JP5726791B2 - 工具ホルダおよび旋盤装置 - Google Patents

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Description

本発明は、旋盤装置の工具台におけるスライダに取り付け可能に構成された工具ホルダ、およびそのような工具ホルダが取り付けられた工具台を備えて構成された旋盤装置に関するものである。
例えば、特開平8−192302号公報には、6つのワーク保持用主軸(以下、単に「主軸」ともいう)を有するスピンドルキャリアと、4台のカム式工具台と、2台のNC式工具台とを備えて構成された多軸旋盤が開示されている。また、各カム式工具台は、カム軸の回動に伴ってスライド動作させられるクロススライドと、工具を保持可能に構成されてクロススライドに取り付けられた工具ホルダとを備えている。この場合、各カム式工具台では、クロススライドのスライド動作によって、主軸に取り付けられているワーク(加工対象物)に向けて上記の工具ホルダをスライドさせることにより、工具ホルダによって保持されている工具をワークに接触させて加工する構成が採用されている。
さらに、各NC式工具台は、工具台フレームの主軸に対して平行なZ軸方向にスライドさせられるZ軸スライドと、Z軸スライドをZ軸方向に移動させるZ軸スライド駆動装置と、Z軸スライドに取り付けられた工具ホルダとを備えている。この場合、各NC式工具台は、Z軸スライド駆動装置によってZ軸スライドをスライド動作させることによって、上記の工具ホルダをワークに向けてスライドさせることにより、工具ホルダによって保持されている工具をワークに接触させて加工する構成が採用されている。これにより、この多軸旋盤では、6つの主軸にそれぞれ取り付けられている各ワークに対して、各カム式工具台および各NC式工具台の各工具を順次接触させてワークを切削加工することにより、ワークを所望の形状に加工することが可能となっている。
特開平8−192302号公報(第2−4頁、第1−7図)
ところが、従来の多軸旋盤には、以下の問題点が存在する。すなわち、従来の多軸旋盤では、工具ホルダによって保持されている工具をクロススライドのスライド動作によってワークに接触させる構成のカム式工具台と、工具ホルダによって保持されている工具をZ軸スライド駆動装置によるZ軸スライドのスライド動作によってワークに接触させる構成のNC式工具台とを備えて構成されている。この場合、この種の旋盤装置によってワークを加工処理する際には、スライダ(クロススライドやZ軸スライド)のスライド動作によってワークに向けて工具を移動させたときの工具の前進端位置(加工処理位置)を数μm単位で微調整する作業が不可欠となっている。
具体的には、この種の旋盤装置による加工処理に際しては、一例として、ボルトおよびナットを備えて、各主軸に対応させてスピンドルキャリアに設けられたストップ機構を操作して上記の前進端位置を調整したり、単軸の旋盤装置においては工具ホルダに対する工具の取付け位置を変化させて上記の前進端位置を調整したりする作業を行うことにより、前進端位置に位置させられた工具によってワークが所望の切削量だけ正確に切削されるように調整する必要がある。しかしながら、ストップ機構の操作や工具の取付け位置を変化させる作業は、どの部位を、どの向きに、どれだけ操作することで、工具の前進端位置が、どの向きに、どれだけ変化するかといった事項が、熟練と勘とを要する事項となっている。したがって、この種の旋盤装置の操作に不慣れな利用者にとっては、ワークを所望の切削量だけ切削可能な状態に工具の前進端位置を調整する作業が非常に困難となっているという問題点がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、工具の前進端位置を正確かつ容易に所望の位置に位置決めし得る工具ホルダおよび旋盤装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の工具ホルダは、旋盤装置の工具台におけるスライダに固定可能に構成された固定部と、切削用工具を保持可能に構成された保持部とを有する工具ホルダであって、前記固定部および前記保持部が別個独立して形成されて当該保持部が前記スライダのスライド方向に沿ってスライド可能に当該固定部に取り付けられると共に、前記固定部および前記保持部のいずれか一方に固定されたステッピングモータと、当該ステッピングモータの回動軸に形成されたねじ山に係合可能に