JP5737502B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、バリア性に優れたポリアミド樹脂組成物に関するものである。さらに詳しくは、柔軟性に優れたポリアミド樹脂のバリア性を向上させ、優れた耐衝撃性と耐薬品性を有する、特に有機燃料用容器やチューブ、部品用材料として優れたポリアミド樹脂組成物に関するものである。
近年、燃料保存用の容器として、軽量化、防錆処理不要化、形状の自由度向上などの面からブロー成形などからなる樹脂燃料用容器が注目され、金属製燃料容器からの代替が進んでいる。しかし主として用いられる高密度ポリエチレンでは、機械特性、加工特性には優れるものの、燃料バリア性が乏しいため、燃料透過に対する規制に対応できなくなってきている。
そのため容器内面をフッ素処理する方法やポリエチレンとポリアミドをブレンドする方法によって、燃料の透過を抑制する試みがなされている(特許文献1〜3参照)。これらのうち、フッ素処理は加工工程が別工程となり、効率的ではない。またポリアミドとポリエチレンのブレンドに関しては、燃料の透過性として不十分である。これらの試みを改善するべく、特許文献4では、ポリエチレンにメタキシリレン基含有ポリアミドを配合するために、変性オレフィンを用いて分散させる試みがなされているが、マトリクスポリマーがポリエチレンである限り、やはり燃料透過性を充分に改善することはできていない。特に化石燃料の使用を減らすため、ガソリンにアルコール類を添加した燃料に関しては、ポリアミド6、メタキシリレン基含有ポリアミド類、エチレンビニルアルコール共重合体などのバリア性樹脂は、アルコールバリア性に劣る。ポリエチレン類はアルコールバリアに対して優れるが、ガソリン透過性に劣る。アルコールバリアとガソリンバリアに関して、よりバリア性を高めたバリア性樹脂が必要である。
特開昭55−121017号公報 特開平5−156036号公報 特開平10−279752号公報 特開2007−217509号公報
本発明は、燃料容器における前記のような課題を解決し、バリア性と柔軟性に優れたポリアミド樹脂組成物を提供しようとするものである。
本発明者は上記目的を解決するため、ポリアミド樹脂として、10Tナイロンに対して、11ナイロンおよび/または12ナイロンを特定の割合で共重合させたポリアミド樹脂(以下、例えば10Tナイロンと11ナイロンとの共重合体を「10T11」と略し、10Tナイロンと12ナイロンとの共重合体を「10T12」と略することがある)とメタキシリレン基含有ポリアミドを用いて、特定の分散構造設計を得ることによって、バリア性に優れるポリアミド成形体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の構成を有する
(1)共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)10〜250質量部、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)0〜100質量部を含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記共重合ポリアミド樹脂(A)が、デカンテレフタルアミド単位(a)とウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)とを含み、前記デカンテレフタルアミド単位(a)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して50〜98モル%であり、前記ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して2〜50モル%であることを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
(2)前記デカンテレフタルアミド単位(a)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して75〜98モル%であり、前記ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して2〜25モル%である前記(1)記載のポリアミド樹脂組成物。
(3)共重合ポリアミド樹脂(A)が、デカンテレフタルアミド単位(a)と、ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)と、アミノ基およびカルボキシル基を含有するその他の単位(c)とを含み、前記その他の単位(c)の含有率が、前記単位(a)、前記単位(b)および前記単位(c)の合計100モル%に対して0〜30モル%である前記(1)〜(2)のいずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
(4)メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)が、共重合ポリアミド樹脂(A)マトリクスに独立分散している構造をもった前記(1)〜(3)いずれかに記載のポリアミド樹脂組成物。
本発明によって得られるポリアミド樹脂組成物は、バリア性、燃料膨潤性、耐薬品性に優れており、燃料容器、チューブ、燃料部品等、種々の成形体に利用できる。
図1は、本発明の一実施形態(実施例4)であるポリアミド樹脂組成物の分散構造写真であり、黒い部分が(A)成分、白い部分が(B)成分である。
本発明で用いられる共重合ポリアミド樹脂(A)は、デカンテレフタルアミド単位(a)とウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)とを含む共重合体である。
前記デカンテレフタルアミド単位(a)は、1,10−デカンジアミン(10)とテレフタル酸(T)とを等量モルで縮重合させることにより得られる10Tナイロンに相当する構成単位であり、具体的には、下記式(I)で表される。
前記デカンテレフタルアミド単位(a)は、共重合ポリアミド樹脂(A)に優れた耐熱性、低吸水性、耐薬品性、摺動性などを付与する役割を果たす。共重合ポリアミド樹脂(A)中のデカンテレフタルアミド単位(a)の含有率は、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して、50〜98モル%であり、好ましくは75〜98モル%である。前記単位(a)の含有率が前記範囲より少ないと、結晶成分である10Tナイロンが共重合成分により結晶阻害を受け、成形性や高温特性の低下を招く虞があり、一方、前記範囲より多いと、加工性や耐衝撃性が著しく低下する傾向があるため、好ましくない。
前記ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)は、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ウンデカンラクタムまたはラウリルラクタムを重縮合させることにより得られる11ナイロン(ウンデカンアミド単位)、12ナイロン(ドデカンアミド単位)に相当する構成単位である。具体的には、ウンデカンアミド単位は下記式(II)で表され、ドデカンアミド単位は下記式(III)で表される。前記単位(b)は、ウンデカンアミド単位とドデカンアミド単位のいずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。
