JP5727173B2 - 皮膚貼付材および皮膚貼付用テープ材 - Google Patents
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Description
しかし、皮膚貼付材に用いられる基材として薄いフィルムを使用した場合には、基材自体に腰が無いため、例えば老人や子供、あるいは怪我をした人などの手先の不自由な人がテーピングを行う際に、適切に貼付することが難しい場合があった。
また、皮膚貼付材に用いられる基材の収縮力(キックバック)があまりにも大きすぎると、このような基材を使用した皮膚貼付材を対象部位へ貼付した場合には対象部位に過大な負荷がかかり、かえって対象部位を悪化させてしまうという問題があった。
さらに、皮膚貼付材のハンドカット性を向上するために、従来より、鋭角を有する形状からなる貫通孔を設けた皮膚貼付材が提案されているが、このような皮膚貼付材を引っ張りながら対象部位へ貼付すると、貫通孔の箇所から簡単に皮膚貼付材が破断し、適切なテーピングを行うことができない場合があった。
そして、皮膚貼付材を貼付する際には、皮膚面に貼付するだけでなく、皮膚貼付材の基材背面上に重ね貼りして、より強固に固定する場合があるので、皮膚面に対する粘着力だけでなく、皮膚貼付材の基材背面における粘着力の向上も望まれている。
また、本発明に用いられる基材として、ポリウレタン製布帛という伸縮性を有する基材を採用しているので、細孔を有する皮膚貼付材を引っ張りながら皮膚面に貼付しても、伸縮性を有する本発明の基材によって細孔部に加わる引張応力が分散され、皮膚貼付材の破断を防止することができる。さらに、本発明に用いられる基材の粘着剤層形成面の他面を印刷することによって、皮膚貼付材の基材背面に重ね貼りして固定する際にも優れた粘着性を発揮するものである。また、皮膚貼付材に形成する細孔によって基材背面に凹凸が形成されることから、皮膚貼付材の基材背面に重ね貼りする際の自背面への粘着性をさらに向上させる効果もある。
また、上記ポリウレタン製布帛は、スパンボンド法、メルトブロー法などの公知の製造方法によって作製される。
皮膚貼付材に形成する細孔の大きさは、皮膚貼付材の引張方向における孔径XMDおよび幅方向における孔径XTDで設定され、孔径XMDおよび孔径XTDは、好ましくはそれぞれ0.1mm≦XMD≦1mm、0.1mm≦XTD≦1mmの範囲であり、さらに好ましくはそれぞれ0.2mm≦XMD≦0.5mm、0.2mm≦XTD≦0.5mmの範囲である。細孔の孔径XMDおよびXTDが0.1mm未満では、基材の収縮力(キックバック)が大きいため、対象部位に過大な負荷がかかり、対象部位を悪化させる恐れがある。一方、細孔の孔径XMDおよびXTDが1mmを超えると、細孔を介して外部から簡単に水が進入する場合があるため、場合によっては貼付中に剥がれが発生してしまう恐れがある。
なお、本発明における引張方向とは皮膚貼付材を貼付する際に引っ張る方向を指し、幅方向とは引張方向に対して直交する方向のことである。
なお、本発明における円形状とは、真円形状および楕円形状を含む形状のことである。
つまり、皮膚貼付材に形成する細孔の孔径や隣接する細孔同士の中心点間距離を上記のように調整することにより、本発明に用いられる基材の収縮力(キックバック)を適切に制御することができ、所望の物性を有する皮膚貼付材を得ることができる。
加圧ロールとしては、表面が平滑なステンレスロール、芯金上にシリコーンゴムを被覆した表面が平滑なゴムロール等を用いることができる。
本発明における細孔は、基材に粘着剤層を形成した後に上記方法を用いて基材と粘着剤層とを貫通する細孔を形成させる。基材と粘着剤層とを貫通する細孔を設けることによって、皮膚貼付材の透湿性が向上し、貼付中の皮膚面の蒸れを軽減させ、皮膚のカブレや発赤などの皮膚刺激の発生を抑える効果を発揮する。
本発明の皮膚貼付材を構成する粘着剤層の厚みとしては、使用部位や粘着剤種によって適宜決定することができるが、好ましくは20〜200μmであり、より好ましくは40〜80μmである。粘着剤層の厚みが20μm未満だと皮膚面の粘着力不足により貼付中に皮膚貼付材が剥がれる恐れがある。一方、粘着剤層の厚みが200μmを超えると皮膚貼付材の端部から粘着剤がはみ出して糊汚れが生じる可能性がある。
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌装置を備えた反応容器内に、蒸留水94重量部、乳化剤0.88重量部、アクリル酸2−エチルヘキシル93重量部、アクリル酸2重量部、メタクリル酸メチル10重量部、連鎖移動剤0.05重量部、重合開始剤0.1重量部の配合にて、重合温度70℃で乳化モノマー逐次添加法により約4.5時間反応させ、その後86℃で2時間熟成させることにより反応を完結させ、水分散型の共重合体組成物を得た。
