JP5720093B2 - フィラメント用樹脂組成物およびフィラメント - Google Patents

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Description

本発明は、フィラメント用樹脂組成物、および該樹脂組成物からなるフィラメントに関する。
ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂に害虫防除剤を配合してなる樹脂組成物は、各種成形体に加工され、ダニ、シラミ、カ、ハエ等の害虫予防用の材料に用いられている。例えば、特許文献1では、ポリプロピレン樹脂と害虫防除剤との組成物、該組成物を溶融紡糸してなるフィラメントが知られている。また、特許文献2では、線状低密度ポリエチレンと害虫防除剤との組成物、該組成物からなる首輪が知られている。また、特許文献3には、エチレン−α−オレフィン共重合体と防虫剤とを含有するフィラメント用樹脂組成物が知られている。また、特許文献4には、エチレン単独重合体と防虫剤とを含有するフィラメント用樹脂組成物が知られている。また、特許文献5にはオレフィン系重合体と防虫剤と防虫剤保持体とを含有する重合体組成物および該重合体組成物からなる繊維が知られている。
特開平4−65509号公報 特開平6−315332号公報 特開2008−031431号公報 特開2008−031619号公報 特開2008−106232号公報
しかしながら、ポリオレフィン樹脂と害虫防除剤とを含有する従来の樹脂組成物をフィラメントに成形した場合において、使用初期の害虫防除剤のブリード性のさらなる向上が求められている。
かかる状況のもと、本発明が解決しようとする課題は、使用初期の害虫防除剤のブリード性に優れるフィラメントが得られる樹脂組成物、該樹脂組成物からなるフィラメントを提供することにある。
本発明により、高密度ポリエチレンと害虫防除剤と合成シリカとを含有するフィラメント用樹脂組成物であって、使用初期の害虫防除剤のブリード性に優れるフィラメントが得られる樹脂組成物、および樹脂組成物からなるフィラメントを提供することができる。
すなわち、本発明の第一は、高密度ポリエチレン、害虫防除剤および合成シリカを含有する樹脂組成物において、前記高密度ポリエチレンの密度が935〜965kg/m3、MFRが0.1〜6g/10minであり、前記合成シリカの平均細孔半径が0.040〜0.105μmであって、高密度ポリエチレン100重量部と、該高密度ポリエチレン100重量部に対し、害虫防除剤を0.1〜10重量部、および合成シリカを0.1〜10重量部含有するフィラメント用樹脂組成物にかかるものである。
本発明の第二は、上記フィラメント用樹脂組成物からなるフィラメントにかかるものである。
本発明のフィラメント用樹脂組成物は、高密度ポリエチレン、害虫防除剤および合成シリカを含有する樹脂組成物であり、高密度ポリエチレン100重量部と、該高密度ポリエチレン100重量部に対し、害虫防除剤を0.1〜10重量部、および合成シリカを0.1〜10重量部含有するフィラメント用樹脂組成物である。
害虫防除剤の含有量は、高密度ポリエチレン100重量部あたり0.1〜10重量部である。
害虫防除剤の含有量は、フィラメントに成形する前の組成物のべたつきを防止する観点から、好ましくは5重量部以下であり、さらに好ましくは3重量部以下である。また、防虫性能を高める観点から、好ましくは0.5重量部以上であり、より好ましくは1重量部以上である。
本発明の樹脂組成物における合成シリカの含有量は、高密度ポリエチレン100重量部あたり0.1〜10重量部である。
合成シリカの含有量は、フィラメントの糸切れを防止する観点から、好ましくは5重量部以下であり、さらに好ましくは3重量部以下である。また、フィラメントを成形する前の組成物のべたつきを抑制する観点から、好ましくは0.5重量部以上であり、より好ましくは1重量部以上である。
本発明に用いられる高密度ポリエチレンは、エチレン単独重合体あるいはエチレンとα−オレフィンとの共重合体である。フィラメントの強度を高める観点から、好ましくはエチレンとα−オレフィンとの共重合体である。該α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン等があげられ、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なお、該密度は、JIS K6760−1995に記載の低密度ポリエチレンの方法に従いアニーリングを行った試験片を用いて、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される。
