JP5736583B2 - バーナ装置 - Google Patents

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本発明は、多種燃料を燃焼するバーナ装置において、簡素な構成で窒素酸化物濃度の上昇やバーナの先端部の焼損及びバーナ火炎のリフトや吹き消えなどを防止できるバーナ装置に関するものである。
燃料を燃焼するバーナ装置には、主に二種類以上の燃料を同時に燃焼する混焼バーナ装置と一種類の燃料を燃焼する専焼バーナ装置がある。
これらのバーナにおいては、燃焼時における窒素酸化物濃度が高濃度となること、またバーナ火炎のリフト(火炎が不安定で保炎器に接触したり離れたりする現象)や吹き消えが生じるなどの問題がある。なお、混焼バーナ装置を専焼バーナ装置として使用する場合は、使用しないバーナに燃料が供給されず燃焼時に燃料が流れないことから自己冷却効果が働かないため先端が焼損しやすくなり、バーナの先端部が焼損するといった問題がある。
上記問題に対しては種々の対策が施されているが、これらの問題は密接に絡み合っており、複合的に対策を講じる必要がある。例えば、従来、以下のようなバーナ装置がある。
まず、混焼バーナの例として、下記特許文献1及び特許文献2に記載の構成がある。
特許文献1に記載のバーナを図8に示す。
このバーナは、一次空気流路4の中心部に油バーナ16及び油ノズル17を配置し、保炎器12の周囲に複数本の燃料ノズル19を配置している構成である。また、燃焼用空気は一次空気流路4及び二次空気流路5に二分割してバーナ部から火炉26へ投入している。そして、油バーナ16により形成される油バーナ火炎及び複数のガスバーナ18により形成されるガスバーナ火炎の保炎を一つの保炎器12で行っている。
また、特許文献2に記載のバーナを図9に示す。このバーナは、一次空気流路4の中心部に油ノズル17を配置し、三次空気流路21内に複数本の燃料ノズル19を配置している構成である。また、燃焼用空気は一次空気流路4、二次空気流路5及び三次空気流路21に三分割してバーナ部から火炉26へ投入している。油バーナ16により形成される油バーナ火炎の保炎を保炎器12で行う一方、ガスバーナ18により形成されるガスバーナ火炎の保炎を保炎器12だけではなく、燃料ノズル19の周囲に設けたフレームホルダ25によっても行っている。
図10には、図9の保炎器12とフレームホルダ25付近のガスバーナ火炎の保炎機構原理図を示す。
一般的にガス燃焼では、保炎器12の周囲に複数本配置した燃料ノズル19に設けた副孔から燃料を噴射し、保炎器12外縁部の循環流111に向かうガス流115を発生させることで、保炎が行われている。そして、この循環流111に対して吹き込まれた燃料の燃焼時に発生する輻射熱により、燃料ノズル19の主孔部からのガス流(ガス火災)114の根元部の温度が上昇し、主孔部のガス火災114の着火が促進される。
特許文献2に記載の構成では、燃料ノズル19に設けた副孔及び保炎孔から噴射されたガスは、それぞれガス流115とガス流116を形成し、副孔からのガス流115は保炎器12周辺の渦状循環流111に、保炎孔からのガス流116は燃料ノズル19周辺の渦状循環流113に向けて流れている。したがって、これらの2種類の火炎が形成する輻射熱により、主孔部のガス火炎114の根元部の温度が上昇し、主孔部のガス火災114の着火が促進される。そして、ガスバーナ18により形成されるガスバーナ火炎の保炎を保炎器12だけではなく、燃料ノズル19の周囲に設けたフレームホルダ25によっても行っている。
次に、専焼バーナの例として、下記特許文献3に記載の構成がある。
特許文献3に記載のバーナを図11に示す。このバーナは、油専焼バーナであり、一次空気流路4の中心部に油ノズル17を配置している構成である。また、燃焼用空気は一次空気流路4及び二次空気流路5に二分割してバーナ部から火炉26へ投入しており、一次スリーブ2の火炉側先端にはガイドスリーブ15を設置している。
特開2010−071575号公報 特開昭61−252420号公報 特開昭56−020908号公報
上記特許文献1に記載の構成によれば、バーナの中心軸に対して対称的な位置に液体燃料の噴出方向が互いに90度異なる油ノズル17をそれぞれ先端に有する二つの噴霧器を配置して両方の噴霧器で異種燃料を同時に燃焼可能な構成である。そして、燃料ノズル19の先端から保炎器12の火炉側端部間の距離を調整する可動性の保炎器12を設けることで、燃料ノズル19の焼損を防止している。
しかし、燃焼用空気が常温の場合は、高温の空気に比較して、燃料ノズル19から噴射される燃料ガスが着火までに要する時間が長いため、ガスバーナ火災のリフトや吹き消えが起こり、燃焼が不安定となるポテンシャルを有しており、燃焼用空気が常温の時の保炎性の問題が残る。また、可動性の保炎器12を設けると、部品点数が増加してバーナ装置の構成が複雑となり、更に可動部に灰等の異物が混入し油ノズルの出し入れが困難となる可能性がある。また運転調整の煩雑化などの問題が残る。
そして、特許文献2に記載の構成によれば、ガスバーナ18により形成されるガスバーナ火炎の保炎を保炎器12だけではなく、燃料ノズル19の周囲に設けたフレームホルダ25によっても行っているが、保炎器12周辺の渦状循環流111(図10)と燃料ノズル19周辺の渦状循環流113とでは周期が異なるため、燃焼振動を発生させる要因となってしまう。燃焼振動が発生すると、ボイラ等の燃焼装置の連続運転が不可能となり、ときにはボイラ等の燃焼装置やボイラ本体の機器の損傷を伴うこともある。
