JP5732676B2 - 透析組成物、血液透析システムおよび血液透析器 - Google Patents

透析組成物、血液透析システムおよび血液透析器 Download PDF

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Description

本発明は、透析組成物、血液透析システムおよび血液透析器に関する。更に、本発明は、これらを使用した血液透析方法に関する。
血液透析患者は、リン排泄除去が極めて不十分であるため、体内にリンが蓄積し、高リン血症に怠る。高リン血症は、二次副甲状腺機能亢進症、およびそれに伴う腎性骨異栄養症の発症原因になり、患者の生命予後やクオリティオブライフ(QOL)に著しい影響を及ぼす。
このようなことから、血液透析患者は血液透析、血液ろ過透析、血液ろ過等の透析療法により、体内に蓄積したリンを定期的(通常、週3回、1回4時間の透析治療)に除去し、高リン血症に至らないよう治療されている。しかしながら、透析療法のみではリンの除去が不十分であるため、血液透析患者はさらに経口のリン吸着剤を服薬することにより体内のリン量を是正している。
詳細には、健常成人が1日に摂取する1000mgのリンを血液透析患者が摂取した場合、通常、腎臓から排出されるはずのリン(650mg)が体内に蓄積し、1週間で4550mgも蓄積する。通常の血液透析では、1回の透析で800〜1000mg程度のリンの除去が可能で、週3回の透析で約3000mgのリンを除去することが可能となる。しかしながら、その除去量(3000mg)は、1週間で蓄積されたリン量(4550mg)を上回ることができず、結果として体内にリンが蓄積される。
前述したように透析治療を行ったにも拘わらず、体内にリンが蓄積する血液透析患者は、経口薬(リン吸着剤)を服薬しなければならず、服薬したリン吸着剤による副作用(便秘、腹痛、腹部膨満感、高カルシウム血症など)と対峙しながら生活をおくらなければならい。
このようなことから、特許文献1には体外血液回路に血液中に蓄積されたリンを除去するリン吸着部を血液透析器とは別に配設した血液透析システムが開示されている。すなわち、この血液透析システムは血液透析患者の血液が循環される体外血液回路を備え、体外血液回路には、血液ポンプおよび血液透析器が介装されている。血液透析器は、例えば筒状のケーシングと、このケーシング内に装填され、血液が流通する透析膜とを備える。血液が透析膜を流通する間、周知の透析液が透析液供給装置からケーシング内に供給され、透析膜を介して血液と接触し、その後ケーシング外部に排出される。このとき、血液透析器内では拡散の原理によって、電解質物質等が血液と透析液の間で移動が起こり、例えば、リンのような物質は血液から透析液に移動して血液から除去される。特許文献1では、血液ポンプの吐出側と血液透析器の間の体外血液回路にリン吸着部が配設されており、リン吸着部は容器と、この容器内に充填されたリン吸着剤とを備えている。
特許文献1の血液透析システムは、血液透析患者の血液中のリンを血液透析器による除去に加えて、リン吸着部でもリンを吸着し、除去することが可能になる。しかしながら、リン吸着部では血液とリン吸着剤とが直接的に接触するため、血液中の必要な成分まで吸着剤が吸着する可能性や吸着剤成分の血液への混入、さらには吸着剤の生体適合性に起因する悪影響(副作用)等が発生する恐れがある。
特開2002−102335号公報
血液透析患者は、腎臓の排泄機能低下により体内にリンの蓄積量が多くなり、高リン血症が見られる。このため、透析治療による血液中のリンの除去が行われている。しかしながら、透析治療で除去される血液中のリンは血液と透析液の濃度勾配による拡散の原理でなされているため、その除去量は現在の透析時間および回数では限界がある。
特許文献1には、1回の透析でリンの除去量を上げるために体外血液回路にリン吸着部を組み込むことが開示されている。しかしながら、血液とリン吸着剤とが直接的に接触するため、血液中の必要な成分まで吸着剤が吸着する可能性や吸着剤成分の血液への混入、さらには吸着剤の生体適合性に起因する悪影響(副作用)等が発生する恐れがある。
本発明は、特許文献1のように透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンを効率的に除去するために用いる透析組成物を提供する。
また、本発明は、特許文献1のように透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンを効率的に除去することが可能な血液透析システムおよび血液透析器を提供する。
さらに、本発明は、特許文献1のように透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンを効率的に除去する血液透析方法を提供する。
本発明の第1側面によると、血液透析器に供給される透析組成物であって、透析液とこの透析液に固体状態で分散されるリン吸着剤とを含むことを特徴とする透析組成物が提供される。
本発明の第2側面によると、筒状のケーシングと、
前記ケーシング内にその長さ方向に沿って装填される中空糸状透析膜と、
前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか一方に血液を供給するための血液供給手段と、
前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか他方に透析液とこの透析液に固体状態で分散されるリン吸着剤とを混合することにより透析組成物を調製して、当該透析組成物を供給するための供給手段とを備えることを特徴とする血液透析システムが提供される。
本発明の第3側面によると、筒状のケーシングと、前記ケーシング内にその長さ方向に沿って装填される中空糸状透析膜とを備え、前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか一方に血液が流通し、他方に透析液が流通される血液透析器であって、
リン吸着剤は、前記透析液が流通される前記ケーシング内または前記中空糸状透析膜内に存在することを特徴とする血液透析器が提供される。
本発明の第4側面によると、上記透析組成物、血液透析システム、または血液透析器を使用して、血液透析患者の血液を透析する方法が提供される。
本発明によれば、透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンの効率的な除去に好適な透析組成物を提供できる。
