JP5731992B2 - 結露試験装置 - Google Patents

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Description

本発明は、結露試験装置に関するものである。
従来、下記特許文献1に開示されているように、結露試験を行うことが可能な結露試験装置が知られている。この特許文献1に開示された結露試験装置は、空気の温度及び湿度を調整する調整槽と、供試体が載置される試料台が配設され、調整槽で温度及び湿度が調整された空気(調整空気)が導入される試験槽とを備えている。試験槽では、当該試験槽内に導入された調整空気が試料台上の供試体に向かって斜め下方に流れることにより、供試体の表面が結露する。このとき、供試体に取り付けられた制御センサ(結露センサ)による検出値が設定値(結露量)になるように試料台の温度を調整し、また供試体に向かって流れる空気の流速(風速)を調整することにより、供試体において所望の結露状態が得られるようにしている。
国際公開第2010/125748号公報
ところで、供試体によって例えば濡れ性が異なる場合があり、そのような場合には制御センサを同じ設定値(結露量)に設定しても、制御センサの設定値と供試体上での結露粒径との関係が異なることとなる。この場合には、風速を調整することにより、供試体上での結露粒径を微調整することになるが、このときには制御センサでの結露速度も同時に変化してしまう。すなわち、供試体の個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因する結露粒径の違いを修正するために空気の流速を調整したとしても、制御センサ上での風速が変わることによって、制御センサの結露速度が変わってしまう(設定値に到達するまでの時間が変わってしまう)ため、結局、供試体上での結露粒径を微調整することは困難である。
また、制御センサにも個体差があるため、その出力値も個体差がある。試料台の温度が制御センサの出力値に基づいて調整されるため、制御センサを取り替えた場合等には、供試体上の風速が同じであったとしても、供試体上に生ずる結露の状態が異なったものになってしまうという問題も生じる。
そこで、本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、制御センサの個体差の影響を受けることなく、供試体の個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因して供試体での結露状態が変わることを抑制できるようにすることにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、供試体を載置可能な載置面を有し且つ前記載置面を冷却可能な試料台と、前記供試体上の所定部位に配置され、前記載置面に載置された供試体で生ずる結露量を設定するための結露センサからなる制御センサと、温度及び湿度が調整され且つ前記試料台上の供試体において前記制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整する第1通風調整手段と、温度及び湿度が調整され且つ前記制御センサの上を流れる空気の流速を調整する第2通風調整手段と、を備えている結露試験装置である。
本発明では、制御センサに向かう空気の風速と、供試体上において制御センサが配置されていない部位に向かう空気の風速とを、2つの通風調整手段によってそれぞれ別個に調整することができる。このため、供試体上において制御センサが配置されていない部位での結露速度と、制御センサ(結露センサ)での結露速度とを別個に調整することができる。したがって、第2通風調整手段による空気流速が変わらなければ、制御センサ上では結露速度が一定となることから、制御センサにおいて所定の結露量が生ずるまでの時間が一定となり、その一方、第1通風調整手段による空気流速を変えれば、供試体上において制御センサが配置されていない部位での結露速度が変化するため、供試体上での結露量が調整されることとなる。このため、供試体の個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因して、結露量と結露粒径との関係が異なるとしても、所望の結露粒径に微調整することができる。なお、この所望の結露粒径に調整するためには、粒径を直接観察する等すればよい。
また、制御センサが取り替えられた場合には、制御センサの個体差に起因して制御特性が変わることがあるが、この場合でも、制御センサ上を流れる空気の流速と、供試体上において制御センサが配置されていない部位の上側を流れる空気の流速とを、2つの通風調整手段によってそれぞれ別個に調整する構成を採用しているために、制御センサに応じた風速に調整することができ、それによって制御センサでの結露速度を微調整することができる。この結果、結露量の設定値が同じ場合に、制御センサによって結露速度が異なること(個体差)によって、設定値への到達時間が変わってしまうという事態を回避することができる。したがって、制御センサの個体差の影響を受けにくくすることができ、試験時間等の再現性を向上することができる。
ここで、前記第1通風調整手段及び前記第2通風調整手段は、何れも送風機によって構成されていてもよい。この態様では、一方の送風機(第1送風機)の回転数を調整することにより、供試体において、制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また他方の送風機(第2送風機)の回転数を調整することにより、制御センサの上を流れる空気の流速を調整することができる。
この態様において、前記第2通風調整手段を構成する送風機は、ケーシングに設けられており、このケーシングは、前記制御センサに向かって開口するノズルを備えていてもよい。この態様では、ノズルを通して流出した空気が制御センサに向かって流れるため、制御センサ以外のところに向かって流れ難くすることができる。したがって、第2通風調整手段によって調整された気流が、供試体上において制御センサ以外のところに影響することを抑制することができる。
そして、前記ノズルの先端には、前記第1通風調整手段によって流速が調整された空気が前記制御センサ上を流れないようにするための防風部材が設けられていてもよい。この態様では、制御センサが、第1通風調整手段によって流速が調整された空気の流速の影響をより受け難くすることができる。
前記ノズルの先端には、前記制御センサに対する前記ノズルの先端を位置決めさせる位置決めガイドが設けられていてもよい。この態様では、ノズルの先端の位置を制御センサに対して容易かつ確実に位置決めすることができる。
