JP5720327B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、フィードバック制御を伴う制御装置に関する。
近年、石油に代えて、石炭やバイオマス、タイヤチップ等の固体原料をガス化してガス化ガスを生成する技術が開発されている。このようにして生成されたガス化ガスは、石炭ガス化複合発電(IGCC: Integrated coal Gasification Combined Cycle)といった効率的な発電システムや、水素の製造、合成燃料(合成石油)の製造、化学肥料(尿素)等の化学製品の製造等に利用されている。ガス化ガスの原料となる固体原料のうち、特に石炭は、可採年数が150年程度と、石油の可採年数の3倍以上であり、また、石油と比較して埋蔵地が偏在していないため、長期に亘り安定供給が可能な天然資源として期待されている。
このような石炭のガス化プロセスは、酸素や空気を用いて部分酸化することにより行われていたが、2000℃といった高温で部分酸化する必要があるため、ガス化炉のコストが高くなるといった欠点を有していた。この問題を解決するために、水蒸気を利用し、700℃〜900℃程度で石炭をガス化する技術が開発されている。
例えば、循環流動層ガス化システムでは、水蒸気の存在下で流動する流動媒体(例えば砂)の熱によりガス化原料をガス化させ、ガス化炉から導出された流動媒体は、燃焼炉で加熱され、再びガス化炉へ導入される。このように循環流動層ガス化システムでは、流動媒体は燃焼炉とガス化炉とを循環する。その流動媒体の循環速度は、燃焼炉に供給される空気の供給流量によって制御されている。
このような空気の供給流量の制御系におけるPIDゲインは、所定の制御状態、例えば、流動媒体が燃焼炉とガス化炉とを循環する定格状態(空気流量=大)に対して定められているので、制御状態が異なると、例えば、ガス化を実行する前段階において燃焼炉内で流動媒体を加熱する準備状態(空気流量=小)では、定格状態に適応したPIDゲインが却って適切な制御の弊害になることもあった。例えば、PIDゲインが制御状態に適切に対応していないと、設定値に対して実測値がオーバーシュートすることもあった。かかる問題を解決すべく、オーバーシュートが発生した後、PIDゲインに1より小さい補正係数を乗算する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。また、電動機において、目標とする設定値と実測値との回転偏差に応じPIDゲインすべてに関する制御ゲインを変更する技術が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開2004−116467号公報 特開2006−074936号公報
しかし、特許文献1に示された技術では、オーバーシュートが生じてからはじめてゲインに補正係数を乗算するため、オーバーシュートへの対応が遅くなり、抑制効果が低い。また、設定値に対して実測値の追従性が遅いと、オーバーシュートし易くなり、さらに、オーバーシュートしてから一律に1以下の補正係数を乗算していたのでは、オーバーシュートを小さくする制御処理の効果を減退させてしまうことにもなり、安定した制御が却って阻害されるおそれもあった。一方、特許文献2に示された技術は、あくまで設定値に対するオーバーシュートの抑制を目的とし、設定値から直接実測値を減算した値に応じて1以下の制御ゲインを乗じているので、制御量が大きくなり、オーバーシュートの抑制効果に乏しかった。
本発明は、このような課題に鑑み、設定値に応じた適切な目標値と適切なゲイン補正とを通じて、制御対象の安定した制御を実行することが可能な、制御装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の制御装置は、所望する設定値に所定の第1伝達関数を施して目標値を生成する目標値生成部と、目標値から実測値を減算した偏差に所定の第2伝達関数を施して操作量を導出するフィードバック制御機能部と、偏差に基づくゲイン補正係数を、フィードバック制御機能部の操作量に乗算するゲイン補正機能部とを備えることを特徴とする。
ゲイン補正機能部は、偏差が0のときにゲイン補正係数を1とし、偏差が正の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を大きくし、偏差が負の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を小さくするとしてもよい。第1伝達関数は、一次遅れ関数とで構成されてもよい。
