JP5729288B2 - ロボットハンド装置 - Google Patents
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以下、第1の実施形態に係るロボットハンド装置について図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態のロボットハンド装置を備えた多関節ロボット10の概略側面図である。本実施形態の多関節ロボット10は、コンベア11に搬送されたワークWを所定の位置および姿勢にて把持し、組み付け先等へのワークWの移動を行う。
(1)把持爪28Aの移動距離はチェビシェフリンク機構26Aにより規定されることから、支持体21の外側に把持爪28Aを位置させることが可能であり、把持爪28Aの移動距離は把持爪28Aを支持する支持体21のサイズと制約を受けることなく設定することができる。把持爪28B、28Cの移動距離についても把持爪28Aと同様に設定することができる。これにより、ロボットハンド装置の小型化や軽量化を図ることができるほか、ワークWの移載時に支持体21が他物体と接触するなどの邪魔をする可能性は小さくなる。
(2)各把持爪28A〜28Cを独立して作動させるサーボモータ24A〜24Cが設けられていることにより、チェビシェフリンク機構26A〜26Cによる把持爪の移動距離と相俟って、ワークを把持可能とする把持爪28A〜28Cの範囲を拡大することができるほか、把持前のワークWが所定の位置や姿勢にて載置されていない場合でも把持することが可能である。また、様々なサイズや形状のワークWを把持することができる。
(3)把持爪28Aは、平行リンク機構27Aを介してチェビシェフリンク機構26Aと連結されているから、把持爪28Aの移動距離を、チェビシェフリンク機構26Aのみで設定される把持爪28Aの移動距離よりも大きく設定することができる。また、平行リンク機構27Aを設けることにより、チェビシェフリンク機構26Aのリンク運動は回動軸17の軸心方向と直角の方向へのリンク運動となる。これにより、サーボモータ24Aを支持体21の一側面に設けることができ、ロボットハンド装置20の回動軸17の径方向への寸法拡大を抑制することができる。把持爪28B、28Cの移動距離についても把持爪28Aと同様に設定することができる。
(5)各把持爪28A〜28Cは対応するサーボモータ24A〜24Cにより作動されるほか、互いに120°の角度を保って支持体21の中心(回動軸心C5)へ向けて移動することから、把持されるワークWは3方向からそれぞれの把持爪28A〜28Cにより押圧される。その結果、確実にワークWを把持することができ、安定したワークWの把持を行うことができる。
(6)平行リンク機構27Aは、把持爪28Aの移動距離をチェビシェフリンク機構26Aの出力端の移動距離よりも大きく設定する連結リンク40A、把持爪リンク41A、短リンク43A、長リンク44Aを有する。このため、平行リンク機構27Aが把持爪28Aの移動距離をさらに大きく設定することができ、相対的にチェビシェフリンク機構26Aの寸法を抑制することができる。平行リンク機構27B、27Cについても平行リンク機構27Aと同様である。
次に、参考例に係るロボットハンド装置について図7、図8を参照して説明する。参考例のロボットハンド装置は、第1の実施形態の多関節ロボットと同じ構成の多関節ロボットに備えられるが、チェビシェフリンク機構を備え、平行リンク機構を備えない構成である。多関節ロボットの構成については第1の実施形態と同じ符号を用いる。なお、図8では、把持爪が最大に開く状態のロボットハンド装置を実線により示し、把持爪が最小に閉じる状態のロボットハンド装置を二点鎖線により示す。
○ 上記の実施形態では、把持爪を3本持つロボットハンド装置としたが、把持爪は3本に限定されない。把持爪は3本以上とすればよく、例えば、5本の把持爪を持つロボットハンド装置としてもよい。
○ 上記の実施形態では、ロボットハンド装置が5軸の自由度を持つ多関節ロボットに装備されたが、例えば、2軸の自由度を持つ多関節ロボットに設けてもよく、多関節ロボットの自由度は2軸以上であれば特に制限されない。
○ 第1の実施形態では、平行リンク機構における出力端の移動距離がチェビシェフリンク機構における出力端の移動距離の2倍となるように平行リンク機構が構成されたが、チェビシェフリンク機構における出力端の移動距離に対する平行リンク機構における出力端の移動距離の倍率は、少なくとも1倍を超えるようにすればよく、実用的には約2倍以上とすることが好ましい。
○ 第1の実施形態では、把持爪を金属棒としたが把持爪は棒状だけでなく板状や直方体としてもよい。また、把持爪はワークを把持しやすくするためにセレーション加工が表面に施されたが、ワークを把持しやすくする工夫はセレーション加工に限定されない。また、ワークが傷つき易い場合には、ゴム系材料や樹脂を把持爪の表面に形成してもよい。
12 基台
13 第1アーム
14 第2アーム
15 第3アーム
16 第4アーム
17 回動軸
20 ロボットハンド装置
21 支持体
22A、22B、22C アーム部
23 ボス
24A、24B、24C、56A、56B、56C サーボモータ
25A、25B、25C、57A、57B、57C 出力軸
26A、26B、26C、58A、58B、58C チェビシェフリンク機構
27A、27B、27C 平行リンク機構
28A、28B、28C、68A、68B、68C 把持爪
30A、30B、30C、60A、60B、60C 回転アーム
31A、31B、31C、61A、61B、61C 変換アーム
32A、32B、32C、62A、62B、62C 揺動アーム
33A、33B、33B、35A、35B、35C、36A、36B、36C、45A、45B、45C、47A、47B、47C、48A、48B、48C、63A、63B、63C、65A、65B、65C、66A、66B、66C、74A、74B、74C、75A、75B、75C、76A、76B、76C 連結ピン
34A、34B、34C、46A、46B、46C、64A、64B、64C 固定ピン
40A、40B、40C 連結リンク
41A、41B、41C 把持爪リンク
43A、43B、43C 短リンク
44A、44B、44C 長リンク
70A、70B、70C 補助リンク機構
71A、71B、71C 連結リンク
72A、72B、72C 補助揺動アーム
73A、73B、73C 補助把持爪リンク
C1、C2、C3、C4、C5 回動軸心
D1、D2、D3 距離
W ワーク
Claims (3)
- 3本以上の把持爪と、各把持爪を互いに独立して作動させる駆動源と、前記駆動源を支持する支持体と、を備えたロボットハンド装置であって、
前記駆動源は、把持爪毎に配設されたサーボモータであり、
前記支持体は、前記サーボモータの出力軸の回転運動を前記把持爪の直線運動に変換するチェビシェフリンク機構と連結され、
前記チェビシェフリンク機構は、前記把持爪毎に配設され、前記支持体に接続された固定軸を介して回動可能で、前記チェビシェフリンク機構と連結される平行リンク機構を備え、
前記平行リンク機構は、
前記チェビシェフリンク機構の出力端と連結される連結リンクと、
当該連結リンクと連結され、前記把持爪を設けた把持爪リンクと、
前記連結リンクと連結され、前記固定軸を介して前記支持体と連結された第1リンクと、
前記把持爪リンクに連結され、前記固定軸を介して前記支持体と連結され、前記固定軸を介して前記第1リンクと接続された第2リンクと、を有していることを特徴とするロボットハンド装置。 - 前記平行リンク機構および前記チェビシェフリンク機構は、前記固定軸の軸心方向に互いに重なるように配置されることを特徴とする請求項1記載のロボットハンド装置。
- 前記平行リンク機構は、前記把持爪の移動距離を前記チェビシェフリンク機構の出力端の移動距離よりも大きく設定する複数のリンク部材を有することを特徴とする請求項2記載のロボットハンド装置。
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