JP5725347B2 - インパクト工具 - Google Patents

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Description

本発明は、打撃による締結作業を行うインパクト工具に関する。
従来より、ハンマをアンビルに衝突させることによりボルト等の留め金具の締結作業を行うインパクト工具として、インパクトドライバ及び電子パルスドライバが知られている。
インパクトドライバは、ハンマをアンビルに向けて付勢するバネを備えており、ハンマを一方向のみに回転させる制御を行う。これにより、ハンマは、アンビルの係合突起との衝突後にバネの付勢力に抗してアンビルから離れる方向に移動し、係合突起を乗り換えた後に再び係合突起と衝突可能な状態となる(特許文献1参照)。このような構成により、インパクトドライバには、締結力が強いという利点と、作業音が大きいという欠点とが生じている。
一方、電子パルスドライバでは、アンビルの係合突起との衝突後にハンマを逆転させることにより、再び係合突起と衝突可能な状態となる(特許文献2参照)。このような構成により、電子パルスドライバには、作業音が小さいという利点と、締結力が弱いという欠点とが生じている。
特開2010−264534号公報 特開2011−62771号公報
本発明は、インパクトドライバの特徴と電子パルスドライバの特徴を状況に応じて使い分けることのできるインパクト工具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、モータと、前記モータにより回転軸の周りに回転され、かつ、前記回転軸の延びる軸方向に移動可能なハンマと、前記ハンマに対して前記軸方向に配置され、前記軸方向の反対方向に突出し前記ハンマの回転方向において前記ハンマと当接可能な突起を有するアンビルと、前記ハンマを前記アンビルに向けて付勢する付勢部材と、正転方向に回転して前記突起と衝突したハンマが前記突起との係合を維持し、かつ、前記ハンマが前記突起と衝突した後に前記ハンマが逆転方向に回転するように前記モータを制御する制御部と、を備えたことを特徴とするインパクト工具を提供している。
このような構成によれば、従来のインパクトドライバと同様の構造でありながら、電子パルスモードの動作を実現することができる。
また、本発明のインパクト工具は、前記ハンマの動作モードとして、第1のモード及び第2のモードが設定可能な設定部を更に備え、前記制御部は、前記ハンマの動作モードとして前記第1のモードが設定されている場合には、前記正転方向に回転して前記突起と衝突したハンマが前記反対方向に移動して前記突起を乗り越えるように前記モータを制御し、前記ハンマの動作モードとして前記第2のモードが設定されている場合には、前記正転方向に回転して前記突起と衝突したハンマ前記突起との係合を維持し、かつ、前記ハンマが前記突起と衝突した後に前記ハンマが逆転方向に回転するように前記モータを制御することが好ましい。
このような構成によれば、インパクトモードの動作も実現されているため、インパクトドライバの特徴と電子パルスドライバのモードの特徴を状況に応じて使い分けることが可能となる。
また、前記設定部は、前記ハンマの動作モードとして、更に、第3のモードを設定可能であり、前記制御部は、前記ハンマの動作モードとして前記第3のモードが設定されている場合には、前記モータにかかる負荷が所定値に達するまでは、前記ハンマが前記第2のモードで動作するように前記モータを制御し、前記モータにかかる負荷が前記所定値に達してからは、前記ハンマが前記第1のモードで動作するように前記モータを制御することが好ましい。
このような構成によれば、まず、作業音の小さな電子パルスモードで動作し、負荷が所定以上になってからは、インパクトモードで強力に締結作業を行うことが可能となる。
また、前記設定部は、前記ハンマの動作モードとして、更に、第4のモードを設定可能であり、前記制御部は、前記ハンマの動作モードとして第4のモードが設定されている場合には、前記正転方向に回転して前記突起と衝突したハンマが前記突起との係合を維持し、かつ、前記ハンマが前記突起と衝突した後も前記ハンマが前記正転方向に回転し続けるように前記モータを制御することが好ましい。
このような構成によれば、ドリルモードでの作業を行うことも可能となる。