また、本発明によれば、透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンを効率的に除去することが可能な血液透析システムおよび血液透析器を提供できる。
さらに、本発明によれば、透析治療のために体外血液回路を循環する血液にリン吸着剤を直接接触させることなく、血液中のリンを効率的に除去する血液透析方法を提供できる。
このように、本発明は、いずれの態様であっても、血液透析、血液ろ過透析及び血液ろ過等のような透析患者における血液浄化療法(血液透析方法)において、リン吸着剤が血中に混入することを回避しつつ血中のリンを効率的に除去できるので、高い安全性と効率的な血中リン濃度の低下を実現でき、従来技術の問題点を克服できる。
第2実施形態に係る血液透析システムを示す概略図である。 中空子状半透膜が装填されたケーシング内(血液透析器)に透析液のみを供給する従来の血液透析システムでの血液中のリン濃度および透析液中のリン濃度を示す図である。 第2実施形態に係る血液透析システムでの血液中のリン濃度および透析組成物中のリン濃度を示す図である。 第2実施形態に係る血液透析システムの別の態様を示す概略図である。 第3実施形態に係る血液透析器を示す概略図である。 第3実施形態に係る別の血液透析器を示す概略図である。 図6の血液透析器に組み込まれる中空糸状半透膜を示す概略斜視図である。 図6の血液透析器に組み込まれる中空糸状半透膜の別の態様示す概略斜視図である。 実施例で使用した含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)のX線回折結果を示す図である。 実施例で使用した含炭酸・酸化チタン様化合物のX線回折結果を示す図である。 比較例1および実施例1によるリン除去試験の実施前および実施後の疑似血液中のリン濃度を示す図である。 比較例2および実施例2−3によるリン除去試験の実施前および実施後の疑似血液中のリン濃度を示す図である。 比較例2および実施例4−5によるリン除去試験の実施前および実施後の疑似血液中のリン濃度を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る透析組成物、血液透析システム、血液透析器および血液透析方法を詳細に説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係る透析組成物は、血液透析器に供給される透析組成物であって、透析液とこの透析液に固体状態で分散されるリン吸着剤とを含む。
透析液は、周知のもの、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウム(またはクエン酸ナトリウム)、酢酸(またはクエン酸)、ブドウ糖等を含むA液と炭酸水素ナトリウム等を含むB液と希釈のための水との混合液が用いられる。
リン吸着剤は、その成分が透析液に溶解し、血液透析器よりその成分が血液に混入することによる人体への影響を生じさせないために、リン吸着剤は水(もしくは透析液)に溶解し難い物質であることが好ましい。リン吸着剤は、特に水(もしくは透析液)に難溶性の物質又は不溶性の物質であることがより好ましい。ここで、「水(もしくは透析液)に難溶性又は不溶性」とは、第15改正日本薬局方で規定する「極めて溶けにくい」または「ほとんど溶けない」に相当することを意味し、具体的にはリン吸着剤1gを水(もしくは透析液)中に入れ、20±5℃で5分ごとに強く30秒間振り混ぜて30分以内に溶解させるのに要する水(もしくは透析液)の量が、1000mL以上10000mL未満の場合には「極めて溶けにくい」、また10000mL以上の場合には「ほとんど溶けない」を意味するものである。リン吸着剤は、透析液の抵抗物質とならないよう、粘性が低く膨潤性の少ないものであることがさらに好ましい。このような水(もしくは透析液)に難溶性または不溶性のリン吸着剤は、例えば酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ベーマイト状酸化アルミニウム、またはこれらの酸処理物、この酸処理物中の水酸基を炭酸置換させたもの、或いは炭酸亜鉛、含硫酸・酸化チタン様化合物(TiOの結晶構造に硫酸イオンが固溶体的に構造に取り込まれたもの)、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(TiOの結晶構造に硫酸イオン及び炭酸イオンが固溶体的に構造に取り込まれたもの)、含炭酸・酸化チタン様化合物(TiOの結晶構造に炭酸イオンが固溶体的に構造に取り込まれたもの)等が挙げられ、これらは混合しても用いることができる。特に、リン吸着剤は炭酸基(CO3)を含有する含炭酸・酸化チタン様化合物であることが好ましい。
上記リン吸着剤の内、含硫酸・酸化チタン様化合物、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物および含炭酸・酸化チタン様化合物としては、具体的には、以下の式(1)で表される化合物が例示される。
(TiO)(COX(SO(OH)Z・nHO (1)
式(1)中、xは0≦x<1;yは0≦y<1;zは0≦z<2;nは0≦n≦6である。
式(1)で表される化合物においてyが0の場合、本発明において好適に使用される含炭酸・酸化チタン様化合物に該当する。
これらの含硫酸・酸化チタン様化合物、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物および含炭酸・酸化チタン様化合物は、公知の手法により製造することができる。含硫酸・酸化チタン様化合物については、例えば、四塩化チタン等のハロゲン化チタンと、硫酸アンモニウム等の硫酸塩とを水溶液中で混合して強酸性条件下で90〜100℃程度で加熱加水分解し、水洗・乾燥させることにより、含硫酸・酸化チタン様化合物が得られる。
また、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物については、例えば、上記手法により得た含硫酸・酸化チタン様化合物を懸濁させた水溶液に、炭酸水素ナトリウム等の炭酸水素塩を加えて処理し、水洗・乾燥させることにより、含硫酸・酸化チタン様化合物の硫酸基(SO)の一部が炭酸基(CO)に置換され、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物が得られる。
また、含炭酸・酸化チタン様化合物については、例えば、上記手法により得た含硫酸・酸化チタン様化合物を懸濁させた水溶液に、炭酸二ナトリウム等の炭酸塩を加えてpHを6〜8程度に調整し、60〜80℃程度で処理し、水洗・乾燥させることにより、硫酸基(SO)が炭酸基(CO)に置換され、含炭酸・酸化チタン様化合物が得られる。
