JP5728985B2 - 液相拡散接合用Agペースト、および、この液相拡散接合用Agペーストを用いたパワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献3に記載されているように、液相拡散焼結法によって金属部材同士を接合する高温はんだペーストが提案されている。
パワーモジュール用基板においては、例えばAlN(窒化アルミ)からなるセラミックス基板上にAl(アルミニウム)の金属板が接合された構造とされている。この金属板は回路層とされ、回路層の上には、はんだ材を介してパワー素子としての半導体素子が搭載される。また、セラミックス基板の下面にも放熱のためにAl等の金属板が接合されて金属層とされ、この金属層を介してヒートシンクが接合されたものも提案されている。
このように、従来の接合方法では、セラミックス基板と金属板との接合強度を十分に向上させることができなかった。
そこで、本発明では、金属粉末成分におけるAgおよびCuの質量比Cu/Agを、1/9≦Cu/Ag≦4/6の範囲内に設定しているのである。
この場合、ペースト中に混入したCuの酸化物を還元することができる。よって、Cuの酸化物による接合強度の劣化を抑制することができる。
この場合、前記金属粉末成分の配合量が、40質量%以上とされているので、上述のように液相拡散接合を確実に行うことができる。また、前記金属粉末成分の配合量が、90質量%以下とされているので、ペースト自体の流動性が確保され、金属部材の接合界面にこのペーストを容易に塗布することができる。
アクリル系樹脂は、真空雰囲気や不活性ガス雰囲気であっても、熱分解によって除去されるものである。よって、金属部材の接合界面に塗布した状態で、真空雰囲気、不活性ガス雰囲気で加熱することで、樹脂を除去する工程と液相拡散接合を実施する工程とを一度に実施することが可能となる。
エチルセルロースは、例えば300〜500℃といった比較的低い温度で燃焼して除去される。よって、大気雰囲気での焼成時にCuが酸化することを抑制することが可能となる。
よって、比較的低温、短時間の接合条件で接合しても、セラミックス基板と金属板とを強固に接合することが可能となる。
さらに、AgおよびCuを用いた液相拡散接合によって、セラミックス基板と金属板とを接合しているので、セラミックス基板と金属板とが直接接合することになる。
この場合、液相拡散接合用Agペーストに含まれる樹脂等を大気雰囲気で燃焼させて除去することができ、セラミックス基板と金属板との界面に確実にAgおよびCuを介在させることができる。
この場合、前記液相拡散接合用Agペーストは、樹脂としてアクリル系樹脂を用いた構成とされているので、樹脂を熱分解させることで除去することが可能となる。よって、大気雰囲気での液相拡散接合用Agペーストの焼成を省略することができ、簡単に、パワーモジュール用基板を製造することができる。
このAgペーストは、AgおよびCuを含む金属粉末成分と、樹脂と、溶剤と、分散剤と、可塑剤と、還元剤と、を含有するものであり、金属粉末成分の含有量が、Agペースト全体の40質量%以上90質量%以下とされている。
また、本実施形態では、Agペーストの粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下、より好ましくは50Pa・s以上300Pa・s以下に調整されている。
そして、銀粉末と銅粉末との混合粉末(金属粉末成分)におけるAgおよびCuの質量比Cu/Agが、1/9≦Cu/Ag≦4/6の範囲内とされており、本実施形態では、Cu/Ag=3/7に設定されている。
銅粉末は、その粒径が0.05μm以上5.0μm以下とされており、本実施形態では、平均粒径1.0μmのものを使用した。
なお、銀粉末および銅粉末の平均粒径は、例えば、マイクロトラック法を用いることで測定することができる。本実施形態では、d50(メジアン径)を平均粒径とした。
可塑剤は、例えば、フタル酸ジブチル、アジピン酸ジブチル等を適用することができる。なお、本実施形態では、フタル酸ブチルを用いている。
還元剤は、例えば、ロジン、アビエチン酸等を適用することができる。なお、本実施形態では、アビエチン酸を用いている。
なお、分散剤、可塑剤、還元剤は、必要に応じて添加すればよく、分散剤、可塑剤、還元剤を添加することなくAgペーストを構成してもよい。
まず、前述した銀粉末と銅粉末とを混合して混合粉末を生成する(混合粉末形成工程S1)。また、溶剤と樹脂とを混合して有機混合物を生成する(有機物混合工程S2)。
