JP5724944B2 - 電磁弁制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関を冷却する冷却液の流量を制御する電磁弁を制御する電磁弁制御装置に関する。
従来より、自動車用のエンジンに搭載される冷却装置は、ラジエータと、前記エンジンと前記ラジエータとの間を循環する冷却経路と、前記冷却経路に冷却液を循環させるポンプと、前記冷却経路に配設されて冷却液の流量を調整する電磁弁とを備える(例えば特許文献1,2)。
特許文献1の冷却装置では、前記電磁弁は、バネの復元力および電磁石の電磁力により前記冷却液の流れの逆方向に付勢される弁体を有し、前記電磁石の通電により、前記弁体が前記復元力および前記電磁力により前記逆方向に変位されて閉弁され、前記電磁石の通電停止により、前記弁体が前記冷却液の流れにより前記冷却液の流れる方向に変位されて開弁される。
また、特許文献2の冷却装置では、前記エンジンのヘッド部とブロック部とに独立して冷却液が循環されると共に、前記ヘッド部の冷却液流出口の付近に前記電磁弁が配設され、その電磁弁により、前記ヘッド部を循環する冷却液の流量が制御される。
なお、特許文献2の冷却装置において、更に、前記エンジンの吸入空気量を調整するスロットル弁の凍結防止のために、前記ヘッド部を循環した冷却液が前記スロットル弁の付近を循環するように前記冷却経路が構成される場合がある。
特開2004−293508号公報 特開2008−223615号公報
特許文献2の前記電磁弁に特許文献1の前記電磁弁が適用された場合、下記の問題が発生する。
特許文献2の冷却装置では、例えば下記(1)(2)の場合に、前記電磁弁が開弁され、それら以外の場合に、前記電磁弁は閉弁される。そのため、前記電磁弁は、前記ヘッド部に冷却液が流れる状態で、前記電磁弁が閉弁される場合がある。
(1)前記ブロック部の内部での冷却液の沸騰防止の目的で、前記ヘッド部に冷却液を循環させる場合(具体的には、エンジン負荷が高負荷であるか、または、前記ヘッド部の内部の冷却液が高温である場合)。(2)前記スロットル弁の凍結防止の目的で、前記へッド部を循環した冷却液を前記スロットル弁の付近に循環させる場合。
しかしながら、特許文献2の前記電磁弁に特許文献1の前記電磁弁が適用された場合、特許文献2の前記電磁弁は、その電磁石の電磁力およびそのバネの復元力によりその弁体が冷却液の流れの逆方向に変位されて閉弁される。そのため、前記ヘッド部に大量の冷却液が循環する場合でも、前記電磁弁を閉弁可能にするためには、前記電磁石の電磁力または前記バネの復元力を強化する必要がある。
しかしながら、前記電磁石の電磁力を強化すると(例えばコイルの巻き数や体格を大きくすると)、前記電磁石が大型化するという問題が発生する。また、前記バネの復元力を強化すると、前記電磁弁の開弁に必要な冷却液の流量が大きくなって前記ポンプの消費電力が増加し、燃費が悪化するという問題が発生する。また、弁体の可動量を小さくすることで、前記電磁石の電磁力または前記バネの復元力を強化する必要は無くなるが、この場合は、電磁弁での通過流量が少なくなり、必要な時に必要な流量を流せなくなるという問題が発生する。
そこで、本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、電磁石の電磁力およびバネの復元力を強化しなくても電磁弁を適切に閉弁できる電磁弁制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電磁弁制御装置は、内燃機関と電動機とを駆動源とする車両に搭載され、且つ、前記内燃機関を冷却するための冷却経路と、前記冷却経路に冷却液を循環させるポンプと、前記冷却経路に配設されて前記冷却液の流量を調整する電磁弁と、を備え、前記電磁弁は、バネの復元力および電磁石の電磁力により前記冷却液の流れの逆方向に付勢される弁体を有し、前記電磁石の通電により、前記弁体が前記復元力および前記電磁力により前記逆方向に変位されて閉弁され、前記電磁石の通電停止により、前記弁体が前記冷却液の流れにより前記冷却液の流れる方向に変位されて開弁される電磁弁制御装置において、前記電磁弁の閉弁時は、前記ポンプの吐出量が低減されることで前記電磁弁を流れる前記冷却液の流量が低減されると共に、前記電磁石が通電されて前記電磁弁が閉弁されるものである。そして、前記ポンプは、前記内燃機関の駆動力により駆動されるものであり、前記電磁弁の閉弁時は、前記内燃機関の駆動力が低減されることで前記ポンプの吐出量が低減されると共に、前記内燃機関の駆動力の低減を補うように、前記電動機の駆動力が増大されるものである。
上記の構成によれば、電磁弁の閉弁時は、ポンプの吐出量が低減されることで電磁弁を流れる冷却液の流量が低減されるので、弁体を流れる冷却液の流れを弱めることができ、これにより、バネの復元力および電磁石の電磁力を強化すること無く電磁弁を適切に閉弁できる。また、電磁弁の閉弁時は、内燃機関の駆動力が低減されることでポンプの吐出量が低減されると共に、内燃機関の駆動力の低減を補うように、電動機の駆動力が増大されるので、内燃機関の駆動力の低減による影響を車両走行に与えること無く、弁体を流れる冷却液の流れを弱めることができる。
また、本発明の電磁弁制御装置は、上記に記載の電磁弁制御装置であって、前記電磁弁の閉弁時は、前記車両は、前記内燃機関が停止されて前記電動機だけが駆動されて走行するものである。
上記の構成によれば、電磁弁の閉弁時は、内燃機関が停止されるので、ポンプの吐出量を最小値まで低減でき、これにより電磁弁の閉弁を確実に行える。
また、本発明の電磁弁制御装置は、上記に記載の電磁弁制御装置であって、前記電磁弁の閉弁時において、前記車両の車速が所定車速未満の場合だけ、前記内燃機関の駆動力が低減されることで前記ポンプの吐出量が低減されると共に、前記内燃機関の駆動力の低減を補うように前記電動機の駆動力が増大されるものである。