前記第1通風調整手段を構成する送風機は、ケーシングに設けられており、このケーシングは、前記送風機から送り出された空気を前記供試体に向かって吹き出させる際に、当該空気を整流する整流部を備えていてもよい。この態様では、整流された空気が供試体上を流れることになる。したがって、供試体上を均一に結露させることができる。
前記第1通風調整手段は、空気の温度及び湿度を調整する温湿度発生器と、前記試料台が配設された試験槽とを接続する第1配管に設けられた調整弁によって構成され、前記第2通風調整手段は、前記温湿度発生器と前記試験槽とを接続する第2配管に設けられた調整弁によって構成されていてもよい。この態様では、第1配管に設けられた調整弁の開度を調整することにより、供試体において、制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2配管に設けられた調整弁の開度を調整することにより、制御センサの上を流れる空気の流速を調整することができる。
前記第1通風調整手段は、送風機を有する通風装置の第1通風路に設けられたダンパーによって構成され、前記第2通風調整手段は、前記通風装置の第2通風路に設けられたダンパーによって構成されていてもよい。この態様では、第1通風路に設けられたダンパーの開度や向きを調整することにより、供試体において、制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2通風路に設けられたダンパーの開度や向きを調整することにより、制御センサの上を流れる空気の流速を調整することができる。
前記第1通風調整手段は、前記試料台が配設された試験槽内から空気を吸引する第1吸引路に設けられた調整弁によって構成され、前記第2通風調整手段は、前記試験槽内の空気を吸引する第2吸引路に設けられた調整弁によって構成されていてもよい。この態様では、第1吸引路に設けられた調整弁の開度を調整することにより、供試体において、制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2吸引路に設けられた調整弁の開度を調整することにより、制御センサの上を流れる空気の流速を調整することができる。
以上説明したように、本発明によれば、制御センサの個体差の影響を受けることなく、供試体の個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因して供試体での結露状態が変わることを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る結露試験装置の全体構成を概略的に示す図である。 前記結露試験装置に設けられた第1通風装置と第2通風装置の位置関係を示す図である。 前記結露試験装置に設けられた第1通風装置の構成を示す図である。 前記結露試験装置に設けられた第2通風装置の構成を示す図である。 物体表面上での境界層を説明するための図である。 風上側の端面からの距離と境界層の厚みとの関係を説明するための図である。 境界層の厚みに対する気流の速度の影響を説明するための図である。 蒸気圧と物体表面からの高さとの関係を説明するための図である。 前記結露試験装置の動作を説明するためのフロー図である。 制御センサの設定値と供試体で生ずる結露の粒径との関係(一例)を示す図である。 各風速において、結露粒径の取り得る範囲(一例)を示す図である。 結露量設定値(10μg/mm)における風速と結露粒径との関係を示す図である。 各センサについて、風速とセンサ上における結露速度との関係(一例)を示す図である。 本発明の第1実施形態の変形例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例を説明するための図である。 本発明の第1実施形態の他の変形例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る結露試験装置を概略的に示す図である。 本発明の第3実施形態に係る結露試験装置を概略的に示す図である。 本発明の第4実施形態に係る結露試験装置を概略的に示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示すように第1実施形態に係る結露試験装置10は、温湿度発生器12と、試験槽14と、これらを繋ぐダクト17,18とを、備えている。
温湿度発生器12は、試験槽14に供給される空気の温度及び湿度を所定の温度及び湿度に調整するためのセクションである。温湿度発生器12は、中空状のケーシング21を備えている。
ケーシング21内の空間である調整空間SAには、加湿器(加湿手段)25と、冷却器(冷却・除湿手段)27と、加熱器(加熱手段)29と、送風機(通風調整手段)31とが配設されている。送風機31は、調整空間SA内の上部に配設されており、加湿器25,冷却器27及び加熱器29によって、温度及び湿度が調整された空気を吹き出す。送風機31から吹き出された空気(調整空気)は、上流側ダクト17を通して試験槽14内に導入される。
試験槽14は、供試体Wの結露試験を行うセクションである。試験槽14は、中空状のケーシング35を備えている。試験槽14のケーシング35は、例えば矩形状に形成された底部36と、底部36の周縁部から立ち上がるように設けられる側壁部37と、側壁部37の上端部に架渡されるように設けられる天井部38とを備えている。
ケーシング35には、ケーシング35内に空気を導入するための導入口35aと、ケーシング35内の空気を排出するための導出口35bとが形成されている。導入口35aは、導出口35bよりも上側に位置している。導入口35aは、図例では、天井部38に設けられているが、側壁部37に設けられていてもよい。
導入口35aには、温湿度発生器12の流出口に繋がる上流側ダクト17が接続されており、導出口35bには、温湿度発生器12の流入口に繋がる下流側ダクト18が接続されている。これにより、調整空間SA内の空気は、上流側ダクト17を通して試験槽14内に導入され、試験槽14内の空気は、下流側ダクト18を通して調整空間SAに戻される。
試験槽14内は、仕切り部材41により、試験空間STと、送風空間SFとに区画されている。そして、試験槽14内には、試料台43と、第1通風装置45と、第2通風装置47と、撮像装置49と、が配設されている。
試験空間STは、導入口35a及び導出口35bが設けられるとともに、試料台43の載置面43a(後述)が配置される空間である。試験空間STには、導入口35aを通して温湿度発生器12からの空気が導入される。試験空間ST内の空気は、導出口35bを通して排出され、この空気は温湿度発生器12に戻される。なお、下流側ダクト18を省略し、試験槽14の導出口35bから排出される空気が外部に排出されて温湿度発生器12には戻らない構成としてもよい。
送風空間SFは、試験空間STの下側に位置している。ケーシング35には、この送風空間SFに面するように、外気を導入するための外気導入口35cと、送風空間SF内の空気を排出するための排気口35dとが設けられている。