高密度ポリエチレン中のエチレンに基づく単量体単位の含有量は、高密度ポリエチレンの全重量(100重量%)に対して、通常90〜100重量%である。α−オレフィンに基づく単量体単位の含有量は、高密度ポリエチレンの全重量(100重量%)に対して、通常0.1〜10重量%である。
高密度ポリエチレンとしては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体、エチレン−1−オクテン共重合体、エチレン−1−ブテン−1―ヘキセン共重合体等があげられ、好ましくは、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重合体、エチレン−1−ヘキセン共重合体である。
高密度ポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、0.1〜6g/10minである。該MFRは、溶融押出性を高める観点から、好ましくは0.3g/10分以上であり、より好ましくは0.6g/10分以上である。また、該MFRは、加熱延伸性、機械的強度を高める観点から、好ましくは4g/10分以下であり、より好ましくは2g/10分以下である。該MFRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定される。
高密度ポリエチレンのメルトフローレート比(MFRR)は、溶融紡糸性を高める観点から、好ましくは50以下であり、より好ましくは45以下であり、さらに好ましくは40以下である。また、該MFRRは、溶融押出性を高める観点から、好ましくは10以上であり、より好ましくは15以上であり、さらに好ましくは20以上である。該MFRRは、JIS K7210−1995に規定された方法において、試験荷重211.83N、測定温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR−H、単位:g/10分)を、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR)で除した値である。
高密度ポリエチレンの密度は、935〜965kg/m3である。加熱延伸性を高める観点から、好ましくは960kg/m3以下であり、より好ましくは955kg/m3以下であり、さらに好ましくは950kg/m3以下である。また、該密度は、加熱延伸性を高める観点から、好ましくは940kg/m3以上であり、より好ましくは945kg/m3以上である。該密度は、JIS K6760−1995に記載の低密度ポリエチレンの方法に従いアニーリングを行った試験片を用い、JIS K7112−1980のうちA法に規定された方法に従って測定される。
高密度ポリエチレンの製造方法としては、チーグラー・ナッタ系触媒、クロム系触媒、メタロセン系触媒等の公知のオレフィン重合触媒を用いて、溶液重合法、スラリー重合法、気相重合法、高圧イオン重合法等の公知の重合方法によって製造する方法があげられる。また、該重合法は、回分重合法、連続重合法のいずれでもよく、2段階以上の多段重合法でもよい。
上記のチーグラー・ナッタ系触媒としては、例えば、次の(1)または(2)の触媒などがあげられる。
(1)三塩化チタン、三塩化バナジウム、四塩化チタンおよびチタンのハロアルコラートからなる群から選ばれる少なくとも1種をマグネシウム化合物系担体に担持した成分と、共触媒である有機金属化合物からなる触媒
(2)マグネシウム化合物とチタン化合物の共沈物または共晶体と共触媒である有機金属化合物からなる触媒
上記のクロム系触媒としては、例えば、合成シリカまたは合成シリカルミナにクロム化合物を担持した成分と、共触媒である有機金属化合物からなる触媒などがあげられる。
メタロセン系触媒としては、例えば、次の(1)〜(4)の触媒などがあげられる。
(1)シクロペンタジエン形骨格を有する基を有する遷移金属化合物を含む成分と、アルモキサン化合物を含む成分からなる触媒
(2)前記遷移金属化合物を含む成分と、トリチルボレート、アニリニウムボレート等のイオン性化合物を含む成分からなる触媒
(3)前記遷移金属化合物を含む成分と、前記イオン性化合物を含む成分と、有機アルミニウム化合物を含む成分からなる触媒
(4)前記の各成分をSiO2、Al23等の無機粒子状担体や、エチレン、スチレン等のオレフィン重合体等の粒子状ポリマー担体に担持または含浸させて得られる触媒
高密度ポリエチレンの製造方法としては、チーグラー・ナッタ系触媒あるいはメタロセン系触媒を用いた製造方法が好ましい。また、溶融紡糸性を高める観点から、重合時の滞留時間分布が短いものが好ましく、滞留時間分布を短くするために、単段重合、あるいは複数反応容器を有するプロセスにおいては複数の反応容器を平行に運転し重合したものが好ましい。
本発明における害虫防除剤としては、殺虫剤、昆虫成長制御剤、忌避剤等の防虫活性がある化合物があげられる。