水蒸気の存在下で流動媒体の熱によりガス化原料をガス化させてガス化ガスを生成すると共に、流動媒体と未反応のチャーを導出するガス化炉と、流動媒体の存在下で未反応のチャーを燃焼して流動媒体を加熱し、加熱された流動媒体と燃焼ガスとを導出する燃焼炉と、流動媒体と燃焼ガスとを分離し、流動媒体をガス化炉に導入する媒体分離器とを備える循環流動層ガス化システムに用いられ、設定値は、流動媒体を流動させるために必要な燃焼炉に供給する空気の供給量であり、実測値は、燃焼炉に供給される空気の流量の測定値であり、操作量は、燃焼炉に空気を供給する制御弁の開度であってもよい。
本発明では、設定値に応じた適切な目標値と適切なゲイン補正とを通じて、制御対象の安定した制御を実行することが可能となる。
循環流動層ガス化システムを説明するための機能ブロック図である。 制御装置の制御系を説明するための制御ブロック図である。 補正MAP部におけるゲイン補正係数のMAPを説明するための説明図である。 制御装置を動作させたときの制御推移の一例を示した説明図である。 制御装置の制御系の他の例を説明するための制御ブロック図である。 循環流動層ガス化システムを用いた制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本実施形態では、制御装置の制御対象として、循環流動層ガス化システム100、特に、二塔式の流動層ガス化炉とも称される循環流動層ガス化システム100を挙げる。循環流動層ガス化システム100では、ガス化炉と燃焼炉との間を流動媒体(例えば、硅砂(珪砂)等の砂)が熱媒体として循環する。制御装置は、このように流動する流動媒体の流速を制御する役割を担う。
(循環流動層ガス化システム100)
図1は、本実施形態にかかる循環流動層ガス化システム100を説明するための機能ブロック図である。循環流動層ガス化システム100は、ガス化原料供給部108と、ガス化炉110と、改質炉112と、燃焼炉114と、媒体分離器116と、誘引通風器118と、燃焼炉空気導入部120と、制御弁122と、空気流量測定部124と、制御装置126と、蒸気供給装置128とを含んで構成される。また、図1において、実線矢印は物質の流れを、破線矢印は制御信号の流れを示している。
ガス化原料供給部108は、褐炭等の石炭、石油コークス(ペトロコークス)、バイオマス、タイヤチップ等の固体原料や、黒液等液体原料といったガス化原料をガス化炉110に供給する。
ガス化炉110では、流動媒体としての砂が、ガス化炉110の上方から導入される。また、ガス化炉110では、蒸気供給装置128が、ガス化炉110の下方から水蒸気を導入することで流動層(バブリング流動層)が形成される。そして、ガス化原料供給部108から流動層の上流側にガス化原料が供給されると、そのガス化原料が、水蒸気の存在下、700℃〜900℃で還元反応によりガス化され(水蒸気ガス化)、ガス化ガスが生成される。ガス化原料が石炭である場合、ガス化ガスは、水素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタンを主成分とし、タール、窒素や窒素化合物、硫黄や硫黄化合物を少量含んでいる。
なお、ここでは、循環流動層方式のガス化炉110を例に挙げて説明するが、ガス化原料をガス化するガス化炉であれば、単なる流動層方式のガス化炉や、砂が自重で鉛直下方向に流下することで移動層を形成する移動層方式のガス化炉であってもよい。
また、ガス化炉110内で流動層を形成し、ガス化反応を終えた流動媒体は、未反応のガス化原料であるチャー(石炭に限らずバイオマス等ガス化原料の残渣)と共に燃焼炉114に導入される。
改質炉112は、ガス化炉110で生成されたガス化ガスを900℃〜1500℃に加熱し酸素や空気を加え、ガス化ガスに含まれるタールを改質(酸化改質)する。改質炉112で改質されたガス化ガスは、後段の処理部において、さらに、粉塵、硫黄、アンモニア、塩素が除去され(精製され)、精製ガス化ガスとなる。
燃焼炉114は、鉛直方向に延びる筒形状で形成され、導入された流動媒体を、同じく導入されたチャーおよび追加された補助燃料の燃焼によって加熱し、さらに空気が供給されて燃焼炉114上方に高速に流動化させる。