上記の構成によれば、電磁弁の閉弁時において、車両の車速が所定車速未満の場合だけ、内燃機関の駆動力が低減されることでポンプの吐出量が低減されると共に、内燃機関の駆動力の低減を補うように電動機の駆動力が増大されるので、車速が所定車速未満の場合だけ電動機の駆動力を用いた走行が可能な場合に、当該電磁弁制御装置を適用できる。
また、本発明の電磁弁制御装置は、上記に記載の電磁弁制御装置であって、前記冷却経路は、前記内燃機関のヘッド部を循環すると共に、前記ヘッド部の下流側で、前記内燃機関の吸入空気量を調整するスロットル弁の付近を循環する循環経路を有し、前記電磁弁は、前記循環経路に配設されて前記ヘッド部に流れる前記冷却液の流量を調整し、前記循環経路における前記ヘッド部の冷却液流出口の付近での前記冷却液の温度をヘッド部流出口温度とし、前記ヘッド部流出口温度が第1温度以上の場合は、前記電磁弁は開弁され、前記ヘッド部流出口温度が前記第1温度未満で且つ前記第1温度よりも低い第2温度以上の場合は、前記電磁弁は閉弁され、前記ヘッド部流出口温度が前記第2温度未満の場合は、前記電磁弁は開弁されるものである。
上記の構成によれば、ヘッド部流出口温度が第1温度(例えば70℃)以上の場合は、電磁弁は開弁されるので、ヘッド部の内部での冷却液の沸騰を防止できる。また、ヘッド部流出口温度が前記第1温度未満で且つ第2温度(例えば0℃)以上の場合は、電磁弁は閉弁されるので、ヘッド部を暖機できる。また、ヘッド部流出口温度が前記第2温度未満の場合は、電磁弁は開弁されるので、ヘッド部で暖められた冷却液をスロットル弁に循環させてスロットル弁を暖機できる。
また、本発明の電磁弁制御装置は、上記に記載の電磁弁制御装置であって、前記内燃機関の機関負荷が所定負荷以上の場合は、前記電磁弁は開弁され、前記内燃機関の機関負荷が前記所定負荷未満の場合だけ、前記電磁弁は、前記ヘッド部流出口温度に応じて開弁または閉弁されるものである。
上記の構成によれば、内燃機関の機関負荷が所定負荷以上の場合(例えば高負荷の場合)は、電磁弁は開弁されるので、ヘッド部の内部での冷却液の沸騰を防止できる。また、内燃機関の機関負荷が前記所定負荷未満の場合(例えば低負荷の場合)は、電磁弁は、上述のように、ヘッド部流出口温度に応じて開弁または閉弁されるので、上述の効果を得ることができる。
本発明の電磁弁制御装置によれば、電磁石の電磁力およびバネの復元力を強化しなくても電磁弁を適切に閉弁できる。
本発明の実施形態に係る電磁弁制御装置を含むエンジン冷却装置の構成概略図である。 図1の電磁弁の拡大図である。 図1の電磁弁の開閉タイミングとエンジン流出口温度との関係を示した図である。 本発明の実施形態に係る電磁弁制御装置の動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。
<構成説明>
図1は、本発明の実施形態に係る電磁弁制御装置を含むエンジン冷却装置の構成概略図である。
この実施形態に係る電磁弁制御装置1は、図1に示すように、エンジン3を冷却するための冷却経路19に配設されたノーマリーオープン型の電磁弁23を制御するものであり、電磁弁23の閉弁と共に、冷却経路19に冷却液(例えば冷却水)を循環させるウオーターポンプ(以後、ポンプと呼ぶ)21の吐出量を低減させて電磁弁23を流れる冷却液の流量を低減させることで、電磁弁23を閉弁し易くしたものである。以下、この電磁弁制御装置1を含むエンジン冷却装置100について詳説する。
この実施形態のエンジン冷却装置100は、図1に示すように、エンジン(内燃機関)3とモータ(電動機)5とを駆動源とするハイブリッド車(車両)に搭載され、エンジン3を冷却するものであるが、ここでは、エンジン3の他にエンジン3内のエンジンオイルおよびATF(即ち、前記ハイブリッド車の自動変速機内の作動油)を冷却すると共に、エンジン3を循環して暖められた冷却液を用いて、前記ハイブリッド車の車室内の暖房およびエンジン3のスロットル弁11aの暖機を行う。
このエンジン冷却装置100は、図1に示すように、エンジン3と、モータ5と、ヒータコア7と、ATF/W熱交換器9と、スロットルボディ11と、オイルクーラ13と、ラジエータ15と、リザーブタンク17と、それら各部3,7,9,11,13,15,17に冷却液を循環させる冷却経路19と、冷却経路19に配設されたポンプ21、電磁弁23および各サーモスタット弁25,27と、各種のセンサS1〜S4と、各種のセンサS1〜S4の検出結果に基づいて各部3,5,11,23を制御する制御装置29とを備える。
エンジン3には、冷却液が循環する第1および第2ウオータージャケットWJ1,WJ2が配設される。第1ウオータージャケットWJ1は、エンジン3のヘッド部(即ち、シリンダヘッド)3aの内部を通ってヘッド部3aの流入口3cと流出口(冷却液流出口)3dとを繋ぐ流路である。また、第2ウオータージャケットWJ2は、エンジン3のヘッド部3aおよびブロック部(即ち、シリンダブロック)3bの各々の内部を通ってブロック部3bの流入口3eとヘッド部3cの流出口3dとを繋ぐ流路である。
ポンプ21は、冷却液を冷却経路19に沿って循環させるものである。ポンプ21は、エンジン3の駆動力(即ち、クランクシャフトの回転動力)で駆動する機械式ポンプであり、エンジン3の回転速度に応じてその吐出量が変化する(即ち、エンジン3の回転速度が速いほどその吐出量が多くなる)。
冷却経路19は、ポンプ21からの冷却液をエンジン3に循環させるエンジン用循環経路19aと、ポンプ21からの冷却液をオイルクーラ13に循環させるオイルクーラ用循環経路19bと、エンジン3からの冷却液をスロットルボディ11に循環させるスロットルボディ用循環経路19cと、エンジン3からの冷却液をラジエータ15に循環させるラジエータ用循環経路19dと、ラジエータ用循環経路19dを流れる冷却液をリザーブタンク17に循環させるリザーブタンク用循環経路19eとを有する。
エンジン用循環経路19aは、ポンプ21からの冷却液をエンジン3に循環させると共に、エンジン3を循環した冷却液をヒータコア7に循環させ、更に、ヒータコア7を循環した冷却液をATF/W熱交換器9に循環させ、それら各部7,9を循環した冷却液をポンプ21に帰還させる循環経路である。
