JP5721390B2 - 2次元電気泳動用カセット - Google Patents
2次元電気泳動用カセット Download PDFInfo
- Publication number
- JP5721390B2 JP5721390B2 JP2010234844A JP2010234844A JP5721390B2 JP 5721390 B2 JP5721390 B2 JP 5721390B2 JP 2010234844 A JP2010234844 A JP 2010234844A JP 2010234844 A JP2010234844 A JP 2010234844A JP 5721390 B2 JP5721390 B2 JP 5721390B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- opening
- cassette
- gel
- substrate
- dimensional electrophoresis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Description
第2チップは、基板内に第2ゲル(2次元目のゲル)が収納されることで構成されており、該第2ゲルに第1チップの第1ゲルが接続される。この状態で第2ゲルに対して電圧を印加することでサンプルが上記第1方向とは異なる第2方向に分離される(2次元目分離)。
また、電気泳動カセットにゲル前駆溶液を充填する工程の後に、この開口部を封止するため、開口部へ封止材をはめ込むなどの作業が必要となり、量産性や作業性に課題がある。
更に、この封止材をはめ込む作業によって、ゲル前駆溶液に気泡ができて形成されたゲルに気泡が残存することがある。
また、本発明に係る2次元電気泳動用カセットでは、前記開口部は、前記基板の面方向に直交する断面視におけるテーパ面どうしの交差角度が90°以上であることが好ましい。
このように、封止材は、粘着シール材または感圧式圧着シール材であることにより、開口部を確実に封止することができる。
以下、本発明の第1実施形態による2次元電気泳動用カセットについて、図1乃至図3に基づいて説明する。
図1乃至図3に示す本実施形態による2次元電気泳動用カセット1Aは、例えば、タンパク質などのサンプルを解析する2次元電気泳動に使用されるもので、内部に2次元電気泳動用のゲルGが充填されている。
図2に示すように、第1基板2aと第2基板2bとの間には、略直方体形状のキャビティ部Cが生じており、このキャビティ部Cには、電気泳動に使用されるゲルGが形成されている。
本実施形態では、ゲルG中をサンプルが泳動される泳動方向は図1及び図2において矢印Aの方向とする。
第1バッファー槽3および第2バッファー槽4は、電気泳動に使用される泳動バッファー(ランニングバッファー)が注入可能な容器形状に構成されている。また、第1バッファー槽3と第2バッファー槽4とのそれぞれには、図示しない直流電源装置の一対の電極が接続可能となっている。そして、ゲルGに直流電圧を印加することで、ゲルGにおいてサンプルを電気泳動することができる。
第1基板2aに第1開口部11が形成されていることにより、第1バッファー槽3に供給されるランニングバッファーを介してゲルGに通電させることができるとともに、1次元目ゲルとの接続を行うことができる。
第1基板2aに第2開口部12が形成されていることにより、第2バッファー槽4に供給されるランニングバッファーを介してゲルGに通電させることができる。
また、第1開口部11および第2開口部12は、2次元電気泳動用カセット1Aの製造時から使用前まで、第1封止材31および第2封止材32によってそれぞれ封止されている。このことにより、2次元電気泳動用カセット1Aの製造時には、ゲルGの前駆物質であるゲル前駆液Gaが第1開口部11および第2開口部12から流出することが防止されるとともに、2次元電気泳動用カセット1Aの製造後から2次元電気泳動用カセット1Aの使用するまで期間には、ゲルGの乾燥が抑制されている。
なお、2次元電気泳動用カセット1A使用時には、第1開口部11および第2開口部12は、封止材31,32が外されて開口した状態となっている。
ここで、第1開口部11を封止する封止材を第1封止材31とし、第2開口部12を封止する封止材を第2封止材32として以下説明する。
また、第2封止材32も、第1基板2aに着脱可能な、例えば、粘着シール材、感圧式圧着シール材などで、第2開口部12を第2バッファー槽4側から覆うことが可能な大きさに形成されている。
充填孔20は、2次元電気泳動用カセット1Aの製造時に、ゲル前駆液Gaをキャビティ部Cに充填する充填用ノズル(不図示)が挿通されるために形成されている。
なお、本実施形態では、第2基板2bに複数の充填孔20が形成されているが、1つの充填孔20としてもよい。
まず、図2に示すように、所定の形状に成形された第1基板2aと第2基板2bとを組み合わせて、キャビティ部Cを構成する。