リン吸着剤は、血液透析器に供給されるまでに固体状態で分散されていればよく、A液、B液または透析液に固体状態で分散させて使用してもよい。粉末型透析剤を用いる場合は、リン吸着剤を粉末型透析剤と混合してA液又はB液を調製し、リン吸着剤が固体状態で分散した透析液として調製してもよい。
リン吸着剤は、透析液への分散性および血液透析器への適用時のリン吸着性能を考慮して1〜30μm、より好ましくは5〜20μmの平均粒径を有することが望ましい。ここで、リン吸着剤の粒径は、レーザー回折散乱法により測定される値であり、平均粒径は累積体積50%値を示す。
透析組成物中のリン吸着剤の量は、例えば吸着剤の種類、つまり吸着剤のリン吸着性能、透析組成物の血液透析器への供給量のような条件によって調節される。ある態様において、リン吸着剤の量は透析液とリン吸着剤の総量に対して0.01〜5重量%、より好ましくは0.1〜3重量%であることが望ましい。
このような第1実施形態に係る透析組成物は、後述する血液透析システムへの適用において血液中のリン濃度の効率的な除去に寄与する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る血液透析システムを図1を参照して詳細に説明する。
血液透析器1は、フランジ2a,2bで両端が封じられた筒状のケーシング3を備える。フランジ2a,2bは、中央付近に貫通穴(図示せず)がそれぞれ開口されている。これらのフランジ2a,2bの外面には、貫通穴と連通する体外血液回路である配管4がそれぞれ連結されている。配管4には、透析患者の血液を複数の中空子状半透膜内に供給するためのポンプ(図示せず)が介装されている。前記第1実施形態で説明した透析組成物の供給手段である調製装置5は供給管6を通してケーシング3に連結されている。調製装置5は、透析液とリン吸着剤とを望ましい割合で混合することにより透析組成物を調製する。より詳細には、調製装置5は、透析液を収容する透析液収容部と、リン吸着剤を収容するリン吸着剤収容部と、各々の収容部に収容された透析液とリン吸着剤を所望の割合で混合するための混合部、透析液とリン吸着剤を混合して得られた透析組成物をケーシング内に供給するための供給部を備えていればよい。なお、供給管6はケーシング3の右側フランジ2b近傍の側面に連結されている。排出管7は、ケーシング3の左側フランジ2a近傍の側面に連結されている。
複数の中空子状半透膜8は、ケーシング3の中央にその長手方向に沿って互いに平行になるように装填されている。
このような第2実施形態に係る血液透析器の作用を以下に説明する。
透析患者の体内から取り出された血液は、体外血液回路である配管4を流通する間に透析器1によって透析作用を受け、再び透析患者の体内に戻される。血液の循環速度、循環量は、配管4に介装された血液ポンプ(図示せず)によって制御される。
ケーシング内に透析液のみを供給する従来の透析形態において、血液ポンプの駆動により透析患者の血液が配管4から左側のフランジ2aを通してケーシング3内に装填された複数の中空子状半透膜8内に供給され、右側のフランジ2bから再び配管4に排出される。同時に、透析液がケーシング3の右端部側の供給管6から供給され、ケーシング3の左端部側の排出管7から排出される。つまり、血液が複数の中空子状半透膜8内を左から右に向って流通する間、透析液が複数の中空子状半透膜8を装填したケーシング3内を右から左に向って血液の流れと逆の方向に流通する。ケーシング内3では中空子状半透膜8による拡散の原理に従って、血液中のリンが透析液に移動する。このとき血液中のリンの透析液への移動量は血液中のリンの絶対濃度が高いほど増加するものの、透析液のリン濃度の増加に伴って減少してリンの除去が制限される。
これを血液の流れ方向および透析液の流れ方向を横軸に、血液および透析液のリン濃度を左右の縦軸にとった図2を参照して具体的に説明する。一般的な透析療法では、血液中のリン濃度はリンが透析液に拡散、移動することによりその流入側から流出側に向って減少する。一方、透析液のリン濃度は、血液中のリンが透析液に拡散、移動するため、その流入側である血液の流出側からその流出側である血液の流入側に向って増加する。前記血液中のリンの透析液への移動量の関係から、リンの絶対濃度の高い血液流入側ではリンの透析液への拡散、移動が大きいために、比較的急峻に減少し、リンの効率的な除去がなされる。しかしながら、血液中のリン濃度の絶対量の低下に加え、透析液中のリン濃度が増加する血液の流入側と流出側の中間点付近以降では、血液中のリンの透析液への拡散、移動が低下し、そのリン濃度の減少が緩慢になる。その結果、中空子状半透膜8から流出される血液中のリンを効率的に除去することが困難になる。
このようなことから第2実施形態では、調製装置5から透析液9とこの透析液9に分散されるリン吸着剤10とを含む透析組成物11が複数の中空子状半透膜8を装填したケーシング3内を血液の流れと逆の方向に流通し、血液中から透析組成物11に拡散、移動されたリンをリン吸着剤10で吸着して透析組成物11がケーシング3内を流通する間、透析液9のリン濃度をゼロに近似した値にできるため、以下に説明するように血液中のリンが透析組成物に移動する量を著しく増大でき、血液中のリンを効率的に除去できる。
図3は、第2実施形態における血液の流れ方向および透析組成物の流れ方向(横軸)と、血液および透析組成物のリン濃度(左右の縦軸)の関係を示す図である。血液流入側では、リンの絶対濃度が高く、加えて透析組成物のリン濃度がゼロに近似した値であるため、血液中のリンが透析組成物の透析液に拡散、移動する量を増大でき、血液中のリン濃度を急激に減少できる。血液中のリン濃度の絶対量が低下する血液の流入側と流出側の中間点付近以降においても、透析組成物中のリン濃度がゼロに近似した値であるため、血液中のリンから透析組成物への拡散、移動が高い状態を維持され、血液中のリン濃度を継続して減少できる。その結果、ケーシングに透析液のみを供給する形態に比べて中空子状半透膜8から配管4に流出される血液中のリンを極めて効率的に除去することができる。
したがって、第2実施形態に係る血液透析システムは次のような作用、効果を奏する。
・中空糸状半透膜の血液流出側において血液中のリン濃度を著しく減少できる、つまり1回の透析操作での血液中のリン除去量を増大できる。このため、透析と併用する経口リン吸着薬の服薬量をゼロまたは減少させることができる。その結果、透析患者の経口リン吸着薬の服薬に伴う消化器症状のような副作用を軽減できる。また、服薬量の減少により医療費を削減できる。