また、フレームホルダ25の周囲には渦状循環流113が形成されることで、フレームホルダ25の後流側の燃焼空気流による燃料ノズル19の冷却が阻害され、特に油専焼時にはフレームホルダ25や燃料ノズル19の焼損が起こってしまう。また、混焼時でも同様の機構により、発生する場合がある。
そして、特許文献2に記載の構成では、燃焼用空気を三分割することでバーナ部から火炉へ投入している。このように燃焼用空気を三分割してバーナ部から火炉へ投入することは、窒素酸化物(NOx)の低減に効果があることが知られている。しかし、部品点数の増加によってバーナ装置の構成が複雑となること、バーナ装置の駆動部の異物噛み込みによる動作不良や運転調整時間が長くなるなどの問題がある。
また、三次空気流路にガスバーナノズルを配置した場合、スリーブ2内に設置している保炎器12から離れているため、ガス火炎の吹き飛び(燃焼不安定)及び燃焼不安定に伴う燃焼振動ポテンシャルの増加という問題もある。
近年、省エネルギー化への需要の高まりから、石油精製プラントなどの各種化学プラント等において、従来は燃料として採用していなかった燃料を採用する動きがあるが、燃料の多様化はバーナ本数の増加や種類の増加に伴う各種部品点数の増加に繋がり、また運転調整の煩雑化を招いてしまう。
一般に、燃料は発熱量等の燃焼性状の違いから燃焼性(燃えやすさ)に差がある。燃焼性の良い燃料を燃焼させる時は燃焼速度が速いことから局所的な高温燃焼火炎域が発生するため、NOx濃度が上昇してしまう。この場合、燃焼を緩慢にするために三次空気流路21のエアレジスタ23の開度、二次空気流路5のエアレジスタ9の開度、二次空気流路5のベーン24の角度及び三次空気流路21のエアレジスタ23の開度を燃料の種類や燃焼パターンに応じた設定値に調整する必要がある。
これらの調整は通常の運転を煩雑にするだけではなく、プラントの立ち上げのための試運転においても各種燃料の最適な設定値の調整に時間を要し、プラントの早期立ち上げを困難にしていた。また、駆動部を有するバーナにおいては異物を噛み込むことで動作不良を起こすというポテンシャルを有しているため、バーナ装置の簡素化が望まれている。
更に、特許文献3に記載の構成によれば、NOx濃度の低減を図るためにガイドスリーブ15を設けているが、ガイドスリーブ15がスロート1から火炉側に張り出しているために、火炎の長炎化や火炎が炉壁に接触することによる黒煙の発生、また燃焼が完結しないこと(不完全燃焼)が原因である一酸化炭素(CO)や煤塵の発生やガイドスリーブ先端部の焼損などの問題がある。
本発明の課題は、簡素な構成でNOx濃度の低減、火炎の長炎化、黒煙の防止を図ることが可能なバーナ装置の提供である。更に、本発明の課題は、火炎の輻射熱によるバーナ端部焼損の防止が可能なバーナ装置の提供である。更に、本発明の課題は、燃焼振動を防止して保炎性に優れるバーナ装置の提供である。
本発明の上記課題は、以下の手段により解決することができる。
請求項1記載の発明は、火炉の壁面のスロートに設けられたバーナ装置であって、バーナ中心軸周りに設けられる円筒状のスリーブと、該スリーブ内に設けられる一次空気流路と、該一次空気流路のバーナ中心軸に設けられる第一燃料ノズルと、前記一次空気流路内であって第一燃料ノズルの周囲に設けられ、火炉に向かって末広がり形状である保炎器と、前記保炎器の外周で、且つ一次空気流路の円周方向に複数設けられ、前記第一燃料ノズルの先端部及び前記保炎器の火炉側端部よりも先端部が火炉側に突出し、燃料を保炎器外周の接線方向及び火炉方向に噴射させる第二燃料ノズルと、前記一次空気流路の出口外周に設けられ、該出口外周の先端部から火炉に向かって末広がりの形状であって、且つ先端部が前記スロート内に位置するガイドスリーブと、前記スリーブの外周に設けられる二次空気流路と、該二次空気流路の出口外周となるスロート壁面に、火炉に向かって末広がり形状に形成された末広がり形状部と、該スロートの末広がり形状部と前記一次空気流路のガイドスリーブとにより形成される二次空気流路の出口部とを設けたバーナ装置である。
請求項2記載の発明は、前記ガイドスリーブのバーナ中心軸に対する末広がり角度は、下限値が燃焼によって発生する窒素酸化物の濃度に基づいて該窒素酸化物の濃度が所定値以下になるように設定され、上限値が燃焼によって発生する一酸化炭素の濃度に基づいて該一酸化炭素の濃度が所定値以下になるように設定されている請求項1記載のバーナ装置である。
請求項3記載の発明は、前記ガイドスリーブのバーナ中心軸に対する末広がり角度は15度以上45度以下である請求項2記載のバーナ装置である。
請求項4記載の発明は、前記一次空気流路内に、一次空気の流速を制御可能な一次空気流速制御装置を設けた請求項1記載のバーナ装置である。
(作用)
図2には、本発明によるNOx濃度の低減の原理図を示す。この図はNOx濃度の低減の原理を分かりやすく説明するための模式図であり、後述する実施例に対応するものである。したがって、本発明が本図に限定されることはなく、後述の図3及び図4についても同様である。
燃焼用空気をバーナ部で分割して火炉26へ投入することによるNOx濃度の低減は、バーナ近傍に形成される燃焼域内に酸素の少ない還元雰囲気(還元炎)を形成することで行われる。還元雰囲気によるNOx濃度の低減の原理は、一般的に以下に示す二つの機構によるものと考えられている。
(1)還元雰囲気が燃焼反応を抑制し、局所的に形成される高温火炎域の火炎温度を低下させる。
