JP5735967B2 - C環3位連結ビフラボノイド及びc環3位連結ビフラボノイドアナログの合成 - Google Patents

C環3位連結ビフラボノイド及びc環3位連結ビフラボノイドアナログの合成 Download PDF

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Description

本発明は、C環3位連結ビフラボノイド及びC環3位連結ビフラボノイドアナログを調製する新規な方法に関する。
ビフラボノイド及びトリフラボノイドは、C環4位へテロ環炭素を介して結合していなく、その結果プロアントシアニジンとして分類されていないフラボノイドモノマーのダイマー、トリマー、及びオリゴマーの多様なファミリーを表す。プロアントシアニジンと異なり、酸との処理で着色アントシアニジンを形成しない。フラボノイドは特徴的に、C環4位にカルボニル基又は等価体を有する(図1)。プロアントシアニジンと共に、ビフラボノイド及びトリフラボノイドは『C−C−C二次代謝産物複合体』の2つの主要なクラスを構成する(Ferreira, D; Slade, D; Marais, J. P. J. Flavonoids Chemistry, Biochemistry and Applications, edited by Ayvind M. Andersen Kenneth R. Markhams, CRC press 2006, 553-615, 1102-1135)。
図1:いくつかのビフラボノイド及びトリフラボノイドの構造
自然に発生するビフラボノイド及びトリフラボノイドは、カルコン類、オーロン、アウロノール、イソフラボン、フラバノン、ジヒドロフラバノール、フラバノール及びフラボンのフェノール酸化カップリングの産物と考えられている。これは、(C環4位カルボカチオン中間体又はSN2反応を介した)フラバン−3,4−ジオールのC環4位におけるヒドロキシ脱離基の求核置換の産物であると考えられている天然のプロアントシアニジンとは異なる。炭素−炭素結合形成の酸化的な性質は、出発原料のC環4位の置換基の保存を導く。テトラ−、ペンタ−、ヘキサフラボノイドも単離、同定されており、かかる化合物もビフラボノイド及びトリフラボノイドの分類に含まれる。ビフラボノイド及びトリフラボノイドの命名のロックスリーシステムが本明細書で適用された(Locksley, H. D. Fortschr. Chem. Org. Naturst. 1973, 30, 207; Rahman, M.; Riaz, M.; Desai, U. R. Chem. & Biodiv.2007, 4, 2495-2527;;及びこれに含まれる文献)。しかし、ビフラボノイドがビフラバノイドと称されるべきとのロックスリーの提案は、本明細書では適用されていない。
単量体フラボノイドのフェノール酸化カップリングからは産出されない、炭素−酸素結合を介して結合された化合物を含む、C環4位にカルボニル基を有する化合物は、ビフラボノイド又はトリフラボノイドとして報告されている。
より多くのフラバン−3−オールからフラボノイドの酸化カップリングに由来する数多くの『混合』ダイマー、例えばフラバン−3−オール→フラボノール(例えばフィセチディノール−[4α→2′]−ミレセチン(6))等が単離され、両方のクラスに分類されている。
図2:フィセチディノール−[I−4α][II−2′]−ミレセチン
ビフラボノイド又はトリフラボノイドの構造的な多様性により、一般的な合成方法の開発が不可能となっている。
便宜上、ビフラボノイド又はトリフラボノイドは、本明細書中では、フラボノイド間の結合の位置及び性質によって、4つのクラスに分類されている。
クラス1:炭素−炭素連結(link)が芳香族環の間にあるビフラボノイド及びトリフラボノイド。炭素−炭素芳香族間結合を構築するための多数の合成方法が存在する(鈴木、及びスティレカップリング反応を含む)。これらは、ビフラボノイド及びトリフラボノイド合成に直接適用できる(Miyaura, N.; Suzuki, A. Chem. Rev. 1995, 95, 2457; Muller, D.; Fleury, J. -P. Tetrahedron lett. 1991, 32 (20), 2229-2232; 及び Stille, J. K. Angew. Chem., Intl. Ed. Engl. 1986, 25, 508)。
クラス2:芳香環の間の炭素−炭素連結が、炭素−酸素−炭素結合に変更されたビフラボノイド及びトリフラボノイド。かかる芳香族間結合を構築するための多くの合成方法が存在する(ウルマンカップリングを含む)。これらは、ビフラボノイド及びトリフラボノイド合成に直接適用できる。(Nakazawa, K.; Ito, M. Chem. Pharm. Bull. 1963, 283; Ahmed, S.; Razaq, S. Tetrahedron 1976, 32, 503; 及び Zhang, F. -J.; Lin, G. -Q.; Huang, Q. -C. J. Org. Chem. 1995, 60, 6427).
クラス3:炭素−炭素連結が、一方の構成モノマーの芳香環と他方の構成モノマーの複素環C環との間にあるビフラボノイド及びトリフラボノイド。一方の構成モノマーの4位の芳香環のカップリングはプロアントシアニジンを生じるため、C環2位及びC環3位のみがカップリングできる。(GB−フラボン[I−3,II−8]−カップリング及びI−2及びI−3ビイソフラボンを含む、I−3及びI−2ビフラボン)。A型プロアントシアニジンをビフラボノイドとして考えない限り、I−2ビフラボンは今まで単離されたことがない。かかるI−3フラボンに対する関心と、注目に値する薬学的な潜在能力にも関わらず、このクラスの例を合成する方法は存在しない。(Ding, Y.; Li, X. -C.; Ferreira, D. J. Org. Chem. 2007, 72 (24), 9010-9017; Rucksthl, M.; Beretz, A.; Anton, R.; Landry, Y. Biochem. Pharmacol. 1979, 28, 535; Iwu, M. M.; Igboko, O. A.; Okunji, C. O.; Tempesta, M. S. J. Pharm. Pharmacol. 1990, 42, 290; Amella, M.; Bronne, C.; Briancon, F.; Hagg, M.; Anton, R.; Landry, Y. Planta Med. 1985, 51, 16; Sun, C. -M.; Syu, W. -J.; Huang, Y. -T.; Chen, C. -C.; Ou, J. -C. J. Nat. Prod. 1997, 60, 382; Lin, Y. -M.; Flavin, M. T.; Cassidy, C. S.; Mar, A.; Chen, F. C. Bioorg. Med. Chem. Lett., 2001, 11, 2101; Chang, H. W.; Baek, S. H.; Chung, K. W.; Son, K. H.; Kim, H. P.; Kang, S. S. Biochem. Biophys. Res. Commun. 1994, 205, 843).
