JP5728851B2 - ポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法 - Google Patents
ポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法 Download PDFInfo
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Description
1. 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸を混合して、ポリ乳酸中の全結晶におけるステレオコンプレックス結晶の占める割合であるステレオコンプレックス形成率(Sc)が30%以下、重量平均分子量が1.8万以下、かつ結晶化に基づく結晶化熱量ΔHc(J/g)が下記式(1)を満たす混合物とし、当該混合物を固相重合することを特徴とするポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
10×Ca/100(J/g)<ΔHc<50×Ca/100(J/g) (1)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g)
Ca:全ポリ乳酸に占める非晶状態のポリ乳酸の含有率(%)
2. 結晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸を混合して、ポリ乳酸中の全結晶におけるステレオコンプレックス結晶の占める割合であるステレオコンプレックス形成率(Sc)が30%以下、重量平均分子量が1.8万以下、かつ結晶化に基づく結晶化熱量ΔHc(J/g)が下記式(2)を満たす混合物とし、当該混合物を固相重合することを特徴とするポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
ΔHc<5(J/g) (2)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g)
3. 混合物のステレオコンプレックス形成率(Sc)が15%以下、5%以上であることを特徴とする1または2に記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
4. ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との混合比が70:30〜30:70であることを特徴とする1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
5. 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸を、下記式(A)(B)(C)で表されるいずれかの温度範囲Tで混合することを特徴とする1、3〜4のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
Tme<Tms’のとき、
Tms≦T≦Tme (A)
Tms<Tms’≦Tmeのとき、
Tms≦T<Tms’ (B)
Tms’<Tmsのとき、
Tms’≦T<Tm (C)
Tm :非晶状態のポリ乳酸の融点。
Tms :非晶状態のポリ乳酸の融解開始温度。
Tme :非晶状態のポリ乳酸の融解終了温度。
Tms’:結晶状態のポリ乳酸の融解開始温度
6. 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体を混合することを特徴とする1、3〜5のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
7. 非晶状態のポリ−L−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合、または、非晶状態のポリ−D−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体を混合することを特徴とする1、3〜5のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
8. 結晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸を80℃以上140℃以下で混合することを特徴とする2〜4のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
9. 結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合することを特徴とする2〜4、8のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
10. 得られるポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均分子量が10万以上であり、ステレオコンプレックス形成率(Sc)が75〜100%であることを特徴とする1〜9のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
用いるL―乳酸単位からなるポリ−L−乳酸およびD―乳酸単位からなるポリ−D−乳酸については、特に限定されるものではなく、一般のポリ乳酸の製造方法を利用することができる。具体的には、L―乳酸またはD−乳酸を原料として、一旦、環状2量体であるL−ラクチドまたはD−ラクチドを生成せしめ、その後、開環重合を行う2段階のラクチド法と、当該原料を溶媒中または非溶媒中で直接脱水縮合を行う1段階の直接重合法などが知られており、いずれの製法を利用してもよい。
テトライソプロポキシゲルマン、酸化ゲルマニウム(IV)等のゲルマニウム化合物、
トリイソプロポキシマンガン(III)、三塩化マンガン、酢酸マンガン、オクチル酸マンガン(II)、ナフテン酸マンガン(II)、硫酸第一マンガン等のマンガン化合物、塩化ビスマス(III)、ビスマス粉末、酸化ビスマス(III)、酢酸ビスマス、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマス等のビスマス化合物なども挙げることができる。また、錫酸ナトリウム、錫酸マグネシウム、錫酸カリウム、錫酸カルシウム、錫酸マンガン、錫酸ビスマス、錫酸バリウム、錫酸ストロンチウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸アルミニウム、チタン酸カリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸コバルト、チタン酸亜鉛、チタン酸マンガン、チタン酸ジルコニウム、チタン酸ビスマス、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウムなどの2種以上の金属元素からなる化合物なども好ましい。