なお、基材の50%モジュラス、引張強度および伸びは、後述する実験例3、4に記載の方法によって測定した。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に引張方向における孔径0.4mm、幅方向における孔径0.3mm、隣接する細孔同士の引張方向における中心点間距離1mmになるよう楕円形状の細孔を形成した以外は実施例1と同様にして、図2に示す本発明の皮膚貼付材を得た。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に引張方向における孔径0.2mm、幅方向における孔径0.2mm、隣接する細孔同士の引張方向における中心点間距離3mmになるよう正八角形状の細孔を形成した以外は実施例1と同様にして、図3に示す本発明の皮膚貼付材を得た。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に引張方向における孔径0.2mm、幅方向における孔径0.8mm、隣接する細孔同士の引張方向における中心点間距離2mmになるよう楕円形状の細孔を形成し、基材の粘着剤未形成面を印刷しなかった以外は実施例1と同様にして、本発明の皮膚貼付材を得た。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に引張方向における孔径1.2mm、幅方向における孔径0.5mm、隣接する細孔同士の引張方向における中心点間距離2mmになるよう楕円形状の細孔を形成した以外は実施例1と同様にして、図2に示す本発明の皮膚貼付材を得た。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に引張方向における孔径0.08mm、幅方向における孔径0.08mm、隣接する細孔同士の引張方向における中心点間距離2mmになるよう真円形状の細孔を形成した以外は実施例1と同様にして、図1に示す本発明の皮膚貼付材を得た。
実施例1において、基材としてエーテル系ウレタン樹脂からなるポリウレタンフィルム(厚み:25μm、50%モジュラス:0.9N/25mm幅、引張強度:21N/25mm幅、伸び:750%)を用いた以外は実施例1と同様にして、皮膚貼付材を得た。
実施例1において、基材としてポリプロピレン不織布(坪量:40g/m2、50%モジュラス:20N/25mm幅、引張強度:36N/25mm幅、伸び:140%)を用い、基材の粘着剤形成面の反対面を印刷しなかった以外は実施例1と同様にして、皮膚貼付材を得た。
実施例1において、粘着剤層を有する基材に細孔を形成せず、さらに基材の粘着剤形成面の反対面を印刷しなかった以外は実施例1と同様にして、細孔と印刷の無い皮膚貼付材を得た。
皮膚貼付材を健常ボランティアのひじ関節に貼付した際のテーピングのし易さ、皮膚貼付材の破れ、および対象部位の固定具合を目視で判定した。テーピングのし易さの判定は皮膚貼付材同士がくっつくことなく適切に貼付できた場合を〇とし、それ以外を×とした。破れの判定は、皮膚貼付材に破れが全く生じなかった場合を〇、一部破れが生じたが使用できた場合を△、破れが生じて使用できなかった場合を×とした。固定具合の判定は皮膚貼付材によってひじ関節を適切に固定できた場合を〇とし、それ以外を×とした。
皮膚貼付材を健常ボランティアのひじ関節に貼付し、貼付した皮膚貼付材の背面に重ねるようにさらに皮膚貼付材を貼付し、12時間経過後の皮膚面および皮膚貼付材の背面の接着状態を目視によって判定した。判定は接着面積が80%超える場合を〇、40〜80%の場合を△、40%未満の場合を×とした。
25mm幅、長さ150mmに裁断した基材に、50mmの長さ地点に標線を入れた(チャック間50mm)。この基材を引張速度300mm/分で引っ張り、基材を50%引っ張った時の引張応力(N/25mm幅)を測定した。
25mm幅、長さ150mmに裁断した基材に、50mmの長さ地点に標線を入れた(チャック間50mm)。この基材を引張速度300mm/分で引っ張り、その際、破断時の最大応力を引張強度(N/25mm幅)とし、さらに、破断時の伸びを下式により算出した。
伸び(%)={(破断時の標線の長さ(mm)−50mm)/50mm}×100
2 細孔
Claims (3)
- 基材の片面に粘着剤層、剥離ライナーがこの順に積層されてなる皮膚貼付材であって、前記基材がポリウレタン製布帛であり、
前記ポリウレタン製布帛の坪量が50〜200g/m2で、且つ前記ポリウレタン製布帛の50%モジュラスが1〜8N/25mm幅であり、
前記基材および粘着剤層を貫通する細孔が皮膚貼付材の引張方向および/または幅方向に一定間隔にて複数形成されており、
前記細孔の孔径において、皮膚貼付材の引張方向および幅方向の孔径をそれぞれX MD mm、X TD mmとするとき、前記細孔の形状が式(1)〜(3)を全て満足する円形状、または全ての角が全て鈍角からなる多角形状であり、
皮膚貼付材の引張方向において、隣接する前記細孔同士の中心点間距離をL MD mmとするとき、2≦L MD /X MD ≦20、を満足するように前記細孔が形成されている
ことを特徴とする皮膚貼付材。
- 前記基材の粘着剤層形成面の他面が印刷されている請求項1に記載の皮膚貼付材。
- 請求項1又は2に記載の皮膚貼付材をロール状に巻回してなる皮膚貼付用テープ材。
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