クラス4:炭素−炭素連結が複素環C環間にあるビフラボノイド及びトリフラボノイド
クラス3にしたがって形成されたビフラボノイド及びトリフラボノイドは、さまざまなスクリーニングで生物学的活性を有することが示されている。しかしながら、純粋な化合物を大量に得られるような立体選択的な合成方法が存在せず、全ての研究が天然資源より少量で単離された分子に基づいているため、薬剤開発の進展が阻まれている。
光学活性化合物は、非常に好ましく、少なくとも1つの不斉炭素を含み、結果として生じる立体異性体又は光学異性体が50:50ラセミ混合物として存在せず、豊富な鏡像体又は光学異性体の1つが超過を示している点で特徴づけられる。このような、超過又は豊富さの結果は、化合物の特性において、いわゆる光学活性により、溶液を通過した偏光の方向の回転を引き起こす。最も好ましい形としては、光学活性化合物は、組成物に存在する1つの光学異性体しか有さず、かかる組成物は鏡像異性的に純粋であると称される。本発明者らは、モレロフラボン(4)が抗炎症活性を呈している事実にも関わらず、鏡像異性的に純粋な、又は光学活性な形の、或いはフラバン−3−オールから、クラス3のビフラボノイド及びトリフラボノイドの例が得られる合成方法が記載された文献を承知していない。本発明は、したがって、光学活性なビフラバノイド化合物及びビフラバノイドアナログ化合物の調製に特に関するが、以下に詳細に記載するように、光学的に不活性な出発原料から製造される光学的に不活性な化合物の調製にも適用される。
Ferreiraらは、天然起源の、マエソプシン(41)由来の2,7−ビベンゾフラノイド(40)又はα−ヒドロキシカルコン(42)の生合成におけるキノメタンラジカル(38)又は(39)の仲介について思案した(スキーム1)[Bekker, R.; Ferreira, D.; Swart, K. J.; Brandt, E. V. Tetrahedron2000, 56, 5297-5302]。
スキーム1:提案されるビベンゾフラノイドの生合成
Dalbergia nitidulaから単離され、Rouxらによって合成された(Brandt, E. V.; Bezuidenhoudt, B. C. B.; Roux, D. G. J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1982, 1408-1410 ;Bezuidenhoudt, B. C. B.; Brandt, E. V.; Roux, D. G. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I1984, 2767-2778)、プテロカルパン(44)から生じたイソフラバニル−4−カルボカチオンへの求核的攻撃を介して合成された最初の天然[I−4,II−3’’]ビイソフラボノイド(43)は、C環4位アリール置換されたプロアントシアニジン合成の特別な事例であることが報告された。イソフラバニル求核試薬のB環は、A環よりも酸化されており反応性が早く、C4→C3’−連結が形成されている(スキーム2)。
スキーム2:C環4位における求核置換を介したビイソフラボノイドの合成
Donnelly ら(Donnelly, D. M. X.; Fitzpatrick, B. M.; Ryan, S. M.; Finet, J. -P. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I 1994, 1794-1801) は、8−トリアセトキシプルンビルフラバン誘導体(49)(シスとトランスの2:1混合)と3−フェニルスルファニルフラバノン(48)のアリール化を介して、ビフラボノイド(46)及び(47)を合成した。中間体(50)のジオキソラン環は酸処理(acid workup)中に開裂した(cleaved)。中間体(50)のホウ化ニッケル(NaBH4/H2O, NiCl2 .6H2O/EtOH)との脱硫により、カルコン(51)(E/Z比;1.1:1)を産出し、還流エタノール中に無水酢酸ナトリウムと共に環化し、73%の収率で3,8−ビフラバノン(46)を得た(2,3−トランス異性体のみが、ジアステレオ異性体の混合物からα/β比1.4:1で単離された)。(46)とアセトン中のジメチルジオキシランの酸化は、(47)を47%の収率で産出した(スキーム3)。しかし、最終生成物は光学活性でなく、ラセミ混合体を構成する。
スキーム3:三酢酸アリール鉛を介したビフラボノイドの合成
Dalbergia nitidulaから単離されたイソフラボン−イソフラボンダイマー(52)の合成は難題をもたらした。α,β不飽和カルボニル部分中の電子不足β炭素を介して連結しており、プロアントシアニジン合成の単純な生体模倣に相当するものは利用できなかった。Ferreiraらは、求核フェノール性ユニットの芳香族酸素化型イソフラボン−2,3−エポキシドへのカップリング、フェノール性ユニットのイソフラボンへの1,4- マイケル型での直接カップリング、ヘテロ環構築前のイソフラボン合成における、フェノール性ユニットの中間体のアセタール型求電子中心への連結 (硝酸タリウム(III)戦略) (Farkas, L.; Gottsegen, A.; Nogradi, M.; Antus, S. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I 1974, 305; Antus, S.; Farkas, L.; Gottsegen, A.; Kardos-Balogh, Z.; Nogradi, M. Chem. Ber. 1976);及び改良ベーカー・ベンカタラマン反応におけるC16(5’−ホルミル化イソフラバン)(53)とC14−ユニット(2−ヒドロキシデオキシベンゾイン) (54)との縮合(Wagner, H.; Farkas, L. In: ‘The Flavonoids’, ed. J. B. Harborne, T. J. Mabry, and H. Mabry, Chapman and Hall, London, 1975,138)を含む様々なオプションを試みた。最後の戦略により、標的ダイマー(52)を製造することに成功した(スキーム4)。これらの最終生成物のビフラバノイド部分も光学活性ではない。
スキーム4:改良ベーカー・ベンカタラマン工程を介したC環ダイマーの合成
(53)中のカルボン酸部分(C16ユニット)は、光化学ライマー・ティーマン反応で(57)のB環のホルミル化を介して導入された(Hirao, K.; Yonnemitsu, O. J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1972, 812 and Hirao, K.; Ikegame, M.; Yonnemitsu, O. Tetrahedron 1974, 30, 2301)。(54)のデオキシベンゾイン(C14ユニット)は、Tl(NOでカルコン(55)を(56)に酸化して、その後過塩素酸で脱カルボニル化して得た。
上記を鑑みて、フラバン−3−オールの3−ヒドロキシ基を炭素−炭素結合に置換し、出発原料の光学活性を維持することを達成する方法は、依然として難しい目標であることは明らかである。かかる方法は、天然由来の3−連結ビフラボノイド(I−3,II−6/8ビフラボノイド)を含むフラボノイドの新しいクラスが大量に得られることにつながるであろう。
本明細書において、『フラボノイド化合物』なる表現は、式Fで表されるフラボノイド系構造に基づいている化合物を表すために使用される。
式F
式中、炭素C−2’からC−6’及びC−5からC−8が非置換であっても、或いは独立して−OH、ヒドロカルビル部分、糖部分、及び−OR10で置換されていてもよく;R10は、ヒドロカルビル部分、アシル部分、及びベンジル部分からなる群より選択され、前記ヒドロカルビル部分及び前記アシル部分がそれぞれ1〜10個の炭素原子を含む。
或いは、C環3位とC環4位炭素の間に二重結合を有し、明細書中に記載されるフラベンを構成してもよい非置換又は置換化合物を表す。
さらに、C環2位及びC環3位炭素原子が二重結合により結合し、C環4位炭素がそれに結合する酸素原子と共にC環4位フラボンを構成するカルボニル部分であってもよい、非置換又は置換化合物を表す。
また、C環2位及びC環3位炭素原子が、単結合によって結合され、C環3位又はC環4位炭素がそれに結合している酸素原子と共にC−3又はC−4フラバノンを構成するカルボニル部分であってもよい、非置換又は置換化合物を表す。
さらに、C環3位又はC環4位がそれに結合しているヒドロキシ部分を有し、化合物がC−3又はC−4フラバノールを構成してもよい、非置換又は置換化合物も表す。
本明細書において、『フラベン』なる用語は、式(A)のフラボノイド化合物を示す。
式(A)
式中、前記フラボノイド化合物のヘテロ複素環Cは、C環3位及びC環4位の間に二重結合を含み、芳香族A環及びB環は、A環及びB環の1又は2以上の炭素原子に、さまざまな異なる水酸化パターン及び/又は置換基、特にH又はOH、を有してもよい。