そして、混合粉末形成工程S1で得られた混合粉末と、有機物混合工程S2で得られた有機混合物と、分散剤、可塑剤、還元剤等の副添加剤と、をミキサーによって予備混合する(予備混合工程S3)。
次いで、予備混合物を、複数のロールを有するロールミル機を用いて練り込みながら混合する(混錬工程S4)。
混錬工程S4によって得られた混錬物を、ペーストろ過機によってろ過する(ろ過工程S5)。
このようにして、本実施形態であるAgペーストが製出されることになる。
図2に示すパワーモジュール1は、回路層12が配設されたパワーモジュール用基板10と、回路層12の表面にはんだ層2を介して接合された半導体チップ3と、ヒートシンク40とを備えている。ここで、はんだ層2は、例えばSn−Ag系、Sn−In系、若しくはSn−Ag−Cu系のはんだ材とされている。なお、本実施形態では、回路層12とはんだ層2との間にNiめっき層(図示なし)が設けられている。
セラミックス基板11は、回路層12と金属層13との間の電気的接続を防止するものであって、絶縁性の高いAlN(窒化アルミ)で構成されている。また、セラミックス基板11の厚さは、0.2〜1.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、0.635mmに設定されている。
金属層13は、セラミックス基板11の他方の面に、金属板が接合されることにより形成されている。本実施形態においては、金属層13は、回路層12と同様に、純度が99.99%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板からなるアルミニウム板がセラミックス基板11に接合されることで形成されている。
そして、セラミックス基板11と回路層12との接合、および、セラミックス基板11と金属層13との接合に、本実施形態であるAgペーストが使用されている。
まず、図4に示すように、セラミックス基板11の一方の面および他方の面に、スクリーン印刷によって、前述の本実施形態であるAgペーストを塗布し、Agペースト層24a、25aを形成する。なお、Agペースト層24a,25aの厚さは、乾燥後で約0.02〜200μmとされている。
このとき、塗布されたAgペースト中のAg量は、0.1〜10mg/cm2の範囲内とされ、Cu量は、0.01〜4mg/cm2の範囲内とされている。
次に、Agペースト層24a、25aを形成したセラミックス基板11を、大気雰囲気で加熱し、樹脂を燃焼させて除去することにより、Ag焼成層24,25を形成する。本実施形態では、樹脂としてエチルセルロースを用いているので、500℃以下の温度で焼成を実施することが可能となる。
なお、このAgペースト焼成工程S12においては、Ag焼成層24、25がセラミックス基板11上に固定されていればよく、セラミックス基板11とAg焼成層24、25とが強固に密着させる必要はない。
次に、金属板22をセラミックス基板11の一方の面側に積層し、かつ、金属板23をセラミックス基板11の他方の面側に積層する。
次いで、金属板22、セラミックス基板11、金属板23を積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm2)した状態で真空加熱炉内に装入して加熱する。すると、図5に示すように、Ag焼成層24,25のAgおよびCuが金属板22、23に向けて拡散し、金属板22、23とセラミックス基板11との界面に、溶融金属領域27,28が形成される。
ここで、本実施形態では、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は600℃以上650℃以下の範囲内に設定している。
次に、溶融金属領域27,28が形成された状態で温度を一定に保持しておき、溶融金属領域27,28中のAgおよびCuを、さらに金属板22、23に向けて拡散させる。すると、溶融金属領域27,28であった部分のAg濃度およびCu濃度が徐々に低下していき融点が上昇することになり、温度を一定に保持した状態で凝固が進行していくことになる。つまり、セラミックス基板11と金属板22、23とは、いわゆる拡散接合(Transient Liquid Phase Diffusion Bonding)によって接合されているのである。このように凝固が進行した後に、常温にまで冷却を行う。なお、凝固工程S15が終了した後では、Ag焼成層24,25のAgおよびCuが十分に拡散されており、セラミックス基板11と金属板22,23との接合界面にAg焼成層24,25が残存することはない。
