JP5737743B2 - 生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の変化評価方法及びこの方法に用いられるマイクロ波空洞共振器 - Google Patents

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本発明は、DNA等の生体由来分子やその他の含水性有機高分子を含む試料にマイクロ波を照射し、マイクロ波誘電吸収法により、前記試料の損傷や変性,変形などの構造変化を評価する変化評価方法及びこの方法に用いられるマイクロ波空洞共振器に関する。
例えば、生細胞の遺伝的情報のキャリアであるDNAの分子構造が、熱、薬品、ストレス、活性酸素、紫外線、放射線等により変化した場合、この変化を評価する方法として、従来より、ゲル電気泳動法、コメットアッセイ法の他、ポリメラーゼ複製連鎖反応を利用したPCR法又はシーケンス解析を利用した遺伝子塩基配列解析法などが知られている。
しかし、上記した従来の方法は、複雑な前処理が必要であったり、薬品の使用が必要になってコスト高になるという問題がある。また、ゲル電気泳動法は感度が低く、DNAに生じた僅かな変化を検出することは困難であるという問題があり、コメットアッセイ法は、結果が得られるまでに長時間を要するという問題がある。
そこで、これら方法の問題を解決するための提案が種々なされていて、例えば、特許文献1では、核酸の塩基配列を蛍光色素やラジオアイソトープなどの標識なしで解析することができる遺伝子検出用電界効果デバイスを用いた核酸の塩基配列解析方法が提案されている。また、特許文献2では、正確な塩基配列決定を可能にするゲル電気泳動法が提案され、特許文献3では、精度良くかつ迅速にコメットアッセイの評価ができるコメットアッセイ解析方法が提案されている。
特表2006−22370号公報 特開7−270378号公報 特開2007−24612号公報 特開2005−43142号公報
しかし、上記特許文献1〜3に記載の各方法も、前処理や試薬を全く不要とするものではなく、この点において未だ問題が解決されていない。また、DNA以外の、例えばタンパク質や糖等の他の生体由来分子や、その他の含水性有機高分子を含む試料については、試料の種類が変わるごとに最適な前処理の方法や試薬を選択しなければならず、汎用性と作業性に欠けるという問題がある。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、第一の目的は、生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の構造の変化を、前処理や試薬を必要としない簡単な方法で短時間かつ正確に行うことができる変化評価方法を提供すること、第二の目的は、前記試料を電場中心に簡単にセットすることができ、かつ、専用の保持容器を必要としないマイクロ波空洞共振器を提供することにある。
本発明の発明者は、前処理や試薬を必要としない新たな変化評価方法を種々模索した。その結果、マイクロ波誘電吸収法に着目した。マイクロ波誘電吸収法は、試料にマイクロ波を照射することによるマイクロ波誘電吸収挙動を観測することで、高分子材料等の変化を評価することができる公知の技術である。この技術では、レーザー光等を使って試料に刺激を与えつつ、マイクロ波エネルギー吸収の変化を経時的に観測することで、時間分解測定することも可能である(例えば特許文献4参照)。
しかし、マイクロ波誘電吸収法を含水性の試料に用いると、試料に含まれる水分がマイクロ波を吸収するため測定が不能になるという問題があった。また、試料内の水分を無極性溶媒に置換すれば、含水性の試料にもマイクロ波誘電吸収法を適用することは可能になるが、DNA等の一部の生体由来分子は、置換の過程で分子構造が変化してしまい、測定が不能になるという問題がある。そのため、DNA等の生体由来分子の変化評価にマイクロ波誘電吸収法は適用されていないのが現状である。なお、置換しても分子構造が変化しない他の試料では、無極性溶媒に置換することでマイクロ波誘電吸収法を適用することが可能になるが、これでは、前処理や試薬を必要としないとする本発明の目的を達成することはできない。