『C環3位連結ビフラボノイド(C-3 coupled biflavonoid)』なる用語は、本質的に、フラボノイド系構造を有し、C環3位複素環炭素を介して、クラス3フラバニル間結合によって連結している少なくとも2つのモノマーユニットのマルチマー(すなわち、ダイマー、トリマー、テトラマー等)である化合物を意味する。
本明細書中で使用される『C環3位連結ビフラボノイドアナログ』なる用語は、少なくとも2つのモノマーユニットで構成される化合物であって、第1のモノマーユニットがフラボノイド系構造を有し、第2のモノマーユニットが非フラボノイド系構造を有し、但し前記非フラボノイド系構造を有するユニットが求核性芳香族部分を有し、前記フラボノイド系構造を有するユニットと前記非フラボノイド系構造を有するユニットがC環3位複素環炭素を介してクラス3フラバニル間結合によって連結している化合物を表す。
Ferreira, D; Slade, D; Marais, J. P. J. Flavonoids Chemistry, Biochemistry and Applications, edited by Ayvind M. Andersen Kenneth R. Markhams, CRC press2006, 553-615, 1102-1135 Locksley, H. D. Fortschr. Chem. Org. Naturst. 1973, 30, 207 Rahman, M.; Riaz, M.; Desai, U. R. Chem. & Biodiv. 2007, 4, 2495-2527 Miyaura, N.; Suzuki, A. Chem. Rev. 1995, 95, 2457 Muller, D.; Fleury, J. -P. Tetrahedron lett. 1991, 32 (20), 2229-2232 Stille, J. K. Angew. Chem., Intl. Ed. Engl. 1986, 25, 508 Nakazawa, K.; Ito, M. Chem. Pharm. Bull. 1963, 283 Ahmed, S.; Razaq, S. Tetrahedron 1976, 32, 503 Zhang, F. -J.; Lin, G. -Q.; Huang, Q. -C. J. Org. Chem. 1995, 60, 6427 Ding, Y.; Li, X. -C.; Ferreira, D. J. Org. Chem. 2007, 72 (24), 9010-9017 Rucksthl, M.; Beretz, A.; Anton, R.; Landry, Y. Biochem. Pharmacol. 1979, 28, 535 Iwu, M. M.; Igboko, O. A.; Okunji, C. O.; Tempesta, M. S. J. Pharm. Pharmacol. 1990, 42, 290 Amella, M.; Bronne, C.; Briancon, F.; Hagg, M.; Anton, R.; Landry, Y. Planta Med.1985, 51, 16; Sun, C. -M. Syu, W. -J.; Huang, Y. -T.; Chen, C. -C.; Ou, J. -C. J. Nat. Prod. 1997, 60, 382 Lin, Y. -M.; Flavin, M. T.; Cassidy, C. S.; Mar, A.; Chen, F. C. Bioorg. Med. Chem. Lett., 2001, 11, 2101 Chang, H. W.; Baek, S. H.; Chung, K. W.; Son, K. H.; Kim, H. P.; Kang, S. S. Biochem. Biophys. Res. Commun. 1994, 205, 843 Bekker, R.; Ferreira, D.; Swart, K. J.; Brandt, E. V. Tetrahedron 2000, 56, 5297-5302 Brandt, E. V.; Bezuidenhoudt, B. C. B.; Roux, D. G. J. Chem. Soc., Chem. Commun.1982, 1408-1410 Bezuidenhoudt, B. C. B.; Brandt, E. V.; Roux, D. G. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I1984, 2767-2778 Donnelly, D. M. X.; Fitzpatrick, B. M.; Ryan, S. M.; Finet, J. -P. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I 1994, 1794-1801 Farkas, L.; Gottsegen, A.; Nogradi, M.; Antus, S. J. Chem. Soc., Perkin Trans. I1974, 305 Antus, S.; Farkas, L.; Gottsegen, A.; Kardos-Balogh, Z.; Nogradi, M. Chem. Ber. 1976 Wagner, H.; Farkas, L. In: ‘The Flavonoids’, ed. J. B. Harborne, T. J. Mabry, and H. Mabry, Chapman and Hall, London, 1975,138 Hirao, K.; Yonnemitsu, O. J. Chem. Soc., Chem. Commun. 1972, 812 Hirao, K.; Ikegame, M.; Yonnemitsu, O. Tetrahedron 1974, 30, 2301
本発明によれば、以下のステップを含む、フラバン−3−オール及びフラバン−3−オンからなる群より選択される出発原料又は中間体からC環3位連結ビフラボノイド及びC環3位連結ビフラボノイドアナログからなる群より選択される化合物を調製する方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する化合物又はフラバン−3−オンである化合物を提供するステップ;
(b)C環3位炭素にヒドロキシ基を有するフラバン−3−オール構造を有する化合物が出発原料として選択された場合、前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
(c)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップであって、前記化合物が、求核性芳香族部分を有し、かつフラボノイド系構造を有する化合物及び求核性芳香族部分を有し、かつフラボノイド系構造を有さない化合物からなる群より選択されるステップ;
(d)ステップ(a)で提供された、又はステップ(b)で得られた前記フラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
(g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(h)さらに任意でステップ(g)の前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記選択された求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド又はビフラボノイドアナログを形成するステップ;
(i)さらに任意で、かつステップ(h)の代わりに、ステップ(f)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
(j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、それによりエノール生成物が形成され、前記エノール生成物を自然に転位させ、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記選択された求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド又はビフラボノイドアナログを形成するステップ
本発明の1つの形態によれば、前記方法は、同定されたクラスの光学活性化合物の調製を目的としている。
したがって、本発明のこの形態によれば、以下のステップを含む、光学活性なフラバン−3−オール及び光学活性なフラバン−3−オンからなる群より選択される出発原料又は中間体からC環3位連結ビフラボノイド及びC環3位連結ビフラボノイドアナログからなる群より選択される光学活性化合物を調製する方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物又はフラバン−3−オンである光学活性な化合物を提供するステップ;
(b)C環3位炭素にヒドロキシ基を有するフラバン−3−オール構造を有する化合物が出発原料として選択された場合、前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
