JP5728521B2 - 車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、前のフロアパネルと後のトランクフロアとの間にリヤフロアバルクヘッドを有している車体の、改良された技術に関する。
車両のなかには、車体後部の空間をリヤフロアバルクヘッドによって仕切る車種がある。このような車両の車体は、例えば特許文献1〜2によって知られている。
特許文献1で知られている車体は、前の車室と後の荷室との間が、リヤフロアバルクヘッドによって仕切られている。詳しく述べると、該車体は、フロアパネルの車体前後方向の途中から起立した、縦板状のリヤフロアバルクヘッドを有する。該リヤフロアバルクヘッドの上端は、後方へ延びてパーセルシェルフの役割を果たす。該リヤフロアバルクヘッドの上端のコーナには、L字状断面の補強材が接合されている。この結果、上端のコーナには、車幅方向に細長い閉断面状の補強部分が形成される。
しかし、リヤフロアバルクヘッドの上端部の剛性は高まるものの、該リヤフロアバルクヘッド周りの車体全体の剛性を高めるには、改良の余地がある。特に、該リヤフロアバルクヘッドの全高が大きい車種の場合には、このままでは該リヤフロアバルクヘッドの剛性の向上を図ることは、困難である。
一方、特許文献2で知られている車体は、フロアパネルの車体前後方向の途中の上に、クロスメンバを有する。該クロスメンバは、車幅方向に延びることにより、フロアパネルを前半部と後半部とに仕切ることになる。該クロスメンバの下端は、フロアパネルの上面に重ねられ且つ接合されている。該クロスメンバの上端部は、補強部材によって補強されている。しかし、特許文献2では、クロスメンバの上端部を補強するだけであるから、該クロスメンバを含む車体の剛性を、より高めるには、更なる改良の余地がある。
実開平2−45884号号公報 特許第4407713号公報
本発明は、リヤフロアバルクヘッド、及び該リヤフロアバルクヘッド周りの車体全体の剛性を、より高めることができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明によれば、フロアパネルと、該フロアパネルの後端から起立したリヤフロアバルクヘッドと、該リヤフロアバルクヘッドの上端から後方へ延びたトランクフロアと、前記フロアパネルの車幅中央に位置して車体前後方向に延びたセンタトンネルとを有した車体構造において、前記センタトンネルの後端部は、前記リヤフロアバルクヘッドに接合され、該リヤフロアバルクヘッドには、車幅方向に延びたパイプ材からなるバルクヘッド補強部材が配置され、該バルクヘッド補強部材の車幅方向両端部は、前記リヤフロアバルクヘッドに結合され、該バルクヘッド補強部材の車幅中央部は、前記センタトンネルに結合されていることを特徴とする車体構造が提供される。
さらに、請求項1に係る発明によれば、前記リヤフロアバルクヘッドと前記センタトンネルの後端部との接合部分を補強するための接合部補強部材を、更に有し、前記センタトンネルに対する前記バルクヘッド補強部材の車幅中央部の結合構造は、該車幅中央部と前記センタトンネルとの間に接合部補強部材を介在した構成であり、該接合部補強部材は、車体側方から見て、上面の天板が前下がりとなる、略三角形状に形成され、該天板の下部には、車幅方向にわたって窪んだ天板側凹部が形成され、前記バルクヘッド補強部材の車幅中央部は、前記天板側凹部に位置し、バンドによって前記天板に結合されている。
請求項2に記載のごとく、好ましくは、前記リヤフロアバルクヘッドのなかの、少なくとも前記バルクヘッド補強部材の車幅方向両端部が結合される部分は、車幅方向にわたって窪んでいる。
請求項3に記載のごとく、好ましくは、前記リヤフロアバルクヘッドは、車幅方向に延びたクロスメンバを含んでおり、前記リヤフロアバルクヘッドに対する前記バルクヘッド補強部材の結合部分は、前記クロスメンバの部位に位置している。
請求項1に係る発明では、センタトンネルの後端部は、フロアパネルの後端から起立したリヤフロアバルクヘッドに接合されている。車幅方向に延びたパイプ材からなるバルクヘッド補強部材は、両端部を該リヤフロアバルクヘッドに結合されるとともに、車幅中央部をセンタトンネルに接合されている。つまり、センタトンネルは、後端部をリヤフロアバルクヘッドに直接に接合される他に、バルクヘッド補強部材によってリヤフロアバルクヘッドの車幅方向両側に結合されている。リヤフロアバルクヘッドの車幅方向両側は、バルクヘッド補強部材を介し、車幅中央部のセンタトンネルによって支えられる。