・リン吸着剤は、体外血液回路を循環する血液に直接接触させず、透析液に固体状態で分散させた透析組成物として透析液の流路内で使用するため、血液へのリン吸着剤による副作用および血液へのリン吸着剤の混入を回避できる。その結果、極めて安全な血液透析治療を遂行できる。
なお、第2実施形態の血液透析システムにおいて透析組成物の供給手段は図1に示す透析組成物調製装置に限定させない。例えば、図4に示すように透析液調製装置12と供給管6にリン吸着剤(もしくはリン吸着剤の懸濁液)を導入するためのリン吸着剤源13とかを構成してもよい。
第2実施形態の血液透析システムにおいて、血液を中空糸状半透膜内に流通させ、透析組成物を中空糸状半透膜が装填されたケーシング内を流通させたが、それらの血液および透析組成物の流路を反対、つまり血液を中空糸状半透膜が装填されたケーシング内を流通させ、透析組成物を中空糸状半透膜内に流通させる形態にしてもよい。
(第3実施形態)
第3実施形態の血液透析器は、筒状のケーシングと、ケーシング内にその長さ方向に沿って装填される中空糸状透析膜とを備え、ケーシング内および中空糸状透析膜内のうちのいずれか一方に血液が流通し、他方に透析液が流通される血液透析器であって、リン吸着剤は前記透析液が流通されるケーシング内または中空糸状透析膜内に散在する。
リン吸着剤の散在形態は、1)透析液に固体状態で分散される、2)透析液が流通されるケーシング内に充填される、3)透析液が流通される中空糸状透析膜の内周面または外周面に担持される。
第3実施形態の血液透析器を図面を参照して具体的に説明する。
図5は、第3実施形態に係る、透析液が流通されるケーシング内にリン吸着剤が充填されている態様の血液透析器を示す概略図である。なお、図5において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
血液透析器1は、前述したフランジ2a,2bで両端が封じられた筒状のケーシング3を備える。フランジ2a,2bの外面には、配管4がそれぞれ連結されている。配管4には、透析患者の血液を複数の中空子状半透膜内に供給するためのポンプ(図示せず)が介装されている。調製装置(図示せず)で調製された透析液の供給管6は、ケーシング3の右側フランジ2b近傍に連結されている。排出管7は、ケーシング3の左側フランジ2a近傍の側面に連結されている。
前述した複数の中空子状半透膜8は、ケーシング3の中央にその長手方向に沿って互いに平行になるように装填されている。中空子状半透膜8が装填されるケーシング3内には、リン吸着剤(例えば粒状のリン吸着剤)14が充填されている。なお、供給管6および排出管7のケーシング3との連結部には粒状のリン吸着剤14の外部への流出を防ぐために目開きが粒状のリン吸着剤14の径より小さいメッシュ(図示せず)が配置されている。
リン吸着剤の種類は、前記第1実施形態と同様なものを用いることができる。
リン吸着剤は、粒状の場合、球、楕円体のような球状物、正方形、長方形のような多角形、三角錐、四角錐のような多角錐、または円柱、三角柱、四角柱のような柱状物等が挙げられる。リン吸着剤は、粒状に限らず、塊状であってもよい。
リン吸着剤は、粒状の場合、50〜1000μm、より好ましくは100〜500μmの平均粒径を有することが望ましい。当該平均粒径は、累積体積50%値を示し、その測定方法については、前記第1実施形態に記載する通りである。
このような図5に示す第3実施形態に係る血液透析器の作用を以下に説明する。
透析患者の体内から取り出された血液は、体外血液回路である配管4を流通する間に透析器1によって透析作用を受け、再び透析患者の体内に戻される。血液ポンプ(図示せず)の駆動により透析患者の血液が配管4から左側のフランジ2aを通してケーシング3内に装填された複数の中空子状半透膜8内に供給され、右側のフランジ2bから再び配管4に排出される。同時に、透析液9がケーシング3の右端部側に供給され、ケーシング3の左端部側の排出管7から排出される。つまり、血液が複数の中空子状半透膜8内を左から右に向って流通する間、透析液9が複数の中空子状半透膜8を装填したケーシング3内を右から左に向って血液の流れと逆の方向に流通する。ケーシング内3では中空子状半透膜8による拡散の原理に従って、血液中のリンが透析液に移動する。このとき血液中のリンの透析液への移動量は、前述したように血液中のリンの絶対濃度が高いほど増加するものの、透析液のリン濃度の増加に伴って減少する傾向にある。
第3実施形態では、ケーシング3内に例えば粒状のリン吸着剤14が充填され、中空子状半透膜8内を流通する血液中から透析液に拡散、移動されたリンをリン吸着剤14で吸着して透析液がケーシング3内を流通する間、透析液9のリン濃度をゼロに近似した値にできるため、以下に説明するように血液中のリンが透析液に移動する量を著しく増大でき、血液中のリンを効率的に除去できる。
すなわち、血液流入側ではリンの絶対濃度が高く、加えて透析液のリン濃度がゼロに近似した値であるため、前述した図3と同様、血液中のリンが透析液に拡散、移動する量を増大でき、血液中のリン濃度を急激に減少できる。血液中のリン濃度の絶対量が低下する血液の流入側と流出側の中間点付近以降においても、透析液のリン濃度がゼロに近似した値であるため、血液中のリンから透析液への拡散、移動が高い状態を維持され、血液中のリン濃度を継続して減少できる。その結果、中空子状半透膜8から配管4に流出される血液中のリンを極めて効率的に除去することができる。
したがって、図5に示す第3実施形態に係る血液透析器は前述した第2実施形態と同様、1回の透析操作での血液中のリン除去量を増大できるため、透析と併用する経口リン吸着薬の服薬量をゼロまたは減少させることができる。その結果、透析患者の経口リン吸着薬の服薬に伴う消化器症状のような副作用を軽減できる。
リン吸着剤は、体外血液回路を循環する血液に直接接触せず、透析液の流路であるケーシング3内に充填して使用するため、血液へのリン吸着剤による副作用および血液へのリン吸着剤の混入を回避できる。その結果、極めて安全な血液透析治療を遂行できる。
次に、第3実施形態の別の血液透析器を図6および図7を参照して説明する。図6は、第3実施形態に係る、透析液が流通される中空糸状透析膜の外周面にリン吸着剤が担持されている態様の血液透析器を示す概略図、図7は図6の血液透析器に組み込まれる中空糸状半透膜を示す斜視図である。なお、図6において前述した図1と同様な部材は同符号を付して説明を省略する。
複数の中空子状半透膜8は、ケーシング3の中央にその長手方向に沿って互いに平行になるように装填されている。中空子状半透膜8は、図7に示すようにその外周面にリン吸着剤(例えば複数の粉末状リン吸着剤)15が担持されている。