(c)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップであって、前記化合物が、求核性芳香族部分を有し、かつフラボノイド系構造を有する化合物及び求核性芳香族部分を有し、かつフラボノイド系構造を有さない化合物からなる群より選択されるステップ;
(d)ステップ(a)で提供された、又はステップ(b)で得られた前記フラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された光学活性なフラベン化合物を形成するステップ;
(g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(h)さらに任意でステップ(g)の前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記選択された求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド又はビフラボノイドアナログを形成するステップ;
(i)さらに任意で、かつステップ(h)の代わりに、ステップ(f)で得られれた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
(j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果エノール生成物が形成され、前記エノール生成物を自然に転位させて、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で選択された前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド又はビフラボノイドアナログを形成するステップ
本発明の1つの態様によれば、以下のステップを含む、光学活性なC環3位連結ビフラボノイド化合物を調製する方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
(b)フラボノイド系構造を有する求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−オンを形成するステップ;
(d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
(g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(h)さらに任意で前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド化合物を形成するステップ;
(i)さらに任意で、かつステップ(h)の代わりに、ステップ(g)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
(j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド化合物を形成するステップ
本発明の別の態様によれば、以下のステップを含む、フラバン−3−オール構造を有する光学活性化合物のC環3位炭素に求核性芳香族部分を導入するための方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素上のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
(b)求核性芳香族部分を含む化合物と前記フラバン−3−オンのC環3位炭素とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(c)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときにC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
(d)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたC−3−C−4フラベン化合物を形成するステップ
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップを含む、C環3位炭素に芳香族置換基を有する光学活性なC−3−C−4フラベン化合物を調製するための方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
(b)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
(d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
(f)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたC−3−C−4−フラベン化合物を形成するステップ
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップを含む、光学活性なC環3位連結ビフラボノイド化合物を調製するための方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
(b)フラボノイド系構造を有する求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−オンを形成するステップ;
(d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
(g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(h)さらに任意で前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド化合物を形成するステップ;
(i)さらに任意で、かつステップ(h)の代わりに、ステップ(g)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
(j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイド化合物を形成するステップ
本発明のさらなる態様によれば、以下のステップを含む、光学活性なC環3位連結ビフラボノイドアナログを調製するための方法が提供される。
(a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性化合物を提供するステップ;
(b)フラボノイド系構造を有さない求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位のヒドロキシ基をオキソ基に転化して、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
(d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(e)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
(g)得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(h)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイドアナログを形成するステップ;
(i)或いは、ステップ(g)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基とを導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
(j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたビフラボノイドアナログを形成するステップ
本発明の特定な適用によれば、以下のステップを含む、光学活性な3−アリール−フラブ−3−エンを調製するための方法が提供される。
(a)式(I)
式(I)
(式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)で表される光学活性なフラバン−3−オールの3−オキソ−誘導体(以下、『3−オキソ−誘導体』)を提供するステップ;
(b)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記3−オキソ−誘導体と前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(d)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素と接触したときに、前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
(e)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ
本発明のさらなる特定の適用によれば、以下のステップを含む、光学活性な、I−3、II−6/8ビフラボノイド及び/又はI−3、II−6/8ビフラボノイドポリマーを調製するための方法が提供される。