従って、リヤフロアバルクヘッドは、全高が大きく広い面積を有している場合であっても、車体前後方向の曲げ剛性、上下方向の曲げ剛性、及びねじれ剛性が高まる。しかも、センタトンネルとリヤフロアバルクヘッドの車幅方向両側との、3点をバルクヘッド補強部材によって結合しているので、該リヤフロアバルクヘッド周りの車体全体の剛性を、より高めることができる。
さらに、請求項1に係る発明では、リヤフロアバルクヘッドとセンタトンネルの後端部との接合部分は、接合部補強部材によって補強されている。つまり、センタトンネルの後端部がリヤフロアバルクヘッドに直接に接合された他に、この接合部分を接合部補強部材によって補強されている。このため、リヤフロアバルクヘッドとセンタトンネルの後端部とを、より一層強固に接合することができる。しかも、バルクヘッド補強部材の車幅中央部が、接合部補強部材を介してセンタトンネルに接合されている。従って、センタトンネルは、接合部補強部材及びバルクヘッド補強部材を介して、リヤフロアバルクヘッドの車幅方向両側を、より一層十分に支えることができる。この結果、リヤフロアバルクヘッドの剛性及び車体全体の剛性を、一層高めることができる。
さらに、請求項1に係る発明では、リヤフロアバルクヘッドと前記センタトンネルの後端部との接合部分を補強するための接合部補強部材を、更に有する。センタトンネルに対するバルクヘッド補強部材の車幅中央部の結合構造は、該車幅中央部とセンタトンネルとの間に接合部補強部材を介在した構成である。該接合部補強部材は、車体側方から見て、上面の天板が前下がりとなる、略三角形状に形成されている。該天板の下部には、車幅方向にわたって窪んだ天板側凹部が形成されている。バルクヘッド補強部材の車幅中央部は、天板側凹部に位置し、バンドによって前記天板に結合されている。
請求項2に係る発明では、リヤフロアバルクヘッドのなかの、少なくともバルクヘッド補強部材の車幅方向両端部が結合される部分は、車幅方向にわたって窪んでいる。リヤフロアバルクヘッドは、車幅方向にわたって窪みが設けられることによって、剛性が高まる。しかも、リヤフロアバルクヘッドに対してバルクヘッド補強部材を強固に結合することができる。
請求項3に係る発明では、リヤフロアバルクヘッドは、車幅方向に延びたクロスメンバを含む。リヤフロアバルクヘッドに対するバルクヘッド補強部材の結合部分は、クロスメンバの部位に位置している。リヤフロアバルクヘッドのなかの、クロスメンバを有している部分は剛性が高い。剛性が高い部分にバルクヘッド補強部材を結合することによって、リヤフロアバルクヘッドを十分に支えることができる。この結果、リヤフロアバルクヘッドの剛性及び車体全体の剛性を、一層高めることができる。
本発明に係る車体の後半部を車室内から見た斜視図である。 図1に示された接合部補強部材及びバルクヘッド補強部材を外した車体の斜視図である。 図1の3−3に沿った断面周りの斜視図である。 図3の矢視線4方向の断面図である。 図1の5−5に沿った断面周りの斜視図である。 図5の矢視線6方向の断面図である。 図3に示された接合部補強部材及びバルクヘッド補強部材の斜視図である。 図7に示された接合部補強部材及びバルクヘッド補強部材を後下方から見た斜視図である。 図1に示されたセンタトンネルの後端部及びリヤフロアバルクヘッドの上に後部シートが配置された構成の平面図である。
本発明を実施するための形態を添付図に基づいて以下に説明する。
実施例に係る車体後部構造について図面に基づき説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は運転者から見た方向に従い、Frは前側、Rrは後側、Leは左側、Riは右側、CLは車幅中心線を示す。
図1及び図2に示されるように、乗用車等の車両10の車体11はモノコックボディから成り、車両10の車幅方向の中心を通って車両前後方向へ延びる車幅中心線CLに対し、実質的に左右対称形に形成されている。該車両10は、車室12に例えば前後に3列のシート(前部シートと中央部シートと後部シート)を備えている。
該車体11は、後半部分の下部に、左右のサイドシル21,21と、左右のリヤサイドフレーム22,22と、フロアパネル23と、センタトンネル24とを含む。
左右のサイドシル21,21は、車体11の前後方向中央部に且つ車幅方向両側に位置して、車体前後方向へ延びている。左右のリヤサイドフレーム22,22は、該左右のサイドシル21,21の後端から後方へ延びている。つまり、左右のリヤサイドフレーム22,22は、車体11の後部の車幅方向両側に位置して、車体前後方向へ延びている。
フロアパネル23は、左右のサイドシル21,21間に張られており、車室12の下面を形成している。センタトンネル24は、フロアパネル23の車幅中央に位置して車体前後方向に延びており、車体前方から見て略逆U字状に形成されている。該センタトンネル24は、フロアパネル23と一体に形成された構成、又は別部材によって形成される部材をフロアパネル23に接合した構成である。