(2)還元雰囲気内で中間生成物であるラジカル成分が生成され、このラジカル成分によりNOxが窒素に還元される。
本発明によれば、燃焼用空気は一次空気流路4と二次空気流路5に二分割して火炉26に投入している。第一燃料ノズル11周辺の還元炎101では空気比が低いために中間生成物であるラジカル成分が生成され、このラジカル成分は脱硝域103においてNOx等を窒素に還元する。一方、二次空気流路5から投入された燃焼用空気は、酸化炎102の渦状循環流及び燃焼用空気循環流105を形成し、未燃炭化水素が完全酸化域104において完全燃焼することで、燃焼が完結する。
NOx濃度を低減するためには、図2に示す還元炎101及び脱硝域103の領域を形成する必要がある。本発明によれば、スロート1の末広がり形状部1aと一次空気流路4出口に設けた末広がり形状のガイドスリーブ15によって、燃焼用空気循環流105から還元炎101及び脱硝域103との分離を強化することが可能となり、これらの領域を明確に形成することができる。
そして、請求項1記載の発明によれば、二次空気流路の出口に設けたスロートの末広がり形状部と一次空気流路出口に設けた末広がり形状のガイドスリーブによって、一次空気及び二次空気から火炉へ投入される空気の分離が強化されるため、燃焼用空気を二分割して火炉へ投入する簡素な構成でもNOx濃度の低減を達成できる。
したがって、部品点数の増加によってバーナ装置の構成が複雑となることや、バーナ装置の駆動部の異物噛み込みによる動作不良や運転調整時間が長くなるなどの問題は生じない。
更に、第二燃料ノズルの先端が第一燃料ノズルの先端及び保炎器の火炉側端部よりも火炉側に突出しているため、保炎器外周の接線方向に噴射するガス燃料で形成される火炎により、第一燃料ノズル及び保炎器の焼損を防止できる。例えば、第二燃料ノズルは、保炎器の外側同心円状に複数本配置し、また、ガス火炎の保炎強化を目的として、先端部は保炎器より火炉側に配置し、各ノズル先端からガス燃料を保炎器外周の接線方向及び火炉方向に噴射させる。したがって、保炎器の内部に第二燃料が効率良く入り、第二燃料ノズルによって形成される火炎の保炎性を高めて火炎の安定化が図れる。また、末広がり形状の拡大面を有する保炎器の近傍に第二燃焼ノズルを配置することで、保炎器の拡大面に沿って流れる高速の一次空気流により常に連続的に冷却することができ、第二燃料ノズルの先端部の焼損を防止できる。
また、図10に示す特許文献2に記載の構成によれば、保炎器12周辺の渦状循環流111と燃料ノズル19周辺の渦状循環流113とでは周期が異なるため、燃焼振動を発生させる要因となってしまう。
燃焼振動現象は、一般的に、(3)火炉内部の発熱率分布が火炉壁近傍で局在化する(燃料の燃焼速度が大きく、バーナの出口近傍で燃え尽きる)場合、(4)火炎が不安定で、絶えず変動している(保炎器に付着したり、吹き飛ぶ現象を繰り返す)場合などに起こりやすいと言われている。特許文献2に記載の構成では、上記(4)による火災の不安定が原因であると考えられる。
上記2種類の渦状循環流111,113はガスバーナ火炎の保炎性の向上に寄与しているが、一方で燃焼振動現象を発生する要因となり、火炎のゆらぎ発生のポテンシャルを有している。火炎のゆらぎは燃料、空気量、流速、温度、火炉の形状及びガスノズルの噴射方向等の条件が揃うと微小な圧力変動を形成する。圧力変動は、更に発熱率変動を誘発し、これらはフィードバックループを形成しているため、微小な圧力変動でもエネルギーが蓄積されて大きな圧力変動、すなわち燃焼振動に発達してしまう。
しかし、本発明によれば、第二燃料ノズルを第一燃料ノズルと同一の一次空気流路に設け、第二燃料火炎の保炎を第一燃料火炎と同一の保炎器で行っている。したがって、複数の保炎器を用いることによる、このような燃焼振動の問題も生じない。本発明によって燃焼振動を回避できる理由を以下に詳述する。
燃焼振動を回避する構成としては、下記の3項目(5)〜(7)が挙げられる。
(5)第二燃料ノズルの位置を三次空気流路ではなく保炎器を設置している一次空気流路とすることにより、保炎性の向上が図られる。
(6)フレームホルダがある場合は、一次空気流に対して、フレームホルダでの保炎機構と保炎器での保炎機構の二つの保炎機構の干渉による燃焼振動のポテンシャルを有していたが、フレームホルダを無くすことにより、保炎機構を保炎器一つに統合して燃焼振動を防止できる。
(7)第二燃料ノズルは各ノズル先端からガス燃料を保炎器外周の接線方向及び火炉方向に噴射させる。保炎器外周の接線方向に噴射するガス燃料と一次空気流で形成される火炎により、保炎器近傍に継続して安定したガス燃料火炎が形成され、特にガス燃焼で問題となる燃焼振動を回避することが可能となる。
そして、一次空気が第二燃料ノズルの表面を流れるため、この流れの冷却効果によって第二燃料ノズルの先端部の温度が低下し、第二燃料ノズルの先端部の焼損を防止できる。
また、一次空気流路出口のガイドスリーブの先端部をスロートから火炉側に突出させずにスロート内に設けることで、火炉の輻射熱によるガイドスリーブの先端部の焼損を防止できる。更に、火炎の長炎化や火炎が炉壁に接触することによる黒煙の発生を防止できる。
図3及び図4には、図2に示すガイドスリーブ15の末広がりの角度を変えた場合の図を示す。図3ではガイドスリーブ15の末広がりの角度をバーナ中心軸に対して緩い角度(15度未満)にした場合を示し、図4ではガイドスリーブ15の角度をバーナ中心軸に対して急な角度(45度よりも大きい角度)にした場合の図を示している。