形成されて前記固定部および前記保持部の他方に固定された係合部と、前記ステッピングモータの動作を制御する制御部と、前記固定部および前記保持部のうちの前記係合部が固定された一方に固定された筒状電極と、前記ステッピングモータの前記回動軸で構成されて前記筒状電極に対して非接触の状態で当該筒状電極内に挿入される棒状電極と、前記筒状電極内への前記棒状電極の挿入長に応じて変化する当該筒状電極および当該棒状電極の間の静電容量を測定する測定部とを備え、前記制御部は、前記ステッピングモータを制御して前記回動軸を回動させて当該回動軸に対する前記係合部の係合位置を変化させることで前記固定部および前記保持部のいずれか一方に対して他方をスライドさせると共に、前記測定部によって測定された前記静電容量に基づき、前記固定部に対する前記保持部の前記スライド方向における相対的な位置を特定して当該固定部に対する当該保持部のスライド量を調整する。
また、請求項記載の旋盤装置は、請求項1記載の工具ホルダが前記スライダに固定された前記工具台を備えて構成されている。
請求項1記載の工具ホルダによれば、ステッピングモータの回動軸を回動させて回動軸に対する係合部の係合位置を変化させることで固定部および保持部のいずれか一方に対して他方をスライドさせると共に、筒状電極内への棒状電極の挿入長に応じて変化する両電極の間の静電容量に基づき、固定部に対する保持部のスライド方向における相対的な位置を特定して固定部に対する保持部のスライド量を調整することにより、所望の前進端位置に保持部(切削用工具)を位置させるためのスライド量およびスライド方向を指示するだけで、保持部が所望のスライド位置に位置した状態において測定されるべき静電容量が測定されるようにステッピングモータによって固定部および保持部のいずれか一方を他方に対してスライドさせることができるため、熟練や勘を要することなく、保持部(切削用工具)を所望の前進端位置に確実かつ容易に位置決めすることができる。
た、ステッピングモータの回動軸で棒状電極を構成したことにより、回動軸とは別個に棒状電極を設ける構成と比較して、その構成を十分に簡易とすることができるだけでなく、固定部および保持部のいずれか一方に固定されたステッピングモータの回動軸を棒状電極としたことで、ステッピングモータが固定されている上記の一方に対する棒状電極のスライド方向に沿った相対的な位置ずれが生じる事態を回避して、固定部に対する保持部のスライド位置に応じて筒状電極内への棒状電極の挿入長を正確に変化させることができるため、固定部に対する保持部のスライド位置に応じた静電容量を正確に測定することができる結果、測定される静電容量に応じて保持部の位置を正確に調整することができる。
また、請求項記載の旋盤装置によれば、請求項1記載の工具ホルダがスライダに固定された工具台を備えて構成したことにより、この種の旋盤装置の操作に不慣れな利用者であっても、工具ホルダ(切削用工具)の前進端位置を正確かつ容易に所望の位置に調整することができるため、調整が完了した旋盤装置によってワークを正確かつ容易に所望のサイズに切削加工することができる。
多軸自動盤1の正面図である。 カム式工具台4a〜4fのスライダ12に固定された工具ホルダ13の正面図である。 工具ホルダ13の構成図である。 工具ホルダ13におけるグランド電極25および検出用電極35の近傍の断面図である。 工具ホルダ13におけるグランド電極25および検出用電極35の近傍の他の断面図である。 スライダ12に固定された工具ホルダ13aの正面図である。 スライダ12に固定された工具ホルダ13bの正面図である。
以下、本発明に係る工具ホルダおよび旋盤装置の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す多軸自動盤(複数のワーク保持用主軸を備えた自動旋盤装置)1は、「旋盤装置」の一例であって、本例では、カム式の6軸自動盤で構成されている。この多軸自動盤1は、ワーク保持用主軸3a〜3f(以下、単に「主軸3a〜3f」ともいい、これらを区別しないときには、「主軸3」ともいう)を備えて矢印Rの向きに回動可能に配設されたスピンドルキャリア2と、カム式工具台4a〜4f(以下、単に「工具台4a〜4f」ともいい、これらを区別しないときには、「工具台4」ともいう)と、スピンドルキャリア2や各工具台4を動作させる動力源(図示せず)の動作を総括的に制御する自動盤制御装置5(図3参照)とを備えて構成されている。なお、「多軸自動盤」における「スピンドルキャリア」や「カム式工具台」を動作させるための「カム機構」や上記の「動力源」については公知のため、図示および詳細な説明を省略する。
