JP5655536B2 - 循環流動層ガス化設備のガス化制御方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガス化時のガス化効率及び設備運転効率を最適な状態に維持しながら、ガス化ガス利用装置のガス化ガス要求量の変化、及び水蒸気利用装置の水蒸気要求量の変化に対して安定して対応できるようにした循環流動層ガス化設備のガス化制御方法及び装置に関する。
従来より種々のガス化設備が提案されており、例えば、流動層ガス化炉と燃焼炉からなる2塔式ガス化炉と称されるガス化装置を有する循環流動層ガス化設備が考えられている(特許文献1参照)。
循環流動層ガス化設備は、燃焼炉とガス化炉とを有しており、燃焼炉で加熱した流動媒体はガス化炉に導入され、下部から供給される水蒸気と流動媒体の熱により原料をガス化してガス化ガスを生成し、ガス化炉の流動媒体と未反応のチャーは前記燃焼炉に導入してチャーを燃焼空気で燃焼させることにより前記流動媒体を加熱し、前記燃焼炉から導出される燃焼ガスから分離した流動媒体は前記ガス化炉へ循環するようにしている。
又、前記ガス化炉にはガス化剤として水蒸気を供給しており、この水蒸気としては別個に設けられた補助ボイラ等で製造した水蒸気を用いたり、或いは、当該循環流動層ガス化設備における前記燃焼炉からの燃焼ガスと水を熱交換するようにした排熱回収ボィラで生成した水蒸気を用いるようにしたものが考えられている。
前記循環流動層ガス化設備には、例えばバイオマス、汚泥、或いは石油生成残渣等といった燃料等としては有効利用し難いものや石炭の中でも低品位炭と称させれる亜瀝青炭・褐炭・泥炭等といったものも原料として有効に利用することができ、しかも天然ガスに近い有用なガス化ガスを生成できるため、非常に有望な技術として注目されている。
更に、循環流動層ガス化設備では、ガス化炉でガス化されなかった未反応のチャーを燃焼炉で燃焼させることで流動媒体を加熱し、この加熱した流動媒体をガス化炉に循環して原料のガス化(吸熱反応)に必要な熱を供給するようにしているので、ガス化炉に原料を供給することのみでガス化サイクルを熱的に自立させられるという利点がある。
従来から考えられている循環流動層ガス化設備では、ガス化炉で生成したガス化ガスはガスタービン発電機に供給して発電を行い、又、燃焼炉からの燃焼ガスと熱交換する排熱回収ボイラによって生成した水蒸気(ガス化炉に供給する以外の水蒸気)は蒸気タービン発電機に供給して発電を行い、このようにして一定の発電量を得るための発電設備としたものが主体に考えられていた。
一方、近年では、前記循環流動層ガス化設備を例えば化学肥料工場等に適用し、生成されたガス化ガスは、アンモニア(尿素)のような化学肥料を製造するためのガス化ガス利用装置に供給し、又、生成された水蒸気は、工場の冷暖房或いはその他の温熱源や冷熱源として利用する水蒸気利用装置に供給することが考えられている。
特開2005−041959号公報
化学肥料工場等においては、循環流動層ガス化設備によって生成すべきガス化ガス要求量(安定生成できる最大値)は予め決められており、従って、このガス化ガス要求量の時にガス化効率が最適になるように循環流動層ガス化設備の運転が制御されているが、ガス化ガス利用装置では減産等のために前記ガス化ガス要求量が減少することがあり、又、水蒸気利用装置では要求される水蒸気要求量が季節・時間等によって大きく変動することがある。