殺虫剤としては、ピレスロイド系化合物、有機燐系化合物、カーバメート系化合物、フェニルピラゾール系化合物等があげられる。ピレスロイド系化合物としては、ペルメトリン、アレスリン、d−アレスリン、dd−アレスリン、d−テトラメトリン、プラレスリン、d−フェノトリン、d−レスメトリン、エムペントリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、フェンプロパスリン、シハロトリン、エトフェンプロクス、トラロメスリン、エスビオスリン、ベンフルスリン、テラレスリン、デルタメスリン、フェノトリン、テフルトリン、ビフェントリン、シフルトリン、シペルメトリン、アルファシペルメトリン等があげられ、有機燐系化合物としては、フェニトロチオン、ジクロルボス、ナレド、フェンチオン、シアホス、クロロピリホス、ダイアジノン、カルクロホス、サリチオン、ダイアジノン等があげられ、カーバメート系化合物としては、メトキシジアゾン、プロポクスル、フェノブカーブ、カルバリル等があげられ、フェニルピラゾール系化合物としてはフィプロニル等があげられる。
昆虫成長制御剤としては、ピリプロキシフェン、メソプレン、ヒドロプレン、ジフルベンズロン、シロマジン、フェノキシカーブ、ルフェニュロン(CGA184599)等があげられる。
忌避剤としては、ジエチルトルアミド、ジブチルフタレート等があげられる。
これらの害虫防除剤は、単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、防虫活性の効果を高める役割をもつ化合物を併用してもよい。該化合物としては、ピペロニルブトキサイド、MGK264、オクタクロロジプロピルエーテル等があげられる。
害虫防除剤としては、殺虫剤が好ましく、ピレスロイド系化合物がより好ましく、25℃での蒸気圧が1×10-6mmHg未満であるピレスロイド系化合物がさらに好ましい。25℃での蒸気圧が1×10-6mmHg未満であるピレスロイド系化合物としては、ピリプロキシフェン、レスメスリン、ペルメトリン等があげられる。
本発明に用いられる合成シリカとしては、沈降法あるいはゲル法で合成されるシリカであり、例えば、粉末ケイ酸、ホワイトカーボン等があげられる。
合成シリカとしては、非晶性合成シリカが好ましい。
本発明に用いられる合成シリカの平均細孔半径は、0.040〜0.105μmである。使用初期の害虫防除剤のブリード性を高める観点から、該平均細孔半径の上限は、好ましくは0.090μm以下であり、より好ましくは0.080μm以下であり、さらに好ましくは0.070μm以下であり、該平均細孔半径の下限は、好ましくは0.050μm以上であり、より好ましくは0.060μm以上である。該平均細孔半径は、水銀圧入法で測定される。
本発明に用いられる合成シリカの比表面積は、使用初期の害虫防除剤のブリード性を高める観点から、好ましくは240m2/g以下であり、より好ましくは210m2/g以下である。また使用初期の害虫防除剤のブリード性を高める観点から、好ましくは50m2/g以上であり、より好ましくは80m2/g以上であり、さらに好ましくは110m2/g以上である。該比表面積は、窒素吸着BET法で測定される。
合成シリカ100gあたりに保持される害虫防除剤の重量である吸油重量W(g/100g)は、使用初期の害虫防除剤のブリード性を高める観点から、好ましくは、1000g/100g以下であり、より好ましくは500g/100g以下であり、さらに好ましくは350g/100g以下である。害虫防除剤の保持性を高める観点から、好ましくは30g/100g以上であり、より好ましくは60g/100g以上であり、より好ましくは120g/100g以上である。
本発明の樹脂組成物における害虫防除剤の含有量は、合成シリカの害虫防除剤の吸油重量をW(g/100g)とすると、合成シリカ100重量部に対して、好ましくは(5×W)重量部以下であり、より好ましくは(3×W)重量部以下であり、さらに好ましくは(W)重量部以下である。
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、抗ブロッキング剤、フィラー、滑剤、帯電防止剤、耐候安定剤、顔料、加工性改良剤、金属石鹸等の添加剤;高密度ポリエチレン以外の重合体成分等を配合してもよく、該添加剤および該重合体成分は2種以上を併用されてもよい。
本発明の樹脂組成物は、高密度ポリエチレン、害虫防除剤および合成シリカと、必要に応じて他の成分とを公知の方法で溶融混練することにより得られる。例えば、予め高密度ポリエチレンと害虫防除剤と合成シリカとを混合し、得られた混合物を押出機やロール成形機やニーダー等を用いて溶融混練する方法、高密度ポリエチレンと害虫防除剤と合成シリカを別々に押出機やロール成形機やニーダー等に供給し溶融混合する方法、予め合成シリカと害虫防除剤を混合したものと高密度ポリエチレンとを押出機やロール成形機やニーダー等に供給して溶融混合する方法、高密度ポリエチレンと合成シリカを予め混合したものと、害虫防除剤とを別々に押出機やロール成形機やニーダー等に供給して溶融混練する方法、等があげられる。また、押出機により溶融混練する場合、サイド押出機あるいはフィーダー等の添加装置等を使用し押出機の途中から注入してもよい。