また、酸触媒としては、プロトン供与体のブレンステッド酸でもよく、電子対受容体であるルイス酸でもよく、有機酸および無機酸のいずれでもよい。具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、オクチル酸、ノナン酸、イソノナン酸、トリフルオロ酢酸およびトリクロロ酢酸などのモノカルボン酸化合物、シュウ酸、コハク酸、マレイン酸、酒石酸およびマロン酸などのジカルボン酸化合物、クエン酸およびトリカリバリル酸などのトリカルボン酸化合物、ベンゼンスルホン酸、n−ブチルベンゼンスルホン酸、n−オクチルベンゼンスルホン酸、n−ドデシルベンゼンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン酸、2,5−ジブチルベンゼンスルホン酸、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、p−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、5−アミノ−2−メチルベンゼンスルホン酸、3,5−ジアミノ−2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸、p−クロルベンゼンスルホン酸、 2,5−ジクロロベンゼンスルホン酸、p−フェノールスルホン酸、クメンスルホン酸、キシレンスルホン酸、o−クレゾールスルホン酸、m−クレゾールスルホン酸、p−クレゾールスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、1−ナフタレンスルホン酸、イソプロピルナフタレンスルホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、1,5−ナフタレンジスルホン酸、2,7−ナフタレンジスルホン酸、4,4−ビフェニルジスルホン酸、アントラキノン−2−スルホン酸、m−ベンゼンジスルホン酸、2,5−ジアミノ−1,3−ベンゼンジスルホン酸、 アニリン−2,4−ジスルホン酸、アントラキノン−1,5−ジスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸などの芳香族スルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1−プロパンスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、ペンタデシルスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、 1,2−エタンジスルホン酸、1,3−プロパンジスルホン酸、アミノメタンスルホン酸、2−アミノエタンスルホン酸などの脂肪族スルホン酸、シクロペンタンスルホン酸、シクロヘキサンスルホン酸およびカンファースルホン酸、3−シクロヘキシルアミノプロパンスルホン酸などの脂環式スルホン酸などのスルホン酸化合物、アスパラギン酸やグルタミン酸などの酸性アミノ酸、アスコルビン酸、レチノイン酸、リン酸、メタリン酸、亜リン酸、次亜リン酸、ポリリン酸、リン酸モノドデシルおよびリン酸モノオクタデシルなどのリン酸モノエステル、リン酸ジドデシルおよびリン酸ジオクタデシルなどのリン酸ジエステル、亜リン酸モノエステルおよび亜リン酸ジエステルなどのリン酸化合物、ホウ酸、塩酸、硫酸なども挙げられる。また、酸触媒としては、形状は特に限定されず、固体酸触媒および液体酸触媒のいずれでもよく、例えば、固体酸触媒としては、酸性白土、カオリナイト、ベントナイト、モンモリロナイト、タルク、ケイ酸ジルコニウムおよびゼオライトなどの天然鉱物、シリカ、アルミナ、チタニアおよびジルコニアなどの酸化物またはシリカアルミナ、シリカマグネシア、シリカボリア、アルミナボリア、シリカチタニアおよびシリカジルコニアなどの酸化物複合体、塩素化アルミナ、フッ素化アルミナ、陽イオン交換樹脂などが挙げられる。
次に、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程について説明する。
Sc=ΔHh/(ΔHl+ΔHh)×100
ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の混合の方法としては、非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸を、ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量が下記式(1)を満たすように混合を行う方法を挙げることができる。なお、混合を室温より高い温度で行う場合、混合過程の最終段階での混合物の結晶化熱量を正確に測定するために、混合物を氷水中で急冷するなどの方法によりガラス転移温度以下に急冷後測定する。
10×Ca/100(J/g)<ΔHc<50×Ca/100(J/g) (1)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリD−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g)
Ca:混合する前の全ポリ乳酸に占める非晶状態のポリ乳酸の含有率(%)
Tme<Tms’のとき、
Tms≦T≦Tme (A)
Tms<Tms’≦Tmeのとき、
Tms≦T<Tms’ (B)
Tms’<Tmsのとき、
Tms’≦T<Tm (C)
Tm :非晶状態のポリ乳酸の融点。
Tms :非晶状態のポリ乳酸の融解開始温度。
Tme :非晶状態のポリ乳酸の融解終了温度。
Tms’:結晶状態のポリ乳酸の融解開始温度。
ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の混合の方法としては、結晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸を、ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量が、下記式(2)を満たすように混合を行う方法を挙げることができる。なお、混合を室温より高い温度で行う場合、混合過程の最終段階での混合物の結晶化熱量を正確に測定するために、混合物を氷水中で急冷するなどの方法によりガラス転移温度以下に急冷後測定する。
ΔHc<5(J/g) (2)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g)
上記のポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合するには、回分法でも連続法でもよく、また、用いる装置としては、特に限定されるものではなく、例えば一軸押出機、二軸押出機、多軸押出機、プラストミル、ニーダーおよび撹拌槽型反応器などが挙げられる。