しかし、従来から考えられている循環流動層ガス化設備は、前記したような化学肥料工場等に適用することは想定していないため、ガス化ガス要求量或いは水蒸気要求量それぞれが個別に変動することについては考慮されておらず、従って、それぞれの要求を共に満たすことが困難であるという問題を有していた。従来はボイラ等別の機器で不足する水蒸気を発生させているが、機器の設置スペースや運転・保守の負担がかかるうえ、循環流動層ガス化設備の運転効率が低下するという課題がある。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなしたもので、ガス化時のガス化効率及び設備運転効率を最適な状態に維持しながら、ガス化ガス利用装置のガス化ガス要求量の変化、及び水蒸気利用装置の水蒸気要求量の変化に対して安定して対応できるようにするために、簡易な構成で、ガス化炉における原料の滞留時間を調整できるガス化制御装置およびガス化制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のガス化制御装置は、加熱された流動媒体が一端側から導入され、下部から供給される水蒸気によって流動媒体の流動層が形成されて、水蒸気の存在下流動媒体の熱により原料をガス化してガス化ガスを生成するガス化炉と、流動層を形成するためにガス化炉の下部から水蒸気を噴出する第1水蒸気供給装置と、ガス化炉の一端から他端に向かって流動する流動媒体に対して交差するようにガス化炉の側方から水蒸気を噴出してガス化炉内の原料の進行を抑制する又は進行を助ける第2水蒸気供給装置と、第2水蒸気供給装置を制御して原料の滞留時間を調整する目標追従装置と、を備えることを特徴とする。
目標追従装置は、さらに、第2水蒸気供給装置が噴出する水蒸気の量を調整することにより原料の滞留時間を調整してもよい。
目標追従装置は、ガス化炉に対する原料供給量を減少すると共に、第2水蒸気供給装置を制御してガス化炉内における原料の滞留時間を短縮することで、ガス化炉におけるガス化ガス生成量を低減させてもよい。
目標追従装置は、ガス化炉に対する原料供給量を増加すると共に、第2水蒸気供給装置を制御してガス化炉内における原料の滞留時間を短縮し、ガス化炉の流動媒体と未反応のチャーとを燃焼することにより流動媒体の加熱を行う燃焼炉に対する燃焼空気供給量を増加してもよい。
目標追従装置は、予め定められた、ガス化炉に供給される原料供給量に対する、ガス化ガス生成量および水蒸気生成量に基づいて、第2水蒸気供給装置を制御してもよい。
目標追従装置は、ガス化炉に供給される原料供給量と、ガス化ガス生成量および水蒸気生成量とを関連付けた目標値テーブルを予め保持しており、目標追従装置は、目標値テーブルを参照して、第2水蒸気供給装置を制御してもよい。
上記課題を解決するために、本発明のガス化制御方法は、加熱された流動媒体がガス化炉の一端側からガス化炉内に導入されガス化炉の下部から供給される水蒸気によってガス化炉内に流動媒体の流動層が形成されて、水蒸気の存在下流動媒体の熱により原料をガス化してガス化ガスを生成し、ガス化炉の一端から他端に向かって流動する流動媒体に対して交差するようにガス化炉の側方から水蒸気を噴出して、ガス化炉内の原料の進行を抑制する又は進行を助けて原料の滞留時間を調整することを特徴とする。
ガス化効率が最適に保たれた時のガス化炉に対する原料供給量とガス化ガス生成量及び水蒸気生成量のバランス量を予め求めておき、循環流動層ガス化設備に設定されるガス化ガス要求量に応じた原料供給量をガス化炉に供給し、ガス化炉から燃焼炉に供給されるチャーが燃焼するのに十分な空気供給量を燃焼炉に供給し、燃焼炉からの燃焼ガスの排熱を回収するのに十分な給水量を排熱回収ボイラに供給し、排熱回収ボイラで生成する水蒸気の前記原料投入量(原料供給量)に対応した水蒸気供給量をガス化炉に供給するようにしたので、循環流動層ガス化設備が安定運転されてガス化ガスが安定して生成されるという優れた効果を奏し得る。
ガス化ガス利用装置からガス化ガス要求量の減少指令が発せられた際には、ガス化炉に対する原料供給量を減少すると同時に、ガス化炉内における原料の滞留時間を短縮するようにしたので、ガス化効率が減少し、ガス化ガス生成量を減少指令に沿わせて低減させる一方、燃焼炉に、燃焼炉に導入されるチャーの量を維持し、水蒸気生成量を維持させられるという効果がある。