仕切り部材41には、開口部が形成されており、試料台43はこの開口部に下から嵌め込まれている。そして、試料台43の上面である載置面43aは水平になっていて、試験空間STに面している。試料台43は、熱伝導率の高い材質で構成されているが、仕切り部材41との間に隙間が形成される等により、試料台43の熱が仕切り部材41に伝わり難いようになっている。
試料台43の載置面43aは、供試体Wを取り付け可能に構成されている。試料台43上に載置された供試体Wの上面には、制御センサ51が取り付けられる。制御センサ51は、供試体Wの上面の内、ごく一部を占めるように配置されている(図2参照)。特に、制御センサ51は、第1通風装置45及び第2通風装置47から見ると、供試体Wの上面における側端部(空気の流れる方向に直交する方向の端部)に配置されている。
制御センサ51は、供試体Wの表面に生じた結露を検出するためのものであり、櫛形状の電極を備えた結露センサによって構成されている。制御センサ51は、電極間の静電容量に応じた発信周波数の信号を出力する。すなわち、電極間の結露量が変化することによって電極間の静電容量が変化するので、制御センサ51は、静電容量の変化に応じて発信周波数を変化させる。これにより制御センサ51では、結露量を検出することができ、検出値に応じた信号を出力する。
制御センサ51は、熱伝導シート、熱伝導グリス等からなる熱抵抗低減材54a(図5参照)を介して供試体Wに熱的に接続させるようにしてもよく、あるいは供試体Wに直接接触するようにしてもよい。また、供試体Wは、熱伝導シート、熱伝導グリス等からなる熱抵抗低減材54b(図5参照)を介して試料台43の載置面43aに熱的に接続させるようにしてもよく、あるいは載置面43aに直接接触するようにしてもよい。
試料台43は、ペルチエ素子が含まれる加熱冷却部43bを備え、この加熱冷却部43bによって載置面43aを加熱又は冷却可能に構成されている。すなわち、試料台43は、載置面43a上の供試体Wを加熱又は冷却する加熱冷却プレートとして機能する。加熱冷却部43bには、多数のフィン(図示省略)が熱的に接続されており、このフィンは送風空間SFに配設されている。すなわち、加熱冷却部43bのペルチエ素子(図示省略)が試料台43の載置面43aを冷却するように機能するときには、ペルチエ素子の放熱部の熱は、フィンを通して送風空間SF内の空気に放熱される。なお、送風空間SF内では、試料台43に取り付けられたファン52が駆動されることにより、外気が流通する。ペルチエ素子の放熱部の熱は、水等の液体との熱交換によって放熱されるようにしてもよい。この場合、外部の冷却水チラー等が用いられることになる。
撮像装置49は、試料台43に載置された供試体Wの表面を撮像するためのものであり、例えば数十ミクロンの粒径の結露を撮像できるものである。撮像装置49は、例えば、供試体Wで生じた結露の粒径が所定の範囲に収まっているか否かを判断するときに用いられる。
第1通風装置45及び第2通風装置47は、試験空間ST内に配設されている。第1通風装置45は、試験空間ST内において、試料台43に固定された供試体Wの上面のうち、制御センサ51が配置された位置と異なる位置に向かう空気の流れを作り出すものである。一方、第2通風装置47は、試験空間ST内において制御センサ51に向かう空気の流れを作り出すものである。
第1通風装置45及び第2通風装置47は、仕切り部材41上に配置された支持部材53に取り付けられており、それぞれ所定の向きに空気が吹き出るように設定されている。支持部材53は、試料台43との間の距離が調整できるように仕切り部材41に取り付けられる。そして、第1通風装置45及び第2通風装置47は、空気の吹き出し角度を調整可能に支持部材53に取り付けられている。図2に示すように、第1通風装置45及び第2通風装置47は、互いに側方に位置ずれした状態で配置されている。
第1通風装置45は、図3に示すように、中空状のケーシング45aを備えており、第1通風装置45には、ケーシング45aの一端部に形成された開口部に嵌め込まれた送風機(第1送風機)45bと、第1送風機45bによって作り出された気流を分流させるための分流部45cと、分流部45cによって分流された一部の気流を整流するための整流部45dと、を備えている。
第1送風機45bは、気流を発生させるためのものであり、送風量を可変なファンによって構成されている。第1送風機45bから送り出された空気は、供試体Wにおいて制御センサ51が配置された位置と異なる部位の上側を通過する。したがって、第1送風機45bは、供試体Wにおいて制御センサ51が配置された位置と異なる部位の上側を流れる空気の流速を調整する第1通風調整手段として機能する。
分流部45cは、ケーシング45aにおいて、第1送風機45bの送風側(吹き出し側)に配置され、第1送風機45bによって作り出された気流を二方向の気流に分流する。分流部45cは、ケーシング45aにおいて送風機45bに対向する位置の壁部に形成された第1孔部45eと、前記壁部に隣接する壁部に形成された第2孔部45fとを有する。第1孔部45eは、送風機45bによって作り出され気流を整流部45dに向けて通過させるものであり、例えばパンチングメタル(多数の孔が形成された板材)やメッシュ部材によって構成されており、第1通風装置45のケーシング45aにおいて、整流部45dが接続された部位に設けられている。一方、第2孔部45fは、第1送風機45bによって作り出された気流をケーシング45aの外部に向けて通過させるものであり、例えばパンチングメタルやメッシュ部材によって構成されている。第2孔部45fは、第1送風機45bから吹き出された空気のうち、余剰の空気をケーシング45aの外部に排気するためのものである。
ケーシング45a内には、第1孔部45eと第2孔部45fとの間に位置して、送風機45b側の空間と整流部45d側の空間とに区分けするように整流部材45gが設けられている。整流部材45gは、例えばパンチングメタルやメッシュ部材によって構成されており、送風機45bの風を整流する機能を有する。すなわち、整流部材45gによってケーシング45a内の空間を上流側の空間と下流側の空間とに区切り、これら空間の間での差圧に基づく空気の流れを生じさせる。
整流部45dは、整流部材45gを通して流れ出た気流をさらに整流するものであり、第1孔部45eの外側に設けられている。整流部45dは、第1孔部45eを通して流れ出た気流を整流する。整流部45dは、所定の長さを有するものであり、例えばハニカムによって構成されている。なお、第2孔部45fは、ケーシング45aの上部に配置されているが、これに限られるものではなく、供試体Wに当たる風量に影響を与えない位置であれば、例えばケーシング45aの側面部や下部に配置されていてもよい。また第2孔部45fは、整流部材45gの下流側の空間(整流部45d側の空間;図3における右側の空間)に配置されていてもよい。