次に、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸の混合物をその融点より低い温度で固相重合する工程について説明する。
本発明の製造方法を採用することで、重量平均分子量が10万以上のポリ乳酸ブロック共重合体を得ることが好ましく、12万以上であることがさらに好ましく、14万以上であることがさらに好ましい。また、ステレオコンプレックス形成率(Sc)が50%以上のポリ乳酸ブロック共重合体を得ることが好ましく、70%以上であることがさらに好ましく、75〜100%であることがさらに好ましく、90〜100%であることが特に好ましい。
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した標準ポリメチルメタクリレート換算の重量平均分子量の値である。GPCの測定は、検出器にWATERS社示差屈折計WATERS410を用い、ポンプにWATERS社MODEL510を用い、カラムにShodex GPC HFIP−806MとShodex GPC HFIP−LGを直列に接続したものを用いて行った。測定条件は、流速0.5mL/minとし、溶媒にヘキサフルオロイソプロパノールを用い、試料濃度1mg/mLの溶液を0.1mL注入した。
融点、融解熱量、結晶化温度、結晶化熱量は、パーキンエルマー社示差走査型熱量計(DSC)により測定した。測定条件は、試料10mg、窒素雰囲気下中、昇温速度20℃/分である。
ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(ΔHc)は、下記式(5)から算出した。
ΔHc=ΔHc’−ΔHh (5)
但し、示差走査型熱量計(DSC)により求められる190℃以上250未満に現れるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく熱量をΔHh、混合過程の最終段階で混合物をガラス転移温度以下に急冷後測定した混合物の昇温時の結晶化に基づく熱量をΔHc’とする。
ステレオコンプレックス形成率(Sc)は、下記式(6)から算出した。
Sc=ΔHh/(ΔHl+ΔHh)×100 (6)
但し、示差走査型熱量計(DSC)の昇温時に150℃以上190℃未満に現れるポリ−L−乳酸単独結晶およびポリ−D−乳酸単独結晶の結晶融解に基づく熱量をΔHl、190℃以上250未満に現れるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく熱量をΔHhとする。
ステレオコンプレックス形成率(Sc)は、下記式(6)から算出した。
Sc=ΔHh/(ΔHl+ΔHh)×100 (6)
但し、示差走査型熱量計(DSC)の第2昇温時に150℃以上190℃未満に現れるポリ−L−乳酸単独結晶およびポリ−D−乳酸単独結晶の結晶融解に基づく熱量をΔHl、190℃以上250未満に現れるステレオコンプレックス結晶の結晶融解に基づく熱量をΔHhとする。
レーザー回折散乱式流度分布測定法で平均粒子径を測定した。
撹拌装置のついた反応容器中に、L−乳酸50部を入れ、温度を120℃にした後、減圧して水を除去した。その後、窒素雰囲気下で常圧にし、酢酸錫(II)0.05部を加えた後、13Paになるまで徐々に減圧しながら温度を170℃とし、7時間重合反応させた後、得られたポリマーを氷水中に吐出し、L−乳酸単位からなる非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)を得た。PL01の重量平均分子量は1.8万であり、ガラス転移温度は55℃、融解開始温度は121℃、融点は152℃、融解終了温度は164℃であり、昇温時の結晶化熱量と融解熱量は等しかった。
撹拌装置のついた反応容器中に、D−乳酸50部を入れ、温度を120℃にした後、減圧して水を除去した。その後、窒素雰囲気下で常圧にし、酢酸錫(II)0.05部を加えた後、13Paになるまで徐々に減圧しながら温度を170℃とし、7時間重合反応させた後、得られたポリマーを氷水中に吐出し、D−乳酸単位からなる非晶状態のポリ−D−乳酸(PD01)を得た。PD01の重量平均分子量は1.7万であり、ガラス転移温度は56℃、融解開始温度は118℃、融点は154℃、融解終了温度は167℃であり、昇温時の結晶化熱量と融解熱量は等しかった。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
減圧装置付きの撹拌槽型反応器に非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)25部を入れ、温度160℃で溶融させた後、平均粒径が0.35mmである結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)25部の粉体を添加し、減圧下、1分間混合した後、氷水中で急冷することにより、混合物を得た。
(1)より得た混合物を真空乾燥機に入れ、圧力条件を13.3Paとし、138℃で4時間固相重合を行い、さらに温度を148℃に昇温して4時間、158℃に昇温して10時間固相重合してポリマーを得た。得られたポリマーを240℃で5分間プレスすることにより、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)35部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)15部とする以外は、実施例1(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)40部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)10部とする以外は、実施例1(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)45部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)5部とする以外は、実施例1(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
撹拌槽型反応器中で平均粒径が0.35mmである非晶状態のポリ−L−乳酸25部(PL01)の粉体と、平均粒径が0.35mmである結晶状態のポリ−D−乳酸25部(cPD01)の粉体を均一に分散後、打錠機を用いて、圧縮圧力10MPaで1分間圧縮成形することにより、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