図3及び図4も参照しつつ説明すると、さらに車体11は、フロアパネル23の後端から起立したリヤフロアバルクヘッド25と、該リヤフロアバルクヘッドの上端から後方へ延びたトランクフロア26とを含む。該トランクフロア26は、左右のリヤサイドフレーム22,22間に張られており、荷室27の下面を形成している。
トランクフロア26の高さがフロアパネル23よりも高いので、高さの差(段差)の分を前後に塞ぐために、該リヤフロアバルクヘッド25(隔壁25)を有している。該リヤフロアバルクヘッド25は、フロアパネル23に対して概ね直角な縦板状に形成されており、左右のサイドシル21,21の後端部間、又は左右のリヤサイドフレーム22,22の前端部間に張られている。
リヤフロアバルクヘッド25には、下部フランジ31と上部フランジ32とが形成されている。該下部フランジ31は、リヤフロアバルクヘッド25の下端から車体前方へ延びており、フロアパネル23の後端部(図3参照)に接合されている。該上部フランジ32は、リヤフロアバルクヘッド25の上端から車体後方へ延びており、トランクフロア26の前端部に接合されている。
リヤフロアバルクヘッド25は、車幅方向に延びたクロスメンバ41を含む。該クロスメンバ41は、リヤフロアバルクヘッド25の上端部に位置し、左右のサイドシル21,21の後端部間、又は左右のリヤサイドフレーム22,22の前端部間に掛け渡され且つ接合されている。
該クロスメンバ41は、リヤフロアバルクヘッド25の上端部と、該上端部の後面に位置した略逆L字状のスチフナ42との組み合わせ構造により、車体11を側方から見て略矩形状の閉断面に形成されたものである。つまり、該クロスメンバ41は、リヤフロアバルクヘッド25の後面25aと上部フランジ32と、逆L字状のスチフナ42との組み合わせ構造である。
図3、図5及び図6に示されるように、該リヤフロアバルクヘッド25には、前記センタトンネル24の後端部24aが接合されている。より詳しく述べると、該後端部24aの高さ(上端面の高さ)は、クロスメンバ41よりも低い。つまり、該後端部24aはリヤフロアバルクヘッド25の上端よりも低い。
リヤフロアバルクヘッド25の下部フランジ31は、車幅中央部分がセンタトンネル24の断面形状に合わせた形状であって、車体前方から見て略逆U字状に形成されている。該下部フランジ31に対して、センタトンネル24の後端部24aは嵌合され且つ接合されている。この結果、センタトンネル24の後端部24aは、リヤフロアバルクヘッド25の前面25bに接合される。センタトンネル24の後端部24aとリヤフロアバルクヘッド25との、接合した部分34のことを、「接合部分34」という。
該接合部分34は、接合部補強部材50によって補強されている。図7及び図8も参照しつつ説明すると、該接合部補強部材50は、センタトンネル24の後端部24aの上部と、リヤフロアバルクヘッド25の上端部の前部とを接合する部材であって、車体側方から見て略三角形状に形成されている。該接合部補強部材50は、車体後方から見て略逆U字状断面に形成された、板材の折り曲げ成形品である。
より詳しく述べると、該接合部補強部材50は、縦板状の左右の側板51,51と、該左右の側板51,51の上端間を繋いでいる平板状の天板52と、該天板52の下端から前方へ延びた下フランジ53と、該天板52の上端から後方へ延びた上フランジ54と、該左右の側板51,51の後端から車幅方向の外方へ延びた左右の側フランジ55,55とからなる。
このような構成の該接合部補強部材50は、センタトンネル24の後端部24aに上から被せられている。そして、該後端部24aに左右の側板51,51と下フランジ53とが接合されるとともに、リヤフロアバルクヘッド25の上端部に上フランジ54と左右の側フランジ55,55とが接合されている。この結果、該接合部補強部材50は、センタトンネル24の後端部24aの上部と、リヤフロアバルクヘッド25の上端部の前部とを接合することによって、前記接合部分34を補強する。
図2、図5及び図6に示されるように、該リヤフロアバルクヘッド25の前面25bの上端部には、凹部35が形成されている。該凹部35のことを「バルクヘッド側凹部35」という。該バルクヘッド側凹部35は、クロスメンバ41の部分に位置し、車幅方向に細長く窪んでおり、車体側方から見て略半円状断面(図6参照)に形成されたビードである。