このとき、第1封止材31で第1開口部11を覆って封止し、第2封止材32で第2開口部12を覆って封止する。
ゲル前駆液充填工程では、図2に示すように、カセット本体10を、サンプルの泳動方向(矢印A)における前方側が重力方向(下側)に向かう位置関係にし、充填孔20が上側となるように設置する。
ここで、キャビティ部Cに充填されるゲルGは、主にアクリルアミドゲルが用いられる。そして、アクリルアミドゲル作製溶液(ゲル前駆液Ga)は、公知の電気泳動法解説書に記載のものを用いることができ、特に制限されないが、アクリルアミド系モノマー、N,N−メチレンビスアクリルアミド等の架橋剤、pH緩衝剤、また必要によりSDSなどの変性剤からなるモノマー溶液に重合開始剤を添加した後に充填される。
キャビティ部Cにゲル前駆液Gaを充填した後に、充填孔20をフィルム等で封止し、重合が進行するまでキャビティ部Cにゲル前駆液Gaが充填されたカセット本体10を十分な時間静置させる。
そして、ゲル前駆液Gaがゲル化することによって、2次元電気泳動用カセット1Aが製造される。
本実施形態による2次元電気泳動用カセット1Aによれば、第1開口部11を封止可能な第1封止材31および第2開口部12を封止可能な第2封止材32を備え、ゲル前駆液Gaを充填するための充填孔20が形成されていることにより、キャビティ部C内にゲル前駆液Gaを充填する工程において、第1開口部11および第2開口部12を封止して充填孔20からゲル前駆液Gaを充填することができる。
このため、充填されたゲル前駆液Gaに第1開口部11および第2開口部12から空気が入る込むことがなく、形成されたゲルGに気泡が残存することを防ぐことができ、ゲルGの品質を安定させることができるとともに、2次元電気泳動用カセット1Aを効率よく製造することができる効果を奏する。
次に、他の実施形態について、添付図面に基づいて説明するが、上述の実施形態と同一又は同様な部材、部分には同一の符号を用いて説明を省略し、第1実施形態と異なる構成について説明する。
図4(a)に示すように、第2実施形態による2次元電気泳動用カセット1Bは、第1開口部13の内周面13aおよび第2開口部14の内周面14aが、第1基板2aの第1バッファー槽3および第2バッファー槽4側からキャビティ部C側に向かって外方へ広がるテーパ面に形成されている。
特に、図4(b)に示すように、第1基板2aの面方向に直交する断面視におけるテーパ面(内周面13a,14a)どうしの交差角度θが90°以上であると、形成されたゲルGに気泡の残存は認められず一層好ましい。
このように、複数のカセット本体10に、同時にゲル前駆液Gaを充填することによって、2次元電気泳動用カセット1Bを効率的に製造することができる。
図6に示すように、第3実施形態による2次元電気泳動用カセット1Cは、第1封止材33が第1開口部11に嵌合され、第2封止材34が第2開口部12に嵌合されている。
第1封止材33は、第1開口部11に相当する凸部33aを備えている。この凸部33aは、その高さが第1基板2aの厚さと略等しく、先端面33bが第1基板2aのキャビティ部C側の面と略面一となっている。
第2封止材34も、第1封止材33と同様に、第2開口部12に相当する凸部34aを備えている。この凸部34aは、その高さが第1基板2aの厚さと略等しく、先端面34bが第1基板2aのキャビティ部C側の面と略面一となっている。
第1封止材33および第2封止材34としては、樹脂成型物でカセットと密着する部分に粘着材等が用意されているものや、カセットに密着可能なシリコンゴムやウレタンゴム等の成型物が好ましい。
また、第1封止材33および第2封止材34は、樹脂成型物でカセットと密着する部分に粘着材等が用意されているものや、カセットに密着可能なシリコンゴムやウレタンゴム等の成型物であることにより、第1開口部11および第2開口部12を密閉することができ、第1開口部11および第2開口部12からの空気の流入を防ぐことができる。
図7に示すように、第4実施形態による2次元電気泳動用カセット1Dでは、第1基板53aは、キャビティCと第1バッファー槽3および第2バッファー槽4とを仕切る板部材53cが、図2に示す第1実施形態のキャビティCと第1バッファー槽3および第2バッファー槽4とを仕切る板部材2cよりも薄く形成されている。このため、第1開口部51および第2開口部52の深さが、図2に示す第1実施形態の第1開口部11および第2開口部12の深さよりも浅く形成されている。
また、第1基板52bの板部材52cは、第2基板53bよりも薄い厚さに形成されている。
第4実施形態による2次元電気泳動用カセット1Dでは、第1実施形態による2次元電気泳動用カセット1Aと比べて、第1開口部51および第2開口部52内に留まる空気が少ないとともに、第1開口部51および第2開口部52内の空気が排出されやすいため、形成されたゲルGに気泡が残存することをより防ぐことができる。
例えば、第2実施形態による2次元電気泳動用カセットの製造方法では、カセット本体10にゲル前駆液Gaを同時に充填しているが、1つずつカセット本体10へゲル前駆液Gaを充填してもよい。また、第1実施形態による2次元電気泳動用カセットの製造方法において、カセット本体10を複数並べて設置し、複数のカセット本体10へ同時にゲル前駆液Gaを充填してもよい。