各工具台4は、「カム機構」の「カム軸」等が収容されて多軸自動盤1のフレームに固定されたベース11と、「カム機構」によってベース11に対してスライド動作せられるスライダ12とを備えると共に、各スライダ12に工具ホルダ13がそれぞれ固定されて構成されている。なお、本例の多軸自動盤1では、一例として、ベース11やスライダ12が既存の「多軸自動盤」における「ベース」や「スライダ」と同様に構成されているため、このベース11およびスライダ12に関する詳細な説明を省略する。
工具ホルダ13は、図2に示すように、スライダ12に固定可能に構成された固定部21と、切削用工具10(バイト等)を保持可能に構成されたホルダ本体31(「保持部」の一例)とを備えている。この場合、本例の工具ホルダ13では、上記の固定部21およびホルダ本体31が別個独立して形成されてホルダ本体31がスライダ12のスライド方向(同図における左右方向)に沿ってスライド可能に固定部21に取り付けられている。また、本例の工具ホルダ13では、固定部21に対してステー22を介して固定されたステッピングモータ23(「固定部および保持部のいずれか一方」が「固定部」の構成の例)と、ステッピングモータ23の回動軸24に形成されたねじ山に係合可能に形成されてホルダ本体31に固定された係合部32(「固定部および保持部の他方」が「保持部」の構成の例)とを備えている。
また、工具ホルダ13は、ステッピングモータ23の回動軸24における先端部24aで棒状に構成されたグランド電極25(「棒状電極」の一例)と、円筒状(リング状)に形成されてホルダ本体31に取り付けられた検出用電極35(「筒状電極」の一例)とを備えている。この場合、この工具ホルダ13では、ステー22を介して固定部21に取り付けられたステッピングモータ23の回動軸24でグランド電極25を構成することにより、スライダ12のスライド方向への固定部21に対するグランド電極25の相対的な移動が規制されている。また、この工具ホルダ13では、ホルダ本体31に固定された係合部32に検出用電極35を固定することにより、スライダ12のスライド方向へのホルダ本体31に対する検出用電極35の相対的な移動が規制された状態でグランド電極25が検出用電極35内に挿入されている。
さらに、図3に示すように、工具ホルダ13は、モータ駆動部41、容量測定部42、制御部43および記憶部44を備えている。モータ駆動部41は、制御部43と相まって「制御部」を構成し、自動盤制御装置5の制御に従ってステッピングモータ23の動作を制御して回動軸24を回動させる。容量測定部42は、「測定部」に相当し、制御部43の制御に従い、後述するように、検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長L(図4,5参照)に応じて変化するグランド電極25と検出用電極35との間の静電容量Cを測定する。制御部43は、自動盤制御装置5の制御下でモータ駆動部41および容量測定部42を制御する。
記憶部44は、調整量取得用データD1およびスライド量調整用データD2などを記憶する。この場合、調整量取得用データD1は、容量測定部42によって測定される静電容量Cの値(検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長Lに応じて変化する値)と、固定部21に対するホルダ本体31のスライド方向における相対的な位置とを関連付けた情報、すなわち、どのような静電容量Cが測定されたときに、固定部21に対してホルダ本体31がどのような位置にスライドさせられているかを特定可能な情報で構成されている。また、スライド量調整用データD2は、ワークWについての実際の加工処理に際して各工具台4a〜4f毎の前進端位置を各主軸3a〜3fに対応させてそれぞれ微調整するために後述する調整量の取得処理によって取得されるデータであって、一例として、固定部21に対するホルダ本体31のスライド位置を主軸3a〜3fに対応させて微調整後の正しい位置にスライドさせるために必要なステッピングモータ23に対する制御情報で構成されている。
なお、本例では、一例として、各工具台4a〜4fに固定された6つの工具ホルダ13毎にモータ駆動部41および容量測定部42をそれぞれ備えると共に、制御部43および記憶部44に関しては、6つの工具ホルダ13においてこれらを共用する構成が採用されている。この場合、各工具ホルダ13毎に、制御部43および記憶部44をそれぞれ設ける構成を採用することもできる。