媒体分離器(サイクロン)116は、燃焼炉114で1000℃程度に加熱された、流動媒体と燃焼ガスとを分離し、流動媒体を降下させてガス化炉110に導入する。また、媒体分離器116で分離された燃焼ガスは、誘引通風器(IDF:Induced Draft Fan)118に誘引され、ボイラ等で熱回収される。
こうして、流動媒体は、ガス化炉110、燃焼炉114、媒体分離器116を循環する。このとき、流動媒体は、ガス化原料の流動量(ガス化ガスの生成量)を調整すべく、燃焼炉114において、その流速が調整される。
燃焼炉空気導入部(FDF(押込送風機):Forced Draft Fan)120は、燃焼炉114内に導入されたチャーや補助燃料を燃焼させるべく、また、燃焼炉114内に導入された流動媒体を上方に流動化させるべく、燃焼炉114内に、制御弁122を通じて鉛直下方から空気を供給する。
空気流量測定部124は、燃焼炉空気導入部120から燃焼炉114に供給される空気の流量を測定して、空気流量の実測値を生成する。
制御装置126は、流動媒体を流動させるために必要な燃焼炉114に供給する空気の供給量である設定値と、空気流量測定部124が測定した空気の流量の実測値(測定値)とに基づいて、操作量を導出し、かかる操作量に応じて燃焼炉114に空気を供給する制御弁122の開度を調整する。
(1)このような制御系においては、実測値をフィードバックして設定値から減算し、その偏差を利用して操作量を導出する。しかし、設定値から実測値を単純に減算する制御系では、設定値が段階的に変化した場合の初期の偏差が大きくなり、制御対象によってはオーバーシュートを引き起こす要因になっていた。
また、(2)制御系の伝達関数には、一般的にPID制御が用いられることが多い。しかし、このような空気の供給流量の制御におけるPIDゲインは、制御状態によってPID制御の適切なパラメータが異なる場合もある。例えば、流動媒体が燃焼炉114とガス化炉110とを循環する制御状態(空気流量=大)と、ガス化を実行する前段階において燃焼炉114内で流動媒体を混流させながら加熱する制御状態(空気流量=小)とでは、適切なパラメータが異なるため、一方を定格状態としてパラメータを固定してしまうと、他方に対応できないといった問題が生じ得る。
さらに、(3)たとえ、制御状態に応じてパラメータを変更する構成を設けたとしても、その変更タイミングや外乱によって、空気の流量が所望した流量と異なる流量で推移することもあり、かかる偏差に応じてオーバーシュートが生じる場合もあった。そこで、本実施形態では、制御装置126を以下のように構成する。
図2は、制御装置126の制御系を説明するための制御ブロック図である。制御装置126は、目標値生成部130と、フィードバック制御機能部132と、ゲイン補正機能部134とを含んで構成される。
目標値生成部130は、所望する設定値に所定の第1伝達関数を施して目標値を生成する。具体的に、目標値生成部130は、例えば、入力信号に一次遅れ関数を施す一次遅れフィルタ152で構成される。したがって、第1伝達関数は、一次遅れ関数で構成されることとなる。一次遅れ関数の時定数は、制御対象の検証において決定される。
通常、制御対象は遅延を伴うため、設定値がステップ入力されても制御対象がその設定値に追従できず、特に、設定値が変化した直後は偏差が大きくなる傾向にある。そこで、制御対象を、一次遅れ関数で近似させることで、制御対象の応答に近似した目標値を予め生成して制御入力とすることができる。こうすることで、設定値が段階的に変化しても、目標値と実測値との偏差を抑えることが可能となり、(1)設定値が段階的に変化した場合の初期の偏差による設定値に対するオーバーシュートを回避することができる。
ここでは、設定値に対するオーバーシュートが生じない程度に、目標値が制御対象の応答(実測値)に近似していれば足りる。一般的な制御対象は、一次遅れ関数のような簡易な関数で近似でき、制御対象の厳密なモデル化は必要ない。したがって、追加のコストを伴わず、また、困難なモデル化を行うことなく、時定数といった簡易な数値の設定のみで初期の偏差による設定値に対するオーバーシュートを回避することが可能となる。
また、ここでは、一次遅れ関数を用いて目標値を決定しているが、目標値生成部130の構成はかかる場合に限られず、リミッタ関数といった、簡易な関数を用いることが可能である。
フィードバック制御機能部132は、目標値から実測値を減算した偏差に所定の第2伝達関数を施して操作量を導出する。具体的に、フィードバック制御機能部132は、図2に示すように、目標値から実測値を減算して偏差を生成する減算器154と、偏差を微分して微分値を生成する微分器156と、偏差を積分して積分値を生成する積分器158と、微分値と積分値と偏差とを加算する加算器160と、制御状態に応じた、即ち、設定値に応じた適切なパラメータを抽出するゲインMAP部162と、微分値と積分値と偏差との加算値と、抽出したパラメータとを乗算する乗算器164とを含んで構成される。ここでは、第2伝達関数として、微分器156と積分器158とゲインMAP部162とによるPIDを挙げているが、かかる場合に限らず、様々な伝達関数を用いることができる。
また、ゲインMAP部162は、設定値に応じて、乗算するパラメータを抽出するため、例えば、(2)制御状態が変化したとしても、それぞれの制御状態に適切に対応したパラメータが設定されるので、実測値が目標値と大きく偏差することなく、高い追従性を維持することが可能となる。
ゲイン補正機能部134は、偏差に基づくゲイン補正係数を、フィードバック制御機能部132の操作量に乗算する。具体的に、ゲイン補正機能部134は、偏差に応じたゲイン補正係数を抽出する補正MAP部166と、ゲイン補正係数と操作量とを乗算して新たな操作量を生成する乗算器168とを含んで構成される。
図3は、補正MAP部166におけるゲイン補正係数のMAPを説明するための説明図である。ゲイン補正係数のMAP180では、図3(a)の如く、偏差が0のときのゲイン補正係数を1とし、偏差が正の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を1以上の値で段階的に大きくし、偏差が負の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を1以下の値で段階的に小さくしている。したがって、かかるMAP180をグラフで表すと、図3(b)のようになる。ここで、横軸は偏差、縦軸はゲイン補正係数を示す。ここでは、計算負荷を軽減すべくゲイン補正係数を段階的に変化させる例を示したが、かかる場合に限られず、線形的に、または非線形に変化させることもできる。また、図3に示した数値は、あくまで例示であって、ゲイン補正係数は1を中心に様々な数値を用いることができる。
上述したフィードバック制御機能部132によって、制御状態が変化したとしても追従性は確保されるが、(3)その変更タイミングや外乱によって、空気の流量が所望した流量と異なる流量で推移することもある。ここでは、実測値と目標値とを比較し、実測値が目標値を超えているときに、その超えた量に応じてゲインを下げ、逆に、実測値が目標値に追従できていないときに、その偏差に応じてゲインを上げることで、目標値に対して細かくゲイン補正係数を変化させることができるため、フィードバック制御機能部132のみではオーバーシュートしがちな、また、追従しきれなかった制御範囲を適切に補足し、設定値に対するオーバーシュートを抑制することが可能となる。
図4は、制御装置126を動作させたときの制御推移の一例を示した説明図である。図4に示すように、目標値生成部130によって、段階的な設定値を、制御対象に合わせた目標値に代えることで、制御対象の追従性を高めることができる。また、フィードバック制御機能部132においてゲインMAP部162から適切なパラメータを抽出しているので、制御対象の追従性をさらに高めることが可能となる。そして、フィードバック制御機能部132によってパラメータを最適化しても生じてしまう偏差に関しては、さらに、ゲイン補正機能部134により、目標値と実測値との偏差(プロセスの状態)に応じてゲイン補正係数が乗じられるので、より適切なPゲインとなるように調整することができ、実測値は、設定値に対するオーバーシュートが抑えられ、目標値に近接した推移でスムーズに追従することとなる。こうして、制御対象の安定した制御を実行することが可能となる。また、目標値は、設定値の一次遅れとなるため、目標値が設定値に近づくに連れ、目標値の変化率が緩やかになり、実測値は目標値に追従するため(実測値の変化速度を目標値に制御することができるため)、設定値に対する実測値のオーバーシュートを抑制することが可能となる。
また、上述した実施形態では、目標値生成部130として一次遅れフィルタ152を挙げて説明したが、例えば、むだ時間の大きいプロセス等を制御する場合には、図5に示した制御系の他の例のように、むだ時間を補償するむだ時間補償器190、および、むだ時間要素192を制御系に加えることで、上記同様、目標値を一次遅れでモデル化しつつ、目標値にむだ時間要素を施した値を、ゲイン補正機能部134の補正対象の目標値(補正目標値)とすることができる。