本発明のインパクト工具によれば、インパクトドライバの特徴と電子パルスドライバの特徴を状況に応じて使い分けることが可能となる。
本発明の実施の形態に係るインパクト工具の斜視図 本発明の実施の形態に係るインパクト工具の断面図 本発明の実施の形態に係るインパクト工具のブロック図 本発明の実施の形態に係るハンマとアンビルとが供回りしている状態を説明する図 本発明の実施の形態に係るクラッチモード時のフローチャート 本発明の実施の形態に係るクラッチモード時のモータ回転数等の変化を説明する図 本発明の実施の形態に係るインパクトモード時のモータ回転数等の変化を説明する図 本発明の実施の形態に係るインパクトモード時のインパクト工具の断面図 本発明の実施の形態に係る電子パルスモード時のフローチャート 本発明の実施の形態に係る電子パルスモード時のモータ回転数等の変化を説明する図 本発明の変形例に係る複合モード時のフローチャート 本発明の変形例に係る複合モード時のモータ回転数等の変化を説明する図
以下、本発明の第1の実施形態に係るインパクト工具1について、図1から図11を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、インパクト工具1は、ハウジング2と、モータ3と、ハンマ部4と、アンビル部5と、インバータ回路6(図3参照)と、制御部7(図3参照)と、を備えている。ハウジング2は樹脂製であってインパクト工具1の外郭を成しており、略筒状の胴体部21と、胴体部21から下方へと延出されるハンドル部22と、から構成されている。
胴体部21内には、その長手方向がモータ3の軸方向と一致するようにモータ3が配置されると共に、モータ3の軸方向一端側に向かってハンマ部4、アンビル部5が並んで配置されている。以下の説明においては、アンビル部5側を前側、モータ3側を後側と定義し、また、胴体部21側を上側、ハンドル部22側を下側と定義する。
ハンドル部22の上部には、トリガスイッチ23と、モータ3の回転方向を切替える正逆切替レバー24が設けられており、ハンドル部22の下部には、後述する動作モードを設定するためのタクトスイッチ25が設けられている。また、ハンドル部22の下端部には、モータ3等に電力を供給するために、繰り返し充電可能な蓄電池である電池パック26が着脱可能に装着されている。また、ハンドル部22内には、制御部7(図3)を搭載した基板27が内蔵されている。
図2及び図3に示すように、モータ3は、出力軸31を有するロータ3Aと、ロータ3Aと対向配置されたステータ3Bと、を備えたブラシレスモータであり、出力軸31の軸方向が前後方向と一致するように胴体部21内に配置されている。ロータ3Aは、複数組(本実施の形態では2組)のN極とS極を含む永久磁石3Cを有している。また、ステータ3Bは、スター結線された3相の固定子巻線U、V、Wであり、電流を流す固定子巻線U、V、Wを順次切り替えていくことによりロータ3Aが回転する。出力軸31は、ロータ3Aの前後に突出しており、その突出した箇所でベアリングにより胴体部21に回転可能に支承されている。
モータ3の後方には、電気素子を搭載するための回路基板32が配置されている。図2には図示していないが、回路基板32の前面には、前方に突出するように3つの回転位置検出素子(ホール素子)32Aが設けられており、回路基板32の後面には、インバータ回路6を構成する6つのスイッチング素子Q1−Q6が設けられている。回転位置検出素子32Aは、ロータ3Aの位置を検出するためのものであって、ロータ3Aの永久磁石3Cに対向する位置に設けられており、ロータ3Aの周方向に所定の間隔毎(例えば角度60°毎)に配置されている。
ハンマ部4は、ギヤ機構41と、ハンマ42と、付勢バネ43と、を備えており、胴体部21におけるモータ3の前側に内蔵されている。ギヤ機構41は、公知の1段遊星歯車機構であり、モータ3の出力軸31の回転を減速してスピンドル41Aから出力する。
ハンマ42は、ギヤ機構41の前側に配置されており、スピンドル41Aと一体回転可能かつ前後方向に移動可能に構成されている。ハンマ42は、図4に示すように、回転軸に対して対極に配置され前側に向けて突出した第1係合突起42A及び第2係合突起42Bを有している。
