JP5732920B2 - 離型剤粒子の製造方法、及び、粒子製造装置 - Google Patents
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Description
以下、図1乃至13を用いて、本発明の実施形態の一例について説明する。本実施形態の離型剤粒子の製造方法は、少なくとも、溶融工程と造粒工程とを含み、さらに、必要に応じて適宜選択されるその他の工程を含む。本実施形態の製造方法で製造される離型剤粒子の形状、大きさ、材質等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択される。
先ず、本実施形態の離型剤粒子の製造方法に用いられる離型剤について説明する。この離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、ワックス類等が好適に挙げられる。上記のワックス類としては、例えば、低分子量ポリオレフィンワックス、合成炭化水素系ワックス、天然ワックス類、石油ワックス類、高級脂肪酸及びその金属塩、高級脂肪酸アミド、これらの各種変性ワックスなどが挙げられる。これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
次に、図1及び図2を用いて本実施形態の粒子の製造方法で用いられる圧縮性流体について説明する。図1は、温度と圧力に対する物質の状態を示す一般的な相図である。図2は、本実施形態において圧縮性流体の範囲を定義するための相図である。
続いて、本実施形態の粒子の製造方法に用いられる粒子製造装置について説明する。図3は、本実施形態の粒子の製造方法に用いられる粒子製造装置1の一例を示す模式図である。粒子製造装置1は、圧縮性流体と離型剤とを接触させて作製された離型剤の溶融体を供給するための溶融体供給手段16と、この溶融体を吐出するための吐出装置31と、吐出装置31から吐出した溶融体が粒状化するための空間を有する粒状体形成部331と、を備える。溶融体供給手段16には、超高圧管等によって接続されて第1の経路を構成するボンベ11、ポンプ12a、12b、バルブ13a、温度調節器付き高圧セル14、及び背圧弁15が設けられている。また、粒状体形成部331には、超高圧管等によって接続されて第2の経路を構成する圧力制御手段26(ボンベ21、ポンプ22、バルブ23、供給部24)が設けられている。また、吐出装置31には、信号発生装置320、貫通孔317が設けられている。
貯留部311や貯留部311に接続する配管は、溶融体を高圧に加圧された状態において保持する必要があるため、SUS(ステンレス鋼)などの金属部材からなり、耐圧性が少なくとも30MPa程度であることが望ましい。貯留部311は、溶融体を供給する配管318で接続され、貫通孔317を有する板を保持する機構319を設けた構造が望ましい。また、貯留部311全体を振動させる振動手段312が、貯留部311には接している。振動手段312には信号発生装置320と導電線321によって接続され、信号発生装置320が発生させた信号により振動が制御される形態が望ましい。内部の圧力を調整するため、貯留部311には開放弁322が設けられていることが柱状の溶融体(柱状体)の安定形成を行う上で好ましい。
振動付与の均一性の点から、貫通孔317を含む貯留部311の全体は一つの振動手段312により、励振されることが好ましい。貯留部311に振動を与える振動手段312としては、確実な振動を、好ましくは一定の振動数(周波数とも言う)で与えることができるものであれば特に制限はなく、適宜選択して使用することができる。振動手段312としては、上述の観点から好ましくは、伸縮によって貫通孔を一定の周波数で振動させるため、圧電体が好ましい。
貫通孔317は第1の経路から送り込まれた溶融体を柱状に吐出するための貫通した空間である。貫通孔317の形成される部材の材質としては、特に制限はないが、ステンレス(SUS)、ニッケル、銅、アルミニウム、鉄、チタン等が挙げられ、特に耐腐食性の点において、ステンレス(SUS)及びニッケルが好ましい。貫通孔317の形成される部材の厚みとしては、特に制限はないが、5μm以上100μm以下が例示される。この厚みが100μmよりも大きいと上記部材を加工して貫通孔317を形成することが困難な場合があり、5μmよりも小さいと貯留部311と粒状体形成部331との圧力差により上記部材が破断する場合がある。但し、上記部材の材質に応じ、貫通孔317の加工が可能で十分な耐久性が得られれば、厚みは上記の範囲に限定されない。
λ=4.5d・・・(1)
ここで、発生する擾乱現象の周波数fは、液柱の速度をvとした場合、次の(2)式で表される。
f=v/λ・・・(2)
3.5<λ/d(jet)<7.0・・・(3)
(1)式から(3)式の条件は、本実施形態の粒子の製造方法における柱状体の均一粒状化においても全て成立することが確認されており、目的の粒子を得る条件を推定するためにも極めて有効である。
粒状体形成部331は、貫通孔317から吐出した溶融体に所定の圧力を加えるための空間を有し、溶融体を柱状から括れ状態を経て粒状化させる部材である。このため、粒状体形成部331は、貫通孔317から吐出した溶融体が、柱状から括れ状態を経て粒状化するように上記の空間と貯留部311内の圧力差を制御するための圧力制御手段26をさらに備える。溶融体を貫通孔317から吐出するためには、貯留部311内圧力が貫通孔吐出部近傍の圧力より高く、その圧力差により貫通孔から溶体が吐出する必要がある。しかしながら、溶融体は柱状から一定振動により括れ状態を経て粒状に分裂しなければならないことから、粒状化するまでの間、柱状を維持しなければならない。したがって、貫通孔317の外側付近(貫通孔317付近の粒状体形成部331)の圧力は、貯留部311内部と大きな差があってはならない。この差が大きいと、溶融体は貫通孔から吐出し圧力が開放されると同時に、急激に圧縮性流体が蒸発し括れを形成する前に固化してしまい目的の粒状体にならない。更に圧力差が大きくなると、圧力差により貫通孔317が破断してしまうといった問題が生じる。