(a)上記式(I)
(式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
で表される光学活性な3−オキソ−誘導体を提供するステップ;
(b)フラボノイド系構造を有する求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記3−オキソ−誘導体と前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(d)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素と接触したときに、前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(e)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を同時に除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ;
(f)得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(g)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたI−3、II−6/8ビフラボノイド化合物を形成するステップ;
(h)或いは、ステップ(e)で得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;
(i)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたI−3、II−6/8ビフラボノイド化合物を形成するステップ;
(j)任意で、かつ前記求核性芳香族部分を含む化合物のC環3位のヒドロキシ基が、ステップ(g)における酸化によってオキソ基に転化された(以下、I−3、II−6/8ビフラボノイドの『第2の3−オキソ−誘導体』)場合に、求核性芳香族部分を有する追加化合物(以下『追加化合物』)を提供するステップ;
(k)前記第2の3−オキソ−誘導体と前記追加化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(l)任意で、得られたI−3、II−6/8ビフラボノイドポリマーに所望の数のモノマーユニットを組み込むことを実現するのに必要な回数だけステップ(d)、(e)、(f)、(g)、(h)及び(i)を繰り返すステップ
本発明のさらなる特定の適用によれば、以下のステップを含む、光学活性なI−3、II−6/8ビフラボノイドアナログを調製するための方法が提供される。
(a)上記式(I)
(式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
で表される光学活性な3−オキソ−誘導体を提供するステップ;
(b)フラボノイド系構造を有さない求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
(c)前記3−オキソ−誘導体と前記求核性芳香族部分を含む化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
(d)前記求核性芳香族部分を含む化合物が前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素と接触したときに、前記3−オキソ−誘導体のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
(e)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ;
(f)得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
(g)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたI−3、II−6/8ビフラボノイドアナログを形成するステップ;
(h)或いは、ステップ(e)で得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にその結果C環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;
(i)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたI−3、II−6/8ビフラボノイドアナログを形成するステップ
式(I)の化合物のC環2位における立体化学によって、式(I)の生成物がアルファ又はベータ形式で存在することが可能となることが当業者にとって好ましい。さらに、前記式(I)の化合物の立体化学が、鏡像異性的に純粋であってもよい光学活性な生成物を提供することがさらに好ましい。また、C環2位炭素の立体化学は、最終生成物のC環3位の立体化学を決定する。
さらに、上記の光学活性な出発原料からの光学活性な生成物の調製に関する本発明の全ての態様が、選択された出発原料のラセミ混合物等の光学的に不活性な出発原料を利用した光学的に不活性な生成物の調製にも同様に適用されることが好ましい。光学活性な出発原料からの光学活性な生成物の調製に関する限り、本発明の態様は、光学的に不活性な出発原料から出発する光学的に不活性な生成物の調製にも準用される。
フラバン−3−オールの3−オキソ−誘導体は、フラバン−3−オールの3位のヒドロキシ基がオキソ基に酸化されたフラバン−3−オールから調製されてもよい。これは当該技術において知られているいかなる手段によって達成されてもよい。かかる調製は、例えば、デス・マーチン酸化として知られている工程によって行われてもよい。
−R10を選択するヒドロカルボキシ基は、直鎖状ヒドロカルビル基又は環状ヒドロカルビル基であってもよい。
直鎖状ヒドロカルビル基は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、及びデシルからなる群より選択されてもよい。
環状ヒドロカルビルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、及びシクロデシルからなる群より選択されてもよい。
10を選択するヒドロカルビル基は、好ましくはベンジル基又はアシル基である。
糖部分は、単糖類、二糖類、オリゴ糖類、多糖類、およびかかる糖類のアナログからなる群より選択されてもよい。
求核性芳香族部分を有する化合物は、保護又は無保護のフェノール性部分、フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物であってもよい。
求核性芳香族部分を有する化合物が、フェノール性部分を有する化合物(以下『フェノール種』)である場合、フェノール性部分は好ましくは保護されたフェノール性部分(protected phenolic moiety)である。本発明の好ましい実施形態によれば、フェノール種は、1,3,5−トリ−O−メチルフロログルシノールである。3−オキソ−誘導体とフェノール種とのカップリングは、3−オキソ−誘導体及びフェノール性部分を含む3−アリール−フラブ−3−エンを形成する。ヒドロホウ素化−酸化による水和、その後の得られた3−アリール−4−ヒドロキシ−フラバンの酸化は、C環3位炭素でフェノール性部分によって置換されているC環3位連結ビフラボノイドアナログを形成する。或いは、3−アリール−フラブ−3−エンのOsO又は同様のジヒドロキシル化、その後の得られた3,4−ジヒドロキシ−3−アリール−フラバンの脱水は、C環3位炭素でフェノール性部分によって置換されているC環3位連結ビフラボノイドアナログを形成する。
求核性芳香族部分を有する化合物が、フラバニル又はフラボノイド部分を含む化合物である場合、前記フラバニル又はフラボノイド部分を含む化合物(以下『フラバノール種』)は好ましくはフラバン−3−オール、最も好ましくは5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オンである。3−オキソ−誘導体とフラバノール種とのカップリングは、3−オキソ誘導体とフラバノール又はフラボノイド部分を含む3−アリール−フラブ−3−エンの形成を導く。ヒドロホウ素化−酸化による水和、その後得られる3−アリール−4−フラブ−3−エンの酸化は、C環3位炭素においてフラバノール又はフラボノイド部分で置換されているC環3位連結ビフラボノイド化合物を形成する。或いは、3−アリール−フラブ−3−エンのOsO又は同様のジヒドロキシル化、その後の脱水は、C環3位炭素でフラバノール又はフラボノイド部分によって置換されているC環3位連結ビフラボノイドアナログを形成する。
本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の適切な求核性芳香族部分を有する化合物を用いてもよいことは当業者にとって好ましい。
上記のように、求核性芳香族部分を有する化合物は、C環3位複素環炭素原子を介したクラス3フラバニル間結合によって3−オキソ−誘導体に連結している。