第2通風装置47は、図4に示すように、中空状のケーシング47aを備えており、第2通風装置47には、ケーシング47aの一端部に形成された開口部に嵌め込まれた送風機(第2送風機)47bと、第2送風機47bによって作り出された気流を分流させるための分流部47cと、分流部47cによって分流された一部の気流を送るためのノズル47dと、を備えている。
第2送風機47bは、気流を発生させるためのものであり、送風量を可変なファンによって構成されている。この第2送風機47bは、第1送風機45bとは独立して送風量を調整することができる。第2送風機47bから送り出された空気は、制御センサ51上を通過する。したがって、第2送風機47bは、制御センサ51上を流れる空気の流速を調整する第2通風調整手段として機能する。
分流部47cは、ケーシングにおいて、第2送風機47bの送風側(吹き出し側)に配置され、送風機によって作り出された気流を二方向の気流に分流する。分流部47cは、ケーシングにおいて第2送風機47bに対向する位置の壁部に形成された第1孔部47eと、前記壁部に隣接する壁部に形成された第2孔部47fとを有する。第1孔部47eは、第2送風機47bによって作り出され気流をノズル47dに向けて通過させるものであり、例えばパンチングメタル(多数の孔が形成された板材)やメッシュ部材によって構成されており、通風装置47のケーシング47aにおいて、ノズル47dが接続された部位に設けられている。ノズル47dは、細長い管状に形成させていて、先端部に開口が形成されている。第2通風装置47は、ノズル先端部の開口が制御センサ51のすぐ近傍に位置するように固定される。
一方、第2孔部47fは、第2送風機47bによって作り出された気流をケーシング47aの外部に向けて通過させるものであり、例えばパンチングメタルやメッシュ部材によって構成されている。第2孔部47fは、第2送風機47bから吹き出された空気のうち、余剰の空気をケーシング47aの外部に排気するためのものである。
ケーシング47a内には、第1孔部47eと第2孔部47fとの間に位置して、送風機47b側の空間とノズル47d側の空間とに区分けするように整流部材47gが設けられている。整流部材47gは、例えばパンチングメタルやメッシュ部材によって構成されており、第2送風機47bの風を整流する機能を有する。すなわち、整流部材47gによってケーシング47a内の空間を上流側の空間と下流側の空間とに区切り、これら空間の間での差圧に基づく空気の流れを生じさせる。なお、第2孔部47fは、ケーシング47aの上部に配置されているが、これに限られるものではなく、供試体Wに当たる風量に影響を与えない位置であれば、例えばケーシング47aの側面部や下部に配置されていてもよい。また第2孔部47fは、整流部材47gの下流側の空間(ノズル47d側の空間;図4における右側の空間)に配置されていてもよい。
第1通風装置45及び第2通風装置47は、供試体Wのすぐ上の位置での風速が0.1m/s以上でかつ2.0m/s以下となるように、気流を生成する。風速がこの範囲に設定されると、空気中から供試体Wに供給される水分量を安定させることができ、供試体W上の結露粒径を所定時間に亘って安定させることができる。
また第1通風装置45及び第2通風装置47は、供試体Wに向かって流れる空気が、水平方向に対して5〜80度(より好ましくは10〜80度、さらに好ましくは10〜30度)の角度で下向きとなるように設定される。第1通風装置45の向きをこのような傾斜した向きとすることにより、風上側と風下側とにおいて境界層の厚みをほぼ同等とすることができ、所定の面積あたりの結露量の変動幅をより抑制することができる。
結露試験装置10は、加湿器25、冷却器27及び加熱器29を制御する温湿度調節器55を備えている。温湿度調節器55には、試験空間ST内に配設された温湿度センサ(図示省略)から出力される信号が入力される。また、温湿度調節器55は、試験槽14内の温度及び湿度を設定可能となっている。そして、温湿度調節器55は、設定された温度及び湿度になるように、温湿度センサからの信号に基づいて加湿器25、冷却器27及び加熱器29を制御する。
結露試験装置10は、試料台43の加熱冷却量を制御する結露制御器59を備えている。結露制御器59は、制御センサ51から出力される信号に基づき、制御センサ51に所定量の結露量(設定値)が生ずるように、加熱冷却部43bを制御する。ここでいう結露量とは、単位面積当たりの結露重量であり、一定の風速下においては、制御センサ51における結露量(設定値)と、供試体Wで生ずる結露粒径との間には相関関係がある(図10参照)。このため、制御センサ51において、予め設定された結露量になると、供試体Wにおいては所定の粒径の結露が生ずることになる。すなわち、一定の風速下においては、供試体Wでの結露速度が一定となるため、所定の結露量に達するまでの時間も一定となり、所定の粒径の結露が得られる。
ただし、制御センサ51における結露量と供試体Wで生ずる結露粒径との間の相関関係は、供試体Wの種類や個体差により変わる場合がある。例えば、濡れ性の高い供試体Wの場合には、結露粒径は大きくなる。したがって、制御センサ51における結露量と供試体Wで生ずる結露粒径との間の相関関係のずれが生じた場合にはそれを解消すべく、第1送風機45bの送風量が調整される。すなわち、第1送風機45bの送風量を変化させることにより、供試体Wにおける結露速度が変わるため、制御センサ51において設定された結露量に到達するまでの時間内に成長する粒径を、送風量を変えることによって微調整することができる。この場合、第2送風機47bの送風量は一定のままである。
一方、供試体Wの熱抵抗が大きく異なる場合、制御センサ51の種類が異なることで応答性が異なるような場合、同じ種類のセンサであっても応答性バラツキがある場合等に、第2送風機47bの送風量が変更される。
なお、加熱冷却部43bの温度は、試料台43に設置された温度センサによって検出され、また、第1通風装置45の送風量及び第2通風装置47の送風量は、図略の風速計によって検出される。
ここで、供試体Wで生ずる結露に関し、結露速度について簡単に説明する。なお、この説明は、制御センサ51の表面で生ずる結露についても同様に当てはまる。
結露の増大する速度、すなわち結露速度について考える。結露速度は、物体表面(ここでは供試体Wの表面)の単位面積当たりで、結露が増える速度(結露の重量の増加速度)を意味する。この結露速度は、蒸気圧勾配とその境界層の厚みで決まる。ここで、結露速度をG、蒸気圧勾配をdP、空気の水蒸気圧をPa、結露表面の温度での飽和水蒸気圧をPs、境界層の厚みをt、気体定数をR、拡散係数をD、温度をTとする。蒸気圧勾配dPとは、物体表面の温度での飽和水蒸気圧Psと、空気の水蒸気圧Paとの圧力差(=Pa−Ps)を意味する。これらを用いて、結露速度Gは、以下のとおり表すことができる。