続いて、本実施形態の粒子の製造方法における溶融工程について説明する。ここでは、図3の粒子製造装置1を用いた一例について説明する。本実施形態の粒子の製造方法における溶融工程は、第1の圧縮性流体を離型剤に溶融させて離型剤の溶融体を作製する工程である。なお、本実施形態において「離型剤の溶融体」とは、離型剤が圧縮性流体と接触することで、膨潤しつつ可塑化、液状化した状態を意味する。
続いて、本実施形態の粒子の製造方法における造粒工程について説明する。この造粒工程は、溶融工程で作製された溶融体を、振動させた貫通孔から吐出させて粒状とする工程である。
本実施形態のトナーは上記の粒子の製造方法により製造された結晶性ポリエステル樹脂粒子を含有する。本実施形態のトナーは、この粒子の分散液を含むトナー原料(以後、「トナー組成物」ともいう。)を気相中で液滴化して造粒する方法又は液相中で造粒する方法によって製造される。以下、これらの方法を順に説明する。
まず、気相中での液滴化により造粒する方法について説明する。まず、本方法で用いられる材料について説明する。
気相中で液滴化して造粒する方法で用いられるトナー組成物としては、上記の結晶性ポリエステル粒子の分散液の他、従来の電子写真用トナーと同様のものを使用できる。すなわち、トナー組成物は、スチレンアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂、エポキシ系樹脂、等のバインダー樹脂、着色剤、離型剤を含有する。また、トナー組成物は、必要に応じて、帯電制御剤、磁性体、流動性向上剤、滑剤、クリーニング助剤、抵抗調整剤等のその他の成分を含有する。本方法では、これらの材料を有機溶媒等の溶媒に溶解又は分散させてトナー組成液とし、このトナー組成液を貫通孔から吐出して液滴化してトナー粒子を製造する。目的とするトナー粒子は、吐出されたトナー組成液を気相中で微小な液滴とし乾燥固化させることで製造される。また、これらのトナー材料を熱溶融混練し得られた混練物を各種溶媒に一度溶解又は分散した液を、気相中で微小な液滴とし乾燥固化させることで、目的とするトナーを製造することもできる。以下、各トナー材料について詳細に説明する。
バインダー樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができる。バインダー樹脂の具体例としては、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等からなるビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、等が挙げられる。
(1)エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフイン類;(2)ブタジエン、イソプレン等のポリエン類;(3)塩化ビニル、塩化ビニルデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;(4)酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル類;(5)ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;(6)ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;(7)N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;(8)、ビニルナフタリン類;(9)アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等;(10)マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸、等の不飽和二塩基酸;(11)マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物、等の不飽和二塩基酸無水物;(12)マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸モノブチルエステル、シトラコン酸モノメチルエステル、シトラコン酸モノエチルエステル、シトラコン酸モノブチルエステル、イタコン酸モノメチルエステル、アルケニルコハク酸モノメチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、メサコン酸モノメチルエステルの如き不飽和二塩基酸のモノエステル;(13)ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;(14)クロトン酸、ケイヒ酸、等のα,β−不飽和酸;(15)クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物、等のα,β−不飽和酸無水物;(16)これらのα,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物、アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマー;(17)2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル類;(18)4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルへキシル)スチレン、等のヒドロキシ基を有するモノマー。