上記の方法で使用されるヒドロホウ素化−酸化による水和は、フラベン環のC環のC環3位炭素とC環4位炭素との間の二重結合を、二重結合への水の付加によって、対応するアルコールに転化する。ヒドロホウ素化−酸化による水和もジヒドロキシル化も、特にOジヒドロキシル化は、C環4位にヒドロキシ基を得るために用いられることが想定される。
得られるフラベン化合物と得られるビフラボノイド化合物は、C環3位求核性芳香族部分のヒドロキシ置換基を他の置換基で置換することによってさらに誘導体化することができる。したがって得られる化合物は、ヒドロキシ基をアセテートに転化するためにアシル化されてもよい。
ルイス剤は、SnCl、TiCl、InCl及びYb(OTF)からなる群より選択されてもよい。本発明の好ましい実施態様において、ルイス剤はSnClである。
求核性芳香族部分を有する化合物、3−オキソ−誘導体及びルイス剤は溶媒の存在下で混合してもよい。溶媒は、連結される前記化合物と3−オキソ−誘導体を溶解できるあらゆる適切な非プロトン性溶媒であってもよい。好ましくは、溶媒はジクロロメタンである。
本発明の好ましい実施形態において、R、R、R及びRは同一であり、R、R、R、R及びRはHである。好ましくは、R、R、R及びRはそれぞれOR10であって、R10が−CHであり、C環2位が(2R)配置にある。このような場合、3−オキソ−誘導体は、式(II)で表されるテトラ−O−メチル−3−オキソ−カテキンである。
式(II)
フラバン−3−オールを3−オキソ−誘導体に酸化することによって、式(II)のベンゼン環『A』の反応性は3−オキソ−誘導体の原子間の自己縮合が回避できるレベルにまで低下する。それにより、上記のように、3−オキソ誘導体が前記化合物の求核性芳香族部分に結合するときに形成されるフラベン化合物及び/又はC環3位連結ビフラボノイド化合物、又はC環3位連結ビフラボノイドアナログの単離を可能にする。
求核性芳香族部分が保護フェノール種の形で、好ましくは1,3,5−トリ−O−メチルフロログリシノールが、式(II)の3−オキソ−誘導体と接触したときに生じるフラベンは、式(III)で表される。
式 (III)
式(III)で表されるフラベンが、ヒドロホウ素化−酸化による水和及びその後の酸化に供される時、或いは式(III)で表されるフラベンが、OsOジヒドロキシル化及びその後の脱水に供されるときに生じるC環3位連結ビフラボノイドアナログは、式(IVa)及び式(IVb)で表され、式(IVa)及び式(IVb)は、それぞれC環3位におけるベータ及びアルファ立体化学を表す。
求核性芳香族部分が、フラバン−3−オールの形で、好ましくは5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オンが、式(II)の3−オキソ−誘導体と接触したときに生じるフラベンは式(V)で表される。
式 (V)
式(V)で表されるフラベンが、ヒドロホウ素化−酸化による水和及びその後の酸化に供される時、或いは式(V)で表されるフラベンが、Oジヒドロキシル化、及びその後の脱水に供されるときに生じるC環3位連結ビフラボノイド化合物は、式(VIa)及び式(VIb)で表され、式(VIa)及び式(VIb)は、それぞれC環3位におけるベータ及びアルファ立体化学を表す。
本発明で使用される3−オキソ−誘導体が、酸化ステップによって反応しやすい反応性置換基を含む場合、かかる反応性置換基は、酸化ステップが行われる前に保護することができ、かかる保護基は、必要であれば本来の置換基を回復させるために除去してもよい。
本発明は、結果として生じる式(VIa)及び式(VIb)のC環3位連結ビフラボノイド化合物におけるフラバニル部分が、式(VIIa)及び(VIIb)で表されるようにC環3位のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、式(VIIa)及び式(VIIIb)はそれぞれC環3位でベータ及びアルファ立体化学を表すように、酸化することを提供する。
本発明は、式(VIIa)及び式(VIIb)のC環3位連結ビフラボノイド化合物が、上述のようにルイス酸、好ましくはSnClの存在下で、上記の種類の求核性芳香族部分を有するさらなる化合物と接触することを提供する。求核性芳香族部分を有するさらなる化合物がフラバノール種である場合、このフラバノール種と式(VIIa)及び式(VIIb)のビフラボノイド化合物とのカップリングは、構成ユニットがC環3位複素環炭素原子を介したクラス3フラバニル間結合によって連結されているトリマーを産出する。
本発明のさらなる実施態様によれば、R10がベンジル基である場合、ベンジル基を除去するためにカップリングの後に水素化を用いてもよい。R10が酢酸塩の場合、かかる酢酸塩は弱酸又は塩基によって除去できる。このように、保護基を持たない(free)フェノール性フラベン、C環3位連結ビフラノイド化合物及びC環3位連結ビフラボノイドアナログを製造できる。
本発明のさらなる実施態様によれば、式(VI)のC環3位連結ビフラボノイド化合物のフラバニル部分のC環3位におけるヒドロキシ基は、(メシル化及びその後のDBU処理を介して)脱水され、式(VIIIa)及び式(VIIIb)で表される、フラブ−3−エン部分を有するC環3位連結ビフラボノイド化合物を産出できる。前記式(VIIIa)及び式(VIIIb)は、それぞれC環3位でベータ及びアルファ立体化学を表す。
式(VIIIa)及び式(VIIIb)のフラブ−3−エン部分が水和反応及びその後の酸化に供される場合、或いはフラブ−3−エン部分がOsOジヒドロキシル化及びその後の脱水に供される場合、結果として生じるC環3位連結ビフラボノイド化合物は、式(IXa)及び式(IXb)によって表され、式(VIIIa)及び式(VIIIb)はそれぞれC環3位でベータ及びアルファ立体化学を表す。この化合物は、ビフラボノイドのGBシリーズに属する。求核性芳香族部分を有する化合物としてフラバノンを使用しても同様の結果が得られる。
本発明のさらなる実施態様において、式(X)のフラボンを、求核性芳香族部分を有する化合物として使用してもよい。例えば、モレロフラボン(4)は、このように脱保護後に得ることができる。
本発明のこれらと他の特徴は以下に詳細に記載される。
[本発明の実施例]
本発明は、以下に限定されない実施例を参照して記載される。
一般情報:
NMRスペクトル
NMR実験は、ブルカーアバンス分光計(600MHz)で行った。参照として全てのNMR試料にSiMeを添加した。
TLC溶媒の略号:EtOAc = 酢酸エチル; H = ヘキサン;DMSO = ジメチルスルホキシド
実施例1:3−アリールフラブ−3−エンの調製
乾燥した(2R)−5,7,3,4−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オン[1](100 mg、0.29 mmol)及び1,3,5−トリ−O−メチルフロログリシノール(120 mg、0.710 mmol、2.5 eq.)を乾燥ジクロロメタン(10 mL)に溶解し、混合物を、氷/NaCl バスで冷却した。溶液に塩化スズ(IV)(1Mのジクロロメタン溶液,0.5 mL、0.5 mmol、1.7 eq.)を滴下して添加し、反応混合物をアルゴン下で解凍した氷/NaClバスで24時間攪拌した(出発原料の消費のTLCモニタリング)。反応混合物を塩基性酸化アルミニウムパック(basic aluminum oxide pack)でろ過し、酢酸エチルで洗浄した。シリカ分取TLCプレートに精製したところ、3−(1,3,5−O−メチルフロログルシノール)−5,7,3,4−テトラメトキシフラバン−3−エン[2](R 0.26,70.2 mg、49%)が得られた。
1H NMR: δ(DMSO) 3.64-3.80 (s, 21H, 7 x OCH3), 5.83 (br, 1H, 4-H), 6.03 (br s, 1H, 2-H), 6.26 (s, 2H, 3′′/5′′-H), 6.33 (d, J = 2.0 Hz, 1H, 6-H), 6.69 (dd, J = 0.6, 2.0 Hz, 1H, 8-H), 6.78 (dd, J = 2.0, 8.3 Hz, 1H, 6′-H), 6.85 (d, J = 8.3 Hz, 1H, 5′-H), 6.90 (d, J = 2.0 Hz, 1H, 2′-H).
13C NMR: δ(DMSO) 40.52 (C-4), 55.67-56.30 (7 x OCH3), 88.95 (C-8), 92.11 (C-3′′/5′′), 94.23 (C-6), 100.10 (C-2), 110.35 (C-1′′), 111.98 (C-5′), 112.07 (C-10), 113.16 (C-2′), 121.26 (C-6′), 134.00 (C-1′), 155.91 (C-9), 158.70 (C-3), 147.85-152.75, 158.34, 158.97, 160.49 (7 x C-OCH3).
MS-ESI: 495.6 (M+ + H), 327.6 (495.6 - C6H3(OMe)3).