Figure 0005731992
水蒸気圧の境界層は、物体表面と周囲の空気との間の水蒸気圧勾配(差)がある場合に、物体表面で生じる水蒸気圧の分布(図8参照)であり、物体表面に沿って流れる気流がある場合に、気流の速度によって物体表面上の各地点での厚みが異なるものとなる。例えば図6に示すように、強制対流における層流部では、境界層の厚みtは、風上側の端面からの距離xが大きくなるに従って、次第に厚くなる。また、図7に示すように、気流の速度が大きくなると、物体表面上の各地点での境界層の厚みtは薄くなる。
また境界層は、強制対流の場合にはレイノルズ数の関数として表される。レイノルズ数をRex、気流の流速をV、物体表面において風上側の端面からの距離をx、動粘性係数をνとすると、以下の関係がある。
Figure 0005731992
すなわち、気流の速度Vが変化すると、風上側の端面からの距離xにおける境界層の厚みtが変化する。このため、関係式(1)から分かるように、距離xの地点での境界層の厚みtが大きくなれば、結露速度が小さくなり、境界層の厚みtが小さくなれば、結露速度は大きくなる。このため、供試体Wの表面において、制御センサ51が配置されていないところの上側を流れる気流の速度を第1送風機45bによって調整する一方で、制御センサ51の上側を流れる気流の速度を第2送風機47bによって調整する構成とすることにより、それぞれの結露状態(結露量及び粒径)を微調整することができる。
境界層での圧力は、図8に示すように、物体表面から境界層の境界面(境界層とその外側との境界面)に至るまで次第に低くなる。すなわち、物体表面での蒸気圧は、物体の表面温度での飽和水蒸気圧Psとなり、物体表面から高さt以上離れたところでは、空気の水蒸気圧Paとなり、飽和水蒸気圧Psから水蒸気圧Paまで次第に高くなる。また、蒸気圧勾配dP(=Pa−Ps)が変化すると、気流の速度Vが一定であったとしても関係式(1)から結露速度Gも変化する。例えば、試料台43の加熱冷却部43bによって載置面43aを冷却することによって供試体Wの表面温度を低下させれば、蒸気圧勾配dPが大きくなるため、結露速度Gを大きくでき、加熱冷却部43bによる冷却能力を低くすれば、結露速度Gを小さくすることができる。
次に、第1実施形態に係る結露試験装置10による結露試験方法について、図9を参照しつつ説明する。図9に示すように、まず温湿度発生器12の空調装置、すなわち加湿器25及び加熱器29(あるいは冷却器27)の運転を開始するとともに、送風機31の運転を開始する(ステップST1)。そして、試験空間ST内の温度及び湿度が、設定された試験温度及び試験湿度になるまで待機する(ステップST2)。この間に供試体Wを洗浄するとともに、乾燥しておく。なお、試験温度および試験湿度は、例えば25℃、50%RHや85℃、85%RHである。
試験空間ST内の温度及び湿度が所望の温度及び湿度に達したところで、供試体Wを試料台43に取り付けるとともに制御センサ51を供試体Wに載置する(ステップST3,4)。続いて、第1送風機45bを駆動するとともに第2送風機47bを駆動する(ステップST5,6)。そして、第1送風機45b及び第2送風機47bの駆動によって生ずる気流の流速が予め決められた流速になるように、風量を調整する(ステップST7,8)。第2送風機47bは、例えば流速が0.5m/sになるように調整される。また、試料台43のペルチエ素子に電圧を印加して、試料台43を冷却する。このとき、試料台43の載置面43aの温度が所定の温度(例えば5℃)になるようにペルチエ素子を制御する。
そして、予備試験の条件設定を行った後、予備試験を行う(ステップST9,10)。すなわち、第1送風機45bによる風速を例えば0.1〜2.0m/sの範囲内の所定の風速とし、かつ制御センサ51の結露量を例えば3〜14.5μg/mmの範囲内の所定の結露量として、予備試験を行う。制御センサ51の結露量(設定値)と供試体Wで生ずる結露の粒径との間には、例えば図10に示すような相関関係がある。このため、試験の目的に応じた粒径となるように、制御センサ51の設定値が選択されて予備試験が行われる。そして、制御センサ51の結露量が設定された所定の結露量に到達したところで(ステップST11)、供試体Wに生じている結露の粒径を測定し、この粒径が所定の範囲に収まるまで(ステップST12)、第1送風機45bの風速を調整する。このとき、上記範囲の結露量設定値において、各風速に対する結露粒径(μm)の取り得る範囲(図11参照)を実験データとして用意しておいて、このデータを元に風速を調整しても良い。また所定の結露量設定値における風速と結露粒径との関係を実験データとして用意しておいてもよい(図12参照、設定値;10μg/mm)。
なお、制御センサ51が取り替えられた場合等、特性の異なる制御センサ51が用いられる場合には、例えば図13に示すように、各センサに対して、第2送風機47bによる風速と、センサ51上における結露速度との関係を示すデータを用意しておいて、同じ結露速度になるように、第2送風機47bを調整するようにすればよい。
続いて試験条件の入力を行う(ステップST13)。ここでの試験条件の入力は、結露量、サイクル数、試験時間等である。そして、試験開始の指令が入力されると、試験が実施される(ステップST14)。結露試験では、第1送風機45bの回転数を予備試験で決定した回転数にセットし、また、設定された結露量になるように試料台43の温度を制御する。供試体Wを結露させる結露試験では、温湿度発生器12において、加湿器25、加熱器29及び送風機31が駆動され、また必要に応じて冷却器27が駆動されている。したがって、所定の温度及び湿度に調整された空気は、送風機31によって温湿度発生器12内から上流側ダクト17内へと流出し、試験槽14の試験空間ST内に導かれる。なお、第1送風機45bの回転数を動的に調整する構成としても良い。
試験空間ST内に流入した空気の一部は、第1通風装置45の吸引側開口から第1送風機45bに吸引されて第1通風装置45のケーシング45a内に取り込まれ、また一部の空気は、第2通風装置47の吸引側開口から第2送風機47bに吸引されて第2通風装置47のケーシング47a内に取り込まれる。第1通風装置45内に取り込まれた空気は、整流部45dを通過することによって均一な速度分布となった層流となり、整流部45dから流れ出る。この整流部45dから流出した空気は、所定の傾斜角度で下方に向かって流れて供試体Wの表面で冷却される。供試体Wの表面では、空気中に含まれる水分が凝縮する(結露する)。一方、第2通風装置47内に取り込まれた空気は、ノズル47dから吹き出される。ノズル47dから吹き出された空気は、所定の傾斜角度で下方に向かって流れて制御センサ51に接触し、制御センサ51の電極上に結露を生じさせる。これらの空気は、試料台43上を通過した後、導出口35bから下流側ダクト18に流れ込み、温湿度発生器12に戻る。結露試験中は、このような空気の循環が繰り返される。
