JP5736783B2 - 顕微鏡装置及び球面収差補正方法 - Google Patents
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Description
<第1の実施形態>
[顕微鏡装置の構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る顕微鏡装置の構成を示す図である。
同図に示すように、この顕微鏡装置100は、ステージ11、ステージ駆動部12、球面収差補正レンズ付き対物レンズ13、補正レンズ駆動部14、結像レンズ15、撮像部16、及び制御装置17などで構成される。
本例の対物レンズ13は、例えば、4つのレンズ13A,13B,13C,13Dで構成される。これらのレンズ13A,13B,13C,13Dにおいて、観察対象である標本1寄りの2つのレンズ13A,13Bは球面収差補正レンズ13A,13Bとして光軸方向Opに移動可能とされ、レンズ13Aとレンズ13Bとの距離d1及びレンズ13Bとレンズ13Cとの距離d2の制御によって、球面収差補正を行うことが可能とされている。ここで、距離d1及び距離d2が球面収差補正レンズ13A,13Bの位置情報とされる。
図3(A)(B)(C)は、ある空間周波数における撮影画像のコントラスト評価値のデフォーカス位置に対する応答曲線を、カバーガラスGの厚みが最適値(設計値)である場合(A)、最適値より厚い場合(B)、最適値より薄い場合(C)についてそれぞれ示したグラフである。
図4は、この非対称性パラメータκの定義の一例を示す図である。
図4において、CNTmax はコントラスト評価値の応答曲線における最大値、CNT1/e2は最大値CNTmax の1/e2に相当するコントラスト評価値、Z0は最大値CNTmax が得られるときのデフォーカス位置、Z1はCNT1/e2が得られるときのマイナス側のデフォーカス位置、Z2はCNT1/e2が得られるときのプラス側のデフォーカス位置である。
κ=(|Z0−Z1|−|Z2−Z0|)/(|Z2−Z1|)×100 …(1)
図15において、CNTmax はコントラスト評価値の最大値、CNTFWHMは最大値CNTmax の半値全幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)に相当するコントラスト評価値、Z0は最大値CNTmax が得られるときのデフォーカス位置、Z1はCNTFWHMが得られるときのマイナス側のデフォーカス位置、Z2はCNTFWHMが得られるときのプラス側のデフォーカス位置である。この場合も、非対称性パラメータκは上記(1)式により定義される。
図8は、本実施形態の顕微鏡装置100による球面収差補正のフローチャートである。
まず、球面収差補正のための事前準備が行われる。
カバーガラスGの基準厚をCG0 、カバーガラスGの基準厚CG0 に対する厚み誤差をδCGとする(ステップSS101,S102)。事前準備において、制御装置17は、基準厚CG0 (厚み誤差δCG=0)のカバーガラスGが付けられたテストチャート画像標本を用いて、基準厚CG0 のカバーガラスGに対して最適なレンズ間隔d1、d2をシミュレーションまたは実測等により求める。また制御装置17は、基準厚CG0 に対して様々な厚み誤差δCGをもつカバーガラスGが付けられた複数のテストチャート画像標本を順次用いて、それぞれの厚み誤差δCGに対して最適なレンズ間隔d1、d2をシミュレーションまたは実測等により求める(ステップS103)。図5はカバーガラスGの基準厚CG0 を0.17[mm]とした場合の厚み誤差δCGとレンズ間隔d1、d2との相関を示す図である。
以上で、球面収差補正のための事前準備が完了となる。
まず、ステージ11の上に標本1がセットされ、透過照明が標本1に照射される(ステップS107)。次に、制御装置17は、オートフォーカスにより合焦位置を決定する(ステップS108)。次に、コントラスト計測部171が、合焦位置を中心に±x[μm]の範囲でy[μm]刻みで標本1と対物レンズ13との間隔を変更し、それぞれの間隔位置(デフォーカス位置)で撮像部16にて撮像された画像のコントラスト評価値を計測し、その計測結果を非対称性計算部172に供給する(ステップS109)。非対称性計算部172は、コントラスト計測部171からのコントラスト評価値の応答曲線から(1)式により非対称性パラメータκを計算する(ステップS110)。
自動撮影のAF(オートフォーカス)方式としてコントラストAFがよく用いられる。コントラストAFは、ステージを駆動して標本と対物レンズとの間隔の距離を変化させながら、各間隔位置(デフォーカス位置)でのコントラスト評価値(AF評価値)を算出し、AF評価値が最大となったステージの位置(標本と対物レンズとの間隔の距離)を探す方式である。
第2の実施形態は、球面収差補正の制御においてコントラスト評価値を計測する手段としてコントラストAF部171Aを採用したものである。コントラストAFの際に得られるAF評価値は、y[μm]刻みで標本と対物レンズとの間隔を変更し、それぞれの間隔位置(デフォーカス位置)で撮像された画像のAF評価値であることから、第1の実施形態のコントラスト計測部171によって計測されるコントラスト評価値と等価なものである。このことからAF評価値から非対称性パラメータκを計算することが可能である。