そこで、以上の問題に鑑み、本発明の発明者が試料内の水分を無極性溶媒に置換することなく、含水性試料をそのまま用いることができないか鋭意研究を行った結果、通常、Xバンド(IEEEの定義では8GHz〜12GHzの範囲)の帯域で使用している従来のマイクロ波の波長を、L〜Sバンド(IEEEの定義で0.5GHz〜4GHzの範囲)の帯域に設定することで、本発明の第一の目的を達成できることに想到した。
すなわち、本発明の第一の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料にマイクロ波を照射し、このマイクロ波を吸収した前記試料のマイクロ波誘電吸収挙動を検出することで、前処理や試薬処理,溶媒置換を施さずに前記試料の構造の変化の評価を可能にする変化評価方法であって、0.5GHz〜4GHzの周波数帯のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源を準備し、このマイクロ波発生源から照射されたマイクロ波が導かれるマイクロ波空洞共振器内の前記マイクロ波の電場の中心に前記試料を配置し、前記試料がマイクロ波を吸収することによってマイクロ波誘電吸収挙動を検出し、前記試料の誘電損失変化量と前記マイクロ波空洞共振器内の共振周波数の変化量との比例関係から前記試料の変化評価を行う方法としてある。請求項2に記載するように、好ましい周波数の範囲は0.8GHz〜2.5GHzで、さらに好ましい範囲は1.0GHz〜1.5GHzである。
請求項3に記載するように、本発明の変化評価方法は、DNAの他、タンパク質や糖などの生体由来分子に特に好適に適用することができる。
本発明の変化評価方法によれば、DNAの他、タンパク質や糖などの生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の構造変化を、前処理や試薬,溶媒置換を必要としない簡単な方法で短時間かつ正確に行うことができる。
そのため、本発明では、例えば生体から取り出した細胞,体毛,爪,唾液,血液,体液などをそのまま試料として用いることができるほか、生体の一部や生体そのものを試料として変化評価することができる。
また、本発明の方法では、試料を入れる保持容器として、通常の遠心分離器その他の試験機器(以下、試験器等という)に用いられる一般的な試験管や遠沈管,マイクロチューブ等(以下、試験管等という)をそのまま利用することが可能であるうえ、本発明のマイクロ波空洞共振器を用いれば、試料を入れた保持容器の取り付け及び取り外しが極めて簡単に行えるので、試験機器等とマイクロ波空洞共振器との間で試料を試験管等(保持容器)に入れたままやりとりして、試験機器等における試験又は処理とマイクロ波空洞共振器を使った変化評価とを簡単かつ迅速に繰り返すことができるという利点がある。
本発明の応用例としては、例えば原子力発電所等の施設における作業者の一日の被曝線量計測を挙げることができる。この場合は、当該施設の作業者出入口に本発明のマイクロ波空洞共振器を設置し、入室時と退室時のそれぞれにおいて、各作業者が携行する試料を前記マイクロ波空洞共振器にセットし、マイクロ波を照射する。そして、入室時と退室時の間における当該試料の変化評価を行うことで、一日の被曝線量を精密に検出することが可能になる。
以下、本発明の好適な実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[変化評価装置]
図1は、本発明の方法を実施するための変化評価装置の一例にかかり、その全体構成を説明するブロック図、図2は、図1の変化評価装置に用いられるマイクロ波空洞共振器の主要部の断面図である。