上記の着色剤としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができ、例えば、液相中で造粒する方法で用いられるものと同様の着色剤を使用することができる。
本方法により製造されたトナーは、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤を含有することにより、耐オフセット性が向上する。また、この離型剤によって、トナーの再凝集することを防止でき分散粒径を微小化できるので、製造時の貫通孔の詰まりを防止することができる。
本実施形態のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。この場合、帯電制御剤としては公知のものを使用できる。例として、液相中で造粒する方法で使用されるものと同様の帯電制御剤が使用される。
本方法により製造されたトナーは、流動性向上剤を含有することにより、流動性が改善する(流動しやすくなる)。流動性向上剤としては、例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末、等のフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ、等の微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナ、それらにシランカップリング剤、チタンカップリング剤若しくはシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカ、処理酸化チタン、処理アルミナ、等が挙げられる。これらの中でも、微粉末シリカ、微粉未酸化チタン、微粉未アルミナが好ましい。また、これらにシランカップリング剤やシリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカが更に好ましい。ここで微粉末シリカは、ケイ素ハロゲン化含物の気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるものである。
記録紙等にトナーを転写した後、静電潜像担持体や一次転写媒体に残存するトナーの除去性を向上させるためのクリーニング性向上剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合によって製造されたポリマー微粒子、等を挙げることかできる。このポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01μm以上1μm以下のものが好ましい。
本方法において上記の各トナー組成物を溶解又は分散させるための溶媒としては、有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、特に限定されないが、除去が容易であることから、沸点が150℃未満である有機溶媒が好適に用いられる。このような有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらの溶媒は、二種以上併用してもよい。これらの中でも、ポリエステル樹脂の溶解性に優れることから、有機溶媒は、溶解度パラメータが8(cal/cm3)1/2以上9.8(cal/cm3)1/2以下であることが好ましく、8.5(cal/cm3)1/2以上9.5(cal/cm3)1/2以下がさらに好ましい。特に、離型剤の変性基との相互作用性が大きく、離型剤の結晶成長を効果的に抑制することができるため、溶媒としては、エステル系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく、除去が容易であることから、酢酸エチル、メチルエチルケトンが好ましい。
気相中で造粒する方法で使用される装置(以下、「トナー製造装置」ともいう。)は、樹脂、着色剤、離型剤等を含有するトナー組成物の溶解又は分散液であるトナー組成液を、機械的振動手段によって振動させた膜(例えば薄膜)の貫通孔から放出させる機構を有する。これにより、均一粒径のトナー組成液の液滴を生成させることができる。
まず、機械的縦振動手段を設けたトナー製造装置について図6を用いて説明する。図6はトナー製造装置の一例を示す模式的構成図である。トナー製造装置1000は、トナー組成液1001を収容する原料収容部1010と、原料収容部1010内から液滴噴射ユニット1040に対してトナー組成液1001を送液する配管(送液管)1030と、送液時等にトナー組成液1001を圧送供給するためのポンプ1020と、トナー組成液を液滴化して吐出する液滴化手段としての液滴噴射ユニット1040と、液滴噴射ユニット1040から吐出される液滴化されたトナー組成液の液滴を固化してトナー粒子1003を形成する粒子化手段としての粒子形成部1050と、粒子形成部1050で形成されたトナー粒子1003を捕集するトナー捕集部1060と、トナー捕集部1060で捕集されたトナー粒子1003がチューブ1070を介して移送され、移送されたトナー粒子1003を貯留するトナー貯留手段としてのトナー貯留部1080と、を備えている。