前記ガス化ガス要求量の減少指令が発せられた際に、ガス化炉内に供給する水蒸気量を減少させることでガス化効率を減少させるようにしたので、ガス化ガス生成量を更に安定して減少指令に沿わせられる効果がある。
一方、ガス化が安定して行われている状態から、水蒸気利用装置から水蒸気生成量の増加指令が発せられた際には、排熱回収ボイラに対する給水量を増加すると共に、燃焼炉に対する空気供給量を増加することにより、排熱回収ボイラによる排熱回収を増加して水蒸気生成量を増加できる効果がある。
又、水蒸気利用装置から水蒸気生成量の増加指令が発せられた際に、排熱回収ボイラに対する給水量を増加すると共に、ガス化炉に対する原料供給量を増加し、且つガス化炉における原料の滞留時間を短縮し、更に、燃焼炉に対する空気供給量を増加することにより、ガス化効率を低下させない範囲内において水蒸気生成量を大幅に増加できる効果がある。
又、水蒸気利用装置から水蒸気生成量の増加指令が発せられた際に、排熱回収ボイラに対する給水量を増加すると共に、燃焼炉に対して補助燃料を供給し、更に、燃焼炉に対する空気供給量を増加することにより、ガス化操作に関係なく排熱回収ボイラによる水蒸気生成量を大幅に増加できる効果がある。
化学肥料工場に適用した本発明の循環流動層ガス化設備の概略を示すブロック図である。 原料供給量に対してガス化ガス生成量と水蒸気生成量がバランスした状態を示すグラフである。 滞留時間調節手段の一例を示す斜視図である。 図3の平面図である。 滞留時間調節手段の他の例を示す斜視図である。 図5の平面図である。 ガス化ガス要求量の減少指令が発生した際の制御方法と、水蒸気要求量の増加指令が発せられた際の第1の制御方法を示す制御フローチャートである。 図7において、水蒸気要求量の増加指令が発せられた際の第2の制御方法を示す制御フローチャートである。 図7において、水蒸気要求量の増加指令が発せられた際の第3の制御方法を示す制御フローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
図1は化学肥料工場に適用した本発明の循環流動層ガス化設備の概略を示すブロック図であり、2塔式ガス化炉と称されるガス化装置を有する循環流動層ガス化設備は、ガス化炉1と燃焼炉2とを有しており、燃焼炉2で加熱された流動媒体3は燃焼ガス4と共にサイクロン式等の分離器5に導かれて燃焼ガス4から分離されてガス化炉1に供給される。ガス化炉1には原料供給装置6から原料7が供給されると共に、蒸気バルブ8からの水蒸気9が供給されており、ガス化炉1に供給された前記原料7は、水蒸気9の存在下流動媒体3の熱によりガス化(吸熱反応)されてガス化ガス10を生成し、生成したガス化ガス10は、肥料工場に備えられる例えばアンモニア(尿素)のような化学肥料を製造するガス化ガス利用装置11に供給するようにしている。
前記ガス化炉1内の流動媒体3と未反応のチャーは燃焼炉2に導入され、送風ファン12によって下部から供給される燃焼空気13によって前記チャーが燃焼されることで前記流動媒体3を加熱するようになっている。
14は前記燃焼炉2にガス状、液体状、固体状等の補助燃料15を供給して燃焼炉の発熱量を増加するようにした補助燃料供給装置である。
16は給水ポンプ17によって水18が供給されるようにした排熱回収ボイラであり、該排熱回収ボイラ16は前記分離器5からの燃焼ガス4と水18とを熱交換し、更には、前記ガス化炉1で生成されるガス化ガス10とも熱交換を行って水蒸気19を生成するようになっており、生成した水蒸気19の一部はガス化用の水蒸気9として前記蒸気バルブ8を介してガス化炉1に供給され、前記ガス化炉1に導く以外の残りの水蒸気19は肥料工場に備えられる例えば冷暖房等の水蒸気利用装置20に供給するようにしている。
21は目標追従装置であり、該目標追従装置21には、前記ガス化炉1で生成されるガス化ガス生成量を検出するガス化ガス生成量検出器22からの検出信号と、排熱回収ボイラ16で生成される水蒸気生成量を検出する水蒸気生成量検出器23からの検出信号が入力されている。