図3の場合は、二次空気流路5から火炉26に投入される燃焼用空気の循環流105及び酸化炎102がバーナ中心軸に対して水平方向に流れるため、燃焼用空気循環流105に対する還元炎101及び脱硝域103の分離効果が図2の場合と比べて弱くなる。
一方、図4の場合は、二次空気流路5から火炉に投入される燃焼用空気の循環流105及び酸化炎102がバーナ中心軸に対して遠くへ流れるため、燃焼用空気循環流105に対する還元炎101及び脱硝域103の分離効果は図2の場合と比べて強くなるが、燃焼用空気循環流105がバーナ中心軸から遠くへ離れるため、バーナ中心軸の完全酸化域104に戻りにくくなってしまう。
そして、燃焼によって生成するNOxの濃度やCOの濃度はガイドスリーブ15の末広がりの角度により傾向が異なってくる。NOx濃度はこれらの角度が小さいほど高く、CO濃度はこれらの角度が大きいほど高くなるという顕著な傾向がある。
図3(ガイドスリーブ15の角度が緩い角度)の場合は、二次空気流路5を流れる二次空気がガイドスリーブ15に沿って流れるが、十分に火炎に対して分離できないことから、スロート1付近で燃料とすぐに混合してしまい混合燃焼となって、サーマルNOx(空気中の窒素が高温条件下で生成する熱的NOx)が発生し、NOx濃度が高くなる。一方、図4(ガイドスリーブ15の角度が急な角度)の場合は、二次空気と火炎との混合が進まなくなり、すなわち二次空気が火炎下流まで混合しないことから火炎末端まで未燃分を含むことになり、CO濃度が高くなる。
したがって、請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の作用に加えて、一次空気流路出口のガイドスリーブの末広がりの角度を、下限値は燃焼によって発生するNOx濃度に基づいて該NOx濃度が所定値以下となるように設定し、上限値は燃焼によって発生するCO濃度に基づいて該CO濃度が所定値以下となるように設定することで、NOx濃度やCO濃度の低減を図ることができる。
更に、請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の作用に加えて、一次空気流路出口のガイドスリーブの末広がりの角度を15度以上45度以下し、適正な角度にすることで、燃焼用空気循環流に対する還元炎及び脱硝域の分離を効率良く行うことができる。したがって、燃焼用空気を三分割にして火炉へ投入するバーナ装置と同等のNOx濃度の低減が図れると共に、燃料の完全燃焼を図ることができるため、一酸化炭素や煤塵の発生を防止できる。
また、保炎器の外周部を流れる一次空気の流速が小さいと、第二燃料ノズルによって形成される火炎の保炎効果が低減してしまうことが考えられる。一方、保炎器の外周部を流れる一次空気の流速が大きいと、燃焼振動や火炎の吹き飛びや火炎のリフトの要因となる。したがって、一次空気の流速を適正範囲にすることが望ましい。
請求項4記載の発明によれば、一次空気流速制御装置により、例えばバーナ差圧を180mmAq以下の範囲内で、一次空気流速を10〜40m/sの適正範囲にすることができる。
本発明によれば、簡素な構成でNOx濃度の低減を図ることが可能である。また、火炎の長炎化や黒煙の発生を防止できる。更に、バーナ端部の焼損や燃焼振動を防止して保炎性にも優れる。具体的には以下の効果を有する。
請求項1記載の発明によれば、二次空気流路の出口に設けたスロートの末広がり形状部と一次空気流路出口に設けた末広がり形状のガイドスリーブによって、一次空気及び二次空気から火炉へ投入される空気の分離が強化されるため、燃焼用空気を二分割して火炉へ投入する簡素な構成でもNOx濃度の低減を図ることが可能となる。また、ガイドスリーブがスロートから火炉側に張り出していないため、火炎の長炎化や黒煙の発生を防止できる。そして、第二燃料ノズルの先端が第一燃料ノズルの先端及び保炎器の火炉側端部よりも火炉側に突出しており、第二燃料ノズルから保炎器の外周の接線方向及び火炉方向に燃料を噴射させることで、第一燃料ノズル及び保炎器の焼損を防止できると共に保炎器の内部に第二燃料が効率良く入り、第二燃料ノズルによって形成される火炎の保炎性を高めて火炎の安定化が図れる。また、保炎器の近傍に継続して安定した火炎が形成され、燃焼振動を回避することが可能となる。
請求項2記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、一次空気流路出口のガイドスリーブの末広がりの角度を、下限値はNOx濃度に応じて、上限値はCO濃度に応じて設定することで、多種燃料の燃焼であっても、NOx濃度やCO濃度の低減を図ることができる。
請求項3記載の発明によれば、上記請求項2記載の発明の効果に加えて、一次空気流路出口のガイドスリーブの末広がりの角度を適正な角度にすることで、燃焼用空気循環流に対する還元炎及び脱硝域の分離を効率良く行うことができる。したがって、更なるNOx濃度の低減が図れると共に、燃料の完全燃焼を図ることができるため、一酸化炭素や煤塵の発生を防止できる。
請求項4記載の発明によれば、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、燃焼に必要な空気量を、バーナ初期条件から燃料の組み合わせが変わって燃焼空気量が変化したとしても、燃焼振動や吹き飛びを防止するよう調整できる。