次に、リング式の液滴噴射ユニット1040について図7〜図11を用いて説明する。なお、図7は液滴噴射ユニット1040の一例を示す断面説明図、図8は図7を下側から見た要部底面説明図、図9は液滴化手段の一例を示す概略断面説明図である。図10は、液滴噴射ユニットによる液滴化の動作原理の説明に供する薄膜の模式的断面図である。図11は、基本振動モードの説明に供する説明図である。この液滴噴射ユニット1040は、少なくとも樹脂、着色剤及び離型剤を含有するトナー組成液1001を液滴化して放出させる液滴化手段1046と、この液滴化手段1046にトナー組成液1001を供給する液流路1044を形成した流路部材1045とを備えている。
次に、この液滴化手段としての液滴噴射ユニット1040による液滴形成のメカニズムについて説明する。上述したように液滴噴射ユニット1040は、液流路1044に臨む複数の貫通孔1041を有する薄膜1042に、機械的振動手段である振動手段1047によって発生した振動を伝播させて、薄膜1042を周期的に振動させ、比較的大面積(φ1mm以上)の領域に複数の貫通孔1041を配置し、それら複数の貫通孔1041より液滴1002を安定的に形成して放出することができるようになる。
Pac(r,t)=Zr・Vm(r,t) (4)
貫通孔1041を有する薄膜は、先にも述べたように、トナー組成物の溶解乃至分散液を、吐出させて液滴とする部材である。この薄膜1042の材質、貫通孔1041の形状としては、特に制限はなく、適宜選択した形状とすることができる。極めて均一な粒子径を有する微小液滴を発生させる観点から、例えば、薄膜1042は厚み5μm以上500μm以下の金属板で形成され、かつ、貫通孔1041の開口径が1μm以上40μm以下であることが好ましく、3μm以上35μm以下であることがより好ましい。なお、貫通孔1041の開口径は、真円であれば直径を意味し、楕円であれば短径を意味する。また、複数の貫通孔1041の個数は、2乃至3000個が好ましい。
液滴から溶媒を除去する乾燥工程は、加熱した乾燥窒素等の気体中に液滴を放出し行われる。必要であれば、さらに流動床乾燥や真空乾燥といった二次乾燥が行われる。
次に、液相中で造粒する方法について説明する。方法としては、溶解懸濁法等の湿式製法のような公知のトナー製造方法であればいずれの製法でも利用できる。以下に本実施形態におけるトナーの製造方法について、乳化凝集法、溶解懸濁法、懸濁造粒法、懸濁重合法やエステル伸長法等を用いた場合を例としてより詳細に説明する。
乳化凝集法の場合、ステップ1の凝集工程と、ステップ2の付着工程と、ステップ3の融合工程を含む方法により製造される。この場合、結着樹脂粒子は一般に乳化重合などにより製造される。
ステップ1の凝集工程では、結着樹脂粒子を調製する段階で重合性単量体により結着樹脂粒子を調製し、結着樹脂粒子をイオン性界面活性剤により溶媒中に分散させる。続いて、これと反対極性イオン性界面活性剤で分散された着色剤、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤等のその他のトナー構成材料を混合してヘテロ凝集を生じさせて凝集粒子を形成する。
ステップ2の付着工程では、必要に応じて、樹脂粒子が形成された溶液に更に樹脂粒子を添加して、凝集粒子表面に付着させて、凝集粒子表面を被覆する被覆層を形成する。これによりコアシェル構造を有するトナーを得ることができる。
ステップ3の融合工程では、凝集工程あるいは付着工程を経た後の凝集粒子を、これに含まれる結着樹脂のうち最も高いガラス転移点あるいは融点を有する樹脂の当該ガラス転移点あるいは融点以上に加熱することにより凝集粒子を融合する。そして、その後、洗浄、乾燥を経てトナーを得る。
溶解懸濁法の場合、結着樹脂、着色剤、及び、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤等のその他の成分を、一旦、たとえば、酢酸エチルの如きこれを溶解する有機溶剤に溶解し、ついでこれを溶解しないたとえば水系溶媒中に燐酸カルシウムの如き無機微粒子や、ポリビニルアルコールやポリアクリル酸ナトリウムの如き有機の分散剤とともに、たとえばTKホモミキサー如きホモジナイザーにより、機械的せん断力を与えて、分散させる。
溶解乳化法の場合は、結着樹脂成分を溶解するたとえば酢酸エチルの如き溶媒中に溶解したのち、これをイオン性界面活性剤の存在下、たとえばTKホモミキサーの如きホモジナイザーによる機械的せん断力とたとえばアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のイオン性界面活性剤の界面活性力によって乳化樹脂粒子を得た後、減圧蒸留等によって残存する溶媒分を留去することで、樹脂粒子分散液を得る。続いてこれ以降は、この樹脂粒子分散液を用いて乳化凝集法と同様にしてトナーを得る。
懸濁造粒法の場合、重合性単量体をあらかじめ予備重合させGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)測定から求められる重量平均分子量Mwが3000から15000の予備重合体を含む重合体溶液を調製後、この溶液に着色剤、重合性単量体、重合開始剤、さらに本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤等のその他の成分を加え、続いて、これを無機分散剤あるいは有機分散剤の存在下において、機械的せん断力を与え懸濁させた後、攪拌せん断を与えながら、熱エネルギーを付与することによって重合体粒子を得ることもできる。