前記単位(b)は、前記単位(a)の欠点を改良するためのものであり、共重合ポリアミド樹脂(A)の耐衝撃性、加工性、低吸水性の全てを改善する役割を果たす。共重合ポリアミド樹脂(A)中のウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)の含有率(ウンデカンアミド単位とドデカンアミド単位の両方を含む場合にはその合計)は、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して、2〜50モル%であり、好ましくは2〜25モル%である。前記単位(b)の含有率が前記範囲より少ないと、共重合ポリアミド樹脂(A)の耐衝撃性の向上効果が薄くなったり、低吸水化効果も不充分となる傾向があり、一方、前記範囲より多いと、共重合ポリアミド樹脂(A)の結晶性が大幅に低下して結晶化速度が遅くなる結果、成形性が損なわれたり、耐衝撃性が低くなったりする虞がある。また前記単位(b)の含有率が前記範囲より多いと、相対的に10Tナイロンに相当する前記単位(a)の含有率が少なくなり、耐熱性や摺動性が不足するおそれがあり、好ましくない。
本発明で用いられる共重合ポリアミド樹脂(A)は、前記単位(a)および前記単位(b)以外に、アミノ基およびカルボキシル基を含有するその他の単位(c)を含有していてもよい。単位(c)の具体例としては、アミドを形成するアミン成分と酸成分との等量モル塩から得られる構成単位、または、アミノカルボン酸もしくはラクタムから得られる構成単位が挙げられる。この単位(c)は、共重合ポリアミド樹脂(A)に、10Tナイロンや11ナイロン、12ナイロンによっては得られない他の特性を付与したり、10Tナイロンや11ナイロン、12ナイロンによって得られる特性をさらに改良する役割を果たす。前記その他の単位(c)を含有する場合、その含有率は、前記単位(a)、前記単位(b)および前記単位(c)の合計100モル%に対して、0〜30モル%であるのが好ましく、より好ましくは0〜20モル%、さらに好ましくは0〜15モル%である。前記単位(c)の含有率が前記範囲を超えると、必須成分である前記単位(a)や前記単位(b)の含有量が少なくなるので、共重合ポリアミド樹脂(A)の本来意図される効果が充分に発揮されない虞があり、好ましくない。
前記単位(c)を構成するアミン成分としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ベンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,11−ウンデカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、1,13−トリデカメチレンジアミン、1,16−ヘキサデカメチレンジアミン、1,18−オクタデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン;ピペラジン、シクロヘキサンジアミン、ビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミンのような脂環式ジアミン;メタキシリレンジアミン、パラキシリレンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミンなどの芳香族ジアミン;およびこれらの水添物;等があげられる。
前記単位(c)を構成する酸成分としては、多価カルボン酸もしくは酸無水物を使用することができる。多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボンル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホン酸ナトリウムイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸;等が挙げられる。また、ε−カプロラクタムなどのラクタムおよびこれらが開環した構造であるアミノカルボン酸などを用いることもできる。
前記単位(c)の具体例としては、以下のポリアミドに相当する構成単位が挙げられる。すなわち、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリウンデカメチレンアジパミド(ナイロン116)、ポリメタキシリレンアジパミド(ナイロンMXD6)、ポリパラキシリレンアジパミド(ナイロンPXD6)、ポリテトラメチレンセバカミド(ナイロン410)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン610)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン106)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン1010)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン612)、ポリデカメチレンドデカミド(ナイロン1012)、ポリヘキサメチレンイソフタルアミド(ナイロン6I)、ポリテトラメチレンテレフタルアミド(ナイロン4T)、ポリペンタメチレンテレフタルアミド(ナイロン5T)、ポリ−2−メチルペンタメチレンテレフタルアミド(ナイロンM−5T)、ポリヘキサメチレンテレフタルアミド(ナイロン6T)、ポリヘキサメチレンヘキサヒドロテレフタルアミド(ナイロン6T(H))ポリノナメチレンテレフタルアミド(ナイロン9T)、ポリウンデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン11T)、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン12T)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンテレフタルアミド(ナイロンPACMT)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンイソフタルアミド(ナイロンPACMI)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンドデカミド(ナイロンPACM12)、ポリビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタンテトラデカミド(ナイロンPACM14)などのポリアミドである。これらの中でも特に、ポリドデカメチレンテレフタルアミド(ナイロン12T)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン1010)、ポリデカメチレンドデカアミド(ナイロン1012)などが、加工性、低吸水性および耐衝撃性の向上効果が高い点で好ましい。