樹脂組成物の製造において、好ましくは、害虫防除剤を合成シリカに、保持、担持、含浸、浸透、注入、吸着、吸収等の処理した害虫防除剤保持体として用いることである。
害虫防除剤あるいはシリカ、または害虫防除剤とシリカ、あるいは前述の害虫防除剤保持体を、樹脂に添加したマスターバッチとして用い、高密度ポリエチレンと溶融混練して本発明の樹脂組成物を製造してもよい。好ましくは害虫防除剤保持体を樹脂に添加したマスターバッチとして用いる方法である。
マスターバッチのベースとなる樹脂は、エチレン系樹脂、プロピレン系樹脂、ブテン系樹脂、4−メチル−1−ペンテン系樹脂、これらの変性物、けん化物、水添物等のオレフィン系樹脂をあげることができる。好ましくは、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、直鎖状極低密度ポリエチレン、直鎖状超低密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のエチレン系樹脂;ブタジエン系重合体水添物などがあげられる。
樹脂組成物の製造において、マスターバッチを用いる場合、マスターバッチの配合量は、本発明の樹脂組成物に含まれる高密度ポリエチレン100重量部に対し通常50重量部未満であり、経済性を高める観点から、20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、溶融紡糸性に優れ、溶融押出性も良好であるため、マルチフィラメント、モノフィラメントなどのフィラメントに成形して用いられる。好適には、モノフィラメントに成形して用いられる。また、該樹脂組成物からなるフィラメントは加熱延伸性に優れ、機械的強度も良好である。更には、該樹脂組成物を用いたフィラメントの製造方法は、高吐出で樹脂組成物を押し出して紡糸し、1段の延伸操作で高延伸が可能であるため、コスト性に優れる。
本発明の樹脂組成物をフィラメントに成形する方法としては、溶融紡糸法、(直接)紡糸・延伸法等の公知の成形方法を、例えば、押出機等を用いて樹脂組成物を溶融し、ギアポンプを経るなどして、ダイ・ノズルから溶融押し出ししてストランド状となし、溶融押し出ししたストランド状の樹脂組成物を引き取り、水や空気等の冷却媒体を用いて冷却して紡糸を行い、その後に、必要に応じて、加熱延伸、熱処理、オイル塗布等の処理を行い、巻き取る方法をあげることができる。
フィラメントの断面形状としては、例えば、円形、楕円形、三角形、四角形、六角形、星型などがあげられる。
本フィラメントは通常50〜500デニール(denier)の範囲であり、好ましくは100〜350デニール、より好ましくは150〜250デニールの範囲である。
本発明の樹脂組成物からなるフィラメントの用途としては、モノフィラメントとして、蚊帳、網戸、防虫網などのネット・網類;ロープ;糸;フィルター;等があげられ、マルチフィラメントとして、ロープ;ネット;カーペット;不織布;フィルター;靴;衣類等があげられる。特に防虫性を求められる用途、例えば、網戸、防虫網、蚊帳、フィルター、カーペット、靴、衣類などが好適である。
本発明の樹脂組成物からなるフィラメントの防虫の対象となる虫としては、クモ、ダニ、昆虫等の節足動物があげられる。更に例をあげて説明すると以下の通りである。蛛形綱では、例えばダニ目(Acarina)に属するトリサシダニ、ミカンハダニ、ケナガコナダニ等;真正蜘蛛目(Araneae)に属するジグモ、イエユウレイグモ等があげられる。唇脚綱では、例えばゲジ目(Scutigeromorpha)に属するゲジ等;イシムカデ目(Lithobiomorpha)に属するイッスンムカデ等があげられる。倍脚綱では、例えばオビヤスデ目(Polydesmoidea)に属するヤケヤスデ、アカヤスデ等があげられる。