結露試験には、定値試験とサイクル試験とがある。定値試験は、設定された結露量になるように、第1送風機45b及び第2送風機47bの回転数を予備試験で決定した回転数に設定するとともに試料台43の温度を調整し、それを設定された試験時間だけ維持する試験である。すなわち、定値試験は結露工程のみを行う試験である。一方、サイクル試験は、結露量、結露時間、乾燥時間およびサイクル数が設定されて、結露工程と乾燥工程とが所定サイクル数だけ繰り返される試験である。ステップST15,16は、定値試験であるか、サイクル試験であるかに応じて、適宜実行され、試験が完了すると運転を停止する。なお、第1送風機45b及び第2送風機47bの回転数を制御する構成としてもよい。
そして、最後に試料台43を加熱する運転を行い、試料台43を乾燥させる。この乾燥運転が終了したら、必要に応じて試験温湿度を所定の値(例えば25℃50%)に戻し、その後、計測用配線、制御センサ51および供試体Wを取り外して、試験を終了する(ステップST17)。
以上説明したように、第1実施形態では、制御センサ51に向かう空気の風速と、供試体W上において制御センサ51が配置されていない部位に向かう空気の風速とを、2つの送風機45b,47bによってそれぞれ別個に調整することができる。このため、供試体W上において制御センサが配置されていない部位での結露速度と、制御センサ51(結露センサ)での結露速度とを別個に調整することができる。したがって、第2送風機47bによる空気流速が変わらなければ、制御センサ51上では結露速度が一定となることから、制御センサ51において所定の結露量が生ずるまでの時間が一定となり、その一方、第1送風機45bによる空気流速を変えれば、供試体W上において制御センサ51が配置されていない部位での結露速度が変化するため、供試体W上での結露量が調整されることとなる。このため、供試体Wの個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因して、結露量と結露粒径との関係が異なるとしても、所望の結露粒径に微調整することができる。
また、制御センサ51が取り替えられた場合には、制御センサ51の個体差に起因して制御特性が変わることがあるが、この場合でも、制御センサ51上を流れる空気の流速と、供試体W上において制御センサ51が配置されていない部位の上側を流れる空気の流速とを、2つの送風機45b,47bによってそれぞれ別個に調整する構成を採用しているために、制御センサ51に応じた風速に調整することができ、それによって制御センサ51での結露速度を調整することができる。この結果、結露量の設定値が同じ場合に、制御センサ51によって結露速度が異なること(個体差)によって、設定値への到達時間が変わってしまうという事態を回避することができる。したがって、制御センサ51の個体差の影響を受けにくくすることができ、試験時間等の再現性を向上することができる。
また第1実施形態では、通風調整手段が送風機で構成されているため、第1送風機45bの回転数を調整することにより、供試体Wにおいて、制御センサ51が配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2送風機47bの回転数を調整することにより、制御センサ51の上を流れる空気の流速を調整することができる。
そして、第2送風機47bが配設されたケーシング47aが、制御センサ51に向かって開口するノズル47dを備えているため、ノズル47dを通して流出した空気が制御センサ51に向かって流れる。このため、制御センサ51以外のところに向かって流れ難くすることができ、第2送風機47bによって調整された気流が、供試体W上において制御センサ51以外のところに影響することを抑制することができる。
また、第1実施形態では、第1通風装置45に整流部45dが設けられているので、供試体上を均一に結露させることができる。
なお、図14に示すように、第2通風装置47に、制御センサ51を第1通風装置45から流出した空気から除けるための防風部材61を設けるようにしてもよい。防風部材61は、制御センサ51の両側(気流方向に見て制御センサ51の左右両側)に壁を作るように、第2通風装置47のノズル47dの先端部に配置される。この態様では、第1通風装置45から流出した空気が制御センサ51に接触することを効果的に抑制することができるため、制御センサ51が第1通風装置45の送風量の影響を、より受け難くすることができる。
ノズル47dの先端には、図15(a)(b)に示すように、位置決めガイド63が設けられるようにしてもよい。図15(a)(b)に示す例では、ノズル47dの先端に設けられた防風部材61に位置決めガイド63が設けられている。この位置決めガイド63は、制御センサ51に対する防風部材61の位置が決まるようにするためのものであり、防風部材61の下端部から内側に張り出すように構成されている。そして、位置決めガイド63には、矩形状の凹部63aが形成されていて、この凹部63a内に制御センサ51が配置されるようにすることで、制御センサ51の位置に対する防風部材61の位置が自動的に決まる。したがって、この態様では、位置決めガイド63を利用してノズル47dの先端を所定の位置に容易かつ確実に位置決めすることができる。なお、図16に示すように、ノズル47dの先端に防風部材61を取り付けることなく、位置決めガイド63を設ける構成としても良い。この態様では、例えば、ノズル47dの先端部の一部(下部の一部)を切り欠いて凹部63aを形成することにより位置決めガイド63が形成されることになる。
(第2実施形態)
図17は本発明の第2実施形態を示す。第1実施形態では、それぞれ送風機45b,47bを備えた2つの通風装置45,47が設けられた構成としたが、これと異なり、第2実施形態では、流量調整バルブによって、空気の流速を調整するようにしたものである。以下具体的に説明するが、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
この第2実施形態では、温湿度発生器12から繋がる上流側ダクト17は、その途中で3つの分岐配管に分岐している。
第1分岐配管17a(第1配管)は、試験槽14のケーシング35の例えば側壁部37に形成された第1導入部35eに接続されている。第1導入部35eは、試験空間STに開口しており、温湿度発生器12から送出されて第1分岐配管17aを流れた空気は、第1導入部35eを通して試験空間ST内に流出する。