なお、本発明で用いられる共重合ポリアミド樹脂(A)は、ポリアミド成形体としての特性上は大きな差異はないが、低炭素社会や環境調和を目指す観点からは、植物由来の原料を用いることが好ましい。具体的には、食用と競合しないヒマシ油由来原料を用いることが好ましく、例えば、前記単位(a)としてデカンジアミンに相当する構成単位を含む場合、前記単位(b)としてアミノウンデカン酸に相当する構成単位を含む場合、前記単位(c)としてセバシン酸に相当する構成単位を含む場合などには、植物由来原料を利用することができる。本発明において推奨される共重合ポリアミド樹脂(A)の組成は、これら植物原料を極めて高い比率で含むナイロン10T/11、ナイロンPA10T/1010/11などが挙げられる。
共重合ポリアミド樹脂(A)の融点(Tm)は、220〜315℃が好ましく、より好ましくは240〜300℃である。融点(Tm)が前記範囲を超えると、ポリアミド樹脂組成物を各種成形法により成形する際に、必要となる加工温度が極めて高くなるため、加工時に樹脂等が分解し、劣化による分子量低下が発生するなどして所望の物性が得られなかったり、成形性が低下したりする場合がある。一方、融点(Tm)が前記範囲より低いと、結晶化速度が遅くなり成形が困難になる場合がある。
共重合ポリアミド樹脂(A)のガラス転移温度(Tg)は、50〜120℃が好ましく、より好ましくは60〜100℃である。ガラス転移温度(Tg)が前記範囲を超えると、ポリアミド樹脂組成物をブロー成形法などにより成形する際に必要とされる金型温度が高くなりすぎて成形が困難になるだけでなく、ブロー成形のサイクルの中では十分に結晶化が進まない場合があり、熱変形温度が低下したり、後の使用において、高温下で結晶化が進行し二次収縮による変形が生じるなどの問題が起こる場合がある。一方、ガラス転移温度(Tg)が前記範囲より低いと、物性の大幅な低下が生じやすくなる。
共重合ポリアミド樹脂(A)の96%濃硫酸中20℃で測定した相対粘度(RV)は、0.4〜4.0が好ましく、より好ましくは1.0〜3.5、さらに好ましくは1.5〜3.0である。ポリアミドの相対粘度を一定範囲とする方法としては、分子量を調整する手段が挙げられる。なお、本明細書で記載の相対粘度(RV)は、いずれも96%濃硫酸中20℃で測定したものである。
共重合ポリアミド樹脂(A)の酸価およびアミン価としては、いずれも0〜200当量/1×10gが好ましく、0〜100当量/1×10gであることがより好ましい。末端官能基が200当量/1×10gを超えると、溶融滞留時にゲル化や劣化が生じやすくなるだけでなく、使用環境においても着色や加水分解等の問題を引き起こす虞がある。特に、ガラスファイバーやマレイン酸変性ポリオレフィンなどの反応性化合物をコンパウンドする際は、反応性および反応基に合わせ、酸価および/またはアミン価を5〜100当量/1×10gとすることが好ましい。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、アミノ基量とカルボキシル基量とのモル比を調整して重縮合する方法や末端封止剤を添加する方法によって、ポリアミドの末端基量および分子量を調整することができる。アミノ基量とカルボキシル基量とのモル比を一定比率で重縮合する場合には、使用する全ジアミンと全ジカルボン酸のモル比をジアミン/ジカルボン酸=1.00/1.05から1.10/1.00の範囲に調整することが好ましい。
共重合ポリアミド樹脂(A)の末端を封鎖する場合、末端封止剤を添加する時期として、原料仕込み時、重合開始時、重合後期、または重合終了時が挙げられる。末端封止剤としては、ポリアミド末端のアミノ基またはカルボキシル基との反応性を有する単官能性の化合物であれば特に制限はないが、モノカルボン酸、モノアミン、酸無水物(無水フタル酸等)、モノイソシアネート、モノ酸ハロゲン化物、モノエステル類、モノアルコール類などを使用することができる。具体的には、末端封止剤としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ピバリン酸、イソ酪酸等の脂肪族モノカルボン酸;シクロヘキサンカルボン酸等の脂環式モノカルボン酸;安息香酸、トルイル酸、α−ナフタレンカルボン酸、β−ナフタレンカルボン酸、メチルナフタレンカルボン酸、フェニル酢酸等の芳香族モノカルボン酸;無水マレイン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の酸無水物;メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ステアリルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン等の脂肪族モノアミン;シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン等の脂環式モノアミン;アニリン、トルイジン、ジフェニルアミン、ナフチルアミン等の芳香族モノアミン;等が挙げられる。
共重合ポリアミド樹脂(A)は、従来公知の方法で製造することができるが、例えば、前記単位(a)を導入するための原料モノマー(デカンジアミンおよびテレフタル酸)と、前記単位(b)を導入するための原料モノマー(11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、ウンデカンラクタム、ラウリルラクタム及びこれら混合物からなる群より選ばれた原料モノマー)と、必要に応じて、前記単位(c)を導入するための原料モノマー(アミン成分と酸成分との等量モル塩、アミノカルボン酸もしくはラクタムから得られる原料モノマー)とを共縮合反応させることによって容易に合成することができる。共縮重合反応の順序は特に限定されず、全ての原料モノマーを一度に反応させてもよいし、一部の原料モノマーを先に反応させ、続いて残りの原料モノマーを反応させてもよい。また、重合方法は特に限定されないが、原料仕込みからポリマー作製までを連続的な工程で進めてもよいし、一度オリゴマーを作製した後、別工程で押出し機などにより重合を進めるか、もしくはオリゴマーを固相重合により高分子量化するなどの方法を用いてもよい。原料モノマーの仕込み比率を調整することにより、合成される共重合ポリアミド樹脂中の各構成単位の割合を制御することができる。
共重合ポリアミド樹脂(A)を製造するに際に使用する触媒としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸もしくはその金属塩やアンモニウム塩、エステルが挙げられる。金属塩の金属種としては、具体的には、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、バナジウム、カルシウム、亜鉛、コバルト、マンガン、錫、タングステン、ゲルマニウム、チタン、アンチモンなどが挙げられる。エステルとしては、エチルエステル、イソプロピルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステル、イソデシルエステル、オクタデシルエステル、デシルエステル、ステアリルエステル、フェニルエステルなどを添加することができる。また、溶融滞留安定性向上の観点から、水酸化ナトリウムを添加することが好ましい。