ここでステップS201からステップS206までの事前準備は、第1の実施形態の図8のステップS101からステップS106までの事前準備と同じである。
準備処理が完了した後、ステージ11の上に標本1がセットされ、透過照明が標本1に照射される(ステップS207)。この後、制御装置17は、コントラストAF部171Aを起動してコントラストAFを実行させて合焦位置を決定する(ステップS208)。次に、制御装置17は、コントラストAFの際に得られたAF評価値から非対称性計算部172にて非対称性パラメータκを計算する(ステップS209)。
以上の実施形態では、事前準備において、ある空間周波数のテストチャート画像標本を用いて非対称性パラメータκとレンズ間隔d1、d2との相関表を作成した。これに対し、実際に撮影される標本1の画像において支配的な空間周波数が相関表の作成で用いられたテストチャート画像標本において支配的な空間周波数に近いとは限らない。このような空間周波数の違いは球面収差補正の誤差原因となり得る。この問題は、空間周波数別に対称性パラメータκとレンズ間隔のデータとの相関を相関表記憶部173に記憶することで解決可能である。
制御装置17は、標本1を撮像した画像の空間周波数解析を行い、その結果を補正レンズ制御部174Bに出力する周波数解析部175を有する。
ここでステップS301からステップS306までの事前準備は、第1の実施形態の図8のステップS101からステップS106までの事前準備と基本的には同じであるが、ステップS305では、厚み誤差δCGと非対称性パラメータκとの相関を生成する際に、空間周波数u別に相関が生成され、さらに、ステップS306では、対称性パラメータκ(u)とレンズ間隔d1、d2との相関表が空間周波数u別に作成されて相関表記憶部173に保存される。
標本1の照明方式として暗視野落射照明を採用した場合、球面収差補正の制御において画像のコントラストを評価することが困難である。この場合、図14に示すように、コントラストに代えて画像のS/N比を間隔位置(デフォーカス位置)毎に計測し(ステップS409)、S/N比の応答曲線から非対称性パラメータκを算出して(ステップS410)、相関表記憶部173に記憶された相関表から、当該非対称性パラメータκに対応する最適なレンズ間隔d1、d2を読み込むようにしてもよい(ステップS411)。
上記の球面収差補正は、カバーガラスGを複数の領域に区分して、それぞれの領域毎に行うようにしてもよい。この方法は、カバーガラスGの厚みが場所によって変化するような場合に好適である。この場合、制御装置17は、カバーガラスGの個々の領域に対して、上記の球面収差補正のためのレンズ間隔d1、d2を求めたら、これらのデータを、領域を示す情報と対応付けて相関表記憶部173に記憶する。制御装置17は、個々の領域の本撮影の前に、相関表記憶部173から、これから撮影しようとしている領域に対応する球面収差補正のためのレンズ間隔d1、d2を読み出し、これらを設定する。
11…ステージ
12…ステージ駆動部
13…対物レンズ
13A.13B…球面収差補正レンズ
14…補正レンズ駆動部
15…結像レンズ
16…撮像部
17…制御装置
100…顕微鏡装置
171…コントラスト計測部
171A…コントラストAF部
172…非対称性計算部
173…相関表記憶部
174…補正レンズ制御部
Claims (2)
- 光軸方向に移動が可能な球面収差補正レンズを有する対物レンズと、
カバーガラスを通して標本の顕微像を前記対物レンズと協働して得る結像レンズと、
前記結像レンズの結像面に配置された撮像部と、
前記対物レンズと前記標本との間隔を合焦位置を含む範囲内で変化させ、それぞれの間隔位置で前記撮像部にて撮像された画像の画質の評価値を計測する計測部と、
前記撮像された画像において支配的な空間周波数を解析する周波数解析部と、
前記計測された画質の評価値の前記間隔位置に対する応答曲線の前記合焦位置を基準とする非対称性を定量化する定量化部と、
空間周波数別に前記カバーガラスの厚み誤差を補正可能な前記球面収差補正レンズの位置情報と前記非対称性との相関を記憶する記憶部と、
前記解析された空間周波数と前記定量化された非対称性をもとに前記記憶部から前記球面収差補正レンズの位置情報を取得し、この位置情報をもとに前記球面収差補正レンズの位置を制御する補正レンズ制御部と
を具備する顕微鏡装置。 - 光軸方向に移動が可能な球面収差補正レンズを有する対物レンズと、カバーガラスが上面に配置された標本との間隔を合焦位置を含む範囲内で可変して、それぞれの間隔位置で撮像された画像の画質の評価値を計測し、
前記撮像された画像において支配的な空間周波数を解析し、
前記計測された画質の評価値の前記間隔位置に対する応答曲線の前記合焦位置を基準とする非対称性を定量化し、
前記解析された空間周波数と前記定量化された非対称性をもとに前記記憶部から前記球面収差補正レンズの位置情報を取得し、この位置情報をもとに前記球面収差補正レンズの位置を制御する
顕微鏡装置の球面収差補正方法。
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