この多軸自動盤1によってワークWを加工処理する際には、まず、加工対象のワークWの加工寸法に応じて、ベース11に対するスライダ12のスライド量を各工具台4a〜4f毎に公知の調整方法に従って調整する(各工具台4a〜4f毎の前進端位置の粗決め作業)。次いで、一例として、ワークWを実際に加工して、各工具台4a〜4f毎に、各主軸3a〜3fに向けてスライドさせられた状態における切削用工具10の前進端位置を微調整する。具体的には、まず、図2に示すように、各主軸3a〜3fのうちの1つ(一例として、その時点において工具台4aによる加工処理位置に位置させられている主軸3a)に未加工のワークWを取り付ける。次いで、自動盤制御装置5に接続されている操作部(図示せず)を操作して、主軸3aに取り付けられたワークW(以下、他の主軸3に取り付けられるワークWと区別するために、「主軸3aに取り付けられたワークW」を「ワークWa」ともいう)の工具台4aによる加工処理を実行させる。この際には、自動盤制御装置5の制御に従ってカム機構が動作させられて、工具台4aのスライダ12がワークWaに向けてスライド動作させられる。これにより、調整前の前進端位置にスライドさせられた切削用工具10によってワークWaが切削加工される。
続いて、切削加工されたワークWaの加工部位の寸法を計測する。この際に、加工部位の実測値が規定の寸法値よりも大径のとき(切削量が不足した状態のとき)には、工具台4aにおける工具ホルダ13(切削用工具10)の前進端位置が、ワークWaを正確に切削加工し得る前進端位置よりも主軸3aの軸中心から離間していることとなる。したがって、このようなときには、加工部位の実測値と規定の寸法との差に応じて、工具台4aの工具ホルダ13におけるホルダ本体31の位置を前進させる調整処理(図2に示す矢印A1の向きにホルダ本体31をスライドさせる処理)が必要となる。
また、加工部位の実測値が規定の寸法値よりも小径のとき(切削量が多過ぎる状態のとき)には、工具台4aにおける工具ホルダ13(切削用工具10)の前進端位置が、ワークWaを正確に切削加工し得る前進端位置よりも主軸3aの軸中心に接近していることとなる。したがって、このようなときには、加工部位の実測値と規定の寸法との差に応じて、工具台4aの工具ホルダ13におけるホルダ本体31の位置を後退させる調整処理(図2に示す矢印A2の向きにホルダ本体31をスライドさせる処理)が必要となる。
したがって、加工部位の実測値と規定の寸法との差が許容範囲を超えて大きいときには、自動盤制御装置5に接続されている操作部を操作して、工具台4aの工具ホルダ13におけるホルダ本体31を固定部21に対して前進または後退させるべきスライド量を入力操作する。これに応じて、自動盤制御装置5は、制御部43を制御して、工具台4aの工具ホルダ13におけるホルダ本体31を、入力操作されたスライド量だけ固定部21に対してスライドさせる。
これに応じて、制御部43は、まず、容量測定部42を制御して、その時点におけるグランド電極25と検出用電極35との間の静電容量Cを測定させる。また、制御部43は、容量測定部42による測定結果と、記憶部44から読み出した調整量取得用データD1とに基づき、その時点における検出用電極35に対するグランド電極25の挿入長L(すなわち、前進端位置を調整する前の時点における固定部21に対するホルダ本体31のスライド位置)を特定する。次いで、制御部43は、特定した挿入長Lと、自動盤制御装置5から指示されたスライド量とに基づき、指示に従って固定部21に対してホルダ本体31をスライドさせた際の挿入長Lを演算すると共に、その演算結果(挿入長L)と調整量取得用データD1とに基づき、演算した挿入長Lに対応して測定されるべき静電容量Cを特定する。
この際に、固定部21に対してホルダ本体31を前進方向(図2に示す矢印A1の向き)にスライドさせる指示があったときには、図4に示すように、検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長Lが長くなって、スライド前よりも大きな静電容量Cが測定されるように固定部21に対してホルダ本体31をスライドさせることとなる。したがって、制御部43は、容量測定部42による静電容量Cの測定処理を継続させて測定値(静電容量C)をモニタリングしつつ、モータ駆動部41を制御して、ステッピングモータ23の回動軸24を回動させて回動軸24に対する係合部32の係合位置を変化させることにより、固定部21に対してホルダ本体31を矢印A1の向きにスライドさせて、所望の静電容量Cが測定されるまで検出用電極35内にグランド電極25を挿入させる。これにより、工具台4aにおける工具ホルダ13のホルダ本体31(切削用工具10)が指示された前進端位置まで前進させられる。