より詳細には、エンジン用循環経路19aは、ポンプ21からの冷却液をエンジン3のヘッド部3aの流入口3cに供給するヘッド部用供給経路19a1と、ポンプ21からの冷却液をエンジン3のブロック部3bの流入口3eに供給するブロック部用供給経路19a2と、ヘッド部3aの流出口3dから流出した冷却液をヒータコア7に循環させてポンプ21に帰還させる帰還経路19a3と、ヒータコア7を循環した冷却液をATF/W熱交換器9に循環させるATF/W熱交換器用循環経路19a4とを有する。
ヘッド部用供給経路19a1は、ポンプ21の吐出口21aと第1分岐点N1とを繋ぐ第1経路h1と、第1分岐点N1とヘッド部3aの流入口3cとを繋ぐ第2経路h2とから構成される。第2経路h2には、電磁弁23が配設される。
電磁弁23は、制御装置29の制御に応じて、第2経路h2での冷却液(即ち、ヘッド部3aに供給される冷却液)の流通を許可または遮断するものであり、ノーマリーオープン型の電磁弁として構成される。
電磁弁23は、図2に示すように、弁体23aと、コイル(電磁石)23bと、巻きバネ(バネ)23cとを備える。コイル23bは、筒状(例えば円筒状)に形成され、冷却経路19の内周に配設される。コイル23bの中心孔23dが、冷却液の流路となる。また、コイル23bにおける冷却液の流通方向(即ち、冷却液の流れる方向)Pの下流側の端面23eが、弁体23aの弁座となる。弁体23aは、磁性部材により例えば板状(例えば円板状)に形成され、冷却経路19内において、コイル23bにおける流通方向Pの下流側に配置されると共に流通方向Pに可動可能に配設される。巻きバネ23cは、冷却経路19内において弁体23aにおける流通方向Pの下流側に配設され、その圧縮復元力(復元力)により弁体23aを流通方向Pの上流側(即ち、冷却液の流れの逆方向)に付勢する。
この電磁弁23では、制御装置29によりコイル23bの通電または通電停止が制御されることで、電磁弁23の開閉が制御される。より詳細には、コイル23bが通電されると、コイル23bから発生する電磁力と巻きバネ23cの圧縮復元力とにより、弁体23aが流通方向Pの上流側に変位されて弁座23eに当接され、この当接によりコイル23bの中心孔23dが閉塞されて、弁体23aが閉弁される。これにより、第2経路h2での冷却液の流通が遮断される。他方、コイル23bの通電が停止されると、コイル23bの電磁力がなくなり、冷却液の流れにより、弁体23aが流通方向Pの下流側に変位されて弁座23eから離れて、コイル23bの中心孔23dが開放されて、弁体23aが開弁される。これにより、第2経路h2での冷却液の流通が許可される。
ブロック部用供給経路19a2は、ポンプ21の吐出口21aと第1分岐点N1とを繋ぐ第1経路h1と、第1分岐点N1と第2分岐点N2とを繋ぐ第3経路h3と、第2分岐点N2とブロック部3bの流入口3eとを繋ぐ第4路h4とから構成される。第2分岐点N2には、後述のようにオイルクーラ13の流入口3aに接続された第11経路h11が接続されると共に、第4経路h4での冷却液(即ち、ブロック部3bに供給される冷却液)の流通を許可または遮断するサーモスタット弁25が配設される。
サーモスタット弁25は、第3経路h3を流れる冷却液(即ち、ポンプ21からの冷却液)の温度T1を感知し、その温度T1に応じて自動的に閉弁または開弁する。より詳細には、サーモスタット弁25は、その温度T1が所定の開弁温度Tx未満の場合は、自動的に閉弁して第4経路h4での冷却液の流通を遮断し、他方、その温度T1が所定の開弁温度Tx以上の場合は、エンジン3の冷却のために、自動的に開弁して第4経路h4での冷却液の流通を許可する。なお、開弁温度Txは、エンジン3の暖機完了温度(例えば85℃〜90℃)よりも高い低い任意の値に設定される。
帰還経路19a3は、ヘッド部3aの流出口3dと第3分岐点N3とを繋ぐ第5経路h5と、第3分岐点N3とヒータコア7の流入口7aとを繋ぐ第6経路h6と、ヒータコア7の流出口7bと第4分岐点N4とを繋ぐ第7経路h7と、第4分岐点N4と第5分岐点N5とを繋ぐ第8経路h8と、第5分岐点N5とポンプ21の流入口21bとを繋ぐ第9経路h9とから構成される。第5分岐点N5には、後述のようにラジエータ15の流出口15bに接続された第17経路h17が接続されると共に、第17経路h17での冷却液の流通を許可または遮断する(即ち、冷却液のラジエータ15の循環を許可または停止する)サーモスタット弁27が配設される。
ヒータコア7は、その内部に第6経路h6からの冷却液(即ち、エンジン3で暖められた冷却液)を循環させて第7経路h7に流出させると共に、その内部に前記ハイブリッド車の車室内の空気を循環させて車室内に帰還させることで、その内部で当該冷却液により当該空気を暖めることで、車室内を暖房するものである。
サーモスタット弁27は、第8経路h8を流れる冷却液(即ち、エンジン3を循環した冷却液)の温度T2を感知し、その冷却液温度T2に応じて自動的に閉弁または開弁する。より詳細には、サーモスタット弁27は、冷却液温度T2が所定のオーバーヒート防止温度Tz未満の場合は、自動的に閉弁して第17経路h17での冷却液の流通を遮断し(即ち、冷却液のラジエータ15の循環を停止させ)、他方、その温度T2が所定のオーバーヒート防止温度Tz以上の場合は、自動的に開弁して第17経路h17での冷却液の流通を許可する(即ち、冷却液のラジエータ15の循環を許可する)。なお、オーバーヒート防止温度Tzは、エンジン3のオーバーヒートを防止する温度であり、エンジン3の暖機完了温度(例えば85℃〜90℃)よりも高い低い任意の値に設定される。
ATF/W熱交換器用循環経路19a4は、第7経路h7上の第6分岐点N6とATF/W熱交換器9の流入口9aとを繋ぐ第10経路h10と、ATF/W熱交換器9の流入口9aと第7経路h11の第7分岐点N7とを繋ぐ第11経路h11とから構成される。なお、第7分岐点N7は、第6分岐点N6の流通方向Pの下流側に配置される。