懸濁重合法の場合、重合性単量体、重合開始剤、着色剤、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤粒子、等を含有する重合性混合物を、懸濁安定剤を含有する水系媒体中に投入し、撹拌することで重合粒子を形成することで製造することができる。更に好ましくは、重合性単量体、重合開始剤、着色剤、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤粒子、カチオン性重合体、を含有する重合性混合物、アニオン性分散剤を添加した水性分散媒系中に投入し、撹拌下に造粒する懸濁重合法が望ましい。このように造粒されたトナーは、離型剤が懸濁粒子中に内包され、定着性や耐オフセット性が顕著に改善される。
エステル伸長法の場合、結着樹脂、着色剤、及び、本実施形態の粒子の製造方法で製造された離型剤粒子等の成分を溶媒中に分散し、油相を作製する。また、粒径制御剤および界面活性剤を水中に分散させ、水相を作製する。油相および水相を混合・乳化し、ワックスおよびポリエステル樹脂、顔料などが含まれる油滴を作り、その油滴を収斂させてシャープな粒度分布のトナー油滴を作製する。この過程で同時に伸長反応させて、トナー油滴中に高分子量の樹脂成分が形成される。続いてこれ以降は、この樹脂粒子分散液を用いて溶解懸濁法と同様にしてトナーを得る。
本実施形態のトナーは、その形状、大きさ等については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下のような、画像濃度、平均円形度、質量平均粒径、質量平均粒径と個数平均粒径との比(質量平均粒径/個数平均粒径)等を有していることが好ましい。
本実施形態の現像剤は、本実施形態のトナーを少なくとも含有する。本実施形態の現像剤はキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは非磁性トナーとして用いることができるが、磁性キャリアと混合して2成分系現像剤として用いることもできる。2成分系現像剤に用いる場合には、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1質量部以上10質量部以下が好ましい。
上記のキャリアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、磁性キャリアからなる芯材と、この芯材を被覆する被覆材料とを有するものが好ましい。この磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリア等従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。また、他の例としては、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用される。
本実施形態のプロセスカートリッジは、静電潜像を担持する静電潜像担持体と、静電潜像担持体上に担持された静電潜像を、本実施形態のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択されるその他の手段を有してなる。
本実施形態の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
上記の静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。この静電潜像担持体(以下、「電子写真感光体」、「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、等が挙げられる。これらの中でも、長寿命性の点でアモルファスシリコン等が好ましい。
上記の現像工程は、静電潜像を、本実施形態のトナー又は現像剤を用いて現像して可視像を形成する工程である。この可視像の形成は、例えば、静電潜像を本実施形態のトナー又は現像剤を用いて現像することにより行うことができ、上記の現像手段により行うことができる。
上記の転写工程は、可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用いこの中間転写体上に可視像を一次転写した後、可視像を記録媒体上に二次転写する態様が好ましい。また、トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、この複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
上記の定着工程は、記録媒体に転写された可視像を定着装置によって定着させる工程であり、各色のトナーに対し記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。この定着装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。この加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ等が挙げられる。この加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。尚、本実施形態においては、目的に応じて、定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の光定着器を用いてもよい。