図1の循環流動層ガス化設備によって効率的なガス化が行われる状態では、図2(a)に示すように、ガス化炉1に供給される原料供給量に対して、ガス化ガス生成量A及び水蒸気生成量Bは一意に求められるバランスした量となっており、従って、上記した原料供給量に対するガス化ガス生成量Aと水蒸気生成量Bのバランス量は予め求めておき、前記目標追従装置21にテーブルとして入力しておく。図2は、ガス化ガス要求量=ガス化ガス生成最大量の運転例の場合を示しており、図中ガス化ガス生成量A及び水蒸気生成量Bは直線で示しているが、実際は非線形の曲線と考えられる。
従って、目標追従装置21にガス化ガス要求量24(当該循環流動層ガス化設備で安定生成できる最大値)を設定すると、目標追従装置21は制御指令26を出力して、前記原料供給装置6による原料供給量、蒸気バルブ8による水蒸気供給量、給水ポンプ17による給水量、送風ファン12による燃焼空気量を制御し、これによって循環流動層ガス化設備は安定した状態で運転され、ガス化ガス要求量24に応じたガス化ガス生成量Aが得られると共に、そのガス化ガス生成量Aに応じてバランスした水蒸気生成量Bが得られるようになる。
更に、前記目標追従装置21には、水蒸気利用装置20の要求量である水蒸気要求量25が入力されている。この水蒸気要求量25は、前記ガス化ガス生成量Aとバランスして生成される水蒸気生成量Bの範囲内において設定されている。
前記ガス化炉1には、図3、図4に示すように、ガス化炉1内の原料の滞留時間を調節するための滞留時間調節手段27を備えている。ガス化炉1には下部から吹き込まれる水蒸気9によって流動層28が形成されており、ガス化炉1の一端側から供給される流動媒体3と原料7は他端側に向かつて流動しながら移動するようになっており、他端側の取出部29からチャーと流動媒体3を取り出して燃焼炉2(図1参照)に供給するようにしている。上記ガス化炉1の側部に、前記一端から他端に向かって流動する流動媒体3と原料7の移動方向に対して側方から直角に交差するよう水蒸気30を吹き込むようにした噴射ノズル31を有する滞留時間調節手段27を設けている。更に、滞留時間調節手段27は、滞留時間調節器32からの調節指令33により前記噴射ノズル31よってガス化炉1の側部から吹き込む水蒸気30の吹込量を調節するようにした蒸気バルブ34を備えており、側部から吹き込む水蒸気30によってガス化炉1内の原料の進行を抑制して原料の滞留時間を調節するようにしている。この時、水蒸気30の噴射量を多くすると原料の進行が抑制されて滞留時間は長くなり、逆に水蒸気30の噴射量を少なくすると原料が進行し易くなって滞留時間は短くなる。又、ここで、前記原料の進行を助けるようにガス化炉1の一端側から他端側に向かって水蒸気を噴射すると、原料の滞留時間を短く調整することが容易に可能になるので、このように原料の進行を助けるように水蒸気を噴射する構成と、前記図3、図4に示したように原料の進行を抑制する方向に水蒸気30を噴射する構成を組み合わせて備えると、滞留時間の調節幅を広く設定できるようになる。
図5、図6は前記滞留時間調節手段27の他の例を示すもので、図3、図4と同様にガス化炉1の一端側から流動媒体3と原料7が供給され他端側へ向かって流動しながら移動するようにしている構成において、前記一端と他端との間に、原料の移動を邪魔するように幅方向に延設された板状の邪魔部材35を有する滞留時間調節手段27を設けている。更に、滞留時間調節手段27は、滞留時間調節器32からの調節指令33により前記邪魔部材35を流動層28内部に挿入する深さを調節するようにした駆動装置36を備えている。邪魔部材35を流動層28の内部に挿入すると、原料は邪魔部材35の下端を潜り抜けなければ取出部29側へ流動することができないので、流動層28に対する邪魔部材35の挿入深さを大きくすると原料の滞留時間を長く調整することができる。