また、固定部21に対してホルダ本体31を後退方向(図2に示す矢印A2の向き)にスライドさせる指示があったときには、図5に示すように、検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長Lが短くなって、スライド前よりも小さな静電容量Cが測定されるように固定部21に対してホルダ本体31をスライドさせることとなる。したがって、制御部43は、容量測定部42による静電容量Cの測定処理を継続させて測定値(静電容量C)をモニタリングしつつ、モータ駆動部41を制御して、ステッピングモータ23の回動軸24を回動させ回動軸24に対する係合部32の係合位置を変化させることにより、固定部21に対してホルダ本体31を矢印A2の向きにスライドさせて、所望の静電容量Cが測定されるまで検出用電極35内にグランド電極25を挿入させる。これにより、工具台4aにおける工具ホルダ13のホルダ本体31(切削用工具10)が指示された前進端位置まで後退させられる。
この後、前進端位置を変更した状態において、工具台4aによるワークWaの加工処理を実行させ、その後に、ワークWaの加工部位の寸法を計測して、許容範囲内の寸法が計測されたときに、自動盤制御装置5に接続されている操作部の確定ボタン(図示せず)を操作する。この際には、自動盤制御装置5から制御部43に「その時点における工具台4aの前進端位置が適正に調整された位置である」との制御信号が出力される。また、制御部43は、その時点における工具台4aの前進端位置(変更後の前進端位置)を「主軸3aに取り付けられたワークW(Wa)についての前進端位置」として工具台4aに関連付けて記憶部44にスライド量調整用データD2として記憶させる。これにより、主軸3aに取り付けられたワークW(Wa)を工具台4aによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのスライド量の取得処理が完了する。
次いで、主軸3bに新しいワークW(未加工のワークW)を取り付けた後に、スピンドルキャリア2を図1に示す矢印Rの向きに回動させて、ワークWaを工具台4bによる加工処理位置に移動させ、主軸3bに取り付けられたワークW(以下、「主軸3b,3c・・に取り付けられたワークW」を「ワークWb,Wc・・」ともいう)を工具台4aによる加工処理位置に位置させる。続いて、ワークWaの工具台4bによる加工処理、およびワークWbの工具台4aによる加工処理を実行させ、その後に、両ワークWa,Wbの加工寸法を実測する。
次いで、前述した取得処理と同様の手順に従い、ワークWaについての実測値と調整量取得用データD1とに基づいて工具台4bの前進端位置を変更して、ワークWaを工具台4bによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのスライド量(スライド量調整用データD2)を取得すると共に、ワークWbについての実測値と調整量取得用データD1とに基づいて工具台4aの前進端位置を変更して、ワークWbを工具台4aによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのスライド量(スライド量調整用データD2)を取得する。これにより、主軸3aに取り付けられたワークW(Wa)を工具台4bによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのスライド量、および主軸3bに取り付けられたワークW(Wa)を工具台4aによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのスライド量の取得処理が完了する。