本発明で用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)はメタキシリレンジアミンとジカルボン酸からなるポリアミドが挙げられる。メタキシリレンジアミンとジカルボン酸からなるポリアミドとしては、ジアミンに由来する構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンに由来するものであり、ジカルボン酸に由来する構成単位の70モル%以上が炭素数4〜20のα、ω−直鎖脂肪族カルボン酸であるジカルボン酸に由来するものであることが好ましい。特に好ましくはメタキシリレンジアミンからなるジアミン成分とアジピン酸からなるメタキシリレンアジパミドを主構成単位として含むポリアミドである。
メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)を構成するメタキシリレンジアミン以外のアミン成分としては、1,2−エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ベンタメチレンジアミン、2−メチル−1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン、2−メチル−1,8−オクタメチレンジアミン、1,10−デカメチレンジアミン、1,11−ウンデカメチレンジアミン、1,12−ドデカメチレンジアミン、1,13−トリデカメチレンジアミン、1,16−ヘキサデカメチレンジアミン、1,18−オクタデカメチレンジアミン、2,2,4(または2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン;ピペラジン、シクロヘキサンジアミン、ビス(3−メチル−4−アミノヘキシル)メタン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、イソホロンジアミンのような脂環式ジアミン;パラキシリレンジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミンなどの芳香族ジアミン;およびこれらの水添物;等があげられる。
メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)を構成するアジピン酸以外の酸成分としては、多価カルボン酸もしくは酸無水物を使用することができる。多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボンル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,2’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルエーテルジカルボン酸、5−スルホン酸ナトリウムイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、コハク酸、イタコン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,11−ウンデカン二酸、1,12−ドデカン二酸、1,14−テトラデカン二酸、1,18−オクタデカン二酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチル−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等の脂肪族や脂環族ジカルボン酸;等が挙げられる。また、ε−カプロラクタムなどのラクタムおよびこれらが開環した構造であるアミノカルボン酸などを用いることもできる。
前記メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)は、前述のジアミン成分とジカルボン酸成分とを溶融重合して製造され、その製造法は特に限定されるわけではないが、例えば常圧溶融重合法、加圧溶融重合法などの従来公知の方法、重合条件により製造される。例えば、メタキシリレンジアミンとアジピン酸からなる塩を水の存在下に加圧下で昇温し、加えた水および縮合水を取り除きながら、溶融状態で重合させる方法により製造される。溶融重縮合によって得られるメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂の粘度は96%硫酸溶液で測定した相対粘度で、1.4〜2.4の範囲がこのましい。相対粘度1.4未満の場合機械的特性が極端に悪く、2.4超の場合はゲル化傾向が大きくなり、色調もよくない。フィルムやボトル等の成形において、さらに高粘度のメタキシリレン基含有ポリアミドが必要な場合は、固相重合によって必要な粘度まで溶融粘度を増大させることが好ましい。
前記メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂の融点は、160℃〜280℃の範囲に制御することが好ましく、より好ましくは170〜260℃、さらに好ましくは180〜250℃である。該ポリアミド樹脂の融点を共重合ポリアミド樹脂(A)に近づけることにより、溶融混錬時の分散性や分散構造を安定化することができる。また該ポリアミド樹脂のガラス転移点は、80〜130℃の範囲であることが好ましい。ガラス転移点が80℃未満であればバリア性が充分でなく、130℃超であれば成形性に問題がでてくる。
本発明で用いられるメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の添加量としては、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、10〜250質量部添加することができる。耐薬品性を向上させ、吸水性を抑える耐燃料製材料を得る目的の場合、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の添加量として、好ましくは10〜200質量部であり、より好ましくは20〜100質量部である。
本発明で用いられる変性ポリオレフィン、スチレン系共重合体とは、カルボン酸基又は/及びカルボン酸無水物基を有する単量体を共重合やグラフト重合などによって未変性のポリマー分子鎖中に含ませたα−オレフィン系、スチレン系の(共)重合体である。
上述した変性ポリオレフィンおよびスチレン系重合体を得る際に用いることのできる未変性のポリマーとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテンなどのホモポリマーのほか、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、イソブチレンなどのα−オレフィン、1,4−ヘキサジエンジシクロペンタジエン、2,5−ノルボルナジエン、5−エチリデンノルボルネン、5−エチル−2,5−ノルボルナジエン、5−(1’−プロベニル)−2−ノルボルネンなどの非共役ジエンの少なくとも1種を通常の金属触媒あるいはメタロセン系高性能触媒等を用いてラジカル重合して得られるポリオレフィンを挙げられる。具体例としては、エチレン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/ヘキセン−1共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体、未水添または水添ポリブタジエン、未水添または水添スチレン/イソプレン/スチレントリブロック共重合体、未水添または水添スチレン/ブタジエン/スチレントリブロック共重合体などが挙げられる。これらのうちジエン系エラストマとしては、ビニル系芳香族炭化水素と共役ジエンとからなるA−B型またはA−B−A’型のブロック共重合弾性体であり、末端ブロックAおよびA’は同一でも異なってもよく、かつ芳香族部分が単環でも多環でもよいビニル系芳香族炭化水素から誘導された熱可塑性単独重合体または共重合体が挙げられ、かかるビニル系芳香族炭化水素の例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、エチルビニルキシレン、ビニルナフタレンおよびそれらの混合物などが挙げられる。中間重合体ブロックBは共役ジエン系炭化水素からなり、例えば1,3−ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンおよびそれらの混合物から誘導された重合体などが挙げられる。また上記ブロック共重合体の中間重合体ブロックBが水添処理を受けたものも用いることができる。
未変性ポリマーにカルボン酸基又は/及びカルボン酸無水物基を導入する方法としては、特に制限はなく、共重合や未変性ポリオレフィンにラジカル開始剤を用いてグラフト導入するなどの方法を用いることができる。これらの官能基含有成分の導入量は、共重合の場合は、変性ポリオレフィン中のオレフィンモノマー全体に対して0.1〜20モル%、好ましくは0.5〜12モル%の範囲内がよく、グラフトの場合は、変性ポリオレフィン質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.5〜6質量%の範囲内がよい。官能基含有成分の導入量が少なすぎると耐衝撃性が充分に付与されない場合があり、逆に多すぎると、溶融粘度の安定性が損なわれる虞がある。官能基含有成分の導入量については、スチレン系共重合体についても同様である。
カルボン酸基又は/及びカルボン酸無水物基を有する変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系重合体の具体例としては、無水マレイン酸変性ポリエチレン、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、およびこれら共重合体中のカルボン酸部分の一部または全てをナトリウム、リチウム、カリウム、亜鉛、カルシウムとの塩としたもの、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル−g−無水マレイン酸共重合体(ここで「−g−」はグラフトを表わす(以下同じ))、エチレン/メタクリル酸メチル−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/ブテン−1−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/1,4−ヘキサジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/ジシクロペンタジエン−g−無水マレイン酸共重合体、エチレン/プロピレン/2,5−ノルボルナジエン−g−無水マレイン酸共重合体、水添スチレン/ブタジエン/スチレン−g−無水マレイン酸共重合体、水添スチレン/イソプレン/スチレン−g−無水マレイン酸共重合体などを挙げることができる。これらの中でも、アミンとの反応性が高いカルボン酸無水物基を有する(共)重合体が好ましい。
本発明で用いられる変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)の添加量としては、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、0〜100質量部添加することができる。耐衝撃性や柔軟性を改良する目的で添加する場合、好ましくは10〜80質量部であり、より好ましくは10〜60質量部である。100質量部を超えて添加した場合はバリア性が著しく低下するため好ましくない。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、共重合ポリアミド樹脂(A)以外の他の熱可塑性樹脂を含有していてもよい。共重合ポリアミド樹脂(A)以外の他の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、アラミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリサルホン(PSU)、ポリアリレート(PAR)、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネート(PC)、ポリオキシメチレン(POM)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリメチルペンテン(TPX)、ポリスチレン(PS)、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)等が挙げられる。これら他の熱可塑性樹脂と共重合ポリアミド樹脂(A)との相溶性が低い場合には、必要に応じて、反応性化合物やブロックポリマー等の相溶化剤を添加したり、他の熱可塑性樹脂を変性(特に酸変性が好ましい)すればよい。他の熱可塑性樹脂は、共重合ポリアミド樹脂(A)に対して溶融混練により溶融状態でブレンドしてもよいし、他の熱可塑性樹脂を繊維状や粒子状に成形し、共重合ポリアミド樹脂(A)中に分散してもよい。他の熱可塑性樹脂を含有する場合、その含有量は、共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して0〜50質量部とするのが好ましく、より好ましくは0〜35質量部、さらに好ましくは0〜20質量部である。
なお、本発明のポリアミド樹脂組成物においては、上述した任意の含有成分のいずれかとして、共重合ポリアミド樹脂(A)のアミノ基あるいはカルボキシル基と反応する置換基を有する化合物や重合体等を用いることにより、かかる反応性の置換基を導入し、架橋度を上げるようにしてもよい。反応性の置換基としては、例えば、グリシジル基、カルボキシル基、カルボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボジイミド基等の官能基や、ラクトン、ラクチド、ラクタム等のポリエステル末端と開環付加しうる官能基等が挙げられ、これらの中でもグリシジル基あるいはカルボジイミド基が反応の速さの観点で好ましい。このような置換基は1種のみであってもよいし2種以上であってもよく、また1分子中に異なった種類の官能基を持つことも差し支えない。なお、反応性の置換基を導入する場合、その導入量は、高度架橋によりゲル等が発生しない範囲とするのがよい
本発明のポリアミド樹脂組成物を調製するにあたり、共重合ポリアミド樹脂(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)10〜250質量部、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)やその他の任意成分とを混合する方法は特に制限されない。例えば、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)やその他の任意成分(無機強化材や添加剤等)は、重合終了後の共重合ポリアミド樹脂(A)に対して添加することができる。具体的には、1)重合終了後の重合機内に添加するか、2)重合機を出た直後の溶融状態の共重合ポリアミド樹脂に直接添加して混練するか、あるいは3)固体化(たとえば粉末、ペレット状など)した共重合ポリアミド樹脂(A)に添加した後、溶融混練するなどの方法が適用できる。上記1)または2)の方法においては、共重合ポリアミド樹脂が溶融状態にあるので、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)等の添加によりそのまま高溶融粘度化されるが、上記3)の方法においては、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)等を均一に分散混合させるために加熱再溶融することが望ましい。
加熱再溶融方法には、特に制限はなく、当業者に周知のいずれの方法も採用すればよく、例えば、単軸押出機、2軸押出機、加圧ニーダ、バンバリーミキサ等を使用できる。これらの中でも特に2軸押出機は好ましく用いられる。2軸押出機の運転条件等は、ポリアミド樹脂(A)の種類、各含有成分の種類や量など種々の要因により異なり一義的に決められないが、例えば、運転温度は、共重合ポリアミド樹脂の融点(一般に170〜320℃程度)+25℃前後で設定すればよい。運転時間は10分間以内、例えば1分から数分間で充分目的とする溶融粘度に到達すると考えてよい。押出機のスクリュー構成は、練りの優れるニーデングディスクを数箇所組み込むことが好ましい。
本発明が、無機強化材等を含む強化ポリアミド樹脂組成物の場合では、成形時に高温の溶融状態で長時間、滞留させる時は、ポリアミド樹脂組成物の耐熱安定性のために耐熱剤を添加することが有用である。また、120℃以上の高温環境下で有効な長期熱老化性防止剤としては、銅化合物、例えば酢酸銅、ヨウ化銅、塩化銅、臭化銅、のようなハロゲン化銅などが使用することが好ましい。銅化合物の添加量は、強化ポリアミド系樹脂組成物100質量部に対して0.005〜0.5質量部が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5質量部である。
銅化合物は、またヨウ化カリウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウムのようなハロゲン化アルカリとの併用も効果的である。またその他の耐熱剤としては、抗酸化剤や酸化防止剤としてリン系酸化防止剤やヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト化合物、チオエーテル系化合物等も公知の範囲で使用することが好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物は、前記共重合ポリアミド樹脂(A)、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)ならびに変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)を混合し、前述の方法によって加工することによってできる。共重合ポリアミド樹脂(A)、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)ならびに変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)の混合における比率は、(A)100質量部に対して(B)10〜250質量部、(C)0〜100質量部であるが、好ましくは(A)100質量部に対して(B)10〜200質量部、(C)10〜80質量部であり、さらに好ましくは(A)100質量部に対して、(B)20〜100質量部、(C)10〜60質量部である。(B)が10質量部未満ではバリア性を改良する効果がなく、250質量部超だと吸水性、耐薬品性が悪くなる。(C)は100質量部超では粘度が上がりすぎて成型性が悪くなり、さらにバリア性も低下させるため好ましくない。
本発明における共重合ポリアミド樹脂(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の相対粘度は、それぞれ1.7〜4.0であると好ましく、さらには1.9〜3.8であることがより好ましい。なお、相対粘度は後述の方法により測定される。
本発明における共重合ポリアミド樹脂(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の分散構造については、(A)と(B)が相分離界面を形成し、独立分散構造をとっていることが好ましい。特に吸水性、耐薬品性、靭性、摺動性の観点からは、機械特性として脆い傾向のメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)が、共重合ポリアミド樹脂(A)のマトリクスに独立分散していることが好ましい。(B)が連続相を形成する場合は、それが(A)との共連続構造である場合や、(B)がマトリクスになっている場合も含めて機械的特性として脆くなり、耐薬品性(例えば耐塩化カルシウム溶液特性)が悪くなる。ただし、本発明のポリアミド樹脂組成物をバリア層として多層成形体を調整する場合は、(A)(B)の分散構造は、(B)と(A)との共連続構造である場合や(B)がマトリクスとなり(A)が独立分散している場合も使用することができる。
(B)が、(A)のマトリクスに独立分散している構造にするためには、上記した条件で、ポリアミド樹脂組成物を作製することにより得られる。
本発明におけるポリアミド脂組成物は、共重合ポリアミド樹脂(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の両方とも芳香族成分を含むポリアミドであることから、特に相容化のための手法を入れることなく、均一な相分離分散構造をとることができる。(B)が分散層となって、マトリクス成分である(A)に相分離分散構造を形成する場合、分散粒子径は、(A)(B)の構造と粘度で決まるが、アミド交換反応によって系が均質化することは好ましくなく、明確な相分離分散構造を得るためには、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)に長鎖脂肪族成分を含まないことが好ましい。メタキシレン基含有ポリアミド樹脂(B)に長鎖脂肪族成分を含むと(B)成分のバリア性が低下するばかりでなく、(A)成分と(B)成分の構造が近くなりすぎるため、明確な相分離分散構造をとらない傾向となるためこの好ましくない。
本発明におけるポリアミド樹脂組成物は、射出成形品、ブロー成形品、フィルム、シート、延伸フィルムにおいて、(B)が面配向することがバリア性の観点から好ましい。溶融状態もしくは固体状態での延伸において、面配向をコントロールするためには、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)の分子量は20000以上であることが、延伸時に分散層である(B)成分の分子の絡み合いが大きく、延伸時にちぎれない観点から好ましい。
本発明における共重合ポリアミド樹脂(A)とメタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)に、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)を添加する場合、(A)、(B)、(C)の分散構造は、(A)をマトリクスとして(B)、(C)が独立分散していることがバリア性と耐衝撃性の観点から好ましい。
本発明のポリアミド樹脂組成物から得られる成形品は、前述の共重合ポリアミド樹脂(A)マトリクスに、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)と変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)が相分離分散構造化してなる燃料バリア性に優れるポリアミド樹脂組成物製であり、吸水性が低く、耐薬品性に優れ、かつバリア性に優れた特性を持つので、燃料容器や料チューブ、またはそれらを構成する多層成形品のバリア層やその他の燃料用部品として用いられる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例に記載された測定値は、以下の方法によって測定したものである。
<融点(Tm)およびガラス転移温度(Tg)>
105℃で15時間減圧乾燥した試料(ポリアミド樹脂)をアルミニウム製パン(TA Instruments社製「品番900793.901」)に10mg量り取り、アルミニウム製蓋(TA Instruments社製「品番900794.901」)で密封状態にした後、示差走査熱量計(TA Instruments製「DSCQ100」)を用いて室温から20℃/分で昇温し、350℃で3分間保持した後に上記パンを取出し、液体窒素に漬け込み、急冷させた。その後、液体窒素から上記パンを取出し、室温で30分間放置した後、再び、上記示差走査熱量計を用いて室温から20℃/分で350℃まで昇温し、その際の融解による吸熱ピーク温度を融点(Tm)とした。また、この2度目の昇温過程におけるガラス転移点以下のベースラインの延長線と、ピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最大傾斜を示す接線との交点の温度をガラス転移温度(Tg)とした。
<相対粘度>
ポリアミド樹脂0.25gを96%硫酸25mLに溶解し、オストワルド粘度計を用いて20℃で測定した。
<数平均分子量>
各試料を2mg秤量し、4mLのヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)/トリフルオロ酢酸ナトリウム10mM溶液に溶解させた後、0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、得られた試料溶液について下記条件にてゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析を行い、数平均分子量を求めた。なお、分子量換算は標準ポリメチルメタクリレート換算とし、分子量1000以下のものはオリゴマーとして除いて算出した。
装置:TOSOH製「HLC−8220GPC」
カラム:TOSOH製「TSKgel SuperHM−H×2」、「TSKgel SuperH2000」
流速:0.25mL/分
濃度:0.05質量%
温度:40℃
検出器:RI
<曲げ弾性率>
ISO−178に準じて測定した。
<CE10バリア性>
射出成形で作成した100×100×2mmtの平板をプレス成形で、厚み0.15mmにしたシート成形品を120mm×150mmのサイズにカットしたものを2枚切り出し、それぞれを合わせて3辺がシール幅10mmになるようにヒートシールして袋を作成した。得られた袋にイソオクタン/トルエン/エタノール=45/45/10容量%の燃料を60g充填し、口部をシール幅10mmになるようにヒートシールした。該燃料充填袋を50℃×65%RHに調整した防爆型高温高湿槽に240hr放置し、初期値と処理後の重量変化より燃料透過量を求めた。
<耐塩化カルシウム性>
射出成形によって作成した曲げ試験(ISO−178)で使用したサンプルと同じサンプルを下記(i)〜(iv)の処理を行ったあとにクラック発生を目視で確認した。クラック発生したものは×、クラック発生が認められなかったものは○とした。
(i) 90℃×48hr温水浸漬処理
(ii) 5%塩化カルシウム水溶液を浸漬したガーゼを試験片上において100℃×2hr処理
(iii) ガーゼを取り除き、室温×1hr放置
(iv) 前述(i)〜(iii)を10サイクル繰り返し
<分散構造>
構造観察は、混練りで得られた樹脂組成物ペレットのクライオミクロトームで得た凍結切片を、RuO4で染色したものをTEM(透過型電子顕微鏡)で観察して実施した。マトリクス樹脂に、分散樹脂が均一に分散しているものを○とした。不均一な形状および分散スケールのものは×とした。ここでの均一な分散とは、分散形状が同一で、分散スケールに5倍以上の周期構造を含まないものを指す。不均一な形状および分散スケールとは、形状が類似形状でなく、周期構造に5倍以上のスケールサイズのものを含む分散構造を指す。また、染色によって染め分けができないものは測定不可とし、明確な相分離構造をとらないと判断した。測定不可と判断するまでには、TEM(透過型電子顕微鏡)の他に、SEM(走査型電子顕微鏡)、SPM(走査型プローブ顕微鏡(SPM)、位相顕微鏡、微分干渉顕微鏡を用い、構造観察を実施した。
各実施例および比較例においては、以下の原料を用いた。
<共重合ポリアミド樹脂(A)>
(A1:ポリアミド10T11)
デカメチレンジアミン8.26kg、テレフタル酸7.97kg、11−アミノウンデカン酸6.43kg、触媒としてジ亜リン酸ナトリウム9g、末端調整剤として酢酸40gおよびイオン交換水17.52kgを50リットルのオートクレーブに仕込み、常圧から0.05MPaまでN2で加圧し、放圧させ、常圧に戻した。この操作を3回行い、N2置換を行った後、攪拌下135℃、0.3MPaにて均一溶解させた。その後、溶解液を送液ポンプにより連続的に供給し、加熱配管で240℃まで昇温させ、1時間、熱を加えた。その後、加熱した上記溶解液を加圧反応缶に供給し、290℃に昇温して缶内圧を3MPaで維持するように水の一部を留出させることにより、低次縮合物を得た。次いで、この低次縮合物を、溶融状態を維持したまま直接二軸押出し機(スクリュー径37mm、L/D=60)に供給し、樹脂温度を330℃とし3箇所のベントから水を抜きながら溶融下で重縮合を進め、共重合ポリアミド樹脂(A1)を得た。得られた共重合ポリアミド樹脂(A1)は、デカンテレフタルアミド単位(10T)/ウンデカンアミド単位(11)=60/40(モル比)の組成で、融点250℃、相対粘度2.6、ガラス転移温度75℃であった。