以下に、上記形態の作用を説明する。
図1の目標追従装置21には、ガス化ガス要求量24(当該循環流動層ガス化設備で安定生成できる最大値)が入力されるが、目標追従装置21には図2(a)に示したように、原料供給量に対するガス化ガス生成量Aと水蒸気生成量Bのバランス量が予め入力されているので、目標追従装置21はガス化ガス要求量24に基づいた制御指令26を出力し、ガス化ガス要求量24を得るのに必要な原料7をガス化炉1に供給するよう原料供給装置6を制御し、ガス化炉1から燃焼炉2に供給されるチャーが燃焼するのに十分な燃焼空気13が燃焼炉2に供給されるように送風ファン12を制御し、燃焼炉2からの燃焼ガス4の排熱を回収するのに十分な水18を排熱回収ボイラ16に供給するように給水ポンプ17を制御し、前記原料7の供給量に対応した水蒸気9がガス化炉1に供給されるように蒸気バルブ8を制御し、これによって、ガス化ガス要求量24になるようにガス化ガス10は安定して生成され、生成したガス化ガス10はガス化ガス利用装置11に供給される。又、排熱回収ボイラ16では前記ガス化ガス要求量24にバランスした水蒸気生成量B(図2(a)参照)の水蒸気19が生成され、一部はガス化用の水蒸気9としてガス化炉1に供給され、残りの水蒸気19は水蒸気利用装置20へ安定して供給される。
ここで、最大値であるガス化ガス要求量24は、この値より増加することはないが、ガス化ガス利用装置11における減産等によって前記ガス化ガス要求量24は減少する場合がある。
前記ガス化ガス利用装置11からガス化ガス要求量24の減少指令24’が発せられた際には、目標追従装置21は、目標追従装置21に入力された図2(c)のバランス量に基づいて、図7の制御フローチャートに示すステップS1,S2の制御を行うようにしている。ここでは、水蒸気生成量Bを変えずにガス化ガス生成量Aを減少させる例を示している。即ち、ステップS1において、ガス化ガス要求量24の減少指令(図7から図9中、低減指令)24’の有無を判断し、減少指令24’があった場合は、原料供給装置6によりガス化炉1に対する原料7の供給量を減少する操作を行うと共に、ガス化炉1内における原料の滞留時間を短縮する操作を行う。原料の滞留時間を短縮するには、図3、図4の形態の場合は、ガス化炉1の側部から噴射ノズル31で吹き込む水蒸気30の吹込量を減少させることにより、ガス化炉1内での原料の滞留時間を短縮し、又、図5、図6の形態の場合は、ガス化炉1の流動層28内に挿入している邪魔部材35の挿入深さを小さくすることにより、ガス化炉1内での原料の滞留時間を短縮する。上記において、原料供給装置6によりガス化炉1に対する原料7の供給量を減少する時には、ガス化炉1に対する水蒸気9の供給量も対応させて減少するようにしてもよい。滞留時間短縮と水蒸気供給量減少は、両方行ってもよいし、どちらか一方を行ってもよい。
上記したように減少指令24’があった場合において、図2(b)に示すように原料7の供給量を減少させるのみでは、燃焼炉2に導入されるチャーの量も減少するため水蒸気生成量が減少し、水蒸気要求量を満たすことができず熱的な自立も困難となる。原料供給量が大幅に減少するため、循環流動層ガス化設備全体の運転効率が低下する。又、不足する水蒸気を補うためボイラ等別機器を運転するための原料が別途必要となる。それに対し、前記したように、原料7の供給量を減少する操作と、ガス化炉1内での原料の滞留時間を短縮する操作及びガス化炉1への水蒸気供給を減少する操作を行うと、図2(c)に示すように水蒸気生成量を変化させることなく、減少指令24’に沿ってガス化ガス量が減少する制御が行われるようになる。
又、水蒸気利用装置20による水蒸気要求量25は、図2(c)のガス化ガス生成量Aとバランスして生成される水蒸気生成量Bの範囲内で調節するようにしているが、季節・時間等によっては水蒸気要求量25を増加する増加指令25’が発せられることがある。