ATF/W熱交換器9は、その内部に第10経路h10からの冷却液(即ち、ヒータコア7を循環した冷却液)を循環させて第11経路h11に流出させると共に、その内部に前記ハイブリッド車の自動変速機(図示省略)からの前記ATFを循環させて前記自動変速機に帰還させることで、その内部で当該冷却液により当該ATFを冷却するものである。
オイルクーラ用循環経路19bは、ブロック部用供給経路19a2を流れる冷却液の一部をオイルクーラ13に循環させて帰還経路19a3の下流側に合流させることで、ポンプ21とオイルクーラ13との間で冷却液を循環させる循環経路である。より詳細には、オイルクーラ用循環経路19bは、第2分岐点N2とオイルクーラ13の流入口13aと繋ぐ第12経路h12と、オイルクーラ13の流出口13bと第4分岐点N4とを繋ぐ第13経路h13とから構成される。
オイルクーラ13は、その内部に第12経路h12からの冷却液を循環させて第13経路h13に流出させると共に、その内部にエンジン3からのエンジンオイル(図示省略)を循環させてエンジン3に帰還させることで、その内部で当該冷却液により当該エンジンオイルを冷却するものである。
スロットルボディ用循環経路19cは、エンジン3を循環した冷却液の一部をスロットルボディ11に循環させて帰還経路19a3の下流側に合流させる循環回路である(即ち、スロットルボディ用循環経路19cは、ヘッド部3aの流通方向Pの下流側で、スロットルボディ11(従ってスロットル弁11aの付近)を循環する循環経路である)。より詳細には、スロットルボディ用循環経路19cは、第3分岐点N3とスロットルボディ11の流入口11dとを繋ぐ第14経路h14と、スロットルボディ11の流出口11eと第4分岐点N4とを繋ぐ第15経路h15とから構成される。
スロットルボディ11は、スロットル弁11aが収容配設されたものであり、エンジン3の吸気通路(図示省略)の所定区間を構成する筒部11bと、筒部11b内に流路面積を調整可能に収容配設されたスロットル弁11aと、筒部11bの外周面に配設されて流入口11dと流出口11eとを繋ぐ冷却液循環経路11cとを備える。このスロットルボディ11では、制御装置29の制御によりスロットル弁11aの開度(スロットル開度)が調整され、このスロットル開度に応じてエンジン3への吸入空気量が調整される。また、冷却液循環経路11cは、スロットル弁11aの付近を循環するので、エンジン3を循環して暖められた冷却液が冷却液循環経路11cに流されることで、その冷却液によりスロットル弁11aが暖機される。
ラジエータ用循環経路19dは、エンジン3を循環した冷却液の一部をラジエータ15に循環させて帰還経路19a3の下流側に合流させることで、エンジン3を循環して暖められた冷却液を冷却する循環経路である。より詳細には、ラジエータ用循環経路19dは、第3分岐点N3とラジエータ15の流入口15aとを繋ぐ第16経路h16と、ラジエータ15の流出口15bと第5分岐点N5とを繋ぐ第17経路h17とから構成される。
ラジエータ15は、その内部に第16経路h16からの冷却液を循環させて第17経路h17に流出させることで、その内部で大気により当該冷却液を冷却するものである。
リザーブタンク用循環経路19eは、第16経路h16上の第8分岐点N8とリザーブタンク17の流入口17aとを繋ぐ第18経路h18と、リザーブタンク17の流出口17bと第17経路h17上の第9分岐点N9とを繋ぐ第19経路h19とから構成される。
リザーブタンク17は、冷却液を一時貯溜するものであり、その内部に第18経路h18から流入する冷却液を一時貯溜して第19経路h19に流出することで、冷却経路19を流れる冷却液の量を一定に保つものである。
この構成により、この冷却経路19では、ポンプ21から吐出された冷却液は、各部h1→h2→WJ1の順に流れてヘッド部3aを循環してヘッド部3aの流出口3dから流出されると共に、各部h1→h3→h4→WJ2の順に流れてブロック部3bおよびヘッド部3aを循環してヘッド部3aの流出口3dから流出される。その際、第1ウオータジャケットWJ1を流れる冷却液の流量は、上述のように電磁弁23により制御され、第2ウオータジャケットWJ2を流れる冷却液の流量は、上述のようにサーモスタット弁25により制御される。
そして、ヘッド部3aの流出口3dから流出した冷却液の一部は、各部h5→h6→7→h7→h8→h9の順に流れてヒータコア7で暖房に用いられて(その際、経路h7を流れる冷却液の一部は、各部h7→h10→9→h11→h7の順に流れてATF/W熱交換器9で前記ATFの冷却に用いられて)ポンプ21に帰還する。
また、ヘッド部3aの流出口3dから流出した冷却液の一部は、各部h5→h16→15→h17→h9の順に流れてラジエータ15で冷却されて(その際、経路h16を流れる冷却液の一部は、各h16→h18→17→h19→h17を流れてリザーブタンク17で一時貯溜されて)ポンプ21に帰還する。その際、ラジエータ15を流れる冷却液の流量は、上述のようにサーモスタット弁27により制御される。
また、ヘッド部3aの流出口3dから流出した冷却液の一部は、各部h5→h14→11c→h15→h8→h9の順に流れてスロットル弁11aの暖機に用いられてポンプ21に帰還する。なお、この冷却液によるスロットル弁11aの暖機は、電磁弁23の開弁により、第1ウオータジャケットWJ1を循環して暖められた冷却液を上述のようにスロットルボディ11の冷却液循環経路11cに循環させることで、電磁弁23の開弁に応じた任意のタイミングで行うことができる。
また、ポンプ21から吐出された冷却液の一部は、経路h3から各部h12→13→h13→h8→h9の順に流れてオイルクーラ13でエンジン3のオイルの冷却に用いられてポンプ21に帰還する。
各種センサS1〜S4として、前記ハイブリッド車には、水温センサS1と、アクセルポジションセンサS2と、エアフローメータS3と、車速センサS4とが配設される。
水温センサS1は、エンジン3の流出口3d付近に配設され、流出口3d付近の冷却水の温度(以後、エンジン流出口温度(ヘッド部流出口付近温度)と呼ぶ)T3を検出し、その検出結果を制御装置29に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置29によりエンジン流出口温度T3が検出される。