本発明の一実施形態のバーナの一部断面を示す平面図である。 NOx濃度の低減の原理図を示したバーナの一部断面を示す平面図である。 NOx濃度の低減の原理図を示したバーナの一部断面を示す平面図(θ1を変えた場合)である。 NOx濃度の低減の原理図を示したバーナの一部断面を示す平面図(θ1を変えた場合)である。 バーナの保炎器周囲における燃焼用空気循環流を示す原理図である。 ガイドスリーブの角度(°)とNOx濃度(ppm)との関係を示した図である。 ガイドスリーブの角度(°)とCO濃度(ppm)との関係を示した図である。 従来のバーナ(特許文献1)の一部断面を示す平面図である。 従来のバーナ(特許文献2)の一部断面を示す平面図である。 従来のバーナ(特許文献2)の保炎機構の原理図である。 従来のバーナ(特許文献3)の一部断面を示す平面図である。
以下に、本発明の実施例について説明する。
図1には、本発明の一実施形態のバーナの一部断面を示した平面図を示す。
火炉26の側壁のスロート1に設けられたバーナは、円筒状のスリーブ2を備え、スリーブ2の内部には、一次空気流路4と、中心軸Cに設けた第一燃料バーナ10と、第一燃料バーナ10の火炉側先端部に設けた第一燃料ノズル11と、第一燃料バーナ10の外周で、一次空気流路4の円周方向に複数本設けた第二燃料バーナ13と、該第二燃料バーナ13の火炉側先端部に設けた第二燃料ノズル14などを備えている。また、第一燃料ノズル11及び第二燃料ノズル14からの火炎を保炎するための火炉側に向かって末広がり状(円錐状)の保炎器12が第一燃料ノズル11の周囲であって且つ第一燃料ノズル11と第二燃料ノズル14との間に設けられている。
また、一次空気流路4の外周部には燃焼用二次空気流路5が設けられている。一次空気流路4と二次空気流路5は火炉側壁の外側に配置される風箱6から燃焼用空気が供給され、一次空気流路4にスライド式に開閉自在に設けられたダンパ3によりスリーブ2の開口部の開閉度合を調整して一次空気流7が形成され一次空気が供給される。二次空気流路5にはエアレジスタ9を設け、旋回するエアレジスタ9によって二次空気流8が形成され二次空気が供給される。なお、ダンパ3及びエアレジスタ9は図示しない開閉機構により作動することで、一次空気の流量及び二次空気の流量とそれらの流速を調整、制御可能である。
そして、一次空気流路4の出口外周に、該出口外周の先端部から火炉26に向かって末広がりの形状であって、且つ先端部がスロート1内にあるガイドスリーブ15を設けている。更に二次空気流路5の出口外周となるスロート1の壁面に、火炉26に向かって末広がり形状の末広がり形状部1aを形成し、一次空気流路4のガイドスリーブ15とスロート1壁面の末広がり形状部1aによって二次空気流路5の出口部5aを形成している。
第一燃料バーナ10は、一本であることが望ましいが、複数本でも可能である。また、第二燃料バーナ13は、保炎器12の外周同心円状に4本から8本の第二燃料ノズル14を配置し、保炎器12の近傍にガス燃料を均等に噴射投入することにより、燃焼振動のない安定した火炎を継続的に形成することが可能となる。なお、第二燃料バーナ13は、中心軸Cに対して対称的に配置することが望ましいため、偶数本の設置が最適であるが、燃料の消費量が少ない場合などは奇数本の設置でもかまわない。
そして、本実施例のバーナは、混焼バーナとしても専焼バーナとしても使用可能である。
専焼バーナの場合の焼損対策を以下に示す。
第一燃料専焼時には、第一燃料火炎が第二燃料ノズル14に衝突しないように、第一燃料ノズル11の噴射角度を選定して適用し、設置する。また、第二燃料ノズル14は一次空気流で常時冷却されており、更に、保炎器12よりも第一燃料バーナ10より遠い外周側に設置しているため、焼損することはない。そして、第二燃料専焼時には、第二燃料バーナ13の先端部は保炎器12及び第一燃料バーナ10のより火炉側にあるため、焼損することはない。また、第二燃料専焼時は、必要に応じて、第一燃料バーナ10は引き抜き可能な構成としている。
混焼バーナとして使用する場合は、第一燃料バーナ10と第二燃料バーナ13に供給する燃料を変えて同時に燃焼させ、必要蒸気量に応じて燃料消費量を変化させて使用する。専焼バーナとして使用する場合は、第一燃料単体のみの燃焼又は第二燃料単体のみの燃焼により対応可能である。
バーナの燃料は、規格燃料の油やガスの他に石油精製プラントや各種化学プラントから生成する副生油、副正ガス、高炉ガス等がある。
具体的に、第一燃料バーナ10から噴射する燃料としては、軽質油、重質油等化学燃料より精製される液体状の燃料、化学プラント等で生成する副生油、廃油等の液体燃料が望ましいが、液体燃料に限定されない。
また、第二燃料バーナ13から噴射する燃料としては、化学燃料である各種ガス燃料、化学プラント等で生成する副生ガス、オフガス、廃ガス、消化ガス、嫌気ガス等のガス状の燃料が望ましいが、ガス燃料に限定されない。液体燃料であっても燃料性状によっては適用可能である。
そして、本実施例のバーナは、図1に示すように、二次空気流路5の出口外周のスロート1を末広がり形状1aとし、更に一次空気流路4の出口に末広がり形状のガイドスリーブ15を設けている。したがって、図2に示すように、一次空気流路4及び二次空気流路5から火炉26へ投入される空気(一次空気流7と二次空気流8)の分離が強化されるため、燃焼用空気を二分割して火炉26へ投入する簡素な構成でも、二次空気流8の酸化炎102が脱硝域103へ流入することが阻止されるため、NOx濃度の低減を図ることが可能となる。
したがって、燃焼用空気を三分割して火炉26へ投入するバーナ装置のような部品点数の増加によってバーナ装置の構成が複雑となることや、バーナ装置の駆動部の異物噛み込みによる動作不良や運転調整時間が長くなるなどの問題は生じない。