上記の除電工程は、静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加して除電を行う工程であり、除電手段により好適に行うことができる。この除電手段としては、特に制限はなく、静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
上記のクリーニング工程は、静電潜像担持体上に残留するトナーを除去する工程であり、クリーニング手段により好適に行うことができる。このクリーニング手段としては、特に制限はなく、静電潜像担持体上に残留する電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができる。このようなクリーニング手段としては、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
上記のリサイクル工程は、クリーニング工程により除去されたトナーを現像手段にリサイクルさせる工程であり、リサイクル手段により好適に行うことができる。このリサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
上記の制御工程は、各工程を制御する工程であり、制御手段により好適に行うことができる。この制御手段としては、上記の各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
上記実施形態では、粒子の製造方法に用いられる製造装置が図3に示される粒子製造装置1である場合について説明したが、これに限るものではない。この場合、PGSS(Particles from Gas Saturated Solutions)法で用いられる一般的な吐出装置を使用することができる。
例に制限されるものではない。なお、実施例中、部はすべて質量部を表す。
<低分子ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。[低分子ポリエステル1]は、数平均分子量2500、質量平均分子量6700、Tg43℃、酸価25(mgKOH/g)であった。
〔実施例1〕
融点85℃のカルナウバワックスを図3及び図4で示される粒子製造装置1の高圧セル14に投入し、超臨界流体として二酸化炭素を温度80℃、圧力10MPaになるように導入し、1時間攪拌を行った。このときの得られた溶融体の粘度は、検出範囲外の1mPa・sであった。尚、溶融体の粘度の測定には、ケンブリッジ・ビスコシティー社製粘度測定装置(VISCOlab PVT)を使用した。測定は測定部にサンプルをセットし、温度、圧力を制御し、粘度が一定になったところをその温度、圧力における粘度とした。
溶融体の形状の変化は、いわゆる顕微ストロボ法により観察される。この方法によると、貫通孔317近傍を側面から観察できるように、直径1cmの円形の耐圧石英ガラスを粒状体形成部の壁319の側面に設け、貫通孔317を通過した直後の溶融体の形状変化を観察する。また、石英ガラスの正面から30度の照射角になるよう、貫通孔317近傍を照射できる位置にLED(Light Emitting Diode)ライトを設置する。このLEDライトは、溶融体に振動を与える信号発生装置320と同期し点滅する。更に、ガラス正面に、高感度のCCDカメラを設置し、これにより形状変化を撮影する。この場合、溶融体の形状変化がLEDの点滅周期に同期しているときは、その形状が鮮明に写し出されるが、同期しないときはぼやけて写し出される。従って、一定の振動により、柱状体が形成され、括れ状態を経て、粒状体を周期的に形成する場合は、図5のような変化がカメラ観察で確認できるが、柱状体を形成せずランダムな形状変化をする場合は、ぼやけて柱状体や粒状体は確認されないことになる。
実施例1において、ワックス種を融点75℃パラフィンワックスに変更し、さらに吐出時の高圧セル14内の処理温度、処理圧力を表1で示される値に変更する以外は、実施例1と同様に操作して、[ワックス分散液2〜4]を得た。この場合、吐出された溶融体が柱状から括れ状態を経て粒状化されることを顕微ストロボ法により確認した。[ワックス分散液2〜4]の体積平均粒径(Dv)、及び個数平均粒径(Dn)の測定結果を表1に示す。
バルブ23を閉じ、吐出装置31の粒状物形成部331には圧縮性流体(二酸化炭素)を導入しないで大気圧のままトナーを作製した以外は、実施例1と同様に操作した。この場合、貫通孔317を設けたSUS膜が破損し、ワックス分散液を得ることができなかった。
バルブ23を閉じ、吐出装置31の粒状物形成部331には圧縮性流体(二酸化炭素)を導入しないで大気圧のままトナーを作製した以外は、実施例2と同様に操作した。この場合も、貫通孔317を設けたSUS膜が破損し、ワックス分散液を得ることができなかった。
〔製造例1〕
<有機微粒子エマルションの合成>