アクセルポジションセンサS2は、前記ハイブリッド車の運転者によって踏込操作されるアクセルペダルの踏込量(アクセル踏込量)Accを検出し、その検出結果を制御装置29に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置29によりアクセル踏込量Accが検出される。
エアフローメータS3は、エンジン3の吸気通路(図示省略)に配設され、前記吸気通路を通じてエンジン3に吸入される空気量(吸入空気量)を検出し、その検出結果を制御装置29に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置29によりエンジン負荷(1サイクルにエンジン3の燃焼室に吸入される空気量)(機関負荷)KLが検出される。
車速センサS4は、前記ハイブリッド車の車速Vを検出し、その検出結果を制御装置29に出力する。そして、その検出結果に基づいて、制御装置29により車速Vが検出される。
制御装置29は、前記ハイブリッド車の駆動力を制御する駆動力制御部29aと、電磁弁23を制御する電磁弁制御部29bとを備える。
駆動力制御部29aは、アクセル踏込量Accに応じてスロットル弁11aの開度を制御する。また、駆動力制御部29aは、例えばエンジン負荷KLおよび車速Vに応じて前記ハイブリッド車の走行に要求される要求駆動力W*を求めると共に、車速Vに基づいて、その求めた要求駆動力W*のうちのエンジン3の負担分(即ち、エンジン3に要求するエンジン要求駆動力)Weg*とモータ5の負担分(即ち、モータ5に要求するモータ要求駆動力)Wm*とを決定する。そして、駆動力制御部29aは、エンジン3の駆動力がその決定したエンジン要求駆動力Weg*となるようにエンジン3を制御すると共に、モータ5の駆動力がその決定したモータ要求駆動力Wm*となるようにモータ5を制御して、前記ハイブリッド車を走行させる。
その際、駆動力制御部29aは、車速Vが所定速度Vth以上の場合(例えば車速Vが高速の場合)は、要求駆動力W*の全てをエンジン3の負担分Weg*として、前記ハイブリッド車をエンジン走行で(即ち、エンジン3の駆動力だけで)走行させる。また、駆動力制御部29aは、車速Vが所定速度Vth未満の場合(例えば車速Vが中低速の場合)は、例えば車速Vおよび電磁弁制御部29bから後述のエンジン駆動力低減要求の有無に応じてエンジン要求駆動力Weg*とモータ要求駆動力Wm*との割合を制御して、ハイブリッド走行で(即ち、エンジン3とモータ5とを併用して)走行させる。
より詳細には、駆動力制御部29aは、車速Vが所定速度Vth未満の場合において、電磁弁制御部29bから後述のエンジン駆動力低減要求を取得しない場合は、例えば車速Vに基づいてエンジン要求駆動力Weg*とモータ要求駆動力Wm*との割合を制御して、前記ハイブリッド車をハイブリッド走行で走行させる。他方、駆動力制御部29aは、車速Vが所定速度Vth未満の場合において、電磁弁制御部29bから後述のエンジン駆動力低減要求を取得した場合は、その取得時から一定時間(即ち、電磁弁23の閉弁開始時から閉弁完了時までの一定時間)ΔTは、その決定したエンジン要求駆動力Weg*を所定値Wth以下に低減すると共に、その低減分を補うように、その決定したモータ要求駆動力Wm*を増大する(ここでは、エンジン要求駆動力Weg*をゼロに低減させて要求駆動力W*の全てをモータ5の負担分にして、前記ハイブリッド車をモータ走行で(即ち、モータ5の駆動力だけで)走行させる)。これにより、電磁弁23の閉弁時は、エンジン要求駆動力Weg*の所定値Wth以下への低減に応じてエンジン3の駆動力が所定値Wth以下に低減され、これによりポンプ21の吐出量が低減されて電磁弁23を流れる冷却液の流量が低減される(即ち、電磁弁23での冷却液の流れが弱められる)。なお、所定値Wthは、電磁弁23を流れる冷却液の流量が所定の流量(例えば電磁弁23の閉弁が支障無く行える流量)以下の流量になる駆動力の値(例えばゼロ)である。
電磁弁制御部29bは、エンジン負荷KLおよびエンジン流出口温度T3に応じて電磁弁23を開閉制御する。より詳細には、電磁弁制御部29bは、エンジン負荷KLが所定負荷KLth以上の場合(例えばエンジン負荷KLが高負荷の場合)は、ヘッド部3aの冷却のために、電磁弁23を開弁させる。また、電磁弁制御部29bは、図3に示すように、エンジン負荷KLが所定負荷KLth未満の場合(例えばエンジン負荷KLが低負荷の場合)において、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta(例えばTa=70℃)以上の場合は、ヘッド部3a内での冷却液の沸騰防止のために、電磁弁23を開弁し、また、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb(例えばTb=0℃)未満の場合は、スロットル弁11aの暖機のために(即ち、スロットル弁11aの凍結防止のために)、電磁弁23を開弁し、また、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta未満で且つ第2温度Tb以上の場合は、ヘッド部3aの暖機のために、電磁弁23を閉弁させる。
その際、電磁弁23を閉弁する場合は、電磁弁制御部29bは、車速Vが所定車速Vth未満の場合(即ち、前記ハイブリッド車がハイブリッド走行の場合(即ち、モータ3の駆動力を利用できる場合))は、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求を出力して、電磁弁23を閉弁させる。これにより、電磁弁23の閉弁時は、エンジン3の駆動力が低減されて(その低減分、モータ5の駆動力が増大されて)ポンプ21の吐出量が低減されることで電磁弁23を流れる冷却液の流量が低減されるので、電磁弁23は、そのコイル23bによる電磁力が小さくても適切に閉弁される。