また、図1に示すように、ガイドスリーブ15の火炉側端部(先端部)とスロート1壁面の末広がり形状部1aの始端部の位置をガス流れ方向の前後位置で揃えると(点線Tで示す)、二次空気流路5から投入される二次空気は出口部5aのガイドスリーブ15によってバーナ中心軸Cに対して外側に流れてスロート1の内壁面に当たるが、スロート1壁面の末広がり形状部1aによって再び外側に流れるため、二次空気の流れがスムーズになる。また、二次空気がバーナ中心軸Cに対して外側に流れることで、一次空気流7と二次空気流8の分離も強化され、効率良く分離できる。
更に、ガイドスリーブ15と末広がり形状部1aのガス流れ方向の長さをほぼ同じ長さにすると二次空気流8は出口部5a内側のガイドスリーブ15による流れと同じように出口部5a外側の末広がり形状部1aによってバーナ中心軸Cに対して外側にスムーズに流れる。
また、第二燃料ノズル14の先端が第一燃料ノズル11の先端及び保炎器12の火炉側端部よりも火炉側に突出していることで、保炎器12の内部に燃料が効率良く入るため、第二燃料ノズル14によって形成される火炎の保炎性を高めて火炎の安定化が図れる。
第二燃料ノズル14は、ガス火炎の保炎強化を目的として、各ノズル先端からガス燃料を保炎器12の外周の接線方向及び火炉方向に噴射させる。この保炎器12の外周の接線方向に噴射するガス燃料で形成される火炎により、保炎器12の近傍に継続して安定した火炎が形成され、特にガス燃焼で問題となる燃焼振動を回避することが可能となる。
本実施例のバーナにおける保炎器12周辺の空気流路及び空気の流れについて説明する。
図5には、バーナの保炎器12の周囲における燃焼用空気の循環流を示した原理図を示す。この図は、火炉側から見た場合の保炎器12の正面図である。円筒状のスリーブ2の先端部に設けた末広がり形状の保炎器12は、一次空気流路4からの一次空気流7が火炉26内に吹き出す際の抵抗板となり、保炎器12出口側の火炉26内に空気の渦状循環流111,112を形成する。そして、この保炎器12によって、以下のような効果を奏することが可能となる。
図5に示すように、保炎器12の外縁部の渦状循環流111及び保炎器12の表面の渦状循環流112に対して、スリーブ2の内部に第一燃料ノズル11から噴射される第一燃料と一次空気流路4からの燃焼用一次空気が適正に混合されることで、第一燃料が確実に着火して第一燃料ノズル11からの火炎が保炎され燃焼が継続する。
また、スリーブ2の内部で且つ保炎器12の周囲に複数配置された第二燃料ノズル14から噴射される第二燃料と前記燃焼用一次空気が適正に混合されることで、第二燃料が確実に着火して第二燃料ノズル14からの火炎が保炎され燃焼が継続する。
そして、本実施例によれば、第二燃料ノズル14を第一燃料ノズル11と同一の一次空気流路4に設け、第二燃料火炎の保炎を第一燃料火炎と同一の保炎器12で行っている。したがって、複数の保炎器を用いることによる燃焼振動の問題も生じない。そして、一次空気が第二燃料ノズル14の表面を流れるため、この流れの冷却効果によって第二燃料ノズル14の先端部の温度が低下し、第二燃料ノズル14の先端部の焼損を防止できる。
また、一次空気流路4の出口のガイドスリーブ15の先端部がスロート1内に位置するように、ガイドスリーブ15を火炉側に突出させずにスロート1内に設けることで、火炉26の輻射熱によるガイドスリーブ15の先端部の焼損を防止できる。更に、火炎の長炎化や火炎が炉壁に接触することによる黒煙の発生を防止できる。
更に、保炎器12の外周部の流速は適正範囲であることが望ましく、例えば10〜40m/s程度が好ましい。保炎器12の外周部を流れる一次空気の流速が小さいと、第二燃料ノズル14によって形成される火炎の保炎効果が低減してしまうことが考えられる。一方、保炎器12の外周部を流れる一次空気の流速が大きいと、火炎の吹き飛びや火炎のリフトの要因となる。常温空気(15〜40℃程度の空気を指し、それ以上高い温度の空気を高温空気と言う)を一次空気及び二次空気に使用している場合は、第二燃料ノズル14から噴射される第二燃料の着火性が高温空気の場合と比べて低いため、第二燃料ノズル14からの火炎の保炎性を高める必要がある。
したがって、保炎器12外周部の一次空気の流速が前記範囲となるようにすれば、常温空気を用いた場合でも、火炎の吹き飛びやリフトを防止すると共に、第二燃料ノズル14によって形成される火炎の保炎性を向上させることが可能となる。引いてはバーナ全体の保炎性の向上が可能となる。一次空気流速の制御は、ダンパ3の開度調整によって行えば良い。バーナ差圧を180mmAq以下の範囲内で、10〜40m/sの適正範囲に制御できる。
本実施例は、基本的に上記実施例1と同様であるが、ガイドスリーブ15の末広がりの角度範囲を規定した例を示している。
上述した図2に示すように、ガイドスリーブ15の末広がりの角度を適正な角度にすると燃焼用空気循環流105に対する還元炎101及び脱硝域103の分離を効率良く行うことができ、NOx濃度の低減効果が大きくなる。
図3ではガイドスリーブ15の末広がりの角度θ1(図1参照)をバーナ中心軸Cに対して15度未満(比較的緩い角度であり、0度に近い角度)にした場合を示し、図4ではガイドスリーブ15の末広がりの角度θ1をバーナ中心軸Cに対して45度よりも大きくした場合(比較的急な角度であり、90度に近い角度)の図を示している。