また、上記の実施形態では、第1基板2aおよび第2基板2bは合成樹脂製としているが、ガラス製としてもよい。
2a,53a 第1基板(基板)
2b,53b 第2基板(基板)
3 第1バッファー槽
4 第2バッファー槽
10 カセット本体
11,13,51 第1開口部
12,14,52 第2開口部
11a,12a,13a,14a 内周面
20 充填孔
31,33 第1封止材(封止材)
32,34 第2封止材(封止材)
C キャビティ部
G ゲル
Ga ゲル前駆液
θ 交差角度
Claims (3)
- 基板を組み合わせて構成されたカセット本体のキャビティ部にゲルが収容され、前記カセット本体に隣接してバッファー槽が形成された2次元電気泳動用カセットであって、
前記基板を貫通し前記キャビティ部と前記バッファー槽とを連通させる開口部と、
前記基板を貫通し前記カセット本体の外部から前記キャビティ部へゲル前駆液を充填可能な充填孔と、が形成され、
前記開口部を封止可能であるとともに前記基板に着脱可能な封止材を備え、
前記開口部は、内周面が前記バッファー槽側から前記キャビティ部側に向かって広がるテーパ面に形成されていることを特徴とする2次元電気泳動用カセット。 - 前記開口部は、前記基板の面方向に直交する断面視におけるテーパ面どうしの交差角度が90°以上であることを特徴とする請求項1に記載の2次元電気泳動用カセット。
- 前記封止材は、粘着シール材または感圧式圧着シール材であることを特徴とする請求項1または2に記載の2次元電気泳動用カセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010234844A JP5721390B2 (ja) | 2010-10-19 | 2010-10-19 | 2次元電気泳動用カセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010234844A JP5721390B2 (ja) | 2010-10-19 | 2010-10-19 | 2次元電気泳動用カセット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012088167A JP2012088167A (ja) | 2012-05-10 |
JP5721390B2 true JP5721390B2 (ja) | 2015-05-20 |
Family
ID=46259941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010234844A Expired - Fee Related JP5721390B2 (ja) | 2010-10-19 | 2010-10-19 | 2次元電気泳動用カセット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5721390B2 (ja) |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55109954A (en) * | 1979-02-16 | 1980-08-23 | Toa Medical Electronics Co Ltd | Migration diffusion unit |
JPH044217Y2 (ja) * | 1985-11-30 | 1992-02-07 | ||
US5773645A (en) * | 1997-05-05 | 1998-06-30 | Bio-Rad Laboratories, Inc. | Two-dimensional electrophoresis device |
JP4441653B2 (ja) * | 2005-08-31 | 2010-03-31 | シャープ株式会社 | 自動化2次元電気泳動装置および装置構成器具 |
EP1804058A1 (en) * | 2005-12-28 | 2007-07-04 | Roche Diagnostics GmbH | Integrated two-dimensional gel electrophoresis |
JP4957917B2 (ja) * | 2008-07-15 | 2012-06-20 | 凸版印刷株式会社 | 電気泳動器具および電気泳動方法 |
JP2010286396A (ja) * | 2009-06-12 | 2010-12-24 | Toppan Printing Co Ltd | ゲル形成方法 |
-
2010
- 2010-10-19 JP JP2010234844A patent/JP5721390B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012088167A (ja) | 2012-05-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4586179B2 (ja) | 二次元電気泳動法用試料注入器具及びそれを含む二次元電気泳動用装置並びに該装置を用いた二次元電気泳動法 | |