他方、電磁弁制御部29bは、車速Vが所定車速Vth以上の場合(即ち、前記ハイブリッド車がエンジン走行する場合(即ち、モータ5の駆動力を利用できない場合))は、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求を出力せずに、電磁弁23を閉弁させる。これにより、エンジン走行の場合は、エンジン駆動力を低減すると、走行に影響するので、従来同様に、エンジン駆動力を低減させずに(従って電磁弁23を流れる冷却液の流量を低減させずに)、電磁弁23を閉弁させる。また、電磁弁23を開弁する場合は、電磁弁制御部29bは、車速Vに関係なく、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求を出力せずに、電磁弁23を開弁させる。
なお、この実施形態では、電磁弁制御装置1は、少なくとも、エンジン3、モータ5、スロットルボディ11、ポンプ21、電磁弁23、制御装置29、冷却経路19を含んで構成される。
<動作説明>
次に、図4に基づいて電磁弁制御装置1の動作を説明する。図4は、この実施形態に係る電磁弁制御装置1の動作を説明するフローチャートである。なお、図4の動作は、前記ハイブリッド車の走行に併行して行われる動作である。
ステップU1では、駆動力制御部29aにより車速Vが所定車速Vth以上であるか否かが判定される。その判定の結果、車速Vが所定速度Vth未満の場合は、処理がステップU2に進み、他方、車速Vが所定速度Vth以上の場合は、処理がステップU12に進む。
ステップU2では(即ち、車速Vが所定速度Vth未満の場合は)、駆動力制御部29aにより、前記ハイブリッド車が例えばハイブリッド走行で走行される。即ち、駆動力制御部29aにより、エンジン負荷KLおよび車速Vに基づいて要求駆動力W*が求められ、車速Vに基づいてその要求駆動力W*のうちのエンジン要求駆動力Weg*とモータ要求駆動力Wm*との割合が制御され、エンジン3の駆動力がそのエンジン要求駆動力Weg*となるようにエンジン3が制御されると共に、モータ5の駆動力がそのモータ要求駆動力Wm*となるようにモータ5が制御される。
そして、ステップU3で、電磁弁制御部29bにより、エンジン負荷KLが所定負荷KLth以上であるか否かが判定される。そして、エンジン負荷KLが所定負荷KLth以上の場合は、処理がステップU4に進み、他方、エンジン負荷KLが所定負荷KLth未満の場合は、処理がステップU6に進む。
ステップU4では、電磁弁制御部29bにより、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求が出力されずに、ヘッド部3aの冷却のために、電磁弁23が開弁される。この開弁により、ポンプ21からの冷却液が各部h1→h2→WJ1の順に流れてヘッド部3aが冷却される。そして、ステップU5で、駆動力制御部29aにより、電磁弁制御部29bからのエンジン駆動力低減要求が無いので、ステップU2のハイブリッド走行(即ち、通常のハイブリッド走行)が継続される。即ち、エンジン3の駆動力がステップU2で決定されたエンジン要求駆動力Weg*となるようにエンジン3が制御されると共に、モータ5の駆動力がステップU2で決定されたモータ要求駆動力Wm*となるようにモータ5が制御される。これにより、電磁弁23の開弁時は、電磁弁23の開弁のために特にエンジン3の駆動力が低減されることなく、電磁弁23は開弁される。そして、処理がステップU1に処理が戻る。
他方、ステップU6では、更に、電磁弁制御部29bにより、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta(例えばTa=70℃)以上であるか否かが判定される。その判定の結果、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta以上の場合は、ヘッド部3a内での冷却液の沸騰防止のために、処理が順にステップU4,U5に進み、上述のように電磁弁23が開弁される。この開弁により、ポンプ21からの冷却液が各部h1→h2→WJ1の順に流れてヘッド部3aを冷却することで、ヘッド部3a内での冷却液の沸騰が防止される。他方、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta以上でない場合は、処理がステップU7に進む。
ステップU7では、更に、電磁弁制御部29bにより、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb(例えばTb=0℃)未満であるか否かが判定される。その判定の結果、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満の場合は、スロットル弁11aの暖機のために、処理が順にステップU4,U5に進み、上述のように電磁弁23が開弁される。この開弁により、ポンプ21からの冷却液が各部h1→h2→WJ1の順に流れてヘッド部3aで暖められ、その暖められた冷却液の一部が各部h5→h14→11cの順に流れることで、その冷却液によりスロットル弁11aが暖機される。他方、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満でない場合は、処理がステップU8に進む。
ステップU8では(即ち、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta未満で且つ第2温度Tb以上の場合は)、電磁弁制御部29bにより、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求が出力されると共に、ヘッド部3aの暖機のために、電磁弁23が閉弁される。そして、ステップU9で、駆動力制御部29aにより、電磁弁制御部29bからのエンジン駆動力低減要求が取得されると、前記ハイブリッド車が例えばモータ走行に切換られる。即ち、ステップU2で決定されたエンジン要求駆動力Weg*が所定値Wth以下に(ここではゼロに)低減されてエンジン3が停止されると共に、そのエンジン駆動力の低減分を補うように、ステップU2で決定されたモータ要求駆動力Wm*が増加され、その増加されたモータ要求駆動力Wm*でモータ5が制御される。これにより、電磁弁23の閉弁時は、エンジン3の駆動力が電磁弁23の閉弁のために所定値Wth以下に低減され、これによりポンプ21の吐出量が低減されて電磁弁23を流れる冷却液の流量が低減される。これにより、コイル23bの通電による電磁力が弱くても適切に電磁弁23は閉弁される。