試験空間ST内には、第1導入部35eと試料台43との間に位置するように、風向調整板68が設けられている。この風向調整板68の向きを調整することにより、供試体Wを通過する上下方向の風向きを調整することができる。第1導入部35eを通して試験空間ST内に導入された風は、供試体W上において、制御センサ51の配設されていないところを流れる。なお、風向調整板68は、供試体W上において制御センサ51の配設されていない方向に確実に風が流れるように、左右方向の風向きを調整可能に構成されていてもよい。
第1分岐配管17aには、第1導入部35eから流出する空気の流速を調整するための調整手段である第1調整弁(流量調整バルブ)69が設けられている。第1調整弁69は、供試体Wにおいて制御センサ51が配置された位置と異なる部位を通過する空気の流速を調整する第1通風調整手段として機能する。
第2分岐配管17b(第2配管)は、試験槽14のケーシング35の例えば天井部38に形成された第2導入部35fに接続されている。この第2導入部35fには、通風ノズル71が接続されている。この通風ノズル71の先端は、制御センサ51に向けて開口しており、通風ノズル71から流出した空気は、制御センサ51に向かって流れる。通風ノズル71は、フレキシブルノズルによって構成されている。したがって、通風ノズル71は、制御センサ51のすぐ近くに出口を位置させることができるように、容易に形状を変えることができる。
第2分岐配管17bには、通風ノズル71から流出する空気の流速を調整するための調整手段である第2調整弁(流量調整バルブ)73が設けられている。第2調整弁73は、制御センサ51上を通過する流速を調整する第2通風調整手段として機能する。第1調整弁69及び第2調整弁73は、結露制御器59によって開度調整されてもよく、手動で開度調整されるようにしてもよい。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なり、試験空間ST内に通風調整手段は設けられていない。
第3分岐配管17c(第3配管)は、試験槽14の外部に空気を排気する。第3分岐配管17cにも調整弁75が設けられており、この調整弁75による開度を調整することにより、外部へ排気される余剰の空気量が調整される。なお、第2実施形態の試験槽14の導出口35bには、下流側ダクト18が接続されていない。このため、試験空間ST内の空気は、導出口35bを通して外部に排出される。
第2実施形態では、第1分岐配管17aに設けられた第1調整弁69の開度を調整することにより、供試体Wにおいて、制御センサ51が配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2分岐配管17bに設けられた第2調整弁73の開度を調整することにより、制御センサ51の上を流れる空気の流速を調整することができる。したがって、供試体Wの個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因する結露状態の違いを修正する場合でも、制御センサ51の結露速度を一定に維持することができる。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図18は本発明の第3実施形態を示す。第1実施形態では、第1送風機45bが、供試体Wにおいて制御センサ51が配置された位置と異なる部位の上を通過する空気の流速を調整する第1通風調整手段として機能し、第2送風機47bが、制御センサ51の上を通過する空気の流速を調整する第2通風調整手段として機能する構成としたが、これと異なり、第3実施形態では、送風機77bが1つのみ設けられ、送風機77bによって空気の流速を調整するのではなく、ダンパー77g,77hによって空気の流速を調整する構成となっている。以下具体的に説明するが、ここでは第1実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
試験空間STには、試験空間ST内において空気の流れを作り出すための通風装置77が配設されている。通風装置77は、中空状のケーシング77aを備えており、通風装置77には、ケーシング77aの一端部に形成された開口部に嵌め込まれた送風機77bと、ケーシング77aの他端部に形成された第1通風路77cと、同じくケーシング77aの他端部に形成された第2通風路(通風ノズル)77dと、ケーシング77aの上面部に形成された排気口77eとを備えている。
送風機77bは、気流を発生させるためのものであり、送風量が一定のファンによって構成されている。なお、送風機77bは、送風量が可変な構成としてもよい。
第1通風路77cは、供試体Wにおいて制御センサ51が配置された位置と異なる部位の上側を通過する空気を流すための通路であり、第1通風路77cの出口には、整流部77fが設けられている。また、第1通風路77cには、空気の流速を調整するための第1通風調整手段として機能する第1ダンパー77gが設けられている。第1ダンパー77gの向きを調整することにより、第1通風路77cから吹き出される空気の流速が調整される。
第2通風路77dは、制御センサ51の上側を通過させる空気を流すための通路であり、フレキシブルノズルによって構成されている。したがって、第2通風路77dは、制御センサ51のすぐ近くに出口を位置させることができるように、容易に形状を変えることができる。
第2通風路77dには、空気の流速を調整するための第2通風調整手段として機能する第2ダンパー77hが設けられている。第2ダンパー77hの向きを調整することにより、第2通風路77dから吹き出される空気の流速が調整される。第1ダンパー77g及び第2ダンパー77hは、結露制御器59によって姿勢制御されてもよく、あるいは手動で姿勢の調整がなされる構成としてもよい。なお、排気口77e内にもダンパー77iが配設されている。
ケーシング77a内には、送風機77bと第1通風路77c及び第2通風路77dとの間に位置して、送風機77b側の空間と通風路77c,77d側の空間とに区分けするように整流部材77jが設けられている。整流部材77jは、例えばパンチングメタルやメッシュ部材によって構成されており、送風機77bの風を整流する機能を有する。すなわち、整流部材77jによってケーシング77a内の空間を上流側の空間と下流側の空間とに区切り、これら空間の間での差圧に基づく空気の流れを生じさせる。