また、昆虫目としては、例えば以下のものがあげられる。シミ目(Thysanura)に属するヤマトシミ等;バッタ目(Orthoptera)に属するカマドウマ、ケラ、エンマコオロギ、トノサマバッタ、サバクトビバッタ、イナゴ等;ハサミムシ目(Dermaptera)に属するハサミムシ等;ゴキブリ目(Blattaria)に属するチャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ヤマトゴキブリ、ワモンゴキブリ等;シロアリ目(Isoptera)に属するヤマトシロアリ、イエシロアリ、アメリカカンザイシロアリ等;チャタテムシ目(Psocoptera)に属するカツブシチャタテ、ヒラタチャタテ等;ハジラミ目(Mallophaga)に属するイヌハジラミ、ネコハジラミ等;シラミ目(Anoplura)に属するコロモジラミ、ケジラミ、ヒトジラミ等;カメムシ目(Hemiptera)に属するトビイロウンカ、ツマグロヨコバイ、オンシツコナジラミ、モモアカアブラムシ、トコジラミ、クサギカメムシ等;コンチュウ目(Coleoptera)に属するカツオブシムシ、ウリハムシ、コクゾウムシ、ヒラタキクイムシ、ナガヒョウホンムシ、マメコガネ等;ノミ目(Siphonaptera)に属するネコノミ、イヌノミ、ヒトノミ等;ハエ目(Diptera)に属するアカイエカ、ネッタイシマカ、ハマダラカ、ブユ、セスジユスリカ、チョウバエ、イエバエ、ヒメイエバエ、ツェツェバエ、ウシアブ、ヒラタアブ等;ハチ目(Hymenoptera)に属するスズメバチ、アシナガバチ、マツノミドリハバチ、クリタマバチ、クロアリガタバチ、イエヒメアリ等があげられる。
以下、実施例および比較例により本発明を説明する。
実施例および比較例での物性は、次の方法に従って測定した。
(1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)
JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定を行った。
(2)メルトフローレート比(MFRR)
JIS K7210−1995に規定された方法において、試験荷重211.83N、測定温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR−H、単位:g/10分)を、JIS K7210−1995に規定された方法において、荷重21.18Nおよび温度190℃の条件で測定されるメルトフローレート(MFR)で除した値を、MFRRとした。
(3)密度(単位:kg/m3
JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定した。なお、測定試料片は、JIS K6760−1995に記載の低密度ポリエチレンの方法に従いアニーリングを行い測定に用いた。
(4)平均細孔半径(単位:μm)
合成シリカを120℃にて4時間置き乾燥を行った後、MICROMERITICS社製オートポアIII9420を用いて、細孔半径約0.0018〜100μmまでの細孔分布測定を行い、水銀の進入割合が全水銀進入量の50%となる細孔半径を平均細孔半径とした。
(5)比表面積(単位:m2/g)
測定する合成シリカは予め120℃で8時間、真空脱気を行った。日本BEL株式会社製BELSORP−miniを用いて、定容法にて、吸着温度77K、吸着質断面積0.162nm2の条件で、窒素を吸着質として吸着脱離等温線を測定し、比表面積はBET多点法により算出した。
(6)吸油重量(単位:g/100g)
害虫防除剤として5cm3を計り取り秤量し、ガラス容器に加え、攪拌しながら、50℃に加温した合成シリカを少量づつ加えてゆき、合成シリカに薬剤が局在した玉状のものがなくなるまで合成シリカを添加した。玉状のものがなくなった時点を害虫防除剤が保持されたと判断し、添加した合成シリカの添加重量と害虫防除剤の重量から、合成シリカ100gあたりの害虫防除剤の吸油重量を算出した。
実施例1
1.害虫防除剤保持体の調製
害虫防除剤としてペルメトリン(住友化学製 商品名:エクスミン;密度1.21g/cm3)51重量部に、酸化防止剤としてブチルヒドロキシトルエン1.5重量部を添加して攪拌溶解し、次に、合成シリカとしてソーレックスCM(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ1と称す;物性を表1に示す)47.5重量部を添加し攪拌混合し、害虫防除剤を含有する防虫剤保持体(以下、防虫剤含有保持体Aと記す。)を得た。
次に、高圧法低密度ポリエチレン(住友化学製 商品名:スミカセン G803−1;MFR=20g/10min、密度=918kg/m3)60.3重量部と、防虫剤含有保持体A 34.2重量部と、ステアリン酸亜鉛5.5重量部とを、バンバリーミキサーを用いて、設定温度150℃、回転数300rpmの条件で5分間混練を行い、害虫防除剤保持体マスターバッチを得た。
2.フィラメント用樹脂組成物の調製
高密度ポリエチレン(プライムポリマー製 商品名:ハイゼックス440M;MFR=0.9g/10min、密度=948kg/m3、MFRR=35、エチレン−プロピレン共重合体)100重量部と、害虫防除剤保持体マスターバッチ14.5重量部とを、バンバリーミキサーを用いて混練を行い、フィラメント用樹脂組成物を調製した。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
3.フィラメントの製造
フィラメント用樹脂組成物を、1.0mmφ−6穴ダイ付の20mmφ押出機を用いて、吐出量0.9kg/hr、ダイ設定温度200℃で押し出し、ライン速度14m/分で引き取り、加熱水槽に通して112m/分で引き取り、200デニールのモノフィラメントに成形した。
4.ブリード性評価
フィラメントを500mgを秤量し、ガラス瓶に入れ蓋をして、60℃のオーブン中に2時間静置したのち、アセトン450cm3を加えて30分間震盪し、フィラメント表面を洗浄した。表面洗浄後のフィラメントをガラス瓶に入れ蓋をして、60℃のオーブン中に入れ1日静置した。オーブンからフィラメントを取り出し、エタノール50cm3を加え、震盪機で10分震盪を行い、表面にブリードした害虫防除剤を洗浄した。得られた洗浄液は、紫外可視分光光度計を用いて、ペルメトリン濃度を測定した。フィラメントは表面をふき取った後、ガラス瓶に入れ蓋をし、再び60℃のオーブン中にさらに6日静置した。再度オーブンからフィラメントを取り出し、エタノール50cm3を加え、震盪機で10分震盪を行い、表面にブリードした害虫防除剤を洗浄した。得られた洗浄液は、紫外可視分光系を用いて、害虫防除剤濃度を測定した。
紫外可視分光光度計によるペルメトリン濃度測定
表面洗浄液について、日本分光社製紫外可視分光光度計V-650を用いて、以下の条件で測定を行い200±1nm範囲のペルメトリンのピークの吸光度を測定した。

紫外可視分光光度計 測定条件
セル長 10mm
バンド幅 2.0nm
走査速度 400nm/min
開始波長 340nm
終了波長 190nm
データ取込間隔 1.0nm

予め、濃度が0.632〜15.8mg/Lであるペルメトリンのエタノール溶液8点について、前述の紫外可視分光光度計を用いて測定を行い、200±1nm範囲のペルメトリンのピークの吸光度とペルメトリン濃度の検量線を作製しておいた。
本検量線から、表面洗浄液中のペルメトリン量を求めた。
1日後の洗浄液のペルメトリン量を、測定したフィラメントの重量で除したものを1日後の表面ブリード量とし、1日後の6日後、すなわち合計7日後の洗浄液のペルメトリン量を、測定したフィラメントの重量で除したものを7日後の表面ブリード量とした。1日後の表面ブリード量と7日後の表面ブリード量の和を、7日後の累積表面ブリード量とし、使用初期のブリード量の評価とした。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、2.23mg/gであった。
実施例2
合成シリカとして、ファインシールCM−F(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ2と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、2.23mg/gであった。
実施例3
合成シリカとして、ファインシールB(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ3と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、2.70mg/gであった。
実施例4
合成シリカとして、ファインシールT−32(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ4と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、2.53mg/gであった。
比較例6
合成シリカとして、Carplex FPS−5(エボニックデグサジャパン株式会社
製;以下、シリカ5と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行っ
た。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、1.73mg/gであった。
比較例7
合成シリカとして、トクシールGU(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ6と称す;物
性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは
見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、1.23mg/gであった。
比較例1
合成シリカとして、ファインシールX−32(株式会社トクヤマ製;以下、シリカ7と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、0.81mg/gであった。
比較例2