図1に示す変化評価装置は、マイクロ波を発生するマイクロ波発振器1と、このマイクロ波発振器1から出力されるマイクロ波の周波数を検出する周波数カウンタ3と、発振器1の出力を減衰させる減衰器4と、サーキュレータ5を介して減衰器4の出力が入射されるマイクロ波空胴共振器6と、サーキュレータ5を介してマイクロ波空胴共振器6から出力された反射波を検出する検波ダイオード7と、この検波ダイオード7の検出信号を表示するオシロスコープ8とを有している。なお、発振器1と減衰器4及びサーキュレータ5と検波ダイオード7とは、それぞれ、単方向性結合器2を介して結合されている。
また、マイクロ波空洞共振器6の内部には、試料を入れた保持容器を支持するための容器支持体が設けられている。そして、この容器支持体に保持容器を支持させたときに、試料がマイクロ波空洞共振器6の中心軸線上、すなわち、マイクロ波の照射によって形成される電場の中心に位置する。
なお、必要に応じて、マイクロ波空洞共振器6内の試料の温度を検出する温度センサーを設けるとともに、試料を一定温度に保ったり、加熱又は冷却したりするための自動温度調整器12を設けてもよい。
[マイクロ波空洞共振器]
マイクロ波空洞共振器6は、断面正方形状の空洞を有する金属製の本体60と、この本体60の上面に貫通形成され、試料を入れた保持容器9を差し込むための挿入孔61とを有する、
本体60は、試料を所定位置に位置決めして固定するという機能を果たすほか、導波管としても機能するもので、その内部には、保持容器9内の試料を本体60の中心(電場の中心)に配置するための容器支持体10が設けられている。容器支持体10の材質としては、マイクロ波を吸収しないものであればよく、ガラスやシリコン、セラミック等の無機材料のほか、アクリルや塩化ビニル、ポリエチレン等の樹脂材料を用いることができる。また、本発明では、水分による誘電損失がほとんど無いLバンド〜Sバンドの周波数帯のマイクロ波を用いるため、試料の種類によっては、段ボール等の紙材や木材といった水分を含む材料も使用が可能である。
また、保持容器9内の試料を本体60の中心(電場の中心)に配置することができるのであれば、容器支持体10の形態は種々のものを選択することができる。
この実施形態では、本体60の内部に充填した発泡プラスチックから容器支持体10が形成されている。このような容器支持体10は、予め本体60の大きさに切りだした発泡プラスチックを、本体60の内部に嵌め込むことで形成できるが、ポリスチレン等の発泡性材料を本体60の内部で発泡させることでも形成することができる。容器支持体10には、保持容器9が嵌入できる支持孔10aを、挿入孔61と同心に形成する。支持孔10aの深さは、保持容器10aの先端が支持孔10aの底部に当接したときに、保持容器10a内の試料が本体60の中心に位置するようにする。また、支持孔10aの内径は、保持容器10aの外径とほぼ同一かこれよりも僅かに小さくなるようにして、支持孔10aに嵌め込んだ保持容器10aが、ぐらつくことなくしっかりと支持孔10a内で支持されるようにする。
なお、この実施形態では、本体60の側面に、本体60を左右に貫通する貫通孔62を形成するとともに、容器支持体10の内部には、この左右の貫通孔62を連通状に連結し、かつ、支持孔10aの試料の位置に相当する部分を横断するように貫通孔10bを形成している。貫通孔10bの幅は、支持孔10aの内径よりも大きくして、支持孔10aに嵌入された保持容器9と貫通孔10bの内壁面との間の隙間をとおって、一方の貫通孔62から他方の貫通孔62に空気やその他のガス、蒸気、水、油等の流体が流通できるようにしている。
このように構成すれば、例えば、本体60の一方の貫通孔62から、容器支持体10の貫通孔10bを通して、他方の貫通孔62に加熱空気(又は冷却空気)を流すことにより、保持容器9内の試料を加熱(又は冷却)することが可能になる。なお、赤外線温度センサーのように本体60の外部から試料の温度を検出できる温度センサーや、本体60の内部に設けてもマイクロ波を吸収しない材料で形成された温度センサーを設けるとともに、この温度センサーが検出した試料の温度検出信号を受信して加熱空気(又は冷却空気)の供給手段の動作を制御する自動温度調整器12(図1参照)を設けることで、試料の温度を予め設定した温度にすることができる。