図3では、二次空気流路5から火炉26に投入される二次空気はエアレジスタ9による旋回力により遠心力が働くため、火炉26に投入後はバーナ中心軸Cに対して外側に広がって流れる。しかし、ガイドスリーブ15の末広がりの角度θ1が小さいため、ガイドスリーブ15とスロート1による燃焼用空気の分割効果が図2の場合と比べて小さく、還元炎101及び脱硝域103の領域が狭くなり、NOx濃度の低減効果が図2の場合と比べて相対的に小さくなってしまう。
一方、図4では、二次空気流路5から火炉26に投入される二次空気はエアレジスタ9による旋回力による遠心力だけではなく、末広がりの角度θ1の大きいガイドスリーブ15によっても行われる。二次空気流路5から火炉26に投入される燃焼用空気の循環流105からの還元炎101及び脱硝域103の分離を強化することは、NOx濃度の低減に効果を有する。しかし、燃焼用空気の循環流105及び酸化炎102がバーナ中心軸Cから離れすぎると、燃焼用空気循環流105がバーナ中心軸Cの完全酸化域104に戻りにくくなってしまう。したがって、図2の場合と比べて相対的に燃焼性が劣ってしまう。
燃焼によって生成するNOx濃度やCO濃度はガイドスリーブ15の末広がりの角度により傾向が異なってくる。図6には、図1のバーナにおいて、ガイドスリーブ15の末広がりの角度(θ1)を変えた場合のガイドスリーブ15の末広がりの角度(°)とNOx濃度(ppm)との関係を示し、図7には、同様にガイドスリーブ15の末広がりの角度(°)とCO濃度(ppm)との関係を示す。
燃焼試験は、バーナ中心に第一燃料バーナ10を、その周囲に第二燃料ノズル14を6本配置した混焼バーナとし、第二燃料としてLPG(液化石油ガス)のみを使用し第一燃料は使用しない条件で行った。燃焼空気温度は200℃とした。
測定条件は、奥行9.5m、高さ3.4m、巾3mの燃焼炉で、端面にバーナを取り付け、バーナ火炎を奥行方向に形成させ、バーナを取り付けた端面に対向する面を排ガス出口とし、排ガス出口ダクトにNOx、CO、O計と温度計を設け、各数値を測定した。パラメータの一つとしてガイドスリーブ15の末広がりの角度(θ1)の影響を測定した。
図6、図7は、排ガス中のNOx濃度、CO濃度をガイドスリーブ角度に応じてプロットしたものであり、燃料の組み合わせや、燃料量、空気旋回等により各濃度の数値は変化するため全体としては数値に巾を持って推移することを示している。なお、ガイドスリーブ角度を15度とした時のNOx濃度は1回目が81ppm、2回目が85ppmであった。
NOx濃度やCO濃度の基準値は一般的に規制値(燃焼炉の大きさによって異なるが、例えば、NOx濃度では130ppm)よりも低く設定する目標値である。図6から分かるように、ガイドスリーブ15の末広がりの角度が15度よりも小さいとNOx濃度が基準値を超えてしまう。また、末広がりの角度が25度を下回るとNOx濃度が急激に増加する。末広がりの角度が小さいと、一次空気と二次空気の混合が良く行われず、NOxの還元・酸化反応が進みにくい。
ガイドスリーブ15の末広がりの角度が0〜15度近辺では、二次空気流路5を流れる二次空気がガイドスリーブ15に沿って流れるが、十分に火炎に対して分離できないことから、スロート1付近で燃料とすぐに混合してしまい混合燃焼となって、サーマルNOxが発生し、NOx濃度が高くなる。ガイドスリーブ15の末広がりの角度が15度〜30度付近になると徐々にNOx濃度が下がってくる。これは、ガイドスリーブ15の角度に沿って流れる二次空気が火炎中心より外側へ外側へと流れる運動量が増し、一次空気と燃料との混合により形成する火炎に対して一次空気が混合するポイントが後流に移る傾向を示している。
したがって、その火炎に対する分離特性により、角度が30度を超えるとNOx濃度は角度0度の時のNOx濃度に対して30%程度とほぼ横ばいになり、NOx値に対してはガイドスリーブ15の末広がりの角度を大きく取ることでその低減効果が現れる。なお、燃焼試験においてガイドスリーブ15の末広がりの角度が15度では、NOx濃度が81〜85ppmを確保できたことから目標値(100ppm)よりも低く、これらの角度を15度以上とすれば、NOx濃度の基準値は十分達成される。
一方、図7から分かるように、末広がりの角度が45度よりも大きいと不完全燃焼を起こしてCO濃度が基準値(100ppm)を超えてしまい、更に上昇する。ガイドスリーブ15の末広がりの角度が0〜45度近辺では、二次空気が火炎に対してある程度分離性を保ちながら、緩やかな混合で燃焼させれば、COの発生を抑制できる。これらの角度が45度を超えると二次空気と火炎との混合が進まないことから、すなわち二次空気が火炎下流まで混合しないことから火炎末端まで未燃分を含むことになり、急激にCO濃度が高くなる。
以上述べたように、NOx濃度はガイドスリーブ15の末広がりの角度が小さいほど高く、CO濃度はガイドスリーブ15の末広がりの角度が大きいほど高くなるという顕著な傾向がある。したがって、NOx濃度やCO濃度の規制値と燃焼傾向から、末広がりの角度を下限値はNOx濃度に基づいて設定し、上限値はCO濃度に基づいて設定することで、多種燃料の燃焼であってもNOx濃度やCO濃度の低減を図ることができ、NOxの還元・酸化反応に最適な角度に設定できる。
特に多種燃料を組み合わせて燃焼させると、燃料の性状によっては燃焼の際にNOx値が高くなったり、CO値が高くなったりする場合がある。そのような多種燃料を燃焼させるにあたり、予めガイドスリーブ15の末広がりの角度を設定する必要がある。その際は燃料の性状に応じて、NOx値が高い燃料の場合はこれらの角度を大きめにし、CO値が高い燃料の場合はこれらの角度を小さめにすれば良い。