第3実施形態では、第1通風路77cに設けられた第1ダンパー77gの向きを調整することにより、供試体Wにおいて、制御センサ51が配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2通風路77dに設けられた第2ダンパー77hの向きを調整することにより、制御センサ51の上を流れる空気の流速を調整することができる。したがって、供試体Wの個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因する結露状態の違いを修正する場合でも、制御センサ51での結露速度を一定に維持することができる。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図19は本発明の第4実施形態を示す。第2実施形態では、温湿度発生器12から送出された空気が試験空間ST内に吹き出すことにより、試験空間ST内で空気を流動させる構成としたが、これと異なり、第4実施形態では、上流側ダクト17を通して試験空間ST内に空気を吹き出せるのではなく、吸引路を設けて、この吸引路を通して試験空間ST内の空気を吸引することにより、試験空間ST内で空気を流動させるようにしたものである。以下具体的に説明するが、ここでは第2実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第4実施形態の試験槽14には、試験空間ST内の空気を吸引するための吸引路80が設けられている。吸引路80は、ポンプ81の吸引側に接続されたポンプ側部80aと、ポンプ側部80aの上流端に接続された第1吸引路80bと、ポンプ側部80aの上流端に接続された第2吸引路80cと、を備えている。
第1吸引路80bの上流端は、試験空間ST内に配設された通風装置83に接続され、第1吸引路80bの下流端はポンプ側部80aに接続されている。通風装置83は、供試体Wにおける制御センサ51から位置ずれした部位の近傍に開口する吸引口を有する。したがって、ポンプ81が駆動されると、通風装置83の吸引口から試験空間ST内の空気を吸引する。
第1吸引路80bには、開度調整可能な調整弁84が設けられている。調整弁84は、試料台43上の供試体Wにおいて制御センサ51が配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整する第1通風調整手段として機能する。
第2吸引路80cの上流端は、試験空間ST内に配設されたノズル85に接続され、第2吸引路80cの下流端はポンプ側部80aに接続されている。ノズル85は、制御センサ51の近傍に開口する吸引口を有する。したがって、ポンプ81が駆動されると、ノズル85の吸引口から試験空間ST内の空気を吸引する。
第2吸引路80cには、開度調整可能な調整弁86が設けられている。調整弁86は、制御センサ51の上を流れる空気の流速を調整する第2通風調整手段として機能する。
吸引路80のポンプ側部80aには、試験空間ST内から吸引した空気の余剰分を排気する排気通路80dが接続されている。この排気通路80dにも調整弁87が設けられている。
第4実施形態では、第1吸引路80bに設けられた調整弁84の開度を調整することにより、供試体Wにおいて、制御センサ51が配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整することができ、また第2吸引路80cに設けられた調整弁86の開度を調整することにより、制御センサ51の上を流れる空気の流速を調整することができる。したがって、供試体Wの個体差(例えば濡れ性に関する個体差)に起因する結露状態の違いを修正する場合でも、制御センサ51での結露速度を一定に維持することができる。
なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが前記第1実施形態と同様である。
43 試料台
43a 載置面
43b 加熱冷却部
45a ケーシング
45b 第1送風機(第1通風調整手段)
47b 第2送風機(第2通風調整手段)
47d ノズル
51 制御センサ
55 温湿度調節器
59 結露制御器
61 防風部材
63 位置決めガイド
69 第1調整弁(第1通風調整手段)
71 通風ノズル
73 第2調整弁(第2通風調整手段)
77a ケーシング
77c 第1通風路
77d 第2通風路
77g 第1ダンパー(第1通風調整手段)
77h 第2ダンパー(第2通風調整手段)
80 吸引路
80a ポンプ側部
80b 第1吸引路
80c 第2吸引路
81 ポンプ
84 調整弁(第1通風調整手段)
86 調整弁(第2通風調整手段)

Claims (9)

  1. 供試体を載置可能な載置面を有し且つ前記載置面を冷却可能な試料台と、
    前記供試体上の所定部位に配置され、前記載置面に載置された供試体で生ずる結露量を設定するための結露センサからなる制御センサと、
    温度及び湿度が調整され且つ前記試料台上の供試体において前記制御センサが配置されたところと異なる部位の上を流れる空気の流速を調整する第1通風調整手段と、
    温度及び湿度が調整され且つ前記制御センサの上を流れる空気の流速を調整する第2通風調整手段と、を備えている結露試験装置。
  2. 前記第1通風調整手段及び前記第2通風調整手段は、何れも送風機によって構成されている請求項1に記載の結露試験装置。
  3. 前記第2通風調整手段を構成する送風機は、ケーシングに設けられており、このケーシングは、前記制御センサに向かって開口するノズルを備えている請求項2に記載の結露試験装置。
  4. 前記ノズルの先端には、前記第1通風調整手段によって流速が調整された空気が前記制御センサ上を流れないようにするための防風部材が設けられている請求項3に記載の結露試験装置。
  5. 前記ノズルの先端には、前記制御センサに対する前記ノズルの先端を位置決めさせる位置決めガイドが設けられている請求項3又は4に記載の結露試験装置。
  6. 前記第1通風調整手段を構成する送風機は、ケーシングに設けられており、このケーシングは、前記送風機から送り出された空気を前記供試体に向かって吹き出させる際に、当該空気を整流する整流部を備えている請求項2から5の何れか1項に記載の結露試験装置。
  7. 前記第1通風調整手段は、空気の温度及び湿度を調整する温湿度発生器と、前記試料台が配設された試験槽とを接続する第1配管に設けられた調整弁によって構成され、
    前記第2通風調整手段は、前記温湿度発生器と前記試験槽とを接続する第2配管に設けられた調整弁によって構成されている請求項1に記載の結露試験装置。
  8. 前記第1通風調整手段は、送風機を有する通風装置の第1通風路に設けられたダンパーによって構成され、
    前記第2通風調整手段は、前記通風装置の第2通風路に設けられたダンパーによって構成されている請求項1に記載の結露試験装置。
  9. 前記第1通風調整手段は、前記試料台が配設された試験槽内から空気を吸引する第1吸引路に設けられた調整弁によって構成され、
    前記第2通風調整手段は、前記試験槽内の空気を吸引する第2吸引路に設けられた調整弁によって構成されている請求項1に記載の結露試験装置。
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