上記構成のマイクロ波空洞共振器6では、導波管を介して、本体60とサーキュレータ5とが連結される。
[保持容器]
試料を入れて保持させる保持容器9の材質は、マイクロ波を吸収しないものであれば、本発明では特に限定されない。ガラスやシリコン、セラミック等の無機材料のほか、アクリルや塩化ビニル、ポリエチレン等の樹脂材料も用いることができる。また、その形態も特に限定されず、透明又は半透明であってもよいし、不透明であってもよい。
そのため、本発明では、遠心分離器その他の試験器で用いられている試験管や遠沈管,マイクロチューブ等をそのまま保持容器9として用いることができ、例えば遠心分離器で処理した試料をただちに本発明のマイクロ波空洞共振器にセットしてマイクロ波を照射し、変化評価を行うことが可能である。
[マイクロ波発振器]
マイクロ波発振器1としては、Lバンド〜Sバンドの周波数帯のマイクロ波を発生できるものを用いる。Lバンド〜Sバンドの周波数帯の中でも3.0GHz以下が好ましく、0.8GHz〜2.5GHzの範囲内が好ましい。特に、1.0GHz〜1.5GHzの範囲内の周波数を利用するとよい。
マイクロ波発振器1は周波数を調整できるものが好ましく、例えば、電圧制御型発振器(VCO)を用いれば、コスト的にも有利である。
[変化評価方法の説明]
上記構成の変化評価装置を用いて試料の変化評価を行う場合は、以下の手順で行う。
まず、変化評価を行うべき試料を保持容器9内に挿入する。遠心分離器等の試験器で処理や試験を行った後に本発明の変化評価を行う場合は、遠心分離器等の試験器で用いた試料入りの試験管等をそのまま保持容器9として用いる。本発明の方法では、試料の入れ替えや前処理,試薬等の付加が不要であるため、遠心分離器等の試験器による処理や試験終了の後、ただちにマイクロ波空洞共振器に保持容器9をセットすることが可能である。
保持容器9をマイクロ波空洞共振器6の挿入孔61から容器支持体10の支持孔10aに嵌入し、試料をマイクロ波による電場の中心に配置する。必要に応じて、左右の貫通孔62に加熱空気(又は冷却空気)を流通させて、試料を所定の温度にする。
この後、マイクロ波発振器1からマイクロ波共振器6に向けてマイクロ波を照射し、マイクロ波共振器6から出力された信号(試料による誘電損失変化量に比例する信号)を検波ダイオード7で検出する。その結果はオシロスコープ8に表示され、図示しないコンピュータ演算手段により分析されて、変化評価が行われる。
本発明の有効性を確認するために、本発明の発明者は、上記の装置を使って、試料中のDNAの濃度と共振周波数との関係を調べた。
試料のDNAとしては、モデル細胞として出芽酵母(S.cerevisiae)から抽出したものを使用した。そして、緩衝溶液としてTE緩衝溶液を用い、この緩衝溶液中におけるDNAの濃度が異なる複数の試料を準備した。マイクロ波発振器1としては電圧制御型発振器(VCO)を用い、周波数を1.2GHzとした。
図3は、上記の装置を使って得られた試料中のDNAの濃度と、マイクロ波共振器6から出力された共振周波数との関係を示すグラフである。このグラフからわかるように、DNAの濃度と共振周波数との間には、広い濃度範囲において直線状の相関関係が確認できる。これは、試料に含まれる水分に関係なく、DNAの変化(この場合は濃度の変化)を評価できることを示している。以上より、本発明の有効性が確認できた。
次に、本発明の発明者は、上記と同じ試料のDNAに放射線(γ線)を照射して、その分子構造を変化させた。図4は、放射線を照射したときのマイクロ波誘電吸収の変化を示すグラフで、DNA濃度が一定の試料におけるγ線の吸収線量と共振周波数との関係を示している。マイクロ波は周波数1.2GHzのものを用いた。
このグラフから明らかなように、吸収線量が0〜10Gyの間で、共振周波数が大きく変化している。上記と同じ試料のDNAを用いた比較例として、ゲル電気泳動法による従来方法を図6に示すが、0〜10Gyの範囲内ではDNAの変化を捉えることはできない。