図3に示されるように、センタトンネル24の後端部24aとリヤフロアバルクヘッド25とは、バルクヘッド補強部材60によって補強されている。該リヤフロアバルクヘッド25の上端部には、車幅方向に延びたバルクヘッド補強部材60が配置されている。
図3及び図7に示されるように、該バルクヘッド補強部材60は、車幅方向に延びたパイプからなる部材であって、車体前方から見た全体形状が概ねクランク状に形成されている。つまり、該バルクヘッド補強部材60は、正面視略U字状の車幅中央部61と、該車幅中央部61の左右の上端から車幅方向外方へ水平に延びた左右の車幅方向両端部62,62とからなる、パイプの折り曲げ成形品である。
該バルクヘッド補強部材60の少なくとも車幅方向両端部62,62は、リヤフロアバルクヘッド25に結合されている。前記バルクヘッド側凹部35(図4参照)は、リヤフロアバルクヘッド25のなかの、バルクヘッド補強部材60を結合する部分である。このように、リヤフロアバルクヘッド25のなかの、少なくともバルクヘッド補強部材60の車幅方向両端部62,62が結合される部分は、車幅方向にわたって窪んでいる(バルクヘッド側凹部35が形成されている)。
より詳しく述べると、バルクヘッド補強部材60の車幅方向両端部62,62は、バルクヘッド側凹部35に位置し、金属製の略ハット状断面の左右のバンド63,63により、リヤフロアバルクヘッド25の前面に結合されている。該リヤフロアバルクヘッド25に対する左右のバンド63,63の接合構造は、例えばスポット溶接である。
一方、該バルクヘッド補強部材60の車幅中央部61は、センタトンネル24に結合されている。センタトンネル24に対するバルクヘッド補強部材60の車幅中央部61の結合構造は、該車幅中央部61とセンタトンネル24との間に接合部補強部材50を介在した構成である。
より詳しく述べると、接合部補強部材50の天板52の下部は、車幅方向にわたって窪んでいる(図6に示された凹部52aが形成されている)。該凹部52aのことを「天板側凹部52a」という。バルクヘッド補強部材60の車幅中央部61は、天板側凹部52aに位置し、金属製の略ハット状断面の左右のバンド65,65により、接合部補強部材50の天板52に結合されている。該天板52に対する左右のバンド65,65の接合構造は、例えばスポット溶接である。
図9に示されるように、リヤフロアバルクヘッド25の上には後部シート70が位置して車体11に取り付けられている。より詳しく述べると、センタトンネル24の後端部24aとリヤフロアバルクヘッド25との接合部分34、接合部補強部材50及びバルクヘッド補強部材60は、後部シート70によって上から覆われている。このため、接合部分34と接合部補強部材50とバルクヘッド補強部材60は、乗員から視認されにくい。従って、車室12内の外観性が優れている。
上記構成をまとめると、次のとおりである。
図1及び図2に示されるように、センタトンネル24の後端部24aは、フロアパネル23の後端から起立したリヤフロアバルクヘッド25に接合されている。車幅方向に延びたバルクヘッド補強部材60は、両端部25c,25cを該リヤフロアバルクヘッド25に結合されるとともに、車幅中央部61をセンタトンネル24に接合されている。
ここで、両端部25c,25cは、センタトンネル24とリヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両端との間の部分のことである。リヤフロアバルクヘッド25自体と、該リヤフロアバルクヘッド25周りの車体11全体の、両方の剛性を高める上で、該両端部25c,25cの位置は、センタトンネル24とリヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両端との間の、中間又はその近傍であることが、より好ましい。
このように、センタトンネル24は、後端部24aをリヤフロアバルクヘッド25に直接に接合される他に、バルクヘッド補強部材60によってリヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両側に結合されている。リヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両側は、バルクヘッド補強部材60を介し、車幅中央部のセンタトンネル24によって支えられる。
従って、リヤフロアバルクヘッド25は、全高が大きく広い面積を有している場合であっても、車体前後方向の曲げ剛性、上下方向の曲げ剛性、及びねじれ剛性が高まる。しかも、センタトンネル24とリヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両側との、3点をバルクヘッド補強部材60によって結合しているので、該リヤフロアバルクヘッド25周りの車体11全体の剛性を、より高めることができる。