このようにして、本実施形態であるパワーモジュール用基板10が製出される。
次に、パワーモジュール用基板10の金属層13の他方の面側に、ヒートシンク40を構成する天板部41、コルゲートフィン46、底板部45を積層する。このとき、金属層13の他方の面に、前述のAgペーストを塗布して焼成し、Ag焼成層26を形成しておく。
また、天板部41の接合層41Bおよび底板部45の接合層45Bがコルゲートフィン46側を向くように、天板部41および底板部45を積層する。
次に、積層されたパワーモジュール用基板10、天板部41、コルゲートフィン46および底板部45を積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm2)した状態で、雰囲気加熱炉内に装入して加熱し、Ag焼成層26のAgを金属板23および天板部41に向けて拡散させ、金属層13とヒートシンク40の天板部41との間に溶融金属領域を形成する。同時に、天板部41とコルゲートフィン46、底板部45とコルゲートフィン46との間にも、接合層41B、45Bを溶融させて溶融金属領域を形成する。
ここで、本実施形態では、雰囲気加熱炉内は、窒素ガス雰囲気とされており、加熱温度は550℃以上630℃以下の範囲内に設定している。
その後、冷却して金属層13とヒートシンク40の天板部41との間に形成された溶融金属領域を凝固させることによって、金属層13と天板部41とが接合される。また、天板部41とコルゲートフィン46、底板部45とコルゲートフィン46の間に形成された溶融金属領域を凝固させることによって、天板部41とコルゲートフィン46、底板部45とコルゲートフィン46とが接合される。
さらに、Cuは、ろうこぶの発生を抑制する効果を有することから、ろうこぶを起点としたセラミックス基板11の割れを未然に防止することができる。
さらに、本実施形態では、AgペーストにCuを還元する還元剤として、アビエチン酸が添加されていることから、ペースト中に混入したCuの酸化物を還元することができ、Cuの酸化物による接合強度の劣化を抑制することができる。
本実施形態であるAgペーストは、AgおよびCuを含む金属粉末成分と、樹脂と、溶剤と、分散剤と、可塑剤と、還元剤と、を含有するものであり、金属粉末成分の含有量が、Agペースト全体の40質量%以上90質量%以下とされている。
また、Agペーストの粘度が10Pa・s以上500Pa・s以下、より好ましくは50Pa・s以上300Pa・s以下に調整されている。
そして、金属粉末成分におけるAgおよびCuの質量比Cu/Agが、1/9≦Cu/Ag≦4/6の範囲内とされており、本実施形態では、Cu/Ag=3/7に設定されている。
なお、分散剤、可塑剤、還元剤は、第一の実施形態と同様のものを用いている。
このパワーモジュール101は、回路層112が配設されたパワーモジュール用基板110と、回路層112の表面にはんだ層2を介して接合された半導体チップ3と、ヒートシンク140とを備えている。
セラミックス基板111は、回路層112と金属層113との間の電気的接続を防止するものであって、絶縁性の高いSi3N4(窒化珪素)で構成されている。また、セラミックス基板111の厚さは、0.2〜1.5mmの範囲内に設定されており、本実施形態では、0.32mmに設定されている。
金属層113は、セラミックス基板111の他方の面に、金属板が接合されることにより形成されている。本実施形態においては、金属層113は、純度が99.99%以上のアルミニウム(いわゆる4Nアルミニウム)の圧延板からなるアルミニウム板がセラミックス基板111に接合されることで形成されている。
そして、セラミックス基板111と回路層112との接合、および、セラミックス基板111と金属層113との接合に、本実施形態であるAgペーストが使用されている。
まず、図9に示すように、セラミックス基板111の一方の面および他方の面に、スクリーン印刷によって、前述の本実施形態であるAgペーストを塗布し、Agペースト層124a、125aを形成する(Agペースト塗布工程S111)。
また、ヒートシンク140の天板部141の一方の面にも、本実施形態であるAgペーストを塗布し、Agペースト層126aを形成する。(Ag層形成工程S121)