前記水蒸気利用装置20から水蒸気要求量25の増加指令25’が発せられた際は、目標追従装置21は、図7の制御フローチャートに示すステップS3,S4による第1の制御方法を実施するようにしている。即ち、ステップS3において、水蒸気要求量(図7から図9中、蒸気要求量)25の増加指令25’の有無を判断し、増加指令25’があったと判断された際は、図7に示す第1の制御方法では、ステップS4に示すように排熱回収ボイラ16に対する給水量を増加するように給水ポンプ17を調節する操作と、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量を増加するように送風ファン12を調節する操作とを行うようにしている。
図7に示すように、水蒸気要求量25の増加指令25’が発せられた際に、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量が増加すると、燃焼ガス4の流量が増加するので、排熱回収ボイラ16で回収される排熱量が多くなり、水蒸気19の生成量が増加される。前記増加指令25’の増加幅が比較的小さい場合、或いは短時間の場合には上記した第1の制御方法による簡略な方法によって上記生成量を増加することができる。
図8は前記水蒸気要求量25の増加指令25’が発せられた際における第2の制御方法を示すもので、ステップS3で増加指令25’があったと判断された際は、ステップS5に示すように、排熱回収ボイラ16に対する給水量を増加するように給水ポンプ17を調節する操作と、ガス化炉1に対する原料7の供給量を増加するように原料供給装置を調節する操作と、図3〜図6の装置によりガス化炉1における原料の滞留時間を短縮する操作と、更に、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量を増加するように送風ファン12を調節する操作とを行うようにしている。
図8に示すように、水蒸気要求量25の増加指令25’が発せられた際に、排熱回収ボイラ16に対する給水量の増加と、ガス化炉1に対する原料7の供給量の増加と、ガス化炉1における原料の滞留時間の短縮と、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量の増加を行うことにより、ガス化炉1におけるガス化効率を低下させない範囲内において、水蒸気要求量25の増加指令25’に基づいて水蒸気生成量を大幅に増加して水蒸気利用装置20に供給することができる。
図9は前記水蒸気要求量25の増加指令25’が発せられた際における第3の制御方法を示すもので、ステップS3で増加指令25’があったと判断された際は、ステップS6に示すように、排熱回収ボイラ16に対する給水量を増加するように給水ポンプ17を調節する操作と、燃焼炉2に対して補助燃料供給装置14により補助燃料15を供給する操作と、更に、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量を増加するように送風ファン12を調節する操作とを行うようにしている。
図9に示すように、水蒸要求量25の増加指令25’が発せられた際に、排熱回収ボイラ16に対する給水量の増加と、燃焼炉2に対する補助燃料15の供給と、燃焼炉2に対する燃焼空気13の供給量の増加を行うことにより、ガス化操作に関係なく水蒸気要求量25の増加指令25’に基づいて排熱回収ボイラ16による水蒸気生成量を大幅に増加して水蒸気利用装置20に供給することができる。
又、前記ガス化炉1に供給する原料7が変化した場合には、図2(c)に示す原料供給量に対するガス化ガス生成量Aと水蒸気生成量Bのバランス量を新たに求めて目標追従装置21に入力しているテーブルを補正することにより、原料が変わった場合にも、ガス化ガス要求量の変化、及び、水蒸気利用装置の水蒸気要求量の変化に対して安定して対応することができる。