リン吸着剤の種類は、前記第1実施形態と同様なものを用いることができる。
リン吸着剤は、粉末状の場合、0.1〜30μm、より好ましくは1〜20μmの平均粒径を有することが望ましい。当該平均粒径は、累積体積50%値を示し、その測定方法については、前記第1実施形態に記載する通りである。
リン吸着剤は、中空子状半透膜の外周面に10〜90%の面積率で担持することが好ましい。リン吸着剤を中空子状半透膜の外周面に担持させるには、公知の手法により中空子状半透膜の外周面にリン吸着剤を固定化すればよい。
このような図6および図7に示す第3実施形態に係る、透析液が流通される中空糸状透析膜の外周面にリン吸着剤が担持されている態様の血液透析器の作用を以下に説明する。
第3実施形態に係る当該態様の血液透析器では、図7に示すように中空子状半透膜8の外周面(透析液が流通する面)に例えば粉末状リン吸着剤15が担持されているため、中空子状半透膜8内を流通する血液中から透析液9に拡散、移動されたリンをリン吸着剤15で迅速に吸着して透析液9がケーシング3内を流通する間、透析液9のリン濃度をゼロに近似した値にできるため、以下に説明するように血液中のリンが透析液に移動する量を著しく増大でき、血液中のリンを効率的に除去できる。
すなわち、血液流入側ではリンの絶対濃度が高く、加えて透析液のリン濃度がゼロに近似した値であるため、前述した図3と同様、血液中のリンが透析液に拡散、移動する量を増大でき、血液中のリン濃度を急激に減少できる。血液中のリン濃度の絶対量が低下する血液の流入側と流出側の中間点付近以降においても、透析液のリン濃度がゼロに近似した値であるため、血液中のリンから透析液への拡散、移動が高い状態を維持され、血液中のリン濃度を継続して減少できる。その結果、中空子状半透膜8から配管4に流出される血液中のリンを極めて効率的に除去することができる。
したがって、図6に示す第3実施形態に係る当該態様の血液透析器は前述した第1実施形態と同様、1回の透析操作での血液中のリン除去量を増大できるため、透析と併用する経口リン吸着薬の服薬量をゼロまたは減少させることができる。その結果、透析患者の経口リン吸着薬の服薬に伴う便秘のような副作用を軽減できる。
リン吸着剤は、体外血液回路を循環する血液に直接接触させず、透析液の流路である中空子状半透膜8の外周面に担持して使用するため、血液へのリン吸着剤による副作用および血液へのリン吸着剤の混入を回避できる。その結果、極めて安全な血液透析治療を遂行できる。
第3実施形態に係る当該態様の血液透析器において、血液を中空糸状半透膜内に流通させ、透析液を中空糸状半透膜が装填させたケーシング内を流通させたが、それらの血液および透析液の流路を反対、つまり血液を中空糸状半透膜が装填させたケーシング内を流通させ、透析液を中空糸状半透膜内に流通させる形態にしてもよい。このような血液透析器では、図8に示すように透析液を流通させる中空糸状半透膜の内周面にリン吸着剤(例えば複数の粉末状リン吸着剤)15を担持する。中空糸状半透膜の内周面に担持させるリン吸着剤の種類、平均粒径、担持、担持手法等については、中空子状半透膜の外周面に担持させる場合と同様である。
(第4実施形態)
第4実施形態の血液透析方法は、透析患者に対して、上記透析組成物、血液透析システム、または血液透析器を使用して血液透析を行うことを特徴とする。本第4実施形態において、透析患者に血液透析を行う方法については、上記透析組成物、血液透析システム、または血液透析器を使用する限りにおいて、特に制限されず、透析時間、血液の流量や流速、透析液の流量や流速等については、通常の血液透析と同様の条件を採用できる。
本発明において、上記第1〜4実施形態の適用対象となる患者については、腎不全患者等の血液透析が必要とされている患者である限り、特に制限されないが、本発明によれば、血中のリンを効率的に除去できるので、特に、高リン血症を伴っている腎不全患者が好適である。
以下、本発明の実施例を説明する。但し、本発明は、以下に例示する実施例によって限定的に解釈されるものではない。
[リン吸着剤の製造]
1.含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物の製造
水11.5Lに硫酸アンモニウム2.63kgを溶解し、さらに49%(W/W)の四塩化チタン水溶液7.71kgを添加し混合した。pH1以下の強酸性下で、100℃3時間の加熱加水分解を行い、その後一晩放置して自然冷却した。得られた生成沈殿物をフィルタープレスを用いて濾過、水洗した。この水洗物(4kg)を水25Lに懸濁し、この懸濁液の撹拌下に炭酸水素ナトリウム1.5kgを少量ずつ添加した。炭酸水素ナトリウムを全量添加した後、約1時間攪拌を継続し、この懸濁液を再度、フィルタープレスにて濾過、水洗した。得られた水洗物を60℃で6時間乾燥して含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物を得た。本条件による含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物の製造は2回(すなわち、2ロット)行った。以下、ロット毎に、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(1)及び含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)と表記する。
2.含炭酸・酸化チタン様化合物の製造
水11.5Lに硫酸アンモニウム2.63kgを溶解し、さらに49%(W/W)の四塩化チタン水溶液7.71kgを添加し混合した。pH1以下の強酸性下で、100℃3時間の加熱加水分解を行い、その後一晩放置して自然冷却した。得られた生成沈殿物をフィルタープレスを用いて濾過、水洗した。この水洗物(4kg)を水25Lに懸濁し、この懸濁液の撹拌下に炭酸二ナトリウムをpH7になるまで少量ずつ添加した。pH7になった時点で70℃に加温し、再び炭酸ナトリウムをpH7になるまで少量ずつ添加した。pH7が7になった後、約1時間攪拌を継続し、この懸濁液を再度、フィルタープレスにて濾過、水洗した。得られた水洗物を40℃で12時間乾燥して含炭酸・酸化チタン様化合物を得た。
[含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物および含炭酸・酸化チタン様化合物の組成分析]
得られた含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物および含炭酸・酸化チタン様化合物の組成について、以下の方法により測定した。
1.酸化チタン含量の測定方法