非晶状態のポリ−L−乳酸(PL01)35部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)15部とする以外は、実施例5(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
用いるポリ−L−乳酸を結晶状態のポリ−L−乳酸(cPL01)に変更する以外は実施例5(1)と同様に行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
結晶状態のポリ−L−乳酸(cPL01)35部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)15部とする以外は、実施例5(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
単軸押出機中で結晶状態のポリ−L−乳酸25部(cPL01)と結晶状態のポリ−D−乳酸25部(cPD01)を温度110℃、1分間混合後、氷水中で急冷することにより、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
結晶状態のポリ−L−乳酸(cPL01)35部、結晶状態のポリ−D−乳酸(cPD01)15部とする以外は、実施例9(1)と同様に混合を行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様にしてポリマー並びにフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
混合する時間を3分に変更する以外は実施例1(1)と同様に行い、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
単軸押出機中で非晶状態のポリ−L−乳酸25部(PL01)と非晶状態のポリ−D−乳酸25部(PD01)を温度220℃で混合後、氷水中で急冷することにより、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
(1)ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸を混合する工程
2軸押出機中で結晶状態のポリ−L−乳酸25部(cPL01)と結晶状態のポリ−D−乳酸25部(cPD01)を温度155℃で混合後、氷水中で急冷することにより、混合物を得た。
実施例1(2)と同様に行い、ポリマー、厚み約0.1mmのフィルムを得た。
Claims (10)
- 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸を混合して、ポリ乳酸中の全結晶におけるステレオコンプレックス結晶の占める割合であるステレオコンプレックス形成率(Sc)が30%以下、重量平均分子量が1.8万以下、かつ結晶化に基づく結晶化熱量ΔHc(J/g)が下記式(1)を満たす混合物とし、当該混合物を固相重合することを特徴とするポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
10×Ca/100(J/g)<ΔHc<50×Ca/100(J/g) (1)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g)
Ca:全ポリ乳酸に占める非晶状態のポリ乳酸の含有率(%) - 結晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸を混合して、ポリ乳酸中の全結晶におけるステレオコンプレックス結晶の占める割合であるステレオコンプレックス形成率(Sc)が30%以下、重量平均分子量が1.8万以下、かつ結晶化に基づく結晶化熱量ΔHc(J/g)が下記式(2)を満たす混合物とし、当該混合物を固相重合することを特徴とするポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
ΔHc<5(J/g) (2)
ΔHc:ポリ−L−乳酸単独およびポリ−D−乳酸単独の結晶化に基づく結晶化熱量(J/g) - 混合物のステレオコンプレックス形成率(Sc)が15%以下、5%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸との混合比が70:30〜30:70であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸を、下記式(A)(B)(C)で表されるいずれかの温度範囲Tで混合することを特徴とする請求項1、3〜4のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
Tme<Tms’のとき、
Tms≦T≦Tme (A)
Tms<Tms’≦Tmeのとき、
Tms≦T<Tms’ (B)
Tms’<Tmsのとき、
Tms’≦T<Tm (C)
Tm :非晶状態のポリ乳酸の融点。
Tms :非晶状態のポリ乳酸の融解開始温度。
Tme :非晶状態のポリ乳酸の融解終了温度。
Tms’:結晶状態のポリ乳酸の融解開始温度 - 非晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合、または、非晶状態のポリ−D−乳酸と結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体を混合することを特徴とする請求項1、3〜5のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- 非晶状態のポリ−L−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合、または、非晶状態のポリ−D−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体を混合することを特徴とする請求項1、3〜5のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- 結晶状態のポリ−L−乳酸と結晶状態のポリ−D−乳酸を80℃以上140℃以下で混合することを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- 結晶状態のポリ−L−乳酸の粉体と結晶状態のポリ−D−乳酸の粉体を混合することを特徴とする請求項2〜4、8のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
- 得られるポリ乳酸ブロック共重合体の重量平均分子量が10万以上であり、ステレオコンプレックス形成率(Sc)が75〜100%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のポリ乳酸ブロック共重合体の製造方法。
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