なお、Agペースト層124a,125a、126aの厚さは、乾燥後で約0.02〜200μmとされている。
このとき、塗布されたAgペースト中のAg量は、0.1〜10mg/cm2の範囲内とされ、Cu量は、0.01〜4mg/cm2の範囲内とされている。
次に、図9に示すように、第一の金属板122をセラミックス基板111の一方の面側に積層する。また、第二の金属板123をセラミックス基板111の他方の面側に積層する(セラミックス基板積層工程S112)。
さらに、第二の金属板123の他方の面側に、ヒートシンク140を積層する(ヒートシンク積層工程S122)。
次に、第一の金属板122、セラミックス基板111、第二の金属板123、ヒートシンク140を積層方向に加圧(圧力1〜35kgf/cm2)した状態で真空加熱炉内に装入して加熱する。本実施形態では、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に、加熱温度は600℃以上650℃以下の範囲内に設定している。
このとき、Agペースト層124a,125a、126aに含まれるアクリル樹脂が熱分解によって除去されることになり、Agペースト層124a,125a、126aが焼成されてAg焼成層124、125,126が形成される。
さらに、Ag焼成層126のAgおよびCuを第二の金属板123およびヒートシンク140に向けて拡散させることにより、第二の金属板123とヒートシンク140との間に溶融金属領域を形成する。(ヒートシンク加熱工程S123)。
次に、溶融金属領域が形成された状態で温度を一定に保持しておく。
すると、第二の金属板123とヒートシンク140との界面に形成された溶融金属領域中のAgおよびCuが、さらに第二の金属板123およびヒートシンク140に向けて拡散していくことになる。これにより、溶融金属領域であった部分のAg濃度およびCu濃度が徐々に低下していき融点が上昇することになり、温度を一定に保持した状態で凝固が進行していくことになる(溶融金属凝固工程S124)。
このようにして凝固が進行した後に、常温にまで冷却を行う。
例えば、セラミックス基板とアルミニウムからなる金属板とを接合するものとして説明したが、これに限定されることはなく、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属部材を接合する際に、本発明の液相拡散接合用Agペーストを用いてもよい。
樹脂として、エチルセルロール、アクリル樹脂を例にあげて説明したが、これに限定されることはなく、他の樹脂を用いてもよい。
溶剤として、テキサノール、α―テルピネオールを例にあげて説明したが、これに限定されることはなく、他の溶剤を用いてもよい。
また、分散剤、可塑剤、還元剤についても、本実施形態に例示された以外のものを適用してもよい。
また、パワーモジュールおよびパワーモジュール用基板の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、他の構造のものであってもよい。
表1に示す条件で、液相拡散接合用Agペーストを作成した。なお、金属粉末成分として、銀粉末および銅粉末を用いた。ここで、銀粉末は、三井金属鉱業株式会社及び田中貴金属工業株式会社製を使用した。また、銅粉末は、三井金属鉱業株式会社及び株式会社高純度化学研究所 を使用した。
金属粉末成分以外の樹脂、溶剤、分散剤、可塑剤、還元剤の混合比率は、質量比で、樹脂:溶剤:分散剤:可塑剤:還元剤=7:70:3:5:15とした。
また、ヒートシンクとしてA6063からなるアルミニウム板を、パワーモジュール用基板の金属層側に接合した。
表2に、セラミックス基板、回路層、金属層、ヒートシンクのサイズ、セラミックス基板の材質を示す。
膜厚換算は、蛍光X線膜厚計(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製STF9400)を用いて、塗布した液相拡散接合用Agペーストに対し、図10に示す箇所(9点)を各3回測定した平均値とした。なお、予め膜厚が既知のサンプルを測定して蛍光X線強度と濃度の関係を求めておき、その結果を基準として、各試料において測定された蛍光X線強度から膜厚を決定した。
なお、接合回数が「1回」のものは、セラミックス基板、アルミニウム板、ヒートシンクを同時に接合したものである。また、接合回数が「2回」のものは、セラミックス基板とアルミニウム板とを接合してパワーモジュール用基板を製作した後にヒートシンクを接合したものである。