(制御方法)
図6は、本実施形態にかかる循環流動層ガス化システム100を用いた制御方法の処理の流れを示すフローチャートである。
図6に示すように、目標値生成部130は、燃焼炉114に供給する空気の設定値に一次遅れ関数を施して目標値を生成し(S200)、フィードバック制御機能部132は、目標値から実測値を減算して偏差を生成し(S202)、その偏差を微分および積分して偏差と加算し(S204)、その加算した値と、目標値に応じた適切なパラメータとを乗算して操作量を導出する(S206)。ゲイン補正機能部134は、目標値に応じたゲイン補正係数を抽出し(S208)、ゲイン補正係数と操作量とを乗算して新たな操作量を生成する(S210)。制御弁122は、かかる操作量に応じた開度で燃焼炉114に空気を供給する(S212)。
このようにして空気の流量が制御された流動媒体と燃焼ガスは、媒体分離器116によって、流動媒体と燃焼ガスとが分離され、分離された流動媒体がガス化炉110に導入される(S214)。ガス化炉110では、導入された流動媒体にガス化原料を供給し、水蒸気の存在下で流動媒体の熱によりガス化原料をガス化させる(S216)。そして、役目を終えた流動媒体と未反応のチャーは再び燃焼炉114に導入され、加熱される(S218)。こうして、流動媒体が、燃焼炉114、媒体分離器116、ガス化炉110を循環することとなる。
以上説明した制御方法においても、設定値に応じた適切な目標値と適切なゲイン補正とを通じて、制御対象の安定した制御を実行することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、本明細書の制御方法の各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。
本発明は、フィードバック制御を伴う制御装置に利用することができる。
100 …循環流動層ガス化システム
110 …ガス化炉
114 …燃焼炉
116 …媒体分離器
118 …誘引通風器
120 …燃焼炉空気導入部
122 …制御弁
124 …空気流量測定部
126 …制御装置
130 …目標値生成部
132 …フィードバック制御機能部
134 …ゲイン補正機能部
152 …一次遅れフィルタ

Claims (4)

  1. 所望する設定値に所定の第1伝達関数を施して目標値を生成する目標値生成部と、
    前記目標値から実測値を減算した偏差に所定の第2伝達関数を施して操作量を導出するフィードバック制御機能部と、
    前記偏差に基づくゲイン補正係数を、前記フィードバック制御機能部の操作量に乗算するゲイン補正機能部と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  2. 前記ゲイン補正機能部は、前記偏差が0のときにゲイン補正係数を1とし、前記偏差が正の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を大きくし、前記偏差が負の方に大きくなるにつれゲイン補正係数を小さくすることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記第1伝達関数は、一次遅れ関数で構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
  4. 水蒸気の存在下で流動媒体の熱によりガス化原料をガス化させてガス化ガスを生成すると共に、該流動媒体と未反応のチャーを導出するガス化炉と、
    前記流動媒体の存在下で未反応のチャーを燃焼して該流動媒体を加熱し、加熱された該流動媒体と燃焼ガスとを導出する燃焼炉と、
    前記流動媒体と前記燃焼ガスとを分離し、該流動媒体を前記ガス化炉に導入する媒体分離器と、
    を備える循環流動層ガス化システムに用いられ、
    前記設定値は、前記流動媒体を流動させるために必要な前記燃焼炉に供給する空気の供給量であり、前記実測値は、該燃焼炉に供給される空気の流量の測定値であり、前記操作量は、該燃焼炉に空気を供給する制御弁の開度であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の制御装置。
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