは、識別性及び視認性に劣る。
特開2000−24139公報に開示のゴルフボールでは、蛍光着色剤による彩度の向上が意図されている。しかし、二酸化チタンが彩度を阻害する。彩度の低いゴルフボールは、視認性及び識別性に劣る。カバーに二酸化チタンが配合されないか、又は少量配合されれば、高い彩度が得られる。しかし、二酸化チタンが少量であるカバーは、隠蔽力に劣る。従って、コアの色がボール表面に露呈する。さらに、二酸化チタンが少量である場合、ディンプルの輪郭は不鮮明である。カバーにおける二酸化チタンの量が少ないゴルフボールは、高級感に劣り、かつゴルファーに違和感を与える。
本発明の目的は、ゴルファーに違和感を与えず、高級感があり、しかも視認性及び識別性に優れたゴルフボールの提供にある。
本発明に係るゴルフボールは、球状の本体と、この本体を覆うペイント層とを備える。この本体は、コアとこのコアを覆うカバーとを有する。このカバーは、酸化チタンを含有せずかつ蛍光着色剤を含有する。本体の彩度は、25以上である。ペイント層は、偏光材料を含有する。
好ましくは、偏光材料は、核とこの核を被覆するコート層とを有する複合粒子である。この核は、雲母又は金属酸化物からなる。コート層は、酸化チタンを含有する。
ペイント層が樹脂組成物からなる場合、偏光材料の量は、この樹脂組成物の基材樹脂100質量部に対して2質量部以上30質量部以下である。
本発明に係るゴルフボールでは、カバーが酸化チタンを含有せずかつ蛍光着色剤を含有するので、高い彩度が達成される。ペイント層の偏光材料により、偏光性が達成される。このゴルフボールは、視認性及び識別性に優れる。このゴルフボールでは、偏光材料が隠蔽力を発揮する。従って、コアの色が露呈せず、しかもディンプルの輪郭が鮮明である。このゴルフボールは、高級感があり、しかもゴルファーに違和感を与えない。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボールの一部が示された断面図である。 図2は、図1のゴルフボールの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のゴルフボールのペイント層に配合される複合粒子が示された断面斜視図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係るゴルフボール2が示された模式的断面図である。図2は、図1のゴルフボール2の一部が示された拡大断面図である。このゴルフボール2は、球状の本体4、マーク層6及びペイント層8を備えている。マーク層6は、この本体4の表面に形成されている。ペイント層8は、本体4及びマーク層6を覆っている。本体4は、球状のコア10と、このコア10を覆うカバー12とからなる。このゴルフボール2は、その表面にディンプル14及びランド16を備えている。図1では、マーク層6及びペイント層8の図示が省略されている。ゴルフボール2が、カバー12とマーク層6との間に、他のペイント層を備えてもよい。
コア10は、ゴム組成物が架橋されることによって形成されている。ゴム組成物の基材ゴムとしては、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び天然ゴムが例示される。好ましくは、架橋には共架橋剤が用いられる。好ましくは、ゴム組成物は、有機過酸化物を含む。コア10が2以上の層から構成されてもよい。
カバー12は、樹脂組成物からなる。熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂が、カバー12に用いられうる。典型的な樹脂は、アイオノマー樹脂及びポリウレタンである。カバー12が、スチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー、ポリエステルエラストマー及びポリオレフィンエラストマーを含んでもよい。
カバー12は、蛍光着色剤を含んでいる。この蛍光着色剤に紫外線が照射されると、可視光が発せられる。この可視光により、本体4の高い彩度が達成されうる。ピンク蛍光着色剤、イエロー蛍光着色剤、オレンジ蛍光着色剤、ブルー蛍光着色剤等が用いられうる。蛍光着色剤の具体例としては、DAYGLO社の商品名「DG−R428(ピンク)」、「ZQ−11(ピンク)」、「ZQ−13(赤橙)」、「ZQ−14(オレンジ)」、「ZQ−15(オレンジ)」、「ZQ−17(イエロー)」及び「ZQ−19(青)」が例示される。2種以上の蛍光着色剤が併用されてもよい。