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物の硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。この乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温し、5時間反応させた。さらに、この乳濁液に1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]の体積平均粒径を堀場製作所社製粒度分布測定装置LA−920で測定したところ0.14μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離し、この樹脂分のガラス転移温度(Tg)を測定したところ152℃であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルェーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体(水相1)を得た。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHgの減圧下で5時間反応させ[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、ガラス転移温度(Tg)55℃、酸価0.5(単位)、水酸基価51(単位)であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応させ、[プレポリマー1]を得た。[プレポリマー1]の遊離イソシアネートは、1.53質量%であった。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応させて、[ケチミン化合物1]を得た。[ケチミン化合物1]のアミン価は418(単位)であった。
水1200部、カーボンブラック(Printex35 デクサ製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、[低分子ポリエステル1]1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。この混合物を、2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却し、パルペライザーで粉砕して[マスターバッチ1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、[低分子ポリエステル1]278部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)22部、酢酸エチル647部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間かけて30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部、[ワックス分散液1]454部を仕込み、1時間混合し、[原料溶解液1]を得た。[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズ80体積%充填し、3パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1042.3部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・ワックス分散液1]を得た。[顔料・ワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[顔料・ワックス分散液1]664部、[中間体ポリエステル1]を109.4部、[ケチミン化合物1]4.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した。続いて、この容器に[水相1]1200部を加え、TKホモミキサーで、回転数13,000rpmで1分間混合し[乳化スラリー1]を得た。撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶媒した後、40℃で4時間熟成を行い、[分散スラリー1]を得た。
[乳化スラリー1]100部を減圧濾過した後、(i)〜(iii)の操作を行った。
(i)濾過ケーキ(残渣)にイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過した。
(ii)(i)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(iii)(ii)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(iv)(iii)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後、濾過する操作を2回行い[濾過ケーキ1]を得た。[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥させ、目開き75μmメッシュで篩い[トナー1]を得た。
製造例1において、使用するワックス分散液を[ワックス分散液2〜4]に変更した点以外は、製造例1と同様の手順により、[トナー2〜4]を得た。
このようにして得られた100質量部のトナー(トナー1〜4)に疎水性シリカ0.7質量部と、疎水化酸化チタン0.3質量部を添加し、ヘンシェルミキサーにて周速8m/sの条件にて5分間混合した。混合後の粉体を目開き100μmのメッシュに通過させ、粗大粉を取り除いた。次に、この外添剤処理を施したトナー5質量%とシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が40μmの銅−亜鉛フェライトキャリア95質量%とを、容器が転動して攪拌させる型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、2成分現像剤1〜4、比較現像剤11〜を調製した。尚、現像剤1〜4に使用されているトナーは、上記のトナー1〜4に順次、対応している。
普通紙の転写紙(株式会社リコー製、タイプ6200)に0.3±0.1mg/cm2の付着量でベタ画像出力後、画像濃度をX−Rite(X−Rite社製)により測定し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:1.4以上