(A2:ポリアミド10T11)
上述した共重合ポリアミド樹脂(A1)の製造方法において、デカメチレンジアミンの量を11.01kgに変更し、テレフタル酸の量を10.62kgに変更し、11−アミノウンデカン酸の量を3.22kgに変更した以外は、上述した共重合ポリアミド樹脂(A1)の製造方法と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A2)を得た。得られた共重合ポリアミド樹脂(A2)は、デカンテレフタルアミド単位(10T)/ウンデカンアミド単位(11)=80/20(モル比)の組成で、融点289℃、相対粘度2.6、ガラス転移温度93℃であった。
(A3:ポリアミド10T12)
上述した共重合ポリアミド樹脂(A2)の製造方法において、11−アミノウンデカン酸3.22kgをウンデカンラクタム2.93kgに変更した以外は、上述した共重合ポリアミド樹脂(A2)の製造方法と同様にして、共重合ポリアミド樹脂(A3)を得た。得られた共重合ポリアミド樹脂(A3)は、デカンテレフタルアミド単位(10T)/ドデカンアミド単位(12)=80/20(モル比)の組成で、融点288℃、相対粘度2.4、ガラス転移温度92℃であった。
A4:ポリアミド6;東洋紡績社製「ナイロンT−820」、相対粘度RV=3.1の6ナイロン、数平均分子量25400、融点225℃
A5:ポリアミド66;東レ社製「アミラン(登録商標)CM3001N」、相対粘度RV=2.8の66ナイロン、数平均分子量17900、融点265℃
なお、A4、A5は、本発明における(A)成分に該当しないが、下記する表では、比較しやすくするため、(A)成分の欄に記す。
B1:相対粘度が2.6のポリアミドMXD6(三菱ガス化学社製 MXナイロン S6007、メタキシレンジアミンとアジピン酸からなるポリアミド樹脂)
B2:相対粘度が2.1のポリアミドMXD6(三菱ガス化学社製 MXナイロン S6001、メタキシレンジアミンとアジピン酸からなるポリアミド樹脂)
変性ポリオレフィン系重合体 C1:モディックAP-P502(三菱化学社製、マレイン酸変性ポリエチレン、MFR=1.3、密度=0.89)
変性スチレン系重合体 C2:タフテックM1943(旭化成社製、マレイン酸変性スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体)
<その他の添加剤>
安定剤:チバスペシャリティケミカルズ社製「イルガノックスB1171」
離型剤:クラリアントジャパン社製「モンタン酸エステルワックスWE40」
比較例のポリエチレンとして、ノバテックHB-431(日本ポリエチレン社製、高密度ポリエチレン)
(実施例1〜10、比較例1〜10)
上述した各原料(A)〜(C)の使用量(質量部)は表1〜2に示す通りとし、その他の添加剤の使用量については各実施例・比較例とも、安定剤が0.3質量部、離型剤が0.4質量部とし、これらを35φ二軸押出機(東芝機械社製)にて混合した。詳しくは、(A)〜(C)の原料は、あらかじめ混合してメインホッパーから投入し、シリンダ温度は、共重合ポリアミド樹脂(A)として「ポリアミド10T11(A1)」を用いた例では280℃、「ポリアミド10T11(A2)」および「ポリアミド10T12(A3)」を用いた例では300℃、これらを用いず、「ポリアミド6(A4)」、「ポリアミドMXD6(B1、B2)」を用いた例では260℃、「ポリアミド66(A5)」を用いた例では280℃に設定した。そして、押出機から吐出されたストランドを水槽で冷却した後、ストランドカッターでペレット化し、125℃で5時間乾燥することにより、ポリアミド樹脂組成物をペレットとして得た。
次に、上記で得られたポリアミド樹脂組成物を用いて各評価に必要な成形品を作製し、前述の評価方法で評価結果を得た。実施例1〜10、比較例1〜10で得られたポリアミド樹脂組成物の評価結果を表1〜2に示す。
表1〜2から明らかなように、実施例1〜10のポリアミド樹脂組成物は、柔軟でバリア性に優れ、かつ塩化カルシウムサイクルに関して、クラック発生しないことがわかる。それに対して、比較例1〜10の樹脂組成物は、実施例1〜10と比べると、何れかの評価項目で劣るものであった。
また、実施例4の分散構造観察(図1)より、ポリアミド10T11にポリアミドMXD6が相溶化剤を添加せずとも、均一な相分離分散構造をとることが確認できる。
本発明によって得られるポリアミド樹脂組成物は、バリア性、燃料膨潤性、耐薬品性に優れており、燃料容器、チューブ、燃料部品等、種々の成形体に利用できるものである。

Claims (2)

  1. 共重合ポリアミド樹脂(A)100質量部に対して、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)10〜250質量部、変性ポリオレフィンおよび/またはスチレン系共重合体(C)0〜100質量部を含有するポリアミド樹脂組成物であって、前記共重合ポリアミド樹脂(A)が、デカンテレフタルアミド単位(a)とウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)と、アミノ基およびカルボキシル基を含有するその他の単位(c)とを含み、前記デカンテレフタルアミド単位(a)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して50〜98モル%であり、前記ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して2〜50モル%であり、前記その他の単位(c)の含有率が、前記単位(a)、前記単位(b)および前記単位(c)の合計100モル%に対して0〜30モル%であり、前記メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)が、ジアミンの構成単位の70モル%以上がメタキシリレンジアミンであるジアミンと、ジカルボン酸の構成単位の70モル%以上が炭素数4〜20のα、ω−直鎖脂肪族カルボン酸であるジカルボン酸からなるポリアミドであって、メタキシリレン基含有ポリアミド樹脂(B)が、共重合ポリアミド樹脂(A)マトリクスに独立分散している構造をもったことを特徴とするポリアミド樹脂組成物。
  2. 前記デカンテレフタルアミド単位(a)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して75〜98モル%であり、前記ウンデカンアミド単位および/またはドデカンアミド単位(b)の含有率が、前記単位(a)および前記単位(b)の合計100モル%に対して2〜25モル%である請求項1記載のポリアミド樹脂組成物。
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