本体4の彩度Sは、25以上である。この本体4を備えたゴルフボール2は、視認性及び識別性に優れる。この観点から、彩度Sは30以上がより好ましく、35以上がさらに好ましく、38以上が特に好ましい。視認性及び識別性の観点から、本体4の明度Lは60以上が好ましく、73以上がより好ましい。
本発明では、CIELAB表示系における指数L、a及びbによって、本体4及びゴルフボール2の色が表示される。指数L、a及びbは、下記数式によって算出される。
= 116(Y/Yn)1/3 − 16
= 500((X/Xn)1/3 − (Y/Yn)1/3
= 200((Y/Yn)1/3 − (Z/Zn)1/3
これら数式において、X、Y及びZはXYZ表示系における三刺激値であり、Xn、Yn及びZnは完全拡散反射面の三刺激値である。CIELAB表示系は、国際照明委員会(CIE)によって1976年に決定された規格である。日本では、「JIS Z 8729」において、CIELAB表示系が採用されている。
は、明度の指数である。a及びbは、色相及び彩度と相関する指数である。aのマイナス方向は緑方向であり、プラス方向は赤方向である。bのマイナス方向は青方向であり、プラス方向は黄方向である。彩度Sは、下記数式によって算出される。
S = ((a + (b1/2
本発明では、ミノルタ社の色彩色差計「CM−3500d」により、本体4又はゴルフボール2の指数L、a及びbが測定される。受光部が本体4又はゴルフボール2の表面に当てられ、測定がなされる。光源には、「標準の光D65」が採用される。この光源の色温度は、6504kである。分光感度としては、「2°視野」が採用される。
蛍光着色剤の量は、その種類に応じ、25以上の彩度が達成されるように、適宜決定される。前述のDG−R428が配合される場合、その量は、カバー12の基材樹脂100質量部に対して0.01質量部以上0.10質量部以下が好ましい。
カバー12は、酸化チタンを含有していない。このカバー12では、酸化チタンに起因する彩度の阻害が生じない。このカバー12では、蛍光着色剤の効果が十分に発揮される。
カバー12には、必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、蛍光増白剤等が適量配合される。カバー12に、蛍光着色剤以外の着色剤が、少量配合されてもよい。カバー12の厚みは、0.1mm以上3.5mm以下である。
マーク層6は、インク組成物からなる。このインク組成物は、基材樹脂と顔料とを含む。基材樹脂の具体例としては、エポキシ樹脂、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリウレタンポリオール及びニトロセルロースが例示される。マーク層6の色は、カバー12の色とは異なる。マーク層6により、メーカー名、ブランド、ボール番号等が表示される。
マーク層6は、カバー12の表面に印刷が施されることにより形成される。パッド印刷、刻印式印刷、インクジェット式印刷、転写フィルム式印刷等が、採用されうる。生産性の観点から、パッド印刷が好ましい。
ペイント層8は、カバー12又はマーク層6を覆っている。ペイント層8により、マーク層6が保護される。ペイント層8は、塗料の塗布によって形成されている。静電塗装、スプレーガン塗装、刷毛塗り等が、採用されうる。塗料の基材樹脂としては、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステル、アクリル樹脂、セルロース樹脂等が例示される。ペイント層8の耐久性の観点から、二液硬化型ポリウレタンが好ましい。
二液硬化型ポリウレタンは、主剤と硬化剤との反応によって得られる。ポリオール成分を含有する主剤とポリイソシアネート(ポリイソシアネート誘導体を含む)を含有する硬化剤との反応によって得られる二液硬化型ポリウレタンが好ましい。
主剤のポリオール成分としてウレタンポリオールが用いられることが、好ましい。ウレタンポリオールは、ウレタン結合と、少なくとも2以上のヒドロキシル基を有する。好ましくは、ウレタンポリオールは、その末端にヒドロキシル基を有する。ウレタンポリオールは、ポリオール成分のヒドロキシル基がポリイソシアネートのイソシアネート基に対してモル比で過剰になるような割合で、ポリオールとポリイソシアネートとが反応させられることによって得られうる。