そして、ステップU10で、駆動力制御部29aにより、エンジン駆動力低減要求の取得時(即ち、電磁弁23の閉弁開始時)から一定時間ΔT経過が計時されると、処理がステップU11に進み、駆動力制御部29aにより、前記ハイブリッド車がハイブリッド走行に戻される。即ち、エンジン要求駆動力Weg*がステップU2で決定されたエンジン要求駆動力Weg*に戻される(即ち、電磁弁23の閉弁のためのエンジン3の駆動力の所定値Wth以下への低減が解除される)と共に、モータ要求駆動力Wm*がステップU2で決定されたモータ要求駆動力Wm*が戻されて、エンジン3の駆動力がそのエンジン要求駆動力Weg*となるようにエンジン3が制御されると共に、モータ5の駆動力がそのエンジン要求駆動力Weg*となるようにモータ5が制御される。そして、処理がステップU1の戻る。
他方、ステップU12では(即ち、車速Vが所定速度Vth以上の場合は)、駆動力制御部29aにより、前記ハイブリッド車が例えばエンジン走行で走行される。即ち、駆動力制御部29aにより、エンジン負荷KLおよび車速Vに基づいて要求駆動力W*が求められ、その要求駆動力W*が全てエンジン要求駆動力Weg*にされてモータ要求駆動力Wm*がゼロにされ、エンジン3の駆動力がそのエンジン要求駆動力Weg*となるようにエンジン3が制御されると共にモータ5が停止される。
そして、ステップU13で、電磁弁制御部29bにより、エンジン負荷KLが所定負荷KLth以上であるか否かが判定される。そして、エンジン負荷KLが所定負荷KLth以上の場合は、処理がステップU14に進み、他方、エンジン負荷KLが所定負荷KLth未満の場合は、処理がステップU16に進む。
ステップU14では、電磁弁制御部29bにより、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求が出力されずに、ヘッド部3aの冷却のために、電磁弁23が開弁される。この開弁により、上述同様に、ポンプ21からの冷却液が第1ウオータージャケットWJ1を流れてヘッド部3aが冷却される。そして、ステップU15で、駆動力制御部29aにより、電磁弁制御部29bからエンジン駆動力低減要求が取得されないので、ステップU12のエンジン走行(即ち、通常のエンジン走行)が継続される。これにより、電磁弁23の開弁時は、電磁弁23の開弁のために特にエンジン3の駆動力が低減されることなく、電磁弁23は開弁される。そして、処理がステップU1に戻る。
他方、ステップU16では、更に、電磁弁制御部29bにより、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta以上であるか否かが判定される。その判定の結果、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta以上である場合は、ヘッド部3a内での冷却液の沸騰防止のために、処理がステップU14,U15に進み、上述のように電磁弁23が開弁される。この開弁により、上述同様に、ポンプ21からの冷却液が第1ウオータージャケットWJ1を流れてヘッド部3aが冷却されることで、ヘッド部3a内での冷却液の沸騰が防止される。他方、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta以上でない場合は、処理がステップU17に進む。
ステップU17では、更に、電磁弁制御部29bにより、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満であるか否かが判定される。その判定の結果、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満の場合は、スロットル弁11aの暖機のために、処理がステップU14に進み、上述のように電磁弁23が開弁される。この開弁により、上述同様に、ヘッド部3aで暖められた冷却液の一部がスロットルボディ11の冷却液循環経路11cを流れることで、スロットル弁11aが暖機される。他方、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満でない場合は、処理がステップU18に進む。
そして、ステップU18では(即ち、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta未満で且つ第2温度Tb以上の場合は)、電磁弁制御部29bにより、駆動力制御部29aにエンジン駆動力低減要求が出力されずに、ヘッド部3aの暖機のために、電磁弁23が閉弁される。そして、ステップU19で、駆動力制御部29aにより、電磁弁制御部29bからエンジン駆動力低減要求が取得されないので、ステップU12のエンジン走行(即ち、通常のエンジン走行)が継続される。これにより、エンジン走行の場合は、エンジン駆動力が低減されると走行に支障が生じるので、電磁弁23の閉弁のために特にエンジン駆動力が低減されることなく、電磁弁23は閉弁される。そして、処理がステップU1に戻る。
<主要な効果>
以上のように構成された電磁弁制御装置1によれば、電磁弁23の閉弁時は、ポンプ21の吐出量が低減されることで電磁弁23を流れる冷却液の流量が低減されるので、弁体23aを流れる冷却液の流れを弱めることができ、これにより、バネ23cの復元力および電磁石23bの電磁力を強化すること無く電磁弁23を適切に閉弁できる。