付勢バネ43は、その前端がハンマ42と、後端がギヤ機構41の前端と接続されており、これにより、ハンマ42は、常に前方に付勢されていることとなる。
アンビル部5は、ハンマ部4の前方に配置されており、先端工具装着部51と、アンビル52と、を備えている。先端工具装着部51は、円筒状に構成され、胴体部21内に回転可能に支持されている。また、先端工具装着部51には、図示せぬビットが挿入される穿孔51aが前後方向へ穿設されている。
アンビル52は、先端工具装着部51の後方に先端工具装着部51と一体に配置されており、図4に示すように、先端工具装着部51の回転中心に対して対極に配置され後側に向けて突出した第1被係合突起52A及び第2被係合突起52Bを有している。第1係合突起42A(第2係合突起42B)と第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)とは、ハンマ42が回転した際に衝突し、これにより、打撃による締結作業が実現される。また、図4に示すように、第1被係合突起52A及び第2被係合突起52Bは、テーパ形状を有している。
図3に示すように、制御部7は、トリガスイッチ23、正逆切替レバー24、及び、タクトスイッチ25に接続されている。また、制御部7は、電流検出回路71と、トリガ操作検出回路72と、印加電圧設定回路73と、回転方向設定回路74と、回転子位置検出回路75と、回転数検出回路76と、演算部77と、制御信号出力回路78と、を備えている。
電流検出回路71は、モータ3に供給される電流値を検出し、演算部77に出力する。トリガ操作検出回路72は、トリガスイッチ23の操作の有無を検出して演算部77に出力する。印加電圧設定回路73は、トリガスイッチ23の操作量に応じた信号を演算部77に出力する。
回転方向設定回路74は、正逆切替レバー24の切り替えを検出すると、モータ3の回転方向を切り替えるための信号を演算部77に出力する。
回転子位置検出回路75は、回転位置検出素子32Aからの信号に基づきロータ3Aの回転位置を検出し、演算部77に出力する。回転数検出回路76は、回転位置検出素子32Aからの信号に基づきロータ3Aの回転数を検出し、演算部77へ出力する。
演算部77は、回転子位置検出回路75と回転数検出回路76からの信号に基づき、切替信号H1−H6を生成し、制御信号出力回路78に出力する。また、演算部77は、印加電圧設定回路73からの信号に基づき、切替信号H4−H6をパルス幅変調信号(PWM信号)として調整し、制御信号出力回路78に出力する。切替信号H1−H6は、制御信号出力回路78を介してインバータ回路6に出力される。なお、切替信号H1−H3をPWM信号として調整する構成であってもよい。
インバータ回路6は、回路基板32に搭載されており、3相ブリッジ形式に接続されたFET等の6個のスイッチング素子Q1〜Q6から構成されている。各スイッチング素子Q1−Q6のゲートは、制御信号出力回路78に接続され、各スイッチング素子Q1−Q6のドレイン又はソースは、ステータ3Bの固定子巻線U、V、Wに接続されている。
各スイッチング素子Q1−Q6は、制御信号出力回路78から入力される切替信号H1−H6に基づきスイッチング動作を行い、インバータ回路6に印加される電池パック26からの直流電圧を3相(U相、V相及びW相)電圧Vu、Vv、Vwとして固定子巻線U、V、Wに電力を供給する。
詳細には、スイッチング素子Q1−Q6には切替信号H1−H6がそれぞれ入力され、これにより、通電される固定子巻線U、V、W、すなわち、ロータ3Aの回転方向が制御される。また、その際、PWM信号でもあるH4−H6によって、固定子巻線U、V、Wへの電力供給量が制御される。
以上の構成により、インパクト工具1は、トリガスイッチ23の操作量に応じた駆動電圧をモータ3に供給することが可能となる。
更に、本実施の形態によるインパクト工具1では、演算部77が、タクトスイッチ25において設定されたハンマ42の動作モードに応じてモータ3の回転を制御する。本実施の形態では、タクトスイッチ25において設定可能な動作モードとして、クラッチモード、インパクトモード、及び、電子パルスモードの3つが存在する。