ウレタンポリオールの製造に使用されるポリオールは、複数のヒドロキシル基を有する。重量平均分子量が50以上2000以下、特には100以上1000以下のポリオールが好ましい。低分子量のポリオールとして、ジオール及びトリオールが挙げられる。ジオールの具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールが挙げられる。トリオールの具体例としては、グリセリン、トリメチロールプロパン及びヘキサントリオールが挙げられる。高分子量のポリオールとして、ポリオキシエチレングリコール(PEG)、ポリオキシプロピレングリコール(PPG)及びポリオキシテトラメチレングリコール(PTMG)のようなポリエーテルポリオール;ポリエチレンアジぺート(PEA)、ポリブチレンアジペート(PBA)及びポリヘキサメチレンアジペート(PHMA)のような縮合系ポリエステルポリオール;ポリ−ε−カプロラクトン(PCL)のようなラクトン系ポリエステルポリオール;ポリヘキサメチレンカーボネートのようなポリカーボネートポリオール;並びにアクリルポリオールが挙げられる。2種以上のポリオールが併用されてもよい。
ウレタンポリオールの製造に使用されるポリイソシアネートは、複数のイソシアネート基を有する。ポリイソシアネートの具体例としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,4−トルエンジイソシアネートと2,6−トルエンジイソシアネートの混合物(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,5−ナフチレンジイソシアネート(NDI)、3,3’−ビトリレン−4,4’−ジイソシアネート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)及びパラフェニレンジイソシアネート(PPDI)のような芳香族ポリイソシアネート;4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)、水素添加キシリレンジイソシアネート(HXDI)及びイソホロンジイソシアネート(IPDI)のような脂環式ポリイソシアネート;並びにヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のような脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。2以上のポリイソシアネートが併用されてもよい。耐候性の観点から、TMXDI、XDI、HDI、HXDI、IPDI及びH12MDIが好ましい。
ウレタンポリオール生成のためのポリオールとポリイソシアネートとの反応では、既知の触媒が用いられうる。典型的な触媒は、ジブチル錫ジラウリレートである。
ウレタンポリオールに含まれるウレタン結合の比率は、0.1mmol/g以上5mmol/g以下が好ましい。この比率が0.1mmol/g以上であるウレタンポリオールにより、ペイント層8の耐擦傷性が達成されうる。この比率が5mmol/g以下であるウレタンポリオールにより、ペイント層8のカバー12への追従性が達成されうる。追従性に優れたペイント層8では、ゴルフボール2が繰り返し打撃されたときのクラックが生じにくい。原料となるポリオールの分子量の調整により、ウレタン結合の比率が上記範囲に設定されうる。ポリオールとポリイソシアネートとの配合比率の調整によっても、ウレタン結合の比率が上記範囲に設定されうる。
主剤と硬化剤との反応に要する時間が短いとの観点から、ウレタンポリオールの重量平均分子量は4000以上が好ましく、4500以上がより好ましい。ペイント層8のカバー12との密着性の観点から、重量平均分子量は10000以下が好ましく、9000以下がより好ましい。
ペイント層8のカバー12との密着性の観点から、ウレタンポリオールの水酸基価(mgKOH/g)は15以上が好ましく、73以上がより好ましい。主剤と硬化剤との反応に要する時間が短いとの観点及びクラックの抑制の観点から、水酸基価は130以下が好ましく、120以下がより好ましい。
主剤が、ウレタンポリオールとともに、ウレタン結合を有さないポリオールを含有してもよい。ウレタンポリオールの原料である前述のポリオールが、主剤に用いられうる。ウレタンポリオールと相溶可能なポリオールが好ましい。主剤と硬化剤との反応に要する時間が短いとの観点から、主剤におけるウレタンポリオールの比率は、固形分換算で、50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。理想的には、この比率は100質量%である。
硬化剤は、ポリイソシアネート又はその誘導体を含有する。ウレタンポリオールの原料である前述のポリイソシアネートが、硬化剤に用いられうる。
ペイント層8の塗料は、偏光材料としての複合粒子を含んでいる。この複合粒子は、ペイント層8に分散している。図3は、この複合粒子18の断面斜視図である。この複合粒子18は、核20とコート層22とからなる。核20は、雲母からなる。コート層22は、酸化チタンからなる。ペイント層8に浸入した光線の一部は、コート層22において反射する。ペイント層8に浸入した光線の一部は、コート層22を通過し、核20において反射する。コート層22における反射光は、核20における反射光と干渉する。この干渉により、ゴルフボール2に光輝性が付与される。光輝性を有するゴルフボール2の外観は、従来のゴルフボールの外観とは異なる。このゴルフボール2は、視認性及び識別性に優れる。さらに、光輝性を有するゴルフボール2は、高級感に優れる。
図3に示されるように、複合粒子18はフレーク状である。フレーク状の複合粒子18では、干渉作用に方向性がある。この複合粒子18の色目は、見る角度に応じて変動する。フレーク状の複合粒子18が分散することにより、ゴルフボール2に偏光性が付与される。この偏光性により、ゴルフボール2の視認性、識別性及び高級感が達成される。
この複合粒子18の隠蔽力は、高い。前述の通り、カバー12は酸化チタンを含まないが、複合粒子18によりコア10の色の露呈が抑制される。しかも、複合粒子18により、ディンプル14の輪郭がゴルファーに鮮明に認識される。このゴルフボール2は、ゴルファーに違和感を与えない。
酸化チタンからなるコート層22は、ゴルフボール2の光輝性に寄与する。典型的には、コート層22に二酸化チタンが用いられる。コート層22が、少量の顔料を含んでもよい。コート層22が酸化チタン以外の物質を含む場合、コート層22における酸化チタンの比率は90質量%以上、さらには95質量%以上である。コート層22の厚みは、0.1μm以上10μm以下が好ましい。
核20が金属酸化物からなってもよい。この核20は、変色しにくい。この核20は、ゴルフボール2の耐候性を阻害しない。金属酸化物は強度に優れるので、この核20はペイント層8の耐久性を阻害しない。核20が金属酸化物からなる複合粒子18は、樹脂組成物の混練のときに破損しにくい。破損の抑制により、十分な偏光性がゴルフボール2に付与される。さらに、金属酸化物の隠蔽力は高いので、違和感が抑制される。
核20の好ましい金属酸化物としては、酸化アルミニウム(Al)が例示される。酸化アルミニウムにより、十分な光輝性が付与される。酸化アルミニウムにより、ゴルフボール2の高級感が達成される。しかも、酸化アルミニウムは強度に優れる。
複合粒子18以外の偏光材料が、ペイント層8に分散してもよい。複合粒子18以外の偏光材料としては、アルミニウムフレーク及びガラスフレークが例示される。
偏光材料の粒度は、5μm以上50μm以下が好ましい。粒度が5μm以上である偏光材料により、光輝性及び偏光性が達成されうる。この観点から、粒度は10μm以上がより好ましい。粒度が50μm以下である偏光材料が用いられることにより、ペイント層8の平滑が達成される。この観点から、粒度は30μm以下がより好ましい。粒度は、株式会社堀場製作所の光散乱式粒子計数器「LA−910」によって測定された数平均粒子径である。
ペイント層8における偏光材料の量は、ペイント層8の基材樹脂100質量部に対して2質量部以上30質量部以下が好ましい。2質量部以上の偏光材料がペイント層8に分散することで、優れた光輝性が発揮される。しかも、この量が2質量部以上であるゴルフボール2では、ゴルファーがディンプル14の輪郭を鮮明に認識できる。この観点から、この量は3質量部以上がより好ましく、5質量部以上が特に好ましい。この量が30質量部以下であるペイント層8により、優れた視認性が達成されうる。しかも、この量が30質量部以下であるペイント層8では、偏光材料がペイント層8の耐久性を阻害しない。この観点から、この量は20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が特に好ましい。
塗料には、必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の添加剤が、適量配合される。ペイント層8の厚みは、3μm以上100μm以下である。ペイント層8の外側に、他のペイント層が設けられてもよい。
視認性の観点から、ゴルフボール2の明度Lは60以上が好ましく、65以上がより好ましく、70以上が特に好ましい。視認性及び識別性の観点から、ゴルフボール2の彩度は30以上がより好ましく、35以上がさらに好ましく、38以上が特に好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
100質量部のポリブタジエン(ジェイエスアール社の商品名「BR−730」)、25質量部のアクリル酸亜鉛、10質量部の酸化亜鉛、6質量部の二酸化チタン、15質量部の硫酸バリウム、0.5質量部のジフェニルジスルフィド(住友精化社)及び0.8質量部のジクミルパーオキサイド(日本油脂社)を混練し、ゴム組成物を得た。このゴム組成物を共に半球状キャビティを備えた上型及び下型からなる金型に投入し、170℃にて20分間加熱して、直径が38.9mmであるコアを得た。
45質量部のナトリウム中和型アイオノマー樹脂(デュポン社の商品名「サーリン8945」)、45質量部の亜鉛中和型アイオノマー樹脂(デュポン社の商品名「サーリン9945」)、10質量部のスチレンブロック含有熱可塑性エラストマー(三菱化学社の商品名「ラバロンSR04」)及び0.05質量部の蛍光着色剤(前述の「DG−R428」)を二軸混練押出機にて混練し、樹脂組成物を得た。上記コアを、内周面に多数のピンプルを備えたファイナル金型に投入し、コアの周囲に上記樹脂組成物を射出成形法により注入した。注入により、厚みが1.9mmであるカバーを備えた本体が得られた。カバーには、ピンプルの形状が反転した形状のディンプルが多数形成された。本体の色の測定結果が、下記の表1に示されている。この本体の表面に、研磨処理を行った。
二液硬化型ポリウレタンを基材とするクリアー塗料を、調製した。この塗料の主剤は、ポリエーテルポリオールとポリエステルポリールとの混合物である。この主剤の水酸基価は、82mgKOH/gである。この塗料の硬化剤は、ヘキサメチレンジイソシアネートである。この塗料のNCO:OH等量比は、1.3:1.0である。この塗料は、核が雲母からなりコート層が酸化チタンからなる複合粒子(メルク社の商品名「Iriodin 201」)を含んでいる。この複合粒子の量は、基材樹脂100質量部に対して10質量部である。この複合粒子はフレーク状であり、その粒度は15μmである。この塗料を、カバーにスプレーガンにて塗装した。この塗料を40℃の温度下で120分間乾燥させ、厚みが約10μmであるペイント層を得た。こうして、直径が42.7mmであり、質量が約45.4gである実施例1のゴルフボールを得た。
[実施例2から3及び比較例1]
カバーにおける蛍光着色剤の量を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から3及び比較例1のゴルフボールを得た。
[実施例4から7及び比較例2]
ペイント層における複合粒子の量を下記の表2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例4から7及び比較例2のゴルフボールを得た。
[実施例8から9及び比較例3から6]
カバーの樹脂組成物を下記表3に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例8から9及び比較例3から6のゴルフボールを得た。比較例5では、蛍光性ではない着色剤(大日精化工業社のピンク顔料、商品名「PE−D 06C539」)を配合した。
[実施例10から13]
ペイント層の組成物を下記の表4に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例10から13のゴルフボールを得た。偏光材料の詳細は、以下の通りである。
T60-20
メルク社の商品名「Xirallic T60-20 WNT Sunbeam Gold」