また、電磁弁制御装置1は、エンジン3とモータ5とを駆動源とする車両に搭載され、且つ、ポンプ21は、エンジン3の駆動力により駆動される。この場合は、電磁弁23の閉弁時は、エンジン3の駆動力が低減されることでポンプ21の吐出量が低減されると共に、エンジン3の駆動力の低減を補うように、モータ5の駆動力が増大されるので、エンジン3の駆動力の低減による影響を車両走行に与えること無く、弁体23aを流れる冷却液の流れを弱めることができる。
特に、ここでは、電磁弁23の閉弁時は、エンジン3が停止されるので、ポンプ21の吐出量を最小値まで低減でき、これにより電磁弁23の閉弁を確実に行える。
また、電磁弁23の閉弁時において、車両の車速Vが所定車速Vth未満の場合だけ、エンジン3の駆動力が低減されることでポンプ21の吐出量が低減されると共に、エンジン3の駆動力の低減を補うようにモータ5の駆動力が増大されるので、車速Vが所定車速Vth未満の場合だけモータ5の駆動力を用いた走行が可能な場合に、当該電磁弁制御装置1を適用できる。
また、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta(例えば70℃)以上の場合は、電磁弁23は開弁されるので、ヘッド部3aの内部での冷却液の沸騰を防止できる。また、エンジン流出口温度T3が第1温度Ta未満で且つ第2温度Tb(例えば0℃)以上の場合は、電磁弁23は閉弁されるので、ヘッド部3aを暖機できる。また、エンジン流出口温度T3が第2温度Tb未満の場合は、電磁弁23は開弁されるので、ヘッド部3aで暖められた冷却液をスロットル弁11aに循環させてスロットル弁11aを暖機できる。
また、エンジン3のエンジン負荷KLが所定負荷KLth以上の場合(例えば高負荷の場合)は、電磁弁23は開弁されるので、ヘッド部3aの内部での冷却液の沸騰を防止できる。また、エンジン3のエンジン負荷KLが所定負荷KLth未満の場合(例えば低負荷の場合)は、電磁弁23は、上述のように、エンジン流出口温度T3に応じて開弁または閉弁されるので、上述の効果を得ることができる。
<付帯事項>
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は斯かる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと解される。
本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関を冷却する冷却液の流量を制御する電磁弁を制御する電磁弁制御装置への適用に最適である。
1 電磁弁制御装置
3 エンジン(内燃機関)
3a ヘッド部
5 モータ(電動機)
19 冷却経路
21 ポンプ
23 電磁弁
23a 弁体
23c バネ
23b コイル(電磁石)
KL エンジン負荷(機関負荷)
KLth 所定負荷
T3 エンジン流出口温度(ヘッド部流出口温度)
Ta 第1温度
Tb 第2温度
P 流通方向(冷却液の流れる方向)
V 車速
Vth 所定車速

Claims (5)

  1. 内燃機関と電動機とを駆動源とする車両に搭載され、
    前記内燃機関を冷却するための冷却経路と、
    前記冷却経路に冷却液を循環させるポンプと、
    前記冷却経路に配設されて前記冷却液の流量を調整する電磁弁と、
    を備え、
    前記電磁弁は、バネの復元力および電磁石の電磁力により前記冷却液の流れの逆方向に付勢される弁体を有し、前記電磁石の通電により、前記弁体が前記復元力および前記電磁力により前記逆方向に変位されて閉弁され、前記電磁石の通電停止により、前記弁体が前記冷却液の流れにより前記冷却液の流れる方向に変位されて開弁される電磁弁制御装置において、
    前記電磁弁の閉弁時は、前記ポンプの吐出量が低減されることで前記電磁弁を流れる前記冷却液の流量が低減されると共に、前記電磁石が通電されて前記電磁弁が閉弁されるようになっており、
    前記ポンプは、前記内燃機関の駆動力により駆動されるものであり、前記電磁弁の閉弁時は、前記内燃機関の駆動力が低減されることで前記ポンプの吐出量が低減されると共に、前記内燃機関の駆動力の低減を補うように、前記電動機の駆動力が増大されることを特徴とする電磁弁制御装置。
  2. 請求項1に記載の電磁弁制御装置であって、
    前記電磁弁の閉弁時は、前記車両は、前記内燃機関が停止されて前記電動機だけが駆動されて走行することを特徴とする電磁弁制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の電磁弁制御装置であって、
    前記電磁弁の閉弁時において、前記車両の車速が所定車速未満の場合だけ、前記内燃機関の駆動力が低減されることで前記ポンプの吐出量が低減されると共に、前記内燃機関の駆動力の低減を補うように前記電動機の駆動力が増大されることを特徴とする電磁弁制御装置。
  4. 請求項1または2に記載の電磁弁制御装置であって、
    前記冷却経路は、前記内燃機関のヘッド部を循環すると共に、前記ヘッド部の下流側で、前記内燃機関の吸入空気量を調整するスロットル弁の付近を循環する循環経路を有し、
    前記電磁弁は、前記循環経路に配設されて前記ヘッド部に流れる前記冷却液の流量を調整し、
    前記循環経路における前記ヘッド部の冷却液流出口の付近での前記冷却液の温度をヘッド部流出口温度とし、
    前記ヘッド部流出口温度が第1温度以上の場合は、前記電磁弁は開弁され、
    前記ヘッド部流出口温度が前記第1温度未満で且つ前記第1温度よりも低い第2温度以上の場合は、前記電磁弁は閉弁され、
    前記ヘッド部流出口温度が前記第2温度未満の場合は、前記電磁弁は開弁されることを特徴とする電磁弁制御装置。
  5. 請求項4に記載の電磁弁制御装置であって、
    前記内燃機関の機関負荷が所定負荷以上の場合は、前記電磁弁は開弁され、
    前記内燃機関の機関負荷が前記所定負荷未満の場合だけ、前記電磁弁は、前記ヘッド部流出口温度に応じて開弁または閉弁されることを特徴とする電磁弁制御装置。
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