JP5738449B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。
生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品の横漏れを防止するためには、吸収性物品やその吸収体の幅を広く構成して吸収容量を増やすことが考えられる。しかし、単に吸収体の幅を広げた場合には、ショーツ等の衣類のクロッチ部の側縁から吸収体の側部が延出して、ウイング部をクロッチ部に巻きつけるようにして固定する際の作業性が悪くなったり、クロッチ部からはみ出した部分にヨレが生じて着用感を悪化させる恐れがある。ヨレは、フィット性等の性能向上の目的で発生させる変形ではなく、意図しない変形である。
また、吸収体にスリットや開口を形成する技術が知られている。
例えば、特許文献1には、吸収体における、周辺を除く部分に、所定の長さを有する4列以上のスリットを所定の間隔で形成することが記載されている。
また、特許文献2には、表面シートと液吸収層とが接合された接合パターンで囲まれた低剛性部に、複数の切込み部を形成することが記載されている。
特開昭63−18122号公報 特開2006−081558号公報
本発明者らは、吸収体にスリットを分散状態に形成して、吸収体の柔軟性を高めることを検討したが、吸収体にスリットを形成すると、ウイング部を引っ張りながらクロッチ部に固定した際に、スリットが開口して、表面シートが吸収体から離れて吸収阻害を起こすため、吸収体へスムーズに移行しない排泄液が表面シートに残って、着用者に湿潤感を与えたり、液溜まりができて表面シートの表面を液が流れて液漏れしやすくなるといった不都合が生じることが判った。
特許文献1には、吸収体に形成するスリットに関し、吸収体の長手方向に沿ってスリットを形成したものと、幅方向に沿ってスリットを形成したものがそれぞれ別個に開示されているが、長手方向に沿うスリットについては、吸収体の略全長に亘って連続的に形成されている。吸収体に、その長手方向に沿うようにスリットを設けたとしても、吸収性物品の長手方向に延びる皺が生じ易く、その皺によって、着用者が違和感を覚えたり、漏れが誘発される恐れがある。
特許文献2の技術は、低剛性部を表面シートで補強し、液吸収層の強度を保てるようにする技術である。特許文献2にも、ウイング部を用いて固定する際の作業性や着用感を高めつつ、スリットの開口による不都合を防止する方法は記載されていない。
従って本発明は、従来技術が有する解決課題を解決し得る吸収性物品に関する。
本発明は、液保持性の吸収体並びに該吸収体の肌対向面側に配置された表面シート及び該吸収体の非肌対向面側に配置された裏面シートを具備し、着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部と、該排泄部対向部より着用者の腹側に配される前方部と、該排泄部対向部より着用者の背側に配される後方部とを有する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記排泄部対向部の縦方向に沿う両側部それぞれから横方向の外方に延出する一対のウイング部を有しており、前記吸収体は、前記排泄部対向部に、前記縦方向に沿う縦スリットが、前記縦方向及び前記横方向の両方向に分散した状態に形成された排泄部スリット領域を有し、該排泄部スリット領域における前記横方向及び縦方向の中央部に、前記縦スリットが複数分散した状態に配置された中央スリット領域を有しており、前記吸収性本体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した縦溝が形成されており、前記吸収体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記縦溝と重なる部分を有する縦スリット及び該縦溝よりも外方に位置する縦スリットを有している吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、ウイング部を用いて固定する際の作業性や着用感を高めることができるとともに、スリットの開口による湿潤感や液漏れといった不都合も防止することができる。
図1(a)は、本発明の吸収性物品の一実施形態である生理用ナプキンの肌対向面側(表面シート側)を示す平面図であり、図1(b)は、その生理用ナプキンの吸収体のみを示す抽出平面図である。 図2は、図1のII−II線模式的断面図である。 図3は、図1に示す生理用ナプキンの吸収体における縦スリットと、縦溝及び横溝各々との位置関係を示す平面図である。 図4は、排泄部スリット領域における縦スリットの好ましい配置を示す吸収体の部分拡大平面図である。 図5は、排泄部スリット領域における縦スリットの他の配置を示す吸収体の部分拡大平面図である。 図6は、縦溝、前方横溝及び後方横溝の好ましい構成を示す拡大平面図である。 図7(a)〜図7(d)は、吸収性シートの折り畳み方の別の例を示す補助吸収体の模式断面図である。 図8(a)及び図8(b)は、本発明で採用し得る吸収体の縦スリットの配置の他の例を示す吸収体の一部拡大模式平面図である。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である生理用ナプキンに基づき図面を参照して説明する。本実施形態のナプキン1は、図1及び図2に示すように、液保持性の吸収体4並びに該吸収体4の肌対向面側に配置された表面シート2及び該吸収体4の非肌対向面側に配置された裏面シート3を具備する吸収性本体5を備え、着用者の前後方向に相当する縦方向Xとこれに直交する横方向Yとを有する。
尚、本明細書において、肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収性本体5)における、吸収性物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、吸収性物品又はその構成部材における、吸収性物品の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。また、縦方向Xは、吸収性物品(吸収性本体)の長手方向に一致し、横方向Yは、吸収性物品(吸収性本体)の幅方向(長手方向に直交する方向)に一致する。
吸収性本体5は、着用時に着用者の液排泄部(膣口等)に対向配置される排泄部対向部Bと、着用時に排泄部対向部Bよりも着用者の腹側(前側)に配される前方部Aと、着用時に排泄部対向部Bよりも着用者の背側(後側)に配される後方部Cとを縦方向Xに有している。
ナプキン1は、吸収性本体5に加えて更に、吸収性本体5における排泄部対向部Bの縦方向Xに沿う両側部それぞれから横方向Yの外方に延出する一対のウイング部7,7を有している。
尚、本発明の吸収性物品において、排泄部対向部は、吸収性物品の縦方向(吸収性物品の長手方向、図中のX方向)においてウイング部を有する領域(ウイング部の縦方向一方側の付け根と他方側の付け根とに挟まれた領域)である。
図2に示すように、表面シート2は、吸収体4の肌対向面の全域を被覆し、更に吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出している。一方、裏面シート3は、吸収体4の非肌対向面の全域を被覆し、更に吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出して、後述するサイドシート10と共にサイドフラップ部6を形成している。裏面シート3とサイドシート10とは、吸収体4の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。表面シート2及び裏面シート3それぞれと吸収体4との間は接着剤によって接合されていても良い。
本実施形態における吸収体4は、図2に示すように、吸収性シート401〜403の積層体からなり、図1及び図2に示すように、排泄部対向部Bに多層部42を有している。多層部42は、図2に示すように、吸収体4を構成する吸収性シートの積層枚数が、その周囲に位置する部分より多い部分である。本実施形態における多層部42は、その周囲に位置する部分よりも厚みも厚く、排泄部対向部Bに、表面シート2側(ナプキン1の肌対向面側)に突出した隆起部を形成している。また、吸収体4は、吸収体4の外形を形成する主吸収体40と、主吸収体40の一部に重ねて配された主吸収体40より小型の補助吸収体41とを有している。主吸収体40は、平面視において角が丸みを帯びた略矩形形状で且つ前方部Aから排泄部対向部Bを経て後方部Cに亘って延びる2枚の同形同大の吸収性シート401,402からなり、補助吸収体41は、平面視において略矩形形状であり、排泄部対向部Bからその近傍の後方部Cに亘って配されている。補助吸収体41は、1枚の吸収性シート403を折り畳んで2層構造としたものであり、主吸収体40を構成する2枚の吸収性シート401,402間に配されている。主吸収体40の一部に補助吸収体41を配することで、吸収体4の一部の吸収容量を容易且つ効率的に増大させることができる。補助吸収体41は、主吸収体40を構成する2枚の吸収性シート401,402間に配置するのに代えて、主吸収体40を構成する上側の吸収性シート401の肌対向面側に積層しても良いし、主吸収体40を構成する下側の吸収性シート402の非肌対向面側に積層しても良い。また、吸収性シート間は、接合されていなくても良いし、まばらに散布した接着剤等によって接着されていても良い。
吸収性本体5の肌対向面(表面シート2の肌対向面)における縦方向Xに沿う両側部には、図1及び図2に示すように、平面視において吸収体4の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、一対のサイドシート10,10が吸収性本体5の縦方向Xの略全長に亘って配されている。一対のサイドシート10,10は、それぞれ、排泄部対向部Bに位置する線状の第1接合線11と、該第1接合線11の縦方向Xの前後(前方部A及び後方部C)に位置する線状の第2接合線12とで吸収性本体5(表面シート2)に接合されている。第1接合線11は、平面視において横方向Yの外方に向けて凸の曲線状であり、第2接合線12は、平面視において縦方向に交差するように延びる線状(ジグザグ線状)である。サイドシート10は、撥水性の不織布からなる。このように、サイドシート10が接合線11,12にて吸収性本体5の肌対向面(表面シート2)に接合されていると、図2に示すように、接合線11,12よりも横方向Yの内方に、サイドシート10と表面シート2とで画成される空間部Pが形成される。この空間部Pは、吸収性本体5の横方向Yの中央に向けて開口しているので、横方向Yの中央から外方へ流れる経血等の排泄液は空間部Pに収容されるようになり、結果として排泄液の漏れが効果的に防止される。
サイドフラップ部6は、図1に示すように、排泄部対向部Bにおいて横方向Yの外方に向かって大きく張り出しており、これにより吸収性本体5の縦方向Xに沿う左右両側に、一対のウイング部7,7が延設されている。また、表面シート2及び裏面シート3は、図1に示すように、吸収体4の縦方向Xの前端及び後端それぞれから縦方向Xの外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されてエンドシール部を形成している。
ウイング部7は、ショーツ等の着衣のクロッチ部の非肌対向面側に折り返されて用いられるものである。ウイング部7は、図1に示すように、平面視において、下底(上底よりも長い辺)が吸収性本体5の側部側に位置する略台形形状を有している。ウイング部7の非肌対向面には、該ウイング部7(ナプキン1)をショーツ等の着衣(図示せず)に固定するウイング部粘着部(図示せず)が形成されており、このウイング部粘着部によって、使用時に、着衣のクロッチ部の非肌対向面(外面)側に折り返されたウイング部7を、該クロッチ部に粘着固定できるようになされている。また、吸収性本体5の非肌対向面にも、吸収性本体5を、ショーツ等の着衣に固定するための本体粘着部(図示せず)が形成されている。
図1及び図2に示すように、吸収性本体5の肌対向面(表面シート2の肌対向面)には、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した線状溝が形成されている。前記線状溝は、表面シート2及び吸収体4とが一体的に加圧されて形成されたエンボス溝であり、排泄部対向部Bを縦方向Xに延びる一対の縦溝51,51と、前方部Aに位置し、それぞれ横方向Yに延びる前方横溝52及び第2前方横溝53と、後方部Cに位置し、それぞれ横方向Yに延びる後方横溝54及び第2後方横溝55を有している。線状溝は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工(いわゆるエンボス加工)、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。線状溝においては、表面シート2及び吸収体4との間が、図示しないが、接着剤を介して圧着されるか、あるいは熱融着等により一体化(結合)している。表面シート2と吸収体4との間が結合しているという表現には、表面シート2と吸収体4との間にセカンドシート等の他のシートが介在し、その表面シートと当該他のシートとが接合され、更に当該他のシートと吸収体4とが接合(結合)している場合も含まれる。
このような線状溝は、吸収体4の平面方向の液の拡散を抑制して、ナプキン1の周囲から液漏れを効果的に防止することができる。線状溝の幅(長さ方向と直交する方向の長さ)及び深さは、この種の吸収性物品における線状溝と同様に設定すれば良い。また、線状溝における「線状」とは、溝(凹陥部)の形状が平面視において直線に限られず、曲線を含み、各線は、連続線でも破線でも良い。例えば、線状溝は、不連続な多数の点エンボスのなす列から構成されていても良い。なお、本実施形態のナプキン1は、図1に示すように、吸収性本体5を横方向Yに二分する中心線(図示せず)に対して左右対称に形成されている。
縦溝51は、図1に示すように、吸収性本体5を横方向Yに二分する中心線(図示せず)を挟んで一対形成されており、これら一対の縦溝51,51は、該中心線を基準として左右対称に形成されている。一対の縦溝51,51は、それぞれ、排泄部対向部Bのみならず、排泄部対向部Bから前方部A及び後方部Cにも延びており、排泄部対向部Bにおいては、多層部42の横方向Yの外方を縦方向Xに延びている。また、本実施形態のナプキン1では、縦溝51は、前方部A及び後方部C各々から排泄部対向部Bに向かって横方向内側へ窪む曲線形状となっている。このため、一対の縦溝51,51の間隔は、排泄部対向部Bの縦方向中央付近で最も狭く、前方部A及び後方部Bに、間隔が最も広い部分を有する。
前方横溝52及び第2前方横溝53は、平面視して吸収性本体5の縦方向Xの前端に向けて凸状に湾曲しており、また、後方横溝54及び第2後方横溝55は、平面視して吸収性本体5の縦方向Xの後端に向けて凸状に湾曲している。横溝52〜55のそれぞれの凸の頂部は、吸収性本体5の横方向Yの中央に位置している。一対の縦溝51,51と第2前方横溝53及び第2後方横溝55とは、それらの長さ方向の端部において繋がっており、それにより、吸収性本体5の肌対向面に平面視環状の溝が形成されている。
本実施形態のナプキン1における吸収体4は、図1及び図3に示すように、排泄部対向部Bに、縦方向Xに沿う縦スリット43が、縦方向X及び横方向Yの両方向に分散した状態に形成された排泄部スリット領域Sを有している。縦スリット43は、排泄部対向部Bにおける多層部42と、多層部42以外の部位の双方に形成されている。また、排泄部スリット領域Sは、排泄部対向部Bのみならず、前方部Aの一部及び後方部Cの一部に亘っている。
縦スリット43は、吸収体4をその厚み方向に亘って切り込みを入れて形成されたものであり、実質的に幅を有していない切り込みから形成されているか、又は好ましくは1.0mm以下の細幅の空間となっている。縦スリット43が幅を有している場合、当該幅とは、縦スリット43の延びる方向と直交する方向における該縦スリット43の長さのことをいう。
縦スリット43は、図2に示すように、吸収体4を構成する吸収性シートの積層体を貫通していることが好ましい。縦スリット43は、吸収体4の上下に配される表面シート2及び裏面シート3には形成されておらず、表面シート2と吸収体4との間に配されることのある不織布からなるセカンドシート(図示せず)にも形成されていないことが好ましい。
また、本実施形態のナプキン1における吸収体4は、排泄部スリット領域Sにおける横方向Y及び縦方向Xの中央部に、縦スリット43が複数分散した状態に配置された中央スリット領域S1を有している。中央スリット領域S1は、横方向Yにおいて、一対の縦溝51,51間に位置し、縦方向Xにおいて、前方横溝52と後方横溝54との間に位置する領域である。言い換えると、中央スリット領域S1の左右両外側に縦溝51,51が、前後外方に前方横溝52及び後方横溝54が位置している。また、本実施形態においては、中央スリット領域S1は多層部42と同じ範囲である。本実施形態における前方横溝52は、図3に示すように、前方部Aに位置し、後方横溝54は後方部Cに位置する。また、前方横溝52は、多層部42の前端より前方に位置し、後方横溝54は、多層部42の後端より後方に位置している。
排泄部スリット領域Sにおける縦スリット43の配置は、縦スリット43が、縦方向X及び幅方向Yの両方向に分散されている配置であれば、特に制限されないが、図1(b)に示すように、ナプキン1(吸収性物品)の縦方向Xに沿って直列した複数の縦スリット43からなる縦列Lが、横方向Yに複数列形成されているとともに、該横方向に互いに隣り合う縦列における縦スリット43の縦方向Xの位置が一致していない配置が好ましい。
図4に、排泄部スリット領域Sにおける縦スリットの好ましい配置の例を示した。中央スリット領域S1には、4本以上のスリットが分散配置されていることが好ましい。
図4(a)及び(b)に示す配置においては、ナプキン1の横方向Yに離間した複数本の縦スリット43からなるスリット列R1,R2が、ナプキン1の縦方向Xに複数列形成されている。図4には、横方向Yに離間した2本の縦スリット43からなるスリット列R1と、横方向Yに離間した3本の縦スリット43からなるスリット列R2とが、縦方向Xに交互に形成されている例を示したが、本発明における中央スリット領域S1には、最低、横方向Yに離間した2本の縦スリットからなるスリット列が縦方向Xに2列形成されていることが好ましい。また、中央スリット領域S1には、スリット列が、縦方向Xに3列以上形成されていることが好ましく、4列以上がより好ましく、5列以上が更に好ましい。また、個々のスリット列に含まれる横方向Xに離間した縦スリットの本数は、好ましくは2本以上であり、より好ましくは3本以上である。
排泄部スリット領域Sの縦方向Xには、中央スリット領域S1に含まれるスリット列に加えて、中央スリット領域S1の縦方向Xの前後それぞれに、1列又は2以上のスリット列を有することが好ましい。
図4に示した縦スリットの好ましい配置の例においては、ナプキン1の縦方向Xに隣り合うスリット列間には、間隔Pを有しない。即ち、縦方向Xに隣り合う2つのスリット列R1,R2間には、図5(a)に示すような間隔Pは設けない。隣り合うスリット列間に間隔Pを有しないという表現には、図4(a)に示すように、隣り合うスリット列のスリット43の端部どうしの位置が一致している場合と、図4(b)に示すように、隣り合うスリット列が、縦方向Xにおいて一部重複している場合とが含まれる。図4(b)に示すように、2本のスリット列を互いの一部を重複させた状態で縦方向Xに配置する場合、その重複させる長さL1は、スリット列を構成する縦スリットの同方向Xの長さL2の20%以下であることが好ましく、10%以下であることが好ましい。
図4に示した縦スリットの好ましい配置の例においては、ナプキン1の縦方向Xに隣り合うスリット列のスリットの位置が、吸収性物品の横方向Yにずれている。図4(a)及び図4(b)に示すように、縦方向Xに隣り合う2つのスリット列R1,R2における縦スリット43は、一方のスリット列R1のスリット43が、他方のスリット列R2のスリット43間の中央部に位置することが好ましいが、一方のスリット列R1のスリット43が、他方のスリット列R2のスリット43間における何れか一方の側に偏倚させて形成されていても良い。図5(b)は、縦方向Xに隣り合うスリット列R1,R2のスリットの位置が、横方向Yにずれていない例を示す図である。
なお、図5(a)に示す例のように、ナプキン1の縦方向Xに隣り合うスリット列間に間隔Pを設ける場合、間隔Pは、スリット列を構成する縦スリット43の縦方向Xの長さL2の50%以下であることが好ましく、35%以下であることが更に好ましい。また、5%以上であることが好ましく、10%以上であることが更に好ましい。
本実施形態のナプキン1の吸収体4は、図1及び図3に示すように、排泄部スリット領域Sの両側部、より詳細には中央スリット領域S1の左右両外側それぞれに、縦溝51と重なる部分を有する複数の縦スリット43a〜43eを有している。具体的には、縦溝51とほぼ全長で重なるスリット43a及び43cと、縦溝51と一部で重なっているスリット43b、43d、43eとが存在する。より具体的には、本実施形態のように、縦溝51が複数の曲率を有する曲線形状で構成されている場合、曲率の大きい部分ではスリット43aのように、縦溝51の曲線部がスリットの前後を斜め方向に横断するようにしながら、そのほぼ全長で重なるようになっており、一方、曲率の小さい部分では、スリット43cのように、縦溝51の縦方向とスリットの長手方向がほぼ一致するようにして、スリットの全長で重なるようになっている。
また、本実施形態のナプキン1の吸収体4は、図1及び図3に示すように、中央スリット領域S1の左右両外側それぞれに、縦溝51より外方に位置して、縦溝51とは重ならない縦スリット43f,43gを有している。また、ナプキン1の縦方向における中央スリット領域S1より前方に前方横溝52と交差する縦スリット43hを有し、ナプキン1の縦方向における中央スリット領域S1より後方に後方横溝54と交差する縦スリット43iを有している。
縦溝51と重なるスリットを配置することで、ナプキン1の横方向Yにおいて縦溝51より外側のスリット及び該縦溝51より内側のスリット(中央スリット領域S1のスリット)の双方の開口を適度に抑えることができる。また、縦溝51と重なるスリットは、縦溝51より外側の領域に発生するヨレからの影響を、縦溝51より内側の領域に伝えることを抑えることによって、中央スリット領域S1の柔軟性や、物品の体への沿い易さを、維持することができる。一方で、当該構成によって、ナプキン1の縦方向Xに沿う両側部のフィット性とウイング部の操作性の両方を向上させるこができる。これらの効果が一層確実に奏されるようにする観点からは、縦スリット43と縦溝51は、スリットの全長が重なっているより、部分的に重なっている場合の方が好ましい。その点から、中央スリット領域S1内の縦溝51は、縦スリット43と並行な直線的な形状より、曲線部や屈曲部を有する波線状や図3に示すような緩やかな傾斜部を有した溝形状がよい。
本実施形態のナプキン1によれば、吸収体4が、排泄部対向部Bに、縦方向に沿う複数の縦スリット43が、縦方向X及び横方向Yの両方向に分散した状態に形成された排泄部スリット領域Sを有するとともに、吸収体4の両側部に、縦溝51,51の位置よりも外方に位置する、縦溝51とは重ならない縦スリット43f,43gを有するため、ウイング部7,7を、ショーツ等の衣類のクロッチ部に巻きつけるようにして固定する際に、吸収体4の側部が、各部の縦スリットによって柔軟に変形するため、ウイング部を用いて固定する際の作業性に優れている。この際、縦溝51が縦スリット43f、43gより内側にあるので、その剛性によってスリット部分での変形し易さを向上させ、他の部位での変形を抑えることができる。また、中央スリット領域S1の両側に、縦溝51と重なる縦スリット43a〜43eを有するため、吸収体4は、横方向Yにおける、縦溝51を有する部位においても変形し易いため、ウイング7,7をショーツ等のクロッチ部に取り付ける際の操作性に一層優れている。特に、排泄部対向部Bでは、図3に示すように、縦溝51が内側に凸状の曲線形状であることが、縦溝51とは重ならない縦スリット43f,43gによるウイング7,7の操作性が向上することから好ましい。
また、本実施形態のナプキン1では、中央スリット領域S1の前後に、前方横溝52又は後方横溝54と交差した縦スリット43h及び43iを有し、更に中央スリット領域S1の両側に、縦溝51と重なる縦スリット43a〜43eを有するため、吸収体4は、縦方向Xにおける、前方横溝52及び後方横溝54を有する部位や、横方向Yにおける、縦溝51を有する部位においても変形し易いため、ウイング7,7をショーツ等のクロッチ部に取り付ける際の操作性に一層優れている。また、このような構成は、吸収体4の側部にヨレが生じることも効果的に防止でき、本実施形態のナプキン1は、着用感にも優れている。これに対して、縦溝51,51より外方に縦スリットがない場合には、吸収体4が、縦溝51の位置で大きく変形し、吸収体4の側部にヨレが生じやすくなる。
排泄部スリット領域Sは、排泄部対向部Bから前方部A及び後方部Cの少なくとも一方に延在していても良く、排泄部スリット領域Sは、前方部A及び後方部Cに位置する部分に、縦溝51と重なる縦スリットを有することも好ましい。
また、本実施形態のナプキン1においては、前方横溝52、後方横溝54及び縦溝51の各位置に、縦スリット43を交差させたり一部又は全部を重ねた状態に配置している。そのため、ナプキン1に横方向Yに張力が加わっても、各スリットの両側に、表面シート2又はその下に配されるセカンドシート等が結合していることによって、それらのスリットの開口が抑制される。また、前方横溝52、後方横溝54と交差する縦スリット43h,43iの開口が抑制されることによって、中央スリット領域S1に位置する縦スリット43の開口も、ある程度抑制される。そのため、各部の縦スリットが開口した場合に生じやすい吸収阻害を防止することができ、表面シートに残った液により着用者が湿潤感を感じたり、液漏れが生じやすくなったりすることも防止される。
上述した効果が一層確実に得る観点等から、吸収体4は、以下の一又は二以上の構成を有することが好ましい。
排泄部スリット領域Sにおける縦スリット43の長さL2(図4参照)は、好ましくは10mm以上、更に好ましくは15mm以上であり、また、好ましくは35mm以下、更に好ましくは25mm以下であり、また、好ましくは10〜35mm、更に好ましくは15〜25mmである。
排泄部スリット領域Sにおける同一スリット列内における縦スリット43の間隔L5(図4参照)は、好ましくは3mm以上、更に好ましくは7mm以上、また、好ましくは20mm以下、更に好ましくは15mm以下であり、また、好ましくは3mm以上20mm以下、更に好ましくは7mm以上15mm以下である。
排泄部スリット領域Sの横方向Yの長さL4(図1参照)は、排泄部対向部Bにおける吸収体4の同方向Yの長さの、好ましくは30%以上、更に好ましくは40%以上であり、また好ましくは85%以下、更に好ましくは75%以下である。排泄部スリット領域Sの横方向Yの長さL4は、好ましくは30mm以上、更に好ましくは40mm以上であり、また、好ましくは55mm以下、更に好ましくは45mm以下である。
図1(b)には、排泄部スリット領域Sを、縦方向X及び横方向Yのいずれについても、縦スリット43と排泄部スリット領域Sを示す一点鎖線とが重なって見難くなることを避けるため、言い換えれば、見易さの観点から便宜的に、縦スリット43が分布する範囲よりやや広い範囲として示してある。しかし、本発明における排泄部スリット領域Sは、縦スリット43が分布する範囲であり、その横方向Yの長さL4は、図1(b)に示す通り、横方向Yの両端に位置する縦スリット44の外縁間の距離である。
中央スリット領域S1の両外側のそれぞれにおいて、縦溝51と全体又は一部が重なる縦スリット43の本数は、1本でも良いが、複数本であることが好ましく、3本以上であることが更に好ましい。また、吸収体4は、縦溝51と重なる縦スリットとして、縦溝51と重なる部分と重ならない部分とを有する縦スリットを有することがウイングの操作性と吸収性を両立する点では好ましい。
また、中央スリット領域S1の両外側のそれぞれにおいて、縦溝51より外方に位置する縦スリットの本数も、1本でも良いが、複数本であることが好ましい。縦溝51より外方に位置する縦スリット43f、43gは、図2に図示されるサイドシート10の物品内側端部と縦溝51との間の領域に形成されていることが防漏効果が高まるという点で好ましい。
また、前方横溝52と交差する縦スリット43h、及び後方横溝54と交差する縦スリット43iの本数も、それぞれ、1本でも良いが、複数本であることが好ましく、3本以上であることが更に好ましい。この場合、横溝52,54と交差する縦スリット43h,43iは、横溝の長手方向両側に1本以上ずつ存在すると、ヨレ抑制効果が高いので好ましい。また、前方横溝52及び後方横溝54は、縦スリット43h又は縦スリット43iと、T字状ではなく、十字状に交差していることが好ましい。
本実施形態のナプキン1の吸収体4は、図1(b)に示すように、排泄部スリット領域Sの周囲を、スリットが存在しない環状の非スリット領域Nに囲まれている。
排泄部スリット領域Sの周囲を非スリット領域Nで囲むことで、縦スリットに沿った液のにじみによる液漏れを確実に防止することができる。
また、本実施形態のナプキン1においては、図3に示すように、中央スリット領域S1は、多層部42に形成されており、縦スリット43hが交差している前方横溝52及び縦スリット43iが交差している後方横溝54は、それぞれ、横方向Yの長さL6,L7が、該多層部42の横方向Yの長さL8より短くなっている。
前方横溝52の長さL6及び後方横溝54の長さL7を、それぞれ、多層部42の横方向Yの長さL8より短くすることで、吸収体4の幅方向中央においては、横溝52,54と交差する縦スリット43h,43iや横溝52,54間に位置する中央スリット領域S1の縦スリットの開口を抑制しつつ、側部のフィット性を良好に維持することができる。多層部42は排泄部と対向しているため、排泄液をできるだけ素早く吸収体の内部に吸収させることが好ましい。そのために多層部42上のスリットが開口しすぎて吸収阻害が起こることがないように、多層部の前後にある縦スリット43h,43iに横溝52、54を重なるように形成する。排泄液は一旦表面シートに吸収された後、吸収体へ浸透していくが、開口しすぎると表面シートと吸収体で接着していない部位が増えるため、排泄液から吸収体への液の移行がスムーズ進まない。多層部42の横方向Yの長さL8より横溝54の長さL7を短くしておくことで、使用者は、横溝52、54による硬さを感じにくいうえ、多層部以外の吸収体側部に形成された縦スリットの開口は抑制されにくくなる。結果としてウイングの操作性、装着しやすさを妨げることなく、使用中の違和感がない。
前方横溝52の長さL6及び後方横溝54の長さL7は、それぞれ、多層部42の横方向Yの長さL8に対する割合が、好ましくは90%以下、更に好ましくは85%以下であり、また、好ましくは50%以上、更に好ましくは60%以上である。
多層部42の前記長さL8が、縦方向Xにおいて一定でない場合、多層部42の横方向Yの長さL8は、製品幅方向において、最も長さが小さい部位における長さとする。
また、本実施形態のナプキン1においては、図1及び図3に示すように、一対の縦溝51,51は、多層部42の縦方向Xの両側縁より外方に、それぞれ多層部42側に向かって凸に湾曲した形状に形成されている。
ナプキン1や吸収体の着用者に対するフィット性を向上させるためには、吸収体4の横方向Yの中央部を多層部42としてその剛性を、その両側の縦溝を形成する部分の剛性よりも高くすることが好ましいが、多層部42と縦溝51との間の距離が大きすぎると、剛性差で、多層部42と縦溝51との間の部位にヨレが生じ易くなる。これに対して、本実施形態におけるように、縦溝51を多層部42に向かって凸に湾曲した形状とすることで、そのようなヨレの発生を防止することができる。
縦溝51と多層部42とは、排泄部対向部Bにおける両者の最接近部における離間距離が、7mm以下であることが好ましく、更に好ましくは5mm以下である。
図6は、縦溝51、前方横溝52及び後方横溝54の好ましい構成を示す吸収体の模式拡大平面図である。縦溝51、前方横溝52及び後方横溝54は、それぞれ、溝内に高圧縮部56とそれより圧縮の程度が低い低圧縮部57とを有し、個々の高圧縮部56の形状が、各溝の長手方向に長い形状である。また、前方横溝52及び後方横溝54は、縦溝51よりも幅Wが広い。
縦溝51については、個々の高圧縮部56の形状を、例えば図6に示すような形状として、溝の長手方向に長い形状とすることで、ナプキン1の縦方向に沿う曲げを誘導しやすくすることができ、フィット性を一層向上させることができる。
前方横溝52及び後方横溝54については、個々の高圧縮部56の形状を、例えば図6に示すような形状として、溝の長手方向に長い形状とすることで、スリットの開口を一層確実に抑制することができ、スリットの開口による不都合を一層確実に抑制することができる。
高圧縮部56について、溝の長手方向に長い形状とは、溝に沿う方向の長さL9が、溝に直交する方向の長さL10より長いことを意味する。また、低圧縮部57は、各溝を形成するためのエンボス加工の際に直接的には押圧されていない部位であっても良いし、高圧縮部56として、図6のような長い形状のものとドットのような長い形状でない形状のものとが交互に並んでいてもよい。
更に、前方横溝52及び後方横溝54の幅Wが、縦溝51の幅Wよりも広いことにより、排泄部のスリットの開口を抑制するだけでなく排泄部のヨレも防止でき、よりウイングの操作性を向上させながら違和感を低減できるという有利な効果が奏される。
本実施形態のナプキン1の吸収体4は、図1(a)及び図2に示すように、排泄部対向部Bに多層部42を有し、排泄部スリット領域S及び中央スリット領域S1は、その多層部42を含む領域に形成されている。このことに起因して、より漏れ防止効果を高めることと身体と動きにあったフィット性が得られるという有利な効果が奏される。
図示していないが、ナプキン1は、吸収体4と表面シート2との間にセカンドシートを更に具備していることも好ましい。セカンドシートは、その構成繊維が合成繊維である液透過性の繊維シートであることが好ましい。セカンドシートが合成繊維で構成されていると、液の拡散性を低く抑えることができる。また、セカンドシートを構成する合成繊維は、拡散性を低く抑えるとともに、機械適合性の観点から、弱親水性である繊維であることが好ましい。セカンドシートは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフテレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン−6やナイロン−66などのポリアミド等の樹脂からなる繊維を単独で、又は2種以上を混合して形成することができる。尚、ここで言う混合とは、融点の異なる2種以上の樹脂を、芯鞘型複合繊維やサイドバイサイド型複合繊維にして用いることを含む。
セカンドシートは、高い透過性と適度な拡散性を有するシートであるため、その厚みが0.15mm以上であることが好ましく、0.2mm以上であることが更に好ましい。また0.4mm以下であることが好ましく、0.3mm以下であることが更に好ましい。厚みは、装着状態を考慮した観点から、0.5kPa荷重下において測定する。
セカンドシートとしては、交差した合成繊維同士の互いの交点がエアスルー方式の熱融着によって接合されているエアスルー不織布を好ましく用いることができる。尚、エアスルー不織布以外にも、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布等であってもよい。セカンドシートがエアスルー不織布である場合には、その坪量は、15g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。
表面シート2とセカンドシートとの間、及びセカンドシートと吸収体4との間は、それぞれ、部分的に固着されていることが好ましい。またセカンドシートがない場合には、表面シート2と吸収体4との間が、部分的に固着されていることが好ましい。
これにより、スリット部での適度な開口と表面シートあるいはセカンドシートと吸収体との密着性の両方が可能となる。また、スリット以外の部位においても、表面シート2から吸収体4までの密着性が向上し、表面シート2から吸収体4への液の移行性が向上する。表面シート2とセカンドシートの密着性が向上し、液が移行しやすくなる。
部分的に固着とは、点や線からなる固着部を有し、該固着部がシート面全体に分布しており、均一に分布する必要はないが、固着するシート間を全面固着するのではないことを意味する。該固着部の面積は被固着シート全面積の10%以上60%以下程度が好ましい。具体的には、接着剤を間欠的に塗布したり、間欠的にヒートシールを施したりして、表面シート2とセカンドシートとを部分的に固着している。接着剤を間欠的に塗布する場合には、接着剤を、公知の手段、例えば、スロットコートガンを用いて間欠的に塗布したり、スパイラルスプレーガンを用いて螺旋状に塗布したり、スプレーガンを用いて間欠的に霧状に塗布したり、ドットガンを用いてドット状に塗布したりして、表面シート2とセカンドシートとの間に体液の透過性を維持した状態で、表面シート2とセカンドシートとを部分的に接着する。塗布する接着剤としては、例えば、ホットメルト接着剤が好ましく用いられる。
ホットメルト接着剤としては、スチレン系、オレフィン系等が挙げられる。スチレン系ホットメルト接着剤としては、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン共重合体(SIS)、SBSの水素添加物であるスチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SEBS)、及びこれらの2種以上をブレンドしたブレンド系ホットメルト接着剤を使用することができる。これらの中でも、タック力と凝集力のバランスが取り易い観点から、特にSISとSBSとのブレンド系ホットメルト接着剤、又はSISとSEBSのブレンド系ホットメルト接着剤が、本発明で好ましく用いられる。ホットメルト接着剤の塗布量は、3g/m2以上10g/m2以下であることが好ましい。
ナプキン1における各部の形成材料について説明すると、表面シート2及び裏面シート3としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができる。表面シート2としては、例えば、親水化処理が施された各種不織布や開孔フィルム等の液透過性のシートを用いることができる。また、裏面シート3としては、液不透過性の材料や撥水性の材料を用いることができる。液不透過性の材料としては、樹脂フィルムや、微細孔を有し、透湿性を有する樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布等とのラミネート材等を用いることができ、撥水性の材料としては、スパンボンド・メルトブローン・スパンボンド等からなる多層構造の複合不織布、スパンボンド不織布、ヒートボンド不織布、エアスルー不織布等を用いることができる。
吸収体4を構成する吸収性シート401〜403としては、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間や構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状としたもの等を好ましく用いることができる。また、吸収性シートとしては、特開平8−246395号公報記載の方法にて製造された吸収性シート、気流に乗せて供給した粉砕パルプ及び吸水性ポリマーを堆積させた後、接着剤(例えば酢酸ビニル系の接着剤、PVA等)で固めた乾式シート、紙や不織布の間にホットメルト接着剤等を塗布した後高吸水性ポリマーを散布して得られた吸収性シート、スパンボンド又はメルトブロー不織布製造工程中に高吸水性ポリマーを配合して得られた吸収性シート等を用いることができる。これらの吸収性シートは、一枚を所定形状に裁断してシート状吸収体として用いることができる。吸収性シート1枚あたりの厚みとしては、好ましくは0.1mm以上、特に0.3mm以上であり、また、好ましくは2mm以下、特に1.5mm以下であることが好ましい。より具体的には、0.1mm以上2mm以下、特に0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
本発明における吸収性シートの積層体は、枚葉の吸収性シートを複数枚貼り合わせて積層したものでも良いし、一枚の吸収性シートを折り畳むと共にそれらの層間を接着して積層体としたものでも良い。また、そのような積層体を、2枚の吸収性シート間や折り畳んで2層以上とした積層体の層間に挟んだり、他の吸収性シートの肌対向面側又は非肌対向面側に積層したものであっても良い。また、吸収性シートの折り畳み方も多様な折り畳み方を採用でき、例えば、上記実施形態における補助吸収体は、吸収性シート403を、図7(a)〜図7(d)に示すような折り畳み方で折り畳んだものであっても良い。
吸収体4は、多層部42における厚みが、好ましくは0.7mm以上、更に好ましくは1mm以上であり、また、好ましくは5mm以下、更に好ましくは4mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.7mm以上5mm以下、更に好ましくは1mm以上4mm以下である。多層部42の厚みをこのような範囲とすることで、多層部42が形成されている排泄部対向部Bにおける良好な装着感と高い吸収性能を両立することが容易となる。また、本実施形態のナプキン1のように吸収性物品がウイング部を備えている場合には、装着時に排泄部対向部での吸収体のヨレを抑制しやすくなる。また、吸収体は、多層部42以外の部分における厚みが、好ましくは0.3mm以上、更に好ましくは0.5mm以上であり、また、好ましくは3mm以下、更に好ましくは2.5mm以下であり、より具体的には、好ましくは0.3mm以上3mm以下、更に好ましくは0.5mm以上2.5mm以下である。この範囲であることが、高い吸収性能と着用者の動きへの追従性を高める観点から好ましい。
また、吸収体4において、中高部42とその周辺部との境界又はその近傍における両者の厚み差(段差)は2mm以下であることが好ましく、更に1.5mm以下であることが好ましい。この目的は、排泄部対向部Bにおいて、中高部42とその周辺部分の主吸収体40のみが存在する領域との境界付近におけるヨレの発生を抑制することである。この段差が大きいと、着用中にナプキン1が着用者の動きに追従した際、段差による隙間を埋めようとするため、結果として段差の影響でヨレが生じ易くなることがあるが、該段差を前記範囲内に設定とすることで、排泄部対向部Bにおけるヨレの発生を抑える効果が高まる。前述した吸収体4の各部の厚みは下記方法により測定される。
<吸収体の厚みの測定方法>
測定対象物である吸収体を水平な場所にシワや折れ曲がりがないように静置し、5cN/cm2の荷重下での厚みを測定する。本発明における厚みの測定には、厚み計PEACOCK DIAL UPRIGHT GAUGES R5-C(OZAKI MFG.CO.LTD.製)を用いた。このとき、厚み計の先端部と測定対象物における測定部分との間に、平面視円形状又は正方形状のプレート(厚さ5mm程度のアクリル板)を配置して、荷重が5cN/cm2となるようにプレートの大きさを調整する。
また、吸収体4にスリットを形成するには、吸収性シートの積層体を、公知の切断手段により部分的に切断すれば良く、例えば、ロールの周面に、周方向に延びる切断刃が、ロールの周方向及び軸長方向に分散させて多数形成されたカッターロールと、該カッターロールの刃を受けるアンビルロールとを備えた切断装置を用いることができる。
なお、吸水性ポリマーとしては、例えば、ポリアクリル酸ナトリウム、(アクリル酸−ビニルアルコール)共重合体、ポリアクリル酸ナトリウム架橋体、(でんぷん−アクリル酸)グラフト共重合体、(イソブチレン−無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物、ポリアスパラギン酸等が挙げられる。また、吸収体4を構成する吸収性シートは、そのいずれもが吸水性ポリマーを含有する吸水性シートであることが好ましいが、吸水性ポリマーを含有する吸水性シートと、吸水性ポリマーを含有しない吸水性シートを組み合わせて、吸収体を構成する吸水性シートの積層体としても良い。
サイドシート10としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。その他の材料としては、例えば、スパンボンド不織布、スパンボンド不織布(S)とメルトブロー不織布(M)とが複合化されたシート(例えばSM、SMS、SMMS等)、ヒートロール不織布、エアスルー不織布等の撥水性(疎水性)不織布が挙げられる。特に撥水性のエアスルー不織布を用いることが、肌触りのよさと横モレ防止の点から好ましい。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。
例えば、排泄部スリット領域Sは、排泄部対向部Bのみに形成されていても良いし、排泄部対向部Bから後方部Cの一部に延在していても良いし、排泄部対向部Bから、前方部Aの一部及び後方部Cの一部に延在していても良い。また、多層部42における吸収性シートの積層数は、4枚に代えて、2枚又は3枚でも良く、5枚以上であっても良い。また、多層部42とそれ以外の部分との吸収性シートの積層枚数の差も1枚又は3枚以上であっても良い。表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した線状溝においては、前方横溝53と縦溝51、及び後方横溝55と縦溝51が互いに距離をあけて離間すること、あるいは縦溝51に分断部を形成することで完全な環状になっていなくてもよい。
また、上述したナプキン1は、縦溝51と重なる縦スリットとして、縦溝51と重なる態様が異なる5種類の縦スリット43a〜43eを有していたが、本発明の吸収性物品は、5種類の縦スリット43a〜43eのうちの、何れか1種類のみを有するものであっても良いし、任意に組み合わせた2種類のみ、3種類のみ又は4種類のみを有するものであっても良い。
図8(a)及び図8(b)は、本発明で採用し得る吸収体の縦スリットの配置の他の例を示す吸収体の一部拡大模式平面図である。
図8(a)に示す吸収体4Aは、排泄部対向領域Sの両側部、より詳細には、中央スリット領域S1の左右両方向の外方に、縦溝51と重なる部分を有する複数の縦スリット43a,43a’及び該縦溝51よりも更に外方に位置する縦スリット43fを有している。縦スリット43a,43a’は、一対の縦溝51間の間隔が最小となる部位の前後に形成されており、それぞれのほぼ全長が縦溝51と重なっている。
図8(b)に示す吸収体4Bは、排泄部対向領域Sの両側部、より詳細には、中央スリット領域S1の左右両方向の外方に、縦溝51と重なる部分を有する複数の縦スリット43e,43a,43e'及び該縦溝51よりも更に外方に位置する縦スリット43fを有している。縦スリット43aは、ほぼ全長が縦溝51と重なっている。縦スリット43e及び43e’は、一対の縦溝51間の間隔が最小となる部位の前後に形成され、それぞれの一部が縦溝51と重なっている。
また、図8(a)及び図8(b)に示す吸収体4A及び4Bは、いずれも、縦方向Xにおける中央スリット領域S1より前方に、前方横溝52と交差する縦スリット43hを有し、中央スリット領域S1より後方に後方横溝54と交差する縦スリット43iを有している。
また、吸収体として、吸収性シートからなるものに代えて、公知の任意の吸収体を用いることもできる。例えば、フラッフパルプ等の繊維の積繊体や、繊維及び吸水性ポリマーの混合積繊体からなる吸収性コアを、液透過性のコアラップシートで被覆してなるもの等を用いることもできる。液透過性のコアラップシートとしては、ティッシュペーパー等の紙、各種不織布、開孔フィルム等の透水性シートを用いることができる。
また、本発明の吸収性物品は、生理用ナプキンの他、パンティライナ(おりものシート)、失禁パッド等であっても良い。
前述した本発明の実施形態に関し、更に以下の付記(吸収性物品等)を開示する。
<1> 液保持性の吸収体並びに該吸収体の肌対向面側に配置された表面シート及び該吸収体の非肌対向面側に配置された裏面シートを具備し、着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部と、該排泄部対向部より着用者の腹側に配される前方部と、該排泄部対向部より着用者の背側に配される後方部とを有する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、前記排泄部対向部の縦方向に沿う両側部それぞれから横方向の外方に延出する一対のウイング部を有しており、前記吸収体は、前記排泄部対向部に、前記縦方向に沿う縦スリットが、前記縦方向及び前記横方向の両方向に分散した状態に形成された排泄部スリット領域を有し、該排泄部スリット領域における前記横方向及び縦方向の中央部に、前記縦スリットが複数分散した状態に配置された中央スリット領域を有しており、前記吸収性本体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した縦溝が形成されており、前記吸収体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記縦溝と重なる部分を有する縦スリット及び該縦溝よりも外方に位置する縦スリットを有している吸収性物品。
<2> 前記吸収性本体における前記中央スリット領域の前方に、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した前方横溝が前記縦方向と交差する方向に延びて形成されており、前記吸収体は、前記縦方向における前記中央スリット領域よりも前方に前記前方横溝と交差する縦スリットを有している、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3> 前記吸収性本体における前記中央スリット領域の後方に、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した後方横溝が前記縦方向と交差する方向に延びて形成されており、該吸収体は、前記前方横溝又は前記後方横溝と交差する前記縦スリットを有している前記<2>に記載の吸収性物品。
<4> 前記吸収体は、前記前方横溝と交差する前記縦スリット及び前記後方横溝と交差する前記縦スリットを有している前記<3>に記載の吸収性物品。
<5> 前記吸収体は、吸収性シートの積層体からなり、前記排泄部対向部に多層部を有し、該多層部は、その周囲に位置する部分よりも吸収性シートの積層枚数が多い部分であり、前記中央スリット領域は、該多層部に形成されており、前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、前記横方向の長さが、該多層部の前記横方向の長さより短い、前記<3>又は<4>に記載の吸収性物品。
<6> 前記縦溝、前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、溝内に高圧縮部とそれより圧縮の程度が低い低圧縮部とを有し、個々の高圧縮部の形状が、前記縦溝については、縦方向の長さが横方向の長さより長い形状、前記前方横溝及び前記後方横溝については、横方向の長さが縦方向の長さより長い形状である、前記<3>〜<5>の何れか1に記載の吸収性物品。
<7> 前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、前記縦溝より幅が広い、前記<3>〜<6>の何れか1に記載の吸収性物品。
<8> 前記吸収体は、前記排泄部スリット領域の周囲が、スリットが存在しない環状の非スリット領域に囲まれている、前記<1>〜<7>の何れか1に記載の吸収性物品。
<9> 前記縦溝は、前記前方部及び前記後方部各々から排泄部対向部に向かって横方向内側へ窪む曲線形状となっていて、一対の該縦溝の間隔は、排泄部対向部の縦方向中央付近で最も狭く、前方部及び後方部において最も広い部分を有する前記<1>〜<8>のれかに記載の吸収性物品。
<10> 前記縦溝が複数の曲率を有する曲線形状で構成されている前記<1>〜<9>の何れに記載の吸収性物品。
<11> 前記吸収体は、吸収性シートの積層体からなり、前記排泄部対向部に多層部を有し、該多層部は、その周囲に位置する部分よりも吸収性シートの積層枚数が多い部分であり、前記中央スリット領域は、該多層部に形成されており、前記一対の縦溝は、前記多層部の両側縁より外方に、該多層部側に向かって凸に湾曲した形状に形成されている、前記<1>〜<10>の何れか1に記載の吸収性物品。
<12> 前記縦溝と重なる部分を有する前記縦スリットは、前記縦溝とスリットの全長で重なるもの及び前記縦溝とスリットの一部で重なるものが混在している前記<1>〜<11>の何れに記載の吸収性物品。
<13> 前記吸収体は、該吸収体の外形を形成する主吸収体と、主吸収体の一部に重ねて配された主吸収体より小型の補助吸収体とを有している前記<1>〜<12>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<14> 前記吸収体は、前記補助吸収体を構成する1枚の吸収性シートを折り畳んだ構造のものを、主吸収体を構成する2枚の吸収性シート間に配したものである前記<13>記載の吸収性物品。
<15> 前記主吸収体を構成する1枚の吸収性シートを折り畳んで2枚の吸収性シートとした前記<14>記載の吸収性物品。
<16> 前記吸収性シートは、構成繊維同士が接着した構造のものである前記<14>又は<15>記載の吸収性物品。