核:酸化アルミニウム、コート層:酸化チタン、粒度:20μm、フレーク状
T60-25
メルク社の商品名「Xirallic T60-25 WNT Cosmic Turquoise」
核:酸化アルミニウム、コート層:酸化チタン、粒度:20μm、フレーク状
MC1080RG
日本板硝子社の商品名「メタシャイン MC1080RG」
核:ガラスフレーク、コート層:酸化チタン、粒度:80μm
PM2010
ECKART社の商品名「ALOXAL PM2010」
アルミニウムフレーク、粒度:20μm
[違和感]
ゴルフクラブを持った10名のゴルファーが、各ゴルフボールの近くでアドレスした。このゴルファーに、違和感の有無を評価させた。違和感が無いと評価したゴルファーの人数に基づき、下記の格付けを行った。
A:9人以上
B:7人以上8人以下
C:4人以上6人以下
D:3人以下
この結果が、下記の表1から4に示されている。
[視認性]
芝生の上に、ゴルフボールを置いた。このボールから30m離れた地点にいる10名のゴルファーに、視認性を評価させた。ボールが見やすいと評価したゴルファーの人数に基づき、下記の格付けを行った。
A:9人以上
B:7人以上8人以下
C:4人以上6人以下
D:3人以下
この結果が、下記の表1から4に示されている。
[識別性]
各ゴルフボールを、それぞれ、コンベンショナルな白色ゴルフボールと共に芝生の上に置いた。このボールから5m離れた10名のゴルファーに、コンベンショナルなゴルフボールとの識別が可能か否か、評価させた。容易に識別できたゴルファーの人数に基づき、下記の格付けを行った。
A:9人以上
B:7人以上8人以下
C:4人以上6人以下
D:3人以下
この結果が、下記の表1から4に示されている。
[高級感]
各のゴルフボールの外観を、10名のゴルファーに評価させた。高級感があると評価したゴルファーの人数に基づき、下記の格付けを行った。
A:9人以上
B:7人以上8人以下
C:4人以上6人以下
D:3人以下
この結果が、下記の表1から4に示されている。
Figure 0005739461
Figure 0005739461
Figure 0005739461
Figure 0005739461
表1から4に示されるように、実施例のゴルフボールは、全ての評価項目において優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明は、種々の構造のゴルフボールに適用されうる。
2・・・ゴルフボール
4・・・本体
6・・・マーク層
8・・・ペイント層
10・・・コア
12・・・カバー
18・・・複合粒子
20・・・核
22・・・コート層

Claims (7)

  1. コア及びこのコアを覆うカバーを有する球状の本体と、この本体を覆うペイント層とを備えており、
    上記カバーが、酸化チタンを含有せず、かつ蛍光着色剤を含有しており、
    上記本体の彩度が25以上であり、
    上記本体の明度が60以上であり、
    上記蛍光着色剤が、ピンク蛍光着色剤又はオレンジ蛍光着色剤であり、
    上記カバーが、上記本体の彩度が25以上となる量の蛍光着色剤を含有しており、
    上記ペイント層が偏光材料を含有しているゴルフボール。
  2. 上記偏光材料が、核とこの核を被覆するコート層とを有する複合粒子であり、
    上記核が雲母又は金属酸化物からなり、このコート層が酸化チタンを含有する請求項1に記載のゴルフボール。
  3. 上記ペイント層が樹脂組成物からなり、上記偏光材料の量がこの樹脂組成物の基材樹脂100質量部に対して2質量部以上30質量部以下である請求項1又は2に記載のゴルフボール。
  4. 上記ゴルフボールの明度が60以上である請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
  5. 上記蛍光着色剤が、ピンク蛍光着色剤である請求項1から4のいずれかに記載のゴルフボール。
  6. 上記カバーが樹脂組成物からなり、この樹脂組成物が100質量部の基材樹脂と0.01質量部以上0.10質量部以下のピンク蛍光着色剤とを含む請求項5に記載のゴルフボール。
  7. 上記本体の明度が76.4以下である請求項5又は6に記載のゴルフボール。
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