実施例2:3−アリールフラブ−4−オンの調製
3−(1,3,5−O−メトキシフロログリシノール)−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−エン(2)(50 mg、0.10 mmol)をTHF(5 mL)に溶解し、OsO(3.1 mg、0.012 mmol)及びN−メチルモルホリン−N−オキシド(56.2 mg、0.48 mmol)を添加した。反応混合物を室温にてアルゴン下で1〜2日攪拌した(出発原料の消費のTLCモニタリング)。メタ重亜硫酸ナトリウム溶液(10%aq.)を添加し、反応混合物を30分攪拌した。ジクロロメタンで抽出が3回行われ、NaHCO(飽和水溶液)、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、MgSOで乾燥した。蒸発によって残った原料を分取TLCプレートに精製したところ3−(1,3,5−O−メトキシフロログリシノール)−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−4−オン(3)(15 mg、0.29 mmol、29%)が得られた。
1H NMR: δ (CDCl3) 3.35 (s, 3H, 4´´-OMe), 3.63 (s, 6H, 2’’/6’’-OMe), 3.77 (s, 3H, OMe), 3.80 )s, 3H, OMe), 3.81 (s, 3H, OMe), 3.82 (s, 3H, OMe), 5.08 (s, 1H, 6-H), 5.52 (s, 1H, 8-H), 5.85 (d, J = 2.3 Hz, 1H, 3-H), 6.07 (s, 2H, 2’’/5’’-H), 6.10 (d, J = 2.2 Hz, 2-H), 6.05 (dd, J = 4.2, 1.9 Hz, 6’-H), 6.74 (d, J = 10.9 Hz, 5’-H), 6.74 (s, 1H, 6’-H).
13CNMR: δ (CDCl3) 48.83 (C-3), 55.69-56.32 (7 x OCH3), 70.39 (C-2), 90.46 (C-3’’/5’’), 90.76 (C-6), 94.21 (C-8), 104.90 (C-1’’), 107.67 (C-1’), 110.82 (C-4’), 131.14 (C-2’), 121.43 (C-5’), 130.57 (C-10), 147.82, 148.37, 157.61, 158.47, 158.80, 160.92, 161.71 (7 x C-OCH3), 211.06 (C=O).
MS-ESI: 511.8 ((M++ H), 343.66 (411.8 -C6H3(OMe)3).
実施例3:(2R)−3−[(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)−3−ヒドロキシフラバン)]−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−エン(6)の調製
乾燥した(2R)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オン(1)(200mg,0.581 mmol)及び(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オール(5)(400mg、1.162 mmol、2 eq.)を乾燥ジクロロメタン(10mL)に溶解し、混合物を、氷/NaClバスで冷却した。塩化スズ(IV)(1Mのジクロロメタン溶液、1 mL、1 mmol、1.7 eq.)を滴下して添加し、反応混合物をアルゴン下で解凍氷/NaClバスで24時間攪拌した(出発原料の消費のTLCモニタリング)。その後反応混合物を塩基性酸化アルミニウムにろ過し、酢酸エチルで洗浄した。シリカ分取TLCプレートに精製し(ヘキサン−酢酸エチル/4:6)(2R)−3−[(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)−3−ヒドロキシフラバン)]−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−エン(6)(Rf 0.20、40.1 mg、0.060mmol、10%)が得られた。
1H NMR: δ (CDCl3) 2.54-2.64 (m, 1H, 4’’-H), 3.05-3.15 (m, 1H, 4’’-H), 3.45-3.94 (m, 24H, 8 x OMe), overlapped - 4.00 (m, 1H, 2’’-H), 4.42 (dd, J = 25.6, 8.5 Hz, 1H, 3’’-H), 5.94 + 6.00 (2 x s, 1H, rotamer, 2-H), 6.05-6.25 (2 x s, 1H, rotamer, 4-H), 6.18-6.95 (s + m, 9H, rotamers, aromatics).
13CNMR: δ (CDCl3) 37.0 (C-4’’), 48.25 (C-2), 53-57 (8 x OCH3), 58.1 (C-2’’), 82.5 (C-3’’), 88.14 (C-6/8), 94 (C-6’’), 100.0 (C-4), 105.14-125.02 (C-2’, C-5’, C-6’, C-2’’’, C-5’’’, C-6’’’), 147.56-160.01 (8 x C-OCH3),
MS-ESI: 673.6 (M+ + H), 327.5 (673.6 - C9H9OH(OMe)4).
実施例4:(2S,3S)−3−[(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)−3−ヒドロキシフラバン)]−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−オン(7)の調製
(2R)−3−[(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)−3−ヒドロキシフラバン)]−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−エン(6)(20 mg、0.030 mmol)をTHF(5mL)に溶解し、OsO(0.9 mg、0.004 mmol)及びN−メチルモルホリン−N−オキシド(16.3 mg、0.139 mmol)を添加した。反応混合物を1〜2日室温にてアルゴン下で攪拌した(出発原料の消費のTLCモニタリング)。メタ重亜硫酸ナトリウム溶液(10%aq.)を添加し、反応混合物を30分攪拌した。ジクロロメタンで抽出が3回行われ、NaHCO(飽和水溶液)、NaCl(飽和水溶液)で洗浄し、MgSOで乾燥した。蒸発によって残った原料を分取TLCプレート(トルエン:アセトン/6:4)で精製し(2S,3S)−3−[(2R,3S)−5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)−3−ヒドロキシフラバン)]−5,7,3’,4’−テトラメトキシフラバン−3−オン(7)(Rf 0.19、6 mg、0.009mmol、30%)が得られた。

Claims (15)

  1. 以下のステップを含む、フラバン−3−オール構造を有する化合物及びフラバン−3−オン構造を有する化合物からなる群より選択される出発原料又は中間体から、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド及びC環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドからなる群より選択される化合物を調製する方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する化合物又はフラバン−3−オン構造を有する化合物を提供するステップ;
    (b)C環3位炭素にヒドロキシ基を有するフラバン−3−オール構造を有する化合物が出発原料として選択された場合、前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (c)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップであって、前記化合物が、フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物、及び保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物からなる群より選択されるステップ;
    (d)ステップ(a)で提供された、又はステップ(b)で得られた前記フラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (e)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
    (g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (h)さらに任意でステップ(g)の前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド又はC環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ;
    (i)さらに任意で、かつステップ(g)及び(h)の代わりに、ステップ(f)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
    (j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、それによりエノール生成物が形成され、前記エノール生成物を自然に転位させ、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド又はC環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ
  2. 以下のステップを含む、フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物及びフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物からなる群より選択される出発原料又は中間体から、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド及びC環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドからなる群より選択される光学活性化合物を調製するための、請求項1に記載の方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物又はフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)C環3位炭素にヒドロキシ基を有するフラバン−3−オール構造を有する化合物が出発原料として選択された場合、前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (c)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップであって、前記化合物が、フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物、及び保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物からなる群より選択されるステップ;
    (d)ステップ(a)で提供された、又はステップ(b)で得られた前記フラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (e)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された光学活性なフラベン化合物を形成するステップ;
    (g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (h)さらに任意でステップ(g)の前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド又はC環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ;
    (i)さらに任意で、かつステップ(g)及び(h)の代わりに、ステップ(f)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
    (j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果エノール生成物が形成され、前記エノール生成物を自然に転位させて、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド又はC環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ
  3. 以下のステップを含む、光学活性な、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド化合物を調製するための、請求項2に記載の調製方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物として、フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (e)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
    (g)任意で、得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (h)さらに任意で前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド化合物を形成するステップ;