ここで、接合は、真空加熱炉を用いて行い、真空加熱炉内の圧力は10−6Pa以上10−3Pa以下の範囲内に設定した。
初期ボイド率は、接合直後のパワーモジュール用基板を用いて、以下の式で算出した。ここで、初期接合面積とは、接合前における接合すべき面積のこととした。
初期ボイド率 = 初期ボイド面積/初期接合面積
ろうこぶ率 = (ろうこぶの面積+変質部の面積)/セラミックス基板の面積
接合率 = (初期接合面積−剥離面積)/初期接合面積
金属粉末成分としてCuを含有しておらず、かつ、金属粉末成分が40質量%とされた比較例2においては、ろうこぶの発生は抑えられているものの、冷熱サイクル後の接合率が65%以下と低くなっている。
また、樹脂としてアクリル樹脂を用いた本発明例1〜8、13〜16においては、大気雰囲気での焼成を行うことなく、窒素ガス雰囲気でも焼成が行われており、良好に接合することができた。
2 はんだ層
3 半導体チップ(半導体素子)
10、110 パワーモジュール用基板
12、112 回路層
13、113 金属層
Claims (8)
- アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属部材と、窒化珪素、アルミナ及び窒化アルミのいずれかからなるセラミックス基板と、を液相拡散接合する際に使用される液相拡散接合用Agペーストであって、
AgおよびCuを含む金属粉末成分と、樹脂と、溶剤と、を含み、
前記金属粉末成分におけるAgおよびCuの質量比Cu/Agが、1/9≦Cu/Ag≦4/6の範囲内に設定されていることを特徴とする液相拡散接合用Agペースト。 - Cuを還元する還元剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の液相拡散接合用Agペースト。
- 前記金属粉末成分の配合量が、40質量%以上90質量%以下とされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液相拡散接合用Agペースト。
- 前記樹脂が、アクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液相拡散接合用Agペースト。
- 前記樹脂が、エチルセルロースであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液相拡散接合用Agペースト。
- 窒化珪素、アルミナ及び窒化アルミのいずれかからなるセラミックス基板の表面に、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属板が積層されて接合されたパワーモジュール用基板の製造方法であって、
前記セラミックス基板の接合面および前記金属板の接合面のうち少なくとも一方に、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液相拡散接合用Agペーストを塗布するペースト塗布工程と、
前記セラミックス基板と前記金属板と積層する積層工程と、
積層された前記セラミックス基板と前記金属板を積層方向に加圧するとともに加熱し、前記セラミックス基板と前記金属板との界面に溶融金属領域を形成する加熱工程と、
この溶融金属領域を凝固させることによって、前記セラミックス基板と前記金属板とを接合する凝固工程と、を有し、
前記加熱工程において、AgおよびCuを前記金属板に向けて拡散させることにより、前記セラミックス基板と前記金属板との界面に、前記溶融金属領域を形成することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。 - 液相拡散接合用Agペーストを大気雰囲気で焼成する焼成工程を備えていることを特徴とする請求項6に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記加熱工程において、液相拡散接合用Agペーストを焼成することを特徴とする請求項6に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
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JP2012161818A (ja) | 2012-08-30 |
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