○:1.35以上1.4未満
△:1.3以上1.35未満
×:1.3未満
画像面積率95%チャートを1000枚出力後の清掃工程を通過した感光体上の転写残トナーをスコッチテープ(住友スリーエム株式会社製)で白紙に移し、それをマクベス反射濃度計RD514型で測定し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ブランクとの差が0.005未満である。
○:ブランクとの差が0.005〜0.010である。
△:ブランクとの差が0.011〜0.02である。
×:ブランクとの差が0.02を超える。
各トナーを用いて、画像面積率12%の文字画像パターンを用いて、連続10万枚出力耐久試験を実施し、そのときの帯電量の変化を評価した。スリーブ上から現像剤を少量採取し、ブローオフ法により帯電量変化を求め、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
○:帯電量の変化が5μc/g未満である。
△:帯電量の変化が5μc/g以上10μc/g以下である。
×:帯電量の変化が10μc/gを超える。
画像面積率100%、75%、及び50%の帯チャートを1000枚出力後の現像ローラ、及び感光体上のフィルミングを観察し、下記基準で評価した。
〔評価基準〕
◎:まったくフィルミングが発生していない。
○:うっすらとフィルミングの発生を確認できる。
△:スジ状にフィルミングが発生している。
×:全面にフィルミングが発生している。
定着ローラとしてテフロン(登録商標)ローラを用いた電子写真方式の複写機(MF−200、リコー社製)の定着部を改造した装置を用い、定着ベルトの温度を変化させて、普通紙と厚紙の転写紙タイプ6200(リコー社製)及び複写印刷用紙<135>(NBSリコー社製)に、トナーの付着量が0.85±0.1mg/cm2のベタ画像を形成した。このとき、普通紙でホットオフセットの発生しない上限温度を定着上限温度とした。また、厚紙でベタ画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる下限温度を定着下限温度とした。◎〜△が合格基準である。
〔定着上限温度の評価基準〕
◎:190℃以上
○:180℃以上190℃未満
△:170℃以上180℃未満
×:170℃未満
〔定着下限温度の評価基準〕
◎:135℃未満
○:135℃以上145℃未満
△:145℃以上155℃未満
×:155℃以上
1 粒子製造装置
11 ボンベ(流体供給手段の一例)
12a,12b,22 ポンプ
13a,13b,23 バルブ
14 温度調節器付き高圧セル(溶融槽の一例)
15 背圧弁
16 溶融体供給部
21 ボンベ
24 供給部
26 圧力制御手段
31 吐出装置
311 貯留部
312 振動手段
313 支持手段
317 貫通孔
320 振動発生装置
33 粒状体
〔図6〜図10〕
1000 トナー製造装置
1001 トナー組成液
1002 液滴
1003 トナー粒子
1010 原料収容部
1020 ポンプ
1030 配管
1040 液滴噴射ユニット
1041 貫通孔
1042 薄膜
1044 液流路
1045 流路部材
1046 液滴化手段
1047 振動発生手段
1048 リード線
1049 駆動回路
1050 粒子形成部
1060 トナー捕集部
1070 チューブ
1080 トナー貯留部
〔図12,13〕
101 静電潜像担持体
102 帯電手段
103 露光手段による露光
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
10 感光体
20 帯電ローラ
30 露光装置
40 現像装置
41 現像ベルト
42 現像剤収容部
43 現像剤供給ローラ
44 現像ローラ
45 現像ユニット
50 中間転写体
51 ローラ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 中間転写体用クリーニングブレード
95 記録媒体
100 画像形成装置
Claims (3)
- 圧縮性流体と、離型剤とを接触させて、前記離型剤の溶融体を作製する溶融工程と、
前記溶融体を、振動させた貫通孔から空間へ、圧力差により吐出させることで、柱状から括れ状態を経て粒状化させる造粒工程と、を有しており、
吐出された直後の前記溶融体が柱状体を形成するように前記空間の圧力を保持することを特徴とする離型剤粒子の製造方法。 - 前記圧縮性流体が、超臨界二酸化炭素又は液化二酸化炭素を含むことを特徴とする請求項1に記載の離型剤粒子の製造方法。
- 圧縮性流体と離型剤とを接触させて作製された前記離型剤の溶融体を吐出するための吐出手段と、
前記吐出手段から吐出した前記溶融体が粒状化するための空間を有する粒状体形成部と、を備え、
前記吐出手段は、前記溶融体を貯留するための貯留部、該貯留部を構成する壁の一部に形成された1以上の貫通孔、及び該貫通孔に振動を付与するために前記貯留部に接するように配置された振動手段、を少なくとも有し、
前記粒状体形成部は、前記貫通孔から吐出した前記溶融体が、柱状から括れ状態を経て粒状化するように前記空間と前記貯留部内の圧力差を制御し、吐出された直後の前記溶融体が柱状体を形成するように前記空間の圧力を保持するための圧力制御手段をさらに備える、ことを特徴とする粒子製造装置。
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