この後、上記の手順の同様にして、ワークWaを工具台4c〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2、ワークWbを工具台4b〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2、ワークWcを工具台4a〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2、ワークWdを工具台4a〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2、ワークWeを工具台4a〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2、およびワークWfを工具台4a〜4fによって加工処理する際の前進端位置を調整するためのD2をそれぞれ取得して記憶部44に記憶させる。これにより、各工具台4a〜4fによってワークWa〜Wfを加工処理する際の前進端位置をそれぞれ調整するためのスライド量の取得処理が完了し、多軸自動盤1によるワークWの加工処理の準備作業が完了する。
また、多軸自動盤1による実際の加工処理に際しては、制御部43が自動盤制御装置5からの制御信号に基づき、各工具台4a〜4fによる加工処理位置に主軸3a〜3f(ワークWa〜Wf)のいずれが位置させられているかを特定し、特定した結果と、記憶部44に記憶されているスライド量調整用データD2とに基づいて各工具台4a〜4fのモータ駆動部41を制御することにより、各加工処理位置に位置させられている主軸3に応じて各工具台4a〜4fの前進端位置をそれぞれ調整させる。これにより、ワークWが工具台4a〜4fの各加工処理位置において順次切削される。
このように、この工具ホルダ13によれば、ステッピングモータ23の回動軸24を回動させて回動軸24に対する係合部32の係合位置を変化させることで固定部21に対してホルダ本体31をスライドさせると共に、検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長Lに応じて変化する両電極25,35の間の静電容量Cに基づき、固定部21に対するホルダ本体31のスライダ12のスライド方向に沿った相対的な位置を特定して固定部21に対するホルダ本体31のスライド量を調整することにより、所望の前進端位置にホルダ本体31(切削用工具10)を位置させるためのスライド量およびスライド方向を指示するだけで、ホルダ本体31が所望のスライド位置に位置した状態において測定されるべき静電容量Cが測定されるようにステッピングモータ23によってホルダ本体31を固定部21に対してスライドさせることができるため、熟練や勘を要することなく、ホルダ本体31(切削用工具10)を所望の前進端位置に確実かつ容易に位置決めすることができる。
また、この工具ホルダ13によれば、ステッピングモータ23の回動軸24で「棒状電極」としてのグランド電極25を構成したことにより、回動軸24とは別個に「棒状電極」を設ける構成と比較して、その構成を十分に簡易とすることができるだけでなく、ステー22を介して固定部21に固定されたステッピングモータ23の回動軸24をグランド電極25としたことで、固定部21に対するグランド電極25のスライド方向に沿った相対的な位置ずれが生じる事態を回避して、固定部21に対するホルダ本体31のスライド位置に応じて検出用電極35内へのグランド電極25の挿入長Lを正確に変化させることができるため、固定部21に対するホルダ本体31のスライド位置に応じた静電容量Cを正確に測定することができる結果、測定される静電容量Cに応じてホルダ本体31の位置を正確に調整することができる。
また、この多軸自動盤1によれば、上記の工具ホルダ13がスライダ12に固定された工具台4a〜4fを備えて構成したことにより、この種の旋盤装置の操作に不慣れな利用者であっても、工具ホルダ13(切削用工具10)の前進端位置を正確かつ容易に所望の位置に調整することができるため、調整が完了した多軸自動盤1によってワークWを正確かつ容易に所望のサイズに切削加工することができる。
一方、ステッピングモータ23の回動軸24における先端部24aを「棒状電極」としてのグランド電極25とした構成の工具ホルダ13を例に挙げて説明したが、図6に示す工具ホルダ13aのように、一例として、ステッピングモータ23における回動軸24とは別個に形成したグランド電極25をステッピングモータ23と共にステー22に固定すると共に、このグランド電極25を挿入可能に検出用電極35をホルダ本体31(係合部32)に固定する構成を採用することができる。なお、この工具ホルダ13aにおいて上記の各工具ホルダ13と同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。このような構成を採用した工具ホルダ13aにおいても、上記の工具ホルダ13、および工具ホルダ13を備えた多軸自動盤1と同様の効果を奏することができる。