さらには、リヤフロアバルクヘッド25とセンタトンネル24の後端部24aとの接合部分34は、接合部補強部材50によって補強されている。つまり、センタトンネル24の後端部24aがリヤフロアバルクヘッド25に直接に接合された他に、この接合部分34を接合部補強部材50によって補強されている。このため、リヤフロアバルクヘッド25とセンタトンネル24の後端部24aとを、より一層強固に接合することができる。しかも、バルクヘッド補強部材60の車幅中央部61が、接合部補強部材50を介してセンタトンネル24に接合されている。従って、センタトンネル24は、接合部補強部材50及びバルクヘッド補強部材60を介して、リヤフロアバルクヘッド25の車幅方向両側を、より一層十分に支えることができる。この結果、リヤフロアバルクヘッド25の剛性及び車体11全体の剛性を、一層高めることができる。
さらにはリヤフロアバルクヘッド25のなかの、少なくともバルクヘッド補強部材60の車幅方向両端部62,62が結合される部分は、車幅方向にわたって窪んでいる(バルクヘッド側凹部35が形成されている)。リヤフロアバルクヘッド25は、車幅方向にわたって窪みが設けられることによって、剛性が高まる。しかも、リヤフロアバルクヘッド25に対してバルクヘッド補強部材60を強固に結合することができる。
さらには、図4に示されるように、リヤフロアバルクヘッド25は、車幅方向に延びたクロスメンバ41を含む。リヤフロアバルクヘッド25に対するバルクヘッド補強部材60の結合部分は、クロスメンバ41の部位に位置している。リヤフロアバルクヘッド25のなかの、クロスメンバ41を有している部分は剛性が高い。剛性が高い部分にバルクヘッド補強部材60を結合することによって、リヤフロアバルクヘッド25を十分に支えることができる。この結果、リヤフロアバルクヘッド25の剛性及び車体11全体の剛性を、一層高めることができる。
本発明の車体後部構造は、前のフロアパネル23と後のトランクフロア26との間にリヤフロアバルクヘッド25を有している車体11に採用するのに好適である。
10…車両、11…車体、23…フロアパネル、25…リヤフロアバルクヘッド、26…トランクフロア、24…センタトンネル、24a…後端部、34…リヤフロアバルクヘッドとセンタトンネルの後端部との接合部分、41…クロスメンバ、50…接合部補強部材、52a…バルクヘッド補強部材の車幅方向両端部が結合される部分(天板側凹部)、60…バルクヘッド補強部材、61…車幅方向両端部、62…車幅中央部。

Claims (3)

  1. フロアパネルと、該フロアパネルの後端から起立したリヤフロアバルクヘッドと、該リヤフロアバルクヘッドの上端から後方へ延びたトランクフロアと、前記フロアパネルの車幅中央に位置して車体前後方向に延びたセンタトンネルとを有した車体構造において、
    前記センタトンネルの後端部は、前記リヤフロアバルクヘッドに接合され、
    該リヤフロアバルクヘッドには、車幅方向に延びたパイプ材からなるバルクヘッド補強部材が配置され、
    該バルクヘッド補強部材の車幅方向両端部は、前記リヤフロアバルクヘッドに結合され、
    該バルクヘッド補強部材の車幅中央部は、前記センタトンネルに結合され
    前記リヤフロアバルクヘッドと前記センタトンネルの後端部との接合部分を補強するための接合部補強部材を、更に有し、
    前記センタトンネルに対する前記バルクヘッド補強部材の車幅中央部の結合構造は、該車幅中央部と前記センタトンネルとの間に接合部補強部材を介在した構成であり、
    該接合部補強部材は、車体側方から見て、上面の天板が前下がりとなる、略三角形状に形成され、
    該天板の下部には、車幅方向にわたって窪んだ天板側凹部が形成され、
    前記バルクヘッド補強部材の車幅中央部は、前記天板側凹部に位置し、バンドによって前記天板に結合されていることを特徴とする車体構造。
  2. 前記リヤフロアバルクヘッドのなかの、少なくとも前記バルクヘッド補強部材の車幅方向両端部が結合される部分は、車幅方向にわたって窪んでいることを特徴とする請求項1記載の車体構造。
  3. 前記リヤフロアバルクヘッドは、車幅方向に延びたクロスメンバを含んでおり、
    前記リヤフロアバルクヘッドに対する前記バルクヘッド補強部材の結合部分は、前記クロスメンバの部位に位置していることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の車体構造。
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