試料を乾燥し、その約0.2gを精密に量った。この化合物を300mLのビーカーに移し、硫酸15mLおよび硫酸アンモニウム6gを加え、時計皿で覆った後、初めは低く加温し、次に徐々に温度を上げて溶解させた。冷却後、水を加えて正確に250mLとした。この液5mLを正確に量りとり、過酸化水素0.3mLを加え、0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液25mLを正確に加え、水100mLを加えた。この液を20℃以下に保ちながら硝酸(1+2)を加えてpHを1〜2に調整し、キシレノールオレンジ試液1mLを加えた後、自動滴定装置を用いて0.01mol/L硝酸ビスマス液で滴定した。終点は、光度滴定法により判定した。別に、同様の操作にて空試験を行った。
前記測定結果を下記式に代入して酸化チタン含量(試料に含まれるチタンから換算したTiO量)を求めた。
酸化チタン含量(%)=(B−T)×f×0.7988/試料採取量(g)/1000×250/5×100
ここで、
B:空試験における0.01mol/L硝酸ビスマス液の消費量(mL)、
T:0.01mol/L硝酸ビスマス液の消費量(mL)、
f:0.01mol/L硝酸ビスマス液のファクター、
である。
なお、0.01mol/Lエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム液1mLの消費に要するTiO量は、0.7988mgである。
2.硫酸含量の測定方法
試料を乾燥し、その約0.5gを精密に量り、フッ化水素酸2.5mLを加え溶解し、水を加えて正確に100mLとした。この液1mLを正確に量りとり、内標準液(1000ppm硝酸イオン標準液)1mLを正確に加えた後、水を加えて正確に100mLとし、試料溶液とした。
別に、フッ化水素酸2.5mLに水を加えて正確に100mLとした。この液1mLを正確に量りとり、内標準液1mL、1000ppm硫酸イオン標準液1mLを正確に加えた後、水を加えて正確に100mLとし、標準溶液とした。
試料溶液および標準溶液につき、下記表1に示す条件のイオンクロマトグラフ法により試験を行い、標準溶液の硝酸イオンに対する硫酸イオンの面積比(Q)および試料溶液の硝酸イオンに対する硫酸イオンの面積比(Q)より下記式に基づいて硫酸含量を求めた。
硫酸含量(%)=10×f× Q/Q/試料採取量(g)
ここで、式中のfは1000ppm硫酸イオン標準液のファクターである。
Figure 0005732676
3.炭酸含量の測定方法
以下の試験方法は、JISR9011:2006石灰の試験方法 18.二酸化炭素定量方法 18.1炭酸バリウム逆滴定法を参考にし、かつJISR9011:2006に記載の図1の装置を用いて行った。なお、本文の血液透析システムで説明した図1との混同を避けるために、JISR9011:2006に記載の図1を図aに置き換えて説明する。
試料約2gを精密に量り、試料分解フラスコ(図aのB)に入れた。なお、煮沸を円滑にするために、沸騰石を数個入れた。
0.2mol/L水酸化ナトリウム標準溶液20mLを正確に量りとり、ガス吸収器の三角フラスコ(図aのD)に入れ、直ちに塩化バリウム溶液を300mLの標線まで加えて球状部(図aのC)をはめ、ゴムバンドを掛けてからガス吸収器と試料分解フラスコとを連結した。
連結管のピンチコック(図aのH)でガラス管(図aのG)をはさんでガスの通路を開き、吸収器の球状部のガラスコックも開いた。活栓漏斗(図aのA)に硫酸(1→2)を満たし、フラスコを静かに振り回しながら漏斗の活栓を開いて酸を少しずつ流下させ、50mLの標線まで加えた。次に、ヒーター(図aのバーナーの代わり)によりフラスコを加熱し、溶液が煮沸して試料が溶解してから、更に10分間煮沸を継続した。
加熱が終わった後、ヒーターを止めると同時に手早くピンチコック(図aのH)でゴム管(図aのF)を閉じて、球状部のガラスコックも閉じ、図aのFをガラス管(図aのG)から離し、ガラスコックの先端に図aのFを連結させた。吸収部を上下に激しく約5分間振り混ぜた後、ピンチコックおよびガラスコックを開いて球状部内に残った吸収液を三角フラスコ内に流下させた。次に、三角フラスコから球状部を取り外してゴム栓(図aのJ)をはめ、ビュレット(図aのK)の先を深く差し込んで0.2mol/Lの塩酸標準溶液で滴定し、赤色が消えたときを終点とした。
別に、同様の操作にて空試験を行った。
前記測定結果を下記式に代入して炭酸(CO)含量を求めた。
炭酸含量(%)={(B−T)×f×0.0044/試料採取量(g)×60/44×100}/{1−(乾燥減量/100)}
T:0.2mol/L塩酸標準溶液の消費量(mL)、
B:空試験における0.2mol/L塩酸標準溶液の消費量(mL)、
f:0.2mol/L塩酸標準溶液のファクター
乾燥減量:下記「4.乾燥減量の測定方法」により求めた乾燥減量(%)
である。
4.乾燥減量の測定方法
試料1gを、105℃で、3時間乾燥処理し、処理前後の重量変化を測定した。乾燥処理前の試料の重量を100%として、乾燥処理後の試料において減量した重量の割合を乾燥減量として求めた。
5.組成分析の結果
前記測定方法による含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物および含炭酸・酸化チタン様化合物の酸化チタン含量、硫酸含量、炭酸含量および乾燥減量を下記表2に示す。
Figure 0005732676
6.粒度測定
上記で得られた含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)および含炭酸・酸化チタン様化合物について、レーザー回折散乱法により平均粒径(累積体積50%値)を測定した。具体的には、平均粒径の測定条件を以下に示す。
装置:マイクロトラックHRA(日機装株式会社)
Wet 試料供給装置VSR
溶媒:水
溶媒屈折率:1.33
粒子屈折率:1.81
この結果、含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)の平均粒径は13.0μmであり、含炭酸・酸化チタン様化合物の平均粒径は16.5μmであった。
7.X線回折分析
上記で得られた含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)および含炭酸・酸化チタン様化合物について、粉末X線回折装置を用いて、X線回折分析を行った。X線回折分析の測定条件を以下に示す。
装置:粉末X線回折装置(リガク株式会社)
RINT2000
X線:Cu K−ALPHA1/40kV/20mV
発散スリット:1deg.