図1に示すように、タクトスイッチ25は、設定ボタン25A及び25Bを備えており、演算部77は、設定ボタン25A及び25Bのいずれも選択されていない場合にはクラッチモードに、設定ボタン25Aのみが選択されている場合にはインパクトモードに、設定ボタン25Bのみが選択されている場合には電子パルスモードに、動作モードが設定されているものと判断する。また、図示していないが、タクトスイッチ25には、クラッチモード時の締結終了トルクを設定するためのトルク設定部も設けられている。
ここで、各動作モードが設定されている場合の演算部77によるモータ3の制御及びハンマ42の動作について説明する。
まず、図4〜図6を用いて、クラッチモードが設定されている場合の演算部77によるモータ3の制御及びハンマ42の動作について説明する。図5のフローチャートは、トリガスイッチ23がオンされた時に開始するものとし、また、フローチャートは、トリガスイッチ23がオフされた時には、いずれの時点でも終了するものとする。また、電流に基づく判断には、起動電流を考慮しないこととする。起動電流は、例えば約20msの不感時間を設けることによって、考慮しないようにすることができる。
クラッチモードが設定された状態でトリガスイッチ23がオンされると、演算部77は、まず、モータ3の正転方向への回転を開始させる(図5のS101)。これにより、ハンマ42は、アンビル52に接触した状態で供回りすることとなる(図4)。
続いて、電流検出回路71により検出された電流値(トルク)の上昇率を算出し(図5のS102)、上昇率が所定値aより大きいか否かを判断する(図5のS103)。上昇率が所定値aより大きかった場合には(図5のS103:YES)、モータ3にかかるトルクが、図示せぬトルク設定部で設定された値に達したと判断してモータ3の回転を停止させる(S106)。
一方、上昇率が所定値a以下であった場合には(図5のS103:NO)、電流検出回路71により検出された電流値を取得し(S104)、続いて、取得した電流値(トルク)がトルク設定部で設定された値を超えたか否かを判断する(図5のS105)。
設定された値を超えていた場合には(図5のS105:YES、図6のt1)、モータ3にかかるトルクが、トルク設定部で設定された値に達したと判断してモータ3の回転を停止させ(S106)、超えていなかった場合には(図5のS105:NO)、S102へ戻る。
このように、クラッチモードでは、モータ3にかかるトルクが設定された値に達した時点で締結作業を終了するので、主に、締結後に外観に現れる留め金具を締結する場合等に用いられる。
なお、本実施の形態では、モータ3にかかるトルクが設定された値に達したか否かをS103とS105の両方で判断しているが、いずれか一方のみで判断してもよい。
続いて、図7及び図8を用いて、インパクトモードが設定されている場合の演算部77によるモータ3の制御及びハンマ42の動作について説明する。
インパクトモードが設定された状態でトリガスイッチ23がオンされると、演算部77は、まず、モータ3の正転方向への回転を開始させる。これにより、ハンマ42は、アンビル52に接触した状態で供回りすることとなる。
その後、モータ3に流れる電流が所定値まで増加した時に(図7のt1)、ハンマ42は、付勢バネ43の付勢力に抗して後退し(図8)、ハンマ42の第1係合突起42A(第2係合突起42B)が、テーパ形状を有するアンビル52の第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)上に乗り上がる。なお、所定値は、付勢バネ43の付勢力と、モータ3の回転速度と、第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)のテーパ形状から必然的に算出される。
そして、第1係合突起42A(第2係合突起42B)は、第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)を乗り越えた後に第2被係合突起52B(第1被係合突起52A)と衝突することとなるが、この間、演算部77は、モータ3に対してインパクトモードとしての特別な制御を行っておらず、ハンマ42は、トリガスイッチ23がオフされるまでアンビル52との衝突を繰り返すこととなる。
このように、インパクトモードでは、ハンマ42によるアンビル52への打撃により留め金具に強力な締結力を供給することができるので、主に、外観に現れない場所で用いられる長尺のネジを締結する場合等に用いられる。