<17> 前記吸収性シートは、湿潤状態の吸水性ポリマーに生じる粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを介して、構成繊維間や構成繊維と吸水性ポリマーとの間を結合させてシート状としたものである前記<14>〜<16>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<18> 吸収性シート1枚あたりの厚みは、0.1mm以上2mm以下である前記<14>〜<17>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<19> 吸収性本体の肌対向面における縦方向Xに沿う両側部には、平面視において吸収体の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、一対のサイドシートが吸収性本体の縦方向Xの略全長に亘って配され、一対のサイドシートは、それぞれ、排泄部対向部に位置する線状の第1接合線と、該第1接合線の縦方向Xの前後に位置する線状の第2接合線とで吸収性本体に接合されており、該第1接合線及び第2接合線よりも横方向の内方に、サイドシートと表面シートとで画成される空間部が形成されている前記<1>〜<18>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<20> 排泄部スリット領域における縦スリットの長さは、好ましくは10mm以上35mm以下である前記<1>〜<19>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<21> 排泄部スリット領域では、横方向に間隔をあけて配された2本以上のスリットからなるスリット列が縦方向に複数配されており、同一スリット列内における縦スリットの間隔は、3mm以上20mm以下である前記<1>〜<20>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<22> 排泄部スリット領域の横方向の長さは、排泄部対向部における吸収体の同方向の長さの、30%以上85%以下である前記<1>〜<21>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<23> 排泄部スリット領域の横方向の長さは、30mm以上55mm以下である前記<1>〜<22>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<24> 縦溝と多層部とは、排泄部対向部における両者の最接近部における離間距離が、7mm以下である前記<1>〜<23>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<25> 吸収体の多層部の厚みは0.7mm以上5mm以下である前記<1>〜<24>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<26> 多層部以外の吸収体部分の厚みは、0.3mm以上3mm以下である前記<1>〜<25>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<27> 多層部の厚みと、それより外側の部分との境目付近の厚み差は2mm以下である前記<1>〜<26>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
<28> 吸収性物品が生理用ナプキンである前記<1>〜<27>のいずれか1つに記載の吸収性物品。
1 生理用ナプキン(吸収性物品)
2 表面シート
3 裏面シート
4,4A,4B 吸収体
401〜403 吸収性シート
S 排泄部スリット領域
S1 中央スリット領域
R1,R2 スリット列
42 多層部
43 縦スリット
43a〜43e 縦溝と重なる部分を有する縦スリット
43f,43g 縦溝より外方に位置する縦スリット
43h 前側横溝と交差する縦スリット
43i 後側横溝と交差する縦スリット
5 吸収性本体
51 縦溝(線状溝)
52 前方横溝
54 後方横溝
56 高圧縮部
57 低圧縮部
6 サイドフラップ部
7 ウイング部
10 サイドシート
A 前方部
B 排泄部対向部
C 後方部
X 縦方向
Y 横方向

Claims (9)

  1. 液保持性の吸収体並びに該吸収体の肌対向面側に配置された表面シート及び該吸収体の非肌対向面側に配置された裏面シートを具備し、着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部と、該排泄部対向部より着用者の腹側に配される前方部と、該排泄部対向部より着用者の背側に配される後方部とを有する吸収性本体を備え、着用者の前後方向に相当する縦方向とこれに直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
    前記排泄部対向部の縦方向に沿う両側部それぞれから横方向の外方に延出する一対のウイング部を有しており、
    前記吸収体は、前記排泄部対向部に、前記縦方向に沿う縦スリットが、前記縦方向及び前記横方向の両方向に分散した状態に形成された排泄部スリット領域を有し、該排泄部スリット領域における前記横方向及び縦方向の中央部に、前記縦スリットが複数分散した状態に配置された中央スリット領域を有しており、
    前記吸収性本体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した縦溝が形成されており、
    前記吸収体は、前記中央スリット領域の左右両外側それぞれに、前記縦溝と重なる部分を有する縦スリット及び該縦溝よりも外方に位置する縦スリットを有している吸収性物品。
  2. 前記吸収性本体における前記中央スリット領域の前方に、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した前方横溝が前記縦方向と交差する方向に延びて形成されており、前記吸収体は、前記縦方向における前記中央スリット領域よりも前方に前記前方横溝と交差する縦スリットを有している、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性本体における前記中央スリット領域の後方に、前記表面シートと前記吸収体との間が結合した後方横溝が前記縦方向と交差する方向に延びて形成されており、前記吸収体は、前記前方横溝又は前記後方横溝と交差する前記縦スリットを有している、請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体は、前記前方横溝と交差する前記縦スリット及び前記後方横溝と交差する前記縦スリットを有している請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は、吸収性シートの積層体からなり、前記排泄部対向部に多層部を有し、該多層部は、その周囲に位置する部分よりも吸収性シートの積層枚数が多い部分であり、前記中央スリット領域は、該多層部に形成されており、前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、前記横方向の長さが、該多層部の前記横方向の長さより短い、請求項3又は4に記載の吸収性物品。
  6. 前記縦溝、前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、溝内に高圧縮部とそれより圧縮の程度が低い低圧縮部とを有し、個々の高圧縮部の形状が、前記縦溝については、縦方向の長さが横方向の長さより長い形状、前記前方横溝及び前記後方横溝については、横方向の長さが縦方向の長さより長い形状である、請求項〜5の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記前方横溝及び前記後方横溝は、それぞれ、前記縦溝より幅が広い、請求項〜6の何れか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収体は、前記排泄部スリット領域の周囲が、スリットが存在しない環状の非スリット領域に囲まれている、請求項1〜7の何れか1項に記載の吸収性物品。
  9. 前記吸収体は、吸収性シートの積層体からなり、前記排泄部対向部に多層部を有し、該多層部は、その周囲に位置する部分よりも吸収性シートの積層枚数が多い部分であり、前記中央スリット領域は、該多層部に形成されており、前記一対の縦溝は、前記多層部の両側縁より外方に、該多層部側に向かって凸に湾曲した形状に形成されている、請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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