    (i)さらに任意で、かつステップ(g)及び(h)の代わりに、ステップ(f)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
    (j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド化合物を形成するステップ
  4. 以下のステップを含む、光学活性な、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを調製するための、請求項2に記載の方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物として、保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位のヒドロキシ基をオキソ基に転化して、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (e)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (f)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたフラベン化合物を形成するステップ;
    (g)得られた前記フラベン化合物をヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (h)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ;
    (i)或いは、ステップ(f)で得られた前記フラベン化合物をOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基とを導入して第3中間体化合物を形成するステップ;及び
    (j)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護若しくは無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ
  5. 以下のステップを含む、フラバン−3−オール構造を有する光学活性化合物のC環3位炭素に求核性芳香族部分を導入するための方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素上のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物と前記フラバン−3−オンのC環3位炭素とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (c)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときにC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
    (d)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたC−3−C−4フラベン化合物を形成するステップ
  6. 以下のステップを含む、C環3位炭素に芳香族置換基を有する光学活性なC−3−C−4フラベン化合物を調製するための方法。
    (a)フラバン−3−オール構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オール構造を有する化合物のC環3位炭素のヒドロキシ基をオキソ基に転化し、前記化合物のフラバン−3−オンを形成するステップ;
    (d)前記化合物のフラバン−3−オンと前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (e)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オンのC環3位炭素と接触したときに、C環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
    (f)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時にC環3位炭素からヒドロキシ基を除去し、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換されたC−3−C−4−フラベン化合物を形成するステップ
  7. 以下のステップを含む、光学活性な3−アリール−フラブ−3−エンを調製するための方法。
    (a)式(I)

    式(I)
    (式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
    10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
    〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
    で表されるフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物と前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (d)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素と接触したときに、前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した中間体化合物を形成するステップ;及び
    (e)前記中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ
  8. 以下のステップを含む、光学活性な、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド、及び/又はビフラボノイドポリマーを調製するための、請求項2に記載の調製方法。
    (a)式(I)

    式(I)
    (式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
    10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
    〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
    で表されるフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物として、フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物と前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (d)前記求核性芳香族部分を有する化合物が前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素と接触したときに、前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (e)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ;
    (f)得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (g)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイド化合物を形成するステップ;
    (h)或いは、ステップ(e)で得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;
    (i)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、その結果自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイドを形成するステップ;
    (j)任意で、かつ前記求核性芳香族部分を有する化合物のC環3位のヒドロキシ基が、ステップ(g)における酸化によってオキソ基に転化された(以下、C環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイドの『第2のフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物』)場合に、求核性芳香族部分を有する追加化合物(以下『追加化合物』)を提供するステップ;
    (k)前記第2のフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物と前記追加化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (l)任意で、得られたC環3位においてフラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が連結したビフラボノイドポリマーに所望の数のモノマーユニットを組み込むことを実現するのに必要な回数だけステップ(d)、(e)、(f)、(g)、(h)及び(i)を繰り返すステップ
  9. 以下のステップを含む、光学活性な、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを調製するための、請求項2に記載の方法。
    (a)式(I)

    式(I)
    (式中R、R、R、R、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に、−H、−OH、ヒドロカルビル基、糖部分、及び−OR10からなる群から選択され;
    10は、ヒドロカルビル基、アシル基、及びベンジル基からなる群から選択され;
    〜R10のいずれか1つのヒドロカルビル基、及びアシル基は、1〜10個の炭素原子を含む)
    で表されるフラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物を提供するステップ;
    (b)求核性芳香族部分を有する化合物として、保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物を提供するステップ;
    (c)前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物と前記求核性芳香族部分を有する化合物とをルイス酸の存在下で接触させるステップ;
    (d)前記保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素と接触したときに、前記フラバン−3−オン構造を有する光学活性な化合物のC環3位炭素のオキソ基が求核付加によってヒドロキシ基に転化した第1中間体化合物を形成するステップ;
    (e)前記第1中間体化合物を脱水に供し、前記中間体化合物のC環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合を導入するのと同時に前記C環3位炭素からヒドロキシ基を除去して、C環3位炭素で前記求核性芳香族部分によって置換された3−アリール−フラブ−3−エンを形成するステップ;
    (f)得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをヒドロホウ素化−酸化による水和に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にC環4位炭素にヒドロキシ基を導入して第2中間体化合物を形成するステップ;
    (g)前記第2中間体化合物を酸化し、前記C環4位炭素におけるヒドロキシ基をオキソ基に転化し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ;
    (h)或いは、ステップ(e)で得られた前記3−アリール−フラブ−3−エンをOジヒドロキシル化に供し、C環3位炭素とC環4位炭素との間の前記二重結合を除去するのと同時にその結果C環4位炭素にヒドロキシ基とC環3位炭素にヒドロキシ基を導入して第3中間体化合物を形成するステップ;
    (i)前記第3中間体化合物を脱水に供するステップであって、それによりC環3位炭素におけるヒドロキシ基が除去され、C環3位炭素とC環4位炭素との間に二重結合が導入され、自然に転位するエノール生成物が形成され、C環4位炭素にオキソ基を有し、C環3位において保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が連結したフラボノイドを形成するステップ
  10. 保護又は無保護のフェノール性部分を有する化合物が、1,3,5−トリ−O−メチルフロログシノールである、請求項1、2、4及び9のいずれかに記載の方法。
  11. 求核性芳香族部分を有する化合物が、1,3,5−トリ−O−メチルフロログルシノールである、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
  12. フラバニル又はフラボノイド部分を有する化合物が、5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オンである、請求項1〜3及び8のいずれかに記載の方法。
  13. 求核性芳香族部分を有する化合物が、5,7,3’,4’−テトラキス(メチルオキシ)フラバン−3−オンである、請求項5〜7のいずれかに記載の方法。
  14. ルイス酸が、SnCl、TiCl、InCl及びYb(OTF)からなる群より選択される、請求項1〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 求核性芳香族部分を有する化合物、フラバン−3−オン構造を有する化合物、及びルイス酸が、連結される前記求核性芳香族部分を有する化合物と前記フラバン−3−オン構造を有する化合物を溶解させることができる非プロトン性溶媒の存在下で混合される、請求項1〜14のいずれかに記載の方法。
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