合成シリカとして、ミズカシルP−707(水澤化学工業株式会社製;以下、シリカ8と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、0.54mg/gであった。
比較例3
合成シリカとして、Carplex BS−308N(エボニックデグサジャパン株式会社製;以下、シリカ9と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、0.89mg/gであった。
比較例4
合成シリカとして、Sipernat880(エボニックデグサジャパン株式会社製;以下、シリカ10と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、0.70mg/gであった。
比較例5
合成シリカとして、Nipsil E−743(東ソーシリカ株式会社製;以下、シリカ11と称す;物性を表1に示す)を用いた以外は、実施例1と同様に行った。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、0.40mg/gであった。
比較例8
1.害虫防除剤保持体の調製
害虫防除剤としてペルメトリン64.9重量部に、酸化防止剤としてブチルヒドロキシ
トルエン1.9重量部を添加して攪拌溶解し、次に、合成シリカとしてカープレックス8
0(エボニックデグサジャパン株式会社製;以下、シリカ12と称す;物性を表1に示す
)33.2重量部を添加し攪拌混合し、害虫防除剤を含有する防虫剤保持体(以下、防虫
剤含有保持体Bと記す。)を得た。
次に、高圧法低密度ポリエチレン スミカセンG803−1 64.9重量部と、防虫
剤含有保持体B 29.0重量部と、ステアリン酸亜鉛5.9重量部とを、バンバリーミ
キサーを用いて、設定温度150℃、回転数300rpmの条件で5分間混練を行い、害
虫防除剤保持体マスターバッチを得た。
2.フィラメント用樹脂組成物の調製
高密度ポリエチレン ハイゼックス440M 100重量部と、害虫防除剤保持体マスターバッチ11.8重量部とを、バンバリーミキサーを用いて混練を行い、フィラメント用樹脂組成物を調製した。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
3.フィラメントの製造・ブリード性評価
実施例1に記載のとおり、フィラメントの製造・ブリード性評価を行った。本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、2.06mg/gであった。
比較例9
1.害虫防除剤保持体の調製
害虫防除剤としてペルメトリン64.9重量部に、酸化防止剤としてブチルヒドロキシ
トルエン1.9重量部を添加して攪拌溶解し、次に、合成シリカとしてカープレックス8
0D(エボニックデグサジャパン株式会社製;以下、シリカ13と称す;物性を表1に示
す)33.2重量部を添加し攪拌混合し、害虫防除剤を含有する防虫剤保持体(以下、防
虫剤含有保持体Cと記す。)を得た。
次に、高圧法低密度ポリエチレン スミカセンG803−1 64.9重量部と、防虫
剤含有保持体C 29.0重量部と、ステアリン酸亜鉛5.9重量部とを、バンバリーミ
キサーを用いて、設定温度150℃、回転数300rpmの条件で5分間混練を行い、害
虫防除剤保持体マスターバッチを得た。
2.フィラメント用樹脂組成物の調製
高密度ポリエチレン ハイゼックス440M 100重量部と、害虫防除剤保持体マスターバッチ11.8重量部とを、バンバリーミキサーを用いて混練を行い、フィラメント用樹脂組成物を調製した。本樹脂組成物にべたつきは見られなかった。
3.フィラメントの製造・ブリード性評価
実施例1に記載のとおり、フィラメントの製造・ブリード性評価を行った。本フィラメントの7日後の累積ブリード量は、1.47mg/gであった。
Figure 0005720093

Claims (2)

  1. 高密度ポリエチレン、ピレスロイド系化合物および合成シリカを含有する樹脂組成物において、
    前記高密度ポリエチレンの密度が935〜965kg/m3、MFRが0.1〜6g/10minであり、
    水銀圧入法により測定される前記合成シリカの平均細孔半径が0.0600.080μmで、窒素吸着BET法で測定される前記合成シリカの比表面積が50m 2 /g〜240m 2 /gであって、
    高密度ポリエチレン100重量部と、該高密度ポリエチレン100重量部に対し、ピレスロイド系化合物を0.1〜10重量部、および合成シリカを0.1〜10重量部含有するフィラメント用樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載のフィラメント用樹脂組成物からなるフィラメント。
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