尚、上記形態においては、化学肥料工場に適用した循環流動層ガス化設備の場合について例示したが、化学肥料工場以外にも、循環流動層ガス化設備によって生成されるガス化ガスと水蒸気を利用し得る種々の設備に適用できること、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
1 ガス化炉
2 燃焼炉
3 流動媒体
4 燃焼ガス
5 分離器
7 原料
9 水蒸気
10 ガス化ガス
11 ガス化ガス利用装置
13 燃焼空気
15 補助燃料
16 排熱回収ボイラ
18 水
19 水蒸気
20 水蒸気利用装置
21 目標追従装置
24 ガス化ガス要求量
24’ 減少指令
25 水蒸気要求量
25’ 増加指令
27 滞留時間調節手段
30 水蒸気
35 邪魔部材
A ガス化ガス生成量
B 水蒸気生成量
H 滞留時間
H1 滞留時間
S 原料停止時間

Claims (7)

  1. 加熱された流動媒体が一端側から導入され、下部から供給される水蒸気によって該流動媒体の流動層が形成されて、該水蒸気の存在下流動媒体の熱により原料をガス化してガス化ガスを生成するガス化炉と、
    前記流動層を形成するために前記ガス化炉の下部から水蒸気を噴出する第1水蒸気供給装置と、
    前記ガス化炉の一端から他端に向かって流動する流動媒体に対して交差するように該ガス化炉の側方から水蒸気を噴出して該ガス化炉内の原料の進行を抑制する又は進行を助ける第2水蒸気供給装置と、
    前記第2水蒸気供給装置を制御して前記原料の滞留時間を調整する目標追従装置と、
    を備えることを特徴とするガス化制御装置。
  2. 前記目標追従装置は、さらに、前記第2水蒸気供給装置が噴出する水蒸気の量を調整することにより前記原料の滞留時間を調整することを特徴とする請求項1に記載のガス化制御装置。
  3. 前記目標追従装置は、前記ガス化炉に対する原料供給量を減少すると共に、前記第2水蒸気供給装置を制御して該ガス化炉内における原料の滞留時間を短縮することで、該ガス化炉におけるガス化ガス生成量を低減させることを特徴とする請求項1または2に記載のガス化制御装置。
  4. 前記目標追従装置は、前記ガス化炉に対する原料供給量を増加すると共に、前記第2水蒸気供給装置を制御して該ガス化炉内における原料の滞留時間を短縮し、該ガス化炉の流動媒体と未反応のチャーとを燃焼することにより前記流動媒体の加熱を行う燃焼炉に対する燃焼空気供給量を増加することを特徴とする請求項1または2に記載のガス化制御装置。
  5. 前記目標追従装置は、予め定められた、前記ガス化炉に供給される原料供給量に対する、ガス化ガス生成量および水蒸気生成量に基づいて、前記第2水蒸気供給装置を制御することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のガス化制御装置。
  6. 前記目標追従装置は、前記ガス化炉に供給される原料供給量と、ガス化ガス生成量および水蒸気生成量とを関連付けた目標値テーブルを予め保持しており、
    前記目標追従装置は、前記目標値テーブルを参照して、前記第2水蒸気供給装置を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のガス化制御装置。
  7. 加熱された流動媒体がガス化炉の一端側から該ガス化炉内に導入され該ガス化炉の下部から供給される水蒸気によって該ガス化炉内に該流動媒体の流動層が形成されて、該水蒸気の存在下流動媒体の熱により原料をガス化してガス化ガスを生成し、
    前記ガス化炉の一端から他端に向かって流動する流動媒体に対して交差するように該ガス化炉の側方から水蒸気を噴出して、該ガス化炉内の原料の進行を抑制する又は進行を助けて前記原料の滞留時間を調整することを特徴とするガス化制御方法。
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