続いて、図9及び図10を用いて、電子パルスモードが設定されている場合の演算部77によるモータ3の制御及びハンマ42の動作について説明する。
従来のインパクトドライバでは、本実施の形態によるインパクト工具1と同様に、ハンマ42が前後方向に移動可能に構成されていた一方で、従来の電子パルスドライバでは、ハンマ42は前後方向に移動不可能に固定されていた。本実施の形態によるインパクト工具1では、以下の制御により、従来のインパクトドライバと同様の構造でありながら、電子パルスモードの動作を実現している。
図9のフローチャートは、トリガスイッチ23がオンされた時に開始するものとし、また、フローチャートは、トリガスイッチ23がオフされた時には、いずれの時点でも終了するものとする。また、電流に基づく判断には、起動電流を考慮しないこととする。起動電流は、例えば約20msの不感時間を設けることによって、考慮しないようにすることができる。
電子パルスモードが設定された状態でトリガスイッチ23が操作されると、演算部77は、まず、モータ3の正転方向への回転を開始させる(図9のS301)。これにより、ハンマ42は、アンビル52に接触した状態で供回りすることとなる。
そして、モータ3に流れる電流が前記所定値よりも小さなパルス移行電流閾値I1まで増加した時、すなわち、ハンマ42の第1係合突起42A(第2係合突起42B)がテーパ形状を有するアンビル52の第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)上に乗り上がる前に(図9のS302:YES、図10のt1)、モータ3を逆転させ、所定時間毎にモータ3の正転と逆転を繰り返すパルス動作を開始させる(図9のS303)。パルス動作は、逆転した第1係合突起42A(第2係合突起42B)が、逆転方向にある第2被係合突起52B(第1被係合突起52A)と衝突しない範囲で行う。
パルス動作が続いて締結動作が進むと、モータ3に流れる電流(トルク)も増加していくが、モータ3に流れる電流(トルク)が前記所定値まで増加してしまうと、第1係合突起42A(第2係合突起42B)は、第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)上に乗り上がってしまう。従って、その後、モータ3に流れる電流(トルク)が前記所定値よりも僅かに小さなパルス停止電流閾値I2まで増加した時に(図9のS304、図10のt2)、モータ3を停止させる(S305)。
このように、電子パルスモードでも、インパクトモードと同様に、ハンマ42によるアンビル52への打撃により留め具に強力な締結力を供給することができるので、主に、外観に現れない場所で用いられる長尺のネジを締結する場合等に用いられる。
ところで、上記したように、インパクトモードでは、モータ3を常に正転させるため、アンビル52との衝突回数が増加するに連れてハンマ42の回転速度も増加していく。その一方で、電子パルスモードでは、第1係合突起42A(第2係合突起42B)が第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)上に乗り上がらない速度でハンマ42を回転させるため、アンビル52との衝突回数が増加してもハンマ42の回転速度は増加しない。その結果、電子パルスモード時の締結力は、インパクトモード時の締結力よりも小さくなってしまう。
一方、上記したように、電子パルスモードでは、ハンマ42は、アンビル52との衝突の際にアンビル52に対して回転方向の衝撃のみを与えるのに対し、インパクトモードでは、第1係合突起42A(第2係合突起42B)が、第1被係合突起52A(第2被係合突起52B)から降りてくる際の付勢バネ43の付勢力により、アンビル52に対して前後方向の衝撃も与えることとなる。その結果、インパクトモード時の作業音は、電子パルスモード時の作業音よりも大きくなってしまう。
しかしながら、本実施の形態によるインパクト工具1は、従来のインパクトドライバと同様の構造でありながら、電子パルスモードの動作を実現している。これにより、簡易な構成でありながら、インパクトドライバの特徴と電子パルスドライバのモードの特徴を状況に応じて使い分けることを可能にしている。