図5は、図4の結果をさらに詳細にしたもので、0Gyから12Gyまでの範囲内におけるγ線の吸収線量と共振周波数との関係を示すものである。図5から、僅かな吸収線量で共振周波数が大きく変化しているのがわかる。なお、図5は、図4と同種の試料を用いた別の実験結果に基づくものであるから、両者間の数値には若干の相違がある。
このように、本発明の方法によれば、吸収線量が僅かでも共振周波数の変化が大きく出現し、高感度で変化評価を行えるという利点がある。そのため、本発明のマイクロ波空洞共振器を例えば原子力発電所等の施設の出入り口に設置し、作業者が携行する試料を入退室時にこのマイクロ波空洞共振器にセットしてマイクロ波の照射を行うことで、入室してから退室するまでの放射線の被曝量を検出することが可能になる。
本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の説明に限定されるものではない。
例えば、容器支持体10における試料を入れた保持容器9の位置決めは、支持孔10aの底部に保持容器9の先端を当接させることで行うものとして説明したが、保持容器9の位置決めを行うことができるのであればこれ以外の手段であってもよい。
本発明は、DNAに限らず、タンパク質や糖等の生体由来分子を含む試料の構造変化の評価に適用が可能である他、その他の含水性有機高分子を含む試料の変化評価にも広く適用が可能である。
本発明の方法を実施するための変化評価装置の一例にかかり、その全体構成を説明するブロック図である。 図1の変化評価装置に用いられるマイクロ波空洞共振器の主要部の断面図である。 DNAの量と共振周波数との関係を示すグラフである。 放射線を照射したときのマイクロ波誘電吸収の変化を示すグラフで、DNA濃度が一定の試料におけるγ線の吸収線量と共振周波数との関係を示すものである。 図4の結果をさらに詳細にしたもので、0Gyから12Gyまでの範囲内におけるγ線の吸収線量と共振周波数との関係を示すものである。 本発明の効果を確認するための比較例にかかり、DNA試料にγ線を照射したときの変化をゲル電気泳動法で検出した結果を示す写真である。 図6(a)の写真の内容を模式的に示した説明図である。
1 マイクロ波発振器
2 単方向性結合器
3 周波数カウンタ
4 減衰器
5 サーキュレータ
6 マイクロ波空洞共振器
60 本体
61 挿入孔
62 貫通孔
7 検波ダイオード
8 オシロスコープ
9 保持容器
10 容器支持体
10a 支持孔
10b 貫通孔

Claims (3)

  1. 生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料にマイクロ波を照射し、このマイクロ波を吸収した前記試料のマイクロ波誘電吸収挙動を検出することで、前処理や試薬処理,溶媒置換を施さずに前記試料の構造の変化の評価を可能にする変化評価方法であって、
    0.5GHz〜4GHzの周波数帯のマイクロ波を発生させるマイクロ波発生源を準備し、
    このマイクロ波発生源から照射されたマイクロ波が導かれるマイクロ波空洞共振器内の前記マイクロ波の電場の中心に前記試料を配置し、
    前記試料がマイクロ波を吸収することによってマイクロ波誘電吸収挙動を検出し、前記試料の誘電損失変化量と前記マイクロ波空洞共振器内の共振周波数の変化量との比例関係から前記試料の変化評価を行うこと、
    を特徴とする生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の変化評価方法。
  2. 前記マイクロ波の周波数帯が0.8GHz〜2.5GHzであることを特徴とする請求項1に記載の生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の変化評価方法。
  3. 前記生体由来分子がDNA,タンパク質又は糖であることを特徴とする請求項1又は2に記載の生体由来分子その他の含水性有機高分子を含む試料の変化評価方法。
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