散乱スリット:1deg.
受光スリット:0.15mm
スキャンステップ:0.020°
走査範囲:5.000〜70.000°
含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)の結果を図9、および含炭酸・酸化チタン様化合物の結果を図10に示す。
[リン除去試験(透析試験)]
1.透析試験方法
ダイアライザーとして、旭化成メディカル株式会社製のAM−BC−08F又は旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用して、下記の試験を行った。ダイアライザーの透析液供給口に透析液供給ラインを接続し、透析液排出口には透析液排出ラインを接続した。一方、ダイアライザーの血液流入口には血液流入ラインを接続し、血液流出口には血液流出ラインを接続し、血液流出ラインから流出される疑似血液は再度、ダイアライザーに循環しないリン除去試験ライン(透析装置)を組立てた。なお、疑似血液は塩化ナトリウム66.62g、塩化カリウム3.73g、塩化カルシウム二水和物1.84g、塩化マグネシウム六水和物3.05g、リン酸水素二ナトリウム(無水)2.84g、6mol/L塩酸3.3mLおよびブドウ糖20.00gを正確に量り、水を加えて溶かし正確に1Lとし、疑似血液A液とした。別に炭酸水素ナトリウム16.8gを正確に量り、水を加えて溶かし正確に1Lとし、疑似血液B液とした。約8Lの水に疑似血液A液1Lを加え良く撹拌した後、疑似血液B液1Lを加え、全体の液量を10Lとし、疑似血液とした。この疑似血液のリン濃度は62.0ppmとした。
(比較例1)
ダイアライザーとして、旭化成メディカル株式会社製のAM−BC−08Fを使用した。リン除去試験ラインのダイアライザーの血液流入口に前記疑似血液を血液ポンプを用いて血液流入ラインを介して100mL/分の流量で連続的に供給し、疑似血液を血液流出口から血液流出ラインを通して排出させた。一方、透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)のみをダイアライザーの透析液供給口にチュービングポンプを用いて透析液供給ラインを介して300mL/分の流量で連続的に供給し、透析液排出口から透析液排出ラインを通して排出させた。透析液の供給開始15分後にダイアライザーの血液流出口に接続した血液流出ラインから疑似血液を採取するリン除去試験を実施した。リン除去試験後の疑似血液のリン濃度については、後述する条件で測定した。
(比較例2)
ダイアライザーとして、旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用すること以外は、上記比較例1と同条件でリン除去試験を実施した。
(実施例1)
ダイアライザーとして、旭化成メディカル株式会社製のAM−BC−08Fを使用した。透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)100mLあたり0.1gの含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(1)(リン吸着剤)を固体状態で分散させて懸濁し、本発明の透析組成物を調製した。この透析組成物を用いて比較例1と同様な方法でリン除去試験を実施した。
(実施例2)
ダイアライザーとして、旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用した。透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)100mLあたり1gの含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)(リン吸着剤)を固体状態で分散させて懸濁し、本発明の透析組成物を調製した。この透析組成物を用いて比較例1と同様な方法でリン除去試験を実施した。
(実施例3)
ダイアライザーとして、旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用した。透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)100mLあたり3gの含硫酸・炭酸・酸化チタン様化合物(2)(リン吸着剤)を固体状態で分散させて懸濁し、本発明の透析組成物を調製した。この透析組成物を用いて比較例1と同様な方法でリン除去試験を実施した。
(実施例4)
ダイアライザーとして、旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用した。透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)100mLあたり1gの含炭酸・酸化チタン様化合物(リン吸着剤)を固体状態で分散させて懸濁し、本発明の透析組成物を調製した。この透析組成物を用いて比較例1と同様な方法でリン除去試験を実施した。
(実施例5)
ダイアライザーとして、旭化成クラレメディカル株式会社製のKF−08Cを使用した。透析液(キンダリー透析剤2E号;扶桑薬品工業株式会社製)100mLあたり3gの含炭酸・酸化チタン様化合物(リン吸着剤)を固体状態で分散させて懸濁し、本発明の透析組成物を調製した。この透析組成物を用いて比較例1と同様な方法でリン除去試験を実施した。
2.リン濃度の測定方法
各比較例および実施例で採取した疑似血液中のリン濃度を以下の方法で測定した。
疑似血液中のリン濃度測定方法
15分間流した後の疑似血液について、100mLあたり6mol/L塩酸水溶液を0.48mL加え試料液とした。この液20mLおよび1000ppm硝酸イオン溶液(内標準液)1mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし試料溶液とした。
別に、塩化ナトリウム66.62g、塩化カリウム3.73g、塩化カルシウム二水和物1.84g、塩化マグネシウム六水和物3.05g、リン酸水素二ナトリウム(無水)2.84g、6mol/L塩酸3.3mLおよびブドウ糖20.00gを正確に量り、水を加えて溶かし正確に1Lとし、標準原液Aとした。