更に、本実施の形態によるインパクト工具1は、従来のインパクトドライバと同様の構造を有しているため、製造コストの増加も抑制されている。
なお、本発明の電動工具及び動力工具は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。
例えば、インパクトモードと電子パルスモードを組み合わせた複合モードを行ってもよい。この場合には、例えば、演算部77は、設定ボタン25A及び25Bの両方が選択されている場合に、動作モードが複合モードに設定されているものと判断すればよい。
この場合には、図11及び図12に示すように、まず、電子パルスモードで締結作業を開始する(S401−S404)。そして、電子パルスモードでは、モータ3に流れる電流(トルク)が前記所定値よりも僅かに小さなパルス停止電流閾値I2まで増加した時に(図9のS304)、モータ3を停止させていたが(図9のS305)、変形例では、パルス停止電流閾値I2まで増加した時に(S404:YES)、モータ3の回転方向を正転のみに切り替える(S405)。これにより、その後はインパクトモードに移行し、トリガスイッチ23がオフされるまで、ハンマ42は、アンビル52との衝突を繰り返すこととなる。
このような構成によれば、まず、作業音の小さな電子パルスモードで動作し、トルクが所定以上になってからは、インパクトモードで強力に締結作業を行うことが可能となる。
1 インパクト工具
3 モータ
7 制御部
23 トリガスイッチ
24 正逆切替レバー
25 タクトスイッチ
26 電池パック
32A 回転位置検出素子
42 ハンマ
42A 係合突起
42B 係合突起
43 付勢バネ
52 アンビル
52A 被係合突起
52B 被係合突起
77 演算部

Claims (4)

  1. モータと、
    前記モータにより回転軸の周りに回転され、かつ、前記回転軸の延びる軸方向に移動可能なハンマと、
    前記ハンマに対して前記軸方向に配置され、前記軸方向の反対方向に突出し前記ハンマの回転方向において前記ハンマと当接可能な突起を有するアンビルと、
    前記ハンマを前記アンビルに向けて付勢する付勢部材と、
    前記モータを制御する制御部と、
    を備えたインパクト工具において、
    前記制御部は電子パルスモードで前記モータを制御可能であり、前記電子パルスモードにおいては、前記モータが正転しているときの前記モータに流れる電流が、前記ハンマが前記付勢部材の付勢力に抗して前記突起の上に乗り上がるときの所定値よりも小さなパルス移行電流閾値まで増加すると、前記モータを逆転させてから再び正転させるよう構成したことを特徴とするインパクト工具。
  2. 前記制御部はインパクトモードでも前記モータを制御可能であり、前記インパクトモードにおいては、前記正転方向に回転して前記突起と衝突した前記ハンマが前記正転方向とは反対方向に移動して前記突起を乗り越えるように前記モータを制御することを特徴とする請求項1に記載のインパクト工具。
  3. 前記制御部は複合モードでも前記モータを制御可能であり、前記複合モードにおいては、前記モータに流れる電流が、前記パルス移行電流閾値よりも大きく前記所定値よりも小さなパルス停止電流閾値に達するまでは、前記ハンマが前記電子パルスモードで動作するように前記モータを制御し、前記モータに流れる電流が前記パルス停止電流閾値に達してからは、前記ハンマが前記インパクトモードで動作するように前記モータを制御することを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
  4. 前記制御部はクラッチモードでも前記モータを制御可能であり、前記クラッチモードにおいては、前記正転方向に回転して前記突起と衝突した前記ハンマが前記突起との係合を維持し、かつ、前記ハンマが前記突起と衝突した後も前記ハンマが前記正転方向に回転し続け、前記モータにかかるトルクが設定された値に達すると前記モータを停止するように前記モータを制御することを特徴とする請求項2に記載のインパクト工具。
JP2011133408A 2010-06-30 2011-06-15 インパクト工具 Active JP5725347B2 (ja)

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