また、「棒状電極」としてのグランド電極25を固定部21側に配設すると共に、「筒状電極」としての検出用電極35をホルダ本体31側に配設した構成の工具ホルダ13,13aを例に挙げて説明したが、図7に示す工具ホルダ13bのように、「棒状電極」としてのグランド電極25をホルダ本体31側に配設すると共に、「筒状電極」としての検出用電極35を固定部21側(この例では、ステー22)に配設することもできる。なお、この工具ホルダ13bにおいて上記の各工具ホルダ13,13aと同様の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。このように構成した工具ホルダ13bにおいても、上記の工具ホルダ13,13a、および工具ホルダ13,13aを備えた多軸自動盤1と同様の効果を奏することができる。
さらに、ステッピングモータ23を固定部21側に固定すると共に、係合部32をホルダ本体31側に固定した構成の工具ホルダ13,13aを例に挙げて説明したが、「ステッピングモータ」を「保持部」側に固定すると共に、「係合部」を「固定部」側に固定する構成を採用することができる(図示せず)。このような構成を採用した場合においても、上記の工具ホルダ13,13a、および工具ホルダ13,13aを備えた多軸自動盤1と同様の効果を奏することができる。
また、主軸3a〜3fの6つを有する多軸自動盤1に工具ホルダ13,13aを固定した例について説明したが、単一のワーク保持用主軸を有する自動盤(図示せず)、2〜5つのワーク保持用主軸を有する多軸自動盤(図示せず)、および7つ以上のワーク保持用主軸を有する多軸自動盤(図示せず)に上記の工具ホルダ13,13aと同様の「工具ホルダ」を固定して使用することができる。さらに、カム式の自動盤に限定されず、NC旋盤装置における「工具台」に上記の工具ホルダ13,13aと同様の「工具ホルダ」を固定して使用することもできる(図示せず)。
1 多軸自動盤
2 スピンドルキャリア
3a〜3f ワーク保持用主軸
4a〜4f カム式工具台
5 自動盤制御装置
10 切削用工具
11 ベース
12 スライダ
13,13a,13b 工具ホルダ
21 固定部
22 ステー
23 ステッピングモータ
24 回動軸
24a 先端部
25 グランド電極
31 ホルダ本体
32 係合部
35 検出用電極
41 モータ駆動部
42 容量測定部
43 制御部
44 記憶部
C 静電容量
D1 調整量取得用データ
D2 スライド量調整用データ
L 挿入長
W ワーク

Claims (2)

  1. 旋盤装置の工具台におけるスライダに固定可能に構成された固定部と、切削用工具を保持可能に構成された保持部とを有する工具ホルダであって、
    前記固定部および前記保持部が別個独立して形成されて当該保持部が前記スライダのスライド方向に沿ってスライド可能に当該固定部に取り付けられると共に、前記固定部および前記保持部のいずれか一方に固定されたステッピングモータと、当該ステッピングモータの回動軸に形成されたねじ山に係合可能に形成されて前記固定部および前記保持部の他方に固定された係合部と、前記ステッピングモータの動作を制御する制御部と、前記固定部および前記保持部のうちの前記係合部が固定された一方に固定された筒状電極と、前記ステッピングモータの前記回動軸で構成されて前記筒状電極に対して非接触の状態で当該筒状電極内に挿入される棒状電極と、前記筒状電極内への前記棒状電極の挿入長に応じて変化する当該筒状電極および当該棒状電極の間の静電容量を測定する測定部とを備え、
    前記制御部は、前記ステッピングモータを制御して前記回動軸を回動させて当該回動軸に対する前記係合部の係合位置を変化させることで前記固定部および前記保持部のいずれか一方に対して他方をスライドさせると共に、前記測定部によって測定された前記静電容量に基づき、前記固定部に対する前記保持部の前記スライド方向における相対的な位置を特定して当該固定部に対する当該保持部のスライド量を調整する工具ホルダ。
  2. 請求項1記載の工具ホルダが前記スライダに固定された前記工具台を備えて構成されている旋盤装置。
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