また、炭酸水素ナトリウム16.8gを正確に量り、水を加えて溶かし正確に1Lとし、標準原液Bとした。
10mLの標準原液A、10mLの標準原液Bを正確に量りとり、水を加えて正確に100mLとし標準原液(リン濃度:62ppm)とした。標準原液100mLあたり6mol/L塩酸水溶液を0.48mL加え、この液20mLおよび1000ppm硝酸イオン溶液(内標準液)1mLを正確に量り、水を加えて正確に100mLとし標準溶液とした。
標準溶液および試料溶液を下記表3に示す操作条件のイオンクロマトグラフ法により試験を行い、内標準液(硝酸イオン)のピーク面積に対する標準溶液および試料溶液のリン酸イオンピークの面積比QSAおよびQTAを求め、次式より試料溶液中のリン濃度(P)を算出した。
疑似血液中のリン(P)濃度(ppm)=62×QTA/QSA
Figure 0005732676
3.結果
比較例1〜2および実施例1〜5によるリン除去試験を実施したときの疑似血液中のリン濃度を図11〜13に示す。なお、図11は比較例1および実施例1によるリン除去試験の実施結果、図12は比較例2および実施例2〜3によるリン除去試験の実施結果、ならびに図13は比較例2および実施例4〜5によるリン除去試験の実施結果を示す。
図11〜13から明らかなように、リン吸着剤を含む透析液を用いる場合(実施例1〜5)は、透析液のみを用いる場合(比較例1〜2)に比して、顕著にリンを除去できることが確認された。また、各条件におけるリン除去効率、及びリン除去率の向上割合について下表4に纏める。この表4からも、透析液にリン吸着剤を含有させた場合に、リン除去率が格段顕著に向上していることが明らかである。なお、リン除去率(%)およびリン除去率の向上割合(%)は、下記式から算出した。
リン除去効率(%)=
{(ダイアライザー通過前のリン濃度)−(ダイアライザー通過後のリン濃度)}/(ダイアライザー通過前のリン濃度)×100
リン除去率の向上割合(%)=
{(実施例のリン除去率)−(対応する比較例のリン除去率)}/((対応する比較例のリン除去率)×100
Figure 0005732676
なお、念のため付言すると、リンの除去能は、透析組成物の種類だけでなく、ダイアライザーの性能にも依拠している。参考のために、本透析試験に使用したAM−BC−08およびKF−08Cの性能を表5に示す。KF−08Cは、AM−BC−08Fに比べてリンのクリアランスが低いため、ダイアライザーの種類以外は同一条件であっても、比較例2は比較例1よりもリン除去効率が低下している(表4参照)。このようにダイアライザーの性能によりリン除去率が影響されるものの、本試験結果は、いずれのダイアライザーを使用した場合であっても、透析液にリン吸着剤を含有させることにより、リン吸着剤を含有させない場合に比べて、リンの除去効率が顕著に向上することを実証されている。
Figure 0005732676
1…血液透析器、3…ケーシング、5…調製装置、8…中空子状半透膜、9…透析液、10,14,15…リン吸着剤、11…透析組成物。

Claims (7)

  1. 血液透析器に供給される透析組成物であって、透析液とこの透析液に固体状態で分散されるリン吸着剤とを含み、該リン吸着剤が下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする透析組成物。
    (TiO 2 ) (CO 3 ) x (SO 4 ) y (OH)z・ nH 2 O (1)
    [式(1)中、xは0<x<1;yは0≦y<1 ; zは0≦z<2;nは0≦n<6である。]
  2. 透析組成物の総量あたり、リン吸着剤が0.01〜5重量%含まれる、請求項記載の透析組成物。
  3. 筒状のケーシングと、
    前記ケーシング内にその長さ方向に沿って装填される中空糸状透析膜と、
    前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか一方に血液を供給するための血液供給手段と、
    前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか他方に、透析液とこの透析液に固体状態で分散されるリン吸着剤とを混合することにより透析組成物を調整して、当該透析組成物を供給するための供給手段と、
    を備え、
    前記リン吸着剤が、下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする血液透析システム。
    (TiO 2 ) (CO 3 ) x (SO 4 ) y (OH)z・ nH 2 O (1)
    [式(1)中、xは0<x<1;yは0≦y<1 ; zは0≦z<2;nは0≦n<6である。]
  4. 筒状のケーシングと、前記ケーシング内にその長さ方向に沿って装填される中空糸状透析膜とを備え、前記ケーシング内および前記中空糸状透析膜内のうちのいずれか一方に血液が流通し、他方に透析液が流通される血液透析器であって、
    リン吸着剤が、前記透析液が流通される前記ケーシング内または前記中空糸状透析膜内に存在し、
    前記リン吸着剤が、下記式(1)で表される化合物であることを特徴とする血液透析器。
    (TiO 2 ) (CO 3 ) x (SO 4 ) y (OH)z・ nH 2 O (1)
    [式(1)中、xは0<x<1;yは0≦y<1 ; zは0≦z<2;nは0≦n<6である。]
  5. 前記透析液が流通される前記ケーシング内または前記中空糸状透析膜内に存在する前記リン吸着剤は、前記透析液に固体状態で分散されることを特徴とする請求項記載の血液透析器。
  6. 前記リン吸着剤は、前記透析液が流通される前記ケーシング内に充填されることを特徴とする請求項記載の血液透析器。
  7. 前記リン吸着剤は、前記透析液が流通される前記中空糸状透析膜の内周面または外周面に担持されることを特徴とする請求項記載の血液透析器。
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