なお、本実施例では、第二燃料バーナ13専焼時の燃焼試験結果を示しているが、第一燃料バーナ10のみを使用した場合、又は第一燃料バーナ10及び第二燃料バーナ13を同時に使用した場合でも、ガイドスリーブ15の末広がりの角度に対するNOx濃度やCO濃度は同様の傾向を示す。
これは、NOx濃度やCO濃度が還元炎101、脱硝域103及び完全酸化域104の領域生成に依存し、これらの領域は一次空気及び二次空気の分離、分割を制御する役割を持つガイドスリーブ15の末広がりの角度により左右されるためである。
例えば、使用する燃料を変えて、燃料中の窒素分が高い燃料を使用した場合は、燃料由来のNOxが生成されるため、排ガス中のNOx濃度の絶対値は高い傾向を示す。しかしながら、この場合においても同じ構造のバーナ装置を用いる限り、一次空気及び二次空気の分離、分割の傾向はガイドスリーブ15の末広がりの角度によることに変わりがないため、NOx値が低減し始めるガイドスリーブ15の角度やCO値が急激に増加するガイドスリーブ15の角度は燃料種に関わらずほぼ同一であり、NOx及びCOの生成特性への影響が変化することはない。
そして、本実施例では、一次空気流路4の出口のガイドスリーブ15の末広がりの角度θ1を15〜45度とすることで、ガイドスリーブ15とスロート1の末広がり形状部1aの末広がりの角度が適正な角度になり、一次空気と二次空気の混合が促進され、燃焼領域の後流側でNOxの還元・酸化反応が進む。
したがって、燃焼用空気循環流105に対する還元炎101及び脱硝域103の分離を効率良く行うことができ、NOx濃度の低減効果が大きくなる。また、燃焼用空気を二分割にする簡素な構成で、燃焼用空気を三分割にするバーナ装置と同等のNOx濃度の低減が図れると共に、燃料の完全燃焼を図ることができるため、一酸化炭素や煤塵の発生を防止できる。
なお、二次空気流路5の出口のスロート1の末広がり形状部1aの末広がりの角度θ2(図1)は15〜45度の範囲であり、概ね30度である。スロート1の末広がり形状部1aの末広がりの角度はガイドスリーブ角度と同一か、その角度に近く設定し、二次空気の流れ方向を阻害しないようにすれば、排ガス中のNOx濃度やCO濃度への影響は全く問題ない。
本発明によれば、石油精製プラントなどの各種化学プラント等において、混焼バーナとしても専焼バーナとしても利用可能性がある。
1 スロート 2 スリーブ
3 ダンパ 4 一次空気流路
5 二次空気流路 6 風箱
7 一次空気流 8 二次空気流
9 エアレジスタ 10 第一燃料バーナ
11 第一燃料ノズル 12 保炎器
13 第二燃料バーナ 14 第二燃料ノズル
15 ガイドスリーブ 16 油バーナ
17 油ノズル 18 ガスバーナ
19 燃料ノズル 21 三次空気流路
22 三次空気流
23 三次空気流路のエアレジスタ
24 二次空気流路のベーン 25 フレームホルダ
26 火炉 101 還元炎
102 酸化炎 103 脱硝炎
104 完全酸化域 105 燃焼用空気循環流
111 保炎器外縁部の渦状循環流
112 保炎器表面の渦状循環流
113 ガスノズル周辺の渦状循環流
114 ガスノズルの主孔から噴射されるガスのガス流
115 ガスノズルの副孔から噴射されるガスのガス流
116 ガスノズルの保炎孔から噴射されるガスのガス流

Claims (4)

  1. 火炉の壁面のスロートに設けられたバーナ装置であって、
    バーナ中心軸周りに設けられる円筒状のスリーブと、
    該スリーブ内に設けられる一次空気流路と、
    該一次空気流路のバーナ中心軸に設けられる第一燃料ノズルと、
    前記一次空気流路内であって第一燃料ノズルの周囲に設けられ、火炉に向かって末広がり形状である保炎器と、
    前記保炎器の外周で、且つ一次空気流路の円周方向に複数設けられ、前記第一燃料ノズルの先端部及び前記保炎器の火炉側端部よりも先端部が火炉側に突出し、燃料を保炎器外周の接線方向及び火炉方向に噴射させる第二燃料ノズルと、
    前記一次空気流路の出口外周に設けられ、該出口外周の先端部から火炉に向かって末広がりの形状であって、且つ先端部が前記スロート内に位置するガイドスリーブと、
    前記スリーブの外周に設けられる二次空気流路と、
    該二次空気流路の出口外周となるスロート壁面に、火炉に向かって末広がり形状に形成された末広がり形状部と、
    該スロートの末広がり形状部と前記一次空気流路のガイドスリーブとにより形成される二次空気流路の出口部と
    を設けたことを特徴とするバーナ装置。
  2. 前記ガイドスリーブのバーナ中心軸に対する末広がり角度は、下限値が燃焼によって発生する窒素酸化物の濃度に基づいて該窒素酸化物の濃度が所定値以下になるように設定され、上限値が燃焼によって発生する一酸化炭素の濃度に基づいて該一酸化炭素の濃度が所定値以下になるように設定されていることを特徴とする請求項1記載のバーナ装置。
  3. 前記ガイドスリーブのバーナ中心軸に対する末広がり角度は15度以上45度以下であることを特徴とする請求項2記載のバーナ装置。
  4. 前記一次空気流路内に、一次空気の流速を制御可能な一次空気流速制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載のバーナ装置。
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