US7776193B2 (en) | Cell electrophysiological sensor | |
JP4362987B2 (ja) | マイクロチップ電気泳動におけるサンプル導入方法 | |
US20160084797A1 (en) | Leak-proof gel casting device for vertical protein electrophoresis system | |
JP2022549297A (ja) | 密閉型マイクロ流体デバイスを製造するためのシステムおよび方法 | |
WO2002035224A1 (en) | Cassette assembly for electrophoresis gels | |
JP5721390B2 (ja) | 2次元電気泳動用カセット | |
US20030127331A1 (en) | Two-dimensional electrophoresis method and cassette | |
EP3425382A1 (en) | Sample separating implement and sample analyzing device | |
JP5307101B2 (ja) | 電気泳動用ゲルカセット及びその製造方法 | |
JP2007132837A (ja) | 細胞電気生理センサおよびその製造方法 | |
JP5307077B2 (ja) | 電気泳動用ゲルカセット、およびプレキャストゲルカセットの製造方法 | |
CN112473576B (zh) | 一种电泳凝胶制备方法及电泳梯度胶制备方法 | |
JP2011022061A (ja) | 電気泳動用カセット封止材 | |
CN100523810C (zh) | 用于研究等电聚焦电泳动力学的装置 | |
JP2010286396A (ja) | ゲル形成方法 | |
US10549480B2 (en) | Ultrasonic welding of a microfluidic device | |
JP2003004700A (ja) | 電気泳動用チップ | |
JP2013130437A (ja) | 電気泳動用カセット、電気泳動用カセットの製造方法、および電気泳動方法 | |
US9664646B2 (en) | Polyacrylamide electrophoresis gels with protection against oxygen exposure | |
JP5353619B2 (ja) | 電気泳動媒体カセットの製造方法 | |
JP2011080930A (ja) | 電気泳動用ゲルカセット製造方法及び電気泳動用ゲルの充填方法 | |
US20170122902A1 (en) | Separation medium cassette for sample separation adsorption and analysis device for sample separation adsorption | |
US20150160158A1 (en) | Electrophoresis instrument, electrophoresis device, sample introduction method, and sample separation method | |
JP4670713B2 (ja) | 細胞電気生理センサおよびこれを用いた細胞電気生理現象の測定方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130920 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140218 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140418 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140418 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140805 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140930 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20141001 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150303 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5721390 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |